ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

【ぜるだのでんせつ ぶれす おぶ ざ わいるど】

ジャンル アクションアドベンチャー


対応機種 Wii U
Nintendo Switch
発売・開発元 任天堂
発売日 2017年3月3日
定価 6980円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 1個
レーティング CERO:B(12才以上対象)
備考 【WiiU】PKG版は3GB以上のデータインストール必須
「The Game Awards 2017」
「Golden Joystick Awards 2017」
「Game Developers Choice Awards 2018」
「D.I.C.E. Awards 2018」Game of the Year受賞作品
DLC 【WiiU/Switch】エキスパンション・パス
 2017年3月3日 / 2547円(税込)
【Switch】本編 + エキスパンション・パス
 2021年10月8日 / 8980円(税込)
判定 良作
ポイント 「『ゼルダ』のアタリマエ」をとことん見直した傑作
広大さ・自由さ・手ごわさを備えたオープンワールド
国内外様々なメディアにおいて圧倒的な高評価を得る
ゼルダの伝説シリーズ


概要

任天堂が誇る謎解きアクションアドベンチャー『ゼルダの伝説』シリーズのSwitchにおける1作目にして、Nintendo Switchのローンチタイトルの1つ。

リメイク・続編作品(『神々のトライフォース2』)を除く、純粋な新作としては『スカイウォードソード』以来(5年以上ぶり)の作品となる。
良くも悪くも様々な意見があった「リモコンと剣の連動」や、全体的に難易度が高かった「ダンジョン攻略や戦闘全般」などかなり大幅な変化を遂げた『スカウォ』のコンセプトは「濃密ゼルダ」だった。
しかし、本作ではそういったダンジョン内容・ストーリー・アクション性は「浅く広い」仕上がりになっている。
また、『スカウォ』が『ゼルダ』史の原点(時間軸で言えば最も古い)を描いた作品であるのに対し、今作は設定上最も未来の時系列とされることに合わせてか、シーカーストーン・ガーディアンなど近代化を遂げている印象も強く受けるなど、『スカウォ』とは対極にあたる作品と言える。

当初は2015年にWiiUで発売予定だったが、クオリティアップと新ハード「Nintendo Switch」への対応のため、延期を経て2017年3月3日に発売された。
結果、『トワイライトプリンセス』と同じように前世代ハードWiiU末期のソフト*1かつ、新ハードであるSwitchのローンチソフトとなった。
今作ではハイラル全土をシームレスに移動できるいわゆるオープンワールドとなっているが、開発スタッフはどこへ行って何をするのも自由なプレイと、BGMより環境音を重視した音楽、天候や時間が流れる空気感などを指して「オープンエア」と呼称している。

『神々のトライフォース2』に続き「ゼルダのアタリマエを見直す」がコンセプトとなり、今回は「シナリオに沿って進む」「順番にダンジョンを攻略する」という過去作のお約束が完全撤廃され極めてゲームの進行の自由度が高い作品となっている。
基本的にどこへ行こうと、何をしようとプレイヤー次第で、良い意味で過去作とは一線を画する作品に仕上がっている。
サブタイトルの“Breath of the Wild”は訳すと「野生の息吹」といった意味になり、シリーズ過去作のように重要アイテムや人物を指したサブタイトルではなく、世界そのものが主役といった意味がこめられている。
また、国内版タイトルロゴは特に初代『ゼルダ』に近いものになっており、「原点回帰」もコンセプトの1つである。


ストーリー

ハイラル王国は太古の昔から幾度となく魔王ガノンの厄災に見舞われ、その度に退魔の剣を携えた騎士と聖なる力を持つ姫によって封印されるという戦いの歴史を繰り返してきていた。
ある時、王国の占い師がガノンの復活を予言したため、ハイラル王国は1万年前の高度な文明によって作られガノン撃退に活躍したという古代兵器の「四神獣」と「ガーディアン」を発掘し、現代に蘇らせることでガノンの復活に備えた。

だが、1万年前の大惨敗を受け、復活したガノンは呪いによって真っ先に神獣とガーディアンを奪取、乗っ取られた切り札によって人々や町は襲われ、ハイラル王国はついに滅亡。
退魔の剣の騎士リンクも瀕死の重傷を負い、傷を癒すため回生の祠で永い眠りにつき、生き残ったゼルダ姫はたった1人でハイラル城にガノンを封じていたのである…。

大厄災と呼ばれる王国の滅亡/ガノン復活から100年後、回生の眠りから目覚めるも記憶を失ったリンクは、出会った老人や不思議な声の導きによって、ハイラルの地を巡る冒険に旅立つ。


特徴

本作特有のシステム

オープンエア

  • 3Dアクションにおけるゼルダシリーズとして、初めて本格的に発達したオープンワールド設計*2がなされており、どこへ行くのも自由となっている。
    • 現実世界の1秒がゲーム世界での1分となっており、24分で1日が経過。天候や気温の概念も取り入れられており、ゲームプレイに影響がある(後述)。
    • ほとんどすべての場所をよじ登ることができる。高い場所に登ると世界の果てまでを一望でき、見える場所全てに実際に行くことができる。遠方の3Dモデルも破綻が無く、望遠鏡で手に取るように覗き込むことも可能。

各種「チャレンジ」

  • 他ゲームでいうところのクエストにあたる大小の目標。ガノン討伐にまつわる「メインチャレンジ」の他に、NPCから依頼される「ミニチャレンジ」や、隠された試練の祠の存在を示唆する「ほこらチャレンジ」がある。
    • 「メインチャレンジ」は序盤の内に神獣奪還~ガノン討伐まで、ほぼ全ての目標が言及・明示されるが、それ以外のサイドクエスト、「ミニチャレンジ」や「ほこらチャレンジ」は話を聞かないと発生しない事がほとんど。
      従来作以上に、立ち寄った先々で、そこにいる人から情報収集を行う事が冒険のキモとなる。

試練の祠

  • ハイラル各地に100以上存在している、古代のシーカー族がマスターソードに選ばれた勇者のために残した遺跡。
    祠には、主となる導師の名前と試練の内容に沿ったサブタイトルのようなものが付けられており、それが祠攻略のヒントにもなっている。
    • 祠によって、「謎解きパズル」や「アスレチックアクション」「小ボス」といった、それぞれ違った形の試練が用意されており、クリアすることで「克服の証」が手に入る。
      • 中にはご褒美の宝箱が存在するのみという「○○の祝福」といった祠もあるが、その多くは、前述の「ほこらチャレンジ」として、祠に入るまでの過程自体が謎解きとなっている。
    • 祠の大きさは例えれば『Portal』の各チェンバー1つほどなので、人にもよるが短時間でサクッとクリアできる。
    • 一度起動した祠はワープポイントとしてマップに登録される。広大な自然の中に色鮮やかな光を放つ古代の遺物として存在しているため、遠目からも認識しやすい。
      何せ広大なハイラルのあちこちに点在しているため、ランドマークとしての要素も強い。クリア報酬も美味しいがワープポイントとしても有用であり、「祠を発見したらまず行ってみよう」という冒険の指針に据えやすい。
      • ただし、ほこらチャレンジをクリアすることで初めて姿を現す祠もあるほか、洞窟等の奥深くにありファストトラベルとしては使いにくい祠もそこそこある。

「ハート」と「がんばりゲージ」

  • おなじみリンクのHPと、据置機の前作『スカウォ』から継続したスタミナゲージ。
    • 本作ではハートのかけらが各地の祠で手に入る「克服の証」に置き換わっており、「証」4つと引き換えに「ハートの器1個」か「がんばりの器(ゲージ20 %分)」を入手できる。
      また、特定の場所でルピーと引き換えに器を振り分け直すことも可能。
    • 今作ではダメージ数値のスケールが一新されたことに伴い、ハートの上限が最大で30とかなりの増加。がんばりゲージも3周まで増やせる。
      • なお、がんばりゲージは上限に比例して回復速度も上がるため、全回復までにかかる時間は伸びないように配慮されている。減少速度はつけた防具によって変動することがある。
    • また、後述の料理や薬で一時的に上限を増やすことも可能。ただし一時的にパラメータ上限を増やせるアイテムでも、ハート31個以上にはならないので注意。がんばりゲージは合計で最大5周分まで。

神獣の解放

  • ガーディアンと同様に発掘された古代の遺物で、対ガノン兵器として各地の英傑が操縦する予定だったが、ガーディアン共々ガノンに奪われてしまっている。
    • 見た目は石造りの動物型巨大ロボットという印象で、全部で四体存在。ゾーラ族・ゴロン族・リト族・ゲルド族の街の周辺で活動し、長い豪雨や火山噴火などの自然災害を引き起こしている。
      リンクは各地の長たる戦士と協力して神獣を食い止め、動きを封じたところにリンクが内部へ乗り込むことになる。
    • 神獣の内部は様々な仕掛けが施された迷宮である。端末から内部マップを獲得して、神獣ごとに異なる位置に設置された、4つの制御端末を作動させることで攻略となる。
      試練の祠におけるパズル要素の応用的な内容のみならず、マップ画面から神獣の一部パーツを動かしたり神獣を傾けさせるなどといった、ダイナミックな固有ギミックも用意されている。
    • 制御端末をすべて作動させると、神獣に巣食っている大ボス級の魔獣・カースガノンとの戦闘になる。これを倒すことで、神獣と英傑の魂が解放されてクリアとなる。
    • 一度内部に入っても、マップ画面からいつでも外に脱出することができる。神獣をワープ先に選択すれば、再度の侵入ができる。
      ただし、解放後の神獣はガノンを攻撃するための配置につき、近づいても強制退去させられるため、二度と内部には入れなくなる。祠のようにワープ地点として使うことは可能。
  • 謎解き → ボス戦という過程も含め過去作のダンジョンに相当するものと言えるが、規模や戦闘の難易度は過去作のそれやフィールドの危険地帯と比較してずっと小さい。
    • 一方で内部のギミックは複雑化している。従来の「モノの移動」などの二次元的な仕掛けや、「上下反転」などの簡単な三次元的動作に加え、神獣の形状や構造に依る様々な要素、「あちらを立たすとこちらが立たず」の様な行ったり来たりの重なり合った複雑な解法も求められるため、歯ごたえがある謎解きが楽しめる。
    • クリア報酬は「ハートの器」1つと、チャレンジで制限されていない限り強力な効果を発揮する英傑の加護、そして攻略した分だけラスボス・厄災ガノンの前哨戦*3と第1形態のHPが減るなど、最終攻略に際して非常に大きなものとなる。
      しかしいずれもメインチャレンジの攻略に必須ではなく、攻略の順番や有無はプレイヤーが任意で選べる。
      そればかりか、そもそも始まりの台地を抜けた瞬間からガノンを倒すための道自体は開かれている。

武器と盾の耐久度

  • 今作の武器と盾にはすべて耐久値が設けられており、敵や何らかのオブジェクトに攻撃を当てたり、敵の攻撃をガードするなどで摩耗し、最終的には壊れてしまう。
    • 種類毎に耐久値の多寡はあるが、「壊れる」という概念は全てにおいて共通であり、かのマスターソードやハイリアの盾でさえ例外ではない*4
    • 武器が壊れる瞬間の攻撃は必ず「クリティカルヒット」となり、与えるダメージが2倍になる。ジャスト回避後のラッシュで起こるとやるせないが、使い古しの武器を投げつけて強力な飛び道具にするなど、戦略的に活かすこともできる。

隠れたコログ族

  • マップのあちこちに隠れているコログ族を見つけると「コログのミ」を貰える。コログのミを「ボックリン」というキャラクターに一定数渡すことで、武器や盾の所持枠を増やしてもらえる。
    • コログによって隠れ方も色々。背の高い草むらで駆けっこしているのもいれば、石の下に隠れていたり、あるいは特定の順路で特定のポイントにたどり着いた者の前に姿を現すコログも。
    • コログの数は全部で900体ととんでもない数を誇る。自力で全てを見つけ出すのは困難を極め、攻略情報込みでもかなりの労力を要する、本作屈指のやり込み要素。 枠の拡張だけなら総数の半分程度で済む。

天候や気温の影響

  • 本作では、前述の通り、時間経過によってリアルタイムで天候が変化する。これらはプレイヤーが能動的な影響を与えることはできず、天候や時間の移り変わりに対して基本的になすがままになる。
    • 例えば、雨が降ると松明がすぐに消えてしまったり、崖登り中に滑り落ちたりする。代わりに雨音によってリンクが立てる物音もある程度かき消されるため、より敵に気付かれにくくなるというメリットも。
    • なお、雷雨ともなると金属製の武具はかなりの威力を持つ落雷が確定でリンクに直撃するようになるので、装備できなくなる状況になる。
      • 時間に関しても単なるフレーバーではなく、キース、スタルなど夜にしか出てこない敵も存在。大した強さではないが、「耐久値」の概念がある本作では、弱い雑魚でも徒に武具を消耗する原因になり得る。
    • この他、火山地帯では木製装備を持っていると勝手に発火する、雪山や夜間の砂漠などの寒冷地、日中の砂漠という高温帯など、そこにいるだけでハートを削られてしまう、土地柄の気候によるほぼ固定の制限も存在。
      前者は木製装備を表に出さない様に心掛ける、後者は適切な装備やバフ効果のある薬・料理で対策を施す必要がある。
    • フィールド側のリアクションも豊富で、草むらに火を付けると延焼を起こす、一定範囲に及ぶ炎上によって上昇気流が発生する、川に木製の物を落とすと流れていくなど。
      他にも様々な物理現象・化学現象がギミックとして実装され、プレイヤーはそれを攻略に利用できる。

ブラッディムーン現象

  • 作中では「赤き月の時」とも称される現象。一言で言ってしまえば、定期的に起こるガノンの魔力が一層の高まりを見せるタイミング。ゲーム内における1週間(=実時間で168分)*5で1回起こる程度の頻度とされる。
    • その夜の深夜に差し掛かると、徐々に空が赤みを帯び始め、黒い瘴気が辺りを漂い出す。そして、それらが最高潮になる午前0時、ムービーと共に赤い満月が昇る。
    • 具体的な効果としては、今までに倒した道中の魔物や、同じく道中に配置された武器等が全て復活する。敵が復活するため煩わしい一面もあるが、有限である武器やアイテムも復活するため、そのサインともいえる。
      • なお、このイベントの直前後に料理をすると必ず大成功になるというおまけ効果もあったりする。溜めた食材を一気に料理するチャンス。
    • また、敵もスポーン地点に正確に復活するため、その時の居場所によっては唐突に敵のど真ん中になってしまう事もある。気配を察したら、危険そうな場所からは離れるべし。
  • 一言で言ってしまえば、限りあるアイテムや敵の存在を復活させるための「大人の事情」に過ぎない現象だが、従来のオープンワールドゲームでは明示されなかった部分を、上手くイベントに昇華させた演出と言える。

本作のリンクのアクション

+ やれることが多いので格納

近接攻撃

  • Yボタンを押すと持っている近接武器で攻撃する。武器によって攻撃範囲などが異なるが、原則として1ヒットで与えるダメージ=武器の攻撃力となる。武器の種類は後述。
    • 攻撃ボタン押しっぱなしでがんばりゲージを消費して、おなじみの回転斬りや、連続突き等の溜め攻撃を放つ。長押しすればするほど段階が上がっていき短時間に多数の攻撃が可能だが、その分がんばりゲージなどの消費も多くなる。
    • 眠っていたりよそ見をしていたりなど、敵の注意がこちらに向いていないとき、気付かれずに背後に接近すれば不意打ち攻撃が可能。その威力はなんと武器攻撃力の8倍で、特に装備の乏しい窮地では重要なテクニック。

弓を引く

  • ZRボタンを押すと矢を番えて弓の狙いをつけ、離すと矢を放つ。構えている間は右スティックかジャイロ操作で狙いを定められる*6。設定による使い分けは不要で、ジャイロ操作も右スティックによる調整も同時に行うことができる。
    • 空中落下中に弓を引くと、リンクが集中して周囲の時間の流れがゆっくりになる。この間は急激にがんばりゲージを消費するが、より精密に精密な狙いをつけられる。ヘッドショットを狙うときにも有効。
    • 矢をつがえている間は、クイック切り替えで弓と矢の持ち替えが可能。また、構え中にダッシュボタンでキャンセルできる。
    • 他のアクションに対しても同じだが、ジャイロ操作のみは設定でオフができる。
    • 弓は狙いを付けると一人称視点になって対象がズームアップされるものや、1本の矢を消費して複数の方向に分割した矢を放つものなど、特殊な弓も存在している。

ZL注目

  • ZLボタンでおなじみの「注目」が可能。押している間はリンクの動きが横移動を中心としたものになり、ジャンプボタン+前後左右入力が「幅跳び」「バク宙」「サイドステップ」に代わる。
    • 今回は「構え」も兼用しており、納刀または片手剣装備状態では自動的に盾でガードする。例によって前方以外を防ぐ事はできないため、注目する敵にはくれぐれも注意。

盾アタック

  • 盾を構えている時にタイミングよくAボタンを押すことで攻撃を弾く「ガードジャスト」発生、いわゆるパリィ可能。
    • 今作は動作が「盾を横に振り払う」もののためか、『スカウォ』よりも成功判定がかなり短いうえ、前後に防御判定がないスキまで存在する。敵の攻撃力が全体的に高い本作ではリスクが非常に大きい。
    • しかし、盾の耐久力を消費せずに敵の攻撃を中断させるだけでなく、盾防御力が武器攻撃力を上回ると装備を落とさせる・飛び道具を真反対に跳ね返して反撃できるなど、相応のメリットがあるため、HPと防御力に余裕ができた頃に狙う価値はあるだろう。

投げる

  • Rボタンを押すと持っている武器を掲げ、離すと投げつける。弓と同様、押している間はジャイロと右スティックで狙いを付けられる。
    • マスターソードとロッド系、コログのうちわのみ投げつけることは出来ないが、狙った場所に遠隔攻撃を放つ*7
    • ブーメラン・ロッド系以外の武器は、投げても大した飛距離は出ない他、当たろうが外そうが基本的には耐久値を大幅に消耗、元々耐久値の高くない武器は大概一発で壊れてしまう。
      一見使い処に乏しいように見えるが、今にも壊れそうな武器を投げつけて、枠を空けると同時に先手を取るなど、戦闘に慣れだすと意外と使う場面は少なくない。
    • ブーメラン系の武器は投げつけた際の耐久消耗が少なく、投げた後こちらに帰ってくるが、タイミングよくAボタンを押してキャッチしないとそのまま後ろへ飛んでいってしまう。キャッチに関しては連打でもOKなので、シビアすぎて困るということは無いはず。

ジャンプ

  • 今作ではジャンプボタンを押すことでいつでもジャンプが可能になった。ZL注目と移動を組み合わせてジャンプすると横ステップやバック宙ができる。
    • 敵の攻撃に合わせてタイミングよくステップ回避することで一定時間スローモーションになる「回避ジャスト」が発生し、一定回数を必ず打ち込む「ラッシュ攻撃」が可能。

ダッシュ

  • 今作では「アタック」が無くなり、ダッシュボタンを押している間がんばりゲージを消費してダッシュができるようになっている。
    • 敵との戦闘から逃亡する時、あるいは範囲攻撃の範囲外に出る時にもよく用いるので、がんばりゲージの残量には気を配るべし。
      • また、ダッシュ中に近接攻撃すると、大きく踏み込んで攻撃し、後隙は大きいが発生が早くリーチの長い一撃が出せる。

しゃがむ

  • 左スティック押し込みでしゃがむ。そのまま中腰でソロソロと歩くことで音を立てずに忍び寄ったり、草むらに身を隠すこともできる。虫を捕まえる、敵に気付かれず移動するなど、様々な使いみちがある。
    • しゃがみ状態で移動しながらジャンプボタンを押すと、その方向へ小さくステップする。早く移動できるのはもちろん、音が立たない扱いのため、すばやく捕獲や不意打ちするのに便利。

崖登り

  • 本作ではがんばりゲージが続く限り、オープンワールド上のあらゆる壁面をどこまでも登ることが可能。ただし、雨天時は滑ってしまい一定距離以上登ることはできない。また、ダンジョンでは登れる地形自体が非常に少ない。
    • がんばりゲージを大きく消費してすばやくジャンプも可能だが、何分消耗も激しいため、残りの距離と残量には要注意。飛びつきの要領で壁と反対側へ飛び出すことも可能。
      • なお、ゲージが残りわずかで赤いときに行うと、最後のひと踏ん張りで飛距離が大きく上がる。

パラセール

  • チュートリアル終了時に手に入り、高所から滑空して長距離を迅速に移動できる。滑空中に上昇気流などに乗ればさらに飛距離を伸ばせる。
    • 滑空中はがんばりゲージを消費する。消費量自体は非常に緩やかで、仮に枯渇したとしても、一瞬だけ開きなおして落下ダメージを防ぐ事はできる。

盾サーフィン

  • 盾を構えながらジャンプし、Aボタンを押すことで盾に乗って坂道を滑ってスピーディーに移動できる。
    • 盾の種類によって最高速度や旋回時の反応が変わる。原則として着地の度に盾の耐久度を消耗するが、砂や雪の上に着地した場合はこの限りではない。

口笛を吹く

  • 下ボタンを押すと口笛を吹く。主な使い道は、飼いならした馬が近くにいる時は呼び寄せることができるというものだが、場合によっては敵の注意を引くのにも使える。

シーカーストーン

  • オープニングで目覚めた直後に入手する、今作の最重要アイテム。今作ではタブレット端末やSwitch本体に近い形状としてリンクの所有アイテムとなる。
    • 各地の祠やシーカータワーなどの施設の認証に使用する他、バクダンなどの特殊アイテムを使用する機能がある。とりあえず機能するものは1つしかないため、時にはリンクにとっての印籠的な役割を果たすこともある。

マップ

  • ハイラルのマップを確認する。初期状態ではなにも存在しないが、各地に点在するシーカータワーを起動させることでその周辺の等高線図を手に入れることができる。
    • 祠やシーカータワーといったワープ地点の登録/確認/ワープもここで行う。マップ上には地名・祠&タワー・街&馬宿の位置が記録される他、プレイヤー自身で5つのマーカーと最大100個までスタンプを設置することもできる。
    • 残念ながら町や宿屋への直接的なワープはできないが、それらに非常に近い所に祠が存在している場合がほとんどのため、移動に不便はない。
    • 物語を進めると「シーカーセンサー」という機能が解放される。祠が一定距離内の正面にあると反応するようになり、探索の役に立てられる。他にもパワーアップさせることで指定した生物やアイテムに反応するようにもなる。

望遠鏡

  • フィールド上で右スティックを押し込むと、シーカーストーンを使った望遠モードになり、遠くを見ることができる。この状態からもマーカーを5つまで付けることができ、マップで確認できる。
    • 大まかなルートや、シーカータワーといった目的地のマーカー付けが主な仕事だが、特に自身のHPが低い序盤は、この望遠機能を使ってよく偵察することも大事。

リモコンバクダン

  • アイテムボタンでいつでも爆発させられる青色のバクダン。武器として使う場合の性能に差は無いが、坂道で転がる丸いバクダンと、転がりにくく安定しやすい四角いバクダンの2種が存在する。
    • 一度爆発させると同じ形のものは一定時間使用できなくなる。本作で唯一無尽蔵に使える武器にもなるが、その分、過去作に比べて威力は控えめ。
    • 雑魚散らしから謎解きまで幅広く用途がある。非常に軽く、水に浮き、容易に風にも流されてしまう。これを利用した謎解きも。
    • 当然、マップ上のオブジェクトの破壊なども可能。魚の近くで爆破&気絶させて乱獲したり、鉱床での爆破採掘や木の伐採および加工もできるので、手間はかかるものの武器を消耗せずに素材の採集ができる非常に優秀な機能。
    • ただしふっとばし力があるため爆風で素材が飛んで行ったり、武器で壊すよりも入手率が少ないといったリスクもある。

マグネキャッチ

  • 金属製のオブジェクトが赤くハイライトされ、磁力で掴んで持ち上げることができるビームを放つ。こちらもコントローラーのジャイロ機能と連動した操作ができる。
    • 勢い良く遠くへ投げ飛ばしたり、コントローラーをパタパタさせて敵に鉄球をガンガンぶつける攻撃も可能。
    • 射程は長くないが、鉄板を移動して足場にしたり、邪魔な鉄箱をどかしたり、水底に沈んだ宝箱を引き上げたりと、用途は多い。

ビタロック

  • 黄色くハイライトされる可動オブジェクトを一定時間静止させられる。静止中に攻撃などを加えると、解除時に蓄積した衝撃が一気に加わって、ダメージが精算されると同時に吹き飛んでいく。
    • 静止解除前に飛び乗ることで、吹き飛ぶオブジェクトの上に乗って飛行する、ということも可能。最初は物体しか静止させられないが、パワーアップすることで敵も止められるようになる。ボス級クラスの敵のみ静止させられる時間は短めになる。
    • これによって干渉・識別できるオブジェクトがかなり多いため、『ASSASSIN'S CREED』の「鷹の目」のように、探し物をする使い方もできる。
    • なお、停止は途中で解除可能。その場合は残り時間分クールタイムが早くなる。

アイスメーカー

  • 水面を青くハイライトし、氷柱を出現させたり、逆に出現させた氷柱を破壊する事ができる。一度に3つまで作製でき、4つ以上を作る時には古いものから順に壊れる。
    • 泳げない泥沼でも氷を出せる。滝を始めとした、水の流れる壁面にも使え、その時は横に突き出るように氷柱が出てくる。ただし水温が高い温泉からだけは作ることができない。
    • 地形扱いのため非常に頑丈で、登って足場にしたり敵の攻撃を遮る即席の遮蔽物としても使える。表面はツルツルしているので、乗っかって足場にする際は足元に注意。
      • また、リンクが真下に潜りこんでしまうとその氷は自動的に破壊されてしまう。

ウツシエ

  • 他の機能と違い、チュートリアル後に存在するイベントによって追加される能力。よって取得せずともゲームクリアが可能。
    • 写真を撮ることができる。指定の物や場所の写真を撮ってくることが目的のチャレンジや、武器や盾・魔物・動物・素材を撮影し、シーカーセンサーと連動するハイラル図鑑がある。隠し操作でポーズをとっての自撮りもできる。
    • 撮った写真はアルバムとして保管可能。また、シーカーストーンには、何者かによって撮影された削除不可能な写真が予め保管されており、物語上のメインチャレンジで重要な役割を持っている。

amiibo

  • 各amiiboにつき1日1度のみアイテムを貰える。ゼルダ関連のamiiboは特別な効果がある。オプションで使用のON/OFFが可能。

本作の装備

武器と防具

  • 武器は、これまでは恒久的に使える剣を主軸に状況に応じてサブウェポンを使用するという形だったが、今作ではメインウェポン自体にバリエーションが追加された。
    • それぞれ攻撃範囲や材質・使用回数に特性があり、状況等に応じて使い分ける形になっている。武器は宝箱に入っていたり、敵が持っている物を奪って手に入れることになる。
  • 防具は、様々な能力を持った服装を、頭・胴・脚部の3箇所に、さらに武器納刀中または片手武器使用中に注目しながら使う盾を選択できる。
    • 防具は単に防御力の数値だけではなく、相手や周囲の気候に合わせた服装を迫られる事も少なくなく、状況に合わせた使い分けが重要となる。
    • 一方、盾は特殊能力を持つものが一部に限られており、『スカウォ』と同じく耐久値や防御力がメインとなる。
+ 長いので格納

片手武器

  • お馴染みの片手剣や、雑魚のボコブリンが装備している棍棒など。攻撃力は控えめなものが多いが、盾と併用することができ、攻防一体の安定した戦闘スタイルが特長。
    • 実は「片手剣」タイプのものと、棍棒などの「鈍器タイプ」のもので通常攻撃連打時のモーションが微妙に異なる。
      片手剣タイプは横振りが多めで隙が少なく敵に囲まれても対応しやすいが、敵と高低差がある場合はやや攻撃が当たりにくくなる。
    • 鈍器タイプは縦振り気味で頭上や足元への当たり判定もあるが、片手剣タイプと比較すると振りが微妙に遅く若干の隙が生まれるため集団戦は苦手。
    • 今作ではブーメランもほぼ全てが片手武器にカテゴライズ*8されており、投げる以外に直接殴る攻撃も可能。投げた場合は、戻ってきた際にタイミングよくキャッチする必要がある。
    • ファイアロッドやアイスロッドなどの特殊な道具も片手武器として分類されており、直接的な耐久力と攻撃力は低いが、溜め攻撃と投げつけの代わりに魔法弾を発射する。
  • 溜め攻撃はシリーズ恒例の回転斬り(鈍器の場合も同様)。攻撃を外した場合には耐久の消耗は無い。コマンド入力(スティック1回転+攻撃ボタン)でもOKだが、がんばりゲージを消費することは変わらない。

両手武器

  • 両手で扱う巨大な武器。主にハンマーや両手剣、片手では扱えない巨大な棍棒などがある。攻撃力は高いが振りが遅く、武器を構えている間は防御ができない。
    • 盾でガードをしている相手に、攻撃力で上回る両手武器を当てると、ガードを崩せる上に衝撃で装備を落とさせることができる。
    • 発生が遅いため、普通に振るのではなく、ダッシュ攻撃を絡めると使いやすくなる。また攻撃力が総じて高く、不意打ち成功時の威力は絶大。
  • 溜め攻撃は、溜めている間中、ハンマー投げのように武器ごと体を回転させて周りを攻撃し、終わり際に強力な一撃を最後に叩きこむ技。
    • 片手武器のそれとは異なり、回転中も当たり判定が継続しており、回転数に応じてヒット数も伸ばせる。最後の一撃では衝撃波で周りをまとめて攻撃できるが、キャンセルしない限り必ず耐久を消耗する。
    • 太刀型の両手武器は特殊で、溜め攻撃が強烈な居合い斬りとなる。斬撃を飛ばすことが可能なものを除き、こちらは空振りしても耐久の消耗はない。
    • 一応、コログのうちわも分類上は両手武器かつ専用のモーションになっていて、こちらは発生させる風を遠くまで飛ばすことができる。
      • なお、うちわもロッド系と同じく「投げる」ことができず、狙った場所に風を飛ばす。イカダの帆等をピンポイントで吹く際に。

  • 正面のリーチが長く便利だが、両手で扱うため武器を構えている間は防御ができず、左右への攻撃範囲も狭い。1vs1ならこの上なく有利に進めやすいが、1vs多だと若干不利が付く。
    • 1発当たりの攻撃力は片手武器よりも低いことが多いが、代わりに攻撃速度が早く、手数を出す事ができる。また、投げた時は他の武器よりも遠くに飛びやすい。
    • なお、敵が槍を持っている場合はなぎ払ってくることもあるが、リンクは残念ながら槍でなぎ払うモーションの攻撃手段は持たない。
  • 溜め攻撃は、いずれの武器でも高速の連続突きを繰り出す。相手が少しずつノックバックしていくので、攻撃範囲ギリギリだと途中で外れてしまう事も。外した場合は耐久は減らない。

弓矢

  • ZRボタンで使用。矢は放物線を描いて飛ぶので、遠くを狙うには弾道の見極めが必要。なお、敵の頭部に当てるとクリティカルヒットとしてダメージが倍増し、手に持っている装備を落とさせることがある。
    • 弓は構えるとFPS視点になって照準点をズームするものや、1本の矢を消費するだけで複数同時に発射できるものなどがある。また弾道特性も種類によって違うので、用途に応じた使い分けが重要。なお弓矢のダメージは弓本体の攻撃力に依存する。
    • 矢にはお馴染みの「炎の矢」や「氷の矢」といった属性矢の他、雑魚敵を一撃で消滅させてしまう強力な矢も存在する。ただ入手難度とデメリットもあるので、これ一択という訳でもない。
      • 松明や焚火を使ったり、火山地帯で矢じりに火が付いた木の矢も炎の矢とほぼ同じ性質を持つ。他にも雨が降っていると電気の矢の放電範囲が広がるが、バクダン矢は爆発しなくなるなど、環境の影響も多分に受ける。
  • 敵の視界外から当てると、警戒モードに入るだけで気付かれることはないが、外すと矢の音に反応し、着弾点の様子を見に行く。
    • これを利用して、敵を定位置以外へ誘導したり視線を逸らすことも可能。なお、矢は対象に当たらなかった場合はその場に残り、回収が可能。ただし、無限回収を防ぐため、一体の敵から回収できる矢は数本までになっている。

  • 木でできたもの、金属製のもの、古代のオーバーテクノロジーで作られたものなど様々な種類が存在する。武器もそうだが材質によって、火や高温地帯で燃える、雷を引き付けてしまうなどの弱点があり、使い分けが重要。
    • この装備にも表記されている防御力と、表記されない耐久度がそれぞれ設定されている。防御力が敵の攻撃力より低いと一気に耐久度を削られてすぐ壊れてしまうが、壊される瞬間まではリンクへのダメージは防げる。
    • 片手武器を装備している時は武器を出した状態でも構えられるが、それ以外を装備している時は、一度武器を納刀しないと使用不可。咄嗟に構えようとしてもまず間に合わないため、攻守の切り替えが大事。
    • 『トワプリ』から加わったアクションである盾アタックも続投。ただし、上記「リンクのアクション」欄にも記載されているが、モーションが盾突きだった『トワプリ』や『スカウォ』とは異なり、完全に防御行動の一環。
      判定タイミングは厳しく、回避ジャストよりもリスクが高いため、ゲームに慣れたときに使い始めるくらいでいいだろう。
      • なお、刃が取り付けられており、実際に盾アタック時にも攻撃判定がある盾も存在する。ただし、この場合で盾アタックが命中したときも耐久度が減ってしまう。
    • シリーズお馴染み「ハイリアの盾」も登場。ラストダンジョンの奥に隠されているだけあり、非常に高いガード性能と耐久度を兼ね備えた、本作最強の盾となっている。同時に複数を持つことはできないが、壊れた際にも再入手手段は用意されている。
  • 盾サーフィンをする際はもちろん、砂漠に生息する「スナザラシ」に乗る時も、最低でも1つは盾を持っていないと実行できない。
  • なお、これら武器や盾には特殊な効果がついていることがある。「攻撃力/防御力アップ」や「耐久アップ」など、効果は様々。中には投げの飛距離アップという一発ネタみたいな武器も。

服装

  • 防具は店で買う他、祠やイベントをクリアすることでも入手できる。こちらは他と違い耐久度がなく、壊れることはない。
    • ハイラルのどこかにいる大妖精に素材を渡すことで、防具の強化が可能。ただし、大妖精と出会うにはその場所を見つけるだけでなく、初回に限って多額のルピーの寄付も必要。また、ある場所で防具の色を変更することもできる。
    • ゲーム開始時は何も身に着けていない、パンツ一丁の状態で開始する。すぐ近くに七分丈のシャツとズボンがあるが、そのままパンイチで飛び出すというワイルドすぎるプレイも可能。
    • 3箇所のスロットごとに同じ名前のセット装備が存在し、強化した防具はセットで一式揃えて装備することで特殊効果が現れるものもある。
    • 今作では特定の服装一式を身につけていないと入れない場所があったり、特定の魔物から気づかれにくくなる効果があったり、中には裸の時に特殊な反応を見せるNPCもいたりと、防具装備(外見)自体がチャレンジ攻略に使われることもある。

フィールドの乗り物

  • シリーズお馴染みの馬だが、本作では野生の馬を捕まえて各地の馬宿で登録することで、所有馬とすることができる。登録時に名前をつけることができ、後からの変更はできない。
    • 馬には単色馬とブチ混じりの個体が存在し、前者の方が捕まえにくい分性能は上。毛の色も馬によって違うが、色自体には性能差はない。
    • お好みの色合いの馬を捕えて自分の馬にできる。一部の馬宿では、たてがみや鞍の変更も可能。常時連れ歩けるのは1頭だけだが、最大5頭まで馬宿に登録することが可能。
      • なおフィールド上に連れ出している一頭、または馬宿で先頭に登録される最初の一頭には、後々重大な役目を持つことになる。もしも見栄えが気になる人は、多少厳しくても納得のいく馬を捕まえるようにしたい。
  • ちなみに、魔物が馬に乗って襲ってくることもある。バクダンなどで無暗に攻撃すると馬ごと殺してしまうが、うまく魔物のみを狙って倒せばなつき度が高い状態で入手できるかもしれない。
  • 馬には「じょうぶさ(体力)」「スピード」「がんばり(ダッシュ回数)」「性格」のステータスがあり、それぞれ個性がある。
    • 捕まえたばかりの頃は懐いておらず、あらぬ方向に走ったりするが、優しく方向を訂正してあげたり、言うことを聞けば撫でたりエサをあげたりすることでリンクに懐いて忠実に動くようになる。
      • ただし、性格によっては無理に走らせたり、行きたくない場所に無理に行かせようとするとリンクを振り落とすこともある。
    • また、中には非常に高い能力を持った特別な馬も存在。捕まえるには相当な苦労を強いられるが、その力強い走りは流石の一言。
  • 懐いた馬は、街道に沿ってある程度自動で走ってくれる。分岐点も道なりに進んでいくが、その場合はまた方向を軽く指示してあげれば、そちらに曲がって道なりに進む。
    • 何らかの事情ではぐれてしまい、遠くに馬を置いてきた場合は馬宿で呼び寄せることができる。普通に視認できる程度の位置であれば口笛を吹けば駆け寄ってくる。
    • 馬以外にも鹿や熊といった意外な動物にも、後ろからそっと近づくことで乗れたりするが、これらは馬宿には登録できない。降りると即座に逃げるため、ずっと連れ歩くこともできない。
  • なお、馬にも固有の体力があり、攻撃を受け続けると死んでしまう。一応、その場合でも、とある場所にて死んでしまった馬を生き返らせることが可能。

その他の乗り物

  • イカダ:川岸や桟橋に停泊させてあるイカダに乗って水上を移動することが可能。櫂がついていないので基本的には「コログのうちわ」を手に入れ、風を吹き付けて動かす必要がある。
  • トロッコ:主にデスマウンテン周辺の溶岩地帯に設置されたレールの上を移動できる。バグダンやビタロックを利用して推進力を得られる。
  • スナザラシ:ゲルド地方の砂漠に生息する生き物。盾サーフィンをしながらスナザラシに引っ張ってもらうことで砂漠を素早く移動できる。ゲルド砂漠でレンタルするか、野生のスナザラシを捕まえるかして利用する。

特殊なアクション

英傑の加護

  • 神獣を攻略することで得られる、その名の通り、生前の英傑が得意としていた特殊能力。自動発動の1つを除き、3つはリンクのアクションに合わせて自動発動する。
    • 一定回数加護が発動するとゲージが空になり、クールタイムを経て再度使用できるようになる。クールタイムを終えると、英傑が声でその旨を伝えてくれる。
    • メニューから「加護を受けない」を選択してオフにすることもできる。試練の祠の内部では加護を受けることはできない。
+ ネタバレ注意

ミファーの祈り

  • 神獣ヴァ・ルッタ攻略後に手に入る。体力が尽きた時に、自動で体力が上限を一定値上回った状態まで回復する。上限を過ぎた体力は黄色ハートになり、基本的に回復はできない。
    • 使用回数1回、24分(ゲーム内1日)で回復。

ウルボザの怒り

  • 神獣ヴァ・ナボリス攻略後に手に入る。2段階溜め攻撃の際、広範囲に電撃を放ち、電撃属性の大ダメージを与える。電撃属性は威力アップの他、敵を麻痺させて武装解除させる効果もある。
    • 使用回数3回、12分(ゲーム内0.5日)で回復。

リーバルの猛り(リーバル・トルネード)

  • 神獣ヴァ・メドー攻略後に手に入る。ジャンプボタン長押しでその場に上昇気流を発生させ、離すと高く飛び上がってパラセールを使う。
    • 使用回数3回、6分(ゲーム内0.25日)で回復。

ダルケルの護り

  • 神獣ヴァ・ルーダニア攻略後に手に入る。ZLを押している間、敵の攻撃を3回まで自動で弾く(盾を構えていなくても発生する)。なお、ガードジャストに成功すると護りを発動せずにすむ。
    • 使用回数3回、18分(ゲーム内0.75日)で回復。

料理

  • 各地に設置されている「料理鍋」の薪に火をつけ、素材アイテムを投げ入れることで料理を作製できる。
    • 今作で最も大きく見直された「ゼルダのアタリマエ」のひとつ。草刈りや敵を倒すなどによる回復アイテム「ハート」がついに廃止され、基本的にライフ回復は任意に食材・料理を食べることで瞬時に行われる。
      • 一応、草刈りそのものは残っており、隠れている虫やカエルを捕まえたり、米や小麦といった穀物を入手することができる。
  • 素材の一部はそのまま食べてもハート回復する事はできるが、単体の食材であっても、火にかけたり低温中に置くことで、回復量がアップしたものに変化する。
    • しかるべきメニューに沿った食材で料理する事で、1+1が3にも5にもなる。また、単純な回復アイテムのみならず、特定の素材を使って料理を作れば、防寒や耐電といった特殊効果も追加される。
  • 料理の他、料理鍋で魔物素材と虫を使うことで「薬」の作製もできる。薬はハートの回復量が少ない代わりに特殊効果の持続時間が長いという形で料理との棲み分けがなされている。
    • ただし、結果的に同じ種類の効果を持つとしても、「食材+虫」や「魔物素材+特殊な食材」ではメニューが成立せずに失敗してしまう。
    • なお、薬に関しては「魔物素材+虫」の前提さえ守られていれば、追加効果のない食材を混ぜてHP回復を付与する事もできるし、HP回復だけの薬も作れる。
  • レシピの数はかなり豊富で、様々な組み合わせを試してみる楽しみもある。無暗に組み合わせても失敗してしまうが、上記の「前提」さえ守れば、割と自由に組み合わせても成立する。
    • また、各地の馬宿などにはレシピが描かれたポスターが貼られており、その通りに食材を組み合わせることで実際に作成できる。
    • 組み合わせを間違えると料理に失敗し「とても人には見せられない」ものが出来上がる*9が、それでも素材分のハートは回復できる。
      宝石やネジといったありえないものを使うこともでき、一応、食べられるが…。
  • 料理鍋を使わない簡易的なものとして、直接食べられる素材を火にかけ、燃え尽きる前に回収したり、動物を火・氷属性の攻撃で倒したりなどで加工した食材を手に入れられる。
    • また、火山地帯では自然発火によってドロップした食材にはすぐに火が通ってしまうし、逆に吹き荒ぶ雪山ではドロップした食材が即座に凍り付いてしまう。火が通ったり凍り付いた食材は元に戻すことはできず、そのまま食べるしかない。
    • なお、こうして出来上がった「焼き○○」や「凍結○○」は食材と同じくスタックが可能。装備よりも遥かに上とはいえ、料理はスタックができず最大数制限もあるため、スタックできるこちらの方が結果的に役立つことも。

その他の新要素

キャラクターボイスの追加

  • 掛け声程度であれば過去作にもあり、それは本作についても同様だが、本作はシリーズで初めてムービーシーンがフルボイスになった。
    • それに伴ってかリンクの名前変更が不可能となっている。なお、今まで通りリンクはムービー中でも喋ることはないが、今回は「リンクが喋らない」などのアタリマエについても、それとは別にストーリー上でも理由付けがされている。

amiiboの追加

  • 上記の通り、シーカーストーンで1日1度だけamiiboを使用することができる。amiiboにちなんだアイテムが手に入る他、限定の装備などが入手可能。
    • WiiU『トワイライトプリンセス HD』に対応していたウルフリンクamiiboを使用することで、ゲーム内に「ウルフリンク」を召喚することができる。
      • 馬などと違って騎乗はできないものの、本作では唯一となる、プレイヤーに追従しまともに戦闘参加する味方NPC。
    • 独自にハートを持っていて、『トワプリ HD』の追加ダンジョン「獣の試練」をクリアすることにより最大ハートを成長させられる。リンクがワープなどするといなくなるが、ハートが0にならない限りは再召喚可能。

オートセーブ

  • プレイヤーが任意でセーブするデータのほかに、一定時間経過やポイント通過等でもセーブが行われる。
    • チェックポイントの配置は結構高密度で、オートセーブもかなりこまめに行われている。後述するが、特に序盤の本作は死にゲーと言うにふさわしいものとなっており、リスタート地点が少しでもまばらになっただけで難易度の激化は避けられなかっただろう。
    • ただし、試練の祠では落下を除いてリスタート地点は最初のみで、特定のダンジョンだけはセーブ不可=チェックポイントが意図的に省かれている。
    • なお、死亡後のコンティニュー時は最後に死んだ位置がマップ上にマークされる。

複数言語への対応

  • ゼルダシリーズとしては初めて9か国語対応として発売され、アップデートにより日本語字幕のまま海外音声への切り替え機能も追加された。

DLC

  • ゼルダシリーズとしては初となる追加の有料DLCが配信。2017年の夏と冬の2回に分けて配信された。
    • 料金形態としてはいわゆるシーズンパスである「エキスパンションパス」を購入して両者共にまとめ買いする形となっている。
    • ゲームに熟練し大きな余裕ができたプレイヤー向けの高難易度チャレンジと、冒険序盤の助けとなるアイテムや特典装備がハイラルの何処かに出現するのでそれを探し当てるチャレンジがある。
  • なお、エキスパンションパスとは別に『ゼノブレイド2』とのコラボチャレンジも無料アップデートで追加された。
    • 『ゼノブレイド2』の主人公レックスの装備「サルベージャーシリーズ」がハイラルの何処かに配置され、探し当てるとチャレンジクリアとなる。

DLC第1弾「試練の覇者」

+ 2017/06/30配信

剣の試練

  • 本作を極めた勇者のための超巨大な祠。序位・中位・極位の3段階あり、そのいずれもチェックポイントなしで一度死ぬと最初に戻される。『風タク』の魔獣の迷宮、『トワプリ』の試練の洞窟に近い。
    • 各種装備・アイテムが一切持ち込み不可&英傑の加護とセーブが使用不可、防御力0の裸一貫で開始という条件で、多数の敵を全滅させながら一定数のフロアをクリアしていく。一応中間点では休憩フロアが存在し、中位と極位ではそこで装備・防具の支給があるが、原則として各アイテムは全て現地調達。
    • クリアすることで、マスターソードの攻撃力が強化され、3段階すべてクリアすればマスターソードが常時強化状態になり、常に耐久力大幅アップ・剣ビームの消耗なしという、他の武器の使用機会を少なからず削るほどの恩恵を得る。
    • 被ダメージ量が凄まじいことになっているというのに回復に使えるアイテムがかなり限られるため、止むに止まれず薪の束を煮て食うリンクが多数出たとか。
  • 本編にも似たような条件でクリアしなくてはならないほこらチャレンジが存在するが、それと比べても剣の試練の方が圧倒的に長く難しい。
    • フロアにも特色があり、水場が大半を占めるフロアや暗闇に包まれたフロア、極端な気温のために事実上の時間制限と戦うフロアなど様々。
    • リンク自身のバフ以外のステータスは引き継がれるため、事前に最大値の体力とがんばりゲージは欲しい。それでも気休めなので、踏破するためには戦術・戦略・アクション全てで確かなプレイヤースキルとプレッシャーに耐える度胸が必須。

マスターモード

  • 過去作で言う「裏ゼルダ」や「辛口モード」に相当する高難易度モード。
    • ほぼすべての敵のランクが1段階アップし、放置された敵のHPが20%分まで自然回復するようになる。
      • そればかりか敵の配置自体が大幅に強化され、オクタ風船と敵や宝箱を乗せて空中に配置された木の板が大量に追加最序盤の「始まりの台地」にいきなり本作最強クラスのフィールドモブ「ライネル」が徘徊するなど、前半から手心を投げ捨てた死にゲーと化す。
      • ガーディアンのビーム発射にフェイントが入るなど、敵の行動パターンや所持している武器などにも見直しが入っており、充分な防御力を得るまでのハードルも上がっている。
    • 空中には敵だけでなく強力な武器が入った宝箱も追加されているため、攻撃力に関しては底上げされている。
  • 通常ゲームをすっ飛ばしていきなり選べるが、間違いなく自殺行為。
    • 上述の「剣の試練」にもマスターモードの仕様は適用される。この場合の難易度は序位の時点で極めつけで、本編共々完全踏破の難易度は任天堂タイトルでもトップクラスに苛烈な魔境である。
    • セーブデータは独立しており、通常モードから進行度を引き継ぐことは不可。セーブ個数自体も少なくなっており、序盤の進め方をしくじると実質詰み状態にもなりかねない。

足跡モード

  • マップの拡張機能。過去200時間分に相当する*10足跡を見ることができる。
    • 厳密にはアンロック式のアップデート追加機能なので、エキスパンション・パス購入前のプレイも記録されている。EDを迎えた後に眺めれば、その余韻もまたひとしおになる。

新しい装備とアイテム

  • 隠れコログを探すのに便利な「コログのお面」や、ワープ地点を1ヶ所だけ自由に設定できる「ワープマーカー」など、新しい装備やアイテムがマップの何処かに配置される。

DLC第2弾「英傑たちの詩」

+ 2017/12/8配信

一撃の剣

  • どんな敵であろうと一撃で倒せる*11「一撃の剣」で、この剣にまつわる新たな高難易度チャレンジが始まりの台地で繰り広げられる。
    • 一撃の剣をつけたまま攻略せねばならない祠も存在し、そのどれもが死の危険と隣り合わせの内容である。
    • ただし、フィールド上ではセーブ可能。倒した敵は始まりの台地を抜けない限り復活しない。これも一貫して英傑の加護は使えなくなるが、チェックポイントや弓矢・特殊効果の防具を使えるため、剣の試練やマスターモードよりはかなりマシ。

英傑の詩

  • 「一撃の剣」のチャレンジをクリアするとようやくこのDLCの真価が発揮。四英傑ゆかりの地に新たなチャレンジとダンジョンが数多く追加され、コンプリートするとそれぞれの『英傑の加護』の再装填速度が大幅強化される。
    • 難易度的には消化試合と言っていいが、新しいムービーや読み物が追加され、英傑達のキャラクター性がさらに掘り下げられる。
    • 新規のボスモンスターも登場。本編では一度きりだった「カースガノン」と、一定条件下での再戦をすることにもなる。とはいえそれでも一撃の剣ほどの難易度ではないが…
  • 四英傑にはそれぞれに神獣が与えられていたが、四英傑から続く最後の試練までをコンプリートすると、シーカーストーンに古代の乗り物を呼び出せるようになる機能が追加される。
+ その乗り物とは…
  • その名もマスターバイク零式、まさかのゼルダにバイクが登場することになった。
    • 燃料を補充する必要があったり*12、夜にはライトが点灯したりといった点がリアル。ウィリーで走ることも可能。
    • シーカーストーンでいつでも呼び出せ、危ない時には乗り捨てて脱出することも可能。壊れることは一切なく、強い攻撃を受けるとシーカーストーンに戻る。
    • 言葉尻だけでは明らかに浮いた存在のように思えるが、外見は古代シーカー族風の馬型メカデザインで、いわば英傑リンク自身の「神獣」に相当するものとなっており、世界観にも溶け込んでいる。
    • 移動手段として便利なだけでなく、レースゲームさながらの操作感で、広大で起伏のあるハイラルの大地を走り回る爽快感を楽しめる。
    • ただし、当然のことながら、馬の存在意義をほぼ100%に近く潰してしまっている。ゲームの1つの柱をそっくり入れ替える程の追加要素となるために、そこに至るまでの道のりはとてつもなく険しい。

新しい装備特典

  • ゼルダ過去作にちなんだ新しい装備の宝箱がどこかに出現。チャレンジで謎を解けば手に入る。
    • これに伴ってか同日配信のアップデートでは、過去のものを含めてDLCで配信された「手放したら二度と手に入らない」装備を、ゲーム内でとあるNPCから買い戻すことができるように変更された。
    • 通常の装備やDLCで追加されたものに加えて、amiiboで手に入る装備なども揃えた場合、確実に最大所持数に引っかかるための処置であると思われる。

評価点

広大さ・自由度・密度を兼ね揃えた濃密な「オープンエア」の世界

  • 『トワプリ』の約12倍にも及ぶ広大なマップでありながら、崖登りやパラセールによって平面のみならず上下方向を含め自由な移動が可能なため、文字通り「壁のない」オープンワールドを実現している。
    • 「オープンエア」の名にふさわしく、まさに「空間が開かれている」とでもいうべき自由さ。チュートリアルでほぼ全ての攻略用アイテムが手に入るため、「始まりの台地」を出た時点で、全ての謎を解くことができる。
    • この手のゲームによくある「岩で道が塞がれていて進めない」「川を渡れないので向こうを探索できない」→「道を作るのに後半で手に入るアイテムが必要」といった行動範囲制限も早々に取っ払われる。
      • プレイヤーは自分の行きたいままに旅をし、必要であれば何らかの手段で進路を作ることができる。
    • チュートリアルである「始まりの台地」を抜けさえすれば、そのままハイラル城へ直行して最終ボスを討伐することすらも可能。当然だがこの場合、文字通り一度のミスも許されない激辛ルートになる。
  • 今作ではフィールド上で行けない場所は基本的にない。ストーリー上移動が制限されている場所も数ヶ所あるものの、ほぼ全ての山や崖に登れるし建物の中に入ることもできる。
    • 外はほぼ全てのオブジェクトに登ることができる。登れない場所は基本的に祠やダンジョンの中だけなので、壁に阻まれてがっかりすることは全く無い*13
    • そして、高い場所に登って360度を見渡せば、何かしら気になるものが目に入り、実際にその場所に行ってみれば何らかの仕掛けと小さなご褒美が用意されている。
    • このようなフィールド探索を推奨するゲームデザインにより、世界のあらゆるモノが謎解きの対象となっており、広大なフィールドそのものが、今回の『ゼルダ』のダンジョンだと言うこともできる。
    • それは最終ダンジョンともいえるハイラル城でさえ例外ではない。正面から挑めば相当な難易度となるが、ガーディアンさえ対処できれば、正門から地下水道、果ては壁の割れ目など、あらゆる場所から侵入が可能な上、城の中には宝箱や大量のコログ、挙句の果てには祠(=ワープポイント)まで配置されており、ラスボスがいるというのに本作の集大成とでも言うべき探索のボリュームを誇る。
    • ちんちくりんの寝起きリンクで向かってもラスボスにも通用する強力な武器や盾などのお宝がゴロゴロしているため、こっそり頂いてそのまま城を出るリンクや、そのままガノンに挑むスピードランナーは後を絶たない。
  • マップ情報の拡張ポイントとなる「シーカータワー」は、低地からの視点でも一目でわかり、目視で確認できる目標地点として、探索のポイントとなる
    • タワーに登ってから眼下を見渡せば必ず気になる何かが見つかり、そこへ向かって行く最中にも何かが見つかるといった具合に、割とテンポ良く探索ができるので、ただ広いだけのマップではない。
    • 目につきやすいランドマークを行動や探索目標の基点とする設計は、主に海外製のオープンワールドゲームを主体に度々見られるものだが、それらオープンワールドで度々指摘される「ひたすらマーカーを追いかけるだけの探索」「特定のポイントとポイントを往復するお使いゲー」という批判を、本作は上述する配置の妙によって応えたと言える。
    • 点在するランドマークを目指してまっすぐ進むこともできれば、道中で見かける祠など中規模の目標地点へ足を延ばすこともできるため、探索の順序もプレイヤー自身の感性で選択できる。
  • 移動にも多彩な手段があり、「徒歩」「乗馬」「ロッククライミング」「高いところから滑空」「筏や丸太で川下り」など、選択肢は多数。
    • 例えば、眼前に広がる川を越えるにしても、「泳ぐ」「草地に着火して上昇気流を起こし、滑空して飛び越える」「近くに橋が無いか探す」「近くの木や鉄のコンテナで足場を作る」など。
    • 冒険に慣れて操作とトンチが噛み合うようになってくると、「ビタロックと両手鈍器でオブジェクトをかっ飛ばし、それに乗って飛び越える」なんて曲芸じみたアクションを取ることもできる。正に進み方は千差万別。
    • こうした広い世界での探索を主体としたゲームデザインは、一般的に『ゼルダ』らしさと呼ばれる数々の概念を確立した『神々のトライフォース』や『時のオカリナ』などよりも、シリーズの原点である初代『ゼルダの伝説』と似通ったものであり、この点を評価するプレイヤーも数多い。
      • 実際本作はタイトルロゴのみならず、コンセプトを固めるためのプロトタイプを初代のグラフィックを利用して作成しているなど、制作側も強く意識していたようだ。詳しくは余談へ。

武器や防具の価値が上昇した

  • 武器の耐久が有限、かつ環境によって防具の切り替えが求められるなどの要因によって、個々の品の重要度が増した。
    • 過去作では主な近接攻撃手段は剣だったが、槍・オノ・大剣などの武器種が追加され、状況に合わせて武器を変えることにより効率的に戦えるようになっている。
    • また、鉱床破壊に向いているもの、木を切ったり、草を狩るのに向いているものなど、戦闘以外でも適した武器を選ぶシチュエーションが出てきたことも理由の1つ。
    • 防具は防御力による戦闘時の被ダメージ減少の役目はもちろんのこと、主に極寒、酷暑、灼熱といった過酷な気温変化に対し、耐性装備へ着替えることで対策することも可能となっている。
    • 上記のような環境下での探索時や神獣解放の際には寒さと暑さの対策が必須なため、薬や料理に頼らずに済む対応防具の重要度は高い。
  • 今までの作品で使う場面があまり多くなかった「弓矢」「バクダン」「盾」の大幅な優遇。
    • 「弓矢やバクダンは強敵に直接ダメージを与えられず、大半のボス敵を倒すには剣の攻撃が必須」というのが今までの傾向であり、一部のダンジョン攻略でしか使わないことも珍しくなかった。
    • 今作はバクダンが弾数無限で使用可能。弓と矢は有限のままだが、矢の威力は近接武器と同様に使用する弓によって強化され、近接攻撃が通る相手に無効化されることは基本的に無い。
    • そして属性のある矢などの特殊効果が追加された他、ヘッドショット・空中での時間スローなどといった独自テクニックも多く、やろうと思えば弓矢またはリモコンバクダンだけでほぼ全てのボスを直接倒せてしまう程度には強化されている。
    • その分、本作は今までよりも接近戦のリスクが飛躍的に上がっており、離れて戦うということにかなり大きな比重を持たせている。耐久力が強化されれば今まで通りの接近戦を取る余地が生まれ、戦術の自由度が上がっていく。

野生の息吹を感じさせるサバイバル

  • 回復アイテムを草木や獣から調達する構成、特定エリアでは気候に合わせた装備か食事での一時強化がないとスリップダメージを受けるなどといった要素が、敵の攻撃力の上昇と相まってサバイバル要素を大きく演出している。
    • アイテムは基本的に自力で調達する必要があるので、植物が群生している地点や狩りに適したスポットを見つける楽しみもある。
    • 料理の種類やグラフィックもそれなりに用意されており、感性のままに食材を煮込んで何ができるかを愉しむもよし、実際の料理のレシピを念頭に調理して狙い通りの料理を作って愉しむもよし。失敗料理にすらネタが仕込まれているので面白い。
  • マップ探索が単調なわけでもない。こちらでも様々なテクニックを自然と身につけ、利用できる仕様やロケーションが多く用意されている。
    • 『ゼルダ』シリーズ全般に言えることだが、今作では特にゲームキャラクターではなくプレイヤー自身に経験が蓄積されるように設計されており、プレイヤーが発見したテクニックやルート自体が「先へ進むための鍵アイテム」となる傾向は健在である。
    • 一見用途のハッキリしている「英傑の加護」も、リーバルトルネードについては発動準備中に自身の周りに発生させる上昇気流だけでも意外な使い方が見つかることも。
    • 従来作品ではハートの器や強化服など、一度手に入れたらそのパワーアップを下げることはできなかったが、今作ではリンクの防御力を上げる服装や英傑の加護は外すことも可能。
      • 終盤はパワーアップしすぎてヌルゲーに…なんて感じた時などに、自らある程度難易度を調整できる。

自由な発想を試せる懐の深い謎解き

  • 祠や神獣の謎解きには複数の解法を持つものもあり、仕掛けが分かると自由な発想で攻略できる。
    • 例えば「ミャマ・ガナの祠」という場所では、コントローラーのジャイロ操作を利用した玉転がし迷路があるのだが、「コントローラー(=迷路)を裏返して玉を捨て、再度落ちてくる玉を、迷路ではなく平らな裏側で受けてまっすぐにゴールへ落とす」という攻略法が拡散された際は話題になった*14
    • 祠の仕掛けも物理エンジンの特性をふんだんに活かしたものが多い。転がる玉の進路を確保したり、大砲での偏差的当てなど、某ピタゴラスイッチのような仕掛けも数多くあり、飽きが来ない。
    • 極端な話、英傑の加護以外ならどんな手段を使ってでもゴールへたどり着けばいいため、やり方やギミック次第で豊富な攻略ルートを構築できるものもいくつか存在する。正攻法で障害をかわすのもよし、工夫してインチキするのもよし。
  • どのダンジョンもチュートリアル終了時の所持品でクリアできるようになっているため、せっかく進んだのに足止めやお預けを食ったり詰むということはほとんどない*15
    • 知識と柔軟な発想さえあれば、行く手を阻むようなギミックが無いというのは、謎解きもウリの1つだったゼルダシリーズでも珍しい。本作の評価ポイントの1つと言える。
    • ただし、今作では『時オカ』以降の「アタリマエ」だった「攻略ヒントをくれる相棒的存在」がいない。そのため終始、自分自身で試行錯誤を繰り返しつつ攻略していくことになる。
    • よって、自力で解けなければ、一度その地点の攻略を投げてしまうしかない。SNSや攻略サイトの発展により、こうした外部情報の確保は難しくないが、その点まで美点とするかはプレイヤーの感性によるところだろう。

オープンワールドの自由さを阻害しないストーリー

  • ストーリー自体は過去作同様リンクがガノンの怨念を打ち砕くというシンプルで王道的な物だが、「ヒロインであるゼルダは現代の時間軸にほとんど姿を現さない」「これまで同時には登場しなかった異種族の共演」「ハイラル王族に反発しガノンに与するシーカー族 "イーガ団" が登場する」など、過去作にはなかった取り組みも見受けられる。
  • 始まりの台地を出る際にメインチャレンジとして「ガノン討伐」と「カカリコ村のインパを訪ねる」が発生し、その際「先にインパを訪ねるべきだ」と作中で言われる。
    • 目的をはっきりさせ、中目標として主要都市の情報ももらえるだけに、この時点で訪れるのがセオリーだが、これに従わずそのまま各地の村を探し巡ってもいいし、何なら真っ先にガノンに挑戦することすら可能。
    • 実際にインパを訪ねると、さらに「各地の神獣の解放」「古代研究所を訪ねる」と「リンク自身の記憶を取り戻す」チャレンジに派生するが、これらも全部を遂行する必要はなく、順不同で途中で切り上げ、ガノン討伐を急いでも良い。
    • ただし、全ての記憶を取り戻した上でクリアすると、エンディングが変化するので重要なファクターであることに変わりはない。そうしたチャレンジをこなす中で、プレイヤーもリンクも強くなるため、メインチャレンジ全回収を目指す意義は十二分にある。
      • メインチャレンジのフラグもかなり細かく設定されていて、例えばストーリーの主要人物に初めて会った時にマスターソードを持っているかいないかなどでも反応が変わる。
  • オープンワールドゲームとストーリー性の相性は難しい傾向にあり、プレイスタイルによっては完璧に埋もれてしまう要素にもなってしまう。
    • 特に、国内の評価はストーリー性によっても大きく左右されるだけでなく、それがある種、海外作品との差別化ともなっていたため、国内のゲームメーカーは難しい塩梅で手探りの状況が続く形となっていた。
    • これは、理由は様々あれど和製オープンワールド作品は例え大作シリーズだろうとストーリー部分の評価が軒並み芳しくない*16結果となっていた事からも分かる。
      • 一方、本作は「追いたい人はストーリーを追う」「ストーリーを重要視しない人は好きなように進める」という2点を、「主人公の記憶喪失」「大目標とストーリーの切り離し」という線で上手くつなげる事に成功しており、今後世に出る「重厚なストーリー+オープンワールド」という組み合わせに1つの道筋を提示した一作と言える。
    • ちなみに今作はゼルダシリーズでは珍しく主人公の名前はリンクで固定でプレイヤーが変更できない。
      • ボイスで「リンク」とそのまま呼びかけさせたかったらしく、任意の名前の部分だけ呼ばなかったり読み替えさせることは好まなかったとのこと。

魅力的な登場人物たち

  • 今作のゼルダ姫は、ゲーム開始時点で既にガノンをハイラル城に押し留めているため、リンクを導く声が聞こえてくる以外、エンディングまでその姿を見せない。
    • しかし、各地を旅し、記憶を取り戻していく中で、リンクの持つゼルダとの記憶を回想する形で彼女とのかかわりを取り戻していくことになる。
    • 今作のゼルダはリンクに対する態度が回想シーンによってかなり異なる。最初から1つずつ通して見ていくと納得がいく流れなのだが、プレイヤーは基本的に順不同で見ていくことになるため、その「欠けたピース」の中身が知りたくなるようになっている。
      • 全ての記憶を取り戻し、100年に渡る『ゼルダ』の悲壮な決意を胸にガノンを打ち倒せば、感慨もまたひとしお。
  • その他のキャラクター達も、ファンが付くほど魅力的なキャラも少なくない。
    • 中でも、ゾーラ族の英傑ミファーは、一途にリンクを思い続ける姿や、弟であるシド王子の好青年っぷり、彼との神獣戦での共闘の熱さもあって特に人気で、本来のヒロインであるゼルダに劣らない程の人気を誇る。
    • その他シリーズでもお馴染みと言えるインパ、妙なカタコトでリンクに絡む行商人のテリー、やっぱり見た目が残念な大妖精など、お馴染みの「濃い」キャラクターたちもちゃんと登場する。
      • 直接は出ないものの『スカウォ』のある重要なキャラクターの存在を匂わせる演出もあり、こちらも好評。
    • シーカーストーンを強化してくれるが強烈な設定を持つプルアや、サブイベントで何度も顔を合わせるサクラダ工務店の面々、イーガ団を率いるコミカルな総長コーガ様など、ゼルダシリーズらしく個性的でひょうきんなキャラクターたちが冒険を彩る。
  • リンク自身も、料理をする時には思わず顔がほころんでいたり、寒さでダメージを受ける状況ではステータス画面でガタガタと震えたり、NPCの冗談に反応したりと意外と表情豊かに。
    • 自撮りするときは楽しそうなポーズをとれるし、料理を食べる時も、串ものにはかぶりつき、充分に回復すれば満足げな顔を見せ、失敗料理を食べる時は嫌そうな表情をする…など、意図的に表情豊かに作られている節がある。
    • いわゆるクエストログに当たる冒険手帳を開くと、ある程度リンクの主観で書かれたと思しき説明文を読むことができる他、NPCとの会話の中で提示される選択肢にも結構お茶目なものがあったりする。
  • その他NPCも状況で変わるセリフや行動がたくさん用意されており、いろいろ試したくなる。
    • また、NPCにはなんと全員にもれなく名前がつけられており、ZL注目で確認できる。名前にも元ネタや法則があり、考えるのもなかなか面白い。
    • 上記の通りムービーシーンや一部イベントでは登場人物がセリフを発するが、配役・演技も概ねハマっていると評判。
  • 日本語のキャスティングは賢プロダクションとアーツビジョンの協力を受けており、アニメやゲームよりも洋画吹き替えで馴染みのあるキャストが多い。
    • 一例として、今作でリンクを演じた高梨謙吾氏は『ミュータント・タートルズ』の主要キャラなどを演じている。
    • また、ゼルダの声は『スカウォ』と同じく嶋村侑氏が担当。過去作以上に感情表現が豊かな本作のゼルダを巧みに演じており、評価が高い。
  • NPCや敵キャラクターが見せる行動が多彩というのもポイントの1つ。
    • 本作で最も見かける敵モブのボコブリンは、実質的に本作のオープンワールドで最も目立つ副役である。
      ハイラル各地にごく小さな集落を作っており、遠くから眺めると仲間と談笑していたり、イノシシ狩りをしたり、肉を囲んでパーティをしていたり、夜になると寝たり、と、人間がいない各地で様々な生活感を見せる憎めない仕草が演出されている。
    • リンクを見つけると見張りが角笛を吹いて味方に知らせる、近くにある武器を手に取って応戦する、色違いの上位種などは転がってきたリモコンバクダンを蹴り返してくる。
    • 武器を奪われると悔しがる反応を見せ、拾う武器がなければ岩石、モリブリンは下位種のボコブリンを投げつけてくるなど、状況に応じ、思いがけず賢い反応をする。
      • そして、ボコブリンなどのように汎用的な武器を持って登場する敵モブは、リンクと同様、使う武器種それぞれに対応した攻撃アクションが作られている。
  • NPCもハイラル各地を旅する中でモンスターに襲われることもある。殺されることはないが、気を失う前にリンクが敵を倒せば救助成功となり、話しかけるとお礼を貰える。戦えるNPCはたまに自力で魔物を倒してガッツポーズしていることもある。
    • 村の住民達も、昼になれば店や畑で働き、夜になると家に戻って休息をとるといった生活サイクルが確立されている。
    • また、雨が降ると雨宿りできる場所を求めて足早に移動をするなど行動が細かく設定されており、「生きている」ことにこだわって作られている。
    • 馬や鳥など、動物のモーションの質も追求されている。特に馬は、専任のデザイナーとプログラマーをつけ、2人の連携で動きや音が自然になるようにしたほどのこだわりだという。

特徴的なグラフィック

  • 『スカウォ』をやや淡い色使いにしたような、フォトリアルとトゥーンの中間程度で描かれている。
    • フォトリアル寄りで描写される背景、特に水辺は水の表現に定評のある任天堂というだけあって、非常に美しい。雨が降ると出来る水たまり、風になびく草、砂浜に残る足跡など描写も丁寧。
  • 光の描画も中々の物。WiiU/SwitchはどちらもHDR非対応だが、夕日などはとてもまぶしく、打てる手立てを打って見劣りしないようにしている工夫が感じ取れる。
    • 風景グラフィックは時刻・地域・天候の影響を受け、朝焼けの閃光や熱帯のじりつく空気、雨上がりの湿気などを実際に肌で感じられるような空気感のある描写がなされている。
    • 全体的に明るく描写しているが、トゥーンシェードを活かしてコントラストもはっきりしている。このため高い所に登った時などにも遠くの祠が昼夜問わず鮮明に見え、目的地を確認しやすいなど、ゲームとしての機能性も高く評価されている。
  • アンチエイリアス処理も丁寧に行われており、光の明るさも相まって全体的に画面を見やすくなっている。

豊富なやりこみ要素

  • 先に述べた通り、チュートリアルさえ終えてしまえばそのままゲームをクリアできなくもないが、当然そのままでは誇張抜きに死ぬほど厳しい。よって、リンクを強化するためにハイラル各地を巡るのが本作の主な内容である。
    • 祠をクリアしてステータスアップをし、コログを探して装備の所持数を増やす。そして各所を巡って防具やその強化のための素材を集めるなど、ガノン討伐に十分な強化を終えてもまだまだ残りがあるほど*17に豊富な数が用意されている。
    • メインチャレンジ以外のミニチャレンジもマップのあちこちに用意されているため、全てクリアするには相当な時間がかかる。
    • 一度エンディングを見るとマップに達成率が表示されるようになるが、初回クリア時は多くの人が20~30 %程度しかなかったとか。
      • 達成率は1つの要素*18を見つけるごとに約0.083 %づつ上がっていく*19。100%までの道のりは険しいが、それゆえ達成できた時の喜びは言うまでもない。
  • いつでもどこでも家庭用ゲームができる、Switchの持つハード特性自体も、この大ボリュームを受け入れさせることに間違いなく貢献したことだろう。
  • 今回も複数種のミニゲームが収録されており、冒険中の息抜きに楽しむことができる。
    • 過去作ではミニゲームの景品にまでハートの器やあきビンといった必須級アイテムが存在し、100 %コンプする上で支障になりがちだった。
    • しかし、本作はそのどちらも廃止され景品は消耗品のみ(装備アイテムかルピーのどちらか)になった。このため「何としてでもクリアしたい」というものではなくなり、より気楽に楽しめるようになった。
  • 意外な所では、自然が1つのテーマでありながら、ゼルダシリーズぶっちぎりと言っていい程、ルピー(貨幣)の獲得量と使用量がインフレしていることも挙げられる。
    • 過去作では財布の上限が3桁程度がザラですぐにカンストしてしまいがちだったルピーだが、今作では1000ルピー以上を超える大金を使う場面が少なくないため、文字通りかき集める必要がある。
    • 店売り防具もかなりお高め。本作の防具は3箇所に跨がっていることには既に触れているが、モノによっては「3つあるうちの1つだけで、過去作のカンスト金額より高い」ことがザラにある。
    • 上記の通り防具を強化してくれる大妖精のアンロックのためにはルピーが要求される。序盤こそ常識的な金額であるものの、最終段階ではもはや法外と言っていい金額に…。
    • 一方で、金策の方法も豊富かつ自由。「ミニゲームで賞金を稼ぐ」「敵を狩って戦利品を集めて売る」「作った料理・薬を売る」「危険な場所に乗り込んで宝探しする」「素材を欲しがっている街の人に売りつける」など。
    • 特殊効果を持つ防具が手に入るまでは、「鉱石」を壊したり、一部の手強い強敵を倒したりで手に入る宝石は換金アイテムとして商人に売ることになる。
    • ルピーの所持額の上限は999999ルピー。そのため、従来のゼルダでは上限が極端に低い関係上あまり積極的には行なわれなかった「ルピーを稼げるだけ稼ぐ」という新たなやり込みを見出すプレイヤーもいる。

自らの手で作り上げるハイラル図鑑

  • 動物・魔物・武具などを図鑑登録するには、シーカーストーンのウツシエ(カメラ)機能を使って対象を撮影する必要がある。
    一々自分で写真を撮って登録する必要がある代わりに、図鑑登録したオブジェクトはシーカーセンサー+*20の対象にすることができ、ある程度簡単に探せるようになる。
    • 登録したものには説明文が付け加えられ、動物や魔物の習性などに触れられている。魔物たちの情報は当然ヒントになるが、その他、武器や動物の説明文も本作の世界観を掘り下げるのに一役買っている。
  • ちなみに、図鑑に載る図は登録時に撮影したウツシエそのものが切り抜かれて保存される。綺麗にブツ撮りするためアイテムの置き場所や光源にこだわったり、生物なら決定的シャッターチャンスを狙ったりなど、自由な図鑑を作成して愉しむことができる。
    • 面倒なら、撮影対象が認識されることだけ考えて適当に撮ってもいいし、コンプリート特典要素は無いので、いっそのこと図鑑に手をつけないのも当然自由。
    • 説明文だけ読みたかったり、センサーのサーチ対象だけ利用したい場合、またはもう出会えなくなったものを撮りそびれた場合はお金で解決することもできる。ただし、数が数なので多数揃えようと思ったらやっぱり膨大な金額が必要となる。
    • なお、自撮りするときにも、対象がファインダーに入っていれば図鑑登録されるので、資料なのに図の大半がリンクの姿というものでも登録できてしまう。中にはリンクの写った写真をズラリと並べて悦に浸る人も居るとかいないとか。

良質かつ気を使われているBGM

  • 今作のフィールドは環境音がメインであり、常には流れていないためBGM自体の存在感は控えめ。しかし、個々の曲とゲームプレイとが一体になって雰囲気を盛り上げる作りとなっている。
    • 例を挙げると「馬に乗って駆けまわっている」「移動中に時間帯や地域が切り替わった」「村や特定の建物の中に入っている」「敵との交戦状態に入っている」など、プレイヤーのアクションや状況に応じて短めのBGMが流れ出すいわゆるインタラクティブミュージックになっている。
    • 中でもフィールドで出会う強敵との戦闘で流れる曲は特に秀逸で、どれも「会敵した」という危機感をイントロで煽り、戦闘の緊張感を高める役割を果たしている。もちろん、イベントやボス戦などの重要シーンでも印象に残る良質なBGMが流れる。
    • 出番こそ多くはないが、シリーズ定番のBGM達もアレンジを加えて使用されている。かの有名な「重要アイテム入手ジングル」もシーカーストーン入手時やシーカーストーンへの機能インストール時などに使用されている。
      • ゲームのクライマックスを盛り上げてくれる「ハイラル城」や、『風のタクト』の人気曲を大胆アレンジした「リトの村」に加え、断片的に聞こえていたメロディとして重要なテーマ曲につながっていく「カッシーワのテーマ」の2バージョンなどは特に楽曲の人気が高い。
      • シーカー族やイーガ団は「和」をモチーフにしていることもあり「カカリコ村」や「コーガ様戦」のBGMも三味線や尺八、拍子木をふんだんに使った非常に味わい深い曲となっている。中でもコーガ様戦のBGMは一聴の価値はある。

その他の評価点

  • 武器・盾・シーカーストーン各機能のクイック切り替え中はゲーム中の時間の流れが止まる。強制リアルタイム状態だった前作とは違い、選択中に隙を突かれる心配がなくなり、このあたりはアクションが苦手でゆっくり進める人にも優しい。
  • マップ上にはマーカーだけでなく、様々なスタンプをセットできる。狩場・探索予定地点・フィールドボス・未回収の宝箱の位置などをマークしておけるので、自分だけの冒険地図が出来上がってゆく楽しみがある。
    • シーカータワー起動後のマップには等高線が細かく記入されており、地図が読める人なら細かい探索の計画を立てられる。険難な地形でも少しの出っ張りを見つけて休憩しながらよじ登れる。
  • 流石にSwitchローンチタイトル&任天堂の柱の1本であるだけあって、サポート体制は良好。
    • 当然、報告が上がったバグは可能な範囲で潰されているが、ゲームの破綻や致命的な影響を及ぼさず、かつ普通のプレイで発生しないがプレイヤーに有利に働く裏技的なバグに関してはあえて修正されずに残されているなど、開発陣の柔軟な対応も評価されている*21
  • シリーズファンへのちょっとしたサービスとして、ところどころ過去作の地形やスポットに酷似した場所がある。気になったら調べて、比べて見るのも一興。
    • ハイラル全土に細かく振られた地名も多彩で、「チクルン島」や「コホリット台地」のようなファンサービスもあれば、「ハシビロ湖」や「マキューズ(巻渦)半島」のように遊び心のあるものも。
    • 各神獣も過去作のキーパーソン(賢者となる人物)のアナグラムとなっているのも面白い。「ヴァ・ルッタ」=「ルト」・「ヴァ・ルーダニア」=「ダルニア」・「ヴァ・メドー」=「メドリ」・「ヴァ・ナボリス」=「ナボール」というかたちで表れている。対ガノンの構図を考えると熱いものがある。
    • 地名のみならず各地方にある謎の文明や施設の跡地、種族に伝わる伝説やおとぎ話の設定、果てはオブジェクトの造形ひとつとっても過去作と繋がるものが非常に多く、本作はどのゼルダシリーズの世界線・時間軸に属しているかが不明であるのにもかかわらず考察系の記事も数多い。
    • YouTubeでも考察動画は多く、以降の作品である『厄災の黙示録』や2022年にリリース予定である新作を含めて考察をまとめているものも少なくない。公式が関連性を公にしない分ミステリアスに満ち溢れていることもまた魅力の1つと言えるだろう。

賛否両論点

難易度のバランス

  • 据置機における前作の『スカウォ』が年々低難易度化していたシリーズに一石を投じた高難易度路線だったこともあってか、この流れを受けた本作は特に序盤の難易度がかなり高めの調整となっている。
    • 例えば序盤から登場するシリーズおなじみの雑魚敵「ボコブリン」だが、本作ではスタート地点である「始まりの台地」の時点でプレーヤーを一撃で瀕死・即死させる青ボコブリンが登場する。
    • 序盤の「始まりの台地」やそれを出た直後程度(ハート4個程度)で安心して戦えるのは、「チュチュ」や「赤ボコブリン」といった最下級クラスぐらいで、「チュチュ」はともかく、「赤ボコブリン」は基本的に徒党を組んでおり、群れにこの「青ボコブリン」が1体混じっていることが多い。
    • 装備・食材の充実する後半と違いこの時点で手に入る物資には限りがあり防御力もないに等しいため、とにかく慎重に動かなければならない。
    • また、本作新登場の敵であり、世界観的にも重要な立ち位置にある「ガーディアン」は、その独特なデザインに加え、戦闘時の不気味な専用BGMや、正確無比かつ中盤クラスのハートと防御力を得るまでは即死のレーザー攻撃などで、プレイヤーたちに強烈な印象を与える。
    • これも「始まりの台地を出るために攻略必須な祠の近く」にも、移動しない固定タイプの個体が存在し、多くの初見プレイヤーたちを即死させトラウマを植えつけた。
      • 「始まりの台地」内には使ってくれと言わんばかりに様々なオブジェクトが配置されており、これらを活用することでインベントリを消費せずに短時間で目的を達せられるのだが、普段ゲームを遊ばないライト層や一般的なゲームのお約束から外れた挙動が実現できるとは思わず見逃してしまうプレイヤーなどもおり、結果最初の頃は難しいゲームという印象を受ける人が少なくない。
    • この「始まりの台地」は、クリア後のDLCややり込みを除き足繁く通う必要のある場所でもないため、よりチュートリアル色を濃くした構成でも全体的な難易度や遊び心地に悪影響を及ぼす程ではない。
    • 「こうしないと色々と整合性が取れない」「構成上、どうしてもこうしなければならない」という程のものではなく、もう少し調整の仕方や、プレイヤー自身の鍛えようもある部分だったかもしれない。
      • 他方で前作『スカウォ』では初めて地上に降りるまでに複数のお使いイベントやムービーシーン・ミニゲームなどが挟まり、一連のチュートリアルが終わるまでプレイヤーがインタラクティブに楽しめる箇所が少なかった。
      • 本作はこうした長々とした拘束力の強いチュートリアルが省かれゲームテンポは向上しており、ゲーム的な発想力があるプレイヤーならばどんどん攻略できるようになっている。
  • 「始まりの台地」突破後もゲーム前半は「装備品の積載量が低いにもかかわらず、序盤のものは低攻撃力低耐久」「最大ハート数と防御力が低いため即死しやすく、ハートの上限が食材の回復量に見合っていない」という状況が続く。
    • 基本的に本作は過去作以上に複数の敵に囲まれる場面や単純な攻撃力が高い敵が多く、シリーズの中でも雑魚戦の難易度が高いと言える。
    • 場所によっては天候や温度といった環境により武器防具に制約がかかるため、制限を緩和できる食料・薬の確保をしておかなければならないが、何分進行ルートの自由度の高さから難所に迷い込んだり準備が不十分なまま突入してしまうことがある。
      • 特にゴロンシティとゾーラの里への道中の難易度が高い。前者は耐火対策をする必要があるが耐火装備も薬の素材も高熱エリアの中にあり、宿で渡される薬や街道を行くNPCから素材を購入するなど特殊な対策が必要になる。
      • 後者は各地の水辺にゾーラ族が配置されており、ゾーラの里を助けてほしいとお願いされるため最初に向かいやすいエリアなのだが強制雨天エリアで崖登りを実質封印される上に、水によって強化された電気の矢やエレキースをかいくぐって進まなければならない。
      • 電気の矢は濡れた地点に着弾すると攻撃範囲が大幅に拡大するため撃たれた時点で回避はほぼ不可能、エレキースのように帯電した物体は濡れた対象への放電が発生し近づかれるだけで感電する。
      • 感電ダメージは無対策だとハート3つ分になるためハートを増やすか帯電対策をしないと序盤は死体の山を築くことになりやすく凶悪な初心者殺しになっている。
    • また、進行状況に合わせてパラメーターの強化された上位種が出現するようになるため、雑魚戦をとにかく避けてメインストーリーだけを進行させようとするとかえって種族別の対処法などを覚えきる前に敵が強くなってしまうことがある。
      • こうした難敵が終盤まで世界各地に登場するのは中だるみ防止の要素となっているが、手厚く保護されるべき初心者・ライトユーザーを相当に突き放してしまっているのも事実。
  • もっとも基本的にフィールドのあらゆる場所でオートセーブ・リスタート地点が高密度で設置されているため、デスペナルティが極小で、攻略ルートの豊富さ故に特定の難所を突破できずに詰む…というケースはまずない。
    • 祠・タワーへのワープ機能によりどこからでも到達済みの場所に気軽に帰れるので、現時点でこれ以上の探索が割に合わないと判断したならば一旦引いて違うルートから攻略することができるようになっている。
    • 加えて、本作のライフ上限とダメージ軽減率*22は共に相当な高数値であるため、防御力を上げると被ダメが大きく軽減され、ちゃんと強化されたのが実感しやすい。 上記のフィールド上に配置された強敵たちも、まともに渡り合える装備と実力を身に付けることで最終的にはスリリングな戦闘を楽しむ余裕が出てくるようになる。
      • 前述の「ガーディアン」は、ライネルと比較すれば弱点狙撃の難易度が低く、比較的簡単にスキを作れるため、武器さえ揃えば真っ向から倒しに行くことができる。
    • 「相手のレーザーを盾のガードジャストで反射して倒す」方法はハイリスクで判定も厳しいものの見栄えとダメージ効率に優れており、コツさえ掴めば成功率は上がっていくために病みつきになる爽快感がある。
      • 久々に登場した「ライネル」はシリーズ全体のモブ敵でも(装備も含めて)攻撃力がずば抜けて高いため、ゲーム終盤でも常に即死の可能性がつきまとう。
      • 当然初見ではとても歯が立ちはしないが、冒険が終盤に入って防具と知識が充実し、戦闘に熟練した頃では不思議と勝てるようになりプレーヤー自身が強くなったことを実感できることから、一部では「ライネル先生」と呼ばれている。
  • 総じて、本作は序盤がシリーズ内では上位の難しさ。プレイヤー自身が強くなっていくことで、本作特有のアクション性や様々な小ネタ要素と組み合わせて楽しむことができるが、そこへ至るまでのハードルが(ライトユーザーからすると)高いと言える。
    • DLCの目玉となるチャレンジはこうした序盤のステータスが強制的に呼び戻されるため、あくまで攻略には一定以上の知識と経験が要求される強くなったプレイヤーへの腕試しという意味合いを持っている。
  • その一方で、道中に対して大ボスはさほど強くない。
    • 過去作の中ボス、ダンジョンのボスと比べると弱く感じやすい。理由としては「挑む前にハートやアイテムを大量に確保しておける」「ゲーム後半に挑むと同時期に出現している雑魚の上位種のような強化がなされていない」ことが挙げられる。
    • 装備の整っていないプレイヤーがゲームに慣れていない最序盤などは、イワロックなどの中ボス級に苦戦することもあるが、最終的に躓くような大ボスは要素充実の過程で戦うことになる雷のカースガノンぐらいしかない。
      • また、それぞれを解放するまでの道のりとリキャストタイムを度外視すれば英傑の加護「ウルボザの怒り」と「ダルケルの護り」の有用性が高く、本作のマスターソードはガノン系のボス・ガーディアン系のモブやハイラル城内での戦いでだけ威力が倍増する*23という特性を持っているため、これらの入手後はよりボス扱いの敵の弱さが助長されてしまう側面がある。
    • 据え置き前作にあたる『スカウォ』では、ボタン操作ではなく自分でリモコンを振る体感操作故に必ずしも思い通りに操作できないことや、幾度も戦うギラヒムや一定の手順で攻略するギミックを前提としていたボス戦などの難易度が比較的高めだった。
      • 一方、本作は「進行ルートが自由な都合上どこから攻略しても詰まないようにする」「ダンジョンで手に入れた新武装を活用して敵のスキを作るアタリマエの消失」などコンセプトの都合上、高い自由度と段階的に難しくなるゲームデザインを両立するのが難しかったと言える。

祠について

  • 通常ダンジョンの大幅削減に代わって、今作から導入された小ダンジョンである「祠」で、それ故に様々な意見がある。
  • 祠はシーカーストーンの能力やギミックを使用して攻略するのだが、種類が多彩とは言い難く(似ていることも多く)100箇所近く攻略すると飽きが来る感じは否めない。
  • 仕掛けを理解する謎解きというより、ジャイロを利用したりタイミングだけといったアクション依存の祠が本作は多めな傾向。
    • これもやや好みが分かれ、特に一撃の試練の中で攻略しなければならない祠は嫌でもこの傾向が目立つ。
  • 敵の小型ガーディアンと戦うだけの「力の試練」という祠が全体の1/6ある。ゼルダと言えば謎解きというプレイヤーからはもっと謎解きタイプの祠を増やして欲しかったとの声も。
    • 力の試練は祠によって環境が一部変化したり、ガーディアンの強さが3段階で変化するものの、強さに関わらず技のパターンがほぼ同じ。
    • すなわち、力の試練の位が上がっても変化するのは攻撃力・攻撃範囲・体力だけなので、マンネリ化してしまう上に、手抜き感が否めない。
    • ボコブリンからライネルまで、多くの敵キャラクターは攻撃のバリエーションを武器種類だけで用意しているため、仕方ないという意見もある。
  • 祝福の祠は、ほこらチャレンジをクリアした後に入れるのだが「報酬を受け取るだけであれば、祠である必要はない」という意見もある。もっとも祠はファストトラベル地点も報酬に含んでいる意図はあると思しいが。
  • よく言えば難しすぎず、攻略がわかりやすい。悪く言えば謎解き要素が少なく、水増し感がある。
    • 逆に、入り口からゴールまでほぼ一直線で行ける祠もある。が、これはプレイヤーのひらめきに依存する部類で一概に簡単とも言えない。
  • ただし、ゲームクリアに必須な祠はチュートリアルの4つだけで、残りはクリアしなくても進行に影響はない。
    • 発見した祠は攻略しなくてもファストトラベル地点に使うことはできるため、後回しにしてクリア方法を思いついたときに再訪したり時間のあるときにじっくり挑戦してもよい。

武器・盾・弓が使い捨て

  • 武器耐久度はどれも低めに設定されており*24、修復もできず、武器を使い捨てにしていくことを前提とするスタイルに賛否がある。
    • 特に、重要人物から貰った形見のような品でも問答無用で壊れてしまうという点には強い抵抗を感じたプレイヤーは多い。これらの装備は、強くはあるが唯一無二の強さを誇っているとは限らない。
      • もったいなくて使えないでいる内、再回収可能な代用品が手に入って陳腐化することもしばしば。特に耐久力が高いが攻撃力の低いミファーの槍でよく言われる。
    • 普段は剣捌きに自信のあるプレイヤーも、手元に剣が無くなれば、槍や大剣で場を凌ぐ必要が出てくる。高い自由度が特徴ではあるが、必ずしも常時プレイヤーの思い通りにことが進むとは限らない。
    • また、敵を倒して得られるのも、消耗品の装備を除けば"序盤では"使い道がない魔物素材ばかりで、一見すると戦闘と報酬の釣り合いがとれていないゲームと思ってしまうかもしれない。
  • その代わり、ほとんど全ての装備には再入手手段が用意されている(再入手不可能なものも皆無ではないが)。
    • また、装備が壊れて云々というのも、「程々に強い装備や(前述の様な)大切な武器を常用することができない」という意見が多く、弱い武器や短期的に強力な武器が壊れることに対する批判はそう多くない。
    • 武器・弓・盾には耐久度上昇や攻撃力上昇といった追加効果が付いていることもあり、ハクスラ系に類するアイテム収集要素で、そうしたジレンマを和らげようとする工夫もある。
    • 例外的にマスターソードだけが「修復のため眠りにつく」と言う設定であり、唯一武器ポーチとは別枠扱いで、10分(ゲーム中で約半日弱)経過すれば再使用可能になる。また通常時は片手剣としても高すぎず低すぎずの攻撃力であり、他の装備品を温存したいときの代用装備として使われることも多い。
      • これは『メトロイド』シリーズで言うところの、ミサイルに対するチャージビームのような立ち位置と言える。
  • つまるところ、「むやみな戦闘は消耗するだけ」「肝心なところで欲しい武器が無いことにもなりかねない」などの要因で、「フィールドの敵と戦うか戦わないか」という選択をシステムとして表層化させたという形になる。
    • 好みの武器が手元にあるとは限らないため、自然と「弓矢のヘッドショットまたはふいうちで一撃必殺を狙う」「リモコンバクダンや落石、バクダン樽といったオブジェクトを利用する」「敵の武器を盗むか、吹き飛ばしで落としたところをすばやく拾い去る」「無視して通り抜けてしまう」など、攻略に幅を持たせることとなった。
    • これらは武器を節約するために状況に応じた戦略を練る必要性を設けることで、プレイヤースキルの向上にも一役買っているという見方もできる。
    • また、オープンワールド系のゲームはステルス要素の有無によらず「敵の排除がセオリー」である事がかなり多いため、プレイヤーの先入観と本作のコンセプトが乖離していたというのもあるかもしれない。
  • ゲーム序盤では上述のような事情から入手頻度の高い棍棒ばかりを使うことになるため、ファンタジーなアクションゲームとしては若干不格好に感じるプレイヤーも存在するかもしれない。
    • 当然ながらゲーム中盤になるとアイテムの積載量が増え、強力な武器の入手頻度も高くなってくるので、見栄え上気になる部分は解消される。

敵の種類が少ない

  • 3D『ゼルダ』シリーズで登場する雑魚敵のうち、今作で続投しているのはボコブリン・モリブリン・リザルフォス・キース・チュチュ・オクタロック・ウィズローブ。
    • 過去作品からヒノックスが復活した他今作新登場の魔物も多少存在するが、それでも敵の種類はシリーズの中ではかなり少ない。
      • それぞれの基本敵に3~4種類の色違い、及びスタル(スケルトン)系がおり、色ごとにステータスや行動パターンが違う。さらに所持武器も配置次第でかなり違うため、同じ種別でも厄介さには差がある。
    • 各地方で出現する敵も雪山なら氷属性の○○、火山なら火属性の○○といった属性差程度しかなく、地方固有のオリジナルの敵は1種類しかいない。
    • デクババやスタルチュラといった3Dゼルダではおなじみであった敵も多くリストラされており寂しく感じる人も居るかもしれない。
    • ただし種類は少なくとも、評価点で述べたように、落とす武器によって非常に多彩なモーション・戦い方*25をするよう作り込まれているため、物足りなさは感じさせない。
    • また、モンスターの他に鹿や猪などの野生動物や蜂が多数生息している。リンクが不用意に近付くと襲ってくる動物もそれなりにいる。
  • ダンジョンやボスのデザイン
    • 各祠・神獣や内部のボスモンスターのデザインが統一されている。
      • 各ダンジョン内部の仕掛けやボスの戦法にちゃんと個性があるものの、歴代ゼルダにおいては多種多様な趣向のダンジョンやボス達がプレイヤーの目を楽しませていたため、本作でデザインがほぼ一本化されている点に関しては残念がる声も聞かれる。

マックス系食材が他の食材の存在意義を奪っている

  • マックス◯◯/ガッツ◯◯という素材で料理すると、ハート/がんばりゲージの上限を一時的に増やす効果のある料理が作れるが、これらは「ハート/がんばりゲージを全回復させる」副次効果もあるため、本来ゲーム後半で役立つであろう他の回復料理の存在意義が薄くなっている。
    • 特にハートの数が最大付近(27~30程度)まで強化されている場合、マックス以外の料理だと、稀少な極上ケモノ肉などを5個投入した料理でやっとハート最大量に届くかというところ。
    • マックス系素材なら1個投入するだけであっさり凌駕してしまうため、多くの純回復メニューが実質的に換金アイテムと化してしまう。
    • マックス系素材は店で買おうとすると非常に高価だが、比較的難所ではないエリアにそれなりの数が群生しているおかげで、わざわざ買う必要性は薄い。
      • 他の効果を持った料理もバフ効果のある防具を揃えることで代用できるが、防具のバフと併用させたい場面では当然ながら有用になる。

ハイラル王国北部へのアクセスが悪い

  • 本作でもシーカータワーや祠へのワープによるファストトラベル機能が存在し、地域間の移動効率を改善できるのだが、ハイラル王国の北部(特にオルディン地方の北西部あたり)にはこのワープができる祠の数が少ない。
    • 一応1つあるにはあるが、その祠は昼でも暗闇に覆われた遺跡の最深部に存在しているため、ワープしたところでそこから抜け出すのは余計に苦労する。
      • 本作では祠をクリアする前までは、入り口が棘に囲まれていたり、その付近一帯が常に雷雨や砂嵐といった劣悪な環境に置かれていることがあるが、無事にその祠をクリアすると通常の環境に戻るケースがほとんどである。
      • この遺跡の祠もおおよそ他の障害ありの祠と似たような立ち位置なのだが、この祠に関してはクリアしても遺跡は闇につつまれたままであり、「祠の裏手の壁を登ってまっすぐ行けば出口にたどり着く」ということを知らないと苦労しやすい。
    • ハイラル王国北部には村落などが存在せずライネルが複数存在する危険地帯だが、ライネルは強力な武器や貴重な素材を落とすため、ゲームに熟達した猛者ならば何かと足を運びたくなってしまう地域にもなりうる。それ故に、アクセスが悪いという点はどうしても気になってしまう。
    • ただし、この点は「世界観を重視して、あえてアクセスを悪くした」ということも考えられる。敵の配置からも、開発者の間でも作中の世界観でもこの地域は「僻地であり危険地帯」であることが窺える。
      • 難易度は高いものの、エキスパンション第二弾の「一撃の試練」を突破すれば、この「僻地」を見下ろす高台にも祠が追加される。
      • ちなみに、現在ではエキスパンション第一弾で追加配置されるアイテムの中に、リンクのいるところならどこでもワープ地点を1個だけ設定できるので、これを利用すれば北部のアクセスは大きく改善される。このアイテムは高難易度チャレンジとは関係がないため、腕に自信のないプレイヤーでも探し当てさえすれば利用可能。

至るところに現れる敵

  • 森や水辺に現れるオクタロックやゲームが進行するとハイラル各地で敵として出現するようになるイーガ団は、探索中に突然現れ唐突に襲ってくるため対処に手間取ることがある。
    • 他の敵のように遠くから発見して対策を講じることができず、特に岩を除く各種オクタは可能な場所であれば何処にでも出るので、周りに敵が居ないかチェックしたら、その画面切り替えで湧いたりするのでチェックは実質無意味。
    • イーガ団はワープ能力を持つため、逃げるにも非常にしつこいので結局倒すハメになりがちなうえ、わざわざ足を止めて倒しても両者ともにドロップアイテムがあまり美味しくない。
      • 一応イーガ団平団員は序~中盤であればそこそこ有用な武器・アイテム落とすが、耐久値が高いイーガ団幹部は逆に倒す見返りが薄いので事実上の倒し損にしかならない。
    • 各種チュチュやスタル系の敵は耐久力こそ低く倒しやすいものの、いつでもどこにでも現れるため、貴重な虫を捕まえようとこっそり接近している時に突然現れて台無しにされてしまう…といった事も少なくない。

その他の賛否両論点

  • 広大な世界と孤独な旅
    • マップの広さは上記の通りだが、広大な大自然に対して集落はごく限られた場所のみに存在し、ゲームのプレイ中は未開の地を探索している時間がほとんどを占める。
    • ナビゲーターキャラを廃したことによるプラスの面は、マンネリの脱却・自分で考える面白さが生まれた・会話シーンでテンポが崩されずスムーズにゲームを進められるなど複数の要素があげられる。
      • ただ、チュートリアルステージである始まりの台地をクリアすると事細かなアドバイスをしてくれる人物がいなくなり、そこから先はプレーヤー自身の手探りになる。このため人によってはナビゲート不足・孤独感を感じるかもしれない。
      • 相棒キャラもゼルダの「お約束」なのでたとえマンネリ感があったとしても出して欲しかったという声も。
      • 主人公の独り言がヒントになるタイプのゲームは昨今では珍しくないが、同じ喋らないキャラを主人公とする同年に発売の『スーパーマリオ オデッセイ』では同シリーズの「アタリマエ」を見直すように探索のヒントやアクションのアドバイスをくれる相棒キャラがいるため、余計にその声は強くなった。
  • がんばりゲージの存在
    • 一見するとオープンワールドとは相性が良くないようにも見えるスタミナゲージを導入しており、崖登りやパラセールでの滑空、水泳などのアクションが無限に行えないように制限を課しているため、自由に動けないことに不満を感じる人もいる。
      • ただ、これは「目の前の崖を現在のゲージ量で登り切れるか」「パラセールで飛んで届く距離か」「ゲージが足りなさそうならば他の進行ルートを考える」など、ただの移動においても駆け引きを発生させる要素でもある。
      • 本作のフィールドは非常に広大であるため、必然的に移動にかける時間が多くなるのだが、このシステムがなければそれらの時間がメリハリの無いただの作業にもなりかねない。
      • また、上記の通りがんばりゲージは祠を発見してクリアすることで上限を増やすことができるため、このゲージの存在自体が出来るだけ多く祠を見つけたいという探索のモチベーションにも繋がっている。
      • 晴れてゲージを増やす事ができれば行動の自由度が上がり、そして祠も探しやすくなり、またリンクを成長させられる…という好循環が生まれる。
  • ボイスが少ない
    • 本編シリーズとして初めて本格的なキャラクターボイスがついたことで、どちらかと言えば物語よりも散策や謎解きをメインとしたゲームスタイルにドラマチックな変化をもたらした点で評価されているが、そのボイス量がいかんせん少ない。
      • 特に説明台詞などが多くやむを得ない部分はあるのだろうが、英傑の子孫などは登場シーンだけがボイスありで会話の途中からボイスなしになるということが多く、盛り上がりに欠けてしまうシーンも。
      • いわゆる「ムービーゲー」にしたくないという制作の意図でもあるのだが、結局はボイスのない会話を長々と読まなければならないため、むしろプレイヤーが操作できる状態でリアルタイムで会話ボイスが聞こえる方がよかったのではというシーンも多い。
    • また、上記「ナビゲーターキャラ」の問題にも関連するが、各神獣内のボスの攻略法については各英傑が戦闘中にボイス付きでリアルタイムに教えてくれる。
      • そのため、そのボイスがあるならナビゲーターキャラがいてもよかったという声も。
    • その割に英傑の力などのリキャスト時にはどんな状況でも「準備完了」と言った旨のボイスが突然聞こえるので状況によっては慌てるプレイヤーもいる。
    • なお、本作の外伝で100年前の出来事を描いた『ゼルダ無双 厄災の黙示録』では各キャラクターがボイス付きで喋りまくる。
  • プレイヤーとしてのリンク
    • 本作のリンクは記憶喪失という設定もあり、前作『スカイウォードソード』のリンクに比べて「プレイヤーの分身」という側面が大きい。
    • そのこと自体は青沼氏もインタビューで発言しているように意図したものなのだが、上記のように一部シーンにボイスがついたため、喋らない人物の違和感が過去作よりも増えてしまった。
      • ボイスのない通常の会話シーンなどではジェスチャーや選択肢である程度の意思の疎通ができるのだが、ムービー中は何故かほぼジェスチャーのリアクションもしない。
      • ゼルダが悩むシーンなどでも肯きもしないことも少なくなく、いくら没個性とはいえ、返事くらいしてほしいと思うプレイヤーも多い。
  • プレイヤーが作成できるセーブデータが1つだけ
    • 上述の通りフラグ管理が綿密なため色々なパターンを試してみたくなるが、セーブの仕様上難しい。
    • シリーズ過去作では複数のセーブデータを作成できたが、『Grand Theft Auto V』や『ASSASSIN'S CREED』シリーズ等の既存のオープンワールドゲームではセーブデータは1アカウントに1つであることが多い*26
  • シーカーセンサーが扱いにくい
    • シーカーセンサーはリンクの移動方向に対してのみ探知する仕様のため、足場の悪い場所での探知・上下方向に対する探知はてんで役に立たない。
    • また、シーカーセンサー+では探知可能な対象が膨大なため、探知対象をいちいち図鑑から切り替えるのが面倒、同時に2種類探知したいといった意見もある。
    • 探知対象が近い場合に音が鳴るが、異様に音が大きく人によってはかなり耳障りである。
    • 覚えて・見つけてしまえば当然センサーに用は無くなるし、探すにしてもイマイチで役立てようにも役立て辛い面が多い。
  • 一部の服装の実用性が低い
    • ダークリンクやEXチャレンジ報酬の服装は防御力を強化できないにもかかわらず既存の服装と差別化されているものは少なく、性能的にはほとんど下位互換。
      • これらの服装はあくまでファンサービスではあるが、ある程度の実用性を期待していたと嘆く声も。
    • なお、ムジュラの仮面など隠密プレイで非常に有用なものも存在する。
  • リンクの自宅について
    • 自宅の購入やそのカスタマイズ(改装)が可能だが、全箇所をカスタマイズしても思いの外貧相で人によっては物足りなく感じる。
      • 庭をカスタマイズしても木や花がささやかに増える程度で、素材として収穫できるのはリンゴぐらい。また、庭に家畜用の小屋が建っているが家畜は飼えず、馬をつないでおくこともできない。
      • 武器・盾・弓の保管スペースを設置できるが、最終段階でもそれぞれ最大3個までしか置けないため、もっとたくさん保管できるようにして欲しかったという感想が多い。
  • DLC編攻略で貰えるシーカーバイクは、後述の通り馬のほぼ上位互換でゲームバランスが一変するため「簡単に入手できないご褒美」として採用したのは理解できる。
    • 一方で「遊び」の上では他の代えが効かない要素となっているため、ゲームは得意ではないが、単にバイクに乗って遊びたいというプレーヤーには救済措置が存在しない要素となっている。

問題点

武器や装備のバランス・アイテム関連等の甘い部分

  • 初期段階での武器や盾などの最大所持上限数が少ない
    • 最大所持上限数が設けられているものは武器・弓・盾・薬及び料理の4項目*27
    • 武器、弓、盾は使用頻度が多いこともあり、消耗が激しいが初期段階では積載量が少なくほんの数個しか持ち運べない。
    • 最大上限数はコログのミを集めて特定のNPCに渡すことで拡張可能だが、拡張が進んでいくと1枠毎の要求数が増えていく様になっている。
    • そのため、全ての枠を解放しようとすると必要数は441と全体の半数近い数が必要となる程。
    • 結果的に拡張はしたいが拡張するにはコログのミを探す必要がある、しかし探すにはポーチが少ないままで我慢しなければならないという「探したいが探す状態は整わない」という悪循環が起こる。
    • コログ自体も見つければ見つける程に数が減り、当然見つけ辛くなっていく。
    • 何十か所も回って集まったミも1~2、多くても3枠も拡張すればスッカラカンにされる。
    • ポーチの拡張は難易度・利便性・快適性とゲームにおいて重要な部分と直接繋がる要素であった為、ライト層コア層双方にとっても面白い要素、とはなり辛く、批判的な見方が多くなった。
    • この必要数の増加傾向からボッタクリンという不名誉な呼び名が生まれてしまう程。
    • 後にDLCで「コログのお面」というコログのミ探しの労力を多少緩和する頭防具が出されたが、これは本作において唯一アイテム探索を支援するタイプの効果を持つ防具であるという事からも影響は大きかったと思われる。  
  • 武器・装備バランスの甘さ
    • 耐久度という概念を追加する事で装備毎のアクションや強さの差別化を図っているが、その調整が甘い。
    • ファイアーエムブレム』シリーズと違い、攻撃力と耐久力は相反ではなく比例関係にあるのがほとんどで、最終的に火力と耐久を兼ね備えたライネルの上位個体が持つ獣神シリーズが(見た目上のこだわりがないのであれば)他の武器に対する上位互換になっている。
    • ただ、獣神シリーズは入手難易度に非常に高い壁があるため、ある意味で裏ボス報酬/クリア後のお楽しみ的な側面はある。
    • また、例外的に高い攻撃力の代わりに非常に脆い近衛シリーズの様なリスクを備えた武器もあるにはあるが、基本的には単純にその時点で最も威力の高い武器を持っていればいい。逆に言えば一部を除き、弱い武器を優先する必要もない。
      • 武器が壊れるなどの仕様に批判的な声はこういった耐久値や独自の特性による個性分けが薄い事も少なからず影響している。
    • 武器の追加効果の中で、「ロングスロー」の実用性が他の追加効果より圧倒的に低い。
      • ロングスローは付与された武器を投げると、その飛距離が伸びるという効果だが、本作では、武器を投げることができるが、その武器が敵に当たると武器攻撃力の倍のダメージを与えるが、残り耐久値に関係なく壊れるという仕様があり、そのせいで武器を投げる機会がほとんどない。
      • 追加効果には青字とより上位の金字の物があり、ロングスローは金字扱いであり、青字のフィニッシュブローと逆でも良かったのではとの声も少なくない。

 

  • 防具「忍びシリーズ」の利点が極端に大きい
    • 本作ではリンクの静粛性に関する仕様が新たに追加された。リンクが発する音の大きさは特定の防具や料理で音を抑えられるのだが、このしのび効果を最大にすると大音量固定のダッシュ以外は全て小音量扱いになる。
      • この「どんな音も小さくしてしまう」のが強力で、虫や魚が全く逃げなくなるため捕り放題となり、戦闘においても視界内に入らない限りは容易にふいうちが決まる。野生動物に限り多少気付かれやすいがそれでも相当近づかない限りはバレない。
    • 調整不足な点としてこの効果を常時得ることができる忍び装備一式のコストパフォーマンスの高さに対して、忍び料理・薬の素材効果の低さがある。
      • しのび装備は3か所装備することで、上記した隠密効果を常時最大にしておけるという非常に強力な装備でありながら、序盤から比較的安く購入できるため、一式を買ってしまえばしのび料理・薬がほぼ不要になってしまう。
      • 料理や薬用の静音効果を持つ素材は、他のバフ効果素材と比べて全体的に効果値が低かったり安定供給に難がある。もちろん自然環境等の都合で他の装備+料理・薬の組み合わせがよい場合もあるが、着替える行為に基本的に制限がないため、基本的には忍び装備、場面に応じて一時的に付け替えることで事足りてしまう。
    • 一応、「シリーズ一式装備の中では防御力が低い」というデメリットがあるものの、それを差し引いても得られるメリット及び汎用性は高い。
  • アイテム「ビタロック」にやや癖がある
    • 離れた敵を倒す、遠方へ高速移動するなど、使いこなせれば大変便利なビタロックだが、特定の方向へ飛ばしたい場合、慣れてくるまではロックしている短い時間内で細かい方向調整が必要になる。
    • また、方向を変えるために攻撃をしても力が加算されてしまうため、今度は飛距離が調節できず、上手く飛ばすのはなかなか難しい。
      • 溜めた力は一度解除してゼロにする意外に減らす方法はなく、祠内部など何度でも再チャレンジできる場合を除いて飛ばしたい岩などが誤って吹き飛び、なくなってしまうことも。
    • そのうえ、武器による斬撃や打撃は基本的に攻撃の当て方よりも当てた際に立っていた位置で方向が決まるので、半歩ずれているだけでも想像もしない方向に吹き飛んでいくことも多い。
      • なお、失敗または解除などしても攻撃を当てた武器は傷つくため、実質的には何度も再チャレンジできるわけでもない*28
    • 強化すると一部の敵に対しても使うことができるのだが、照準を合わせる必要があるため動く敵に対して咄嗟の発動がやや難しく、使いこなせても大半の敵は動かないオブジェクトをロックした時よりも早くロックが解除されてしまう。
      • そのため、敵の時間を止めてとんでもないところへ移動させる*29、あるいは時を止めた敵を足場として利用するなどの使い道はできないため、ただ無抵抗になりダメージを蓄積させるということに終始してしまう。
      • 強化するには最序盤ではややレアな「古代のコア」が3個必要なのだが、相応の旨味があるとは言えない。
    • 発売前のプロモーションでは「マグネキャッチ」と共に目玉アイテムとして紹介されており、使いこなせば確かにものすごく便利な反面、メインチャレンジクリアを目指すライトユーザーやゲームに慣れていないプレイヤーが使いこなすにはやや不便。
  • メニュー画面がやや使いにくい
    • 武器・防具・素材・料理・その他のカテゴリで並んでいるがページを移動する際にはアイコンを1つずつ送るか1ページずつ送るしかなく、離れたカテゴリに移動するのがやや不便。一気に送ろうとスティックを倒しっぱなしにすると一気に端まで行ってしまう。
      • RZボタンとLZボタンや十字キーも空いているにもかかわらずなぜRスティックを中カテゴリー送りに設定したのか不可解。
      • メニューは最後に取得したアイテムにフォーカスされるため、連続で料理する時はその都度料理から素材までページ移動する必要がある。
      • 各カテゴリ内のソートは可能だが、使用頻度に応じた並べ替えができず不便。
      • 当然、任意の並び替えやそれを登録することも不可。せめてお気に入り機能があれば…。
    • 料理をする時も素材を持つ → メニューから出て料理鍋に放り込む、といった手順を必ず踏む必要がある。
      • 一度作った料理のレシピをショートカットできるということもないため、同じ物を作るにはレシピを暗記しておくか、メモを取っておく必要がある。ポーチに入っている物はレシピを確認できるが、使ったり売ったりしてしまえばそれもできない。
      • 間違った素材を持ってしまっても、1つだけ戻すことができず、全部手放すしかない。
    • ポーチに空きを作る際、武器は投げ捨てればいいが盾や弓はメニューから選んで捨てる必要がありやや不便。
      • 特に宝箱に装備品が入っていた場合、ポーチに空きが無いと宝箱が未開封状態に戻るため、二度手間になってしまう。
    • 武器や盾の耐久値が可視化されていない。
      • 未消耗の新品であれば小さく煌めく演出が付き、壊れる寸前だと赤く点滅するようになるが、そのどちらでもないと消耗具合を把握できないため、残り耐久での取捨選択がしにくい。
    • マップ上に座標が設定されておらず、各種アイコンのフィルター機能もない。どちらもオープンワールドゲームでは一般的なだけに少々不便。
      • セットできるスタンプは100個までで長く冒険を続けると不足しがちであり、フィールドボスモンスターの位置をマークするだけで100個に達してしまう。また、スタンプの種類も物足りないという意見もある。
    • ハイラル城は神獣内部と同じくダンジョン扱いとなるため、城内にいる間はハイラル全体のマップを開けなくなる(=ワープもできなくなる)。
      • 城内の地名や発見済みのコログが確認できなくなるなど探索では地味に不便。

戦闘・探索・ダンジョンにおいて気になる箇所

  • 高低差の激しさ
    • 「どんなところでも登れる」のが今作の最大の特徴であるが、それ故コログや祠を探そうとするとあちこち上下移動しなくてはならない。
    • タワーや滝、標高の高い山に囲まれた集落、など高低差が激しいポイントが多く、プレイ時間の多くが垂直移動にとられる。 高所ではタワーや祠ワープできる場合が多いものの、1回はそのポイントに行く必要がある為、最低でも1回は登らざるを得ない。
    • 同じくパルクールアクションが採用されている『ASSASSIN'S CREED』などと比べると下記の通り縦方向に移動できない馬の存在意義を薄めていることや、がんばりゲージの都合上適宜休憩を挟む必要があること、高さゆえに滑落すると戻るのに一苦労と本作の独自仕様故に気になる箇所が見受けられる。
      • 一応、「クライム」シリーズの装備を身につけることで登るスピードを上げることはできるが、そこまで大きな差とは言えない。
      • もちろん、火を起こして上昇気流で登る、ビタロックで力を溜めた岩などにしがみついて飛ぶなどの方法もあるが、上方向に力を溜めるのはかなり難しく現実的ではない。
  • 馬の存在意義
    • 過去作では本作ほど移動の自由度が高くなかったため有用だった馬だが、本作では崖登りや水辺の移動、高所からの滑空というアクションについて来れないために使える場面が限定的となっている。
    • 冒険上複数回訪れる場所には祠が設置してあるため、わざわざ騎乗して行く必要がなく、平原を突っ切りたい場合や道なりに探索したい時ぐらいしか出番がない。
      • 過去作のエポナと違って馬にも耐久値があり、死んだ場合はっきりと死体が描写されるので、馬を傷つく姿を見たくない人という人からは敬遠されがち。
    • このためあまり馬に乗らないプレイになってしまうこともあるが、ラスボス戦では騎乗戦になるため、それまでに体験しておかないと操作に戸惑いやすい。人によっては矢を撃ち込むときはわざわざ降りた方が楽な場合も。
      • DLCにより、口笛を吹けば何処にでも呼び出せる鞍が追加され、上記問題点は幾分か改善されたが走破能力の低さが不便な点は変わらず。
    • マスターバイク零式であれば馬以上に走破性が高くどこでも呼び出せるのでさらに使い勝手は良いのだが、入手難易度は上述の通り。
  • 旨味があまりにも薄い悪天候
    • 雨天時に崖を登ろうとすると、がんばりゲージを消費して一定距離を滑り落ちる様になり、長距離の崖登りはほぼ不可能。崖登りは本作の象徴的な新要素の1つであるにもかかわらずそれを阻害しており、有効な対策もない。
      • 特に降水確率が高い地域では3割程度の確率で雨天になるため、移動プランを邪魔されることが多い。一見晴れているのに天気雨に降られる状況もある。
    • 雨天時のメリットとしては静粛性が高まることと雨限定の生物が出現することがあるのだが、静粛性は上述の忍び装備でカバーでき、雨限定の生き物も大抵は他で代用が効くので利点に乏しい。
  • 雷もプレーヤー側のメリットが皆無に近く、雨以上に視認性が悪化する。
    • 本作の武器や盾などは大半が金属製であり、雷の優先順位はリンクの装備品>リンクの近くの金属>その他金属、となっているため、最優先でリンクに雷が落ちる。雷耐性のある防具を装備したり、金属製の物を装備しないなど、対策を取ること自体は可能なのだが…。
      • 電気耐性のある防具は離れた地に分散している複数サブクエストの攻略かボスの撃破が要求され序盤から入手することができないため、序盤で雷に遭遇してしまうと対応に苦慮しやすい。
      • 上記の通り若干のメリットのある雨と違い雷が起きることによる利点がまるでない。一応、スタッフインタビュー動画で「今にも雷が落ちそうな武器を投擲して敵を感電させる」という利用法が公開されているが、ほぼ曲芸の域。
    • こうした悪天候時には薪や鍋に火を点けて「ひまをつぶす」で時間を飛ばせば天候が変わって止んでいる事もあるが、飛ばせる時間は固定で、表示される予報自体が幅が狭い為、ひまをつぶした先でもまた雨や雷になることもままある。
      • 火を付けるにも雨天時にはそのままだと松明が消えてしまうため、雨宿りできる地形を探したり何らかの方法で雨除けを作らなければならず、進行が一時的に止まりやすい。
      • 雷・雨ともに、神獣解放やサブクエにおいてで天候が固定されているエリアを攻略する場面が存在するため、そうした場所で意図的に「行動を制限して難度を調整」しているのは分かる。
      • とはいえ、砂漠や火山と言った難所以外でこれらのメリットが薄い天候が発生するエリアはスムーズな探索に支障が出ている。
    • また、雷や雨の頻度自体がかなり高い地方もある。
      • 場所別の天気予報はその場に赴くまで確認できず、「晴れている南側から山を登ろう」などというルート設計はほぼ不可。
      • せめてDLCなどで天候を変更できるアイテムや装備などがあればいいが、一切なく、雨の日でも崖が登れる装備などもない。せいぜい、雷耐性が若干上がる(ノーダメージではない)装備があるくらいである。
  • 邪魔になりがちな飛び込みモーション
    • 足のついている場所から水面へジャンプすると自動的に発生する飛び込みモーションの融通が利かない。
    • この動作は即座にキャンセルできないため、弓スローに入ろうと思ったのに弓が引けずに水面まで落下してしまったり、高所から水辺を越えて向こう岸に行こうとする場合即座にパラセールを開けず思ったよりも距離が稼げなくなってしまう。
    • また、アイスメーカーで作った氷柱の上で操作を誤ると勝手に飛び込みが始まり変なところに降りてしまう場合がある。
      • 一応注目状態でジャンプすればこれらは予防できるものの、毎度意識してやらねばならない。
    • 高所から水中へ飛び込むタイプのコログのミ集めを意識して作られたと思われるが、実際コログのミは別にこのモーションでなくても獲得出来る為、事実上このモーションが発生することによる利点がない。
  • カメラワークに難がある
    • カメラを自由に引いたり寄せたりすることができない。3Dアクションゲームの宿痾である、いわゆる「壁際カメラ」問題も、本作においても健在である。
    • 特にマグネキャッチの使用中、巨大なフィールドボスとの接近戦時などは周囲の安全確認が困難となり、背後から被弾したり、足場から転落したりといった不条理を感じやすい。
    • また、視点移動速度は最大設定でも遅めに感じることも。
    • ZL注目も、相当に難を含んでいる。異様にカメラが左右斜め後ろに自動で回り込んでしまう上に、大体は下方寄りのアングルになる。さらに、注目対象との水平距離や高低差が少し増えた程度であっさり解除されてしまうため、戦闘時の立ち回りの難易度を上昇させる一因となってしまっている。
    • 極めつけは、敵の頭上に注目マーカーが出ているにもかかわらず、ZL注目が発動しないという事態も度々生じる有様。
      • 特に影響があるのがバク宙と横跳び、盾構え*30で、カメラが勝手に動くせいで即座に出せない、バク宙のつもりが横跳びになる、後退しながら盾で防御したつもりが注目が外れてリンクの向きが反転して被弾してしまう…などの弊害が起きやすい。
      • 注目する度に動くため、その度に自分のやりやすい角度に合わせ直す必要がある上、オプションなどでのカバーもなされていない。
      • 背丈の高い相手の場合、カメラがローアングル寄りになり距離感の把握が困難となるため、猶更ストレス要因となってしまっている。
  • ごく一部特定の手順を踏まないといけないが分かりにくい箇所がある。
    • 神獣の操作に関する説明が少ない。
    • 一部強敵の倒し方がわかりづらい。特に雷のカースガノンとライネル系統が顕著。
      • 雷のカースガノン戦ではウルボザが少しは教えてくれるものの、大半の戦い方は自分で考える必要があり、英傑の加護抜きでは敵攻撃の素早さ・強さも相まって難易度がかなり高くなる。
      • ライネル系統も(ノーヒントでもちまちま削ればいずれ倒せるものの)乗り状態になって効率よく倒す方法は気づきにくい。
    • コログのミ集めに関しても基本的にゲーム内に文章としてのヒントは存在しない。
      • 円形に配置された蓮の葉に飛び込む、表示されたマーカーまで辿り着くなど少なくとも何度かチャレンジすれば理解できそうなものはいいが、一部攻略情報がないと分かりにくいものも。
      • 特にまだゲームに慣れていない序盤は「怪しいがどうにもできない場所」も多く、人によってはなかなかのストレスに。
      • なお、ほこらチャレンジと違い近くのNPCからヒントを得られることもなく、ネットで攻略情報を見るというなんとも没入感を欠く攻略が最善となるため、上述の「パートナーキャラ問題」と共に非常に惜しいとの声が多い。
  • これら探索要素の説明不足はあるいはSFCやNintendo64の時代によくあった「攻略情報を友人と交換してクリアする」という手法をSNSなどで広げてほしいという意図的なものなのかもしれない。
    • だが、特に発売から時間が経ってしまうと全ての攻略法を解説しているサイトや動画も無数に存在するため、せっかくの謎解きやコログのミ集めの作業感を強くすることになってしまった。

BGMの存在感が薄い

  • 散策中はほぼ無音。
    • これは「オープンエア」の世界を感じてほしいという意図的なものであるが、雨風は視認できるため、没入感が高まる以外のゲーム的な作用はほぼない*31
    • 敵に遭遇した時や、特殊な馬に乗っている時などにはBGMがあるにはあるが、こちらも極力雰囲気を壊さないためという配慮でピアノの単律など至ってシンプルなもの。
      • ゼルダといえばハイラル平原のあの曲や、テーマ曲、時の歌など音楽も素晴らしいことで有名であったが、これも「アタリマエ」として見直されてしまったのは残念。
    • 肝心なイベント時もできることが多いこともあって初見ではなかなか集中して聴くことができずに印象に残りにくい。

その他の問題点

  • フレームレートが低下する場面がある。
    • 森の中や戦闘中、シーカーストーンの能力使用時などの場面で急にfpsが下がることがある。そこまで頻繁ではないがやや気になりやすい。特にタイミングのシビアなガードジャストでガーディアンを対処しようとしたときなどに起こるとそれこそ致命的。
    • 特に、闘技場跡の火炎の剣を持ったライネルと戦うと、フリーズしかねないほどの重さになる。視点変更等で対策は必須。
    • Switch版のTVモードで遊ぶと処理落ちが起こりやすい。逆にWiiU版やSwitch版携帯/テーブルモードだとあまり感じられない。これはSwitch版のTVモードのみ画面解像度が高いためにGPUへの負荷が上がっているのが原因と思われる。
    • アップデートである程度は改善された。
  • 他のオープンワールドゲーム程ではないが、ロード時間はそれなりにかかる。
    • 防具を手に入れる前や「一撃の試練」などで死に戻りを繰り返してしまったり、素材の収集などで何度も続けて転送したい時などに気になる。
    • 前述の通り、リンクが脆弱な状態でプレイヤーもゲームに慣れていない序盤ほど死亡し易く、「死亡 → ロード」の繰り返しも多くなるため、初見プレイ時ほどストレスになり易い。
  • 神獣ヴァ・ナボリスにおけるバグ
    • 雷のカースガノン戦で、カースガノンが地形に埋まってしまうバグが存在する。
    • 有名なのはメイン制御装置にハマってしまうという物(動画も多数存在する)だが、他にもそこらの壁や通路等でもハマる。
    • ナボリス内部は円形かつ、障害物になる物が多いので結構な頻度で起きやすい。
    • バグってしまった場合、こちらからは手出し出来ず十中八九少し前のデータをロードするハメになる。当然最初からやり直し。
    • 極稀に抜け出してくることもあるが、アップデートで修正される事もなく最新verでも引き続き起きてしまう。
    • メインシナリオに関係するボス戦でこういったバグが起きてしまうのは確認が甘いと言わざるを得ないだろう。

総評

広大なオープンワールドを自由に旅でき、発見の連続と発想を試される数々の仕掛け、そして歯ごたえ満点のてごわい戦いなど、アクションアドベンチャーとしての要素が高い次元でまとまっている。
発売前こそアタリマエを見直すというスローガンやオープンワールド化を疑問視する声があったが、 結果として少し行き詰まりを見せていたゼルダシリーズに新たな息吹を吹き込むことに成功したといえるだろう。
作風がガラリと変わったにもかかわらず、『ゼルダの伝説』をプレイしていると思わせる作りは流石の一言に尽きる。

今までのオープンワールドゲームの良いところを積極的に取り込み、それでいながらオープンワールドにつきものの致命的バグは非常に少ない。
これにより、シリーズ内でも同じく高水準な完成度で名を轟かせた『時オカ』と並ぶシリーズの転換点となるであろうと目されている。
圧倒的な自由度であるが故、多くの危険が身近に潜むハイラルの世界は新規プレイヤーに容赦なく襲い掛かることもあるが、
各々が望むままの自由なプレイスルーを実現した本作は、オープンワールドというジャンルとゼルダシリーズの歴史両方に伝説として深く刻まれるタイトルになったといえるだろう。


VRモード

2019年4月にアップデートで「VRモード」が追加され『Nintendo Labo: VR Kit』のVRゴーグルで遊ぶことができるようになった。
同VRゴーグルの対応が追加されたソフトは日本では他に『スーパーマリオ オデッセイ』『進め! キノピオ隊長』『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』が存在するが、それらとの大きな違いとして本作のVRモードはほとんど(馬の名付けUIを除く)全編に渡ってVRモードでのプレイが可能である。
本編とは大きく異なる体験でありボリュームも大きいため、VRモード独自の評価点・問題点はこの項に分けて記載する。

カメラ操作

  • 本モードの大きく批判を浴びている点である。VRといって一般に想像されるような、主観視点、顔の向きに一致するカメラではない。
    • 本モードのカメラは本編と同一の三人称視点であり、また頭の動きでカメラを操作することはできるもののその動作は右スティック操作と同様である。
    • 左右に首を動かすとカメラが向きを変えるのではなく、本編と同様にリンクを回り込むような動きとなる。上下に関してはそれに加え、操作が相対値である。
    • 例えば自分が正面を向いていてもゲーム内では上を見上げているというような不一致が発生する。ヴァ・メドー内のような地形が傾いている場所で特に違和感が大きい。
      • また、Nintendo Labo VRにおいてプレーヤーの位置を読み取ることはセンサーが内蔵されていない以上出来ないので、スマホVRと同じ3DoFである。

解像度・視野角

  • 解像度は、円の直径で690pxあり、16:9の対角線で換算すると340p相当となる。Wii U GamePad(480p)の7割ほどという低解像度である*32
    • 本作は特にVRモード向けに文字サイズを調整などしていないため細かい文字の文章はたいへん読みづらい。
    • また、遠くのアイテムや敵の視認も一部困難となる。
  • 一方で視野角についてはかなり広く、実測では円の直径で95°ほどある。
    • 一般にVRゴーグルの視野角はパネルの対角で示されるため、これは例えばOculusQuestの視野角がスペック値100°・実質80°程度であるのに比べひと回り広い。
    • なお非公式のVRゴーグルには視野角の狭いものがあり、注意が必要である。
    • 描画範囲は本編と横方向でほぼ同一の範囲であり、よって縦は本編より広い範囲が見られる。

VR酔い

  • カメラ操作が頭の動きに一致しないこと、フレームレートが20~30FPSとOculus Rift CV1(2016) / HTC Vive(2016) / HP Reverb G2(2021)の90fps、またはそれ以上が望ましいVR*33において非常に低く、また、低fps時の映像を改善する「Asynchronous Spacewarp*34」「SteamVR Motion Smoothing*35」などのようなVR酔いを軽減させるフレーム補間機能もない上に、それらにもかかわらず本編と変わらないVR酔いを考慮していない激しい動きをすることにより、本モードは非常にVR酔いを起こしやすい。
    • そのため公式としても全編をVRモードでプレイするのでなく一部分でのみVRモードに切り替えてみる遊び方を公式ブログ*36で推奨している。

評価点

  • 広い視野角と立体視により高い没入感が得られる。
    • リトの飛行訓練場およびヴァ・メドー戦は激しい動きと眼前に迫る目標がインパクトがあり、VRモードのおすすめポイントである。
      リトの村での移動も崖登りや飛び降りを多用するため視覚的に楽しい場所だ。
    • 盾サーフィンも高速での移動がVR向けである。
    • 他にも敵との戦闘や飛ぶ虫など立体感を感じるポイントは多い。
    • 塔など高所からの落下はVRならではのタマヒュン感を味わえるポイントである。
  • 単に16:9の画面より視界が広いという点だけでもしばしば本編と大きく違った印象を受ける。
    • 祠では天井がよく見え神秘性が高まる。
    • リトの村では空を飛ぶヴァ・メドーが思いがけず視界に入り、ストーリー上のリトの抑圧感が理解できる。
    • 崖登り中に上下を見渡すと高さを感じられる。
  • 全編がプレイ可能である。
    • 『マリオオデッセイ』では本編と異なる追加モード、『キノピオ隊長』はごくわずかの面、『スマブラSP』もプレイが大きく制限されていることを考えると、本編がまるごとVR対応というインパクトは大きい。

問題点

  • 酔う。
    • 短時間のプレイに留める・ジャイロ操作を切り頭を動かさずプレイ・仰向けになってプレイなどいくつかの対処法は言われているものの、それでもVR酔いに弱い人にとってはプレイが困難である。
      • VR酔いは同じく別のVRゲーム『BONEWORKS』でも指摘されたが、Nintendo Labo VRの仕組み上、解像度や視野角、リフレッシュレートが高いヘットセット、及び高い処理スペックのマシンに交換することもできないため、問題に拍車がかかる。
  • 操作系統が一般的なSwitchコントローラーを使った操作であるため、Joy-ConをOculus Touch/Vive Wandsのようにモーションコントローラを使って『Half-Life: Alyx』や『Beat Saber』のように振り回すことも物をつかむことが出来ず、一般的なVRゲームの没入感が高まるゲームプレイからは程遠い。
    • ちなみに、『Hellblade: Senua's Sacrifices』でも同様の三人称VRモードを採用しているし、『Lucky's Tale』などの初期Oculus Rift CV1のローンチタイトルにおいては一般的なXboxコントローラーを使ったプレイであるため、特にこれと言って変わったことではない。
  • 解像度が低い。
    • そのため文字が小さく読みづらい。
      • 解像度の低さゆえ、文字の表示でたまに奥行方向に小刻みに震える事がある。
  • プリレンダムービーは2D。
    • 眼前に平面的な16:9の大画面がある表示。立体でなくなり視野も狭まるため、ゲーム本編やリアルタイムレンダリングのムービーとの差が目につく。
  • 画面上のUIが減り、不便。
    • ハートとシーカーセンサーのみとなる。
    • UIが多くても邪魔であるので仕方のないことではあるが、特に天気予報が表示されないのは、ポーズ画面からも確認できず不便。
  • からくり系の祠がプレイ困難。
    • これは携帯モードやWii U GamePadでのプレイも同様だが、VRゴーグルからいちいち外す手間がかかる。

余談

開発経緯・アタリマエの見直し

  • 今作の開発は「まず2Dゼルダのプロトタイプを作製してから3Dに落とし込む」「ある程度完成したら開発メンバー全員で徹底的に遊ぶ」といった、かなり手間の掛かる開発手法を採用したということが『DQ』の元ディレクター藤澤氏との対談で明かされている。
    • 「2Dによるプロトタイプのものも、スピンオフ作品など何らかの形で出してほしい」というファンの声もある。
  • これほどまで広大なフィールドでありながら、自動生成を用いたり漠然と設計されたりというわけではなく、綿密な計算と経験に基づいて職人的に手作りされたフィールドということがゲーム開発者向け技術交流会の講演会で明かされ、業界に驚きをもたらした(参照)。
  • 開発中版について
    • 上述の通り元々はWiiU専用ソフトとして開発されており、このバージョンではゲームパッドでマップを確認できた他、過去作にあった魔法ゲージが存在したり、パラセールが『スカイウォードソード』同様パラショールと呼ばれており見た目も同作の物に近かったりと、製品版よりもう少し伝統的な要素が多かった。
      • その後のマルチ化が発表された後のバージョンでもシーカーストーンの望遠鏡機能を使えば敵の残り体力が分かったり、棍棒系と片手剣のモーションが同一だったのが製品版ではちゃんと別個になっていたりと製品版に採用されていない要素・クオリティアップした部分もいくつか見られる。
    • シーカーストーンの形状はWii U GamePadをイメージしたもので、開発中は上記の通り二画面を生かすUIとなっていたが、最終的には「世界への没入を妨げる」「WiiU版とSwitch版、どちらのユーザーにも同じ体験をして欲しい」という理由から没になった。
      • この理由からWii版に独自仕様があった『トワプリ』と違い、Switch版でJoy-Conなどを生かした特別な機能も搭載されていない。明確に意識できるデバイスは「ジャイロ操作」ぐらいか。
  • シリーズ通して緑の帽子・緑の服・茶色のブーツと精悍な顔立ちが特徴的だったリンクだが、本作のリンク固有の防具は青い服のみで、生成りのズボンに中性的な顔立ちと独特なスタイル。これもまた「アタリマエの見直し」だろう。
    • 実はちゃんと本作用の「緑の服」セットも用意されているが、入手までには最後の最後までやり込む必要がある。シリーズファンならばぜひ頑張って手に入れたいところ。
  • その他、地味な「アタリマエ」の見直し
    • 本作はゼルダシリーズとしては珍しく「空きビン」がアイテムとして登場せず、料理鍋で作る薬の調合にその面影を残すのみ。
      • 当初は登場する予定だったが、その用途もアタリマエの見直しで従来とは異なり「水を汲んで運ぶ」という使い方を想定していたようだ。しかし様々な理由で最終的にはカットされたとのこと。
    • 虫取りアミが出てこないため、虫や妖精は各種アイテムと同じ要領で手づかみする。
    • 釣り竿も存在しない。こちらも手づかみが基本で、難しい場合はダイナマイト漁のようにリモコンバクダンを活用したり、撒き餌を用いておびき寄せたりする方法が可能。
    • 初代から通して毎回何らかの形で必ず存在していた、リンクによる片手剣の「突き」モーションがここに来てのまさかの廃止。敵モンスターである「モリブリン」だけが片手剣での突き攻撃を繰り出すのみとなっている。
    • 本シリーズの人気アイテム「フックショット」も今作では登場しない。
      • 導入は開発時点から検討されており、テストも行ったそうだが今作の「クライミングとパラセール」と相性が悪いという理由で採用を見送ったことが後に公式インタビューで語られている。
  • 各種インタビュー・動画で紹介された資料やその他の未公開資料については徳間書店刊の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド:マスターワークス』にまとめて掲載されている。5000円近くする大ボリュームの大型本であり、本作が気に入った人ならば買って損はしないだろう。

評価・売上

  • 新ハードであるSwitch最大のキラーソフトとしてハード本体の売り上げに大きく貢献。アメリカでは本体の入手しづらさも手伝って、ソフトの販売本数が本体を上回るという珍事が起こった(参照)。
    • その後も2017年12月末時点でSwitch版のみで世界累計670万本を記録、国内だけでもWiiU/Switch版双方の販売数を合算すると『時オカ』以来久々にミリオン突破とセールスは好調である。
    • Switchの定番ソフトとしてジワ売れし続け、2018年6月にはSwitch版のパッケージのみで国内ミリオン突破を果たした。
    • 2020年7月現在、発売から3年が経過したにもかかわらず、ゲオなどの各種ゲームショップでの価格はだいたいが5500~6000円前後と新品とあまり変わらない傾向にある。
  • メタスコアは驚異の97点を記録。ここ10年のソフトにおいて『マリオギャラクシー12』『GTA5』と並び2位である。
    • シリーズでも全メタスコア1位の99点を誇る『時オカ』に次ぐ点数である。
      • ただし、『時オカ』の当時は今よりレビューサイトが少なく(『BotW』は107レビュー、『時オカ』は22レビュー)、アンチテーゼで低めの評価をつけるサイトもなく90点超えのソフトが多かったため単純な比較はできないだろう。
  • 2017年9月21日に発表された『日本ゲーム大賞2017』と、11月17日に発表されたイギリスの「Golden Joystick Awards」で、本作が大賞を受賞した。
    • 2017年12月8日の「The Game Awards 2017」にて「Game of The Year」を受賞。2017年は本作一色と言っても過言ではない年になった。
    • 2018年2月に開催された「D.I.C.E. Awards」にて「Game of the Year」を受賞。同賞で日本のゲームが「Game of the Year」を獲得するのは1998年の『時オカ』以来となる快挙であった。
  • ファミ通.comで2019年4月3日~4月8日の期間に「平成に登場したゲームの中から“最高の1本”を読者に選んでもらうアンケート」が実施され、本作が2位の座を獲得した。
  • 2021年5月に大手ニュースサイト『ねとらぼ調査隊』で行われた「ゼルダの伝説シリーズ人気No.1を決めよう!一番好きな作品は?」というアンケートにおいて本作が1位に選ばれた。ランキングはこちら。
  • 2021年12月27日にテレビ朝日系列で放送された『テレビゲーム総選挙』において、5万人の投票の中から本作が1位に選ばれた。ランキングはこちら。
    • なお、この番組の中でアニソン界の帝王として知られる歌手の水木一郎氏が、本作を3155時間も遊んでいることが判明した*37
  • 上記の『テレビゲーム総選挙』の直後に大手ゲームニュースサイト『Game*Spark』で行われた「ハードコアゲーマー総選挙」というアンケートにおいて本作が1位に選ばれた。ランキングはこちら。
  • 2022年1月にアメリカのゲーム情報サイト『IGN US』で行われた「IGN USが選ぶゲームのオールタイムベスト TOP 100」というランキングにおいて本作が1位に選ばれた。ランキングはこちら。

その他

  • 新作が出る度にファンの間で盛んに議論される時系列だが、現状明らかにされている3つの時系列のうちどれかの最後としか明かされていない。
    • 作中描写を基にファンの間で様々な考察がなされているが、どの時系列にしても決定打はない*38ので公式の見解が待たれるところではある。
    • 始まりの台地の「時の神殿跡」に代表されるようにマップの随所に各過去作とリンクする箇所が存在し、それを見つけるのもシリーズファンの楽しみに。
  • チュートリアルを終えればバグを利用しなくてもラスボスまで直行できるという構成のため、発売直後からRTA*39が盛んに行われた。
    • シリーズ過去作のRTAは4時間~6時間掛かるため時間に余裕を取れるマニアしか手を出せない挑戦であったが、本作は1時間も掛からないためハードルが低い。
      • ちなみに、世界記録は2021年時点で26分を切っている。RTA in Japan 2020でとある視聴者が付けた紹介は「100年の眠りから覚め30分で世界を救う」だが、誇張でもなんでもない。

        その中では、ネタに応用がきくアクションテクニックから、はたまたフレーム単位の精度が必要なバグめいた技までもが使用されている。

    • マップに表示される「達成度」を100 %にするタイムアタックも行われているが、DLC込みで21時間弱にも渡る長距離走となっているため、「プレイ中3回、合計18時間以内の休憩を認める」という例外が適用されるほど過酷なものである*40
  • 今回ハイラル各地に登場している祠の導師の名前は開発スタッフの名前をもじったものではないかという考察が出ていた。
    • 「マ・オーヌ → 青沼」「ジャ・バシフ → 藤林」等
    • これはエキスパンション第二弾告知のためのニコニコ生放送で、プロデューサーの青沼氏自身が認めている。
    • また、「サトリ山」の名前は岩田聡元任天堂社長から取られたものではないかとする声もあるが、これについては特に言及はない。
      • ゲーム中でサトリ山のヌシの存在を教えてくれるNPCが作中珍しい眼鏡をかけた顔立ちの似た人物である事、シーカーストーンでのサトリ山のヌシの解説など、それを仄めかす要素がいくつかある。
      • また、上記のサトリ山とは別に岩田社長をもじったと思われる祠も存在しており、そこだけ導師があのポーズを取っている。
  • 2018年7月20日に『マリオカート8 デラックス』の無料DLCとして「リンク(英傑の服)」「マスターバイク零式」「古代のタイヤ」「パラセール」が配信された。
  • 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』のリンクは本作のリンクがベース。一方でゼルダ*41とガノンドロフは他の『ゼルダ』作品がモデルとなり、ありそうでなかった赤の他人奇妙な共演が実現した。
  • 『カラオケJOYSOUND for Nintendo Switch』のスペシャルムービーに本作の映像が使用されている。
  • シーカーストーンの機能の中で際立ってインパクトがあったのが『ビタロック』である。運動エネルギーを蓄積した「モノ」に乗って飛ぶ様はドラゴンボールの桃白白の様だと話題になった。
    • 箱型、板型で乗って飛ぶに飽き足らず白桃桃になぞらえて柱状、もとい木に乗って飛ぶテクニックもYouTubeで多く散見される様になった。
    • 木に乗って飛ぶテクニックは実際他のモノよりやや難し目。ロマンを求める方は是非試してほしい。

その後の展開

  • 2020年11月20日に無双シリーズと『ゼルダ』のコラボ第2弾である『ゼルダ無双 厄災の黙示録』が発売された。詳細は作品ページを参照。
    • 本作中で言及された「100年前の大厄災」を原案としたアクションゲームであり、タイトル通りゲームとしては無双寄りながらも本作の様々なテイストが取り入れられている。
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最終更新:2024年03月17日 16:44

*1 ダウンロード専用タイトルであれば本作以降も2018年に至るまでソフトがリリースされている。パッケージソフトに目を向けても、WiiU版『ドラクエ10』のVer.4パッケージなどがあるため、本作が最後というわけではない。

*2 初代もその自由度の高さからオープンワールドに類似した構造であるが、当時はその概念が存在しなかったので、オープンワールドというジャンルが3Dゲームで成立して以降初という意味合い。

*3 倒していないカースガノンはハイラル城で戦うことになる。その場合、神獣のものよりもHPが強化されている。

*4 ただし、マスターソードだけは手元からロストせず、実時間で10分=ゲーム内の約半日で再び装備できるようになる。

*5 ただし、焚き火や馬宿でスキップした時間は含まれない。ハイラル城内などのダンジョン内部にいるときに迎えたときは翌日に持ち越される。また、長時間プレイで本体側のメモリ不足などが起こった際、突発的に起こることもある。

*6 要は『[[スプラトゥーン]]』シリーズなどと同じ操作である。

*7 マスターソードの剣ビームを撃つには従来通りハートが満タンが必須。なお、射程は最大ハート数に比例し、剣が輝いていないときに撃つと耐久力を消耗する。

*8 両手武器のビッグブーメランという例外はある。

*9 ご丁寧にリンクも口にする時に思いっきり顔をしかめ、噛むことも無く一気に飲み下す。

*10 実際は歩数基準であり祠や神獣内部、メニューを開いている時間はカウントされない。

*11 一定時間で数回ヒットまで)代わりに、自身の体力もハート0.25個で固定される(=あらゆる敵やギミックで即死する。

*12 価値の低い材料ほど効果が高い。

*13 一応、世界の端は存在しており、それ以上は進めなくなるポイントがある。

*14 後のインタビューで開発者自身もこの攻略法は想定していたが、さらに「台座をラケットに見立て、玉をゴールへと弾き飛ばす」攻略法が出た際にはさすがに想定外だったと驚いたという。

*15 一部、「祠に入るまでが試練」である「○○の祝福」系の祠は、進入に特定のアイテムが必要になる場合も。

*16 ただし、例としてリンクされている作品の内『MGSV』『FFXV』は詰め込み過ぎたが故の納期問題や、大元締めである発売元との不協和音といった不可抗力など、「単純に噛み合わせが悪かったこと」が原因とは言い切れない点があることには注意。

*17 ただし、料理のゲージ最大値上昇効果を無意味にしないためか、祠をすべてクリアしてもハートとがんばりゲージの両方を理論値にするまでには至らない。

*18 シーカータワー・試練の祠・地名アンロック・コログのミなど。

*19 つまり、マップ上で達成率に関わるポイントは実に1210個存在しているということになる。

*20 実質的な「レーダー機能」の強化版。

*21 この方針については、本作自体が他人との競争を念頭に置いていないためと言われている。

*22 例えば武器を持っている敵だと、(敵の種類に応じた攻撃力+武器の攻撃力) − (装備中の防具の合計防御力)が基本的なダメージ計算である。一部で有名な「アルテリオス計算式」の仕様。

*23 マスターソードを常時強化状態にすることもできるが、その条件は要DLCかつ非常に高難易度。

*24 ランダム個体差はあるが、「最大でも」40~50回ヒットすると壊れてしまう。

*25 種族というよりは、持っている武器・属性の種類に応じた戦い方をするモブ敵の配置率が高く、同じ種族の敵でも異なる立ち回りを要求される場合が多い。

*26 セーブデータを複数作成できるオープンワールドゲームも一応あるが。

*27 元々の上限数が多い「薬及び料理」の解説は除く。

*28 マスターソードなど一部武器はその限りではないが。

*29 例えば弓を引いた敵を別の敵の目の前に持っていき、目の前で誤射させる、ガーディアンの前に連れていきレーザーを当てるなど。

*30 注目ボタンと兼用なので単独では発動できないので注意。

*31 例えば水の音がするので川が近い、珍しい動物の鳴き声がするなどの要素はないなど。

*32 参考までに、最初期のPCVRヘッドセットである、Oculus Rift DK1と同じ解像度である。

*33 現行のVRヘッドセットであるValve Indexは144fps、Oculus Quest 2,HTC Vive Pro 2が120 fpsに対応してる。

*34 Oculus系統のヘッドセットに搭載されているフレーム補間技術

*35 SteamVRにおけるフレーム補間技術。

*36 2019年4月16日の記事より: 「冒険の途中でいつでもVRゴーグルのON/OFFを切り替えられるので、眺めの良い場所、好きなキャラクター、お気に入りの装備など、気になるものがあった時にVRゴーグルで覗いてみる。といった遊び方がオススメです。」

*37 続編発売当日には水木氏の公式Twitterにおいて、氏が本作を最終的に3225時間遊んでいたことが明かされている。氏は2022年12月6日に肺がんで死去したため、番組の取材から死去するまでの間にさらに70時間も遊んでいたことになる。

*38 マスターソードとライネルが登場しているため、初代~『神トラ』系列説が有力、逆に『風のタクト』系列は可能性が無いとされているが…。

*39 ツールに頼らない人力操作のタイムアタック。

*40 他に休憩が認められたのは同じく長時間走である「リングフィットアドベンチャー」程度だが、RFAについてはプレイヤーのフィジカル面をタイム短縮のポイントとみなしているため、こちらより休憩時間が短い。

*41 当初は『ゼルダ』も本作をベースにする予定はあったがあまり戦うシーンが少ない事やスマブラ設定のゼルダとコンセプトがかけ離れていた理由で没となった。