ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

【ぜるだのでんせつ ぶれす おぶ ざ わいるど】

ジャンル アクションアドベンチャー

対応機種 Wii U
Nintendo Switch
メディア 【WiiU】12cm光ディスク / ダウンロード
【Switch】ゲームカード / ダウンロード
発売・開発元 任天堂
発売日 2017年3月3日
定価 6,980円(税抜)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 良作
ポイント 高い自由度と完成度を誇るオープンワールド
ゼルダのアタリマエをとことん見直した作品
ゼルダの伝説シリーズ関連リンク


概要

任天堂が誇る謎解きアクションアドベンチャー『ゼルダの伝説』シリーズの1つ。
当初は2015年にWii Uで発売予定だったが、クオリティアップのためと新ハードNintendo Switchへの対応のための延期を経て2017年3月3日に発売された。
結果、『トワイライトプリンセス』と同じように前世代ハードWii U最後のソフトであり、新ハードNintendo Switchのロンチソフトとなった。
今作ではハイラル全土が一体となったオープンワールドとなっているが、スタッフ曰くどこへ行って何をするのも自由なプレイと、BGMより環境音を重視した音楽、天候や時間が流れる空気感等を指して「 オープンエア 」と呼称している。

以前より引き続いて「ゼルダのアタリマエを見直す」がコンセプトとなり、「シナリオに沿って進む」「順番にダンジョンを攻略する」等が見直されている。
サブタイトルの「Breath of the Wild」は訳すと「野生の息吹」といった意味になり、これまでのような重要アイテムや人物ではなく、世界そのものが主役といった意味が込められている。
また、タイトルロゴが初代に近いものになっており、「原点回帰」もコンセプトの一つになっている。


ストーリー

ハイラル王国は太古の昔から幾度となく魔王ガノンの厄災に見舞われ、その度に退魔の力を持つ騎士と聖なる力を持つ姫によって封印されるという戦いの歴史を繰り返してきていた。
ある時、王国の占い師がガノンの復活を予言したため、ハイラル王国は1万年前の高度な文明によって作られガノン撃退に活躍したという四体の神獣とガーディアンと呼ばれる機械を発掘し、現代に蘇らせることでガノンの復活に備えた。
しかし、復活したガノンにより神獣とガーディアンが乗っ取られ、人々や町を襲い、ハイラル王国は崩壊した。
神獣を操る4人の英傑はガノンに殺され、リンクも瀕死の重傷を負ったため回生の祠で眠りにつき、生き残ったゼルダ姫は1人ハイラル城でガノンを封じていた。
そして100年の時が流れ、回生の祠にてリンクは目覚めるも記憶を失っていた。
目覚めたリンクは不思議な声や出会った老人の導きにより、ガノンを倒すためにハイラルを巡る冒険に旅立つ。


特徴

システム

  • オープンエア
    • ゼルダシリーズとして初めて本格的に発達したオープンワールド設計 *1 がなされており、どこへ行くのも自由となっている。
    • 現実世界の1秒がゲーム世界での1分となっており、24分で1日が経過する。
    • 天候や気温の概念も取り入れられており、ゲームプレイに影響がある(後述)。
    • 高い場所に登ると世界の果てまでを一望でき、見える場所全てに実際に行くことができる。遠方の3Dモデルも破綻が無く、望遠鏡で手に取るように覗き込む事すら出来る。
  • チャレンジ
    • 他ゲームでいうところのクエスト。ガノンを倒すメインチャレンジの他に、NPCから依頼されるミニチャレンジや隠された試練の祠を探し当てるほこらチャレンジがある。
  • 試練の祠
    • 古代のシーカー族がマスターソードに選ばれた勇者のために残した遺跡。ハイラル各地に100以上存在している。
    • 祠には、主となる導師の名前と試練の内容に沿ったサブタイトルのようなものが付けられており、ヒントにもなっている。
    • それぞれ違った形の謎解きパズルや小ボスが用意されており、クリアすることで「克服の証」が手に入る。中には宝箱しかない「○○の祝福」といった祠も。
    • 起動した祠はワープポイントとしてマップに登録される。
    • 広大な自然の中にポツンと古代の遺物として存在しているため、遠目からも認識しやすく、ランドマークとしての要素も強い。
      • 祠の中には姿が見えず、ほこらチャレンジをクリアすることで初めて姿を現すものもある。
  • 「ハート」と「がんばりゲージ」
    • おなじみリンクのHPとスタミナゲージ。
    • 各地の女神像で「克服の証」4つと引き換えに「ハートの器」か「がんばりの器」を手に入れることができる。
      • また、特定の場所でルピーと引き換えに器を振り分け直すことも可能。
    • 今作ではハートの上限が30と多く、がんばりゲージも3周まで増やせる。
    • また、後述の料理や薬で一時的に上限を増やすことも可能 *2
  • 神獣
    • ガーディアンと同様に発掘された古代の遺物で、対ガノン兵器として各地の英傑が操縦する予定だったが、ガーディアン共々ガノンに奪われてしまっている。石造りの動物型巨大ロボットという印象で、全部で四体。
    • ゾーラ族・ゴロン族・リト族・ゲルド族の街の周辺で活動し、長い豪雨や火山噴火などの自然災害を引き起こしている。各地の長や戦士などと協力して、外部から神獣を停止させるための作戦を実行し、停止したところにリンクが内部へ乗り込むことになる。
    • 内部は様々な仕掛けが施された迷宮となっており、端末から内部マップを獲得して指定ポイントの制御端末を作動させることが目的。祠のパズルの応用的な内容のみならず、マップ画面から神獣の一部パーツを動かしたり神獣を傾けさせるなどのダイナミックな仕掛けも用意されている。
    • 一度内部に入っても、マップ画面で脱出を選べばいつでも外に出ることができる。また、神獣をワープ先に選択することで、再度の侵入ができる。
    • 制御端末をすべて作動させると、神獣に巣食う魔物・カースガノンとの戦闘になる。これを倒すと「ハートの器」一つが入手でき、神獣と囚われた英傑の魂を解放してクリアとなる。
    • 謎解き→ボス戦という過程も含め過去作のダンジョンに相当するものと言えるが、規模は過去作のそれと比較してずっと小さい。
      • クリアすることで克服の証4つ集めなくてもハートを一つ増加できる、後述する英傑の加護が手に入る、攻略していない神獣のカースガノンは厄災ガノン戦で戦うことになる(神獣内で戦う物よりも体力が増えている)ので手間がかかるなど、クリアのメリットは非常に大きい。しかしメインシナリオの攻略に必須なアイテムは存在しないし、攻略の順番もプレイヤーが任意で選べるばかりか、そもそも攻略しなくても厄災ガノンを撃破することは可能である。
    • クリア後の神獣はガノンを攻撃するための配置につき、近づいても強制退去させられるため、二度と内部には入れなくなる。祠のようにワープ地点として使うことは可能。
  • 武器と盾の耐久度
    • 今作の武器と盾には耐久値が設けられている。攻撃を当てる、敵の攻撃をガードするなどで摩耗し、最終的には壊れてしまう。
    • 武器は壊れる瞬間の攻撃でクリティカルヒットとなり2倍のダメージを与えるので、壊れそうになったら投げつけてしまうのも手。
  • 隠れたコログ族
    • マップのあちこちに隠れているコログ族を見つけると「コログのミ」を貰える。
    • コログのミをボックリンというキャラクターに一定数渡すことで、武器や盾の所持数を増やすことができる。
  • 天候や気温の影響
    • 時間が流れと共に、リアルタイムで天候が変化する。
    • 雨が降ると水たまりができたり、崖登り中に滑り落ちたりする。雨音によってリンクが立てる物音もある程度かき消されるため、隠密活動もしやすくなる。
    • キース、スタル系など夜にしか出てこない敵、雨の時にしか見ない動物もいる。
    • 落雷がある時に金属製の装備を持っているとリンクに向かって落ちてきたり、火山地帯で木製装備を持っていると発火したりする。
    • 雪山など寒冷地へ行くと気温が下がり、砂漠や火山に行くと気温が上がる。それぞれ適切な装備やバフ効果のある薬や料理で対策していないとダメージを受ける。
    • フィールドのリアクションも豊富で、草むらに火を付けると延焼を起こす、炎によって上昇気流が発生する、川に物を落とすと流れていく。この他にも、様々な自然現象が少し誇張されたギミック等として表現されている。
  • ブラッディムーン現象
    • ときおり赤い満月が昇ることがあり、月が南中する(午前0時になる)と今までに倒した魔物や道中に配置された武器等が復活する。
    • 赤い月の夜に料理をすると必ず大成功になるというおまけ効果もあったりする。
    • 従来のオープンワールドゲームでは明示されなかった一種のシステム的都合をイベントに昇華させた演出と言える。

リンクのアクション

+ やれることが多いので格納
  • 攻撃
    • Yボタンを押すと持っている武器で攻撃する。武器によって攻撃範囲などが異なる。武器の種類は後述。
    • 攻撃ボタン押しっぱなしでがんばりゲージを消費して、いつもの回転切りや連続突き等の溜め攻撃を放つ。
    • 眠っていたりよそ見をしていたりなど、敵の注意がこちらに向いていない時に攻撃すれば、不意打ちになってダメージが倍増する。
  • 弓を引く
    • ZRボタンを押すことで弓を引く。引いている間は右スティックかジャイロで狙いを定められる。ボタンを離すことで矢を放つ。
    • 落下中に空中で弓を引くと、リンクが集中し周囲の時間の流れがゆっくりになり精密な狙いをつけられる。ただし、がんばりゲージを急激に消費する。
    • 矢をつがえてからも、クイック切り替えやメニュー画面で矢の種類を変更することが可能。
  • 注目
    • ZLボタンで注目。盾を装備していれば盾を構えてガードする。
  • 盾アタック
    • 盾を構えている時にタイミングよくAボタンを押すことで攻撃を弾く「ガードジャスト」が発生する。近接攻撃であれば敵の体勢を崩して隙を生じさせたり攻撃を中断させたりできる。また、飛び道具は跳ね返して攻撃に転じられる。
  • 投げる
    • Rを押すと持っている武器を投げつけることができる。マスターソードの場合のみ、剣ビームを放つ *3
    • ブーメラン系の武器はこの操作で投げると敵にヒットした後こちらに帰ってくるが、近くに来た時にタイミングよくAボタンを押さないとキャッチに失敗しあらぬ方向へ飛んでいく。
  • ジャンプ
    • 今作ではジャンプボタンを押すことでいつでもジャンプが可能に。
    • 戦闘中に注目しながらジャンプすると横ステップやバックステップをする。
    • 敵の攻撃に合わせてタイミングよくステップ回避することで一定時間スローモーションになる「回避ジャスト」が発生し、一方的にラッシュ攻撃を叩き込むことが可能。(『ベヨネッタ』のウィッチタイムのような要素である)
  • ダッシュ
    • 今作では前転が無く、ダッシュボタンを押している間がんばりゲージを消費してダッシュができるようになっている。
    • ダッシュ中に攻撃ボタンを押すと大きく踏み込んで攻撃し、発生が早くリーチの長い一撃が出せる。
  • しゃがむ
    • 左スティック押し込みでしゃがみ移動ができる。スニーキングで音を立てずに忍び寄る他、草むらに身を隠すこともできる。
  • 崖登り
    • 壁や崖にしがみついて登る。がんばりゲージが続く限りはどこまでも登ることが可能。
  • パラセール
    • チュートリアル終了時に手に入り、高所から滑空できるようになる。上昇気流に乗ればさらに浮かび上がって飛距離を伸ばせる。滑空中はがんばりゲージを消費する。
  • 盾サーフィン
    • 盾を構えながらジャンプし、Aボタンを押すことで盾に乗って坂道を滑ってスピーディーに移動できる。砂や雪の上以外では盾の耐久度が減ってしまう。
  • 口笛を吹く
    • 下ボタンを押すと口笛を吹く。馬が近くにいる時は呼び寄せることができる。また、敵の注意を引くのにも使える。

シーカーストーン

オープニングで目覚めた直後に入手する、今作の重要アイテム。
今作では現代のタブレット端末と同様の形状になり(更に言えば、Wii U GamePadやSwitch本体そのもの)、各地の祠やシーカータワー等の施設の認証に使用する他、バクダン等のアイテムを使用する機能も備わっている。

  • マップ
    • ハイラルのマップを確認する。初期状態では詳細なマップはないが、各地に点在するシーカータワーを起動させる事で周囲の詳細なマップが手に入る。
    • 祠やシーカータワーを選択することでそこへワープすることができる。
    • 物語を進めるとシーカーセンサーという機能が解放される。祠が近くにあると反応するようになり、探索の役に立てられる。パワーアップさせることで指定した生物やアイテムに反応するようにもなる。
  • 望遠鏡
    • 右スティック押し込みで望遠モードになり、遠くを見ることができる。この状態で気になる場所にマーカーを付けることができ、マップでも確認できる。
  • リモコンバクダン
    • 起爆ボタンでいつでも爆発させられるバクダン。坂道で転がる丸いバクダンと、転がりにくく安定する四角いバクダンの2種。爆発させると一定時間使用できなくなる。使用回数に制限はないが、過去作に比べると威力は控えめ。
    • 非常に軽い。水に浮き、容易に風に流される。
    • 敵にダメージを与えられるほか、マップ上のオブジェクトの破壊なども可能。鉱床での爆破採掘や木の伐採および加工ができるので、手間はかかるものの武器を消耗せずに素材の採集ができる。さらに魚の近くで爆破&気絶させて乱獲したりと使い道は色々。
  • マグネキャッチ
    • 金属製のオブジェクトであれば何でも、磁力で掴んで持ち上げることができるビームを放つ。射程距離は長くないが、鉄板を移動して足場にしたり、邪魔な鉄箱をどかしたり、水底に沈んだ宝箱を引き上げたりと、用途は多い。
      • コントローラーのジャイロと連動した操作が出来る。勢い良く遠くへ投げ飛ばしたり、コントローラーをパタパタさせて敵に鉄球をガンガンぶつける攻撃なども可能。
  • ビタロック
    • オブジェクトを一定時間静止させられる。静止中に衝撃を加えると、解除時に蓄積した衝撃が一気に加わって吹き飛んでいく。
      • 静止解除前に飛び乗ることで、吹き飛ぶオブジェクトの上に乗って飛行する、ということも可能。
    • 最初は物体しか静止させられないが、パワーアップすることで敵も止められるようになる。ただし、静止させられる時間は物体と比べてかなり短い。
    • 起動すると、干渉できるオブジェクトのほとんどがハイライトされるため、アサシンクリードシリーズの「鷹の目」のように、探し物をする使い方もできる。
  • アイスメーカー
    • 水場に氷柱を出現させる。また、氷柱を破壊する事ができる。一度に3つまで作製でき、4つ以上を作る時には古いものから順に壊れる。
    • 水があればどこでも作成でき、滝の場合は池と違って横に突き出るように氷柱が出てくる。
    • 非常に頑丈で、登って足場にしたり敵の攻撃を遮る即席の遮蔽物としても使える。
  • ウツシエ
    • 写真を撮ることができる。指定の物や場所の写真を撮ってくることが目的のチャレンジや、武器や盾・魔物・動物・素材を撮影して登録するハイラル図鑑がある。なんと、ポーズをとっての自撮りもできる。
    • 撮った写真はアルバムとして保管できる。また、シーカーストーンには最初から何枚かの写真が保管されており、物語上で重要な役割を持っている。
  • amiibo
    • amiibo使用することでアイテムが手に入る。各amiiboにつき使用できるのは1日1度のみ。ゼルダ関連のamiiboは特別な効果がある。オプションで使用のON/OFFが可能。

装備

  • 武器
    • これまでは剣を主軸に状況に応じてサブウェポンを使用するという形だったが、今作ではメインウェポンが多数追加された。
    • 片手武器
      • お馴染みの片手剣や、ボコブリンが装備している棍棒など。攻撃力は控えめなものが多いが、盾と併用することができ、攻防一体の戦闘スタイルになる。
      • ファイアロッドやアイスロッドなども片手武器として分類されており、振ると魔法を発射する。
      • 片手剣タイプのものと棍棒などの鈍器タイプのもので、通常攻撃連打時の最後の一撃のモーションが異なる。
      • 今作でのブーメランはほぼ全てが片手武器にカテゴライズ *4 されており、投げる以外に直接殴る攻撃も可能。投げた場合は、戻ってきた際にタイミングよくキャッチする必要がある。投げた軌道上に障害物があった場合、跳ね返って戻ってこないこともある。
      • 溜め攻撃はシリーズ恒例の回転斬り(鈍器の場合は回転殴り)。攻撃を外した場合には耐久の消耗は無い。
    • 両手武器
      • 両手で扱う巨大な武器。ハンマーや両手剣などがある。攻撃力は高いが振りが遅く、武器を構えている間は防御ができない。
      • 溜め攻撃は基本的に、溜めている間はハンマー投げのように武器ごと体を回転させて連続で周りを攻撃し、ボタンを放すと強力な一撃を最後に叩きこむ形になる。最後の一撃では衝撃波で周りをまとめて攻撃できるが、地面を叩きつける関係上必ず耐久を消耗する。
        太刀型の両手武器は特殊で、溜め攻撃が強烈な居合い斬りとなる。斬撃を飛ばすことが可能なものを除き、こちらは耐久の消耗はない。
        一応、コログのうちわも専用のモーションになっている。こちらは発生させる風を遠くまで飛ばすことができる。
      • 盾でガードをしている相手に両手武器の一撃を当てると、ガードを崩せる上に衝撃で盾を落とさせることができる。
      • 正面のリーチが長く便利だが、両手で扱うため武器を構えている間は防御ができず、左右への攻撃範囲も狭い。
      • 1発当たりの攻撃力は片手武器よりも低いことが多いが、代わりに攻撃速度が早い。また、投げた時は他の武器よりも遠くに飛びやすい。
      • 溜め攻撃はいずれの武器も、目にも止まらぬ速さで連続で突きを繰り出すというもの。
      • 敵が槍を持っている場合はなぎ払ってくることもあるが、リンクは残念ながら槍でなぎ払うモーションの攻撃手段は持たない。
    • 弓矢
      • 構えると照準が出てくる。矢は放物線を描いて飛ぶので遠くを狙うには弾道の見極めが必要。また、敵の頭部に当てることでヘッドショットとなりダメージが倍増する。
      • 弓は構えるとFPS視点になって対象がズームアップされるものや、1本の矢を消費するだけで複数同時に発射できるものなどがある。また弾道特性も種類によって違うので、用途に応じた使い分けが重要。
      • 矢には炎の矢や氷の矢といった属性矢もある。中には雑魚敵を一撃で消滅させてしまう強力な矢も(ただしデメリットもあるので、これだけを使っていればいいという事にはならない)。
      • 矢じりに火を付けた木の矢も炎の矢とほぼ同じ性質を持つ。これは火山地帯で木の矢を使用した場合も同様。また、雨が降っていると電気の矢の効果が強くなるが、バクダン矢は爆発しなくなるなど気候の影響も受ける。
    • 木でできたもの、金属製のもの、古代のオーバーテクノロジーで作られたものなど様々な種類が存在する。材質によって、火で燃える、雷を引き付けるなどの弱点があり、使い分けが重要。
    • 片手武器を装備している時は武器を出した状態でも使用できるが、両手武器や槍を装備している時は武器をしまった状態でないと使用不可。
    • ガード性能と耐久度がそれぞれ異なっている。ガード性能が高いとそれだけ強力な攻撃が防げ、耐久度が高いとその分何度でも攻撃を受けることができる。
    • 『トワプリ』から加わったアクションである盾アタックも続投(ただしモーションは盾突きだった『トワプリ』や『スカウォ』とは異なり、いわゆるパリィに近い)。相手の攻撃に合わせて盾を振ることで、敵の隙を作ったり武器を落とさせたり、遠距離攻撃を跳ね返したりすることが可能。前述の「ガードジャスト」が成功した場合は盾の耐久度は減らない。
      • 刃が取り付けられており、盾アタック時にも攻撃判定がある盾も存在する。ただし、攻撃が成功した際には耐久度が減ってしまう。
    • シリーズお馴染み「ハイリアの盾」も登場。入手できるのは基本的には最終盤だが、非常に高いガード性能と耐久度を兼ね備えた、本作最強の盾となっている。同時に複数を持つ事はできないが、壊れた際には再入手可能。
    • 盾サーフィンをする際はもちろん、スナザラシに乗る時も、最低でも1つは盾を持っていないと実行できない。
      • ちなみに、盾サーフィンの際には使用する盾によって滑りの質が変わるというちょっとした要素がある。上質な金属製のものは滑走が速く、トゲの付いたものはエッジが利きやすいといった具合。
  • 防具
    • 様々な能力を持った防具を、頭・胴・脚部の3箇所に自由に装備できる。
    • 防具は店で買う事ができる他、祠やイベントをクリアすることでも入手できる。
    • ハイラルのどこかにいる大妖精に素材を渡すことで、防具の強化が可能。
    • 3箇所のスロットごとに同じ名前のセット装備が存在し、強化した防具はセットで一式揃えて装備することで特殊効果が現れるものもある。
    • ゲーム開始時は何も身に着けておらず、当然そのまま防具無しの裸プレイも可能。裸の時に特殊な反応を見せるNPCもいる。
    • 防具は盾と違って耐久度はない。また、ある場所で防具の色を変更することもできる。
    • 今作では特定の服装一式を身につけていないと入れない場所があったり、魔物に擬態できたりと、外見も重要になっている。

乗り物

    • 今作では、野生の馬を捕まえて各地の馬宿で登録することで、所有馬とできる。登録時に名前をつける事ができ、後からの変更はできない。
      • 馬には単色馬とブチ混じりの個体が存在し、前者の方が捕まえにくい分性能は上。毛の色も馬によって違うが、色に依存する性能差はない。お好みの色合いの馬を捕えて自分の馬にできる。
    • 馬には「じょうぶさ」「スピード」「がんばり」「性格」のステータスがあり、それぞれ個性がある。
    • 捕まえたばかりのころは懐いておらず、あらぬ方向に走ったりするが、撫でたりエサをあげたりすることでリンクに懐いて言うことを聞くようになる。
      • また、無理に走らせたり、行きたくない場所に無理に行かせようとするとリンクを振り落とすこともある。
      • ちなみに魔物が馬に乗って襲ってくることもある。うまく魔物のみを倒せばなつき度が高い状態で入手できる。
    • 馬は街道に沿ってある程度自動で走ってくれる。
    • 遠くに馬を置いてきた場合は馬宿で呼び寄せることができる。近くであれば口笛を吹けば駆け寄ってくる。一部の馬宿では、たてがみや鞍の変更も可能。
    • 馬以外にも鹿や熊といった意外な動物にも乗れたりするが、これらは馬宿には登録できない。また、降りると即座に逃げるため、ずっと連れ歩くことはできない。
    • 馬にも固有の体力があり、攻撃を受け続けると死んでしまう。とある場所にて、死んでしまった馬を生き返らせることが可能。
  • その他の乗り物
    • イカダ
      • 川岸や桟橋に停泊させてあるイカダに乗って水上を移動する。基本的には「コログのうちわ」という装備で風を起こして操船する。
    • トロッコ
      • デスマウンテン周辺の溶岩地帯に設置されたレールの上を移動できる。バグダンやビタロックを利用して推進力を得る。
    • スナザラシ
      • ゲルド地方の砂漠に生息する生き物。盾サーフィンをしながらスナザラシに引っ張ってもらうことで砂漠を素早く移動できる。ゲルド砂漠でレンタルするか、野生のスナザラシを捕まえて利用する。

特殊アクション

  • 英傑の加護
    • 神獣を攻略することで得られる特殊能力。
    • 一定回数加護が発動するとゲージが空になり、クールタイムを経て再度使用できるようになる。
    • メニューから「加護を受けない」を選択してオフにすることもできる。
    • 試練の祠の内部では加護を受けることはできない。
      + ネタバレ注意
    • ミファーの祈り
      • 神獣ヴァ・ルッタ攻略後に手に入る。体力が尽きた時に自動で発動。体力を全回復し、更にハート上限が一時的に増える効果がある。
      • 1回使うと回復時間に24分かかる。
    • ウルボザの怒り
      • 神獣ヴァ・ナボリス攻略後に手に入る。溜め攻撃の際に広範囲に渡って電撃を放ち、感電とダメージを与える。
      • 3回使うと加護の回復まで12分かかる。
    • リーバルの猛り(リーバル・トルネード)
      • 神獣ヴァ・メドー攻略後に手に入る。ジャンプボタン長押しで上昇気流を発生させ、パラセールで高く飛び上がる。
      • 3回使うと加護の回復まで6分かかる。
    • ダルケルの護り
      • 神獣ヴァ・ルーダニア攻略後に手に入る。ZLを押している間、敵の攻撃を自動で弾く。盾を構えていなくても発動できる。
      • 3回使うと加護の回復まで18分かかる。
  • 料理
    • 各地に設置されている「料理鍋」を使用して料理を作製できる。
    • 今作では草刈りや敵を倒すことで出るハートを取って回復するという「ゼルダのアタリマエ」を見直され、食材や料理を食べてハートを回復するようになっている。
    • 素材をそのまま食べてハートを回復する事もできるが、料理することで回復量がアップし、防寒や耐電といった特殊効果を得られる。
    • 料理の他、魔物素材や虫を使うことで薬の作製もできる。
    • レシピの数はかなり豊富で、様々な組み合わせを試してみる楽しみもある。各地の馬宿などにレシピが描かれたポスターが貼られており、実際に作成できる。
    • 組み合わせを間違えると料理に失敗し妙なものが出来上がるが、わずかながらハートを回復できる。宝石やネジといったありえないものを使った料理もあり、食べられるが……。

その他

  • キャラクターボイス
    • 掛け声程度であれば過去作にもあったが、今作ではムービーシーンはフルボイスになっている。
    • それに伴い、リンクの名前変更が不可能となっている。ただ、今まで通りリンクはムービー中でも喋ることはない。
      • 今回は「リンクが喋らない」というアタリマエについても、作中で理由付けがされている。
  • amiibo
    • 上記の通り、シーカーストーンで1日1度だけamiiboを使用することができる。
    • amiiboにちなんだアイテムが手に入る他、限定の装備などが入手可能。
    • ウルフリンク
      • Wii U『トワイライトプリンセスHD』に対応していたウルフリンクamiiboを使用することで、ゲーム内にウルフリンクを召喚することができる。
      • ウルフリンクは今作では唯一、戦闘にも参加し共に行動できる相棒となる。
      • 独自にハートを持っていて、『トワイライトプリンセスHD』の追加ダンジョン「獣の試練」をクリアすることによりハートを成長させられる。
      • ウルフリンクはワープなどするといなくなるが、ハートが0にならない限りは再召喚可能。
  • オートセーブ
    • 任意でセーブする他に一定時間経過やポイント通過等でセーブが行われるようになっている。
    • オートセーブはかなりこまめにされているので、ゲームオーバーになってもかなり巻き戻されてゲンナリする、ということはない。
    • ちなみにゲームオーバーの時はリンクがやられた時の状況によって文字の色が変化する。また、最後にゲームオーバーになった箇所が、マップ上にマークされる。
  • 言語
    • ゼルダシリーズとしては初めて9か国語対応として発売され、アップデートにより日本語字幕のまま海外音声に切り替えることもできるようになった。

DLC

  • ゼルダシリーズ初のDLCが配信。2017年の夏と冬の2回に分けて配信される予定。
  • 1弾と2弾は個別に購入することはできず、「エキスパンションパス」を購入することで両方導入される。
    • 「エキスパンションパス」を購入した場合特典として冒険序盤の助けとなるアイテムが始まりの台地に出現する。
  • なおエキスパンションパスとは別に、『ゼノブレイド2』とのコラボチャレンジも配信された。こちらは無料。
    • クリアすることで、『ゼノブレイド2』の主人公レックスの装備「サルベージャーシリーズ」が手に入る。

DLC第1弾「試練の覇者」

  • 2017/06/30配信
  • 剣の試練
    • 新しい試練。序位、中位、極位の3段階あり、途中で死んだら最初に戻される高難易度ダンジョン。
    • アイテムなどの持ち込み不可な上に裸一貫で開始という条件で、多数の敵がいるエリアを乗り越えていく。武器や回復アイテムなどはすべて現地調達。中位と極位では途中で装備の支給がある。クリアすることでマスターソードが真の力を発揮する。
    • 回復に使える素材も限られるため、止むに止まれず薪の束を煮て食うリンクが多数出たとか。
      • 本編にも、同じような条件でクリアしなくてはならないイベントが存在するが、比べると剣の試練の方が遥かに難しい。
    • フロアにも特色があり、水場が大半を占めるフロアや暗闇に包まれたフロア、極端な気温の環境下に置かれたフロアなど様々。それらの劣悪な環境で生き延びる術も踏破のためには要求される。
  • マスターモード
    • いわゆるハードモード。過去作で言う「裏ゼルダ」や「辛口モード」に相当する。通常モードより一段敵が強くなっており、敵のHPが自然回復する。
      • チュートリアルステージにあたる「始まりの台地」にいきなり本作最強クラスのフィールドボス「ライネル」が徘徊しており、度肝を抜かれた人も多い。
    • 敵の行動パターンや徘徊する地域、所持している武器などにも見直しが入っており、一筋縄ではいかない。一方で、空中に宝箱が追加されており強力なアイテムが入っているなど、救済策も用意されている。
      • エキスパンションパスを購入してさえいれば一応最初から選ぶことはできるが、基本的には通常のモードを一通りやり込んだ人向けの内容と言える。
    • マスターモードにも上述の「剣の試練」は存在する。もちろん難易度は非常に高く、完全踏破するには相当に歯応えのあるダンジョンとなっている。
    • 通常モードとはセーブデータは別でニューゲームから開始する。
  • 足跡モード
    • マップの拡張機能。過去200時間分 *5 の足跡を見ることができる。
  • 新しい装備
    • 隠れコログを探すのに便利な「コログのお面」など新しい装備やアイテムが手に入る。

DLC第2弾「英傑たちの詩」

  • 2017/12/8配信
  • 一撃の剣
    • どんな敵であろうと一撃で倒せる代わりに自身の体力も一撃で死んでしまう状態で固定される「一撃の剣」を装備して挑む新たなチャレンジやダンジョンが追加される。
  • 英傑の詩
    • 四英傑ゆかりの地に新たなチャレンジとダンジョンが数多く追加され、コンプリートするとそれぞれの『英傑の加護』が強化される。
      • 新しいムービーや読み物が追加され、英傑のキャラクターが掘り下げられる。
    • 四英傑には専用の古代の乗り物があったが、四英傑チャレンジ全てをコンプリートすると、リンクにも専用の古代の乗り物が与えられる。
  • 新しい装備
    • ゼルダ過去作にちなんだ新しい装備が手に入る。

評価点

  • 広大で自由度の高いオープンワールド
    • 『トワイライトプリンセス』の約12倍にも及ぶ広大なマップでありながら、崖登りやパラセールによって平面のみならず上下方向を含め自由な移動が可能なため、文字通り「壁のない」オープンワールドを実現している。
      • 「オープンエア」の名にふさわしく、まさに「空間が開かれている」とでもいうべき自由さ。
    • チュートリアルで全ての攻略用アイテムが手に入り、これで全ての謎を解くことができる。
      • この手のゲームによくある「岩で道が塞がれていて進めない」「川を渡れないので向こうを探索できない」「道を作るのに後半で手に入るアイテムが必要」といった行動範囲制限が無く、プレイヤーは自分の行きたいままに旅をし、必要であれば謎解きをして進路を作ることができる。
    • 自由度の高さは、チュートリアルである「始まりの台地」を抜けさえすれば、そのままハイラル城へ直行して最終ボスを討伐する事も可能な程(当然ながら、非常に難易度は高い)。
    • ほぼ全てのオブジェクトに登ることができる。見えない壁に阻まれたり、登れない場所があってがっかりすることは全く無い(とは言え、当然世界の端は存在するが)。
      • そして、高い場所に登って360度を見渡せば、何かしら気になるものが目に入り、実際にその場所に行ってみれば何らかの仕掛けと小さなご褒美が用意されている。
      • このようなフィールド探索を推奨するゲームデザインにより、世界のあらゆるモノが謎解きの対象となっており、広大なフィールドそのものがゼルダのダンジョンだと言うこともできる。
    • マップ入手ができる「シーカータワー」は低地からでも一目でわかり、そこを目指して移動しタワーに登ってから眼下を見渡せば必ず気になる何かが見つかり、そこへ向かって行く最中にも何かが見つかる……といったテンポのいい探索ができるので、ただ広いだけというマップではない。
      • 他のオープンワールドで度々指摘される「マーカーを追いかけるだけの探索」「お使いゲー」という批判に対してゼルダシリーズが出した答えである。マップや画面にクエストに関するマーカーはほぼなく、視界に入る気になる地点へ自分から探索に向かうスタイルになっている。
    • 移動にも多彩な手段があり、走る、馬に乗る、高いところから滑空する、壁や岸壁をロッククライミングする、筏や丸太で川下りをするなど、好きに楽しめる。
      • 例えば行く手の川を越えるにしても、泳ぐ、飛び石を見つけてジャンプで渡る、橋を探す、アイテムで足場を作る、オブジェクトを飛ばしてそれに掴まり飛び越える(通称・桃白白)、高いところに登って滑空する、樹を切り倒して丸太を流し乗る、諦めて別の方向へ向かう……など、実に多彩で自由。
    • こうした広い世界に投げ出され、世界中を探索していくゲームデザインは、ゼルダのお約束を確立した『神トラ』『時オカ』以降よりもシリーズの原点である初代『ゼルダの伝説』と似通ったものであり、この点を評価するプレイヤーも数多い。
      • 実際本作のタイトルロゴは初代『ゼルダの伝説』のものに近く、コンセプトを固めるためのプロトタイプを初代のグラフィックを利用して作成している(「余談」部に後述)など、制作側も強く意識した部分である。
  • 野生の息吹を感じさせるサバイバル
    • 気候に合わせた装備をしていないとダメージを受けたり、回復アイテムを草木や獣から調達したりと、シリーズの中でもサバイバル要素が大きくなっている。
    • アイテムは基本的に自力で調達する必要があるので、植物が群生している地点や狩りに適したスポットを見つける楽しみや、それを友達とシェアする楽しみもある。
    • 自分で手に入れた素材を使って行う料理も楽しい。
      • 料理の種類やグラフィックはとても豊富に用意されており、感性のままに食材を煮込んで何ができるかを愉しむもよし、実際の料理のレシピを念頭に調理して狙い通りの料理を作って愉しむもよし。鉱物や薪さえも材料として使用でき、失敗料理にすらネタが仕込まれているので面白い。
    • 高い難易度に最序盤は非常に苦しむことになるが、何度もチャレンジし、自分なりの対処法や効率の良い方法を見つけたり、適した料理を用意したり、装備やステータスを整えることでクリアできるようになっていく。
    • 戦闘だけではなくマップ探索でも様々なテクを自然と身につけ利用するようになっており、上達を感じられるシステムになっている。ゼルダシリーズ全般に言えることだが、今作では特に、ゲームキャラクターではなくプレイヤー自身に経験値が蓄積されるように設計されており、プレイヤーが発見したテクニック自体が「先へ進むための鍵アイテム」となる。
  • 自由な発想を試せる懐の深い謎解き
    • 祠や神獣の謎解きも正解は1つではなく、自由な発想で攻略できるようになっている。
      • 例として「ミャマ・ガナの祠」ではコントローラーのジャイロ操作と連動した玉転がし迷路があるのだが、コントローラーを裏返してわざと玉を捨て、再度落ちてくる玉を平らな裏側で受けてまっすぐに転がしゴールへ落とすという攻略法もあり話題になった *6
    • どのダンジョンもチュートリアル終了時の所持品でクリアできるようになっているため、せっかく進んだのに足止めを食ったり、詰むということはまず無い。
    • 戦闘も、敵の群れに正面から挑むと相当な難易度だが、持っている武器や道具の特性を生かしたり、天候や敵の習性を利用したり等、ひらめき1つで多彩な戦略を実践して戦いを有利にできる自由度がある。
    • また、今作では近年のゼルダで「アタリマエ」だった「攻略ヒントをくれる相棒的存在」がいない。そのため終始、自分自身の頭で試行錯誤を繰り返しつつ攻略していくことになる。もちろん、どうしても解けない謎を後回しにすることも自由である。
      • 昨今のSNSの発展を考慮して「一人で黙々と遊ぶ」アタリマエを見直した点でもある。新しい攻略法や遊び方がTwitterや、Switchの共有機能などを通じて触れ回りたくなるようにデザインされている。
      • 本作の発売から7ヵ月後にSwitch本体に動画録画機能が実装された際、SNSで「イーガ団員の倒し方」という動画が流行した。様々なプレイヤーが思いもよらない方法で敵NPCを一撃で屠る様を動画投稿して人気を博し、本作の自由度の高さを改めて印象付ける形になった。
  • 武具システム
    • 敵の所持する装備は全て、奪って自分の物にできる。それゆえ、どれを拾うかの取捨選択が非常に悩ましく面白い。
      • ポーチのスロットに制限があり、持ち歩ける数に限りがあるためである。耐久度回復の手段は一切用意されていないので、どんなに強い武器でも使い続ける事はできない。
    • 武器ごとに攻撃力・耐久力・特殊能力・見た目・ランダム追加効果がさまざまで、何を重視しするかは人それぞれ。
      • 手持ち武器の残り耐久はどれほどか、これから冒険する地域に適したものはどれか、この武器はカッコイイから捨てるのは惜しい、たいまつを捨てると後で困らないだろうか、弱いが丈夫な武器はザコ殴り用に取っておこう……などと考え始めたが最後、ドロップした武器を目の前に数分間悩んでいることもザラである。
    • 敵によって武器の相性の良し悪しがあり、武器の種類をバランスよく保持し持ち替えた方が戦いを有利に進められる。また、ビタロック使用時の打撃用や、鉱床破砕用、HP1の雑魚敵を相手にするときなど、低攻撃力の武器でも使いどころがある。属性武器の特殊効果を活かしたコンボも工夫次第。
      • こうした、さまざまな武器に使い道を用意する調整が、武具システムを奥深いものにしている。
  • オープンワールドの自由さを阻害しないストーリー
    • チュートリアルを終える時にメインチャレンジとして「ガノン討伐」と「カカリコ村のインパを訪ねる」が与えられ、先にインパを訪ねるべきだと作中で言われる。
      • だが、これに従わずそのまま各地の村に行ってもいいし、何ならガノンを倒してしまうのも自由である。
    • インパを訪ねるとさらに各地の神獣の解放とリンク自身の記憶を取り戻すチャレンジに派生するが、これらも全部を遂行する必要はなく、順不同で途中で切り上げてもよい。
      • 全ての記憶を取り戻した上でエンディングを迎えるとエンディングに変化があるので、わざわざメインチャレンジを全回収する報酬も用意されている。
    • さらにメインチャレンジのフラグもかなり細かく設定されていて、例えばストーリーの主要人物に初めて会った時にマスターソードを持っているかいないか等でも反応が変わる。
    • ストーリー自体は過去作同様リンクがガノンの怨念を打ち砕くというシンプルで王道的な物になっているが、ヒロインであるゼルダが現代の時間軸に姿を現さない、これまで共演していなかった異種族の共演、ガノンに与する堕落したシーカー族「イーガ団」が登場する等、過去作にはなかった取り組みも見受けられる。
    • 今までの和製オープンワールド作品はストーリー部分の評価が低かったが、今作は十分な出来である
  • 魅力的な登場人物たち
    • ほとんど回想にしか出てこないものの、ゾーラ族の英傑ミファーは今作の正ヒロインとする声もあるほどに人気が高い。
    • ミファーの弟であるシド王子も真っ直ぐな性格や神獣ヴァ・ルッタ戦での共闘の熱さもあって人気。
    • ゼルダ姫は今作ではあまり出番はないが、記憶を取り戻す際の回想でゼルダのリンクに対する態度が異なる様子が順不同で見られるため、その理由を知りたいために記憶を回収する動機にもなっている。
    • その他サブイベントで何度も顔を合わせるサクラダ工務店の面々、インパやテリー、やっぱり見た目が残念な大妖精など、お馴染みのメンバーもちゃんと登場する。
      • 直接は出ないものの『スカイウォードソード』のある重要なキャラクターの存在を匂わせる演出もあり、こちらも好評。
    • 他の新キャラもシーカーストーンを強化してくれるが強烈な設定を持つプルアや、リンクの命を狙うがどこかコミカルなイーガ団の総長コーガ様などゼルダらしく個性溢れたキャラクターたちが登場する。
    • リンク自身も、寒冷地でガタガタと震えたり、楽しそうに料理をしたり、NPCの冗談に反応したりと表情豊か。自撮りするときは楽しそうなポーズをとる。
      • 「冒険手帳」(いわゆるクエストログ)では様々なリンクの手記を読むことができ、結構お茶目。緊急事態の最中に手帳を見ると「手帳を見ている場合ではない!」と書かれていたりする。
    • その他NPCも状況で変わるセリフや行動がたくさん用意されており、いろいろ試したくなる。
    • 上記の通りムービーシーンや一部イベントでは登場人物がセリフを発するが、配役・演技も概ねハマっていると評判。
      • 日本語のキャスティングは賢プロダクションとアーツビジョンの協力を受けており、アニメやゲームよりも洋画吹き替えで馴染みのあるキャストが多い。
      • ゼルダの声は『スカイウォードソード』と同じく嶋村侑が担当。過去作以上に感情表現が豊かな本作のゼルダを巧みに演じており、評価が高い。
  • グラフィック
    • 『スカイウォードソード』と同じくフォトリアルとトゥーンの中間程度で描かれている。
    • フォトリアル寄りで描写される背景、特に水辺は水の表現に定評のある任天堂というだけあって、非常に美しい。
    • 風景グラフィックは時刻・地域・天候の影響を受け、朝焼けの閃光や熱帯のじりつく空気、雨上がりの湿気などを実際に肌で感じられるような空気感のある描写がなされている。
    • 雨が降ると水たまりが出来る、風になびく草、砂浜に残る足跡など描写も丁寧でリアリティを感じる。
    • 全体的に明るく描写しているため、高い所に登った時になども遠くの祠が鮮明に見え、目的地を確認しやすいなど、ゲームとしての機能性も高く評価されている。
  • NPCや敵キャラクターが見せる行動が多彩
    • ボコブリン等の敵はハイラル各地に集落を作り、遠くから眺めると仲間と談笑していたり、イノシシ狩りをしたり、肉を囲んでパーティをしていたり、夜になると寝たり、といった様々な生活感を見せる憎めないキャラクターになっている。
      • リンクを見つけると見張りが角笛を吹いて味方に知らせる、近くにある武器を手に取って応戦する、転がってきた爆弾を蹴り返す、武器がなければ石や仲間を投げてくる等状況に応じ賢い反応をする。
    • NPCもハイラル各地を旅しており、時折モンスターに襲われることもある。リンクが手助けすればお礼を貰えるし、自力で魔物を倒してガッツポーズしていることもある。
    • 村の市民たちも昼になれば店や畑で働き、夜になると家に戻って休息をとるといった生活をしている。また雨が降ると雨宿りできる場所を求めて足早に移動をするなどAIが細かく設定されており、「生きている」事にこだわって作られている。
    • 馬や鳥など、動物のモーションもリアリティを追求されており、生きている躍動感を感じられる。
      • 特に馬は、専任のデザイナーとプログラマーをつけて2人の連携で動きや音が自然になるようにしたほどのこだわりだという。
  • 自らの手で作り上げるハイラル図鑑
    • 動物・魔物・武具などを図鑑登録するには、シーカーストーンのウツシエ(カメラ)機能を使って対象を撮影する。
      • 図鑑登録したオブジェクトはシーカーセンサー(レーダーのような機能)の対象にすることができ、簡単に探せるようになる。
      • 説明文には動物や魔物の習性が書いてあり、攻略のヒントになる。武器の説明文も世界観を感じさせるものとなっている。
    • 図鑑に載る図は、登録時に撮影したウツシエそのものとなる。綺麗にブツ撮りするためアイテムの置き場所や光源にこだわったり、生物なら決定的シャッターチャンスを狙ったり等、自由な図鑑を作成して愉しむことができる。
      • 面倒ならば適当に撮るだけでもいいし、コンプリート特典要素は無いので図鑑に手をつけないのも当然自由。
      • 自撮りするときにも、対象がファインダーに入っていれば図鑑登録されるので、図鑑にリンクの写真をズラリと並べて悦に入る人も居るとか。
  • 豊富なやりこみ要素
    • 先に述べた通りチュートリアルさえ終えてしまえばそのままゲームをクリアできる状態になるのだが、当然そのままではかなり厳しいので、リンクを強化するためにハイラル各地を巡ることになる。
    • 祠をクリアしてステータスアップをし、コログを探して道具の所持数を増やす。クリアに十分な強化を終えてもまだまだ残りがあるほどに豊富な数が用意されている。
    • メインチャレンジ以外のミニチャレンジもマップのあちこちに用意されているので全てクリアするには相当な時間がかかるだろう。
      • この点は、いつでもどこでもゲームができるSwitchと相性が良い。
    • 今回も複数種のミニゲームが収録されており、冒険中の息抜きに楽しむこともできる。
      • 過去作ではミニゲームの景品にハートの器やあきビンが存在し、100%コンプする上で支障になりがちだった。本作はどちらも廃止されたため、より気楽に楽しめるようになった。
    • 一度エンディングを見るとマップに達成度が表示される。クリア後に達成率を確認すると、多くの人が20~30%であり、驚愕を生んだ。
    • ルピー(貨幣)の使い道が多い
      • 過去作では財布の上限が少なくすぐにカンストしてしまいがちだったルピーだが、今作では様々な場面で多額のルピーが要求されるため、足りずにルピーをかき集める必要に迫られることになる。
      • 店売り防具も高めに設定されている。ハイラル図鑑も自力で揃えられない場合はルピーで購入もできるが、種類が豊富なので多数揃えようと思ったら膨大な金額が必要。防具を強化できる大妖精に至っては、法外とも言える金額を要求してくる。
      • 金策の方法も豊富かつ自由。ミニゲームの賞金や、敵を狩って戦利品を集める、採取する、作った料理を売る、危険な場所に乗り込んで宝探しする、素材を欲しがっている街の人に売りつける、等。
      • 終盤になると高価な素材を売るなどしてルピーも余るようになるが、そこまでやり込むころにはこのゲームもしゃぶり尽くしたと言える段階。
      • ルピーの所持額は7桁まで確認されているが、上限が幾らなのかは今のところ不明。そのため、従来のゼルダでは上限の関係上あまり積極的には行なわれなかった「ルピーを稼げるだけ稼ぐ」という新たなやり込みを見出すプレイヤーもいる。
  • 難易度のバランス
    • 序盤はハートの数も少なく、装備も貧弱のため、武器を持ったボコブリンの攻撃を避けそこねるだけで即死する事が多いため、難易度は高い。
      しかし祠を巡り、防具を強化し、回復アイテムが豊富になる後半ほどゲームオーバーの回数は減っていき、成長を実感できる。
    • 町や村から遠いほど強敵がいたり、リンクが強化されるのに合わせて赤い月でリポップする敵も強化される。
    • 戦闘においては「属性クリティカル」と言う要素が徹頭徹尾重要となっている。例えば氷属性の力をデフォルトで持つ魔物に対して火属性の攻撃を繰り出すと、問答無用で一撃で撃破することができる。基本的には「氷属性の魔物に火属性」、「火属性の魔物に氷属性」が有効となる。
      • この場合の「火属性の攻撃」と言うのは炎の矢やファイアロッドなどだけでなく、例えば火の付いたたいまつなどで殴るだけでも良かったりする。灼熱地帯や寒冷地を冒険する際には、この仕様を理解していると冒険がかなり楽になる。
    • オープンワールド特有の「初見ではとても敵わないような難敵」が世界各地に存在している。特に、『初代』や『神トラ』でのライネルが据え置きで久々に登場し、シリーズ全体通しても最強の雑魚敵として君臨するほどの強さとなっている。
      • ライネルは圧倒的な強さでリンクを打ちのめすが、冒険を続け戦闘に熟練した頃に挑むと不思議と倒せるようになっていることから、一部では「ライネル先生」と呼ばれている。
    • 本作新登場の敵であり世界観的にも重要な立ち位置にあるガーディアンは、その独特なデザインに加えて戦闘時の不気味な専用BGMや正確無比かつ強力なレーザー攻撃などで、プレイヤーたちに強烈な印象を与えた。
      • ゲーム序盤から登場し始めるため多くのプレイヤーたちに大きなトラウマを与えた一方、弱点を突いたり有効な武器を用いたり相手の攻撃を利用するなどすれば簡単に倒せることもあって、ライネルと併せて腕の上達を実感しやすい敵として親しまれている。
  • BGM
    • 今作ではフィールド探索中は環境音を重視しており、BGMは控えめになっている。
      • 時間帯や地域の切り替わりで、優しいピアノBGMが流れる。村や特別な施設の周辺では自然とBGMが流れる。強敵と遭遇した時には専用BGMが掛かる。
    • 盛り上がる場面ではきっちり盛り上がる曲が流れるので、それらの楽曲は印象に残りやすく評価が高い。
    • もちろん、シリーズ定番のBGM達もアレンジを加えて使用されている。
      • ちなみに、シリーズで最も印象に残りやすい「ごまだれ *7 」アレンジは、最序盤でのシーカーストーン入手時や、英傑の力習得時等、聞く機会がシリーズを通して見るとかなり少ない。また、アレンジが効いているため気付かないプレイヤーも少なくない。
  • バグの少なさ
    • ゲームにおいて自由度の高さとバグの多さは比例する傾向にあり、プレイヤーが取れる行動の多彩さで評価されているタイトルは、同時にバグのオンパレードであることが殆ど。 特にオープンワールドでは、バグを回避するために行動が制限されたり、フラグがおかしくなりストーリーが矛盾したり、バグ技が一般的テクニックと化すことが普通であった。
    • 本作は、行動の自由さが高いながらも普通にプレイしている分には挙動のおかしいバグに遭遇することは稀。地形埋まり・壁抜けの類もほとんどない。
      • 同じくオープンワールドでバグの少なかった『ゼノブレイドクロス』を制作したモノリスソフトが協力したという事が大きかったのかもしれない。『ゼノブレイドクロス』譲りの探索の楽しさも十分にある。
    • フラグの管理は、職人技とでもいうべき繊細さである。これだけ行動の自由さがありNPCの行動にも幅が設けられているのに、ストーリー進行と矛盾した現象や取り返しのつかない要素が皆無。
      • 丁寧なテストプレイとバグ潰しが行われた結果、快適なプレイが提供されている。
      • デバッグ体制が上記を物語っている。
    • 物理エンジンには「Havok」を採用している。多くのゲームに採用されているが奇妙な挙動を頻繁に引き起こし『Havok神』とも揶揄されているが、任天堂が大幅にカスタマイズを加えることで、Havok社すら驚くような安定した挙動を見せている。
    • バグはオンラインアップデートによって修正されており、サポート体制も良好。
  • その他
    • 武器や盾、シーカーストーンの各機能を切り替える際はポーズ状態になる。切り替え中に隙を突かれる心配がなく、アクションの苦手な人にも易しい。
    • マップ上にはマーカーだけでなく、様々なスタンプをセットできる。狩場・探索予定地点・フィールドボス・未回収の宝箱の位置などをマークしておけるので、自分だけの冒険地図が出来上がってゆく楽しみがある。
      • ただし、セットできるスタンプは100個までで長く冒険を続けると不足しがち。フィールドボスモンスターの位置をマークするだけで100個に達してしまう。また、スタンプの種類も物足りないという意見もある。
    • シーカータワー起動後のマップには等高線が細かく記入されており、地図が読める人なら細かい探索の計画を立てられる。険難な地形でもなだらかになっている箇所を狙ってよじ登れるようになっている。
    • シリーズファンへのちょっとしたサービスとして、ところどころ過去作の地形やスポットに酷似した場所がある。比べて見るのも一興。
      • ハイラル全土に細かく振られた地名も多彩で、「チクルン島」や「コホリント台地」のようなファンサービスもあれば、「ハシビロ湖」や「マキューズ(巻渦)半島」のように遊び心のあるものも。

賛否両論点

  • 武器・盾・弓が使い捨て
    • 武器耐久度はかなり低めに設定されており(差はあるが大体数十回攻撃することで壊れてしまう)、基本的に修復も出来ず、武器を使い捨てにしていくことを前提とするスタイルには賛否がある。
    • 入手した武器などを持ち歩かず保管しておける場所は限られており、武器・盾・弓がそれぞれ最大3個まで。どれだけ強力なものを入手しても温存しておけるものはごくわずか。
    • ただし、一部のユニーク装備を含め全ての武器は、壊れたり失くしたりしても再入手できる。
      • 武器、弓、盾には耐久度上昇や攻撃力上昇といった追加効果が付いていることもあり、アイテム収集要素もある。ハイラル図鑑に登録したものなら探知も可能。
    • マスターソードはある程度使用すると「修復のため眠りにつく」という設定になっており、破損して消滅することはない。10分経過すれば再使用可能になる。
    • 武器を補給することがフィールドの敵と戦う(あるいは戦わずに武器を盗む)理由付けとなり、また、使用する武器にバラエティを持たせるための仕様とも言える。
    • 「弓矢のヘッドショットで一撃必殺を狙う」「不意打ちで武器を使う回数を少なくする」「オブジェクトを利用する」「武器を奪う事で、武器を確保しつつ敵の攻撃力を削ぐ」「あえて無視する」等、状況に応じた戦略を練る必要性にも繋がっており、プレイングの幅を広げる要因にもなっている。
  • 敵の種類が少ない
    • 3Dゼルダシリーズで登場する雑魚敵で、今作で続投しているのはボコブリン・モリブリン・リザルフォス・キース・チュチュ・オクタロック、ウィズロープ。これにフィールドボス級の大型敵など新モンスターが加わるが、それでも敵の種類はシリーズの中では少ない。
      • それぞれの基本敵に3~4種類の色違い、及びスタル(スケルトン)系がおり、色ごとにステータスや行動パターンが違う。
    • 各地方で出現する敵も雪山なら氷属性の○○、火山なら火属性の○○といった属性差程度しかなく、地方固有のオリジナルの敵は一種類しかいない。
    • デクババやスタルチュラといった3Dゼルダではおなじみであった敵も多くリストラされており寂しく感じる人も居るかもしれない。
    • ただし種類は少なくとも、評価点で述べたように、非常に多彩なモーション・戦い方 *8 をするよう作り込まれているため、物足りなさは感じさせないようになっている。
    • また、モンスターの他に鹿や猪などの野生動物や蜂が多数生息している。動物は積極的に攻撃してくることは少ないが、リンクが不用意に近付くと襲われることもある。
  • ダンジョンやボスのデザイン
    • メインのダンジョンである各神獣や内部のボスモンスターのデザインが統一されている。
      • 各ダンジョン内部の仕掛けやボスの戦法にちゃんと個性があるものの、歴代ゼルダにおいては多種多様な趣向のダンジョンやボス達がプレイヤーの目を楽しませていたため、本作でデザインがほぼ一本化されている点に関しては残念がる声も聞かれる。
  • 雨が降ると崖登りが困難に
    • 雨天時に崖を登ろうとすると滑り落ちることがあり、ほとんど登れないためストレスになる。
    • 薪や鍋に火を点けて「ひまをつぶす」で時間を飛ばせば雨が止んでいることもあるが、雨天時は火が消えてしまうため雨宿りできる場所を探す必要がある。
    • 迂回する、なんとかして雨除けを作るといったやり方で過ごすこともできるが、寒さや雷等と違って対抗できる手段がなく、メリットも少ないためただ不便さを感じることが多い。防具や薬のバフで軽減することもできないため本当にどうしようもない。
    • 崖登りの存在により、雨さえ降らなければほぼ全ての場所に一直線で行ってしまえるため、「道を探す」機会をプレイヤーに与える側面もある。
      • 実際、ストーリー中のイベントにおいて雨が降り続いている場面に遭遇することもあり、これは「あえて近道を禁じる」というつもりと思われる。
  • マックス系料理が便利すぎる
    • マックス◯◯という素材で料理するとハートの上限を一時的に増やす効果のある料理が作れるのだが、ハート全回復という効果もあるので、他の中途半端な回復量の料理の存在意義が薄くなる。
      • ハートの数が最大まで強化されている場合にマックス以外の方法で全回復料理を作ろうとすると、稀少な極上ケモノ肉等を5個投入した料理でやっとハート最大量に届く。
        マックス素材一個を料理するだけでそれをあっさり凌駕してしまうため、多くの純回復メニューが意義を失ってしまっている。
    • マックス系素材は非常に高価という欠点があるが、そう珍しくもないレベルで野生種がどこにでも存在するため、わざわざ買う必要性は薄い。
    • 他の効果を持った料理もバフ効果のある防具を揃えることで代用できるが、防具のバフと併用させたい場面では有用になる。
    • マックス系料理ほどは言われてはいないが、「ガッツ」と名の付く素材から作れる「スタミナ」系料理に関してもがんばりゲージを完全に回復した上で上限を増やす効果のため、そのせいでがんばりゲージを回復する効果のある「がんばり」系料理の存在意義が薄くなっている。スタミナ系料理の材料になるガッツ系素材の入手自体もある程度冒険を進めるとかなり容易となる。
    • 全回復アイテムの入手が簡単ということは、アクションが苦手なプレイヤーへの救済策ともいえる。
      • 素材を自動ソートしたとき最初に来るのが、マックス系の中では大量入手が容易な「マックスドリアン」。これの初入手は普通に進行すると中盤あたりなので、アイテム欄の冒頭に来るのは不自然。開発者の「最初にカーソルが合っている位置に置いておくから、どんどん使って下さい」という意図が読める。
  • 祠について
    • 一部理不尽な仕掛けのある祠がある。
      • よく言われるのが「ミーロ・ツヒの祠」。ネタバレのため詳細は伏せるが、手持ちの武器によっては詰み、一度祠から出なくてはならない。
    • 逆に、入り口からゴールまでほぼ一直線で行ける祠もある。が、これはプレイヤーがひらめくかどうかに掛かっているので一概に簡単とも言えない。
    • 仕掛けを理解する謎解きというよりジャイロを利用したりやタイミングだけといった祠はやや好みが別れる。
      • 祠自体はかなりの数が用意されているのだが、敵と戦うだけの「力の試練」という祠が全体の1/6を占める。ゼルダと言えば謎解きというユーザーからはもっと謎解きタイプの祠を増やして欲しかったとの声も。
    • ただしゲームクリアに必須な祠はチュートリアルの4つだけで、残りはクリアしなくても進行に影響はなく、後回しにしてクリア方法を思いついたときに再訪したり時間のあるときにじっくり挑戦してもよい。
  • ハイラル王国北部へのアクセスが悪い
    • 本作では主にシーカータワーや祠をワープ地点とすることで、遠くの地域に行けるのだが、ハイラル王国の北部(オルディン地方の北西部あたり)にはこのワープができる祠の数が少ない。
    • 一応1つあるにはあるのだが、その祠は昼でも暗闇に覆われた遺跡の最深部に存在しているため、ワープしたところでそこから抜け出すのは非常に苦労することになる。よって、まともにワープ地点としては活用できない。
      • 本作では祠に侵入する前までは、その付近一帯が常に雷雨や砂嵐といった劣悪な環境に置かれていることがあるが、無事にその祠をクリアすると通常の環境に戻るケースがほとんどである。この遺跡の祠もおおよそ他の特殊環境の祠と似たような立ち位置なのだが、この祠に関してはクリアしても遺跡は闇につつまれたままとなる。
    • ハイラル王国北部には村落などは存在しないが、強力な武器や貴重な素材を落とすライネルが複数生息しているため、ゲームに慣れてくると何かと足を運びたくなる地域。それ故に、アクセスが悪いという点はどうしても気になってしまう。
    • ただしこの点は「世界観を重視して、あえてアクセスを悪くした」ということも考えられる。強敵ライネルが複数うろついている点からも、開発者の間ではこの地域はいわゆる「ハイラルの僻地」という認識だったのかもしれない。
      • ちなみに、現在ではエキスパンションパスを購入している場合は、指定した好きな場所にワープできるアイテムが手に入るようになっているため、これを利用すれば北部のアクセスは大きく改善される。
  • ジャンプボタンの初期配置がX
    • 今作から採用されたジャンプだが、多くの任天堂タイトルと異なりBではなくXがデフォルトになっている。
    • コンフィグでジャンプをBに配置することはできる。
    • ちなみに元々の設定ではBはダッシュボタン。
  • セーブデータを一つしか作成できない
    • 上述の通りフラグ管理が綿密なため色々なパターンを試してみたくなるが、セーブの仕様上難しい。
    • 複数のセーブデータが作成できたシリーズ過去作と比べた場合は劣化だが、「Grand Theft Auto V」やASSASSIN'S CREEDシリーズ等の既存のオープンワールドゲームではセーブデータは1アカウントに1つであることが多いため、同ジャンルの作品と比べれば特に問題というわけでもない。

問題点

  • fpsが低下する場面がある
    • 森の中や戦闘中に急にfpsが下がる場面がある。頻繁ではないがやや気になる。
    • Switch版、かつTVモードで遊ぶと処理落ちが起こりやすい。逆にWii U版やSwitch版携帯モードだとあまり感じられない。
      • アップデートである程度は改善された。
  • メニューが使いにくい
    • 武器、防具、素材、料理、その他のカテゴリで並んでいるがページを移動する際にはアイコンを一つずつ送るか1ページづつ送るしかなく、素材と料理はかなりのページ数になるので離れたカテゴリに移動するのがやや不便。一気に送ろうとスティックを倒しっぱなしにすると一気に端まで行ってしまう。
    • 料理をする時も素材を持つ→メニューから出て料理鍋に放り込む、といった手順を必ず踏む必要がある。
      • 一度作った料理のレシピをショートカットできるということもないため、同じ物を作るにはレシピを暗記しておくか、メモを取っておく必要がある。ポーチに入っている物はレシピを確認できるが、使ったり売ったりしてしまえばそれもできない。
      • 間違った素材を持ってしまっても、1つだけ戻すことができず、全部手放すしかない。
    • 新しい装備を拾いたいときにポーチがいっぱいだと拾うことができない。
      • 拾うためには空きを作る必要があるのだが、武器は投げ捨てればいいが盾や弓はメニューから選んで捨てる必要があるためやや不便。
      • また、捨てた武器・盾・弓の消失が早い。もう一度拾いたくなっても、捨てた地点からさほど離れたり時間が経っていなくてももう残っていないことが多い。
    • 武器の耐久値が可視化されていない。
      • 未使用の新品であれば煌めく演出が付き、壊れる寸前のものは赤く点滅するようになるが、そのどちらでもないものは摩耗具合を把握できない。
      • 持ち切れない時により耐久値の残っているものを残したり、攻撃力は低くても耐久度の高い武器を使いたい場合などに不便。

総評

元々評価の高かったゼルダシリーズであるが、広大なオープンワールドを自由に旅でき、発見の連続と発想を試される数々の仕掛け、そしてアクションと、全ての要素が高い次元でまとまっており、類を見ないほどの高評価を得た。
作風がガラリと変わったにも関わらず「ゼルダの伝説をプレイしている」と思わせる作りは流石の一言に尽きる。
これまでのオープンワールドゲームの良いところを積極的に取り込み完成度を高め、プレイヤー各々が望むままの自由な冒険を提供した事によって、3Dゼルダ最高峰である『時オカ』と並ぶシリーズの転換点となるであろうとされており、新たなる伝説を作った作品といえる。


余談

  • メタスコアは驚異の97点を記録。ここ10年のソフトにおいて『マリオギャラクシー12』、『GTA5』と並び2位である。
    • シリーズでも全メタスコア1位の99点を誇る『時オカ』に次ぐ点数となっている。
      • ただし『時オカ』の当時は今よりレビューサイトが少なく(『BotW』は107レビュー、『時オカ』は22レビュー)、アンチテーゼで低めの評価をつけるサイトもなく90点超えのソフトが多かったため単純な比較はできないだろう。
  • 今作の開発は「まず2Dゼルダのプロトタイプを作製してから3Dに落とし込む」「ある程度完成したら開発メンバー全員で徹底的に遊ぶ」といったかなり手間の掛かった開発をしていたという。
    • DQシリーズのディレクターを経験した藤澤氏との対談を参照
    • 「2Dによるプロトタイプのものも、スピンオフ作品など何らかの形で出してほしい」というファンの声もある。
  • これほどまで広大なフィールドでありながら漠然と設計されたわけではなく、綿密な計算と経験に基づいて職人的に手作りされたフィールドということが講演会で明かされ、業界に驚きをもたらした。
  • シリーズ通して緑の帽子・緑の服・茶色のブーツと精悍な顔立ちが特徴的だったリンクだが、本作では青い服や生成りのズボンに中性的な顔立ちと独特なスタイル。これもまた「アタリマエの見直し」だろう。
    • 実はちゃんと本作用の緑の服も用意されているが、入手にはかなりやり込む必要がある。シリーズファンならばぜひ頑張って手に入れたいところ。
  • 新作が出る度にファンの間で盛んに議論される時系列だが、現状明らかにされている3つの時系列のうちどれかの最後としか明かされていない。
    • 作中描写を基にファンの間で様々な考察がなされているが、どの時系列にしても決定打はないので公式の見解が待たれるところではある。
  • チュートリアルを終えればバグを利用しなくてもラスボスまで直行できるというデザインのため、発売直後からRTA(ツールに頼らない人力操作のタイムアタック)が盛んに行われた。
    • シリーズ過去作のRTAは4時間~6時間掛かるためマニアしか手を出せない挑戦であったが、本作は1時間程度でクリアが可能なのでハードルが低い。
      • ちなみに世界記録は40分前後である。
    • ちなみに全要素をクリアする100%RTAも行われ、達成まで約40時間という苛烈極める記録が出ている。
  • その他、地味な「アタリマエ」の見直し
    • 本作はゼルダシリーズとしては珍しく「空きビン」が登場しない。
      • 当初は登場する予定だったようだが、その用途もアタリマエの見直しで従来とは異なり「水を汲んで運ぶ」という使い方を想定していたようだ。しかし様々な理由で最終的にはカットされたとのこと。
    • 虫取りアミが出てこない。虫を捕まえるのは手づかみである。
    • 釣り竿も存在しない。こちらも手づかみが基本で、それが難しい場合はダイナマイト漁のようにリモコンバクダンを活用したり、撒き餌を用いておびき寄せたりする方法が用いられる。
    • 初代ゼルダから通して毎回何らかの形で必ず存在していた、リンクによる片手剣の「突き」モーションがここに来てのまさかの廃止。一応、敵モンスターである「モリブリン」だけが片手剣での突き攻撃を繰り出すのみとなっている。
  • シーカーストーンの形状はWii U GamePadをイメージしたものであり、開発当初はシーカーストーンの情報はゲームパッド側に表示していたのだが、最終的には「世界への没入を妨げる」という青沼氏の判断によって2画面表示は廃止されている。
    • このことが、結果的にNintendo Switch版を開発するにあたってプラスに働いたと見ることもできる。もし2画面表示のままだとしたら、移植は困難を極めたであろう。
  • 今回ハイラル各地に登場している祠の導師の名前は開発スタッフの名前をもじったものではないかという考察が出ている。
    • 「マ・オーヌ→青沼」「ジャ・バシフ→藤林」等
  • 「平原はずれの馬宿」付近にいるNPCの1人が本作開発中に亡くなった岩田聡(いわた さとる)元任天堂社長にそっくりということで話題になった。
    • 彼はメガネをしていて「サトリ山のヌシ」の事を教えてくれる。山のヌシはかつて「サトリ」と呼ばれた賢者の生まれ変わりという伝説らしいが…。
  • Nintendo Switch版ではJoy-Conの目玉機能の1つである「HD振動」の対応も期待されていたが、残念ながら本作は非搭載。
    • 開発者の話す理由としては「WiiU版とSwitch版、どちらのユーザーにも同じ体験をしていただきたいため、実装は見送った」とのことである。
    • とはいえ、それでもゲームパッドやJoy-Conの振動はかなりリアルな形になっているため、そこまで気にはならない。
  • 新ハード「Nintendo Switch」最大のキラーソフトとして人気を博し、アメリカでは本体の入手しづらさも手伝って、ソフトの販売本数が本体を上回るという珍事が起こった。
  • 2017年9月21日に発表された『日本ゲーム大賞2017』と、11月17日に発表されたイギリスの「Golden Joystick Awards」にて、本作が大賞を受賞した。
    • 2017年12月8日の「The Game Awards 2017」にて「Game of The Year」を受賞。2017年はゼルダ一色と言っても過言ではない年になった。