チキチキボーイズ

【ちきちきぼーいず】

ジャンル アクションゲーム


対応機種 アーケード(CPシステム)
発売・開発元 カプコン
稼働開始日 1990年6月19日
判定 なし
ポイント コミカルな世界観とやや高めの難易度
カプコン版『ワンダーボーイ モンスターワールド』


概要

  • 1990年にカプコンから発売されたコミカルなアクションゲーム。
    『ワンダーボーイモンスターワールド』のフォロワー的な作品で、プレイヤーは剣術が得意な兄、または魔法が得意な弟となり、王国の復興を目標にロエピー大王の討伐に向かうという内容。
    コミカルな世界観やキャラクター達には、ファンも多い。

ストーリー

アルル王国が何処からともなく現れた魔物達によって滅ぼされてから15年の月日が流れた。
王家の血筋を引く双子の赤ん坊も立派な少年に成長していた。
兄は剣術、弟は魔法にそれぞれ長けていた。
旅立ちの時は来た!
古くから伝えられている『ドラゴンブルーアイズ』を探しだし、王国の復興を目指すのだ。
ワクワクドキドキの大冒険が、今、始まる!


システム

  • レバー+3ボタンで操作。ボタンはそれぞれ攻撃、ジャンプ、魔法。
    • 攻撃ボタンを一定以下の速度で連打し続けると、剣から短距離の衝撃波(会心の一撃)が出るが、高速連射では全く出なくなる。
    • 魔法ボタンを押すと、いわゆるボンバーに相当する全体攻撃魔法が発動する。前半ステージをクリアする毎に使用可能な魔法が増えていき、道中の魔法アイテムで任意で変更可能になる。
      • ただし、複数の魔法の所持は出来ず違う魔法を取ると全部その魔法に変わってしまう。
      • 後半面で出る星型のアイテムはプレイヤーを一定回数守ってくれるバリアだが、バリア効果がある際は魔法が使えなくなる。
      • もし魔法のストックが尽きてしまっても、ボタンの長押しで衝撃波を放つ事が出来る。
  • ジャンプした際に壁側にレバーを入れながら当たると壁にジタバタしながら貼り付くアクションになる。この状態でレバーを入力せずに居ると一定時間後に落下し、下に入れるとすぐに落下する。壁と反対にレバーを入れジャンプを押すと三角飛びが出来る。少し不自由なストライダー飛竜かロックマンXの壁蹴り関連アクションと同等と思って貰えれば分かりやすいだろう。
    • レバーを下に入れながらジャンプを押すと、下に降りられる場所では下に移動できる。降りられない場所では小ジャンプになる。後半面ではこの小ジャンプを知らないと地形でダメージを受ける場所が存在する。
  • ゲーム開始時、まずは主人公の名前を考えて入力。名前が決まったらゲーム開始。
    • 名前によりプレイヤーの性能タイプが決まる(攻撃型:会心の一撃が出やすいが高速連射では一切出ない 防御型:ガードが少しだけ多く発動するようになる 幸運型:コイン取得時にx2倍の頻度がほんの少し上がる
  • ステージは全部で9つ。
    • そのうちラウンド1~3迄は自由に選択出来る為、前半は自由度がある。
    • 後半ラウンドから開始すると(R3→R2→R1)R4到達時のボーナスが上がる
    • ステージ内では敵を倒したり宝箱を開ける事で後述するステージクリア時の御褒美を獲得する為のコインを獲得する事が出来たり、特定のポイントで攻撃を行う事により隠しアイテムを獲得する事が出来る。
      • プレイヤー自身の強化は、ステージ内にある剣と盾のシンボルアイテムを取得でのみ可能。取得することでライフゲージの増加と攻撃力&攻撃範囲向上、防御力が増加する。ラウンド1~3までは自動的に滑り止めの靴も装備しているが、ラウンド4以降は靴も見つけなくてはならない。
    • ステージ内の宝箱はコインの他に体力回復やボーナス得点といった効果を得られるアイテム類や、開けると雑魚敵が現れるトラップも存在し、宝箱の中身も把握する事が攻略の鍵となる。
    • 後半ステージに相当するモンスターキャッスルではビキニギャルが捕らえられている。
      • ビキニギャルは青髪+赤ビキニと金髪+緑ビキニの2タイプがあり、救出すると前者は攻略のヒントをくれた後コインがもらえ、後者はコインのみもらえる。
      • 尚、海外版ではこの要素はカットされている。
  • ステージクリア後の御褒美
    • 1ステージクリア毎にお姫様がステージ内で獲得したコインの数だけプレイヤーキャラクターのライフを回復してくれる他、使用できる魔法のストックも決められた個数だけ補充してくれる。

評価点

  • キャラクター関連
    • 本作は剣と魔法のファンタジー物というだけあって、世界観は勿論、登場するキャラクター達も敵・味方問わずコミカルである。
    • プレイヤーキャラクターである主人公兄弟は覆面を着けており、如何にもヒーロー然としている。
    • 二人の冒険を見守るキャラクター達は、緑髪のお姫様を初め、山羊の科学者、二人の人魚を従者にしている海の世界の王様、敵キャラクター達はお豆の武道家、体と尻尾に『毒』の文字が記されている巨大な蠍、マントの下はパンツ一丁のドラキュラ、下半身がキャタピラになっている工事ロボット等、ユニークでコミカルなキャラクター達が勢揃いしている。
    • その為、本作は男性ユーザーのみならず、女性ユーザーにもとっつきやすくなっている。
  • BGM関連
    • 主人公のネームエントリーやステージ1~3の何処から始めるかを決めるときに流れる曲は、如何にも冒険物にありがちなオーソドックスな曲。
    • ステージ1で流れる曲は何処かのどかな雰囲気が出ており、最終決戦で流れる曲は如何にも緊迫した感じが出ている。
    • エンディング~スタッフロールの合間に流れる曲は何処か切なく懐かしく、同社の『ロックマンワールド3』のスタッフロールの時に流れる曲と同じ位に何かが込み上げてくる事だろう。

問題点

  • 難易度がやや高い
    • 本作はコミカルな世界観等とは裏腹に難易度はやや高めに設定されている。
    • ステージ2は序盤にしてはカプコンゲーの例によって難易度が高く、特にボスのドラゴンは本作最強レベルといっても過言では無い実力の持ち主。苦手ならステージセレクトで早めに攻略を回せるのが幸いかもしれない。
    • 水中面に出てくる甲殻系の中ボスはガードが固い為、倒すにはやや時間がかかる。
    • 最終ボスのロエピー大王は全体攻撃魔法(火の輪連発や氷攻撃)を仕掛けてくる他、ワープも使用してくる為、ある程度パターンを掴まないと倒せない。
      • 尚、最終決戦の時は巨大な玉に乗っており、ワープこそ使わないが玉でバリヤーを貼って此方の攻撃を受け付けなくする事がある。

総評

難易度はやや高めだが、コミカルな世界観やキャラクター達、BGM等にはファンも多い。
『ワンダーボーイモンスターワールド』のフォロワー的な作品ではあるが、カプコンならではの丁寧な作りであり、やりがいもある。


移植版

  • メガドライブ版
    • 1992年10月16日、セガから発売。容量の都合で二人同時プレイが不可能となっており、ゲーム開始時には兄か弟のどちらかを選んでから名前を決めるシステムに変更されている。
    • ステージクリア後の御褒美も稼いだコインに応じて体力が回復する方式から、所持しているコインで攻撃力上昇の剣等様々なアイテムが購入出来る、所謂ショップ式に変更されている。
      • プレイヤーの強化がステージクリア後の画面内に変更された事に伴い、ステージ中に存在していたパワーアップアイテムが全てボーナス得点となる星に差し替えられている。
    • また、ステージ中に捕らえられているビキニギャルが全て小さな妖精に差し替えられている。
    • メガドライブ及びPCエンジン版では、モンスターキャッスル ダンジョンのボスのキュラ戦のBGMが移植に際してステージBGMから通常ボス戦の物に差し替えられている。
  • PCエンジン スーパーCD-ROM2版
    • 1994年7月15日、NECアベニューから発売。開発は後にサモンナイトシリーズを手掛ける事になるフライト・プラン。
    • 2P同時プレイが出来るが、ACの忠実移植とは言えずAC版をクリアした人も新たに攻略パターンを作る必要がある。グラフィックこそ若干チープになっているものの、BGMはCD媒体での発売という事もあってかアレンジ版が使用されている。
    • 2011年4月20日よりゲームアーカイブスで配信中。
  • プレイステーション・ポータブル版
    • 2005年3月21日に発売されたオムニバスソフト『CAPCOM CLASSICS COLLECTION REMIXED』に収録。日本版の本体でもプレイ可能。こちらは海外版の「MEGATWINS」なので国内版と異なり残機+ライフ制である。(国内版も未使用DIPを弄ることで残機制にすることが可能で、逆にMEGATWINSも日本版同様にライフ制に変更できる)
  • Switch/XboxOne/PS4/Win(Steam)版

余談

  • 本作の主人公である双子は『ストリートファイターZERO2』のケンステージのラフ画に描かれていたが、完成版ではいなくなっている。
  • ロックマンX5』及び『X6』で登場したロープアクションは本作の物と酷似しているが、製作の際に本作を参考したかどうかは不明。
  • バトルサーキット』で登場した中ボスのうちの一体「サイバーサムライ」の攻撃パターンのうちの一つ「全身を紅潮させた後、残像を残しながら相手に突進攻撃」は、本作の四面ボス「マメママン親分」の物と全く同じであるため、参考にしたと思われる。

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最終更新:2021年10月21日 11:06