ルイージマンション

【るいーじまんしょん】

ジャンル アクションアドベンチャー
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対応機種 ニンテンドーゲームキューブ
発売・開発元 任天堂
発売日 2001年9月14日
価格 7,140円(税込)
判定 なし
ポイント オバケを掃除機で吸い込みながら屋敷を探索
ルイージの初主役作品
マリオシリーズ・関連作品リンク


概要

ゲームキューブの記念すべき第一弾及びローンチタイトル。任天堂開発のゲームとして、ルイージが初めて単独で主役になった作品でもある。
任天堂としては珍しいホラーをテーマとした作品で、薄暗いオバケ屋敷を舞台にオバケ退治の力を持つ不思議な掃除機「オバキューム」を手に、行方不明となったマリオを探して探索する。


ストーリー

ある日、ルイージに「貴方に屋敷をプレゼントします」という手紙が届いた。

地図を頼りに屋敷へ向かうが、そこは大量のオバケが棲むお化け屋敷だった。

オバケに襲われるも間一髪でオヤ・マー博士に助けられたルイージは、博士が開発した掃除機「オバキューム」を授かり、お化け退治と先に屋敷に行き、行方不明となったマリオの捜索に向かう。


特徴

  • オバケを吸い込む掃除機「オバキューム」
    • オバケを吸い込むにはライトを当て、オバキュームで吸引という手段を取る。
      • オバケにはHPのようなものが設定されており、吸い込み続けることで減っていき、0になると吸い込み完了となる。途中で反撃を受けるなどして失敗しても与えたダメージは引き継がれる。
    • また、その部屋にいる全てのオバケを捕獲すると部屋が明るくなり、安全地帯になる。キノピオがいる部屋ではキノピオと喋ることでその部屋の電気が付く(裏庭以外)
    • アイテムを吸ったりエレメントと呼ばれる物を手に入れることで炎や氷や水を噴出できる。作中にはこのエレメントを用いた謎解きが多く存在する。
  • オバケ
    • ヤプー/モプー/マプー/トッキー/ブラーン/ヘイポーなど
      • いわゆる雑魚敵。ただし、火や氷を駆使して反撃してきたり天井から不意打ちしてくる厄介なものも多い。
    • 肖像画のオバケ
      • 小ボスとエリアボスにあたる。特殊な条件*1を満たさなければ吸い込めない。吸い込むことで次の部屋へ進む為の鍵*2を落とし、探索範囲が広がる。
      • 吸い込み完了した状態でオヤ・マー博士のところへ行くと、額縁に入れて飾られる。条件を満たすことで額縁の色が変化する。
      • 小ボスの場合、吸い込んでいる最中に大中小のパールを落とす。パールは体力を一度に10削ることに1個出てきて、一度に50以上吸い込むと50から以降中パールを落とし銀縁、一度に90以上吸い込むと大パールを落とし、金縁になる。
      • エリアボスの場合、倒した時にルイージの体力が90以上残っていれば金縁になる。
      • なお肖像画のオバケやボスオバケは共に吸い込み条件さえ満たせばライトでドッキリさせなくても直接吸い込むことができる。
    • テレサ
      • ライトを当てずに吸い始められるかわりに他の部屋に逃げる厄介な相手。全部で50匹(エリア3のボスを除けば実質35匹)存在し、一定以上捕まえておかないと次のエリアやボス部屋に進めなくなる*3
      • 通路や部屋が暗いとテレサの体力の減少速度が急激に低下する。
      • なお50匹全て吸い込むと一つ2000万Gのイエローダイヤが手に入る。
  • お金
    • 屋敷に落ちていたり、隠されているコインやお札と言った現金や、金塊、真珠、宝石などの貴金属を集めることで、金額に応じてエンディングが変化する。
  • うらやしき
    • 2周目以降「うらやしきにいく」という選択がでる。変更点は「オバキュームの吸引速度」と「オバケの移動速度」が倍になり、ビックリハートの受付時間が半減など。
      • このため全肖像画オバケを金額縁にするのは裏屋敷のほうが楽。
      • また2周目以降はラボに戻る毎に表か裏を常に選択できるようになる。

評価点

  • オバケのデザイン・キャラクター性
    • ホラーゲームではあるが、マリオシリーズにふさわしくオバケはコミカルで可愛らしいデザインになっており、それほど恐怖は感じない作りになっている。
    • 一方で、落雷による光と影の演出や必ずルイージの後ろに現われるオバケなど、ホラーゲームのツボはきちんと押さえており、コミカルホラーといった趣を演出している。
    • 肖像画のオバケについても個性豊かに作られており、評価は高い。
  • オバケを吸いこむ爽快感。
    • 次々と湧き出てくるオバケを一気に吸い込んでいく快感は癖になる。
  • Cスティックを使った操作系は複雑との意見も多いが、慣れれば逃げるオバケに振り回される感覚はなかなか楽しい。
  • グラフィック
    • オバケの潜む暗闇、暗闇を照らす懐中電灯などの光とそれによる影、マンション内を探索することで出るホコリ、掃除機による風、それに揺られて変形する半透明のオバケなど、ゲームキューブの表現力の進化が伺える。
    • また、構造・描写ともに細かく作りこまれたマンションはハードの性能を発揮するには十分すぎる完成度であり、今でも鑑賞に堪える。
  • 程よい難易度の謎解き
    • アクションもあるが、それほど難しくはないため、さらっと遊ぶ分には多くのプレイヤーが楽しめる作りになっている。
  • 豊富な小ネタ
    • ゲームボーイホラー*4で色々な物体を調査するとルイージがテキストで多彩な反応を示してくれる。この反応は攻略的な情報のみならず、ルイージの意外な一面が見られる場合もある。
    • 反応する物体は屋敷内で調べられるものほぼ全てに及び、それぞれにコメントがある。画面には映らない手前側の壁のオブジェクトにまで反応する等、その作りこみと芸の細かさは脅威の一言。
    • また、この機能を使って鏡をサーチすると一瞬でエントランスにワープできる。演出は不気味だが何かと便利。1箇所のみこの鏡ワープを使わないと脱出できない部屋がある。
      • 鏡の部屋など極一部の鏡はサーチしてもエントランスにワープできない為注意が必要。

問題点

  • 移動速度が遅め
    • 本作は行ったり来たりが多く、移動距離が長いので移動に時間がかかる。ワープ機能も一方通行なのでさほど楽にはならない。セーブ後はエントランスからの再開になるのも難点。
  • 低ランククリアが難しい
    • お札や貴金属は一度入手すると捨てられないため、EDのマイホームも高ランクより低ランクを狙うのが難しいというおかしなことになっている。
    • 札束・金塊・宝石は不用意にオブジェクトを調べなければあまり集めずに済むが、肖像画のオバケが大量に落とすパールを拾わずに吸い込むのはかなり難しい。
      • ちなみに最低ランクは500万G未満が条件。
  • 通路の障害物
    • 通路を歩いてるといきなり天井から「ブラーン」というオバケが驚かしてきて、攻撃はしてこないがルイージが激突するとHPを削りコインを落とさせる。初めのうちはびっくりするが、次第にイライラするだけの邪魔な存在になりがち。
      • また色違いの個体が出現。こっちは爆弾を落として攻撃してくるようになり、余計にイライラを溜めてくれる。
      • 他にも通路にはルイージの背後に現れボウリングのように玉を転がして攻撃してくる「ボウルボウル」、壁から現れた後一定時間で爆発する「ボーマ」など、通行する上で非常に厄介なオバケが多数出現する。ブラーンとボウルボウルは吸い込んでもマップを切り替える度に復活するため、対策が非常に面倒。ボーマに至っては水をかけるか逃げるかしか対処法が存在せず、鬱陶しい事この上ない。
    • エントランスのシャンデリアの真下を通ると、シャンデリアが落下してダメージを受ける仕掛けがある。こちらはエリア1のボスを倒すと二度と動かなくなることもあり、上述した障害物オバケと比べると幾分かマシではあるが。
  • テレサの存在と倒し方
    • 中盤以降、すべてのエリアの各部屋に出現する50匹のテレサを倒して捕まえることになるが、その倒し方は全ての個体で同じ。違うのはテレサの個体*5と体力と逃げる速度だけなので水増し感が強い。
      • まず、各部屋に隠れてるテレサを探す作業から始まる。隠れている場所以外を調べても何も出てこなかったりダメージを受ける爆弾が出てくるのが煩わしい。
      • 序盤のエリアに出てくる個体のHPは30~50と普通だが終盤になると200~300のものも現れ、面倒なだけの単調な作業と化す。しかも吸い込み損なうと壁抜けして逃げ、逃げた先でも壁抜けを繰り返すので非常に面倒。にもかかわらず最低40匹(エリア3のボス戦による増加分を除けば25匹)は捕獲しないと話が進まないので本作最大のストレスポイントとなっている。
      • 一応、50匹すべてを捕まえる必要はなく、特典の「イエローダイヤ」がなくてもAランクを取れるのはせめてもの救いか。
  • エレメント攻撃のシステム
    • エレメントは使うことによって消耗し、空になると使えなくなる。特定の部屋の特定のアイテムを吸い込むことで再利用できるが、わざわざそこまで行くのは面倒。無制限にするわけにはいかなかったのだろうか?
    • また、雑魚敵への攻撃手段にはなるが「当たる→オバケが動きを止め一定値だけHPが減少(この間無敵状態)」という仕様なので、サクサク倒すことには使えない。
  • クリアまでのプレイ時間は短く、ボリュームややりこみ要素も少なめ。
    • 一応のやりこみ要素としてはクリア後のランクや、タイムアタックといった所。
  • 3Fに行くためのカギの入手方法がわかりづらく、面倒。
    • マリオの5つの落とし物を見つけ、あるオバケに全て届けて、その後吸い込むことでようやく入手できるが…
    • 落とし物の場所はノーヒントであちこち探さないと見つからない。
    • また落とし物を届けた際のイベントも冗長で、しかも一個渡すごとに挿入されるのでストレスが溜まる。なおまとめて渡すことはできない
  • 後半のブレーカーが落ちるイベントで、配電室でブレーカーをONにするまでセーブができなくなる
    • エリア4開始直後ダイヤの扉の茨を解除した瞬間に停電する。幸いエリア4開始後の最初のイベントが停電のためそれまでにやることは少ない。
    • さらに、停電中はエントランス以外のすべての部屋と通路でオバケが大量に出現するため非常に厳しい。ただ1部屋に出て来るオバケの数は決まっており一定以上排除すると出入りするまで出現しなくなる。
    • 停電後に配電室へ入るためにはカギが必要となる*6。そのカギを持つオバケが出現する場所のヒントは一応存在しており、イベント後に探索が解禁される部屋へ進めばこれ見よがしな方法で教えてくれるものの、肝心のヒントの内容が抽象的すぎて長時間悩むプレイヤーが見られた。更にそもそも「まず先に進めばいい」という事に気付かないプレイヤーも……。
    • また、ヒントは「鏡がある部屋」だが、誰もが真っ先に思いつくであろう「鏡の部屋」ではないのでやや不親切。どちらかといえば重要ヒントはその一つ前のセリフである。
      • 直前のセリフが関係して鏡が有る部屋といえば…*7
    • なおこの 停電中しか出ないリッチヤプー*8が3匹存在する
      • また停電中は取り逃したゴールドミミーやリッチヤプーの再吸い込みが可能。このためお金の最大を目指すなら停電中にセーブができない状態でオバケが多い部屋などを探索しなければならない。
  • 一部強すぎる肖像画オバケや、ボスオバケ。
+ 肖像画オバケやボスオバケに関するネタバレあり、閲覧注意
  • 肖像画オバケの中で最も手強いのは「アルプ」で間違いないだろう。
    • 彼を吸い込むにはオバキュームから炎を噴出させ彼の纏う氷に当て続けなければならないが、その際に放ってくる攻撃が非常に苛烈。更に足元も氷で滑る為、単純に戦いづらい。吸い込み中でも氷柱による妨害がある為、大パールを狙うのは至難の業。
  • 他に手ごわいとされるのは吸い込みを撥ね退ける力が強く、また周囲に障害物が多く吸い込み辛い「マッディー」「ポール・ロング」、吸い込み中に飛び道具による妨害がある「ツボーン」「スー・ピー」、単純に多対一の数的不利を強いられる「ウォンとテッド」「パペット・アーミー」*9など。
  • エリア3のボス「ジャンボテレサ*10」はラスボスを差し置いて最強とされがち。
    • このジャンボテレサには体力が存在しないが、合体状態のテレサを分離させ、エレメントの冷気を当てて凍らせることで吸い込める。分離した状態の15匹全てを吸い込めば勝利となる。しかし、分離状態のテレサは数が少なくなるにつれ機敏になる。最後の1匹になるとこちらの攻撃はなかなか当たらず、隙あらばヒット&アウェイの体当たりでルイージの体力をじわじわ削ってくる。
    • テレサ達の「ルイージが離れると追ってきて1箇所に纏まる」という性質を利用し、1箇所に集めて一網打尽…という抜け道も無い訳ではない。しかしこれを成功させる為にはある程度のテクニックと運が要求される為、安定して攻略可能かと問われると返答に詰まってしまう。
  • ムービーのスキップ機能がない。
    • ボス戦でゲームオーバーや周回プレイで再チャレンジする場合、何度も何度も同じムービーを見る羽目になる。
  • 雰囲気を重視しているため、BGMは少なめ。
    • 様々なアレンジがされて使われているメインテーマがあるが、最も良く聞くのは屋敷の探索中にルイージの鼻歌として。

総評

GC初のソフトでルイージが初めて主役になるという、ルイージファン待望の作品となった本作。
「掃除機でオバケを吸い込み退治する」というユニークな新システムを取り入れつつ、うまくまとめ上げている。その斬新なプレイスタイルは、単純ながら気持ちいい。
その一方で、内容上、マリオシリーズらしいアクション性・開放感に欠けることやボリュームの不足など、まとまっている反面どこか物足りなさも否めず、結果的に「初作品としては及第点」という評価に落ち着くことになった。

もうひとひねり快適さとシステムに工夫が効いていれば、良作として評価されていただろう。


余談

  • 海外では『Mario is Missing!』というゲームで一足早くルイージが主役になっている。
    • しかし、開発に任天堂が関わっていないため『マリオシリーズ』作品との関連は薄い。
  • 大乱闘スマッシュブラザーズDX』の公式サイトでは、ルイージのフィギュアに「彼にもスマブラ参加招待状を送ったのですが、マンションに出張中で留守でした…。」とコメントされている。
    • なお、隠しキャラとして正式にファイターとして参戦している。
  • このゲームに未使用グラフィックが削除されていないまま収録されていることが後に発覚した。おそらくゲームのデバッグ等に使用していたものと思われる。ちなみにマップ上ではエントランスになっている。
  • 地味に本作はゲーム内でマリオが初めてテキストで喋った作品である。
  • 「マンション」とは英語で「庭付き複数階層の豪邸」を意味する。日本において狭い集合住宅がこう呼ばれるのは、不動産業者が「安っぽい住居だが高価そうな名称をつけよう」としてこの名称を当て、広まったものである。ちなみに日本でマンションと呼ばれるものは英語では「コンドミニアム」と呼ばれる。
  • 2018年、ニンテンドー3DSでリメイクされることが明らかになった。
    • 任天堂はゲームキューブ用ソフトを3DSでの移植/リメイクをあまり行っていない事から非常に珍しいケースかも知れない。