サルゲッチュ サルサル大作戦

【さるげっちゅ さるさるだいさくせん】

ジャンル アクション
対応機種 プレイステーション・ポータブル
メディア UMD
発売・開発元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
発売日 2007年7月26日
定価 4,980円(税5%込)
廉価版(税込) PSP the Best 2008年12月11日
パッケージ 2,800円
ダウンロード 2,200円
判定 なし
ポイント ピポサルを操りゴールを目指す
めんこっぽいミニゲーム
ボリューム不足が難点
自由度は低め
サルゲッチュシリーズ
SIEワールドワイド・スタジオ作品


概要

サルゲッチュ』シリーズのスピンオフ。
サルバト~レ』と『3』の2作同時に以来の純粋なアクション新作となる。
研究所が拠点となる等、ゲーム性以外の部分は本編シリーズを踏襲している。


ストーリー

宿敵"スペクター"の手によって研究所ごと小さくされてしまった"カケル"たち。
もとの大きさに戻れる「ナノカード」を集めるために、"カケル" たちが選んだ道とは…!?


特徴

  • 本作の最大の特徴は、ピポサル(ピポトロン)を操ってゴールを目指すという点。
    • ピポサル(ピポトロン)にはアクションや体力が個体ごとに異なっており、固有のアクションで仕掛けを解いたりしながら進んでいく。
    • 初めは研究所の状態。この状態でダメージを受けるorバッテリーが切れるとミスになる。
      • 逃げるピポサル(ピポトロン)にキャッチして取り付ければ、「ゲッチュ」となり、ピポサル(ピポトロン)を操作できる。
      • ピポサル(ピポトロン)を操作して、別のピポサル(ピポトロン)をキャッチ…を繰り返していく。
      • ピポサルの体力がゼロになると、ピポサル(ピポトロン)から放り出されてしまうが、バナナ半分の状態で再度取り付くことはできる。
      • ただし、バナナ1本以下の状態で穴に落ちるor溺れると、直接ミスになってしまう。
      • 一度キャッチしたピポサル(ピポトロン)は棒立ちになり、気軽に交代可能。
  • 中ボス戦はやはりウッキーファイブが登場。
    • 本作では彼らを捕まえるのではなく、倒すのが目的。
    • ウッキーレッドが知的な一面を見せたり、ウッキーブルーが人間の女性であるアキエと付き合おうとする場面が見られる。
    • なお、使用するピポサル(ピポトロン)は最初から棒立ち状態になっている。
  • ステージクリア後は、タイムアタックやフリープレイも可能。
    • タイムアタックはゴールまでのタイムを競う。
  • 「ガチキング」
    • 最大4人で遊べる、めんこのような対戦ミニゲーム。
    • 本編でキャッチしたピポサル(ピポトロン)とパーツを組み合わせてオリジナルのめんこを作成し、勝負する。
      • パーツは本編で集めたチップで購入する。優勝すると入手できるパーツもある。
    • もちろん勝てば友達のめんこをゲットできる

評価点

  • 個性豊かなピポサルを操作できる。
    • 過去のシリーズで見てきた銃を用いたり、ロボットを操作できる場面も存在する。
    • サルを捕まえるというゲーム性が3作も続き、マンネリ気味だったところに本作品が登場したことは評価できる。
  • テンポの良いボス戦
    • 攻略法が分かれば、短時間で終わらせることができる。
    • あらかじめ決められたピポサルを使い分けて仕掛けを発動させ、大ダメージを与えるという手順になる。
  • 新たな仕掛けが登場する場面では必ずヒントを貰えるため、敷居は低めになっている。
    • 『3』よりもヒントの設置数は増えている。
  • 本編シリーズ同様、コレクションも充実している。
    • キャッチしたピポサルの詳細(サルブック)やイラスト集、音楽ボックスなど。
      • BGMは『1』『3』と同様、寺田創一氏の担当で安定した出来。
    • チップを用いて、種類ごとにガチャでランダムに手に入る。

問題点

  • ボリュームがやや少ない。
    • ステージ数は多くなく、ステージは一本道でエリアが分岐しているところは無い。
    • ピポサル(ピポトロン)は隠れているということはなく、ステージを進んでいると自然に見つけられる。
      • なので、シナリオのクリアまでならすぐ終わってしまう。
  • クリア後の楽しみが薄い。
    • 完全クリアのために2周目に新たなガチャメカ・変身でピポサル(ピポトロン)を「探す」というのが過去シリーズのお約束だった。しかし、本作の2周目では、ステージに普通に登場するピポサル(ピポトロン)数匹をただキャッチするだけで面白みが薄い。
    • ただしピポサル(ピポトロン)はそのステージで役に立つ能力を持っていることがあり、タイアタックではタイムの短縮、フリープレイではほんの若干違う遊び方を出来るという利点はある。
  • 自由度があまり無い。
    • 仕掛けを解くのに特定のピポサル(ピポトロン)が必要になる場面が非常に多く、お気に入りのピポサル(ピポトロン)を見つけたとしても乗り換えを余儀なくされることになる。
    • 中にはステージを進めるのに全く役に立たないピポサル(ピポトロン)も存在し、キャッチだけして結局元の使えるピポサル(ピポトロン)に戻すことになる。
  • カメラワークの使い勝手が悪い。
    • Lボタンの視点変更しか操作できない。なぜ十字キーでカメラ回転できるようにしなかったのか。
  • ロードが頻繁に入る上、やや長い。
  • ザコ敵がほとんど『3』の使い回し。
    • しかも無限湧きする場所が多く、処理が面倒。
      • 倒してもチップ1枚しか落とさず、バナナは落とさない。
      • ロボットの銃弾で一掃しようとすると、処理落ちすることがある。
    • ちなみに、地味に「テレボーグ」から「ワルボーグ」に改名されている。
  • 空中で障害物に当たるとそのまま落下してしまい、計バナナ1.5~2本分のライフを一気に失ってしまう。
    • 空を飛べるピポサルは空中で止まれないため、障害物を避けにくい。
    • パラシュート持ちのピポサル(ピポトロン)で空中移動する場面でも、地雷が高速で動いているため避けにくい。
  • 残り人数である「バッテリー」がショップでしか入手できない。
    • しかも1個買うと売り切れになり、1回ステージに入って戻ってこないと再度購入できない。
    • ちなみに『3』とは違い、フリープレイでもミスをするとバッテリーが減ってしまう。
  • 「ガチキング」の問題点
    • サルリストからはスペクターがダントツで優秀なため、試合で勝つためならこれを使わない理由が無い。
    • フレームや背景の選択には比較的自由度はあるが、高レベルなものが優先される。

総評

ピポサルをプレイヤーとして操作できるアクションゲーというのは新鮮ではあった。
だが、ボリュームの少なさや、やや粗が目立つ点が惜しいところ。
『サルゲッチュ』シリーズ、ピポサルが好きなら買って損では無いソフトであるだろう。


余談

  • 『2』の主人公、ヒカルが本作にも登場するが、担当声優のくまいもとこ氏が本作の発売前の2006年に病気療養中の為、アニメの『ロックマン エグゼ』シリーズの主人公でおなじみの光熱斗役を演じた比嘉久美子氏が代役を務めている*1
  • アニメ版『サルゲッチュ~オンエアー~2nd』では本作発売に先駆け、「ピポサルを操る」という本作をモチーフとした展開がある。ゲットアミが使えない時期がしばらく続いた為、その間は本作同様にピポサルを操って危機を乗り越えていた。
    • 本作では小さくなった研究所を直接操作してピポサルに被せる形となっていたが、アニメでは研究所は縮小されない為、同じ見た目の「ゲットヘル」というアイテムを使って操っていた。なお、ピポサルに被せる事で、使用者はゲットヘル内に転送され、ピポサルを意のままに操れるというものであり、スペクターとウッキーファイブに捕らわれてしまった仲間であるヒロキとチャル、ハルカも使用していたが、同じく仲間であるハカセとヒカル、サトルとサヤカ、アキエとトモウキも使用してなかった。また、同時期にはカケル達がこれまた同じ見た目の移動式ベースで旅をする展開となっており、部分的に本作の要素を取り入れていた。
    • この作品では『2』からのレギュラーであるウッキーファイブよりも『ミリオンモンキーズ』からのネオピポトロンの方が先に登場しており、ウッキーファイブの登場は第2期後半(全体の3分の2が終わった所)からとかなり遅めだった*2
+ タグ編集
  • タグ:
  • 2007年
  • PSP
  • ACT
  • ソニー・コンピュータエンタテインメント
  • サルゲッチュ

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最終更新:2022年09月04日 18:22

*1 同氏はアニメ『メルヘヴン』でも主人公の声を担当しており、こちらも放送途中に病気療養で休業している為、比嘉久美子氏が同様に代役を務めている。

*2 前述のゲットヘルが登場する頃で、彼らのデザインも本作のものが採用されている。