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執筆者が逃亡した上にうろ覚えで書かれた内容であるため、内容の検証と追記をお願いします。


エアーズ

【えあーず】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション
発売元 パック・イン・ソフト
(ビクターインタラクティブソフトウェア)
開発元 ネクセス
発売日 1999年3月25日
定価 5,800円(税別)
判定 クソゲー
ポイント RPG+レースの無理矢理な融合
各パーツ6種類強ずつ


物語のあらすじ

空に浮かぶ数々の浮遊大陸に人々が暮らす世界「フローティア」。そこでは、フローティア最下層に広がる分厚い暗雲に対して反発する鉱物「反重鉄」で作られた「浮空機」という飛行機のような機械が人々の移動手段となっていた。
主人公はひょんなことから、10年に一度開催される浮空機のレース「天空キャノンボール」に参加することになった──。


主な登場人物

  • ティガロ・ラヴクト

 本作の主人公。13歳の少年。ティガロの部分は変更可能。偉大な天空レーサーを父に持つ。アイランが持ってきた天空キャノンボール参加申込書にうっかりサインしたことがきっかけで、数奇な運命に巻き込まれることになる。

  • アイラン

 本作のヒロイン。名前は変更可能。ティガロの同級生で、彼を天空キャノンボールに巻き込んだ。孤児院で暮らす孤児だが、とある秘密が──。ティガロとともに浮空機に乗り込みサポートする。

  • ピッキィ

 ムササビのようなペット。名前は変更可能。アイラン同様浮空機に乗り込み、サポートする。

  • ドロゾフ・マッキンタイア

 レースの主催者で嫌味な金持ち。パンサーの獣人。レースの選手でもある(操縦するのは部下だが)。

  • クェーサー

 現在最速の男。トカゲの獣人。強敵としてティガロの前に立ちふさがる。

  • アザトス・ラヴクト

 ティガロの父。偉大な天空レーサーだったが、10年前、レース中に消息不明となった。


概要

マップ移動時間・浮遊大陸での滞在時間がリアルタイムにそのままレースタイムに影響する。戦闘は間基本的に一律15分のロス。タイムリミットを過ぎてもチェックポイントを通過できないと失格(ゲームオーバー)となる。
レースの性質としては、サーキットを周回するタイプではなく、ラリーに近い。天空キャノンボールは他機への攻撃が認められており、レースの一環としてライバル機との戦闘が繰り広げられる。
この設定を反映して、レース要素に情報集めや上記戦闘・レベリング・浮空機パーツの購入などのRPG要素が組み合わさっている。
レースとRPGを融合したゲームと言えば本作の後に発売された『レーシングラグーン』が有名だが、あちらはレースそのものが戦闘にあたり、本作とはゲーム性が異なる。


システム

  • 大空を舞台とする後方視点の高度差のある3D空間で自機を操作し、チェックポイントとなる、指定された浮遊大陸にたどり着くことで、レースおよびストーリーが展開していく。天空魚という空飛ぶ魚(いわゆるイベントアイテム)の入手がチェックポイント通過に必要となる。
    • マップ移動速度に影響するのは浮空機のパーツ性能による速度差だけで、キャラクターのレベルや能力値は影響しない(戦闘には影響を及ぼす)。
  • 戦闘は、主に移動中のランダムエンカウントで出現するライバル機を、非シームレスのコマンドバトル画面で撃墜して、経験値やパーツの購入資金を稼ぐというオーソドックスなRPGのシステムを踏襲している。ライバル機撃墜でライバルのタイムを遅らせることが可能。逆に、被撃墜でこちらのタイムが遅れる。
    • 戦闘システムは『ドラゴンクエストII』を彷彿とさせる3対1のターン制。パーツごとにHPが存在し、キャノピー(後述)のHPが0になると撃墜となる。GP(MPのようなもの)を消費することで、強力な攻撃や回復を行う「ゴッドスキル」が使える。ゴッドスキルはレベルアップで習得可能。
      • 主人公側は3人乗りで1ターンあたり3つのコマンド入力が求められる。各自攻撃コマンドがある他、主人公が特殊攻撃、ヒロインがバフ・デバフ、ペットが回復を担当している。
  • 浮遊大陸は一般的なRPGでの城や街に相当し、施設を選んで選択・移動することで、、宿泊(=時間送り)や浮空機パーツの購入・チューンナップおよび修理、消耗型アイテムの売買、情報収集・イベント進展が行える。時間の概念があるため、時間帯によっては人が居ない施設もある。
    • 浮遊大陸では3Dではなく、背景に人物の立ち絵が重なり、下部にメッセージウィンドゥが表示される2D表示。
  • ほかにも、3Dマップ移動中に戦闘の意志のないライバル機やNPCと遭遇することが有り、イベントが進行する。
  • 「人気」というパラメーターが有り、イベントの選択肢での善行・悪行で変化する。このパラメータは、チェックポイント通過時のブロマイドの売上に影響する。

問題点

  • レースが題材だが、コースに類するものが存在せず、ライバル機と直接抜きつ抜かれつのレースをするものではないため、レースゲームの肝となるコーナリングやブレーキングの駆け引きのような要素が存在しない(せいぜい迷子にならないことを心がけるぐらい)。
  • グラフィックが1999年ものとは思えないぐらいしょぼい。PS初期を彷彿とさせる。
  • 背景は何にもない。基本的にだだっ広い青空と雲が広がるのみで、点在する浮遊大陸以外は、イベントで多少描かれる程度。
    • このため、背景よりは自機位置と浮遊大陸が表示されているレーダーを見て、自分がどこにいるのか常時把握する必要がある。大航海時代でひたすら海が続いているマップを想像していただけるとこの問題点がわかりやすいかもしれない。
  • 戦闘がつまらない
    • 戦闘演出はターン毎に互いのバックを取るさまが描かれ、攻撃は機関銃の射撃と特殊武器が数種ある程度で、メリハリがない。
    • 破壊したパーツ毎に資金と経験値が入手できるため、集中的に攻撃するか均等に攻撃するかといった装備を含めた戦略性はあるが、あまり深いとは言えない。
    • 敵の耐久力が高いため、一回の戦闘にかなり時間がかかる。
  • パッケージ(というか説明書。詳しくは後述)裏では「組み合わせは1万通り以上」というカスタマイズを謡っているが、実はあまり多彩さはない。
    • 浮空機のパーツがキャノピー、フロント、リア、エンジン、特殊武器の5要素に分かれており、性能によって攻撃力・防御力・マップ移動速度・攻撃属性・付与バッドステータスが変化する。少し計算すれば、それぞれ6種類強しかない事がわかる。
      • フロントとリアのパーツは同一シリーズを前後に分けただけなので、実質水増しである。
      • パーツのチューンナップもできるが、一段階しか改造出来ない。このため、下位パーツをつける意味はほとんどなく、故にカスタマイズの妙などもないため、メダロットシリーズのような楽しみ方はできない。
  • ある同レベル帯パーツでは速度重視と防御重視の二択があるが、このような選択肢が生まれることは全体を通して一度しかない。
  • 移動=レースはリアルタイムだが、あっさり次のチェックポイントにたどり着け、ストーリー展開の都合上だけという理由で、おつかいイベントをこなしながら出発日時まで待つ事になる。
    • その間先に進む事は不可能(宿泊で時間を飛ばすことはできる)。
      • 本来はタイムリミットに追われる展開を意図していたのかもしれないが、縛りが非常に緩い。そのため「出発までにイベントを終えなければならない」という場面においても時間が大きく余ってしまい、却って待たされるほどなのはやはりジャンル選択時点での失敗と言える。
  • RPGの楽しみの一つといえばレベルカンストだが、タイムリミットによる失格がこの面で大きなネックとなる。
  • マルチストーリーを謳っているが、変化は基本的にそのイベントの中だけでエンディングも変わらない。

賛否両論点

+  ラストネタバレ。ある意味斬新

評価点

  • 獣人タイプの擬人化動物が多数出てくるグラフィックは、好きな人は好きかもしれない。
  • イベントをクリアすると多少経験値がもらえるシステムがあるが、TRPG的で多少面白い試みと言える。ただし、実にささやかな数値なので、実質おまけ程度の要素。

総評

もし、カスタマイズにもっと選択肢があったら。
もし、弱いパーツほどチューンナップの上限が高く、最終的に最上級パーツと遜色ない性能に育てることができたら。
もし、他ライバル機も同時にマップ上に大量に表示され、シームレスで抜いたり抜かれたり、ドッグファイトを仕掛けるアクション性があったら(これはPSの性能的に厳しいが、PS2が翌年発売されたことを考えると、あと1年待つべきだったといえる)。
「もし、ここがこうだったら、もっと面白くなっていたかもしれない」──と思わざるを得ない作品。
 万人受けは到底せずとも、高いカスタマイズ性やバカゲー要素が評価された『レーシングラグーン』のような「好きな人はハマる」という要素も無く、本作はこのような出来で終わってしまった。


余談

  • パッケージジャケットは、ゲームパッケージには稀な、透明なフィルムにイラスト印字されたものを使用。いわゆるジャケット裏に当たる部分によく書かれるゲームの売り文句などは、説明書の裏に書かれている。
    • 通常の装丁とは裏表逆で説明書の方にバーコードなどが印刷されている。このため、破損してしまったら通常のCDジャケットを代わりに使うということができない。

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