メタルギアライジング リベンジェンス

【めたるぎあらいじんぐりべんじぇんす】

ジャンル ライトニングボルトアクション
対応機種 プレイステーション3
Xbox360、Windows(両者とも海外のみ)
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
開発元 小島プロダクション
プラチナゲームズ
発売日 通常版/プレミアムパッケージ版:2013年2月21日
スペシャルエディション版:2013年12月5日
定価 通常版:7,180円
プレミアムパッケージ版:10,265円
スペシャルエディション版:2,480円
プレイ人数 1人
セーブデータ 3個
レーティング CERO:D (17歳以上対象)
備考 日本ゲーム大賞2012フューチャー部門受賞
判定 なし
ポイント 主役に返り咲いた雷電
シリーズファンには特に賛否両論の別路線作
アクションの爽快感は格別
薄れたステルス要素
メタルギアシリーズ関連作品リンク


概要

メタルギアソリッド(MGS)シリーズ外伝作にして、同シリーズのメインキャラである雷電がMGS2以来の主役を務めたアクションゲーム。MGS4の数年後を描く、『シリーズの血を受け継ぐ"ソリッド"ではない、新たな"メタルギア"』。キャッチコピーは『メタルギアが、キレた。』
当初は『メタルギアソリッド ライジング』としてMGS2とMGS4の間の空白期間を描くものとして開発されていた。しかし、開発が予定通り進まず、プロジェクト中止まで考えていたが、VGA 2011(Video Game Awards 2011)のワールドプレミアにて、プラチナゲームズとコラボし、新たな開発体制で再開発された。それにより、これまでの開発データを封印し、一から作り直した結果、本作の発売に至った。
なお、本作の開発のほとんどはプラチナゲームズが担当しており、小島プロダクションはシナリオ及び設定監修を担当している。また、メタルギアシリーズの生みの親だった小島秀夫監督も、本作ではシナリオに一切関与していない。

あらすじ

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特徴・評価点

(ボタン配置はPS3コントローラーに準拠するものとする)

  • 多彩なコンボと攻撃手段
    • □ボタンと△ボタンを組み合わせることで様々なコンボを繰り出すことが可能で、雷電のスタイリッシュかつ派手なアクションを体感できる。また、カスタマイズでスキルを購入することで強力な技を繰り出すことができる。
      • 空中に打ち上げる、敵に急接近する等、コンボを繋げるのに有用なものが多い。
    • 章ごとに存在するボスを倒すと、ボスが使っていた武器を使うことができる。どれも癖は強めだが性能は高い。
  • 斬撃モードによる自由な切断
    • 燃料ゲージを消費することで周囲の時間をスローモーションにし、スティック操作で任意の方向から切断することができる。
    • スティック操作以外にも、□ボタンで横斬り、△ボタンで縦斬りができる。
    • 敵のサイボーグ兵や無人機の他、木や車両やガラス、看板や建造物の柱まで切り刻むことが可能。
    • 敵またはオブジェクトをバラバラに斬りまくれるので、これまでのアクションゲームにない快感がある。
  • ニンジャランによる移動の快適さ
    • 高速で移動できるダッシュ機能を発展させたもの。段差や障害物も自動で飛び越せるうえに、マシンガンのような小さな銃弾なら自動で弾くことも可能。
    • 本作にはジャンプアクションを意識したギミック配置が為されている場所があるが、これを使えば難しい操作を行うことなくスイスイ進むことができる。
    • ゲージも一切消費しないため、いつでも発動可能。
  • シノギによるスタイリッシュなガード
    • 敵が攻撃してくる方向にタイミング良く左スティックを倒しながら□ボタンを押すことで、相手の攻撃を刀で弾く『シノギ』を発動することができる。
      • タイミングはシビアで難しいが、慣れれば敵の攻撃をスタイリッシュに受け流すことができる。
    • よりタイミング良くシノギをすると『ジャストシノギ』が発動し、シノギ後に発生する硬直を無くすことができる。
    • どうしても上手くいかない人のために、難易度easyでは自動でシノギをしてくれる『イージーアシスト』がある。
  • ニンジャキルによるスタイリッシュな暗殺
    • 敵に気付かれないように上か背後に立つと、相手を問答無用で瞬殺するニンジャキルを発動できる。
    • ボスキャラを除くサイボーグ兵は勿論、無人機やAI兵器にも使用可能。
    • 敵に見つからずに潜入するノーアラートプレイが可能なエリアが存在し、その際にお世話になるアクション。
  • 爽快感溢れるアクション『斬奪』
    • 斬撃モード中に敵の一定箇所に表示されるマーカーを斬ることによって、相手の燃料を奪い取る『斬奪』を発動することができる。
    • 演出もスタイリッシュでかっこよく、体力・燃料ゲージを全回復できるため、爽快感が非常に高い。
  • カスタマイズによる雷電の強化
    • 敵を倒す等で得られるBPを消費することで、雷電のボディや武器等を購入・強化することができる。
    • ボディと武器は特定の条件を満たす他、ダウンロードコンテンツによって増やすこともできる。
      • 『MGS』に登場したサイボーグニンジャのボディ&刀や、ソリッド・スネークの声が聞こえる木刀など…。
  • ボーカルを取り入れたBGM
    • BGMは本作のアクション性に合ったスタイリッシュなものが多く、ボーカル曲も積極的に採用している。
    • ボス戦では最初はノンボーカルのBGMだが、雷電が優勢になるとボーカルが流れ出すと言う演出があり、目まぐるしく変わる戦況と相俟って白熱のバトルとなっている。
    • ボーカル曲ではないが、日本庭園のステージではなんと『がんばれゴエモン! からくり道中』のメインテーマのアレンジが流れると言う、古くからのコナミファンを驚かせる演出もある。
  • ネタに溢れた無線会話も豊富
    • MGS4以降、無線ネタが激減している本シリーズだが、本作はMGS3以前を彷彿させるようなバラエティに富んだ会話が用意されている。
    • 息子の事になると親バカ丸出しの嬉しそうな声色で語り出す雷電といった思わず笑ってしまうようなものから、世界情勢に踏み込んだ重く圧し掛かるようなシリアスな会話まで様々。
    • シリーズ過去作のネタもある。中にはかの英雄ソリッド・スネークについて触れた会話も…。
  • 各所に存在するファンサービス
    • セーブ後のコートニーとの雑談、VRミッション等、過去作をリスペクトした作りになっている。
    • 敵キャラに月光や仔月光、さらにメタルギアRAYが登場する。
      • 過去作で苦労させられた敵をぶん投げたり切り刻めるのは痛快かつ爽快。
    • また、MGS4に登場したあのキャラの成長した姿を拝むこともできる。
  • 豪華なキャスティング
    • 主要人物に雷電役の堀内賢雄氏の他、菅生隆之氏 、沢城みゆき氏、中村悠一氏、麦人氏など、豪華なメンバーが揃っている。
      • 出番の多寡を問わず、いずれも個性と魅力のあるキャラクターに仕上がっており、笑いとシリアスが上手く両立した仲間達との掛け合いの質も高く、先述のBGMの項でも触れたボスとの一騎打ちも白熱したものになっている。

賛否両論点

  • 薄れたステルス要素
    • 従来同様、敵に発見されることでアラートモードに入る点は同様で、一応、多くの場面では敵に見つからないように潜入することも可能。
      • しかし強制戦闘に引きずり込まれる場面も多く、スニーキングから強制的に引きずり出され歯がゆい思いする事も間々ある。
      • また、カスタマイズに必要なBPを得ようとすると、戦闘が発生する場面を探して敵に殴り込んだ方が稼ぎは良い。
    • そもそも本作は「ライトニングボルトアクション」であり、「タクティカルエスピオナージ(戦略諜報)アクション」である従来のMGSやMGMGAのようなステルス作品ではない
      • 要するにゲーム性の変化というか、シリーズタイトルというだけで内容の趣旨は別物であり、まるで不自然な事ではない。しかし曲がりなりにもメタルギアの名を冠している事もあり、従来シリーズのようなステルスゲームを求めていたファンも多く、そう言ったユーザーには不評である。
    • 総じて従来のステルスゲームか、派手で爽快なアクションゲーム、どちらを好むかで評価が分かれやすい。
      • とはいえ、シノギカウンターを完璧に使いこなせる程度に腕の立つプレイヤーを除き、本当にゴリ押しで突き進もうとすると、大勢の敵に包囲され、怒涛の猛攻を受けて袋叩きにされる。そのため、ステルスキルを狙っていくのがプレイヤーの大多数にとっての基本スタイルとなるだろう。
  • ストーリー中の賛否
    +  ネタバレ注意
  • 説明不足な部分がある
    • 無線が豊富なのは良いのだが、本編で伝えるべきストーリーの細かい説明も無線に委ねている事がある。
      +  ネタバレ注意

不評点

  • シナリオが短く、ボリューム不足
    • アクション性に突出している分シナリオがかなり短く、アクションゲームが苦手でもなければ初見10時間もあればクリアできる。その上、慣れれば1周約3時間でクリアできる。
    • 『ムービーゲー』と揶揄されたこれまでのシリーズ作品よりムービーは程々で、バトル展開もスピーディーなため、このような形になったのも致し方ないという考えもある。
    • 一応、プレイ内容によって得られる称号、収集アイテムや隠しアイテムなど、周回プレイのために用意されたお遊び要素も数多く存在するが、基本的には本編を周回するだけなので飽きは着やすい。
  • バトル中のカメラワークが悪い
    • 動きが激しい敵ほど、視点も動き回って酔いやすくなる。海外レビュー等でも「劣悪なカメラワークさえ改善されれば素晴らしいゲームになる」等と特に厳しく指摘される問題点である。
    • カメラ視点を動かしても元の位置にゆっくり戻ろうとするため、敵を捕捉しづらい。
      • これに関しては敵をロックオンすればある程度マシになるが、それでも完全に解決されない。そもそもロックオンに関する説明がゲーム上で存在せず、説明書を読まなければ気付きにくい。
    • また、本作の特徴であるシノギアクションの操作方法は「敵が攻撃してきた方向に左スティックを入力する+□ボタン」なのだが、激しいカメラのおかげで敵がどの方向に居るのか分からなくなり、レバー入力が失敗する事もしばしばある。
      • 特に高難度のミッションでは一度のシノギミスが致命傷となる事も珍しくないため、カメラワークの難点で最も困る点である。
  • 収集要素の兵士のID(左腕)入手が難しい
    • 特定の兵士の左腕を切り取ることで兵士のIDを入手することができるのだが、腕の光っている部分を的確に切断しなければ手に入らないため、難易度が高い。
    • この操作が必須な場面は一度だけ(しかも失敗しても進める)だが、これをすべて入手することが条件の特典もある。
  • ラスボスが異常に強い
    • ストーリー、特にラスボスについては賛否両論点にて述べた通りだが、こいつはゲーム上においてもこれまでのボスと比べても圧倒的に強い。
    • 体力は他のボスの2倍あり、範囲の広い攻撃や素早いダッシュで接近する上、回復技も使用する(こちらは隙をついて中断させることはできる)。巨漢で頑丈という設定故にどの技も威力が高い。
    • 特に問題とされているのは、こちらに向けて投げてくる瓦礫を切断するシーンである。この瓦礫はマーカーで示された方向に切断しなければならないうえ失敗すると即死する
      • ここまでに斬る場所は指定されても、斬る方向までは指定されなかったため、スティック操作が苦手な人はここで死にまくる。所謂初見殺しに近い。
        斬撃モードに入らずに敵の足元にダッシュで潜り込めば安全に無力化出来るが、気づくのもラスボス戦に慣れてきたころだろう。
    • 一応、このボスに対しては救済策的な嵌め技はあるのだが、スタイリッシュアクションが肝であるこの作品で、それに頼って切り抜けることに難色を示すプレイヤーが多い。
      腕の立つプレイヤーはスタイリッシュにノーダメ―ジでクリアしつつド派手な死闘を展開出来るため、そうした層からはやり応えがあると言う高い評価もある。

総評

刀で様々な敵を自由に切り刻むというアクションゲームとしてはこれまでにない爽快感に溢れていおり、プラチナゲームズお得意のスピード感溢れるバトルシステムは存分に発揮されている。
ソリッド・スネークが去った後の新時代における雷電の活躍を描くという点でも、MGS4のムービーで見せていた雷電のスタイリッシュなアクションを自分で操作出来るという点でもシリーズとしての役割は果たせているだろう。
しかし、ステルスゲームとして長年多くのプレイヤーを魅了していたメタルギアの看板は重く、ゲーム性や作風の変化に耐えられないファンも多かったのも悲しい現実である。それを別としても終盤の展開は今もなお賛否が分かれている。
MGSシリーズの一作として見るか、MGRと言う新たなアクションゲームとして見るかで評価が分かれる作品と言えよう。

余談

  • 本作発売から10ヶ月後に全DLCを含んだパッケージ、スペシャルエディション版が発売された。
    • 2,480円(税込)と破格の値段だが、ディスクにデータが内蔵されているのではなく、通常版にプロダクトコードが同封されているだけである。
  • 続編を匂わせる展開があったが、小島プロダクション(現・コジマプロダクション)はコナミを離れて別会社として独立した事と、メタルギアの版権はコナミが所有しているため、続編は厳しいのではないかと言われている。
  • MGS4同様、日本版ではサイボーグの人工血液は『ポリスノーツ』以来の設定通り白い液体だが、海外版では普通の血液同様赤い。
  • ZONE OF THE ENDERS HD EDITION』のPS3版には本作の体験版のダウンロードコードが付属している。同年12月からはPlayStation Storeにおいて体験版が配信されている。
    • 奇しくも雷電のデビュー作であるMGS2の体験版も『ZONE OF THE ENDERS』に付属されていた。スタッフも意識していたのかもしれない。
  • 本作のCMにはOLと学生の2つのパターンが存在する。OL版はネチっこい上司に、学生版はヘリコプターの騒音にそれぞれブチギレるというもの。
    • 発売日がちょうど受験シーズンということもあり、学生 *1 版のCMには『がんばれ受験生。』とテロップが出る。
  • メタルギアソリッド3 サブシスタンスには雷電がMGSシリーズの主役の座を狙う「METAL GEAR RAIDEN(メタルギアライデン」というジョークムービーが存在する。
    • 内容としては『3』の内容に介入し、過去を変えようとするストーリーで、オチではローズマリーから「未来で頑張りなさい」と言われてしまう。雷電は既に『4』の主人公は決まっていると答えるが、『5があるんじゃない?』と締められる。実際の『5』では返り咲きとはいかなかったが、約8年経って全く別の形で願望が叶ったと言える。