ロムディアシリーズ vol.2 MesserSchmitt War of the ABADON

【ろむでぃあしりーず ぼりゅーむつー めっさーしゅみっと うぉー おぶ ざ あばどん】

ジャンル シューティング
対応機種 Windows 98~XP
メディア CD-ROM
発売元 フィクス
開発 荒谷裕己
発売日 2002年5月
価格 100円(税別)
プレイ人数 1人
判定 良作


概要

  • かつて100円ソフトとしてWindows向けに販売されたゲーム。企画・開発は荒谷裕己氏という個人が担当した。
    • 人類が宇宙進出するようになった未来の時代にレシプロ戦闘機「Bf-109」が復活し、迫りくるエイリアン達と戦うというシューティング。ステージあたりにかかる時間が短いため、非常にテンポがよい。
    • 本作最大の特徴は攻撃・防御・スコア稼ぎの3つの点で重要となる「アブソリュートZERO」である。これを上手く使いこなせるかが攻略の鍵になる。

ストーリー

+ 長いため収納

UD.2261.4.6~アバドン事件~

太陽系を含む大銀河系

その銀河系中心部より、彼の者達は来た。 2万8000光年の距離を 銀河系のありとあらゆる資源を吸収しながら とうとう、この地球へ・・・・・・・・・・

銀河系中心部は暗黒帯の中に有り、 巨大なブラックホールである。

彼の者達はそのブラックホールをも超越していた。 いや、"超越していた"と言うよりは、 ブラックホールの具現化なのかもしれない・・・ 全ての物を呑みこみ、自分の体と一体化させてしまう。 目的も無く、本能に駆られるままに・・・

そしてこの地球も、 彼の者達にあらゆる資源を吸収されてしまった。 せめてもの救いは、彼の者達は ある一定以上の大きさにはならないと言う事と、 自分以上の大きさの物を取り込むにはかなりの時間がかかり、 攻撃はしてこないと言う事だった。 しかし、ある一定期間を過ぎると 彼の者達は、資源以外のモノ(人間)までも吸収し始めた。

事態を重く見た各国首脳は、急遽全世界防衛部隊 Whole-world defence unit(WWDU)を発足「彼の者」の増殖 の速さは、予想以上に速く軍事用資源の不足と言う事態から、 WWDUの善戦も虚しく、次々と地球は侵略されていった。 地球の全軍事力は一部を除き崩壊。

ここに、遥か昔に作られた一隻の船(戦闘機)がある…。 この戦闘機の姿は、赤錆ていてとても使い物にならない様に思えた。

しかし、主人公が乗り込むとその戦闘機は主を待っていたかの如く、 みるみる内に赤錆が剥がれ、鋼鉄の機体を現した……

(OPより抜粋)

内容

  • 内容は一般的な縦スクロールシューティング。全5ステージを攻略することでゲームクリア。
    • 初期設定ではXキー連打でショット、Zキーでボム、十字キーで移動。ショットキーを一定時間押しっぱなしにすると「溜め」状態となり、キーを離すと後述の「アブソリュートZERO」を発射する。
    • ショットは紫色のエイリアンを倒すと落とすアイテムを取ることで最高5段階までパワーアップする。それ以降は1000点のボーナス。ミスをするとレベルが1段階下がる。アイテムキャリアーであるエイリアンはボス戦中でも一定時間毎に出現するが、耐久力は低く攻撃もしてこないため安心してほしい。
    • ボムは自機正面に大型弾を発射するもので、当たった雑魚敵やほとんどの敵弾を消滅させる。初期所持数は3発で、弾数制限はあるが非常に高威力。ミスをするとボムの所持数は3発に戻る。
  • アブソリュートZERO
    • いわゆる「溜め撃ち」。これが雑魚敵に当たると凍り付いて一定時間動かなくなる。凍り付いた敵は敵弾を防ぐ盾となる*1ほか、ショットで攻撃すると氷の破片が飛び散り、当たった敵にダメージを与えられる。なお、発射までに必要な溜めの長さはショットの段階が高いほど短くなる。
    • 凍った状態の敵に続けてアブソリュートZEROを当てると、凍った敵のいる場所から正面に「ZEROレーザー」が発射される。このレーザーはボムほどの幅はないが、ボム同様当たった雑魚敵や敵弾を消滅させ、威力そのものも非常に高い。そして最大の特徴は、このレーザーで敵にダメージを与えると「ボーナスアイテム(1つ500点)が出現する」ということである。そのため、ZEROレーザーを上手く使うことができれば、敵の一掃だけではなく大量得点も可能となる。
      • ただむやみにZEROレーザーを撃つのではなく、敵を凍らせたままにして盾にしたり、タイミングを見計らって発射し巻き込む敵を増やしたりボスに当たる時間を長くする、等の戦略性も求められる。
  • ステージ
    • 最初は「森林」「海洋」「山岳」の3ステージをランダムで攻略し、以降は「都市」「アバドン*2」の順で攻略する。
      • ランダムの3ステージは同じステージでも攻略が後になる程難易度が上がる。
    • 各ステージに出現する中ボスが落とすアイテムを獲得するとボムの残弾が1つ増える。ただし、中ボスにボムや複数回ZEROレーザーを使用するとボムを落とす前に撃破してしまうため、ショットをメインにして戦うことを勧める。
    • ステージの最後に出現するボスには、それぞれ弱点が存在する。雑魚敵や中ボスと異なりここを攻撃しないとダメージを与えられない。とはいえ、どこが弱点かはすぐわかるため、あまり懸念する必要はないだろう。
      • ボスとの戦いでもたもたしていると、ボスが自機狙いの高速弾を発射し続けるようになる*3。この高速弾はボムやZEROレーザーなどをすり抜けることもあり回避が難しく、早急に撃破しないとゲームオーバーはほぼ確実なものになる。
      • ステージをクリアすると前のステージをクリアした時点のスコアに、そのステージで獲得した「エリアスコア」、ボムの残弾1発につき2000点の「ボムボーナス」、(100-ボス破壊タイム)×200点の「破壊ボーナス」が加算される。ボス破壊タイムが100秒を超えてもスコアは減らないが、前述の理由でさっさと撃破することを勧める。さらに第3ステージをクリアした時点でスコアが20万点を上回っていると、1UPする。
  • シークレットパートナー
    • 各ステージでとある条件を満たすと、ボス戦でパートナーが登場しプレイヤーを一定時間援護してくれる。
      • 「森林」と「山岳」ステージでは戦車が、「海洋」ステージでは戦艦ビスマルクが、「アバドン」ステージではフォッケウルフの戦闘機が登場し、ZEROレーザーを発射して攻撃する。「都市」ステージにはパートナーは登場しないが、代わりにボスを撃破するまで通常の3倍の幅のZEROレーザーを撃ち続けられるようになる「超アブソリュートZERO」というシークレットウェポンが使用できるようになる。いずれも非常に強力であり、是非味方につけておきたい。

評価点

  • テンポがよい
    • 1ステージあたりにかかる時間はボス戦を含めてせいぜい3分ほど。かつて存在した開発者のサイトにあった「なんにも考えずにちょっと遊べる」というコンセプトに偽りのない内容になっている。
  • 防御手段が多い
    • ボムを始め、アブソリュートZEROで凍らせた敵やZEROレーザーによってほとんどの敵の攻撃を防ぐことができる。特に後者2つは残弾制限も無くZEROレーザーは攻撃・スコア稼ぎの面でも最後まで非常に重宝する。逆にアブソリュートZEROの使い方が安定しない内は後半のステージで苦戦することが多い。
  • グラフィック・BGM
    • 敵エイリアンのグラフィックはその画風によるものか、不気味な存在感をはっきり感じさせるものとなっている。背景も敵と同様細かく描かれており、特に「都市」ステージの背景は道中のBGMとあいまって非常に美しく見える。
      • BGMはそれぞれのステージ、ボス戦毎に別のものが用意されている。道中のBGMは明るいメロディーの気分を盛り上げてくれる曲が多く、ボス戦のBGMは重々しい曲調で巨大な恐ろしい敵と対峙しているという雰囲気を感じさせるのに一役買っている。

問題点

  • 覚え要素とランダム要素の混在
    • 本作の道中に出現する敵は全て特定の編隊を組んで出現するのだが、どの編隊がいつ出現するかがランダムでわからない*4。そのため、自機のショットレベルが低いときに耐久力の高い敵編隊が出現すると非常に厄介なことになる。レベルが上がればZEROレーザーで対応することも難しくはなくなるが、レベルが低いとアブソリュートZEROを発射するのに時間がかかるせいで有効打になりにくい。
    • また、中ボスやボスの攻撃にはパターンが存在するため、これを知っていると大きく戦いやすくなる。しかし、裏を返せばパターンを知らないとミスをしやすいということでもある。特に開始直後に突進あるいは自機狙いの高速弾を放つボスも存在し、そうした攻撃をしてくることを知らないとほぼ確実にミスをする。
  • コンティニュー不可能
    • この所為により、ボム等を用いたゴリ押し戦術もあまり有効とは言えず、最終的にパターンを把握しながらの戦いにならざるを得ないのは否めないだろう。

総評

  • 「なんにも考えずにちょっと遊べる」というコンセプトのもとで制作された本作は、そのコンセプトに偽りなく手軽に楽しめるゲームに仕上がっている。隠し要素も非常に多く、やりこみという面でも文句のない一作である。惜しいことに発売から10年以上が経過した現在、ソフトが出回っているところを見かけなくなってしまった。100円という低価格でありながらここまで作りこまれた本作は、まさに「埋もれた名作」と呼ぶにふさわしい。手にすることができた幸運な人は是非ともプレイしてほしい。

その他

  • 本作の自機がBf-109であるのは、開発者が彩京のシューティング『ストライカーズ1945』が好きで、Bf-109を使用していたからだという。
    • 本作もそれに倣ったのか、「攻撃はショット、溜め撃ち、ボムの3種類」「前半ステージの攻略順がランダム」といった共通点がある。
  • ゲームそのものの入手難度が非常に高い
    • ゲームの生産はすでに終了し、「ロムディア」シリーズ発売元の株式会社フィクスもサイトが消えており、再販はまず望めないと思われる。また開発者のサイトもすでに無く、このゲームの情報自体がほとんど残っていない。100円とは思えないほどの出来栄えであるだけに、ほとんどプレイする機会が残されていないことが悔やまれる。