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修正内容は概要・特徴の整理を伴う評価点の加筆です。


テストドライブ アンリミテッド 2

【てすとどらいぶ あんりみてっど つー】

ジャンル カーライフシミュレーター



対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
Windows XP/Vista
発売元 サイバーフロント
開発元 Eden Games
発売日 【PS3/360/Win】2011年6月30日
【PS3(Plus)】2012年6月21日
定価 【PS3/360】6,800円
【PS3(Plus)】4,800円
プレイ人数 オフライン: 1人
オンライン: 最大8人
周辺機器 ハンドル型コントローラー対応
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 良作
ポイント 前作の数倍の広大オープンワールド
「ゲーム要素」により自由度は序盤は低下
レーシングに関係のないコンテンツも充実


概要

本作は、Eden Gamesが開発したカーライフシミュレーター。『TDU2』と略される。日本以外ではAtari*1から発売された。
『テストドライブ』シリーズの10作目で、『テストドライブ アンリミテッド』の発売から4年半後に発売された続編である。


テストドライブ アンリミテッドに待望の続編!
体感せよ無限大(アンリミテッド)に広がるカーライフ!
ハワイオアフ島を走破し、眼に差し込むはスペインの灼熱の太陽。世界中のドライバーに再び楽園で会える。
両島を舞台に感じるリアルなドライビング感覚。美しい景観を手に入れるリゾートでの生活。
爽快感溢れる走りを体感し、さらに優雅なカーライフをはじめてみませんか。 

今回の『Test drive Unlimited 2 (テストドライブアンリミテッド2)』には、前作でリアルに再現されたハワイのオアフ島に続きヨーロッパの保養地、スペインのイビサ島が新たに加わりました。
イビサ島の追加によりマップの広さも1,600平方キロメートルの広大なマップから、3,290平方キロメートルとほぼ倍に拡大。
またこの2つの島にある空港に出向くことにより、お互いにアクセスできます。
ゲームマップ上でも現実と同じような道路が再現されており、よりリアルなドライブが楽しめます。
ガイドブックを片手に、イビサ/ハワイの様々な地域を車で巡る旅に出かけましょう!

前作を上回るリアリティ。生活感をさらに演出! 

オアフ島とイビサ島では、快晴、曇り、雨、カミナリといった天候の変化が発生し、ドライビングに影響を及ぼします。
また、昼夜サイクルの採用により、同じ場所のドライブであっても昼と夜では、全く異なるドライビングを体験することができ、よりリアルな世界を体感できます。
また夜には、街の灯りや、ムーンライト効果によって、まるで映画の世界にいるような、前作を上回るリアルな世界を再現しております。 
(Amazonより)


特徴

  • 日本版は全機種においてテキスト・音声共に日本語にローカライズされている。
  • 本作の舞台はスペインの楽園イビサ島。コバルトブルーのサン・アントニビーチ、白壁の建物が並ぶ街並み、イビサ・タウンから見える「ダルトビラ」と呼ばれる旧市街など、イビサ島が丸ごと再現されており、今にも地中海の匂いが漂ってきそうなほどだ。
    • また、本作には前作の舞台であるオアフ島も収録されており、イビサ島とオアフ島の両島を行き来してのカーライフを楽しめる。空港に行けば両島を簡単に移動できるので(多少の条件あり)、特色のまったく異なる2つの島でカーライフを楽しむことができる。
    • そのオアフ島も前作からさらに進化して収録されている。舗装路とオフロード合わせて600kmを拡張。オフロードが用意され、それに合わせた車も用意されている。
    • 本作は新たに時間と天候の概念が加わったため、前作にはなかった夜や雨のドライブも楽しむことが出来るので、グラフィックに力を入れている本作では遠景や夜景が非常に繊細に描写されており、綺麗に感じられるだろう。
    • オンラインに接続しているプレイヤーなら、全員ゲーム内の天候や時間帯は同じ。
  • 基本的なゲームシステムや、フリーローミング型のゲームスタイルは前作から変わっていない。基本は「M.O.O.R.」と呼ばれるシステムのオンラインプレイで、世界中のプレイヤーがイビサ島とオアフ島の合計3290平方kmという広大なマップに一同に揃うことになる。
    • マッチングシステムにより、近くにいる8人のプレイヤーが同じマップ上に現れ、広大なオープンワールドを自由気ままにドライブしたり、ディーラーやショップを見つけてお買い物したり、チャレンジ(イベント)をこなして小遣いを稼いだりと、「カーライフ」を謳い文句にしているだけあって自由にプレイができる。
      • オンラインでは全機種でボイスチャットに対応しているが、前作であったテキストチャットはできないようになっている。
  • ドライブ画面では画面左下にGPSが表示され、場所を指定しカーナビとして用いることができる他、走行したことのある道路は指定するだけで直接移動することができる。
    • ちなみに、前作の360版には紙媒体でハワイオアフ島マップが同梱されていたが、今作は紙媒体のマップは同梱されていない。
  • 新要素「F.R.I.M.メーター
    • 走行中にジャンプやドリフト、他車とのニアミスを繰り返すことで上昇するメーターのこと。このメーターをフルにするとお金を獲得できるチャンスが訪れる。
    • 例えば最初にメーターをフルすると、この段階で$100獲得する権利を得られるのだが、さらに続けてメーターを溜めていくことで、金額は最大$4000まで上昇していく。ただし、途中で何かに接触などするとゼロに戻ってしまう。
  • 警察車両の近くで接触などをすると「交通違反ゲージ」が上がっていき、そのメーターが最大になると警察の追跡を受けることになる。
    • 追跡が始まったときに近くにいるオンラインプレイヤーが警察車両として参加できるシステムが本作から新規で採用された。
    • これが始まった時は近くのプレイヤーには「追跡に協力しますか?」という通知が来るので、それを承認したプレーヤーが警察側として追跡に参加する。
  • プレイヤーキャラクターは美容整形でプチ整形が可能。ちなみに整形後しばらくは、顔に包帯を巻いた状態で過ごすことになる。

レベル

本作にはプレイヤーが成長していくシステムが取り入れられており、成長の度合いは「レベル」(グローバルレベル)で示される。
なお、グローバルレベルの表示は以下のレベルの合計である。4種類のレベルでそれぞれ15レベルずつ、グローバルレベルは最大レベル60までアップする。
レベルアップすると、金属探知機など役に立つアイテムの報酬が得られるほか、レベル10になればイビサ島とオアフ島を無料で行き来できるようになる。

  • 競争 - チャンピオンシップをこなすと上がる。ライセンスと比例している。ライセンスについては後述。
  • 収集 - マップ上に存在する店舗にてゲーム内通貨を使って商品を買い集めると上がる。収集レベルが上がる商品を扱う店舗は、マップ上に不動産店・カーディーラー・中古車店・服店がある。
  • 探索 - マップ探索や写真撮影などをすると上がる。
  • 社交 - クラブやオンラインイベントに参加すると上がる。
  • 指定のレースに参加するためには各レベルに合わせたライセンスの取得が必要となっている。
    • 例えばレーシングスクールでA1ライセンスを取得すると、マップ上にA1チャンピオンシップが現れるなどというもの。
    • 競争レベルを上げるにはレーシングスクールで課題をこなすのが主とされており、ストーリーとしても必ず通過する箇所である。ここでは「アスファルト」「オフロード」「クラシック」の3種類があり、それぞれクラスごとに用意された課題をすべてクリアすれば、そのクラスのライセンスが手に入る。
    • クラスが上がれば課題の難度も上がり、他車やパイロンに軽く接触するだけで失敗になるようなシビアな走りを要求される。
    • クラスの上限であるチャンピオンになると、同じクラスの上級チャンピオンシップ(HIGH)がマップ上に出現するので、彼らとレースを開始する事が可能。
      • それぞれのチャンピオンシップは,いくつかのレースモードで構成されており、レースで獲得したポイントの合計によってチャンピオンが決まる。

車種

  • 登場する車として、フェラーリ、アルファロメオ、アストンマーチン、アウディ、フォード、ジャガー、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲンなど、実在する自動車メーカーの車種が60車種以上収録されている。
    • 日本車も収録されている。収録された日本車は日産のGT-Rと370Zの二車種、スバルのインプレッサ WRX STIの、計4車種が収録されている。
  • 普段から目にすることの多い一般車、レアなクラシックカー、さらに普通の人にはなかなか手を出すことのできない高級スポーツカーまで幅広く収録されている。
    • しかし、ポルシェやランボルギーニといった前作には収録されていたセレブ御用達の車がごっそり抜けている。
  • 車種によってA1~A5、B2~B4、C2~C4にクラス分けされているが、当然ながら同じクラスでも性能に違いはある。チューニング等をすることによってランクアップも可能。
    • A1ライセンスを取得すると、最高峰のロードカーで高額賞金をかけたレースに挑戦することができると同時に全車種がアンロックされ、購入が可能となる。
  • プレイヤーが所有台数を増やすためには、駐車スペースの確保のため、ゲーム内の通貨を使ってマイホームを購入する必要がある。
  • チューニングは、アクセル・ブレーキ・スピードをレベル4までチューンナップできるのだが、どのレベルまでチューンナップできるかはマップ探索状況次第となっている。マップ探索の状態次第で、レベル2までしかチューンナップできないということも発生しかねる。
  • ハンドリングは、3段階のドライビングヘルプ(アシスト機能)があり、アシストの影響力が大きい順に「フルアシスタンス」「スポーツ」「ハードコア」に分かれる。段階についてはプレイ中にいつでも変更可能。
  • 車の挙動については、前作同様アーケード寄りの挙動特性となっており、クラシックカーの不安定な挙動、スポーツカーのキビキビした走り、スーパーカーのピーキーな挙動など、車ごとに特徴のある挙動特性は再現されている。

イベント

島内に数多く用意されたイベントの場所に行くことでレースなどに挑戦できる。
イベントのある道路を走行するとマップ画面にアイコンが表示され、アイコンを選択することで直接挑戦することもできる。
イベントは、1人用のシングルプレイヤー専用のものと、オンライン用のマルチプレイヤー専用のものがある。
終盤には、各島のラストに実施される一周レースがあり、イビサ島では島の外周をグルリと100km以上も走り続けることになる。
標準クリアタイムは54分ほどなので、平均速度100km/h以上で集中をきらさず走り続けなければならない。
次々に変わっていく風景、山道から市街地まで様々な顔を見せる路面。
過ぎていく時間は太陽を傾かせ、ゲーム内時間で昼過ぎにスタートしたレースは、夜の帳に覆われてゴールとなる。

通常のレース

通常のレースは3種類あり、特殊ルール各レースにて特殊ルールが適用される時がある。

名称 概要 各モードでの有無
シングル マルチ クラブ
レース 他の車と一定のコースを走り抜け、1位を目指す。ループしたコースを数回周回するものもある。
スピードトラップ いくつか設置されているレーダーを通過した時点での速度の平均を競う。スタート後一定時間内の最高速度を競うものもある。
スピード 決められた最低速度を維持することでポイントを稼いでいく。ループしたコースを数回周回するものある。
タイムアタック プレイヤーのみで一定のコースを走り抜け、タイムを競う。ループしたコースを数回周回するものもある。
リーダーを追え リーダーだけに次のチェックポイントが知らされ、ほかのメンバーはリーダーを追って走るもの。
車間距離を保て 参加者は追い越し禁止で一定の車間を保って走る。
スピードチャレンジ とあるイベントにて一度だけ発生するモード。他のレースでは一切発生しない特別モード。
  • レースで適用される特殊ルール
    • ドライビングゲージ - コースアウトや接触時に減少していき、0になってしまうとその場で強制終了(タイムアタックやレースではチャレンジ失敗、スピードはその時点でのスコアで終了)となる。またタイムアタックやレーダー式のスピードチャレンジではゲージが減少しているとゴール時のスコアにペナルティが付加される。
    • エリミネータ - 一部の周回レースに付加されるルール。周回ごとにその時点の最下位の車が脱落する。自分が脱落した場合はその場でレース強制終了となる。
    • インスタントチャレンジ - オンライン接続時のフリーラン中に、他のプレイヤーからパッシングされると開始されるもの。しかしオンラインプレイヤーは自由気ままにドライビングを楽しみたいのか、このレースはなかなか発生しない。

ミッション

島にいる人々の依頼に従い特定のコースを走るイベント。全てシングルプレイヤー用。
地図上では爆弾を模した絵で表示されるため、「爆弾ミッション」とも呼ばれる。
時間によってランダムに発生する。スクラップを除き全て報酬はお金。

  • ヒッチハイク - 路上のヒッチハイカーを乗せ制限時間内に特定の場所へ送り届ける。長距離を走るものが多い。ちなみに、現実世界でのオアフ島でのヒッチハイクはもちろん違法行為となる。
  • 代行運転 - 依頼人の車を修理工場などへ運転して運ぶ。そのため乗る車は固定されている。制限時間はないがDLCではある。ドライビングゲージがあり、ゲージが減るとその分到着後の報酬が減る。1度クリアすると再挑戦不可。
  • 送迎 - 路上にいる男性から会議の開始時間まで目的地に行ってもらえるように依頼される。制限時間がある。
  • 尾行 - 男性に自分のガールフレンドの運転する車を尾行するように頼まれる。ターゲットに近づきすぎると、気づかれて任務失敗になる。
  • アドレナリン - スリルを求める人のためにドリフトやジャンプ、ニアミスなどといった危険走行をするもの。
  • インパクト - 車酔いしやすい人を丁寧な運転で目的地まで乗せるもの。制限時間がある。
    この他にも「スクラップ」があり、これは1エリアに10個用意されている指定の物をすべて見つけることができたら、ディーラーでは買えないスペシャル車両を手に入れることができる。

評価点

  • 車種は208種類、家は99種、服は195種、家具は154種が収録されている。
  • 家や店舗等の施設限定だが、施設の中は自由に移動(主観視点)でき、フレンドと一緒に買い物することも可能。
  • 1度走った道はマップ画面からいつでもワープして飛んでいくことができる。
  • オンライン上での警察のカーチェイスに、犯人側・警察側の両方にプレイヤーが参加出来ることは革新的で評価が高い。
    • 景色を楽しみながらダラダラ走っているプレイヤーもこの時は待ってましたとばかりに全速力で追いかけてくる。
    • しかも、捕まっても逃げ切っても双方に社交レベルが付与される。拳ならぬ「車と車で語り合う」という要素を上手く取り入れている。

問題点

  • マップの中を自由に走り回れるフリーローミングを売りにした本作だが、「ゲーム的な要素」の追加により、前作よりも自由度は下がっている。
    • ゲームスタートからしばらくの間はチュートリアル的な流れが続く。スタート地点であるイビサ島でのミッションをこなしてオアフ島に行き、各種の「ライセンス」を取得するまでは割とストーリー重視の展開にしたがってプレイすることになる。
      • 一方で「これは低クラスのレースをこなしていく最中にはいろいろと発見もあり、新しいカーディーラーや思わず見とれてしまうような美しい風景、何度も走りこみたくなるような良い道等が次へ進むための大きな刺激になる。」という評価もされている。
    • 特にレベルの要素の影響が大きい。何の目的もなくどこまでも好き勝手に楽しめる自由度が本シリーズのウリなはずなのだが、本作ではライセンスしかりレベルしかりで何かを達成しなければ利用できないものが多く、自由度が下がっている。
    • とはいえレベルの要素を抜くと、やっていることは前作とほとんど変わらないかもしれない。
    • 序盤では自由気ままに走り回れるという要素では前作より大きく劣っているものの、A1ライセンスを取得後は前作より何倍も大きいマップと膨大なコンテンツを楽しめる。
    • したがって序盤からA1ライセンスを取得するまでは作業感が感じられる。
  • ゲームパッドでの操作性が悪い。
    • ステアリングを使えば操作性の悪さはかなり改善されるので、基本的にステアリングでのプレイを考えた方が良いだろう。
  • マシンのエンジン音は、アメ車なら特有の低い音が出たりするが、実車のエンジン音を聞くと全く違う音がする。エンジン音はあくまで「それらしい音がする」ぐらいに思っておくのが良いだろう。
  • PS3版にて、マップを表示させる時のロードが長い。360版ではそれほど長いとは感じられない。
  • マシン関連のグラフィックについて
    • ヘッドライトやテールランプは、ただぼんやり光るだけというイメージを覚える。
    • 車内視点では、内装までの再現度は高いものの、メーター類などが見づらい。
      • ハンドルに被って見えないのはともかく、メーターの数字や針がハッキリ見えずに読み取れない。
      • 方向指示器が使えるが、車内視点ではどうもランプが点灯していないように見える。
  • 建物等の施設内のものがほぼ使い回しされている。
  • 収録された車のほとんどが2ドアのスポーツカー。4ドアのセダン等は収録されていない。
  • レースイベントを終了してしまうとお金を稼ぐ手段が大幅に少なくなる。
  • ゲームそのものの問題点ではないが、日本でのサポートを担当したサイバーフロントが撤退したため日本版ソフトではパッチやDLCの配布が終了している。
    • すでにパッチ等を導入している本体で引き続き遊ぶことはできるものの、今から新規にゲームを遊ぶ場合はパッチも当てられず有料での追加要素購入などもできない初期バージョンで遊ぶことになる。
    • もちろんゲームの大多数の要素はそれでも充分楽しめるのだが、不具合の修正パッチも落とせないため不便な点が多い。
    • 一例を挙げると初期バージョンでは入手した車を処分できず不要な車ができてもひたすらガレージを圧迫するだけ。そのくせライバルとの勝負に勝つと車を奪える(押し付けられる)イベントがある*2
    • mandatory01という無料の大型パッチを当てれば不具合もかなり改善される、というかそもそもこれを当てないとオンラインに接続できないので新規プレイヤーは事実上オフライン専を強いられる。
    • この記事の全般で紹介されている通りこのゲームは無料で他プレイヤーと遊べるのが大きな売りの1つなのでそれが潰されるのは痛い。
    • 海外ではサポートが継続されているので海外版の本体とソフトを揃えてPS3なら海外版PSNアカウントを作成して遊べばパッチ等を普通に落とせる。
    • もちろん、日本版の本体やソフトでは行えないため根本的な解決にならない。360版では少々グレーな方法で日本版にパッチを当てて遊ぶこともできるが行うなら自己責任で調べること。

総評

レベルなどの新要素も取り入れ、充実ながらも安定したオンラインモードもある。レーシングゲームとしての革新的な新要素も多数採用し、レースとは直接関係のないコンテンツも充実している。
序盤は自由度が低いと不評だが、ゲーム全体で見れば比較的縛られているものの、チュートリアル直後から出来る事は前作と比べると決して劣っている訳ではない。
イビサ島・オアフ島という、ドライバーの楽園でカーライフを楽しむ。オンラインで他のプレーヤーと出会い、対戦やクルージングを通じてコミュニケーションする。
そんなまったりした平凡なカーライフを日々体験出来るという点でドライビングゲームファンのための1本として、本作を広くおすすめしたい。


日本版

  • 本作の北米版の発売は2011年2月8日だが、日本版は同年6月30日であり、約4ヵ月半の差がある。
    • 日本版発売の延期理由については諸説あるが、北米版では様々なバグやサーバーの不具合が起き、ローンチ直後に多くの悪評がついてしまったのが有力説。
    • 約4ヵ月半もの延期による改善の結果、日本版にはバグらしいバグは見当たらず、サーバーも安定して稼働し続けている。日本版発売後には北米でも日本版がよく売れたとされている。
  • 北米版からのローカライズは非常に丁寧で、テキストだけでなく膨大なボイスオーバーもしっかりと吹き替えされている。
    • 特にドライビング中にゲーム内の携帯電話にかかってくる各種メッセージ(イベントやレースのお誘いなど)を、運転に集中しながら耳で理解できるのは非常にありがたい。

完全版

通常版のちょうど1年後に『テストドライブ アンリミテッド 2 Plus カジノオンライン』がPS3限定で発売された。

  • DLCの「カジノオンライン」のダウンロードコードを同梱したもの。通常版購入者でもPS3版で500円、360版で800マイクロソフトポイントで販売されていた。
  • また、その配信と同時にアップデートで「バイクパック」が無料で出来るようになり、「車両24種」が無料DLCとして配信された。
    • 発売元のサイバーフロントが2013年に解散したため、現在は配信されていない。なお完全版のダウンロードコードは適用出来る。
  • 「カジノオンライン」では、イビサ島もしくはオアフ島より水上機で行ける架空のカジノ島が追加され、島内で他のユーザーと共にスロット・ポーカー・ルーレットの3種類のギャンブルが楽しめるほか、カジノでしか手に入らない新規車両やアバターアイテム、そしてグローバルレベルも10追加される。
    • また、カジノのカクテルバーで当たりのチェリーを引くことで、VIPテラスで行なわれるポーカートーナメントのフリーパスを獲得できるイベントも実施される。

余談

  • 本作発売から2年後の2013年、デベロッパーであるEden Gamesは当時の親会社であったATARI SAの意向でスタジオが閉鎖された。
    • しかし、その翌年に投資会社の支援を受けスマートフォン向けのゲームデベロッパーとして再設立された後、2017年末にSwitch用ソフトとして日本でも発売されたレーシングゲーム『Gear.Club Unlimited』を手がけている*3
  • 前作と本作の開発スタッフは後にユービーアイソフトの傘下に作られたデベロッパーであるIvory Towerへと移り、2014年にユービーアイソフトより発売されたオープンワールドレーシングゲーム『The Crew』の開発をUbisoft Reflections*4と共同で手がけている。

その後の展開

  • 2020年7月にシリーズの3作目となる『Test Drive Unlimited Solor Crown』の開発が発表された。開発はフランスのデベロッパーKylotonnのレーシングゲーム開発部門であるKT Racingが手掛ける*5
    • 舞台はシリーズ初のアジア圏となる香港で、1対1の縮尺の広大なオープンワールドとして香港島を再現し、ネオン輝く市街地だけでなく沿岸部のビーチもレースの舞台となる。対応機種はPS5/XSX/Winで、2024年の発売が予定されている。
      • なお『テストドライブ』シリーズの版権については、2016年12月にKylotonnの親会社であるNaconがAtariから獲得したことを公表しており、同時に『テストドライブ アンリミテッド』シリーズの新作開発プロジェクトについても明言されていた。
    • ちなみに香港が舞台となるオープンワールドゲームは、2012年9月27日に発売された『スリーピングドッグス 香港秘密警察』以来10年ぶりとなる。

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最終更新:2023年12月31日 16:00

*1 こちらのAtariは2000年にフランスのゲーム企業であるInfogramsが当時旧・アタリコープの権利を保有していたアメリカの大手玩具メーカーであるハズブロ社より版権と商標権を譲受され、現在はブランド名及びグループ会社の名称としても使われている。親会社であるInfograms自身も2009年に「ATARI SA」に社名を変更している。

*2 事前にそれを示唆される上にその勝負イベントは受けなくても他のプレイに支障はない。

*3 元はios/Android用に作られたレーシングゲーム『Gear.Club』のアップグレード移植。

*4 『デストラクション・ダービー』シリーズや『Driver』シリーズなどを手がけた、1984年設立の旧Reflections Interactiveが前身のデベロッパー。

*5 これまでにもラリーゲームである『WRCシリーズ(『WRC5』以降)』やマン島TTバイクレースを題材にした『TT Isle of Man:Ride on the Edge』などを手掛けている