PSPで発売された作品と、その他のプラットフォームで発売された作品には大きな違いがある為、記事を前半と後半に分割しております。ご了承ください。



Need for Speed: Undercover

【にーどふぉーすぴーど あんだーかばー】

ジャンル レーシング



対応機種 プレイステーション3
プレイステーション2
Xbox360
Wii
Windows
発売元 エレクトロニック・アーツ
開発元 EA Black Box
発売日 2008年12月18日
定価 【PS3/360】7,665円
【Wii/PS2】6,090円
【Win】7,665円
プレイ人数 【PS3/360/Win】1人
 (オンライン接続時最大8人)
【Wii】1~4人
【PS2】1~2人
レーティング CERO:B(12才以上対象)
廉価版 【PS3】EA BEST HITS
 2010年1月28日/2,980円(税別)
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント 難易度・挙動・グラフィックが不安定
画質は前作から劣化
実写ムービーは好評だが短い
Need for Speedシリーズ

ストーリー

『追うか追われるか』
予想だにしなかった。警察の総力を挙げたカーチェイスで、自分が追われることになるとは。 そして同時に、追う立場でもある。 自分のマシンと共に、すべてをかけて犯罪シンジケートに潜入し、潰さなければならない。 標的の男はマシンに乗ると狂人のようになる。まるで自分の命がかかっているかのように無茶に飛ばす。実際、そうなのかもしれない。 すべての答えを握っているその男を、追わなくては。 さらにやっかいなのは、リアビューミラーに映っているあのパトカーの大群だ。 持てる経験とスキルのすべてを用いて、法の手を逃げ切り、敵を倒し、真実を解き明かせ。そのとき初めてこのチェイスは幕を閉じる。
(メーカーより)

オープンワールのマップで繰り広げられる警察との熾烈なチェイス。主人公が潜入捜査でたどり着いた物は正義か悪か… 何の為に逃げるのか、何の為に追いかけるのか……。モンスター級のマシンを駆りスピードの向こうに隠されたものを探し出す。
(Amazonより)


概要

サーキットレースが主であった前作『Pro Street』から再び公道を舞台にレースを行うシステムへ回帰した。
ストーリーはハリウッド映画を意識して作られており、ゲーム進度に応じて実写のイベントムービーが挿入される。
ヒロインにはハリウッド女優であるマギー・Qが起用され、アメリカのトライシティ・ベイエリアという架空の街を舞台に潜入捜査官として働く主人公の物語が描かれている。


概要

ゲームの流れ

  • 本作の舞台となるのは、3つのエリアがハイウェイでつながれた架空の大都市「トライシティ」で、非常に広大である。
  • 映画のようなキャストによる実写ムービーを採用し、まるで映画を見ているかのような雰囲気を作り出している。
    • こういうところにお金を大量に使ってくるのはシリーズでも相変わらずである。
  • 潜入捜査官としてストリートレース界の内情を探る為には、レースで評判を上げてストリートレーサー達の信頼を得ることが重要となる。その為にトライシティの各地で行われているバトルイベント(レース)に参加し、勝利を重ねなければならない。
    • こうして彼らの信頼が高まればジョブ(仕事)を依頼されるなど、徐々に犯罪組織とストリートレーサーチームの関係が見えてくる。
+ レースイベント
  • バトルイベントは大きく分けて、レースイベント・ウォンテッドイベント・ジョブイベントの3種類がある。
    • レースイベントは全5種類ある。
      • サーキット:シリーズ過去作でもおなじみのレース。決められたコースを決められた周回数分走りトップでゴールしたドライバーが勝者。
      • スプリント:これもおなじみのレース。決められた一本道のコースを走り先にゴールを通過したドライバーが勝者。
      • チェックポイント:コースをいくつかの区間に分けて決められた時間内に各区間を通過しゴールする1台で行うイベント。
      • アウトラン:1対1で行うイベント。ライバルが前にいるときは一定時間前にいられないように抜き、抜いたらあとは抜かれないように自分の好きなところを走り、一定時間前を走り続けられれば勝利する。
      • ハイウェイバトル:1対1でハイウェイを高速で走り一定以上ライバルにアドバンテージを与えれば勝利。なおこのレースのみ重い一般車両(トラック・バス等)に高速で衝突するとクラッシュし負けとなる(マシン自体は使用不可にならない)。
    • 比較的簡単にクリアできるのがアウトランで、対照的に一般車の間を縫って走るハイウェイバトルは集中力の持続が要求されて熱くなれる。
  • ヴォンデットイベントは全3種類ある。
    • 警察とのカーチェイスは基本このモードである。
    • どのモードも基本警察に逮捕されるor一定時間以内にクリアできなければ失敗になる。
      • 被害総額:とにかく逃げまくり警察車両はもちろん標識、ポール一般車などに体当たりして追跡被害額を一定以上にし逃げ切ればクリア。
      • 追跡回避:警察の追跡から逃げ切れればクリア。
      • 警察テイクダウン:警察車両にスピードをつけて体当たりしたり、町の各所に存在するパースートブレイカーに突っ込んで警察車両を一定台数以上無効化し、逃げ切れればクリア。
  • ジョブイベントは様々な種類ある。
    • 警察や潜入先でのストリートレーサーたちから頼まれるイベントのこと。
    • ジョブの内容はレースイベントだったり、ヴォンデットイベントだったりするが、ジョブ専用イベントもある(下記)。
      • ターゲットマシンの破壊:警察車両を無効化するのと同じようにターゲットマシンにぶつかってダメージを与え無効化すればクリア。ターゲットに一定以上距離をつけられると失敗になる。
      • マシンを届ける:指定されたマシンに乗り込み、目的地まで運転するイベント。場合によっては警察に追われることもあり、その場合は警察から逃げ切ってから目的地に行かないとクリア扱いにならない。
  • マップ上に現れるバトルイベントは好きなタイミングで挑戦でき、クリアによってストリートレーサーの評価を示す「ホイールマンレベル」が上がる。このレベルが上がるとストーリーに関連する重要イベントが発生し、次の展開へと進んでいくことが出来る。
  • また、バトルイベントをクリアすれば賞金が得られ、獲得した賞金を使って新たな車を購入したり、チューンナップしたりできる。前々作ではお金が入手しにくいという指摘があっ為、それに上手く応えられたといえるだろう。
  • ちなみに、一度クリアしたバトルイベントは何度も繰り返し挑戦できるが、賞金を全額もらえるのは最初にクリアしたときのみ。再挑戦で得られる賞金は十分の一になり、その為、多額の資金を手に入れるのは非常に厳しい。
  • 新要素として、警察とのカーチェイスがメインになるイベント(ヴォンデットイベント)がある。
    • どれも制限時間付きなので、クリア条件は満たしたが逃げ切れなかった…ということもしばしば起こる。

車種

  • 本作には50種類以上の車が登場するが、すべて実在する国内外の自動車メーカーの実在する車種。
    • 一部の車種を列挙すると、レクサス IS-F・マツダ RX-8・三菱 ランサー・日産 シルビア(S15)、そして本作でデビューを飾った日産フェアレディZ(370Z)や日産が誇る最新スポーツカー 日産 GT-R(R35)など、日頃街で見かけるような車が登場しているのが嬉しい。
      また、我々平民には逆立ちしても買えそうにないマクラーレンF1・ポルシェ 911 GT3 RS・ランボルギーニ ムルシエラゴ・BMW M6といった高級スポーツカーの他にもキャデラック・フォード・ダッジなど懐かしの名車も収録されており、収録車種のバリエーションはいつもながら豊富。
    • 特に今までのシリーズ作品で収録されていた車でも、本作ではカスタムによってコテコテのエアロ仕様に出来たりするので、過去作では見られなかった車の一面も見られる。
    • 高級スポーツカーをオーナー気分でいじり倒せるのは、現実ではできなさそうなので、非常に楽しい。
  • 車の挙動はリアリティを追求したものではなく、子供から大人まで幅広い層でゲームを楽しめるような味付けである(問題点へ続く)。
    • それぞれの車種ごとにハンドリング、トップスピード、加速性能といった要素で挙動特性の違いが再現されており、エンジン、サスペンション、ドライブトレイン、タイヤ、そしてニトロの各項目もスライドバーで調整可能。エンジンをトルク重視にするか、パワー重視にするか。あるいはニトロで瞬発的な効果を得るか、持続性重視にするかなど、好みに合わせて手軽に調整できる。

機能

  • 「スピードブレイカー」機能も健在。
    • これはボタンをポチッと押すとスローモーション状態になる機能。スピードの出し過ぎでコーナーを曲がりきれなかったり、コーナーを抜けたら真正面に一般車がいたときなどに使用すれば、落ち着いて回避できる。スピードブレイカーはニトロと同様にスピードブレイカーゲージを消費するので、ゲージ残量にも気をつけておかないと、いざという時使えなくなってしまうので注意。
  • ドリフトをしたり、一般車をかすめるような走りをすると「スタイルポイント」が加算され、スピードメーター右側にあるゾーンゲージに溜まっていく。この蓄積に応じてニトロとスピードブレイカーの再充填速度が上がる。逆に、壁にぶつかるなど格好悪い走りをすればゾーンゲージが減り、ニトロやスピードブレイカーの恩恵が得られなくなる。
  • オンラインプレイでは、サーキットで抜きつ抜かれつするサーキットレースと公道を使ってライバル達と戦うスプリントレースが用意されているが、この2つはシングルプレイでも楽しめる。マルチプレイ専用ゲームとして本作に用意されたのが警ドロモード。警ドロ*1をご存じの人も多いと思うが、警察と泥棒に分かれて追いかけっこをするアレのこと。
    • プレイヤーは運び屋と警察のチームに分かれ、運び屋側ならマップに現れるお金マークへ向かい、お金を拾って所定の場所まで走る。それを警察側が体当たりをして阻止するという単純なルールなので、手軽に楽しめる。運び屋として戦ったら、次は警察側として阻止するシステムで、レースとは違う熱さがあり非常に新鮮で楽しめる。
    • このモードはレースゲームとしては今まで無かった要素で、初登場となる。カスタムした車も使えるので、逃走用に加速を重視した小回りの利く車を投入したり出来る。
  • 過去作と同様に、フォトモードで撮った写真は公式サイトのメンバーページにアップロードされる。ほかのプレイヤーの成績なども見られる。

プラットフォームの違い

  • PS2/Wii版ではハードの制約により、PS3/360/Win版とは以下の変更がある。
    • マップ構成が他機種版と違う。
    • 登場車両が少ない。
    • ストーリー内容は同じだが、簡略化されている。
      • ちなみに、今作がPS2版最後の『Need for Speed』となる。
  • また、PSP版では「違い」と言う以前にゲーム自体違う。

評価点

  • オプションパーツの種類が豊富。
    • ただし、エアロがかなり少ない(問題点へ)。
  • マップが広い。
    • 街が過去作よりさらに巨大になり、ハイウェイで結ばれた4つのエリアはそれぞれよく特徴が出ており、回るだけでも爽快。
    • 街は細部まで作りこんであり、工場の中や線路、果てには学校の敷地内まで走れる。
    • ある程度ルートが決まっているレースでも、ルート分岐やショートカットなどがあり、走るたびに新しい発見がある。
    • マップ上の道路は非常に複雑で立体的。マップを見ていても分からないという要素は、オープンワールドを採用した前々作や前々々作から大きく進歩している。
  • 音楽が多様。
    • 全体的にノリのある曲が多い。
    • なので『Most Wanted (2005)』のような激しい曲調ではない。
  • 太陽光の表現が綺麗。
    • トンネルを抜けた直後の太陽は非常に綺麗に見える。
  • スピード感の向上。
    • その為バーンアウトシリーズのような有り得ない速度でレースを行う事になる。
    • この修正のお陰で競り合いがかなり熱く感じられる。
  • 前作には無かった「オープンワールド」や「警察とのカーチェイス」の要素が復活。
    • しかしこれは前々作であったので「進化」とは言えない。
  • ストーリーが熱い。映画『トランスポーター』のようなハラハラドキドキ感満載のストーリー。
    • 前々作でストーリーのボリュームについて指摘があり、それを改善出来た。
      • しかしそれでもまだ短い。
    • 実写ムービーには評価が高い。
  • ダメージの表現がよりリアルに。ボンネットもとれる。
  • レースで勝つだけでなく、圧勝すると特典が増える。

賛否両論点

  • レース以外のミッションが多い。
  • マップからレースが開始出来る。
    • フリーラン時には特にすることがない。パーツショップやディーラーまで行く煩雑さを無くしたのは良かったが、もう少しマップを散策する楽しさが欲しかったところ。
  • 実写ムービーのマギー・Qばかりが目立った気がする。
    • 実写ムービーについても激しいカメラワークなうえに断片的に短く見せることが多いせいか、ストーリーの流れを見失うことがしばしある。

問題点

  • オリジナリティがない。
    • ゲームシステム等は前々作『Carbon』や、前々々作『Most Wanted (2005)』とほぼ全く同じ。ファンからすれば、目新しさはほぼ皆無。
    • 挙げるとすれば「潜入捜査している」ということぐらいだろうか。しかしこれもあくまでストーリー展開の話。
  • ストーリーが短すぎる。
    • 初見でも10時間はいらない。
    • ストーリー展開があまりにも単純で淡々と進む。最後も展開が読めすぎて萎える。
  • 変更出来るエアロパーツがかなり少ない
    • 全部で4つしか無く、1つは純正のボディを変形させる物と、あと2つは全車共通の手抜きエアロで、最後の1つがその車だけの特製エアロ。
  • 警察とのカーチェイスの難易度が過度に低下した。
    • ヒートレベルの意味さえも疑うような難易度。
  • ロード時間が長い。
    • レース中にマップがちゃんと読み込まれておらず、道が途切れている時が多々ある。
      • たまに途切れた部分に到達する時があり、プレイヤーがそうなった場合はマップをロードし終わるまで2秒程一時停止され待たされる。
      • これのせいでライバルがリードしたらマップが途切れた部分を走るので、一般車で事故をする事なく激走し、抜くのがほぼ絶望的な状態になる。
      • さらにマップを読み込んだ際に一般車も障害物としてコース上に置かれるのだが、その一般車が上からポンと降ってきて置かれるのでたまにおかしな挙動を取り、中にはコーナー先で停止…という事があり、さらに難易度が高くなっている。
    • 同様にセーブ/ロードする時間も長い。セーブ中はポーズメニューの操作すら出来ない為、ゲームの快適さを失う大きな原因の一つ。
  • 緻密なハンドリング操作が出来ない。
  • フレームレートがほとんど安定しない。
    • fpsが時に一桁台に乗ることも。
  • 難易度調整がおかしい。
    • 最初はヌルゲーだが、レベル3のマシンがアンロックされた辺りからライバルレーサーが突然速くなる。
    • 各レースイベント毎に圧勝条件という物があってそれを20秒程上回っているにもかかわらず、負ける事が頻繁にある。
    • 車種やチューン状況によっては詰む。
    • ストーリー終盤に入ると、レーサーらはさらに突然速くなる。
    • 終盤では「暴走する車をガードレールに無理矢理擦りつけ、ロケットの様に吹っ飛びながら一般車を跳ね飛ばしレースをする」という、普通のゲームならゲームバランスが崩壊するようなことをするプレイヤーが続出。しかしそこまでしても勝てるか勝てないかという結果になるので、結果的にやるしかない。
    • もはや運に頼るしかない。
    • 後半ではプレイヤーの車も相手レーザーの車に近づける程のお金が貰え、比較的上級の車がアンロックされるのだが、その車はプレイヤーも訳がわからなくなるほどの速度が出る。広大なオープンワールドをこれだけ爆走できるゲームは他にはないだろう(悪い意味で)。
  • 挙動がおかしい。
    • しかも、破壊ミッションではクラッシュした車が時々明らか意図的にプレイヤーの方向にふりに働く。難易度を上げる為と考えられているが、プレイヤーからすると快適さを失う大きな原因の一つになっている。
  • 画質が悪い。PS2並み。
    • シリーズ特有のなんとなく視界の霞む感覚は消えたが、今度は弱々しいグラフィックになった。
      • 例えるなら、まるで水彩画で描いたかのような力の無さ。
    • 前々作で画質について批判され、『Pro Street』で一気に進化したグラフィック。普通ならそれを維持するか、それ以上を目指すところ。グラフィックについては十分「劣化」と言えるだろう。
  • サウンド面での迫力が薄い。
    • スキール音・衝突音以外ほとんど聞こえない。ニトロの「キュイーン」という音もないに等しい。
  • オンラインはラグだらけ。
    • フェアなレースは不可能に近い。
    • おまけにカスタマイズした車でオンラインレースに出る際、負担を軽減する為かカスタムパーツが替わる事もしばしば。
  • トロフィーもオンラインで少し頑張れば30時間程でコンプリート可能。やはりボリューム不足である。
  • 雰囲気をねらいすぎたのか、世界が真っ黄色で見にくく感じる。世界にのめりこんでいればあまり感じなくなるが、最初は少々戸惑う。
  • インターフェイスの使い勝手が悪い。
    • 例えば「メインメニューがシナリオをロードしてからしかない」等。
  • ボンネット視点にすると、衝突によってボンネットが上がった時に前が見えなくなって視点を変えざるを得なくなる。他作品ではそんなことはほとんどない。
  • 途中、無傷で車を届けるミッションが2度あるが、警察の猛追でほぼ無理ゲー。
    • ここでもやはり勝利を左右するのは
    • 無傷とは言うものの、一応ダメージメーターなるものがあり、一定までのダメージなら耐えられる。しかしそのメーターも判定が厳しく、無理ゲーであることに変わりはない。
    • ちなみにこのミッションはメインミッションなので、飛ばすことは出来ない。つまり詰む。
    • 何故かこういうミッションにだけ警察車両は本領を発揮する。
  • 派手に飛んだり、パーストブレイカーを使うと『GTA』の「ユニークスタンド」のようにカメラアングルが切り替わる。演出としては臨場感の向上に繋がっているが、元に戻ったときにコントロールを失いやすい。

総評

シリーズの過去作で好評だった「オプションパーツの多さ」や「マップの広さ」は正当進化したといえる。
しかし難易度調整・挙動・グラフィック・セーブ/ロード時間等に大きな粗があり、快適さを大きく阻害する点が多く、ストレスが溜まりやすいゲームバランスとなってしまった。後半では全体的にスピードが出やすく疾走感があるが、これらの粗により台無しに。過去作で指摘された「ボリューム不足」も解決出来なかった。
シリーズの大きな売りの1つである「警察とのカーチェイス」をする際にも、過去作より臨場感や熱さに欠け、カクつくことも多く、過去作に比べて楽しめない。


余談

  • EA社CEOのJohn Riccitielloは、「前作(『Pro Street』)の出来はまあまあで、本作ではより良い新しい特徴とゲームプレイを持ってくる」と語った。また、開発が2つのチームに分けられた為、アンダーカバーは前作よりもかなり長い開発サイクルを持つという。また「過去にきつい開発サイクルで開発チームを酷使していた」とも述べている。
    • この変更は2007年の真夏に実行され、他のチームがプロストリートの開発を終え次回作を開発する間、もう1チームはアンダーカバーの開発に取り掛かった。次回作のタイトルは明らかにされておらず、24ヶ月の開発の後2009年に公表された。
  • Riccitielloは本作がトランスポーターのようなアクション映画からインスピレーションを得ているとも述べている。
  • 捜査開始の地点で主人公が乗っている車は、PS2/Wii版では車を購入、PS3/360/Win版では日産 240SX(日本名180SX)に乗っている。

Need for Speed: Undercover(PSP版)

【にーどふぉーすぴーど あんだーかばー】

ジャンル レーシング
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売元 エレクトロニック・アーツ
開発元 EA Black Box
発売日 2008年12月18日
定価 5,250円
プレイ人数 1人(アドホック通信時最大4人)
レーティング CERO:B(12才以上対象)
廉価版 EA BEST HITS
2010年1月28日/2,800円
判定 良作
ポイント シリーズのPSP版の中では好評
PSPと割り切れば非常に楽しめる
フリーランモード非搭載
コミカルな雰囲気
相変わらずのパッケージ詐欺

評価点(PSP)

PS2版等と比べ随分コンパクトに、よりシンプルに遊びやすく、初心者にもとっつきやすくなった。
といってもNFSのアンダーグラウンドミュージックもそのままに、カスタマイズパーツも極端に減ってはいない。
十分に自分の好きな車を作り上げることが出来る作品である。以下、PSP版の特徴。

  • データも据置機版などとは違い簡単に複数のプレイデータを作成できるので枝葉のように複製すればキャッシュの心配なくクルマ作りが出来る。
  • 挙動も携帯ゲーム機ならではの超軽快なもので、若干のコミカルささえ感じられる。
  • 前作『Pro Street (PSP版)』と比べて、多少グラフィックが進化した。
  • プレイヤーのレベルに合わせた「ドライビングアシスト」機能が搭載された。
  • 実在コースが登場。
  • ハンドルの効きが良い。
  • ロード時間が短い。
  • ミッション数が多い。
  • ヘリが登場。
  • かつてのPSP版より、収録台数が多い。
    • とは言うものの、やはり据置機版からは多く削られている。

問題点(PSP)

  • ストーリーはさらに短く。
    • とは言うものの、ストーリーのムービー数を減らしただけ。故に「展開が急すぎる」という意見が多い。
  • 似た内容のミッションしか無い為、非常に飽きやすい。
  • PSPというハードの制約を考慮したとしても、画質が悪い。
  • フリーランが出来ない。
  • 据置機版から車種が削られた。
  • 警察のボイスがあまりにも少ない。
  • 警察が速い。
    • 据置機版と同じように、プレイヤーの車の速度に合わせてくるので、どれだけ速い車で逃走しても追いつかれる。
  • ナイトロの効果が薄い。
  • フリーズが多い。
    • 環境にもよるが、ランエボを選択するとほぼ確実にフリーズする。
  • 夜の景色が粗い。
  • 一般車両の動きがおかしい。
    • 思いっきり対向車線にはみ出していたり、カーブではコントロールを失っていたり。
  • ゲーム内で「決定」は✕ボタン。
  • ムービーイベントの発生が毎回急すぎる。
  • パッケージの裏には非常に綺麗なグラフィック(おそらく次世代ハードの画像だと思われる)が描かれている。
    • 「プレイヤーや周りの車はチョロQか」と言いたくなるくらい小さく表示される。
    • せめてパッケージの裏の画像は実機のスクリーンショットにしてほしかった。
  • 接触時の手ごたえがなく、ダメージ感がない。

総評(PSP)

PSPとしては非常に良い。据置機版のクオリティを期待しない限り良作である。
グラフィックも前作(PSP版)から正当進化しており、多少削られたとはいえサウンドやカスタムパーツの数は据置機版相当。
しかし、フリーランが削られたのは痛い。

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最終更新:2023年07月25日 16:16

*1 地方によっては違う呼び方をするようだが、マニュアルの表記に従う。