ASSASSIN'S CREED CHRONICLES: CHINA

【あさしん くりーど くろにくる ちゃいな】

ジャンル アクションアドベンチャー

※画像は3作セットのパッケージ版
対応機種 プレイステーション4
Xbox One
プレイステーション・ヴィータ*1
Windows (Steam)
メディア ダウンロード専売
発売元 ユービーアイソフト
開発元 Climax Studios
ユービーアイソフト モントリオールスタジオ
発売日 ダウンロード版:2015年4月22日
定価 ダウンロード版:1,400円
3作セット 2016年2月25日
パッケージ版:3,480円
ダウンロード版:2,900円(全て税別)
レーティング CERO:C(15歳以上対象)
判定 良作
ASSASSIN'S CREEDシリーズリンク


概要

『アサシンクリードシリーズ』のスピンオフ、クロニクル三部作の第一作目。
映像作品『アサシンクリード: エンバース』に登場したシャオ・ユンが主人公となり、故郷へ戻った彼女の復讐劇が描かれる。
2.5Dの横スクロールアクションを採用しており、メインシリーズとはまた異なったプレイ感覚となっている。

ストーリー

1526年中国、明王朝の時代。
かつて宮女として皇帝の寵愛を受けていたシャオ・ユンは、皇帝の死と共にアサシン教団へ入団した。
皇帝はテンプル騎士たちによって暗殺され、新たな皇帝はテンプル騎士団の傀儡であったのである。
新たな皇帝により中国のアサシン教団は壊滅してしまう。

シャオ・ユンは落ちのびた先で最強のマスターアサシン、エツィオ・アウディトーレに師事した。
エツィオの元でアサシンとしての力をつけ、中国最後のアサシンとなった彼女は故郷へ戻る。
全ては復讐と、故郷に光を取り戻すために……

特徴

  • 前述の通り、画面は3Dだがゲームは2Dの2.5D横スクロールアクション。
    • このスタイルゆえ、従来と異なりオープンワールドではなくステージ攻略型になっている。
    • ステージの一定の場所を通過するとセクションクリアとなり、評価「スタイルグレード」が表示される。
      • ステージクリア時にそれまでのスタイルグレードを元にした総合評価が表示され、獲得したスコアに応じてアップグレードが手に入る。
      • スタイルグレードはシャドウ、アサシン、喧嘩屋の順で高く、さらにそれぞれにゴールド、シルバー、ブロンズが存在する。最高がシャドウ・ゴールドで、最低は喧嘩屋・ブロンズとなる。
    • 一度到達したシークエンスはタイトルメニューの「メモリーのロード」からいつでもやり直すことが可能。
      • ただし、選択するとオートセーブが上書きされてしまうので注意。
  • 基本的な操作は本編シリーズに準拠している。
    • 特定の壁を登ることが可能。壁登り中、画面手前に移動できる場所を利用して隠れ進むといったフリーランに似たアクションもある。
  • ステージには奥行きがあり、特定の足場を使ったり、ロープダートを使うことで行き来出来る。
    • ステージ奥や手前にある隠れ場所に隠れることで敵兵をやり過ごすことも可能。
      • 近くに別の隠れ場所がある場合は、高速で移動して再度隠れる「隠れダッシュ」が出来る。
      • 隠れた状態で前を通った敵を暗殺することも出来るし、敵の死体を隠すことも出来る。
    • 街中が舞台となるステージでは一般人に紛れることも可能。
  • シリーズおなじみのタカの目を使うと、敵兵の巡回ルートを確認できる。暗殺対象が金色に輝くシステムもそのまま。
    • 特定の場所でシンクロする事も可能。シンクロ中はステージ構造を自由に見回すことが出来る。もちろん、イーグルダイブも可能。
    • なお、シンクロしなくても右スティックである程度の範囲を見渡すことは可能。タカの目を使うと見える範囲が広がる。
  • 方向ボタンでガジェットを切り替える、LB(L1)押し続けで使用態勢になり、右スティックで狙いを定めてRB(R1)で使用する。
    • ガジェットは敵の注意を引き付ける笛、敵を一時的に気絶させる爆竹、攻撃やロープを切れる投げナイフ、ノイズを発して邪魔な敵を移動させるノイズダートの4種類。
    • 口笛以外のガジェットは弾数が設定されており、ステージ中に配置されているガジェット箱を調べると補充出来る。
  • 戦闘は比較的シンプル操作。
    • 弱攻撃と強攻撃を使い分けたり、敵に向かってスティックを入れながらタイミングよくブロックすることで戦う。
    • ブロック直後にロールを使うことで敵を乗り越えて背後に回り込むことが可能。
    • メインシリーズと異なり、上記装備以外の武器を自由に変えることは出来ず、状況に応じて自動的に使用する武器が決定される。
      • 敵と相対して戦闘するなら剣、暗殺する場合は暗殺の仕方によって剣、アサシンブレード、ロープダートを使い分ける。
      • ちなみにシリーズおなじみのアサシンブレードであるが、シャオ・ユンは一般的な左手ではなく足の爪先に仕込んでいる。
    • ライフとなるシンクロ・バーは最初は2メモリしかないが、後述のアップグレードで増えていく。また、ダメージを受けても逃げきれば時間経過ですぐに回復する。
  • 今作では敵兵の視界「認知コーン」が常に表示されている。
    • 本作のステルスは簡単に言えば『メタルギアソリッド』のシステムと同じ。発見された場合の動作や警戒中の動作なども似ている。
  • ゲーム開始時に難易度をノーマル、プラス、プラスハードの3種類から選択できる。
    • ノーマル以外の2つはノーマルを一度クリアすると選べるようになる。
    • ノーマルは標準となる難易度。そこそこの歯ごたえで楽しめる。
    • プラスはノーマルで得たアップグレードを引き継いでプレイ出来るモード。スコア倍率の要素が追加され、新たなアップグレードが獲得できるようになる。
    • プラスハードは基本的にはプラスと同じだが、ライフが1しかなくなるため難易度が非常に高くなる。

評価点

  • 独特のグラフィック表現
    • ステージ間のイベントシーンは水墨画のような一枚絵を切り替えながら演出され、まるで掛け軸や小説の挿絵のような雰囲気を醸し出している。
      • ストーリー自体はそこまで壮大ではないが、エツィオの特別出演や『エンバース』でシャオ・ユンが貰った箱の争奪戦がテーマとなるなど、シリーズファンには嬉しい部分も多い。
    • ゲームパートは通常の3Dグラフィックだが、メインシリーズ同様、隠れ場所などのオブジェクトや敵兵の視界や番犬などの警戒範囲が強調表示されるため、見た目に非常に分かりやすい。
  • ステルスアクションとしての完成度の高さ
    • メインシリーズ以上にステルスを重視したゲーム性となっており、隠れ進む手段も多い。
    • 敵側の警戒の仕方もなかなか凝っており、上を見上げたり、下を覗き込んでくるのは序の口。範囲内に入ったりガジェットを使うと吠えて警戒状態にしてくる番犬、ダッシュすると警戒状態にする鳥などの罠も大量に配置されている。
      • 一方、こちらもナイフでオブジェクトを落として気を逸らせたり、ノイズダートで反対方向に気を逸らせるなど、突破方法は豊富に用意されている。
      • 中にはステージ分岐により、警戒の多いルートと少ないルートなどもある。ただし、アニムス・シャードやミッションを達成しようとすると高警戒エリアにも踏み込む必要がある。
    • ライフであるシンクロ・バーは初期2つしかないため少々難易度が高めに見えるが、一切見つからずに突破することが可能なので程よい緊張感を醸すスパイスとなっている。
      • もちろん評価を気にしなければ積極的に戦闘して切り抜ける事も十分可能。ステージのギミックを活用し、前述のようにオブジェクトを落として圧死させたり、崖や隠れ場所から暗殺するなど敵兵を排除する手段も豊富に存在する。
  • 低価格帯ゆえの手軽さ
    • メインシリーズのように大量のやりこみ要素はないが、価格に見合ったボリュームと言える。
    • それでいてシリーズおなじみのデータベース要素も充実しており、ステージのどこかにある光り輝くアニムス・シャードを入手するとデータが追加され、ストーリー背景などが補完されていく。
    • 他にもステージ中に特定の行為(味方を解放する、巻物を集めるなど)を行うミッションも用意されている。全てのミッションを達成し、ステージ評価を全て最高ランクにするといったものが本作のやりこみ要素と言えよう。

問題点

  • プレイスタイルを強制される要素
    • 特定の場面を除き、暗殺ターゲット以外を暗殺すると減点されてしまう。
    • たとえ見つからずに暗殺しても減点となるうえ、アップグレードの取得には一定のスコアが必要なのでステルスプレイを強要されやすい。
      • アップグレードに影響するのは総合評価なので、特定のセクションだけ低評価でも他のセクションで高評価を得ていれば挽回することは可能だが。
  • 2.5Dゆえの問題
    • 崖や天井など、掴まれる場所がわかりにくい場面がある。
    • メインシリーズはタカの目を使えば掴める場所も強調表示されたが、今作で強調表示されるのは敵の巡回ルートと隠れ場所のみ。
    • また、ゲーム的な要素を優先したため、おかしくなった描写も。
      • 会話中の敵兵は背後が無警戒になる…が、実際は前方も無警戒になっており、すぐ背後=会話相手のすぐ目の前にいても気付かれない。
  • 音声関連
    • シリーズでは吹替え音声が当たり前だったが、今作では収録されていない。
    • また、舞台は中国でありながらストーリーイベントは全て英語で進行するため雰囲気が削がれてしまう。敵兵のボイスは中国語なのだが……。
  • 家庭用版はロードが長め。Win版はスペックにもよるが、比較的速い。

総評

シリーズ異色の2.5D横アクションということで、これまでのシリーズとは大幅に異なったゲームに仕上がっている。
このため、メインシリーズのようなオープンワールドを期待したプレイヤーからは不満の声も聞かれた*2が、低価格帯のゲームとしては完成度は良好。
システムの骨子はしっかりしており、難易度も歯ごたえがあるのでアクション好きならなかなか楽しめるだろう。

余談

喧嘩屋は本作のみのスタイル。後の作品では敵の排除方法にテイクダウンが追加されており、テイクダウンでのみ排除したことによるサイレンサーに入れ替えられている。
そもそも未発見/未警戒によるゴールド評価と喧嘩屋スタイルが両立すること自体ない気がするが

2017年に公開された映画「アサシンクリード」にシャオの子孫であるリンが登場している。シャオ自身も幻覚として少しだけ出演しており、同作小説版には彼女の12歳の頃を描いた短編が収録されている。
また、本シリーズの最終作である「~ RUSSIA」でもシャオの幻覚が登場している。