つっぱり大相撲
【つっぱりおおずもう】
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ジャンル
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相撲ゲーム
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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発売・開発元
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テクモ
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発売日
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1987年9月18日
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定価
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4,900円(税別)
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配信
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バーチャルコンソール
【Wii】2007年5月15日/500Wiiポイント
【3DS】2013年6月19日
【WiiU】2014年10月8日/上記共に500円
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判定
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バカゲー
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良作
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概要
「昭和の大横綱」の一人である第63代横綱「千代の富士」の全盛期にテクモから発売された 家庭用ゲーム機では初の相撲ゲーム。
横綱に昇進し、二場所連続優勝することが最終目標となる。
デフォルメされた二頭身の力士たちが繰り広げるコミカルな作風が特徴である。
システム
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プレイヤーは新入幕の力士(前頭十三枚目）となって、一場所十五日をひと区切りとして取組を行う。
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本場所十五日間で八勝以上すると「勝ち越し」となり、勝ち星の数に応じて番付が上がる。なお、負け越しても番付は下がらないほか、休場や引退もない。
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小結以上の昇進には「十勝以上」や「二場所連続勝ち越し」等の条件が加わる。
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CPU力士は勝ち星の数にかかわらず番付の移動はない。
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力士には「うでっぷし（=レベル）」に応じた「体力」が設定されており、「つっぱり」や「押し」といった技を決めると相手の体力を減らし、自分の体力を増加させる。
相手の体力を一定量にまで減らすと自分の体力ゲージが点滅し、このときに「決まり手」となる技を成功させると勝ちとなる。
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一定数の勝ち星をあげると「うでっぷし」が上がり、体力が増えたり技をかけやすくなるほか、技をかけられても体力を削られるだけで耐えられるようになる。
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パスワードでプレイ状況を保存することができる。取組中でなければいつでもパスワードを取得することができる。
特徴
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「組む」という一般的な格闘ゲームでは珍しい要素もあり、状況に応じて少ないボタンで多様な技が出せる。
また、力士によって特徴が違うのでシンプルながらも戦略性がある。
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勝利を重ねていくことで「うでっぷし」が上がり、番付上位の力士にも勝ちやすくなるというRPG的要素を取り入れている。
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2人プレイにも対応
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部屋別対抗の勝ち抜き戦となっており、先に相手方五人の力士を倒した方の勝ちとなる。
評価点・おバカな点
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簡単操作で多彩な技
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十字ボタンとA・Bボタンの組み合わせで様々な技を繰り出し、大相撲の熱い取組を再現することができる。
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ユーモアあふれる登場力士達
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番付表に名を連ねる力士たちはいずれも個性的な名前で、「百代富士（千代の富士）」「小目錦（小錦）」「満潮（朝潮）」といった実在の力士名をもじったもののほか「八九三海(やくざうみ)」や「四十方(しじゅうかた)」といったヘンテコな名前も数多く揃っている。
また、
緑や紫などの人間離れした肌色の力士
もいるが、そのお陰で見分けやすい。
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ちなみに、発売元であるテクモの名を冠した「手雲山」という力士も居るのだが、番付は「小結」。
「横綱」にしなかった謙虚さがなんとも微笑ましいが、実力は横綱レベルだったりする。特に「粘り」に関しては両横綱を差し置いて最強。
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テクモは当時から東京の会社なのに何故か手雲山の出身は福岡県。
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相撲の常識を覆すコミカルな演出
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つっぱりで土俵の端から端までぶっ飛ぶ、上手投げで画面外まで打ち上げられたのち落下して地面にめり込む、下手出し投げでコロコロ転がって飛んでいくなどゲームならではの愉快な演出で楽しませてくれる。
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BGMも全体的に明るくコミカルな調子の物が多く雰囲気を盛り上げる。
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実際の相撲ではできないようなバカ技も
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先述の画面外からの落下で落下地点を調整して相手の頭上に落ちる逆転技(決まり手は浴びせ倒し)、「
すうぷれっくす
」や「
ぶれえんばすたあ
(うっちゃりの代わり)」といったプロレス技、まわしを脱がせる技「
もろだし
」…等。
一応、まわしが脱げる事態を想定したルールは現実に存在するが。正式には「不浄負け」といい「まわしが外れたほうの反則負け」と扱われる。現実の大相撲の本場所でも100年に1～2回程度と極めて稀ではあるが発生している。
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随所に見られる行き届いた配慮
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パスワードは平仮名16文字と短めで、一番ごとに取得することができるので、短時間のプレイにも向いている。
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取組前の「四股」や「塩撒き」等の演出も、スムーズな進行を妨げない程度に臨場感を高めている。
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序盤は番付の上がり方、プレイヤーの成長の仕方共丁度よく、適度な緊張感を保ちながらプレイできる。
問題点
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四股名で使える文字は55種類しかなく、やや自由度が低い。
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それでも「海」や「山」などのよく使われそうな文字は揃っているので、それらしい名前は作ることができる。現実の大相撲にいる力士の四股名もそれなりに再現可能。
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むしろ、容量の限られたファミコンの時代にこれだけの漢字を用意できたことは褒められる点だろう
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いくら負け越しても下がらない番付
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非現実的であるが、勝ちにくい序盤のモチベーションが下がらないための配慮とも解釈できる。
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番付上位になる頃には「うでっぷし」も相当上がり、格下相手には適当にやっていても勝ててしまうため緊張感が薄れてしまう。
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こうなるとあとは横綱をはじめとする上位陣に楽に勝てるだけの「うでっぷし」を上げる作業となってしまう。
総評
大相撲というコンシューマー機では初の題材であるにもかかわらず、制約の多いファミコンで誰もが楽しめるように仕上げた完成度の高い名作といえる。
単なるバカゲーの域に収まらず、当時の作品としてはまともな相撲ゲームであると言える。
テクモはこの作品の発売からおよそ半年後、これまた名作として名高い『キャプテン翼』をリリースしたこともあり、当時のテクモの実力の高さをうかがい知る事ができるであろう。
本作はバーチャルコンソールで気軽に楽しめるので、興味を持たれた方は是非プレイしていただきたい。
続編
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『
つっぱり大相撲 平成版
』
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PCエンジン／1992年12月4日発売／ナグザット／6,800円（税別）
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『
つっぱり大相撲 立身出世編
』
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スーパーファミコン／1993年3月26日発売／テクモ／9,000円(税別）
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本作にも「もろだし」が採用されているほか、裏技で「水着＋まわし姿」の「女性力士」も使用できる。
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女性力士にも「もろだし」を決めることができ、水着の上を脱がして
まさかの乳首
が見えてしまう。
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『
つっぱり大相撲 Wii部屋
』
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Wiiウェア／2009年4月14日配信開始／テクモ／1,000Wiiポイント
余談
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かつてジャンプにあった読者投稿コーナーである『ジャンプ放送局』に「リットン調査団」という「疑問に読者が知恵を出しあって答えを探す」という趣向のコーナーがあり、お題の一つに「相撲でまわしが外れたらどうなるか」というものがあった。上述の通り正解は「不浄負け」という反則行為なのだが、故意か否か「決まり手『もろ出し』で負け」という内容の誤答が大量に寄せられ、その原因として本作の「もろだし」が触れられ編集責任者のさくまあきら氏が「この企画は真面目な内容なのでギャグに走らないでほしい」とぼやく、という一幕があった。当時のファミコンユーザーに本作の「もろだし」が強い印象を与えたことがうかがえる。
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本作発売の頃はファミコン漫画自体が徐々に斜陽になってきた時期だった上に、このようなスポーツゲームは元々ネタにしにくいということもあってかファミコンの漫画作品で扱われた例は極めて少ないが、そんな中の1つとして学研の学年別学習誌『3年の学習』の1988年7月号付録「学研ヒットまんが第1集」の「ファミコン・コン太（作者・高峰至）」で本作がその題材として使われている。
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この作中でもしっかり上記の「もろだし」が採用されている。このような学習誌のマンガのネタにされるほど本作ルーツの一大ネタとして定着していたことが窺える。
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上述の通り本作は『キャプテン翼』の半年前にリリースされた作品であるが、その縁かエンディングのパレードのシーンで観客の中に「サッカーボールに右足を乗せて立つ大空翼」の姿を見ることができる。ちなみに開発開始は本作の方が遅かったらしい。
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また同作でのアドベンチャーパートでは「手雲山」が名前のみだが登場する。同時に「大相撲パリ場所」というツッコミどころも…。
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他にも全国大会優勝時に隠しコマンドで翼が「ごっつぁんです！」と隠しメッセージを言ったりと、本作とちょっとしたコラボがなされている。
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『キャプテン翼』の絡みでは取組前の対戦表示でリセットを押しっぱなしにすると文字表示が変化したものの中に翼の顔のシルエットのようなものが見える。
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これは徳間書店のファミコン情報誌『ファミリーコンピュータMagazine』1987年19号の裏技コーナー「超ウルトラ技50+1」で最低ランクの幕下技として載せられていた。大技林は同コーナーで掲載されたものを集約したものだが大技林そのものが『キャプテン翼』が発売された後ということもあって、もう旬が過ぎたこともあってか掲載されていない。
最終更新：2024年01月13日 16:42
