本項ではゲームボーイアドバンス用ソフト『マリオ&ルイージRPG』と、リメイクであるニンテンドー3DS用ソフト『マリオ&ルイージRPG1 DX』の両方を紹介します。
判定はどちらも「 良作 」です。



マリオ&ルイージRPG

【まりおあんどるいーじあーるぴーじー】

ジャンル ブラザーアクションRPG

対応機種 ゲームボーイアドバンス
メディア 128MbitROMカートリッジ
発売元 任天堂
開発元 アルファドリーム
発売日 2003年11月21日
定価 4,800円(税別)
プレイ人数 【GBA】1人(マリオブラザーズは1~4人)
【WiiU】1人
セーブデータ 3個(EEPROM)
レーティング CERO:全年齢(全年齢対象)
周辺機器 GBA専用通信ケーブル対応
配信 バーチャルコンソール
【WiiU】2014年4月30日/702円(税8%込)
判定 良作
ポイント 『マリオ&ルイージRPG』シリーズ第1作目
ターン制だがアクション性の色濃いRPG
マリオシリーズ

概要

スーパーマリオRPG』『マリオストーリー』に続くRPGマリオシリーズの第三弾にして、「マリオ&ルイージRPGシリーズ」の第一作。
マリオ単独で冒険に出ていたそれまでのシリーズと異なり、緑の弟ことルイージが冒険に同行し、兄弟の力を合わせた様々なアクションを駆使して進んでいくのが大きな特徴となっている。

本作の開発を担当したアルファドリームは、かつて『スーパーマリオRPG』のディレクターだった藤岡千尋を始め元スクウェアのスタッフを中心に構成されている。
BGMも『スーパーマリオRPG』と同じく下村陽子氏が担当*1。後のマリルイシリーズでも彼女が引き続き音楽を担当する事になる。


ストーリー

ある日、マメーリア王国からの親善大使と名乗る人物がピーチ姫に謁見を求めてくる。
しかしそれは悪しき魔女ゲラゲモーナの罠であり、ピーチ姫は声を奪われ、出す声すべてが周囲を破壊するバクダン声になってしまった。
ピーチ姫の声を取り戻すためにお馴染みヒーローのマリオ、留守番を決め込むもののひょんな事から無理やり同行するハメになったルイージ、
そしてバクダン声ではさらう事もかなわぬと憤慨するクッパは、共にゲラゲモーナを追ってマメーリア王国へと向かう。


特徴

このシリーズでは、AボタンとBボタンの二つがそれぞれマリオとルイージのどちらかに対応するボタンとなり、その組み合わせで二人の協力技「ブラザーアクション」を繰り出すことができる。
これを使いこなし、「兄弟で力を合わせて進む」という独自性が本作のゲーム性の中核を担っている。

  • 単体で行えるアクションは、ジャンプ、ハンマー、ハンド(マリオはファイア、ルイージはサンダー)の3つだが、ブラザーアクションとしてマップ攻略用・バトル用の必殺技と言った多くの派生技が存在する。
    • マップ攻略に使うブラザーアクションはBボタンで始動するが、マリオとルイージのどちらが先頭になっているかで使えるものが異なる。STARTボタンで順番を入れ替えられるようになっており、謎解きではどのアクションを使うべきか適宜考える必要がある。
  • バトルではマリオはAボタン、ルイージはBボタンに必ず割り当てられ、攻撃時にタイミングよくボタンを押すことで本来の威力を引き出せるが、失敗すると威力が弱くなってしまう。
    • バトル中にBP(ブラザーポイント)を消費し、大ダメージを狙える「ブラザーアタック」を放つことができる。
      これもコマンド入力に失敗すると威力が弱くなってしまう。(通常攻撃同様、入力ミス時のリアクションも面白いので一見の価値あり)
    • ブラザーアタックは使用する時にアクションのレベルを設定できる。レベル1でボタンを押すタイミングで押すボタンの指示とモーションのスロー化が発生し、レベル2ではボタンの指示のみ、レベル3ではスロー化もタイミング指示も一切なくなる。
      • レベルが低いとBPの消費は大きいが、アクションを成功させやすくなり、逆にレベルが高いと指示やスローモーションはなくなるがBPの消費が減り攻撃力も高くなる。プレイヤーの熟練度次第でダメージ効率を上げられるアクションRPGらしいシステムとなっている。
    • 何度もブラザーアタックを使っていると戦闘中に「アドバンスコマンド」を閃き、閃いた直後から使用可能になる。
      • コマンド入力時の特定のタイミングで違うボタンを入力することで追加効果を持った別の技に派生するというもので、あえてコマンド入力の派生を無視して元のブラザーアタックを使用することも可能。一部のアクションは攻撃範囲などが変わるため、意図的な使い分けも戦略の内である。

進化したアクションコマンドバトル

  • スーパーマリオRPG』や『マリオストーリー』同様、タイミングよくボタンを押すことでダメージ量を増やしたり、ガードできたりするアクションコマンドももちろん健在。
    • 本作では相応に進化しており、通常攻撃だけでなく敵攻撃の回避もジャンプかハンマーで行うようになっている。
      これによって、アクション次第ですべてのダメージを完全に無効化したり、一部の敵の攻撃にはカウンターを決めることもできるようになった。
      • 敵によっては回避・反撃の両方が可能だが、基本的に反撃を狙うとなるとタイミングは少々シビアになる。
        余裕を持って安全に回避するか、さらにタイミングを合わせて早期決着を狙うか、という駆け引きが生まれる。
    • また、敵の攻撃には必ず前兆とある程度の法則があり(例:マリオを指差すとマリオを攻撃する、緑色に光るとルイージを攻撃するなど)、その法則をどれだけ早く見つけられるかで戦闘の有利・不利が大きく変わってくる。
    • 後半になるとダミーの動きをする敵やフェイントをかけてくる敵も出てくるため、緊張感のある戦いが繰り広げられる。
  • マリオかルイージのどちらかが戦闘不能になると、生き残った側が倒れた方を背負ってかばいながら戦う。
    • この状態ではブラザーアタックが使えなくなるばかりか、防御・回避・逃走がしにくくなるというハンデを背負うことになる。
      • 戦闘不能状態のキャラは、通常戦闘では戦闘終了後にHP1で復活し、ボス戦後であればHP・BP双方が完全回復した上で復活する。
  • 戦闘から逃げる際はマリオ、ルイージに対応したボタンの規定数連打が必要となり、その際にペナルティとして一定量のコインを失ってしまう。
    • 相手のレベルが高いほど逃げるのに時間がかかり、失うコインの量も多くなる。
  • レベルアップすると、上昇させたい能力を1つ選び、ルーレットで上昇する数値を選ぶことになる。
    • 同じ能力ばかり上げていると、ルーレットに出る数字が小さい数ばかりになってしまうため、よく考えて能力を上げなくてはならない。
    • ステータスのひとつである謎の項目「HIGE」は、そのものずばり、「ヒゲのツヤの度合い」。
      • 戦闘時にラッキークリティカルが出やすくなるという、他のRPGで言う「LUCK(運)」に相当する。また、その素敵なHIGEの魅力で店員を魅了し、値引き・高価買取を促すことができるという独自の要素も併せ持つ。

その他の特徴

  • RPGでは珍しく宿屋がなく、回復ポイントもごく一部に限られているため、回復は基本的にアイテムによる自給自足となる。
    • 一見不便に思えるかもしれないが、代わりに本シリーズは序盤から回復アイテムが手に入る「?」ブロックがより大量に設置されているほか、敵も結構な確率で回復アイテムをドロップするようになっている。
      また基本的にボスを倒した後は全ステータスが回復する。
    • さらに先述通り、アクションの腕次第でノーダメージでラスボスまで戦い切ることすら可能なゲームなので、ダメージを受けすぎなければアイテム不足に陥ることはない。
  • 本作に登場するキャラクターや地形、一部のアイテムの名称は笑い声から付けられているものが多い。
    • ゲラゲモーナ・ゲラコビッツ・ゲラ豆…笑い声の「ゲラゲラ」
      ウフフマウンテン・ウフ村・ウフ豆…笑い声の「ウフフ」
      アハハ・アハデミー・アハ豆…笑い声の「アハハ」
      デヘヘバレー・デへ豆…笑い声の「デヘヘ」など、本作のユーモア路線にマッチしたネーミング。
    • さらに、物語の終焉へと近づくダンジョンの名がその名もジョークエンド。とことん「笑い」にちなんだものに統一されている。
  • また本作には、これまでの『スーパーマリオアドバンス』シリーズ(1~4)と同様に『マリオブラザーズ』も同時収録している。
    • マリオブラザーズのみ『スーパーマリオアドバンス』シリーズとの互換性があり、各々異なるカセット同士での通信プレイができる。
    • 『マリオブラザーズ』モードに関しては『スーパーマリオアドバンス』と同様のため、詳細はそちらを参照。
  • ゲームボーイプレイヤーでプレイすると、オプションでコントローラーに振動機能を付けることができる。

評価点

  • マリオのRPG作品史上初の「マリオとルイージの一緒の冒険」
    • 「マリオは冒険、ルイージは留守番」という今までのマリオのRPG作品のパターンに対し、今作では「マリオとルイージが一緒に冒険」というありそうでなかった冒険が繰り広げられる。
    • 内容もコミカルでユーモラスな描写が多く、楽しんで冒険をすることができる。
  • シンプルながらもアクション要素が高く、奥が深い戦闘。
    • 「アクションが得意な人はブラザーアタックのレベルを上げてさらに効率よく、苦手な人はレベルを下げる」といったように、アクションが得意なプレイヤーと苦手なプレイヤーへの配慮がされている。
    • 他のマリオRPGシリーズと比べ「体当たりをジャンプでかわして踏みつけ」「相手の弾をハンマーで弾き返す」など防御・回避が視覚的にも非常に分かりやすく、そして効果的。パラメータのバランスもアクションゲームにありがちなシビアさはほどほど。
  • 兄弟愛が感じられる細かい描写。
    • 兄弟の協力技であるブラザーアクションがないと進めない箇所が多いのはもちろん、戦闘中に片方が戦闘不能になるともう片方が背負いながら戦う、戦闘中にアイテムで戦闘不能を回復してあげると互いにお礼を言い合う、お互い抱き合って再会を喜ぶなど、兄弟の仲の良さが細かいところでも描かれている。
    • 公式イラストの一部やステータス画面でお互いをライバル視するかのように押し合っていたり、マリオとルイージの扱いの(ネタ的な意味における)差といった要素はあれど、根底ではやっぱり仲のいい兄弟なのだということをしっかりと感じさせてくれる。
  • グラフィックがよく出来ており、キャラクターがかわいらしく描かれている。マリオとルイージのリアクションも豊富。
    • マリオとルイージはボイスはいくつかあるものの掛け声程度でセリフは一切存在せず、リアクションはジェスチャーと絵文字のみ。
      だが、そのジェスチャーが非常に多彩かつオーバー、さらにコミカルなため台詞なしでも十分伝わってくる。
    • 戦闘のコマンド選択時にBGMに合わせて踊るマリオとルイージなど、かわいいアクションが多いので見ているだけで面白い。
    • 戦闘では多彩なアクションに成否判定があるという性質上、失敗時のアクションも同様に多い。
      • ハンマーの頭部が取れてしまい目を丸くして驚愕しながら棒だけでぶっ叩く、ハンドが暴発して黒コゲになるなど、失敗してもテンポが良く面白いリアクションを楽しめる。
    • ほかにも、「ゲヒャヒャヒャヒャ!」と舌を出しながら下品に笑うゲラゲモーナ(ボイス付)、待機中でもやけに生き生きと動く各種敵キャラ、腕を振り回して踊るように喜ぶクッパといったそれぞれのキャラクターの豊富なアニメーションがバトルや会話画面をより一層賑やかにしてくれる。
  • キノコ王国とは別の国が冒険の舞台ということで、海外旅行を彷彿とさせる旅情感が強く、インターフェースのデザイン面にも反映されている。
    • 具体的には他のRPGのメニュー画面に相当するのがスーツケース、ステータス確認画面に相当するのがパスポート、といった具合。
    • そして歩き回れるマップもかなり広く、後述のようにあらすじは一本道だが寄り道要素が多く、観光気分はバッチリ味わえること請け合いである。
    • 為替や両替という概念も出てくる。為替の変動幅は常軌を逸しているが…。
  • チュートリアルがしっかりと丁寧に行われるため、詰まることが少なく、初心者にも優しい作りになっている。
    • ただし、ストーリー進行にクリアが必須の一部ミニゲームには救済措置がなく、そのことを加味するとそれなりには優しいといった具合だろうか。
  • 歴代シリーズのファンサービスネタがとても多い。
    • 敵キャラとしてバトル内で性質が上手く再現されている『Dr.MARIO』のウィルス、スーパースコープを装備したキラー、『マリオブラザーズ』よろしく左右がループしている戦闘演出、久々にハンマーを使うクッパ、『スーパーマリオRPG』のジーノがミニゲームの案内人として登場*2する、とある場所で『ルイージマンション』のオヤ・マー博士が登場するなど。さらには今までのシリーズ歴代のハテナブロックの展示場(生真面目なユーモア入りの解説付)があるなど、過去作ネタが目白押し。
    • さらに、『スーパーマリオブラザーズ3』と『スーパーマリオワールド』で中ボスを務めたコクッパが(セリフは一切無いとはいえ)実に数年ぶりにボスキャラとして復活したことも特筆すべきだろう。
      • 一応、本作の4ヶ月前に発売された『スーパーマリオアドバンス4』などの過去作リメイクでは登場していたのだが、新作での登場は日本では『ヨッシーのロードハンティング』以来、およそ10年ぶり。海外外注も含めるとCD-i『Hotel MARIO』以来の再登場となる。
  • 下村の手によるBGMも良質。
    • 過去作のアレンジはもちろん、オリジナルのBGMもコミカルな世界観にマッチしている。

問題点

  • ストーリーは割と短めな上にシナリオは一本道。
    • アイテムが隠されている寄り道スポット自体は存在するが、分岐や隠しダンジョン、ラスボスクリア後の追加要素といったものは無い。アドバンスコマンドを活用できれば20時間ぐらいでクリア可能。
      • 途中進め方が自由になるポイントはあり、またとあるバグを活用すればゲーム展開を無視した進め方も可能だが、正規の手段ではないためフリーズや詰みになる可能性がある。
  • 隠しブロックから出てくるアイテムがウフ豆というアイテムのみ。
    • このウフ豆は隠しブロックを除いてはサーフィンをするミニゲームでしか手に入らないため、収集が面倒。その代わり、このミニゲームによって豆自体は無尽蔵に入手可能なので、そこまで大きな問題ではない。
  • 各種豆で作れるドーピングアイテム
    • 各ドーピングアイテムに使用する豆はどれもミニゲームをクリアする必要があるが無尽蔵に入手可能であり、作れるドーピングアイテムにも使用制限がほとんど無いため、ゲームバランスが崩壊しかねない。
      • ミニゲームが苦手だという人でも、一番使うことになるアハ豆はマメーリア周辺の雑魚敵がドロップするし、デヘ豆もミニゲームのコツを掴めばこれまた大量にGETできる。
    • とはいえ、よほどドーピングしない限りそんな事態は発生し得ないのに加え、この仕様そのものが最強ステータスを目指すやり込み要素としても作用しているため、この辺りはプレイヤーによりけりである。
  • 装備が整うと実質的にSPEED(素早さ)が死にステータスになってしまう。
    • 一部の装備には「アタック1番」という効果が付加されており、SPEEDの値を無視して最速で行動できるようになる。また、ルイージ専用であるが「マリオフォロワー」(マリオの直後に行動する)、「マリオアヘッド」(マリオの直前に行動する)という効果も存在。
      マリオに「アタック1番」効果を、ルイージに上記3つのいずれかを装備させるとSPEEDの値に関係なく必ずふたりとも敵より先に行動できるようになる。
    • これらの効果を持つ防具は防御力はそこまで高くないものの、確実に最速行動して敵の数を減らせるため攻撃を受ける機会自体大きく減らすことができ、実用性は高い。
      • むしろ、これらより上の防御力を持つ防具には、特殊効果に癖があって実用面ではイマイチというものも少なくない。
  • キノコバッジ系の効果「キノコパワー」が明らかにバランスブレイカー。
    • 手持ちのキノコ系アイテムの所持数に応じてダメージが増加するのだが、割合増加などではなく最終的なダメージに算出値を直接加算する効果。5種のキノコをすべて99個持つと1ヒットにつき70ダメージ程度加算される。
      最上位のゴールデンキノコだけは非売品で大量に集めるのが非常に難しいが、他4種を揃えるだけでも50ダメージ近く加算され十分すぎるほど強力。
    • チョッパーブロスやタイフーンブロスなどの多段ヒットするブラザーアタックは徐々にダメージが減少して最低ダメージである2ダメージに収束していくようになっているのだが、キノコパワーはこのダメージ減少補正を受けないためこれらのブラザーアタックが異常に強力になってしまう。
    • 性質上レベルやステータスが低いほど恩恵が大きくなる。今作は戦闘を介さずにコインを稼ぐ手段が存在していることもあり、その手のやり込みにおける切り札として用いられることが多い。
      もっとも、ある程度ステータスが極まったとしても異常なほどに強力なので、やはり最終的にはキノコバッジAA一択となってしまいがち。
    • 一応欠点として、本来は回復アイテムであるキノコを火力要素とするため、HP回復に使うのがためらわれるのが悩みどころ(ナッツ系で代用できてしまうが)。
  • 入手機会の限られるドロップアイテムが存在している
    • スタービーンズカフェで7種類全部のコーヒーを作ると、オヤ・マー博士から「ゲームボーイホラーSP」が手に入る。その効果は「敵を倒した時にレアアイテムをドロップすることがある」というもの。
      この効果は戦闘する機会が限られるボスキャラにも有効であり、そのドロップアイテムが限定品の場合、予備知識がない状態で倒してしまうと二度と手に入らないことになってしまう。一応スイングブロスAdvで盗むこともできるが、落とすアイテムが通常のドロップ、盗んでドロップの両方がある場合、どちらかランダムで盗むため、盗んでドロップのアイテムが手に入れられないこともある。なおスイングブロスAdvでアイテムを盗んでしまうと、倒してもアイテムは手に入らない。
      • 該当するアイテムは、ゲラーネ*3の「スレッジハート」、パーニョ(4戦目)&キャサリンの「ラッキーリボン」、レミーの「クッパフィスト」、ロイの「クッパファング」。
  • 逆に通常のドロップが限定品のボスもおり、癖で「ゲームボーイアドバンスSP」を装備しっぱなしで倒してしまうと、盗んでドロップのアイテムがある場合、通常ドロップの限定品が手に入らないという事態も発生してしまう。
    • 該当するアイテムはマザーパックンの「トゲキラーバッジA」、ガンゾーの「ラッキーストーン」、ヤドルフ3世の「フォロワージーンズ」、マメパックンの「パックンスイング」、ルドウィッグの「パックンスーツ」。
  • 移動のテンポが若干悪く、各地にある緑色の土管を使っての簡単なワープしか無い。
    • 付け加えるなら全体的にマップが広い上、通常のフィールドを移動するのにもブラザーアクションが必要とされる場所が多い(特にハイジャンプ)ため、テンポの悪さに拍車がかかっている。
  • アドバンスコマンドの説明不足
    • アドバンスコマンドの分岐の詳細な条件は「コマンド発動中に『!』マークが出たタイミングで、通常時とは逆のボタンを押す*4」というもの。
      • 入力コマンドと入力タイミングを知るためには、レベル1(イージー)に下げる必要があるが、一旦レベル3をマスターして使いこなせるようになっている状態ではわざわざレベルを最低に戻して使おうという考えに至りにくい上、ゲーム中はおろか説明書や公式サイトにすらも詳細な説明が一切存在していないため、せっかく覚えても肝心の使い方に気づきにくい。使い方がわからないまま1度も使わずにクリアしてしまったというプレイヤーも少なからず存在している。
  • とあるレギュラーキャラクターの扱いが悪い。
+ ネタバレ注意!

悪役でお馴染みのクッパ。今回はRPGのように手伝ってくれると思いきや…。

  1. 序盤で自慢の戦艦カメジェットを敵に破壊された上に、落下先で大砲の砲身にハマりこみ、そこのボスに辱められた上に金銭せびりのカモにされ、最後には大砲でどこかへ飛ばされる
  2. 記憶喪失になったところを利用され、盗賊のしたっぱとして働かされる
  3. ショックで記憶を取り戻した矢先にゲラゲモーナに心身ともに乗っ取られる
  4. 最後はマリオとルイージが体内のゲラゲモーナを倒し、元に戻れたのはいいが、気絶したまま放置されてしまう。そのままクッパ城に爆弾を仕掛けられ爆発に巻き込まれる
    「爆発したクッパ城ごと海に落下→落下の衝撃で空中にすっ飛ぶ→カメラに激突して画面にヒビが入る」というメタ演出がある上、叩きつけられた際に非常に情けない変顔になる始末*5
    挙句の果てにEDではプレゼントボックスに入れられてキノコ王国に帰るピーチ姫の飛行機で吊り下げられたまま運ばれ、そしてクッパ城に勢いよく落とされる

…と、シリーズを代表する悪役とは思えないほど扱いが悪い。

また、すでにいじられキャラが確立されつつあった時期とはいえルイージも「金的」「女装」「催眠術」、挙句の果てに「ハンマーで平べったく叩き潰されサーフボード代わりにされる」……と、なかなか酷い扱いを受けているシーンが多い。いじり一辺倒ではなくそれなりに見せ場も多く存在するため、クッパと比べれば優遇されている方ではあるが。


総評

「マリオとルイージが協力し合いながら冒険する」という、今までになかった物語が描かれる本作。
単純な操作で簡単に遊ぶことができ、シンプルながらもアクション性はそれなりに高く、豊富なブラザーアクションを活かした奥が深い仕掛けも用意されているため、謎解き面でも飽きさせない作りになっている。
もちろん「アクションが苦手」「謎解きが苦手」といったプレイヤーへの配慮もきちんとなされているため、初心者にもとっつきやすい作りとなっている。
マリオらしいアクション性をより深く突き詰め、さらにマリオファンの心をくすぐる要素も多数盛り込まれた本作は、『マリオ』シリーズファンはもちろん、マリオ作品に初めて触れるプレイヤーにも問題なくプレイできる良作だと言えるだろう。


余談

  • 本作の好評を受け、以降も「携帯機用のマリオRPGシリーズ」として続編が順調にシリーズ化されていった。
  • 全体的なシステムや演出がかつて同スタッフが制作した『トマトアドベンチャー』に酷似しており、本作と直接のつながりはないものの同じ延長線上にある作品と捉えることができる。
  • ゲラゲモーナの1番弟子ゲラコビッツは、海外で特に人気が出ており*6、本作が大好きなアメリカの翻訳担当の要望により、オリジナルキャラクターとしては珍しく続編である『2』と『3』にも登場している。
  • 没データについて
    • 実はゲーム内にはフォックス・マクラウドキャプテン・オリマーなど多数の任天堂キャラクターの没になったグラフィックや没セリフが残されており、会話内容から察するに本来は前述のドーピングアイテムを生産する場所で多数のニンテンドーオールスターがゲスト出演する予定だったようだ。それが没になり、オヤ・マー博士だけが登場することになった様子。
    • また、日本版限定で入手可能なアイテムも存在する(海外版でもデータ自体は残されており、チートを使うことで入手が可能)。
    • その他にも「ジーニストジーンズ」や「セーフガード(4作目で採用)」など、本作では没になった装備品もいくつかデータに潜んでいたりする。
  • CMでは『HOT MARIO』と題し、SMAPの稲垣吾郎がマリオに扮して登場する。
    • 砂漠での過酷な冒険……と思いきや、園児がいっぱいいる公園の砂場であることに気づいてバンザイするというシュールな絵図。肝心のルイージがいないのはご愛嬌。
+ CM

  • 2017年にニンテンドー3DSでリメイク作『マリオ&ルイージRPG1 DX』が発売。詳細は後述。

マリオ&ルイージRPG1 DX

【まりおあんどるいーじあーるぴーじーわん でらっくす】

ジャンル ブラザーアクションRPG
対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 任天堂
開発元 アルファドリーム
発売日 2017年10月5日
定価 4,980円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 2個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
周辺機器 amiibo対応
判定 良作
ポイント 第1作目を『4』準拠でリメイク
新要素「クッパ軍団RPG」を追加
キャラの削除・セリフの追加・バランス調整等の変更点も

概要(DX)

初代『マリオ&ルイージRPG』を3DS用にリメイクした作品。
グラフィックが『4』以降準拠にリニューアルされ、新要素として「クッパ軍団RPG」が追加された。
それ以外にも細かい部分が追加、調整されている。


特徴(DX)

後発の作品、特に5作目である『ペーパーマリオMIX』で追加された要素が本作にも多く引き継がれている。

  • ガイド
    • 基本的なシステムやブラザーアクション、ブラザーアタックなどの解説を任意で見られる。
  • イージーモード
    • 戦闘でマリオとルイージが強くなる。
  • アシストモード
    • ONにすると戦闘で敵がマリオとルイージ、どちらを狙っているか分かるようになる。
  • きんきゅうガード
    • 敵の攻撃をよけきれないと思ったら、Xボタンを押すとガードしてダメージを減らせる。
  • アクションコマンドの成功判定が複数段階になった。
    • ジャンプ攻撃時にタイミングよくボタンを押せば二回踏める。
  • ボス戦でボスのHPが減るとボスが怒って赤く光る。
    • この状態になるとボスの攻撃が激しくなるが、ボスが弱っていることが分かりやすくもなっている。
  • 戦闘でモンスターにもレベルが設定されるようになった。
  • 逃げる際にボタン連打が不要になり確実に逃げられるようになったほか、コインも落とさなくなった。
  • GBA版では、フィールド画面でSTARTボタンを押してマリオとルイージの配置を入れ替えることができたが、本作ではブラザーアクションに応じて配置を自動で入れ替わるようになった。
    • この変更により、後発の作品のようにマリオが使うことができるアクションがAに、ルイージが使うことができるアクションがBに固定されている。
  • Xボタンで同時ジャンプが可能になった。
  • GBA版では防御カウンター時にハンマーを構えっぱなしにしていると重さに耐えきれず落としてしまうが、本作ではハンマーをずっと構えていられる。
    • これに伴い、オヤ・マー博士から貰える装備の一つ、ハンマーをずっと構えられるという効果のあったものが差し替えられた。
  • いつでもセーブが可能になった。
    • ただし、セーブブロック自体は残されている。
  • 文章にルビが追加され、漢字が読みやすくなった(任意でON/OFFの切り替えが可能)。
  • GBA版では喋らなかったクッパ7人衆(旧:コクッパ)が今作では明確にセリフ付きで喋る。

その他変更点

  • アイテムや装備品が多数追加。
    • GBA版になかった新規の特殊効果も大量追加。一方でGBA版でSPEEDが死にステータス化する一因になっていた「アタック1番」は廃止されている。「キノコパワー」も大幅に弱体化。
      • GBA版で「アタック1番」の特性を持っていた「1バンズボン」は本作でも登場するが、DEFが上がらない代わりにSPEEDが大幅に上昇する防具となっている。
  • 叩くと全回復するブロックが大幅に増加した。
  • ワープ用の土管が追加された。
  • 有料でヒントをくれる店がウワサ屋に変更された。
    • また、ゲーム内でいろいろな記録を達成すると景品がもらえるようになった。
  • ブラザーアタックの難易度は「ふつう」と「かんたん」の二つに。
    • 後者は消費BPが多くなるかわりに成功させやすくなる。威力は変わらない。
  • GBA版におけるアドバンスコマンドは「DXアタック」と名称変更され、元の技とは別技扱いになった。
  • GBA版に存在したコマンドを成功し続ける限り無限に続けられる系のブラザーアタックは、すべて一定回数でExcellentとなり強制終了するようになった。
  • 透明なブロックは今作ではわずかに光るようになった。
    • そのほか、透明ブロックが見えるようになるアイテムも追加されている。
  • 各地のブロックの数やマメの数を確認できるようになった。
    • これらを探すのが今作のやりこみ要素となる。
  • BGMがハードの音源に合わせてアレンジが施された。
    • 基本的に原曲に忠実だが、パート編成が変わったことで雰囲気が変わった曲や、新しいフレーズが追加された曲などもある。
  • キャラクターボイスは一新されているが、ゲラコビッツやゲラゲモーナ、マメック王子などのゲストキャラクターのボイスは原作からの流用となっている。
  • 一部のキャラクターが原作から削除・変更されている。主にパロディ系が自主規制されているものが多い。
    • カメジェットの乗組員のノコノコが固有のものから通常のノコノコに変更。
    • ミニゲーム解説に登場していたジーノは削除され、通常のシステムメッセージに変更。このため今作ではスクエニのコピーライトも無い。
    • FFシリーズの白魔道士に酷似した衣装のサイコカメックは、役割をそのままに『3』に登場するDr.コキノに差し替えられた。
      • サイコカメックではなく白魔道士風でもないが、似た雰囲気で白い衣装のカメックが「クッパ軍団RPG」に登場(青/白/赤/緑の4種類)、仲間にもできる。
    • メカワンワンが『4』以降に登場するメカクッパに差し替えられた。おそらく頭部が(当時の)AIBOを思わせるデザインだったことが原因だろうか。
    • 本家と見た目が大きく違っていたブーメランブロスは「ブーメランマメブロス」と名称変更。現在のブーメランブロスとは別種扱いになった。
      • 「クッパ軍団RPG」には現在のブーメランブロスも登場して共演を果たし、マメブロスと戦わせることも可能。
    • 同名の色違いが2種類並列していたリンボーブロスは、上位版の方が「オコリンボーブロス」に名称変更され区別されることになった。
    • 二代目ドンキーコングそっくりの骸骨だったビィンキーは、普通の人間風の骸骨のデザインに差し替えられた。
  • 今作ではサウンドテストモードが搭載されており、デフォルトで選択することが可能。
    • 最初からすべては聴けずゲームの進行と共に増えていく。さらにアイテムの「カセットテープ」を入手すればGBA版のBGMも聴けるようになる。
      • クラブニンテンドーの特典CDで一部の曲が聴けるのみだったが、これによって原作含めた曲を自由に聴けるようになると共に、正式な曲名が判明した。
    • ちなみにオヤ・マー博士関連のイベントでGBA版では『ルイージマンション』のメインテーマやラボのアレンジが流れたが、今作ではラボのテーマ曲(『ルイージマンション2』からの原曲流用)のみとなった。
      そのため本作は下村氏以外のコンポーザーも参加したタイトルとなった。(エンディングクレジットは下村のみ。)
    • 上記以外にも一部楽曲の削除・差し替えがあり、GBA版の一部の楽曲がサウンドテストに未収録となっている。
  • 「マリオブラザーズ」は削除された。

クッパ軍団RPG

  • 本作最大の追加要素。マリオとルイージの冒険の裏で起きていた別の物語を描いたゲーム。
    • 主役は何の変哲もない一体のクリボー。冒頭でクッパ軍団が散り散りになりクッパともはぐれる所からスタートする。
  • ステージ選択式。通常のRPGのようなフィールド移動は存在しない。
  • 最大8人までのチームを組む。仲間にできるキャラクターはクリボーやヘイホー、カメックやワンワン、クッパ7人衆などマリオシリーズではおなじみの敵キャラばかりである。(わずかに例外もあり)
    • 特定のキャラの組み合わせでチームを組むと「スキル」が発生し戦闘時にステータスにボーナスが付く。
  • キャラクターには「とつげき」「ひこう」「えんきょり」の3つのタイプがあり、それぞれが3すくみのように相性がある。敵に対して相性の良いタイプで挑むのがセオリーとなる。
    • また一部のキャラは特定のキャラに強いor弱いというケースもある。
  • 戦闘は基本的にフルオート。やることはRPGというよりシミュレーションに近い。
    • 隊長がやられるとその時点で負けになる。こちらも相手チームの隊長を倒せば勝利となる。
    • キャラクターには固有の「スペシャル技」が存在し、戦闘中にキャラが「!」を出したら使用するという合図。この時タイミングよくボタンを押すと効果が上がる。
    • 隊長だけが使える「リーダーアクション」が存在し、戦闘中に対応するボタンを押すか下画面のタッチで使用可能。ただし使用にはLPが必要で足りないと使えない。
      • リーダーアクションは複数あり組み合わせは自分で決められる。ただしキャラクターによっては使えないものも。
  • ステージをクリアしたり特定の条件を達成すると「マメ」が手に入る。これで経験値を増やしたりステータスを増強したりできる。
    • 仲間キャラとは別れることもでき、別れるとマメを置いていくことがある。なおクッパ7人衆など重要キャラとは別れられない。

評価点(DX)

  • ガイドのおかげでよりチュートリアルが簡略化されテンポが良くなった。
    • とくにブラザーアタックはガイド内でいくらでも練習することができるようになった。戦闘中でも練習に移行できるので、ひらめいたばかりのDX技を練習するということも可能。
      • 特にオリジナル版のアドバンスコマンドは、派生の仕様に気づきにくい、ゲーム内に説明がなかったなどの問題点を抱えていたため、仕様変更によって使いやすくなった。
      • ブラザーアタックの豊富な失敗パターンもガイドを利用することで気軽に見られるようになった。
  • GBA版よりサポートが充実し、初心者でもクリアしやすくなった。
    • また、一部のボスの攻撃もかわすのが簡単になっていたりする。
  • BGMはGBA版より豪華に、その上GBA版のBGMも聴けるという至れり尽くせり。
    • 通常戦闘BGMは前作とは違うアレンジ、しかも新フレーズが追加されている。
  • セリフが追加されたおかげでクッパ7人衆の個性がより強くなった。
    • 戦闘パターンも大幅に変更されており、それぞれで全く攻略法の異なる戦闘となった。
    • 7人衆は「クッパ軍団RPG」の方でも登場しており、今作ではかなり目立っている。
  • 「クッパ軍団RPG」の主役のクリボーの「クッパを助ける」という目的は終始ブレず、見ていて好感が持てる。
    • ラストエリア突入前の演説は今作の名シーンでもある。
  • 「クッパ軍団RPG」では原作の補完を含め、歴代のマリルイシリーズに関わる小ネタがあり、シリーズをプレイしてきた人ならニヤリとできる。
    • また、「クッパ軍団RPG」はメイン敵がゲラコビッツなためか、全体的に『3』を彷彿とさせるシーンが多い。
  • 「クッパ軍団RPG」で仲間にできるキャラクターはかなり多種にわたる。
    • マリオシリーズではおなじみの敵から少しマニアックなキャラ、『4』のエリート3人組などマリオシリーズに詳しい人なら「こんなキャラも使えるのか!?」と思えるはず。
    • ちなみにマリルイシリーズではおなじみの「イエロースター」も特定の条件を満たすと仲間にできる。

賛否両論点(DX)

  • ブラザーアクションを覚えていない場合、後列キャラがMAP上でハンマーやハンドを任意で使用できなくなった。
    • 前述の入れ替えの仕様変更により、ブラザーアクション習得前に相方に故意にハンマーやハンドを使った際のリアクションが見られなくなった。ゲーム進行上必要ないが、多彩なリアクションで目を楽しませてくれていただけに、見る機会が減ったことは惜しい。
      また、ゲーム開始直後も、同じ理由で入れ替えが出来なくなっている。
      • このようにいろいろと小ネタが削除されてしまって残念がられているが、「金的ジャンプ」はきっちり残っている。
      • ただしGBA版と比べるとルイージの体力消耗が非常に多くなっている。
  • ブラザーアタックの通常版とDX版が別技扱いになったが、その際に消費BPに差が生じるようになった。大抵はDX版の方がBPをより多く消費する。
    GBA版ではどちらも消費BPは同じだったためわずかに使いにくくなったと言える。
    • 一方、DX版は基本的に「トゲを持つ敵にも通用するジャンプ属性の攻撃」「アイテムを盗む効果が付く」など、技の性能としてはGBA版の時点で通常版の上位互換という部分が強い。これをバランス調整と取るかはユーザーの感覚次第といったところ。
    • また、GBA版のアドバンスコマンドでの通常技の途中から派生していく仕様の方が好きだったという声もあり賛否が分かれている。
  • 「クッパ軍団RPG」以外の追加のやりこみ要素は上記のブロック・マメの数が記録されるようになったことのみ。
    • 『3』以降のようにボス敵との再戦やブラザーアタックを用いたミニゲームは用意されなかった。オリジナルに忠実とも取れるが、近年の作品では定番だっただけに惜しまれる。
  • テキストは概ね原作に忠実だが、CERO:Aにそぐわなかった一部の アレ なセリフが変更されている。
    + 「ワシはこの中にネタバレ村を作ってネタバレ村の村長に立候補するかもしれん…」 ある島で話すことができる不思議な生き物「クス・ジー」の中には、
    ワシはこの島におっぱい村を作って…おっぱい村の村長に立候補するかもしれん…壮大なロマン…
    というどうしようもないスケベ発言をする者が存在するが、「おっぱい村」が「マシュマロ村」に修正されている この経緯を知ってると隠語に聞こえる
    リメイク元のファンからよく話題にされるセリフであり、変更されることも予測はされていたが…。
    その一方で、新たに「プルプルイズバスト」なる珍言が追加されていたりもする。いいのか。
    また、ジョークエンドの少女型のボスのセリフが変更されており、リメイク元では対決前にキャバクラを彷彿とさせるごっこ遊びでマリオブラザーズを油断させてから相方と共に「サービス」と称して襲いかかる*7が、今作では「男の人が上がり込んできた」と相方が怖がったのを見て、揚げ足を取る形で激情して襲いかかってくる形に変更されている。
    態度も部屋に誘い込むものから、部屋に上がり込むことを忌み嫌うものになっているが、誘い込む意図が見え隠れするヒント看板はそのままなので、微妙に矛盾が生まれてしまっている。
    ほかにも、 アレ な要素では無いが、土管の店に住む土管を説明する人物が別れの際に毒舌な愚痴を言う表現が修正されている。
    • こういった場面を懐かしむために遊んだユーザーがこれらの変更に惜しみの声を上げることも少なくなかった。

問題点(DX)

  • 「アタック1番」廃止と「キノコパワー」の大幅な弱体化でバランスブレイカーと呼べる要素は概ねなくなったが、「マリオアヘッド」「マリオフォロワー」は健在でありルイージのSPEEDが無意味になるのは変わっていない。
    • 「マリオアヘッド」効果のスキャンダルジーンズは今作のルイージの装備では非常に高性能な部類であり、コレより上位の装備がどれもこれも癖がある効果のものばかりであるためやっぱり一択になってしまいがち。
    • また、『3』以降登場したガードシェル系と同様のバリア効果を持つ装備も登場している。相変わらず強力だが、今作ではアクセサリではなくウェアカテゴリでありステータスも低いため、過去作ほどの強烈さはなくなった。
    • 「キノコパワー」に関しては、『最速で入手しキノコ系をすべて99個集めたとしても同時点で登場している店売りのバッジに性能が劣る』という、弱体化を超えて実用価値がほぼ皆無という状態になってしまっている。
  • 各ステージのデモは設定で見返し可能だが、エリアごとのムービーはゲーム内で見返すことができない。
    • 先述のラストエリア突入前のムービーも見返し不可能。ゲーム内で見返せないのは惜しまれる。
  • 仕様変更による死にギミックの発生。
    • 水中を泳ぐ際にGBA版とは違い、DXでは画面上部まで泳げるように変更された。
    • これにより、GBA版では高い段差を上がる場合は渦巻を使う必要があったのだが、DXでは渦巻を使わずとも段差に上がることができるようになり、渦巻の意味が無くなってしまった。
    • ほかにも、スピンジャンプやハイジャンプの準備中に歩けるようになったため、GBA版ではサンダーのくっつきを利用して通り抜けるギミックを、スピンブロスで通り抜けることができるようになってしまった。
  • セーブデータ数がGBA版の3個から2個に減少した。
  • 「クッパ軍団RPG」を遊ぶ上で不便な点がいくつかある。
    • まず「クッパ軍団RPG」はストーリー展開の都合上、本編での序盤のダンジョンを2つクリアしないと遊べない。
    • 遊ぶためにはセーブファイルから本編をロードし、そこからメニューにある「クッパ軍団RPG」を選ばないといけないのでやや面倒。
    • 真ラストステージに挑むには本編を一度クリアしないといけない。本編のストーリーのネタバレを防ぐ意味があると思われるので仕方ない部分もあるが…
  • 「クッパ軍団RPG」でいろんな敵キャラを使用できるが大半が2Dマリオからの参戦。3Dマリオからの参戦はごくわずかなのが残念なところ。
  • 「クッパ軍団RPG」のストーリーは本編の裏で起きた出来事という設定なのだが、本編の時系列と照らし合わせると一部キャラクターの行動が不自然だったり整合性が取れないと思われる箇所がある。

総評(DX)

現在から見るとシステムが若干粗削りだったGBA版を、現在のシステムを導入する事で大幅に遊びやすくした作品。
追加要素である「クッパ軍団RPG」も出来が良く、本編とは全く違ったゲーム性を楽しむことができる。
まさにマリルイシリーズの「原点」をより深く楽しめるゲームであり、シリーズに初めて触れる人、シリーズをやりこんできた人、両方にオススメできる。


余談(DX)

  • 今作のCMはリメイク元と違い、月亭方正(旧,山崎邦正)氏が出演し落語調に内容を紹介するものだった。
    • 後に薄くなっていた氏の頭髪をCGで増毛していたことが暴露されてしまい、変な形でも話題を呼んだ。
    • ゲーム情報番組『ニャニャニャ! ネコマリオタイム』(第99回)内のコーナー「おしえて! DJネコマリオ」で今作が紹介された際にはラジオネーム「やまざきさん」なる人物からの投稿が送られ、「クラスの委員長に選ばれた」とネコピーチがハガキを読み上げており、氏がかつて主題歌を担当したアニメを彷彿とさせる内容となっていた。
+ CM

  • 没データの中にペーパーマリオのブーツとハンマーのアイコンが確認できる。
    • おそらく前作『ペーパーマリオMIX』のデータを流用していると思われる。

+ タグ編集
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  • アルファドリーム
  • リメイク
  • マリオ
  • マリオ&ルイージRPG

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最終更新:2023年11月14日 22:31

*1 下村は当時合併直前のスクウェアを退社しており、フリー作曲家としての初担当作品となる。

*2 スクウェア・エニックスが版権を持っているので、エンディングクレジットではスクエニのコピーライトが入っている

*3 選択肢で「ウフーネ」「アハーネ」「デヘーネ」に変化する。

*4 『マリオ側のコマンド入力時にBボタン』『ルイージ側のボタン入力時にAボタン』を押す

*5 なお、海外版ではここの表情が異なっておりこちらの方が凄いことに…。(DXでは無難なものに修正されている)

*6 ローカライズの際、やたら食べ物の話を持ち出したり、「I have fury(ワレは怒りを持っているぞ!)」といった変な英語を使う挑戦的なキャラ付けが行われており、原版以上に個性的なキャラクターとなっているゆえと思われる。

*7 公式ガイドブックでは「暴力バー」と記載されている。