マリオパーティ7

【まりおぱーてぃせぶん】

ジャンル パーティゲーム
対応機種 ニンテンドーゲームキューブ
メディア 専用8cm光ディスク 1枚
発売元 任天堂
開発元 ハドソン
シーエイプロダクション
発売日 2005年11月10日
定価 5,524円(税別)
プレイ人数 1~8人
周辺機器 ゲームキューブマイク対応
セーブデータ 6ブロック使用
レーティング CERO:全年齢対象
判定 良作
ポイント シリーズ初の最大8人対戦
マイクは微妙な要素のまま
マリオシリーズ関連作品リンク


概要

  • マリオパーティシリーズ7作目。
  • 6』に続きゲームキューブで発売された。
  • 『6』と同じく、ソフトにはゲームキューブマイクが同梱する。
    • マイクはメモリーカードスロットBに挿して使用。ボタンを押しながら声を入れることで認識される。
  • 使用できるキャラクターはミニクッパを除く、前作『6』で使用出来た10名に加え、隠しキャラとしてキャサリン・カロンが追加した12名。
    • ミニクッパはプレイヤーキャラからは降板となり、ボードマップのイベントやミニゲームに登場するようになった。またシリーズとしては、ミニクッパが登場する最後の作品となった。

特徴

  • シリーズ初の最大8人対戦
    • 最大のウリともいえる要素。今作では「1つのコントローラを2人で使用する」という斬新な方法により、最大8人までのプレイヤーが一緒に集まって対戦できるようになった。
      • 最大8人と書かれているように、集まった人数が8人未満でもCOMが代わりになることで8人対戦の雰囲気を味わえるようになっている。極端な話プレイヤーが1人でも8人対戦ができる。
    • ボード上では2人一組になって進むことになる。これが最大4組となるため、体感的には通常の4人対戦とあまり変わらない感覚でプレイできる。
      • しかし、2人が別々のサイコロを一緒に叩く仕様のためサイコロの目は1~5に抑えられており、実際に進めるマスは必ず2マス以上となる。従って1マスだけ進むということはできない。
    • ボードの終わりに遊ぶミニゲームも、なんと8人専用のミニゲームが用意されている。「8人ツアー」という名前の専用モードでミニゲームのみの対戦もフリープレイも可能という力の入れよう。
      • 今作のタッグマッチのルールもこの8人対戦の仕様に合わせられており、従来の1人1人がばらばらに行動するのではなく、2人で一緒に進むルールとなっている。
  • クッパタイム
    • 1ターンごとにクッパの顔が赤くなっていき、5ターンになると完全に赤くなりクッパタイムが発生するという要素。
    • このクッパタイムではクッパが様々なアクシデントを引き起こしてプレイヤーやマップそのものに影響を与える。
      • 頂上を目指して進む一本道のマップで橋を壊して通れなくしたり、複数の宝箱からスターを見つけるマップではキャラの持っているスターを強奪して宝箱に入れる…といった具合。
    • この際の演出もなかなか凝っており、プレイヤーを飽きさせない。

評価点

  • 8人対戦の斬新さと完成度
    • 「1つのコントローラを2人で使用する」という斬新で分かりやすい操作方法もさることながら、8人同時対戦が可能ということから大人数で楽しめるパーティゲームとしての箔がついた。
      • わざわざ8人用のミニゲームが別個で用意されているという点からしても、単なるおまけ程度の要素ではないことがわかる。
    • 8人用ミニゲームそのものについても、8人全員が一斉に同じ土俵でぶつかり合って落としあう混戦を楽しめる「グラグラステージ」など出来は総じて良好。
    • 人数が足りない場合にはCOMに任せることができるため、集まった人数が8人未満でも8人用対戦を楽しめるのは利点である。
      • むしろ「サイコロを2つずつ振る仕様上4人対戦の時より期待値が大きく、先に進みやすい」「サイコロが揃うだけで5コインもらえ、また8人対戦ミニゲームの報酬も20コインと多い」「持てるカプセルの上限が3→5に増える」などの点から4人よりも8人対戦の方がサイコロ、コイン両方の回転数が良い。
  • デュエルツアーで対人戦が可能
    • デュエルツアー自体は今作の一人用モードとしての役割がメインなのだが、今作ではCOM相手のそれと全く同じルールで対人戦が可能になった。
    • 最大8人での賑やかな対戦だけではなく、ボードマップを用いて1VS1のタイマン勝負もできるようになったのは地味に大きい。
    • ルールも「100枚以上のコインを所持した状態で頂上に行く」「指定された数の風車を修理する」などと通常のボードマップとは異なったルールとなっている。
  • 更に個性豊かになったステージ
    • 頂上でコインと引き換えにスターを取る完全一本道の「ゴーゴーマウンテン」、複数の宝箱からスターを見つけ出す「キラキラシティ」など、前作に負けず劣らず個性的なステージが揃っている。
    • これに5ターン毎に発生するクッパタイムが追加されたため、各マップでの盛り上がりは前作以上である。
    • 今作のボードマップはグラグラキングダムを除き、現実で実在する国がモチーフとなっているのも特徴。
  • 「ボーナススター」の対象がランダム化
    • 従来は対象が固定されていた「ボーナススター」だが、今作では赤マスに止まった回数による「レッドスター」など多くの対象が追加され、その中からランダムに3つが選出される方式となった。
    • 元々最後の逆転要素として導入された要素であるため、これらのランダム化の意義はボーナススターを狙おうにも狙えないぐらいの初心者にとって大きい。
  • ツアーマイレージポイント
    • ミニゲームやボードゲームなどをプレイするたびにポイントが貯まり、一定量のポイントと貯めたポイントを引き換えでゲーム内要素と交換できる、という前作の「スターバンク」に代わるシステム。
    • 基本的にスターのみが対象だったスターバンクと違い、マイレージポイントではミニゲームを遊んでもたまる上、取得コイン数なども加算対象になっているため、単純に解禁までの手段が増えた。
  • 初心者に対する配慮など
    • ボードマップでコインがもらえるイベントが多く、ミニゲームでなかなか勝てない初心者でもコインが溜まり易いように調節されている。
    • 本作では、仕掛けたマスに止まった相手のスター(ない場合はコイン)を奪う「あかテレサカプセル」が追加。強力な効果なので、下位プレイヤーでも逆転のチャンスが十分ある。

問題点

  • 専用カプセル導入の弊害
    • 今作ではキャラクターごとに「スペシャルカプセル」という個別の専用カプセルを使えるという要素が導入されたのだが、これによりパーティゲームではある意味タブーともいえるキャラ性能の格差が発生してしまった。
    • 中でも2ターン罠カプセル無効化+移動マス倍の効果を持つ「マジックカプセル」(テレサ、カロン専用)や、3ターンの間サイコロ2つの効果「トリプルキノコカプセル」(キノピオ、キノピコ専用)といった移動系の専用カプセルは汎用性に優れている点で特に強力。
      • 特にマジックカプセルは、一本道であるゆえに必然的に罠カプセルの被害にあいやすい「ゴーゴーマウンテン」で非常に便利である。
      • 移動系カプセルが特に強力とされる理由には、今作から「ランニングスター」*1という移動力が物を言うボーナススターが追加されたことも大きい。
    • その一方で、3ターン移動方向にいる相手から10コインを奪えるようになるという「ファイアカプセル」については、10コイン奪える利点以上に3ターンの間他の移動系カプセルを使えなくなるという欠点の方が目立ち、どうにも使いづらいとされる。
    • さらに、他のプレイヤーからルーレットで決められた数のコインを奪う「バキュームカプセル」(ワリオ・ワルイージ専用)が移動系とは関係のないカプセルとなっており、やや不利に。
    • それでいて複数人が同じキャラを選ぶことは不可能という従来の仕様のままであるため、実際に複数プレイヤーが集まると有利なカプセルを使えるテレサやキノピオといったキャラクターの奪い合いになってしまうことも…
  • 進行テンポが悪化
    • COMの行動スキップ可能など基本的なシステムは『6』と同様なのだが、今作にはこれにクッパタイムが加わったことで、単純にボード攻略にかかる時間が増えている。
      • クッパタイムで行われる演出は上記の通りかなり力が入っているのだが、それゆえか結構長く、長時間のプレイだとストレス要因になりえる。
    • 1ターンごとのミニゲームにしても「はこんでバッテリー」や「ヘンテコマシーン」などを筆頭に1分近くかかる長めのものが大幅に増えており、全体としては『6』よりかなり長期戦になりがちである。
      • こうしたこともあってか、今作のターン数のデフォルト設定は20ターンではなく15ターンになっている。
    • 今作では四人用のマイクミニゲームが追加されたが、いずれも一人ずつプレイする形の物が多く、1つのミニゲームのプレイ時間も大きくなりがちでテンポが悪い。
      • このテンポの悪さは本作のマイクミニゲームである「マイクでまとあて」が収録された『マリパ100』でも起こっている。
    • なお、ダッグマッチはチームで行動する仕様のため、2チームダッグマッチは進行ペースが若干早い。
  • 「デュエルモード」の対人戦バランスが悪い。
    • 簡単に言うと、先攻が非常に有利。先攻である事のデメリットが一切生じない為、結果的に1ターン分のアドバンテージが何の制約も無く得られてしまう。
    • 「いつものマリオパーティでも同じ事が言えるのでは?」と思うかもしれないが、本モードのルールでは勝手が違ってくる。
    • このモードはパーティモードと異なり「決着は10ターンと立たずに決まる」「ターン制では無く先に特定の条件を満たした方が勝ち」「プレイヤーが二人しかおらず、ハッキリと差が生まれる」という特徴がある。この為、通常のモードでは問題にならなかった「1ターン先に動ける」という恩恵が無視できない物となり、よほど実力差が無ければ、殆どのマップで先攻が勝ってしまいやすい。
    • まとまったコインの収入を得るチャンスが時間の進行ではなくプレイヤーの進行による「コインブロック」から来る点も大きいと思われる。
    • ルール自体は非常にユニークな為、この点は悔やまれる部分でもある。
  • とあるクッパミニゲームが不親切
    • デュエルツアーでプレイすることになる、あるクッパミニゲームがあるのだが、デュエルツアーでプレイする際は一切練習することができず、ぶっつけ本番でプレイするしかない。一方フリープレイモードでは、全く意味がないのに練習可能、という意味不明な状態になっている*2
    • そのミニゲームのルール説明が大雑把で説明になっていない。一応、アドバイスでヒントがあり、何をするのか大体わかるのだが。
      • ミニゲーム自体もやや難しく運も絡む内容となっている。さらに、デュエルツアーでは前のプレイヤーがやられたところから再スタートとなるため、COMプレイヤーにクリアさせられて敗北する可能性もある。
  • 従来のタッグマッチルールを選べない
    • 今作のタッグマッチは上記の通りだが、『6』以前のルールである、1人1人が独立して動けるタッグマッチ方式を今作では選べない。
    • このルールでは、片方はスター獲得を狙いもう片方がカプセルなどでプレイヤーの妨害に動くといった役割分担が可能で、戦略性という点でとても人気のあるルールだったため、今作で選べないのはやはり残念である。
    • 特徴の点にもあるが、二人が出した出目が合わさる関係で1マスだけ進むこともできない。
  • 決闘の仕様変更と極端すぎるデュエルミニゲーム
    • 従来のようにコインやスターを賭けて挑む方式ではなく、デュエルミニゲームの勝者が「横取りルーレット」という名目でスターやコインをランダムに奪うという方式に変更された。一見すると従来作でいうチャンスミニゲームのようであり、初心者への逆転要素が増えていると思われるのだが…
    • 今作のデュエルミニゲームは全て技術介入の余地がある実力系であり、運次第で誰でも勝てる完全な運ゲーが無い。*3従って上級者の方が圧倒的に横取りしやすいのである。
      • ミニゲームの偏りについては『5』で運ゲーばかりという点で問題になったのだが、だからといって今作のように実力系ばかりというのも、初心者に優しくないという意味で当然問題である。
  • 過剰なマイク要素のプッシュ
    • 今作ではボード上に点在する「マイクマス」という要素が追加されたが、お世辞にも評判が良い要素とは言えない。
      • マイクマスに止まると、そこでコインを賭けて挑戦するイベントが発生し、成功すれば賭けたコインを倍にできる、失敗すれば没収というもの。
      • しかし「マイクを使わない」の設定にしていた場合はマイクマスに止まっても何も起こらない。しかも何も起こらない場合にキャラクターが声付きで残念がるリアクションをとることもあってか、単純に興が削がれてしまうだけの要素になってしまう。
    • マイク使用の設定やコントローラで代用する設定ならばちゃんとマイクマスでプレイできるのだが、それはそれで今度はコントローラとマイクの難易度格差という別の問題点が出てきてしまう。
      • 5種類のカードに書かれた絵柄を覚え、それをマイクで当てるゲームがあるのだが、この場合マイクだとちゃんと答えても誤反応によって失敗になる可能性がある理不尽なゲームであるのに対し、コントローラだと5種類のコマンドから選ぶ方式のため覚える量を限定できる他、誤反応もないので安定して回答できる。つまり、マイクとコントローラで成功確率が全然違うのである。
    • そもそもマイクが導入された『6』の時点で反応がイマイチなど微妙な評価であったゆえに、わざわざマイクマスという要素を増やしてプレイさせようとすることはゴリ押しのそしりを受けても仕方ないと言える。
      • 前作『6』ではマイクミニゲームはあくまでおまけ程度の扱いであったが、今作ではそれにマイクマスというボードゲームの戦況に大きく影響する要素が加わっているため、無視しようにも無視できない要素になってしまった。
  • 旧作で出来た「全員COM」が何故か出来なくなってしまった
    • これまでのマリオパーティではプレイヤーの操作キャラ以外…どころか、場合によっては全員COMにしてしまうことで半自動的にスターやミニゲームを稼がせることが出来たのだが、今作では何故か「キャラの操作切り替え画面でどこかにプレイヤーキャラが居ないとパーティ画面に戻れない」仕様にされてしまい、これまでのように全員COM任せにしてパーティモードを見物することが出来なくなってしまった。
    • ちなみにプレイヤーとCOMがセットのチームを組んだ場合、毎ターン必ずプレイヤーが操作するキャラが先頭に立つ仕様になっており、強力なCOMを味方にして4人用ミニゲームを任せようと思っても自分が必ず参加させられる羽目に*4

総評

根本のシステム自体は『6』の時点で十分に完成されたものをベースにしており、今作もまた安定感のある続編に仕上がっている。
その上で今作で導入された8人対戦には今までの4人対戦にはない独特な面白さがあり、例え1人だけでプレイしても新鮮な楽しさを味わえる点は見事である。
他にもボーナススターの対象がランダムになって逆転要素が増大するなど、既存システムの改善点も多い。

しかしながら、演出面に力を入れた結果起こったテンポの悪化やマイク要素の推し方など、『8』に繋がる問題点の兆候が見え隠れしているのもまた事実で、
これまで安定していたシリーズ展開の暗雲を予感させる部分が見えてしまった作品とも言える。

余談

  • ミニゲームの収録数は本編シリーズとして最多数の88種類であり、本編シリーズではいまだに破られていない数である。
    • 重複を含む場合だと『DS』がシリーズ最多、再録含む場合は『100』がシリーズ最多になる。
  • キャラ格差を問題点としてあげているが、過去作にも一部のミニゲームでキャラ性能差は存在していた。『6』の「ワンワンレース」などが該当する。
    • ただし、発売から10年以上経ってからTASの検証で発覚したレベルであり、通常プレイではまず気が付かない。