モンスターハンタークロス

【もんすたーはんたーくろす】

ジャンル ハンティングアクション

対応機種 ニンテンドー3DS
発売・開発元 カプコン
発売日 通常版:2015年11月28日
3DSLL同梱版:2015年11月28日
New3DSLL同梱版:2016年4月28日
定価 バッケージ版:5,800円
ダウンロード版:5,546円
3DSLL同梱版:26,000円
New3DSLL同梱版:22,000円(共に税別)
レーティング CERO:C(15才以上対象)
判定 良作
ポイント ナンバリング作品ではないモンスターハンター
シリーズ初のメインモンスターが4体集結
新要素の『狩技』と『狩猟スタイル』で個性豊かな狩りへ
ファンサービスやモンスター数は『G級シリーズ』を除いて歴代屈指
モンスターハンターシリーズ


概要

カプコンの看板シリーズ、『モンスターハンターシリーズ』の一作で『モンスターハンター4G(以下MH4G)』の続編となる。略称は『MHX』で、プラットフォームは引き続き3DS。
2015年5月31日の『モンスターハンター ハンターの集い 2015』にて発表され、「続編はやはり『MH5』か?」と予測していたファンの意表を突くアルファベットタイトルである*1
テーマは「クロス」で、新しい要素、復活した要素、続投した要素が「クロス」する新しい『モンハン』となっている。
なぜナンバリングを付けず「クロス」というタイトルにしたのか、当時は疑問の声が上がった。
スタッフがインタビューで答えたところによれば、従来のモンハンを『ストリートファイター』のナンバリング作品とするならば、本作は『ストZERO』シリーズのようなものらしい。
スタイリッシュさを加えつつもゲームの本質はそのままになっているとのことで、概ねその例えの通りの作品に仕上がっている。


システム

  • プロデューサー/ディレクターは主に『ポータブル』シリーズに関わっていた小嶋慎太郎氏と一瀬泰範氏がそれぞれ務め、基本的には前作『MH4G』に登場した多くのシステムがそのまま続投している。
    • MH4』と『MH4G』の代名詞と言える「乗り状態」も続投しているが、他のハンターが乗っている時に攻撃することで乗り状態が成功しやすくなるマルチプレイでは乗っているハンターの名前の下にゲージが表示され、進行状態がわかりやすくなったと言った仕様変更が加えられている。
      • このため「誰かが乗ったら武器を研いだり弾をリロードしておき攻撃チャンスに備える」という今までの戦略に加え、「誰かが乗ったら攻撃してサポートする」という選択肢が生まれた。
        基本的には、従来通り一人でも乗りダウンを成功させられるが、1人で乗りダウンを成功させることが難しい敵も存在する。
    • 一方、批判も多かった「極限状態」は削除され、多くのハンターは胸を撫で下ろした他、賛否両論だった「モンスターの狂竜症」も削除されている。
      • これはディレクターの一瀬泰範氏曰く「『MH4』であった狂竜化はゴア・マガラを主軸としたストーリーで進んでいくものではないためカットした」と語り、遠回しに以降のシリーズで同時進行は出来ないとの事でゴア・マガラや狂竜症関係の話は事実上完結している。
      • なお、ゴア・マガラは続投しており、「ハンターの狂竜症」はマガラ種戦と後述の狩技によって自ら発症させる状態異常として引き続き登場している。
    • 「ギルドクエスト」「発掘装備」もオミットされたが、「クリアするごとにレベルの上がるクエスト」として二つ名持ちモンスターが登場する「特殊許可クエスト」が新たに登場している。
    • 全体的なインターフェースは『MHP3』に近いものになっている。特に武器の性能表示が『MHP3』同様の倍率表記(実際の攻撃力)になっているのがわかりやすい。他には「覚醒」のスキルなどがリストラされている。
  • ハンター側の大きな変化は、「狩猟スタイル」と「狩技」である。
    • 狩猟スタイルは各武器ごとに存在する4種の戦闘スタイルで、それぞれに使えるアクションが異なり同じ武器でも狩猟スタイルごとに立ち回りは全く異なってくる。
    • 狩技はモンスターにダメージを与えることで蓄積するゲージを消費して放つ大技。全武器共通で使える狩技と、武器ごとに固有の狩技があり、セットできる数はスタイルごとに異なる。
+ 狩猟スタイルの一覧
  • 『MH4G』の操作を概ね受け継いだ「ギルドスタイル」
    • セットできる狩技は2種。既存のシリーズ経験者にも操作がしやすく、新要素である狩技も過不足なく使えるためバランスのいいスタイル。
    • ただし後述の武器種の新機能や新技が用意されている武器は必ずしも同感覚で扱えるわけではないことに注意。
  • 狩技特化「ストライカースタイル」
    • セットできる狩技は3種で最多。さらに狩技ゲージが溜まりやすくなる能力を持っており、狩技の使用に特化している。
    • 基本性能はギルドスタイルから技や連携の一部が削られ、「過去の作品のいずれかに近い操作方法になる」ように調整されており、例えば片手剣はほぼ『MH3G』仕様、ハンマーに至ってはMH(無印)』仕様である。
      狩技以外はギルドスタイルの劣化と言うわけではなく、過去作に近い仕様になることで隙が少なくなったり独自の強化がされていたり恩恵のある武器種もある。
  • 空中戦特化「エリアルスタイル」
    • 大剣の溜め斬りなど、地上での主要アクションを削った代償に、空中で使用できるアクションが大幅に強化・追加されている。さらに通常回避が前方宙返りする「エア回避」に差し替えられ、エア回避中にモンスターなどのオブジェクトに触れることでもジャンプ攻撃を使える。そのため乗り状態を非常に狙いやすいスタイルである。ただし、セットできる狩技は1つだけ。
    • よく「エアリアルスタイル」と間違えられているが、正しくは「エリアルスタイル」なので注意。
  • ピンチをチャンスに変える「ブシドースタイル」
    • 全ての武器で「ジャスト回避」または「ジャストガード」が使用可能になる。モンスターの攻撃をギリギリで回避/ガードすることで専用の強力な技を使用でき、文字通り「ピンチをチャンスに変える」ことが可能。その一方で太刀の気刃大回転斬りが使えなくなるなど、ジャストアクション抜きでの攻撃性能は低下傾向にある。セットできる狩技も1つしかない。
      ジャスト回避は判定が緩く適当に回避しても発動するため回避するだけなら楽だが、回避した後の強制ダッシュと反撃の制御が難しいため(ただし双剣×ブシドーを除く)、回避した後にどう立ち回るかがミソ。
      ジャストガードはジャスト回避よりタイミングがシビアで、ガードが早過ぎるとノックバックが強制的に大きくなる。しかしジャストガード成功時はスタミナ消費とノックバック一切なしで攻撃を受け止めることが可能で、ステップでキャンセル可能とリターンも大きい。ただし多段ヒット攻撃は1ヒットごとにジャスト入力が必要で、ガード不能攻撃はスキルが必要となる。
  • 既存の武器は全て続投しており、追加・削除武器は無し。各武器ごとに以下のような要素が追加されている。
    • 片手剣…「刃薬」という専用の強化アイテムが使用可能になった。一度に一種類だけ、効果時間も限られているが会心率強化やスタミナ奪取などの効果を追加できる。
    • 狩猟笛…「重音色(かさねいろ)」が追加。モンスターに攻撃を当てることで音色が二重音符の重音色で蓄積し、旋律を全て重音色で構成すると直前の演奏効果も同時発動する。これにより、今まで以上に「殴って演奏する」要素が強くなっている。
    • ガンランス…「ヒートゲージ」が追加。砲撃を行うたびにゲージが黄→橙→赤と移動していき、上のゲージになるほど突きの威力が強化される。ただしゲージが黄以下では倍率が一切つかないので積極的に上げていくことが求められる。
      また、竜撃砲を撃つことで一定時間ゲージを移動させずに固定することができる。ただし、撃ち過ぎて赤を飛び越すと一定時間黄色で固定されてしまい、さらに竜撃砲も撃てなくなるペナルティあり。
      つまり、今まで以上に突きと砲撃をバランスよく使うことが求められるように変化している。
    • ボウガン2種…「武器内蔵弾」が追加。各ボウガンそれぞれに何種類かの弾丸を使用できる。既存の弾丸の強化版の他、『MH(無印)』以来10年越しに復活を遂げた弾もある。ただし、調合などはできずクエスト中に撃ち切ると補充の手段はない。
    • また、武器の強化システム自体が変化しており、レベル式で強化するようになっている。途中派生もいつでもできるようになった。
  • メインモンスターは前代未聞の4種。通称は全員を連続で狩猟するクエスト名などから「四天王」。
    • パッケージを張る、大剣状の発火する尾を持つ獣竜種「斬竜ディノバルド」、泡を操る海竜種「泡狐竜タマミツネ」、全身に電撃を蓄積する飛竜種「電竜ライゼクス」、山のような巨体に雪を纏う牙獣種「巨獣ガムート」と、いずれも個性豊かな面子。
    • それ以外の新モンスターは、跳ねまわってキックボクシングのような戦い方をする「跳狗竜ドスマッカォ」、混乱・睡眠と2種の状態異常を巧みに操るフクロウ型モンスター「夜鳥ホロロホルル」、異様な造形をしたラスボスの「 骸龍オストガロア 」(ネタバレのため、反転)がいる。
      • 特にラスボスは、PVに映った時には過去の没モンスターが採用されたのでは?と話題になった。
+ 上記反転のラスボスについて ネタバレ注意

下位で戦う時点では双頭の龍のような姿をしているが、上位のクエストではイカのような姿の本体が現れ、双頭の龍の頭だと思われていた部分は頭部ではなく、オストガロアの触手だったことがわかる。

  • オトモアイルーの仕様は過去作寄りに回帰し、各村に滞在するネコ嬢及びネコバアから雇用する形態に戻った。
    • 『MH4(G)』のメインオトモは存在せず、代わりにネコ嬢から初めの一匹のみ、特定のスキルを習得したオトモを雇うことができる。
      扱いは普通のオトモアイルー同様で固有の設定などは無し。サポート傾向は前作における「リーダー」に似た「カリスマ」。
    • 雇用時のスキルやサポート行動はオトモごとにランダムだが、一枠のみ、他のオトモから伝授させることが可能となった。
  • モンニャン隊の仕様も一新され、ミニゲームの内容もモンスターの撃退から大砲でオトモを探索地へ飛ばすものに変更。
    • 探索に影響する要素はサポート傾向のみになった。同じ色の探索地へ飛ばすことでより多くの成果を得ることができる。
  • オトモアイルーの新要素として「ニャンターモード」が登場した。
    • これは、「オトモアイル―をプレイヤーキャラとして操作してクエストに挑む」というもの。基本的にハンターが受注できるクエストは全てプレイ可能で、専用の「ニャンタークエスト」もいくつか存在する。
      事実上の新武器種といっても差し支えなく、ギルドカードでも他武器種と同じページで使用数が集計される。
      • アイルーだけあり、攻撃性能はやや控えめだが、「3回まで力尽きてもミス扱いにならない」「独自のサポート行動を駆使できる」など、総合的な能力は決してハンターに引けを取らない存在である。
  • 一方モンスター側の変更点は「獰猛化」と「二つ名持ちモンスター」。
    • 「獰猛化」は特定のクエストに出現する既存のモンスターの強化版。体の特定部位に「黒い霧」を纏っており、霧を纏った部位を使用した攻撃が大幅に強化される。その一方で、霧を纏った部位に攻撃すると狩技ゲージが大きく蓄積するため、狩技が非常に使用しやすくなる。また、非常に怒りやすい上に 疲れることがない。
      • 獰猛化個体を狩猟することで、専用の素材や「獰猛化狩猟の証」をもらうことができる。
    • 「二つ名持ちモンスター」は通常の個体を大きく上回る戦闘力を得た12種の特殊なモンスターたち。「亜種」に近いとも言えるが、「専用のチケットを用いてクエストを受注する」「防具に特殊効果がある」など、実態としては『MHF』の「特殊個体」に似ている。
      • いずれのモンスターも多彩な追加モーション・ステータスの増大・エフェクトの派手さなど「開発の本気」を窺わせるほどに変化している。元から強モンスターばかりが対応していた前作の極限状態とは違い、二つ名持ちモンスターはウルクススやダイミョウザザミなどの序盤に立ち会うモンスターにも対応し、各々が甘い考えで挑むと返り討ちに遭うほどの強さに仕上がっている。特に「紅兜アオアシラ」の圧倒的な強さは熟練者の間で一躍語り草となった。
      • 強力なモンスターばかりであるが、オンラインラスボスまで到達するだけなら一切戦う必要はない。
      • 「黒炎王リオレウス」や「金雷公ジンオウガ」など、それぞれの特徴を現した二つ名を持っているのが特徴で、見た目も通常の個体と異なる。

評価点

クロスする新旧要素

  • 旧シリーズから多くの登場人物・村・モンスターが復活。ココット村、ポッケ村、ユクモ村の3か所も拠点として使えるようになった。
    • 集会所などメイン機能は本作の新拠点である「ベルナ村」に集中しているが、他の村にも必要な機能は概ね揃っている。それぞれに異なるイベントが発生し、懐かしの武器や防具も手に入る。登場人物数は、恐らく歴代最多。
    • フィールドは旧シリーズの雪山、沼地、ドス火山、森丘、孤島、渓流が復活し、闘技場や専用ステージを含めると歴代最多数に。『MH4G』の旧砂漠ほど大幅な改造は施されておらず、全体的に起伏が少なめになっているのが特徴。
      • 『MH4』からの段差やツタ登り高速化と相性が良く、過去作より快適に移動が可能。
      • また、復活フィールドのうち『MH(無印)』と『MH2』からの復活組については、過去作よりも採掘・虫取りポイントが多く設置されている他、リポップ機能の導入により、どのフィールドでも多くの素材アイテムを採取出来るようになった。
      • これに加えて、旧作で戦いにくさが指摘されていた沼地とドス火山に至っては時刻が昼に固定されたことにより(悪い意味での)特徴だった毒沼と狭い通路がオミットされ、どちらも過去作品よりもかなり戦いやすいフィールドと化していると言えよう。
    • 登場モンスター数はG級のある『MH4G』を上回って驚異の105種。しかも本作に亜種モンスターは登場していない(リオレウス/リオレイア希少種は除く)。「亜種よりも通常モンスターのバリエーションを増やす」ことでこの数になったとのこと。
    • 本作では、初登場となる4種のメインモンスター以外にも、全てのメインモンスターを網羅しようと試みられている。
      • これにより、ティガレックスとの共演が再び叶ったナルガクルガ水中戦がないため復活が絶望視されていたラギアクルスが共に復活。前作メインモンスター組も(リオレウス亜種除き)全員続投しているため、遂に新旧合わせて13種のメインモンスターの共演と相成った
        ラギアクルスは地上戦に適応していた亜種ともまた違う魔法じみた戦法と実力を身に着けており、旧作ファンを驚かせた。
    • 復活組は、特に『MHP3』組が多め。アオアシラ、ラングロトラの復活により牙獣3頭が久しぶりに揃った他、ドボルベルクも沼地などに顔を見せている。さらに、ユクモ村を襲ったあの“災厄”の影も…。
    • それ以外にも『MHP2G』以来音沙汰のなかったヴォルガノスがドス火山と共に襲来、同時に復活を遂げたアグナコトルと共に「マグマの中を泳ぐモンスター」の共演と相成った。
      他には狂走エキスが剥ぎ取れる序盤の壁・ゲリョスとロアルドロス、地下を潜行する大口コンビ・ハプルボッカとザボアザギルなど、別作品で同じようなポジションを務めていたモンスターの共演が多く、旧作ファンを楽しませてくれる。
      • 『MH4(G)』ではネコに網で水揚げされるだけだったガノトトスも狩猟対象として復活、陸戦仕様に変更されており歩いてエリア移動までする。
    • 過去作で印象に残りやすかった、パッケージモンスターとの初邂逅や、村最終クエストなどのクエストが再登場している。
      一部のクエストは仕様が変えられているが、シリーズ経験者なら懐かしく感じられるだろう。

改善された武器バランス

  • 極限個体の排除なども理由に挙げられるが、全体的にどの武器も「極端に弱い」ということはなく、好きな武器を使い込むことが可能になった。
    • エリアルスタイルの追加により、どの武器でも積極的に乗り状態を狙って行けるようになった。しかし、エリアルは地上での火力が大幅に落ち込む難点があるので、特にバランスブレイカーにはなっていない。
    • 前作で「強すぎる」と言われていた操虫棍は調整を受け、そこそこの強さに落ち着いた。
      • 与ダメージが下方修正されているものの、赤エキス取得時のDPSは未だにトップクラスであり、今作でも充分に強力。
        『モンスターハンター』シリーズにありがちな「下方修正で産廃化」というパターンにはならなかった。
      • 全体的にモンスターの乗り耐性が増加した上、エリアルスタイルを使えば、どの武器種でも乗りを積極的に狙えるため、乗りが得意な武器としての優位性は薄れている。とはいえ、どのスタイルでも乗りを積極的に狙えるのは、操虫棍の強みである。
        なお、乗り攻撃の角度が変わるなど変更点もあるが、2種類の乗り攻撃が可能になるなど、操虫棍とエリアルスタイルの相性は良い。
      • 操虫棍は強化システムも大きく変更された。根と猟虫とを別々に強化できるようになり、武器の派生強化も可能になった。
        また、難解だった猟虫の成長システムも、シンプルなレーダーチャート式に変更され、わかりやすくなった。
    • 「常に他人を邪魔する武器」の汚名を着せられていた太刀は、「気刃大回転斬りも斬り下がりもオミットされたブシドースタイル」の追加により新たな境地に達した。練気ゲージの仕様も『MH3G』の物に戻っており、他のスタイルもかなり強化されている。
    • スラッシュアックスは理不尽なモーション値の削減が削除され、概ね『MHP3』の頃に戻っている。特に斧のモーション値上昇は大きい。
      • しかし内蔵ビンの格差は改善されなかった上に、下記の狩技の問題点からよりスラッシュソード化が加速している。
    • ボウガン系は、前作で非難轟々だった「スコープを覗いた際に照準の初期位置が下向きになる」仕様が削除された。
      • 平坦なフィールドが多数追加されたこともあり、『MH4(G)』と比べるとエイム関連のストレスはかなり軽減されている。
    • ガンナーの「ジャンプしたら銃で殴る」しかなかったジャンプ攻撃も、空中射撃が追加されている。空中射撃は乗りに繋げることもでき、前作で難しかったガンナーの乗りを狙えるようになった。
    • 昨今のシリーズの「ライトボウガンは属性とサポート」、「ヘビィボウガンは物理」という差別化が緩まり、プレイの幅が広がった。
      • ライトボウガンの狩技「全弾装填」を活用した回し撃ち戦法で物理火力を引き上げ、ヘビィボウガンは強力な属性弾の追加で属性火力を出せるようになった。
  • 狩猟笛は赤旋律持ちの武器の攻撃力が控えめに設定されており、これまでのようなほぼ赤旋律持ち固定という状態は回避された。
    • 一方で紫橙青は攻撃旋律持ちでありながら下方修正はない。

武器のレベルアップシステム

  • このシステムにより、本作は上位までの作品でありながら、武器のバリエーションはG級作品を凌駕するほど豊富になっている。登場する武器全てを最終性能まで強化できると言っても過言ではない。
    • 今までのシリーズでは、武器を強化していくうちに元の形を失ってしまうことが多く、「強化前の(見た目の)方が好きだったのに…」という人には少し残念なところがあった。
    • しかし、本作では「レベルアップを重ねることで見た目を変えずに一線級の性能にできる」ため、総合的に「どんなデザインの武器でも」問題なく狩猟が可能。
      • これまでの作品であれば原型や基盤の立場に甘んじていた小型モンスターの武器や、ドスランポスやイャンクックなどの低ランクの中・大型モンスターの武器、果ては骨素材や鉱石素材の武器も、終盤に出会う強力なモンスターの武器に見劣りしない性能まで強化することが出来る。
    • なんとさびた武器・風化した武器すらそのまま強化を重ねることが可能。流石に斬れ味や会心率はネタ同然だが、非常に高い攻撃力を持っており、特に「風化した弓」のインパクトある性能には魅力を感じるプレイヤーも多い。
      なお、レベルアップしてもレア度は変わらないため、「レア1でも非常に優秀」な武器も多数登場している。
      勿論、今まで通りの強化方法も用意されている。(武器のレベルアップが必要になることはあるが。)
    • 武器自体の選択肢も非常に多くなっている。『MH4(G)』では新規モンスターや人気の高い古龍種の武器は大量に追加されたにもかかわらず、低・中堅ランクの復活モンスターの武器が殆ど追加されていないことが「手抜き」「依怙贔屓」と批判を呼んだが、今作ではそのようなモンスターにも新たな武器が追加されている。
      • 例えばイャンクックやドドブランゴは狩猟笛や操虫棍が新たに作成可能になった。特に前作では満を持して復活しながら「作成できる武器が一つもない」と不遇な扱いを受けていたドスガレオスは、ボウガン2種に加えチャージアックスと操虫棍が与えらえた。ライトボウガンに至っては作成難易度が低いのに、ラスボスにも十分通用すると言われる汎用性を得て、一気に一線級に。
    • 「見た目を変えずに強化」のシステムは大型モンスターの素材を使った武器にも活かされている。
      • これまでの作品では、武骨で飾り気のない原型から色合いや装飾が派手になる完成型への強化が基本だったが、今作ではその両方とも最終強化することが出来る。一般的には、原型のまま強化した場合は物理威力に優れる、強化が簡単といった長所を持ち、完成型へ派生した場合は属性値や斬れ味など原型とは別の強みを与えられていることが多い。
      • 例えば、ショウグンギザミの太刀は、最終強化が「ヒキサキ」と「エグリヒキサキ」の2つに分岐する。前者は素材を集めるのが簡単で比較的早い時期に完成できる。後者は素で白ゲージを持ち、攻撃性能が高いという長所を持っている。
      • このシステムを前提にしてか、本作では全体的に武器の作成難易度が低下している。「作るだけ」なら比較的簡単なこともあり、お気に入りの武器を探しやすくなった。
  • 前作までの「発掘武器と生産武器格差」のような、やりこみによる大きすぎる武器の格差が是正された。
    • 今作のやりこみ要素は「二つ名モンスター」の武具作成といえるが、大きな格差が生じないよう上手く調整されている。
      • 二つ名持ちモンスターの素材から作成できる武具はいずれも非常にユニークな性能をしているが、「スロットがないが無いのでスキルの自由度が少ない」「専用スキルを発動させるためには防具のレベルを上げる必要がある」など、独特の欠点を抱えておりこれ一強というわけではない。
      • 高レベルの特殊許可クエストはモンスターが強化されるだけでなく、弾・ビン以外のアイテムを持ち込めない、支給品だけで捕獲するなどの悪条件下で狩猟しなければならないクエストが存在するために柔軟性も求められるが、それでも難易度は常識的な範囲に収まっている。
      • 二つ名持ちモンスターの固有素材は基本的に二つ名装備以外に用いることは無いため、「二つ名持ちモンスターが狩れず、他の装備が作れない」という事態はまず起こらない。「難易度の高い純粋なやりこみ要素」としての立ち位置を確立している。
    • 特殊許可クエスト(二つ名持ちモンスター狩猟クエスト)は、「クリアするごとにレベルが上がりより上の難易度に挑戦できる」が、下のレベルのクエストもいつでも受注できる。そのため新武器種を使用した場合にレベル1から慣らしていく、といったことも可能。
  • オトモ関連の仕様も敷居が大きく下がった。
    • 端材の入手は『MHP3』同様武具の作成か素材の変換でも入手できるように戻り、さらにモンニャン隊の難易度も大幅に低下。
      派遣したオトモが弱くてどう頑張っても返り討ちに...ということがなくなり、適切にサポート傾向と飛ばす位置を選べば
      レベルが低くてもきちんと成果を挙げられるようになった。
    • 雇用についても仲介人経由に戻ったことやスキルの伝授システムなどもあり、厳選する際も容易になった。

新要素により、さらに個性的になった狩猟

  • 狩猟スタイルと狩技の組み合わせはまさに「無限大」。ギルドスタイルで堅実に狩るもよし、ストライカースタイルで懐かしの操作性を楽しんだり狩技をバシバシ使ったりもよし、エリアルスタイルで宙に舞うもよし、ブシドースタイルでモンスターの大技を華麗にいなすもよしと自分に合った狩猟スタイルで狩れるようになった。
    • 狩技も、攻撃技やサポート技、自己強化技に緊急撤退技と非常に種類が豊富。また、クエストを進めることで狩技が解放されていくので、ハンターを少しずつ強化していく楽しみができた。
  • ニャンターモードは、ネコ好きのハンターには朗報。オトモアイル―は普段通り連れていけるため、ネコ3匹でクエストに行ける。オンラインでも全員ニャンターで行ったりすることも可能。
    • ハンターに比べややハードルは高く上級者向けであるものの、しっかりと厳選して育成したニャンターをうまく使えばハンターと同等の火力を出せる。

作り込まれたオリジナル要素

  • 「新旧要素をクロスさせる」ということでモンスターやフィールドは大元となる過去作品からの流用が多いとはいえ、本作初出の要素もしっかりと作り込まれており、手抜かりは無い。
    • モンスターが関係しない採取や探索で得られる素材を使った武器が大量に追加された。シリーズファンお馴染みのアイテムを用いた武器シリーズに新たなラインナップが加わったり、本作初登場の虫や鉱石、チケットや特殊アイテムを用いたユニークな武器も数多い。
      • オオクワアゲハを用いたチャージアックス「シゾー・ワーガ」や、春夜鯉を用いたライトボウガン「春夜鯉砲」などがその一例。
        中でも、これまではデスギアシリーズにしか使い道のなかった禍々しい布に太刀、ハンマー、スラッシュアックス、操虫棍と4種類もの武器が新規で追加された。
      • いずれもデザインが非常に凝って作られている上、性能も意外と一線でも使っていけるレベルに仕上がっている。アイコンや説明文でしか分からない素材元の見た目を推測するのも面白い。
    • 設定や世界観の面でも手抜かりせずに作り込んでいることが窺える。
      • 本作のメインフィールドとなる古代林は、「特産ゼンマイ」「龍琥珀」「不老蛾」「久遠の化石」といった独自のアイテムが大量に存在し、他のメインフィールドとは異なるオリジナリティを生み出すのに成功している。
      • ドスマッカォは竜の巣から盗み出した卵を地面に叩き割って中身を食べる、ホロロホルルは捕らえた小型モンスターの肉を現実の猛禽さながらに片足でつまんで食べるなど、新規モンスターの一部モーションは過去作からの使い回しではなく新規で作られている。これまでとは違った表現で、野性的な生態を感じさせてくれる。

システムの改善点

  • 集会所の募集要綱が細かく設定可能になった。
    • 集会所の名前はもちろん、モンスターの種類、クエスト形式、募集HR(ハンターランク)が指定可能になり、細かい募集メッセージを付け加えることも可能。
  • 集会所に「準備エリア」が併設された。装備の変更、装備の作成/強化や交易(旧作の「農場」に相当)、オトモの訓練やモンニャン隊の派遣などを全て1エリアで済ませられるようになった。
    • これらはオンラインの時でも全て使用可能。
  • 剥ぎ取り・採取の際ボタンを押しっぱなしにしていれば自動で採取を続ける仕様になった。また連続採取でボタンを連打する必要がなくなり、負担が減っている。
    • このため、アイテム収集のスピードは向上しており、シリーズ伝統の「高速収集」のスキルは削除、さらに小技であった「しゃがむと剥ぎ取りのスピードが上がる」の価値も下がっている。
  • 「食事」のモーションがスキップ出来るようになった。
  • 演出を「ひかえめ」にすると、ダメージエフェクトが「黄色い閃光」になり、この大きさでダメージ量を判断できるようになった。
    • 過去作では出血表現そのものがカットされてしまっていた。モンスターの出血量は大まかなダメージ量を把握するのに役立っていたために弊害があったが、それが可能になった。
      残虐表現が苦手な人もより遊びやすくなったと言えるだろう。
    • なお、ニャンターモード中は現在の設定に関わらず、強制的に「ひかえめ」になる。
      • 余談だが、PVではこの機能を積極的に用いており、そのために「『MHX』では表現規制で出血そのものがなくなる」というあらぬ噂が立ったこともある。
  • 高難易度クエストの仕様変更。旧作では「高難度:○○」という形式のクエストはランダムで受注できなくなるというプレイ時間稼ぎのためだけの仕様だった。
    • 本作での高難度クエストは村クエストの上位版として出現し、一部の古龍種を除けばランダム出現ではなくいつでも受注できるようになった。
      • モンスターの強さとルーチンは上位相当で、素材も上位素材が手に入る。しかし集会所の上位とは若干仕様が異なり、必ずベースキャンプスタートで、支給品も最初から届いている。
        さらに時間が経つと追加の支給品が届く。
    • 本作でも村、集会所ともにランダム出現クエストは存在するが、ドス古龍とキリンの討伐クエストのみに留まっている。
  • 武具に装着されている装飾品をワンコマンドですべて外せるようになり、装備を組む手間が大幅に削減された。
    • ただし、アイテムボックスの空きによっては一括で外せなくなるため、アイテムボックスの空きには注意。
  • クエストクリアのリザルト画面や、NPCとの会話テキストを過去作と同等の速さで飛ばせるようになった。

モンスターの挙動の改善

  • 「理不尽の権化」ともいえる極限個体の削除。 抗竜石のような「特定のアイテムなしでは狩猟そのものが困難」という状況は存在しない。
    • 賛否の分かれる獰猛化についても、モンスターの行動速度の変化は常に一定で、「狂竜化」のように動作が速くなったり遅くなったりを繰り返したりして、隙を見定めにくくすることはない。しっかりと動きを見れば攻撃を差し込めるようになっている。
  • 『MH4(G)』と比較すると、特定行動の後の威嚇や身震いなど、確定で隙を晒すモンスターが増えた。『MHP2G』以前の主流だったターンファイトがしたいというプレイヤーには嬉しい。
    • 前作『MH4G』で上々の評価を得ながらも「動きすぎてこちらの攻撃チャンスが少ない」という不評も多かったセルレギオスは、大技の急降下キックの後に確定で威嚇をするようになった。
    • 強大な二つ名持ちモンスターでも例外ではなく、一見するとド派手で苛烈な攻撃の数々で手が出せないように見えるが、実はこの「特定行動の後の確定威嚇」が追加されているモンスターが多く、付け入る隙そのものは十分にある。
    • 乗り状態も弱体化したため、よりモンスターそれぞれの隙を突いて戦う要素が強くなっている。
    • 既存のモンスターについても、ガララアジャラの鳴甲破裂やシャガルマガラの地雷の発生が遅くなる、テオ・テスカトルの突進の頻度が下がる、ゴア・マガラの風圧ブレスハメの削除などと随所に調整が見られる。
  • メインモンスターを務める四天王はいずれも人気が高い。
    • 一撃が重かったり状態異常でハンターの行動を妨害したりなど、自身の個性を活かした多彩な攻撃技は侮れないが、『MH4G』の反省を活かしてあり得ない広範囲や見切り辛い判定、多段ヒットの技などはなく、理不尽さを感じさせない範囲にとどまっている。攻撃の後にはしっかりした隙も見せてくれる。露骨な武器の相性差がなく、どんな武器でも安定して立ち回れる点も高評価。
    • ビジュアル的には色遣いがやや派手目な印象を受けるが、設定上では非常に泥臭く野性的な生態も存在しており、モンハンの世界観に上手く溶け込んでいる。モンスターに野性味や生き物らしさを求めるハンターも納得の出来。
      • 特に泡狐竜タマミツネの人気はすさまじく、キツネとヘビを取り入れた愛らしく優美なデザイン、攻撃は苛烈ながらも隙が大きく反撃しやすい行動パターン、癖の少ない装備の性能、和の雰囲気を取り入れた秀逸なBGMから多くのハンターから支持を集めた。発売直後に公式サイトで行われたモンスター人気投票で、ナルガクルガやジンオウガといったランキング上位の常連を抑えて1位に輝いたほど。
  • 『MH4』では上位からしか挑めなかったドス古龍に下位個体が追加された。
    • クシャルダオラの飛行頻度など、強烈すぎた一部の攻撃・モーションがマイルドに調整されており、耐久力も相応に弱体化されているので練習にうってつけ。
    • 更に、フィールドはテオ・テスカトルはドス火山、オオナズチは森丘、クシャルダオラは雪山が設定されている。これらは全て本作で復活したフィールドなので大幅な地形変更は加えられていない。新参ハンターは『MH4』のように段差や起伏に悩まされることなく古龍種の動きを覚えられ、古参ハンターは『MH2』時代のフィールドで彼らと対峙できることに懐かしさを感じること請け合い。*2

本作のコンセプトを体現したクオリティの高いオープニングムービー

  • 前半から中盤にかけての内容は、4大メインモンスターのうちの3体がそれぞれ過去作のメインモンスター達と一騎打ちを行うというもの。ハンター必見。
    • 猛吹雪の雪山で真っ向からぶつかり合うガムートとティガレックス、月夜の渓流で互いの技を躱しながら相手の隙を窺うタマミツネとジンオウガ、森丘上空の雲海で戦闘機のドッグファイトもかくやという空中戦を繰り広げるライゼクスとリオレウスと、いずれもモンスターの生態やキャラクター性を巧みに引き出している。それだけに本編では仲良くハンターを襲うのが残念
      • 通常、モンスターハンターのOPと言えば「モンスターvsハンター」の構図が当たり前であり、「大型モンスター同士の戦い」を主軸に置くのは非常に珍しい。しかもそれが3場面も続けて見られるのはシリーズでも初の試み。本作がクロスする新旧要素を掲げた言わばお祭りゲー的な作品であったからこそ実現できたムービーだと言える。
      • 上記のようにフィールドや天候、戦い方が全く違うため、映像的に派手で賑やかな展開が目白押し、一騎打ちの一つ一つも印象に残りやすい。タマミツネvsジンオウガ戦の終わりに、浮かぶシャボン玉が月と重なり、リオレウスvsライゼクス戦の大空へ移行するなど繋ぎの演出も見事。
  • オープニングの最後を〆るのはディノバルドに立ち向かうハンターの一行。
    • 頭部にハンマーの一撃を喰らっても意に介さず弾き飛ばす、硬質の尻尾でハンターの攻撃を防御するといったディノバルドの強敵っぷりもさることながら、ジャスト回避をする大剣、仲間ハンターの背中を踏み台に高くジャンプするヘビィボウガン、ディノバルドに威圧されるハンター達の士気を笛の演奏で鼓舞するニャンターなど、本作独自のシステムや要素がしっかり表現されている。
  • YouTubeに投稿された動画の再生数は公開からおよそ一年後の2016年11月で150万再生を突破した。前作『MH4G』(約110万再生)や前々作『MH4』(約130万再生)を抜き去っている辺り、OPの完成度の高さを物語っている。
    • また、4大メインモンスターの生態ムービーの評価も高い。
+ オープニングムービーの裏設定
  • 上記でも軽く触れたが、後半の内容についてより詳しく解説すると、「原生林のフィールドに降り立った3人と1匹はクエストに赴く。その道中、ニャンターは地面に謎の痕跡を発見する。その直後、その痕跡を付けた張本人であるディノバルドが現れる。その姿に恐れをなして逃げようとするニャンターだが、ハンター達は勇猛果敢にディノバルドに挑む。一度は尻尾を撒いて逃げたニャンターも腹を括り、笛を吹いてサポートする」という、大変熱い様子となっている
  • …のだが、実はこのハンター達は 駆け出しの新人ハンター 。到底、ディノバルドという強力なモンスターに立ち向かえるような実力も経験もない。しかし、(恐らく)初めて赴いた土地で気分が高揚してしまい、実力差を考えずに逃げるどころか真っ向から挑んでしまうという無茶を行ってしまう。
  • ではニャンターはというと、こちらはなんとメンバーの中で 一番のベテラン 。そのため、思わぬ難敵を前にしても冷静に実力差を考え、即座に撤退する事を提案したのである…が、上記の通りその提案は受け入れられず、他の3人共々ディノバルドに立ち向かう羽目に。
  • つまり上記に挙げた様子は「 実力差を考えずに難敵に挑んでしまう無鉄砲なひよっこハンター達とその尻拭いをさせられるベテランニャンター 」という真逆の図だったりする。
    • ちなみに、続編『MHXX』のOPに登場するハンター3人とニャンター1匹は今作OPの3人と1匹と同一人(猫)物。そちらでは相応の実力を得てベリオロスに挑んでいる。

高品質な音楽

  • 今作の音楽は裏谷玲央氏がメインコンポーザーを担当し、ほぼ全ての新曲を作曲。成田暁彦氏はモンニャン隊や食事関連の作編曲、小林啓樹氏、和田貴史氏、竹岡智行氏らは編曲を担当。
    • 特に四天王の戦闘BGMは荒々しく猛々しい「灼熱の刃 ~ ディノバルド」、和風で妖艶な「妖艶なる舞 ~ タマミツネ」、苛烈で迫力のある「電の反逆者 ~ ライゼクス」、重厚な低音の響く「不動の山神 ~ ガムート」と、いずれもそれぞれのモンスターをよく表現した良曲が揃っている。
    • 他の新BGMも古代林の汎用戦闘BGM「古代の息吹き」やベルナ村のBGM「風と草原の彩る村 ~ ベルナ村」など良曲揃いである。闘技場はフィールド自体『MH4(G)』のものが使い回されているが、BGMは『MH4(G)』で流れていた「果敢なる腕試し」に代わって「凛然なる勇姿」というBGMが新たに作られた。
  • 過去シリーズの曲も使用されている。
    • ココット村、ポッケ村、ユクモ村のBGMは新たにアレンジされている。
    • 『MH2』のステージの汎用戦闘BGMは『MHF』以降の曲が使用されている。
    • ティガレックスの戦闘BGMは『MH4』のアレンジが使用されている。
    • プーギーを撫でるときのBGMは村ごとに異なり、シリーズ経験者ならニヤリとできるだろう。
  • 本作のエンディングムービーと音楽は色々な意味で必見。今までのシリーズの経験者からすると度肝を抜かれること請け合いである。
+ エンディングムービーについて ※ネタバレ注意

ネコ孃の歌「トラベルナ(歌詞はゲーム内の造語)」をBGMにネコ孃などの登場人物がダンスをする映像になっている。
ユーザーからは概ね好評だが、やや萌えに媚びたとも感じられる内容になっているため、少し人を選ぶ内容になっている。
なお、歌とムービーの奇抜さが注目されがちだが、歌詞自体は「故郷から旅立つ不安と希望」「その中で経験する出会いと別れ」を歌った、真面目な内容となっている。 公式はこのエンディングで使われている歌「トラベルナ」に妙に気合を入れており、サントラにはインスト版や日本語吹き替え版も収録されていたり、まさかのカラオケ配信まで行われたりもしている。

演出の強化点

  • モンスターやハンターのアクション面での演出が強化されている。
    • ハンターの場合、攻撃した際に足元に土煙が上がったり、強力な一部の技に関しては特殊な演出が行なわれたりされるようになった。
      • 太刀の場合は剣閃が非常に鮮やかになり、片手剣の溜めジャンプ斬りではなんと攻撃の瞬間に剣に稲妻が走るような演出がなされるようになった。
        その他の武器でも同様に、一部のモーションに派手な演出が加えられているものが多い。
    • モンスターの方もアクションごとにかなり派手なエフェクトになっている。
      ブラキディオスの粘菌の爆発やクシャルダオラの竜巻がよりリアルな見た目になったり、
      マガラ種の狂竜ウイルスブレスが分かりやすく、なおかつ見るからに危険そうな雰囲気になっていたりなど。
      ほぼ全てのモンスターのアクションエフェクトが強化されていると言ってもよい。
    • モンスターの攻撃に付随してド派手な地割れや電撃を見ると思わず大ダメージを受けそうに思えるが、これらは全て’’演出の一環’’であり、ダメージは一切受けない。これにより、「エフェクトの範囲まで逃げれば当たらない」という感覚が掴めるようになり、回避の上達に繋がるようにもなっている。
      • ガス放射や爆発など、攻撃範囲が分かりづらい攻撃は、地面に予兆となるラインが入ることで判定が非常に分かりやすく、かわしやすくなった。
      • 逆に、『MH4G』で派手すぎて当たり判定が分かりにくかった、ウカムルバスの潜行突進の際の砕け散る氷河などはやや演出が抑えられ、当たり判定が分かりやすくなっている。
    • 閃光玉が炸裂した際の演出に関しても大幅に手が加えられている。
      今までは単純にまぶしい光が発せられて、あまりプレイヤーの目にも優しくない形だったが、
      今作からは炸裂地点から光の線が無数に広がるような形に変更させられた。
      分かりやすく言うと、『MH4』以降のテオ・テスカトルが使うスーパーノヴァの光に近く、
      あまり目に負担をかけさせず、なおかつ派手さをそこまで損なわない仕上がりになっている。
    • 復活モンスターの多くは過去作よりも美麗になっている他、『MH4(G)』からの続投モンスターも手が加えられているものも。
    • その他、フィールド面では後述の通り劣化した点が多いのだが、旧砂漠でエリアに入った瞬間だけ陽炎が揺らめいたりなど、一部演出が向上しているものもある。

賛否両論点

ストーリーはあってなきがごとし

  • シリーズ通してもストーリー描写はトップクラスに地味な部類に入る。特に新拠点であるベルナ村の住人にあまり印象に残るキャラクターがおらず、村長は「歴代で一番影が薄い」とまで言われるほど。
    『MH4(G)』では登場人物がほとんど濃い面々ばかりだったため、殊更影の薄さが目立つ。
    • というより、明らかに過去シリーズからの出張キャラの方が目立っている。ファンサービスの類かもしれないが、せっかくの新キャラなのにもったいない。
      • ただし、オトモアイルーを紹介してくれる少女、「ネコ嬢(カティ)」は本作初登場キャラの中ではとても目立っており、人気も高い。主にエンディングのおかげで。
      • 本人は全くと言っていいほどストーリーには絡まないものの、巨大なアイルーコック「ニャンコック」も彼になり切る男性用装備が無駄に優秀ということもあり、妙に記憶には残るかもしれない。
      • 今作のストーリーは最終的に「龍歴院の調査を妨害していたディノバルドを狩猟してめでたしめでたし」、集会所のストーリーは最終的に「龍歴院の調査を妨害していたラスボスを(ry」というどちらも非常にシンプルなもの。前作のような「世界の危機」とでも言うような壮大さはあまりない。
    • ただ「もともと『モンスターハンター』というシリーズにおいて、ストーリー自体は重視していなかった」という意見もある。
      『MH4(G)』ではスタッフ自らがアピールするほどにストーリーへ力を入れていたため、元のスタンスに戻っただけとも言える。
      賑やかになった前作の時点でも同様に意見が分かれていたため、一概にどちらが良いとは言い切れない部分でもある。
      • 前述のように、過去作からのゲスト組は個性もアクも強いキャラクターが揃っており、全体を通して世界観が薄い感覚はない。

獰猛化モンスターの仕様

  • 攻撃力の強化と怒り状態になりやすいのはいいにしても、体力の大幅強化疲労状態にならない部位耐久値がやたら高いと防御面が大きく強化されているのは、減気システムが役に立たず、長期戦を強いられるとして非難されること多い。
  • 前作の狂竜化よろしく、大幅に強化されたモンスターとそれほど変化のないモンスターでの格差も存在する。
    • 威力が大幅上昇するのは共通としても、タックルや突進などの肉弾技が攻撃速度の変化に留まっているのに対し、ブレスや放電などの属性エネルギーを活かした技は攻撃範囲が大きく広がり異常に避け辛くなる。無論エフェクトも通常時から更にド派手になるのでこれらの技を多用するモンスターがビジュアル面でも実力面でも優遇気味。火球ブレスが巨大化するリオレウスや、雷弾が巨大化するジンオウガ、ラギアクルスはその最たる例と言える。
    • 上記3体よりも更に強いとされるのがショウグンギザミ。元々は手数や攻撃速度に長ける代わりにゴリ押しでも押し切れるほど体力や防御面が貧弱だったのが、獰猛化によって耐久力が爆発的に上昇。疲労無効と怒り状態の頻発によって自慢の攻撃面も 磨きがかかり、結果として獰猛化モンスターの中でも一二を争う難敵と化した。交戦したハンターからは「明らかに出るゲームを間違えている」「最早モンスターではなく殺戮マシーン」とまで言われ、「ターボカニ」なる呼び名を付けられる始末。
  • ただ、獰猛化個体は協力プレイが前提とされる集会所でしか受注できないため、最初から「多人数での挑戦」を前提とされたシステムであるとも考えられる。
    実際、通常個体は複数人で挑めばまずあっという間に片が付いてしまうことが多いが、獰猛化に関しては複数人でも歯ごたえのある狩猟ができる。
    とはいえ、ソロ専ハンターにはかなり辛いバランスであることも間違いない。
  • 二つ名持ちモンスターの素材と違い、各装備の最終強化にはほぼ確実に獰猛化素材が必要になるため、避けて通れないのは問題だろう。
    • また、獰猛化素材は通常個体と同一の扱いのせいか剥ぎ取りでは入手不可能で、クエスト報酬でしか出現しない。しかも運が悪いときは全く出ない場合もある。
  • そもそも獰猛化するモンスターは、「何を以って獰猛化するのか」が作中では全く語られていない。『MH4』の狂竜化や『MH4G』の極限状態のような詳細な設明がないため、狂竜化・極限状態の設定を廃止した代わりに適当に追加したような設定にも見受けられる。
    • ちなみにイビルジョーも疲労せず、肉を食べない。これは設定無視もいいところであり、何故イビルジョーが空腹を克服したのか説明もない。
      前作の極限状態ですら、解除されている間はちゃんと疲労していたはずなのだが。
      「設定に合わせる手を抜いた」とも、「獰猛化モンスターは一律で疲労しないという特徴のため特例扱いしなかった」ともとれる。
  • 獰猛化の設定の開示に関しては、プレイヤーからも「納得のできる説明をいずれしっかりやってほしい」という要望がたびたび上がっている。
    • 「狂竜化の原因であるマガラ種の存在のように、獰猛化にも何らかの未知のモンスターが関わっているのではないか」と言った具合に、
      一応考察の余地があることから、後発作品での獰猛化のキーとなる新モンスターの登場を期待する声もないわけではないが。
  • 今作発売後において開発者が「ハンターは狩技やスタイルなどの新しい変化があったが、二つ名ではない通常のモンスターにも何か変化を持たせるべきでは?という意見が上がり、開発の後半になってから急遽獰猛化というシステムを考案した」という趣旨のコメントをしている(「『モンスターハンタークロス』コミック&エッセイ 狩りぷれっくす!」より)。
    • それが本当ならば獰猛化自体は急いで作られた産物であり、少なくとも開発中の段階では世界観的な設定まで練っていなかった可能性があり得る。

復活モンスターの調整について

  • 復活モンスターを中心に一部モンスターの挙動や仕様変更については賛否が分かれる。
    • 強力すぎる例としては判定の強さや軸合わせ性能の高さがあげられる。『MH4(G)』のような隙潰しコンボ、ランダム派生といった腕前に関係ない部分に左右される類のものではなく、余裕をもって回避したり立ち回りで厄介な技の使用を抑えたりといった対策は可能なレベルである。
+ 以下モンスターごとの紹介

ドスファンゴ

  • 突進の軸合わせ性能が強化され、蹄を掻いている間に横に移動しても突進する瞬間にハンターの方向に軸合わせしてくる。軸合わせできる範囲が異常に広く、真横付近までカバーする上に、段差に登った直後は急角度でハンターの位置を補足し、無理やり巻き込んでくる。
  • ドスファンゴ自体の問題点とは言えないが、特殊許可クエストでの乱入には難色を示す声も強い。
    • というのも、ドスファンゴが乱入するクエストは悉く塔の秘境や極圏など逃げ場のないフィールドばかりが設定されており、しかも一定時間で無限沸きするというオマケつき。二つ名持ちモンスターの大技で瀕死になった所にドスファンゴが突っ込んできて力尽きる、もしくはドスファンゴの突進で吹っ飛んだ際に二つ名の渾身の一撃で起き攻めされて力尽きた時のイライラは筆舌に尽くしがたい。強大な二つ名との真剣勝負の真っ最中に空気を読まずに突っ込んでくる様は多くのハンターからヘイトを集めた。
      • プレイスタイルによってはドスファンゴを先に処理する事もあるほど。
    • とはいっても、肉質は柔らかい上に体力も低く、単体では強力すぎるモンスターではない。

ドドブランゴ

  • 高い攻撃力と素早いフットワークが旧作から殆ど据え置きの上、上位になるとラリアットを往復しながら繰り出してくるようになり苛烈な攻撃が更に激しくなる。
    • 二度目のラリアットのホーミング性能が極めて高く、最初のラリアットを迂闊に回避したが最後、被弾率が急上昇する。隙が大きいブシドースタイルのジャスト回避は特に危険。
  • 往復ラリアットを除けば、執拗な位置合わせや振り向き様の攻撃は特に追加されていないので、過去作と同じ感覚で戦うことは可能である。

ドボルベルク

  • 尻尾が短くなったうえに尻尾の攻撃判定が若干強くなった結果、回転攻撃中に足元に潜り込むことが難しくなり、さらに追い出されやすくなった。「最大の特徴である長大な尻尾をなぜ短くしたのか」とビジュアル的な面からも不評。
  • 逆に、過去作からの変化に乏しかったり、理不尽でもなかった強みが更に弱体化するなど、倒しやすいを通り越して手ぬるい印象が拭えないモンスターも存在する。
    • ディレクターが同じ一瀬氏であることからか、『MH4』に登場しなかったモンスターは全体的に『MHP3』の行動パターンがほぼそのまま使いまわされている。
      歴代でもモンスターの強さがマイルドな調整で知られる『MHP3』に対し、ハンター側は狩技や狩猟スタイルの追加により大幅強化されているため、熟練者からすると難易度の低さが目につきやすい。
    • ただし、『MH4(G)』の復活モンスターは魔改造が多いために「せっかく身に付けた立ち回りが無駄になる」といった非難が相次いだため、昔の感覚で理不尽強化に苦しめられずに戦えることを評価する声もある。
+ 以下モンスターごとの紹介

ナルガクルガ

  • 行動パターンが良くも悪くも『MHP3』から一切変化が無く、それどころか怒り状態の時間が40秒と非常に短くなっている。
    • 怒り時のナルガクルガは防御力が下がり、通常時は避けていた落とし穴にもハマるため、怒り短縮を単純に弱体化と断言するのも難しいが。
  • おまけに発売前の体験版でも狩猟できるモンスターの1体だったため、本作がシリーズ初プレイでも行動パターンには慣れているというハンターが非常に多かった。
    結果として同じランクの他のモンスターと比べてもかなり大人しい戦闘力に仕上がっている。

アグナコトル、ウラガンキン

  • 挙動自体は『MHP3』と殆ど変わりなく、懐かしさこそ感じれど目新しさには欠ける。
    • 『MH3G』では、前者は回り込みからのクチバシ突き刺し、後者は叩きつけの振動範囲が異常に広がるという強化が下位から施されていたが、本作ではそれらもオミットされてしまった。
  • アグナコトルは乗り状態中にもマグマ鎧の効果が進行するためタイミングを図る必要性が生まれる、ウラガンキンは背中の部位破壊が追加され、乗り中の咆哮後の顎叩きつけにも振り落とし判定が存在するなど、新要素に合わせて作り込まれた部分も存在するため手抜きという訳ではないが…。

イャンガルルガ

  • 瀕死になっても未発覚の状態でなければ足を引きずるモーションを取らなかったが、今作からは普通にハンターの前で足を引きずるようになった。
    捕獲を狙いやすくなったとも言えるが、「自身の命を度外視するほどに戦闘行為を好む」という設定であるイャンガルルガのイメージに合わないという意見もある。

ショウグンギザミ

  • 左右の爪のどちらか一方を破壊するとそれ以降の戦闘は常時怒り状態になるという仕様が撤廃された。
    怒り時になると爪を伸ばして鎌を展開することで大幅にパワーアップする特徴を持つショウグンギザミにとって弱体化と言える調整である。
    • ただし、怒り状態時に連続攻撃を仕掛けてくるため、気軽に部位破壊が狙えるようになった事はプレイヤー側からすればメリットともいえる。
  • 本作のショウグンギザミは過去作より縦横無尽に動き回るせいで行動の無駄や隙が減り、『MH4G』ではセルレギオスのみ使用していた裂傷攻撃を習得するなど、強化された面もある。
  • 上述の通り、獰猛化個体は動作スピードが上がり、弱点である体力・攻撃力が強化されるため、屈指の強豪として名高い。
  • 新規モンスターはかなり気を遣って調整されているが、賛否が分かれる点ちらほらと見受けられる。
+ 以下モンスターごとの紹介

ホロロホルル

  • 一定時間こちらの移動方向を逆にさせる混乱効果を含んだ鱗粉を活かした攻撃を得意とするが、滑空や一回転攻撃などの物理攻撃もやけに精度良く放ってくる上に気絶値が妙に高い。
    • 一度ペースを掴まれると混乱→気絶→混乱のループで何も出来ず力尽きることもあり、慣れないハンターからはとことん嫌われている。
    • もっとも、序盤に登場するモンスター故に総合的な戦闘能力は高くなく、中盤以降であれば混乱以外の状態異常はスキルで対策する事も可能。

ディノバルド

  • 本作の4大メインモンスターの代表を務めるだけあって良モンスターとの声が多いが、噛み付き攻撃の判定の強さは非難の声が大きい。
    • 出が早い上に誘導が強くおまけに広範囲。どれくらい広範囲かというと腹の下にいても喰らうほど。余りの判定の強さに「腹にも口がある」「斬竜じゃなくて噛竜に改名しろ」と言われる始末。
    • ダメージが少ないのが救いだが、喉に炎を蓄積した状態だと火属性やられが付加されるのも厄介(一応、耐性を上げるかスキルで対策可能)。

タマミツネ

  • ビジュアルやモーション面の人気は評価点で述べた通りだが、爪の部位破壊が難しい。
    • 部位が小さいため狙いが適当だったりリーチや範囲に長けた攻撃では首や胴体に吸われやすい。物理肉質が硬く、耐久値もやたらと高い。タマミツネ本体の体力が余り多くないこともあり、破壊前に討伐してしまうことも珍しくない。そのくせ装備の生産にかなりの頻度で要求される。タマミツネ素材の装備ならまだしも、他の水属性モンスターの武器やユクモ村に馴染みのあるモンスターの武器にも間々入り込んでくる。
    • 片方壊せば部位破壊達成になること、また破壊前に限れば雷属性がべらぼうに通ることが幸いか。

ライゼクス

  • 「電の反逆者」「残忍で狂暴な空の悪漢」という肩書きの割に戦闘力がややマイルドな方向に傾いている。
    • モーション面では双剣のような苛烈な連続攻撃がウリのようだが、実際は予備動作が大きい上に攻撃後の隙も過剰気味に行うため攻撃頻度もそれほど苛烈ではない。
    • 殆どの攻撃が予備動作を見てから腹下に潜り込むことで簡単に避けられる点、電荷状態の部位を攻撃して怯ませた時に大きく狙いやすい翼だと転倒してしまう点も卸しやすさに拍車をかけている。それ故多くのハンターから「四天王最弱」という不名誉な渾名を貰う羽目になってしまった。
    • 一方で、『MH4(G)』の隙潰し調整が問題になったこともあり、この威嚇や隙の多さ故に戦闘が楽しい良モンスターと称える声もまた多い。
    • 村クエストの★3を解放するための緊急クエストで他の四天王に先駆けて登場するため、意図的に戦闘力を控えめにされていると推測する声もある。

オストガロア (集会所ラスボス)

  • 外見のインパクトこそ絶大だが、ステータスや攻撃の規模は常識の範囲内。フィールド全域にわたる超巨体と全体攻撃で度肝を抜いた前々作のラスボスや、ソロクリア断念者が続出するほどの超体力を誇った『MH4G』のラスボスと比較すると戦闘面のインパクトでは見劣りする。
    • 一応、体力が減ると一撃必殺の極大ブレスを放つが、チャージが長すぎるのと体力がそこまで多くないため放つ前に討伐していまうことも。
    • もっとも、体力が高すぎない事はソロプレイヤーの事を考えた場合は一概に問題点とは言えない。

やりこみ要素の目減りと難易度の低下

  • ギルドクエストと発掘装備がなくなっているため、『MH4(G)』よりも全体的なやりこみ要素は減っている。
    また、『MH4(G)』と比べると難易度も低下している。*3
    • 特殊許可クエストの高レベルや一部獰猛化モンスターは相当な難易度ではあるものの、『MH4』のギルドクエストレベル100と比較したら幾分易しめである。
    • 高レベルギルドクエストの個体と比べると、隙の増加により攻撃チャンスが増えたことには歓迎の声が大きいが、ダメージまで下げられているのは易しくなりすぎでは?との意見もある。
      • もちろん前作のようにハンターに不利な要素を詰め込みまくるのは問題だが、高難易度のクエストである以上は相応の緊張感を求められるのは必然であり、前作よりも簡単になり過ぎたとの声も少なくない。
      • 今作ではガンナー装備でも最大レベルまで強化した場合に即死となる攻撃は少ない(ないわけではないが)。
        敵からの攻撃を食らいにくいガンナーは、一発でミスとなるリスクを背負ってこそ繊細な立ち回りが意味を成すのだが、今作では基本的に「攻撃を貰っても回復すれば良い」という環境なのでやや緊張感に欠ける。
      • ただし、熟練者からすれば簡単というだけで、アクションゲームが苦手なプレイヤーや初心者には十分難しい。基本的な内容が『MH4』準拠であり、ゲームバランスを概ね引き継いでいるため、ソロでのプレイは相応の苦戦を強いられる。
      • また簡単になったのはあくまで「ラスボスを撃破し、最強クラスの装備を整える」までの難易度であり、「特別な報酬はないが純粋に難易度が高い」というタイプのやり込みプレイヤー向けの高難易度クエストはかなり多く存在している*4。ファンサービスとして過去作の高難易度クエストのリメイク版も多く含まれている。
    • 特殊許可クエストはクリア回数的にも、レベル10クリアの勲章だけが目的なら全てのレベルを1回クリアすれば問題ない上*5、全てのレベルを3回クリアすれば剣士/ガンナー防具のどちらか一式+武器一種の強化に必要な素材は大抵揃うので、全武具を揃えようとしない限りは何度も周回する必要性は薄い。
    • 前作で主に批判されていた点は「極限モンスターの仕様」と「過剰なまでの不確定要素」であり、ギルドクエストや発掘装備自体は少なくとも批判一色ではない。
      ギルドクエストは「強力な極限状態のモンスターに打ち勝つためのハメの横行」「生産武器より圧倒的に強力な発掘武器の存在で、効率重視部屋では生産武器が使いにくい」も含めて批判されているため、
      調整次第で大多数が納得するやりこみ要素に仕上げられる余地は十分残されており、まるごと削除するのを誰もが望んだわけではない。
      ギルドクエストで理想の装備を追求することに楽しみを見出していた層があったのは確かであり、「続投して欲しかった」という声も根強く存在するのは事実である。
  • また、『MH3』のモガの森や『MH4(G)』の探索といった、時間制限を気にせず狩猟を楽しめる要素は存在しない。

村人たちの「偏り」

  • このゲームにはベルナ村、ココット村、ポッケ村、ユクモ村の4つの村が登場するが、それ以外にも初代のミナガルデ、『MH2』のジャンボ村、ドンドルマ、『MH3』のモガ村、『MH3G』の港町タンジア、『MH4(G)』の我らの団のメンバー、筆頭ハンター団、バルバレ、ナグリ村、チコ村、シナト村など各地から人が訪れる。
    • だが、これらの人物の登場場所が足湯のあるユクモ村に大きく偏っている。
    • 彼らもクエストを依頼してきてクリアすると登場した村の貢献ポイントが上がる仕組みになっているため、貯まるのがユクモ村ばかりになりバランスが悪い。

「死体斬り」が不可能

  • 本作では『MH3(G)』と同じく、大型モンスターが死亡モーションを終了した後は死体を斬ることができなくなった。
    • おそらく死体斬りで狩技ゲージを溜めさせないためと思われるが、敵を攻撃することでゲージを溜められる太刀や敵からエキスを取得する必要のある操虫棍などの武器種には少し悪影響があると言える。
      • 単体の狩猟クエストでは特に問題無いが、大連続狩猟クエストなどでは安全にゲージを溜めたりすることができなくなった。
      • ただ、死体の近くで別のモンスターと戦う際には余計な斬れ味を消費せず、ヒットストップが邪魔にならないというメリットもある。特に特殊許可クエストレベル10では1体目を倒した直後に2体目が同エリアに出現するため恩恵を得やすい。
    • また、ゲリョスが「死に真似」をしても攻撃を受ければヒットエフェクトが出てしまうためにすぐバレてしまうなど少し弱体化したモンスターもいる。

ヒットストップ

  • 『MHP3』(もっと言えば『MH3』ベース)を意識した結果か、本作ではヒットストップが『MH4G』より緩くなっている。
    • これに関しては手応えが薄く斬っている感が薄れているのを嫌がる層と、ヒットストップによる引っ掛かりが薄くなり結果ダメージ効率が上昇しているため好まれているの2択に分かれる。もっともダメージ効率が著しく変わったのは『MH4』の双剣ぐらいだが。
      • また、『MH2』ベースから『MH3』ベースへ移行した際や『MHW』でも同じ様に賛否が分かれており、一概にどちらがいいかとは言い切れないのが現状である。

麻痺・睡眠武器のバリエーション

  • 武器のレベルアップシステムのおかげでバリエーションが劇的に増えたのは評価点で述べた通りだが、「選択肢が少なすぎor比較対象が産廃過ぎててこれ一択」というような状況が完全に払拭されたかと言われると微妙なところがある。
    • 麻痺属性は、素材元のモンスターが甲虫やゲネポス、ラングロトラなど序盤の面子に集中しているせいで最終強化した性能もやや物足りない。
      • 中盤以降の面子はガララアジャラくらいだが、『MH4(G)』で猛威を振るったせいか一部の武器が弱体化された。特に太刀は麻痺属性を選ぶとなるとガララ武器しか選択肢が無いにもかかわらず、二種あるうちの両方とも残念性能。中でも獰猛化素材を使用するパラコイルドサーベルは最終強化しても下位武器並みの攻撃力しかなく、とても実用に堪えるようなものではない。
    • 睡眠属性はもっと悲惨で、ホロロホルルを除けばガノトトスや甲虫素材の一部武器、後は採取素材などで作られたものがちらほらある程度。武器種によっては殆どホロロ武器一択という場合も。
    • 一方で毒属性武器は 過去にも類を見ない程の大激戦区 となっており、*6同じ状態異常でも格差を指摘する声は少なくない。
    • しかし、麻痺、睡眠武器のバリエーションが少ないのはシリーズ恒例であり、元々これらの状態異常は片手剣でもなければ近接武器で無理に狙うものでもないため、さほど気にしていないプレイヤーも多い。

激変したスキル環境

  • 強力なスキルを何種類も発動させるのが当たり前だった過去作(特に『MH4』)と比較するとその差は歴然。
    複合スキルはことごとくリストラされた他、剣士の必須スキルとされてきた「匠」が大幅に弱体化している*7。また、各防具に付与されたスキルポイントやスキル数、スロット数もかなり控えめになっており、スキルを発動しにくい環境になっている。
    • 匠が付け辛い『MHP3』では、匠を必要としない切れ味が素で白ゲージを持つ武器が流行ることとなったが、本作でも一撃重視の武器はティガレックスやセルレギオス、手数重視の武器はナルガクルガやライゼクスの武器を中心に近い傾向にある。特に、平均以上の物理火力と素白ゲージ、おまけに汎用性の高い爆破属性まで併せ持つ燼滅刃ディノバルドの武器は、効率を求めるTAはもちろん、通常のプレイでも最強候補として担がれる程の器用万能ぶりで殆どの近接武器の環境を席巻してしまった。
    • また、本作では斬れ味が悪いほど(切れ味ゲージが緑以下になると)攻撃力の上がるスキルである「鈍器」が登場。「斬れ味の悪い武器は使いにくい*8」とされていた環境が緩和されたことは武器の選択肢が増えたと好評。
      • ただし、匠で白ゲージが出ず鈍器で運用するには長い青ゲージの切れ味を持つ武器が割を食ってしまったのは悔やまれる。
    • 剣士については「一式装備で使用するのが前提の防具」が多くなっており、カスタマイズの楽しみが薄れがちである。特に二つ名防具はこの傾向が非常に強い。*9
      • とはいえ、『MH4(G)』で根強かった混合装備至上主義の風潮が薄れた事を評価する声もある。
      • またシステムそのものへの批判も多い。「護石(お守り)」への依存度も大幅に上がり、炭鉱夫と呼ばれるお守り採掘作業を強要されている、との意見がある(護石のSPやスロットは相変わらず高い。)。これを受けてか、お守りが短時間で大量に手に入る救済クエストも存在するが、結局目当ての護石が手に入るかは運頼み。
      • 装飾品でのスキル発動が難しいことから、発売初期は強力なスキルが付く黒炎王リオレウスの二つ名装備一式が大流行することに。ただし情報が出揃ってきた現在では、一式装備以上の性能を持つ混合装備も増えてきており、この傾向は薄まってきている*10
    • なお、ガンナーについてはアーク/フィリアS・R、アカムトR、グリードRなどカスタマイズ性に優れた防具が多く、そもそも必須スキルが多く二つ名防具を含め一式運用が難しい*11ことから、こういった問題を言及されることは少ない。
      • だが唯一「回避距離」のスキルは良いお守りが無いと発動が厳しい。同スキルはこれまでヘビィボウガンでは必須級といわれており、この仕様には不満が多い。回避距離無しでもリスクが少ない「ブシドースタイル」に人気が偏る一因となっている。

調整不足のニャンターモード

  • 公式からは「火力は無い分サポート特化」とのことだった。しかしアイルーの攻撃力は最終的にハンターの1.5倍近くまで達するうえモーション値も十分高く火力は申し分ない。その一方で何をするにもゲージが必要で、ゲージが溜まりにくいことからサポートにはあまり向いていない。そのため公式と真逆の「火力はあるがサポートは苦手」といった状態になっている。
    • ニャンターの攻撃方法はモーション値が高いが近づく必要がある近接攻撃と、モーション値が低いが離れて攻撃できるブーメランと一見するとバランスが取れてるように見える。しかしブーメランを強化するサポート行動の「貫通ブーメランの技」と「巨大ブーメランの技」を使用するとブーメランの火力が近接攻撃を上回ってしまう。そうなると近接攻撃に有利な点がほとんどなくなってしまう。このような攻撃方法のバランスの悪さがたびたび指摘される。
      • ニャンターはオトモアイルーと違いブーメランを上に投げられないので、高所攻撃だけは近接攻撃に分がある。ただこの近接の高所攻撃もモーション値が高いものは隙も大きいので余程のことがなければブーメランを投げた方が早かったりする。
      • ただし調整不足のおかげでハンターに匹敵する攻撃能力を有したのも確かである。一部のニャンター使いからは「次回作以降で弱体化されるのではないか」と心配されていたが、『MHXX』では現実のものとなった。
    • 一度倒れた際に、「モウイチドングリ」を消費して復活するが 体力が中途半端にしか回復しないことと、復活するタイミングをプレイヤーの意思でズラせないので、起き上がりに攻撃を重ねられると連続でダウンする場合が多い。復活するモーションもやたらと長いので、ストレスになりやすい。
  • ゲージ周りの仕様も複雑なのにゲーム内ではほとんど説明がない。特に「"後半の目盛りほどゲージが溜まりづらくなる"」といった仕様は知らないと運用に差が生じる。
    • 後に複数の攻略本が発売されたが、ニャンターに関しては詳しい情報がほとんど載っていない。アイルーに特化した攻略本が出たのにもかかわらず、である… そのため、各自で調べるか攻略サイトなどを参照するほかない。
  • オトモにも言えることだが、サポート傾向やスキルがランダムなため十分に有用なアイルーを手に入れるにはかなりの運がいる。それを補うためサポート行動やスキルを移せる“伝授”が存在するが、サポート傾向固有のスキルや配信専用スキルが優秀で枠がほぼ固定化されている。
    • またレベルによるステータス変化が大きいのに対し、レベルが非常に上がりにくい。上記のランダム性と合わせ、妥協レベルのアイルーが育てづらくなっている。
  • 装備の作成方法が『MHP3』と同じく強化できないので作成時期≒性能となっている。そのため最終装備として使えるものはかなり少ない。ハンターの装備のほとんどが強化の仕様変更により使えるようになった分、余計に最終装備の少なさが目立つ。
    • DLクエストで作れる装備は最終装備としては使いづらい性能。通常の装備で存在しない”麻痺・ブーメラン特化"などの個性付けも無い。
    • また特殊個体から得られる端材が通常個体と同じといった問題点はそのままで、激昂ラージャン、怒り喰らうイビルジョー、リオレイア/リオレウス希少種に対応した装備は存在しない。

その他

  • オオナズチの戦闘BGM『深い森の幻影』は、『MH4G』では怒り時のオオナズチが霧を吐くと同時にBGMにくぐもったようなエフェクトがかかっていたのだが、本作では削除された。映像とマッチさせる凝った演出だっただけに惜しむ声も少なくないが、「戦闘が激しくなるはずの怒り時にBGMがくぐもるのは逆に迫力が削がれる」という声もあったので捉え方次第と言える。
    • 再登場した『MHRise』ではこの仕様が復活している。

問題点

モンスターの挙動に関する問題点

  • モンスターの隙が少ない。
    • モンスターの高速化については殆ど改善されていない。まともに回復をする隙が少ないのもそのまま。
    • 評価点で「確定威嚇」や「攻撃の隙」が増えたモンスターがいるとは述べたものの、モンスターの行動パターンは隙が少ないと批判された『MH4』基準。
    • ティガレックスやラージャンの振り向きながらの攻撃、ジンオウガやブラキディオスの苛烈なコンボ攻撃、超スピードの怒り状態テオ・テスカトルなどは相変わらず。
      • ただし、これらの攻撃の大半はスピードが遅くなる、判定が縮小化される、誘導が緩くなるなど調整され、理不尽さは『MH4』に比べればかなり抑えられている。
    • モンスターによっては「『MH4』の上位で理不尽な攻撃を持っていた→『MH4G』のG級個体で改善された」というパターンもある。この場合、本作は『MH4』と同じく上位までのランクしかないため、せっかく『MH4G』で改善された仕様に再度悩まされる羽目になってしまう。リオレイア希少種の回り込み風圧着地がその最たる例である。
  • また、モンスターが意図的に「起き攻め」をする上、頻度が多い。
    • ブシドーのジャスト回避や起き上がりディレイ*12でかなり対応できるようになったものの、起き上がりディレイのゲーム内説明は無し、最速起き、ジャスト回避後の無敵時間の切れ間に対応している攻撃連携が多いのは非常に理不尽で、一部の露骨なディレイは明らかに不自然。
      • スーパーアーマー中に気絶値が規定値に溜まるとノーモーションで気絶するのだが、不自然さが拭えない。
  • モンスターのエリア移動だが、なぜか過去作に比べて「エリア移動の頻度」が跳ね上がっている。これは体験版の渓流でナルガクルガを狩猟するクエストの時から指摘されていた。
    • 単純にエリア移動の頻度が上がっただけでなく、罠を張ったら移動、強化系アイテムor狩技を使ったら移動とタイミング的にも不自然な段階で移動することもある。
      • モンスターを捕獲する必要のあるクエストで罠を張った直後に逃げられると、ソロの場合はかなりのタイムロスになる。
      • また、普通のクエストなら単に面倒なだけで済むが、特殊許可クエストの高レベルクエストには「アイテム持ち込みが出来ず、支給品の罠数個で二つ名持ちモンスターを捕獲する」というクエストが存在。上記パターンで罠を無駄にするとクエスト失敗一直線にもなりうる*13
    • 「瀕死なのに休眠エリアに向かわない」行動の頻度も跳ね上がっている。
      • この行動パターンに入ると、近隣エリアをウロウロするばかりで、一か所に落ち着こうとしない。特に捕獲狙いの時は非常に鬱陶しく、せっかく罠をしかけてもすぐに他のエリアに逃げられてしまうことが極めて多くなっている。
    • またエリア移動のモーション(例として、飛竜種が飛び立つモーション)に入ると、モンスターが怯みや状態異常を起こさず、耐久値も0にならない仕様が追加された(部位破壊はできるが、破壊してもノーリアクション)。無理矢理攻撃を加えて移動を阻止することができなくなり、ユーザーからは不評。
      • 歩いてエリア移動をしているモンスターが罠を踏んでも、罠が反応せず素通りする。ちなみにこの間で麻痺やスタンの蓄積値を溜めるとエリア移動した先で麻痺やスタンを起こす。
      • 前作でエリア移動を促すこやし玉と閃光玉を組み合わせたハメが利用され、それの対策だと思われるが、あまりにも安直かつ不自然。
    • これは『MH4』からの仕様だがエリアチェンジ自体の仕様にも問題がみられる。下記の仕様と合わさってもモンスターのエリア移動関連のストレスは歴代最高といえる。
      • 1つはオフラインでもロード中にモンスターが移動するようになり、過去作と違い最短経路で移動する点。よってモンスターによっては疲労による食事を阻止することが難しくなっている。
      • もう1つはエリア移動の範囲がかなり遠くまで及ぶ点。最悪なパターンとして古代林でラージャンがエリア6から最深部の10まで移動するというものがある。翼のあるモンスターですらここまで酷くはなく、上空を飛ぶ様はさながらミサイルか舞空術。
  • 一部のモンスターの軸合わせバックジャンプ(通称:車庫入れ)の頻度の高さ。
    • オオナズチ、ジンオウガ、ナルガクルガ(原種・二つ名ともに)等は車庫入れの頻度が高い。
    • これらのモンスターは遠隔攻撃手段を持っていることが多く、車庫入れ→遠隔攻撃の確率増加→遠隔攻撃連打 のルーチンで待ちガイルのごとく壁際に陣取ることがある。
    • 溶岩島の二つ名ディノバルドなど、ハンター侵入不可区域である溶岩から中々出てこないルーチンに入ることも。
    • 近接武器は当然ながらこれを追って攻撃を仕掛けなければならず、意図しないエリアチェンジや壁際でのカメラワークの悪さに悩まされる。
  • 小型モンスターの攻撃頻度の増加。復活したブルファンゴやランゴスタを含め積極的に妨害してくる。
    • 最初の1回目の剥ぎ取りは判定が出るまで遅くなっている(『MHP』ぐらいと同じ)ため、1回剥ぎ取り中に妨害を食らうと過去作より剥ぎ取りが遅くなることも多々ある。
    • 特にウロコトルに至っては地中急襲の頻度が上昇しているのに加え、攻撃の予兆のエフェクトがなくなって非常に避けにくくなってる。
    • また、本作ではたいまつが存在せずスキル「燃鱗」もない。よってルドロスやジャギィなどの火を嫌うモンスターを追い払うことが難しくなっている。

武器種内の調整不足

  • 本作においても、同種内の他武器を喰うバランスブレイカーといわれる武器が存在する。
    • テオ・テスカトルの素材から作れる「勇猛と光明の凄烈弓」が、『MHP2』の「覇弓レラカムトルム」と『MH3G』の「大鹿角ノ破弾弓」といったかつてのバランスブレイカー弓を彷彿とさせる高い性能を持っている。高い物理攻撃力、優秀な溜めレベル、Lv2強撃ビン・Lv2属性強化ビン・睡眠ビンなどに対応、汎用性の高い爆破属性、空きスロットも2個とどこを見ても隙がなく、連射弓においては他のカテゴリの弓まで食い尽くしかねない鬼性能。オンラインで弓使いが来たら、9割方コレ、と言われるほどに流行っていた。
      • 強力な古龍種であるテオ・テスカトルを狩る必要はあるが、作成難度はそこまで高くないのも人気の理由の1つだろう。
    • シャガルマガラの素材をベースにした拡散弓である「THE デザイア」も非常に強力。十分な物理攻撃力、汎用性の高い龍属性、拡散なのに驚きの会心率+25%、かゆいところに手が届く空きスロットが1つ付き、トドメとばかりに装填できるビンが強撃Lv2 属性強化Lv1とLv2、麻痺ビン、毒ビンと「勇猛と光明の凄烈弓」よりも使い勝手の良いビンが揃っている。
  • 例によって、強すぎる武器が存在する事は「クリア出来ないプレイヤーへの救済措置」として好意的に捕らえる事が出来る。問題はやはり「使いこなす実力が備わっていないのに「強い」という評判だけでその装備を使う地雷プレイヤーが蔓延している」事である。
  • 前作から行き過ぎた弱体化を食らう武器も多々存在する。
    • 顕著なのはライトボウガン。前作で出来ていた「LV2通常弾速射」を没収され、代替となる強化も受けていない武器がかなりある。
    • 特に前作では「回避によるオートリロードとLV2通常弾速射」で独自の立ち回りと高火力を実現していたセルレギオスライトは、速射対応弾の没収でものすごい勢いで評価を落とした。それぐらいライトの物理火力においてLV2通常弾速射は重要な要素だったのである。
    • 他にも、かつては「漢弓」のあだ名で一世を風靡したティガ弓が「強撃ビン没収」により大幅な火力下落を受けたり、全体にガンナー武器を中心に酷い扱いの武器がいくつかある。
    • 開発スタッフが『MHP3』と同じ都合だからか、『MHP3』で産廃性能→『MH3G』『MH4(G)』で性能が改善された武器が本作では再び産廃性能に戻ってしまっている例が多々見られる。
      • 具体的にはアグナコトルのヘビィボウガンやウカムルバスのライトボウガンなどが当てはまる。
  • 通常属性の中では、龍属性がやや不遇気味。
    • 今まで通り飛竜種や古龍種によく効く属性として設定されているものの、過去のシリーズに比べると「龍属性だけがずば抜けて有効」というモンスターが少なく、多くの場合第二弱点武器でも十分すぎるほどのダメージになる。
      • 龍属性武器自体が全体に癖のある性能だったり生産難易度の高い物が中心になっていることもあり、優先して作る必要があまりない。
        決して弱いわけではないが、通常プレイではあえて作る必要もない立ち位置になってしまった。

狩技・スタイル間の格差

  • 武器間のバランスはいいが、武器内では特定のスタイルがやたら強かったり、一部の狩技が冷遇されていたりする。 
    • 使いにくい、ではなくどうしても優位点を見出せない所謂「産廃」な武器とスタイルの組み合わせ、狩技も存在する。
+ 以下武器ごとの解説
  • 大剣
    • 大剣は専用狩技の性能がいずれも扱いづらく、「ストライカースタイルがギルドスタイルの劣化」と評されやすい。
      特に汎用狩技の「絶対回避」との相性がやたらいいため、「専用狩技なんかセットするぐらいなら、これを付けておけば十分」と言われがち。
      • 専用狩技は「弱い」というより「癖がある」性能であり、狩技の特性を最大限把握して使って行けばストライカースタイルでもダメージそのものは十分伸ばせる。ギルドスタイルよりも狩技の枠が多く、ゲージも溜まりやすいメリットは無視できない。もっとも、それでギルドスタイルを越えるにはかなりの研究が必要ではあるのだが、もともと熟練者向けのスタイルとして設計されているのだろう。
    • ブシドースタイルとエリアルスタイルについては癖はあるものの独自の長所があり愛用者も多い。
  • 双剣
    • 双剣はブシドースタイルのジャスト回避の性能が頭一つ抜けている。鬼人化と鬼人強化中のジャスト回避の動作が攻撃判定を持つ上に鬼人強化ゲージが回復可能で、長い無敵を持ったステップを2回行う。このステップは他のジャスト回避と違い1回目と2回目のステップ開始前に方向転換が可能で、さらにX攻撃でキャンセル可能である。
      • ブシドースタイルのジャスト回避後のダッシュ時に被弾しやすい攻撃(通称ブシドー殺し*14)ですらいなすことが可能なため、モンスターの動きさえ理解すればかなり強引な攻めをしても被弾を減らせる。
    • おまけにブシドースタイルのモーション制限は空中乱舞のみで地上での制限はなく、ギルドスタイルと大差がない。双剣固有の狩技は癖が強いこともあって、ギルドスタイルを選ぶ意義が少なくなっている。
      • 現在では双剣の狩技は見直され、癖が強いながらも強力という位置に落ち着いている。
      • 欠点は納刀と通常状態のジャスト回避は他武器と同様で、ジャスト回避後の反撃技自体は弱いため、鬼人強化ゲージがないと途端に弱体化する点。しかし本作の双剣は鬼人化中でも特殊攻撃ボタンで鬼人連斬が素出し可能で鬼人強化ゲージを溜めやすいのであまりデメリットとして機能してない。
    • ジャスト回避が必要なく、壁殴りに特化したい場合は、強走薬さえ飲めれば狩技3つでモーション削除の無いストライカースタイルに軍配が上がる。
    • また、圧倒的なヒット数と乗り蓄積を持ち、地上定点攻撃もそれなりに強いエリアルスタイルも評価されつつある。
    • しかし、ギルドスタイルはブシドースタイルの劣化になりやすく差別化が難しい。ジャスト回避が必要ない場面になると今度はストライカースタイルに食われるため非常に扱いにくい。 ただし、ストライカースタイルは強走薬の使用が前提となっている節があるため、強走薬を使わない場合や空中乱舞を活用する戦略ならばギルドスタイルも選択肢に入る。
  • ランス
    • ランスはストライカースタイル以外では従来の3回目の突きが「力を溜めての多段攻撃」になったが隙が大きく使いにくい。貴重なスーパーアーマーがついている、属性ダメージを活かせるなどメリットもあるが、隙が大きいうえに物理ダメージの効率が悪いため基本的には新アクションなのに無い方(ストライカースタイル)が強いとされる。
      またこれのせいでギルドスタイルの「従来のアクション」というコンセプトもよくわからなくなってしまった。使えなくなる技こそあるものの、より影響の小さいストライカースタイルのアクションの方が前作にも近いのである。
    • ブシドースタイルはジャスト回避がない代わりにジャストガードが追加されている。
      タイミングも緩めなで扱いやすく、需要の高いガード性能を付けなくて済むため、スキル自由度の面でも強力。 火力スキルに特化できるため、TAなどでも愛用者が多かった。
      • 狩技に関してはガードしつつ火力を上げる「ガードレイジ」が頭一つ抜けて強いため、一つしかつけられないエリアルスタイルとブシドースタイルは選択肢が狭まっている。
  • 狩猟笛
    • 狩猟笛はストライカースタイルが『MHP2G』と同様の攻撃システムになっている関係上、操作はシンプルだが、『MHP3』以降のシリーズの主力コンボが軒並み没収されてしまいる。代わりになるほど強力な技もなく、他のスタイルと比べて火力が著しく低い。
    • 専用の狩技はソロ技、重音色の補助技、攻撃技と三種類あるものの、いずれも癖が強く汎用狩技が優先されがち。
      • 特に攻撃技は「レベルが上がると総ダメージ量は増えるが隙も増える・ダメージソースは最後の攻撃・定点攻撃ではなく、最後の一発は吹き飛ばし効果」と扱い辛さが目立ち、使いこなすには熟練が必要。
        また、ダメージ計算式の関係上、序盤こそ十分な火力を出す事ができるが、上位後半では火力不足さが否めない。
  • スラッシュアックス
    • スラッシュアックスは武器それ自体は十分強化されたのだが、狩技の「エネルギーチャージ」及び「剣鬼形態」が強力な上に相性が良く、この2つを利用する場合はギルドスタイルかストライカースタイルに限られる。
      特にストライカースタイルはダメージ効率の良いモーションが一部削除されているが、一刻も早く貯めたい「エネルギーチャージ」との相性が非常に良い。
    • 専用狩技3種のうち2種が「剣モード(及びビン)を強化する物」であり、斧モードを強化する狩技がない。特に「エネルギーチャージ」の優秀さにより、最初から最後まで常に剣モードで立ち回る事も不可能ではなくなったため、売りのはずの「変形」要素が薄れている。
      また、「剣鬼形態」はビンの性能を高めるという技で、剣モードを大幅な強化が可能。
      過去作でも言われていた、実質的に「アックス」の機能の意義が薄い「スラッシュ“ソード”」の傾向がより強くなってしまった。
      • ビン格差も放置されたままで、「剣鬼形態」によってむしろ強撃ビン1強がより際立つ形となった。
      • なお、強撃ビンスラッシュアックスで狩技をフル活用し、スラッシュソード運用を極めた場合のダメージ効率は全近接武器中最強クラスではある。前作までは理不尽な弱体化を受けていた面が多かったので強化自体は歓迎すべきなのだが……。
  • チャージアックス
    • チャージアックスは専用狩技「ヒーリングボトル」が使いどころのない狩技筆頭と言われている。「ビンを回復ビンに変えてサポートに」という触れ込みだが、通常のビンが使えなくなるため攻撃力が大幅に低下してしまうデメリットが大きい。
      本作は火力偏重の風潮が強いため、火力を捨ててでも回復に専念する機会が少なかったのも逆風であった。
  • もっともサポートとして考えた場合も、どの武器でも使える回復アイテム「生命の粉塵」で十分と言われやすく、活躍できる場面は極めて限定的であるのだが……。
    • 弓はブシドースタイルとの相性が非常に良く、頭一つ抜けて扱いやすい。
      他のスタイルが極端に弱いわけではないのだが、「他のスタイルでできてブシドースタイルでできないこと」が他武器種に比べて少なく、狩技の数ぐらいしか目立った欠点がない。その狩技にしても、溜め時間を短縮し移動速度を引き上げる「アクセルレイン」さえあればよし、という状況が多く弓の選択肢を狭めている。
      • ちなみにブシドースタイルであることで没収される行動手段は曲射とバックステップのみ。しかし今作の曲射はモーション値は大きく引き下げられた『MH4』仕様のままでありながら 攻撃力、属性値(状態異常ビンによるものも含む)にマイナス補正がかかる という更なる弱体化を喰らって産廃化しているので、使えないことがまったく問題にならない。それどころか暴発しない上に素撃ちの剛射が使えるようになるというメリットさえある。バックステップもできないことによるデメリットはさしてない。

狩技そのものの問題点

  • 攻撃が広範囲に当たる狩技はヒットエフェクトが出ない場合が多く、どこの部位に当たったかわかり辛い。
  • また、大技系(大剣の地衝斬、チャージアックスのエネルギーブレイドなど)の技後の硬直が長すぎる。怯ませたら反撃確定は当たり前で、ダウン時に当ててもモンスターの復帰から攻撃まで間に合わず被弾することもある。
  • この手のシステムにありがちな問題点として、大技系よりも自己強化系の技の方が優遇気味なバランスになってしまっている。
    本作の狩技も、全体的にバフ(自己強化)系狩技が優秀で、状況選ばず採用されやすい。ランスの「ガードレイジ」、スラッシュアックスの「エネルギーチャージ」、ライトボウガンの「全弾装填」、弓の「アクセルレイン」が顕著。一応太刀の狩技3種は全て攻撃技だがバフも兼ね備えているため十分強力な物が揃っており、片手剣の「昇竜撃」のように使いこなせば強力な攻撃技も存在する。
  • 仲間同士の攻撃が当たるフレンドリーファイア*15の影響で使いづらい狩技が存在する。(後述)

マップ

  • 明暗のバランスがおかしい上に原色が強くなって見づらいマップが目立つ。
    • 明暗については、全体的に夜のマップと、昼夜含め森丘エリア5とドス火山、地底火山が暗すぎて見づらい。『MHP2G』や『MH4G』と比較しても暗すぎる。
      • にもかかわらず、ライゼクスの発光や火山のマグマなどはデフォルトでも非常に眩しい。3DS本体で明るさを調節しようにも互いに極端すぎて調節が難しい。
      • コントラストの強さとモンスターの配色の相性が良いのか、モンスターの色が「保護色」として機能することも。
    • コントラストが激しいのは『MH4』からの傾向にあるが、特に渓流エリア7の草が見づらくなっている。
  • 高低差や斜面などが多く存在する『MH4(G)』のフィールドをそのまま続投したのは不評。過去作のマップが復活して余計に問題点が浮き彫りになっている。
    • 一部のモンスターの初期エリアが非常に狩猟しにくいエリアにわざわざ変更されているモンスターもいる。
    • 「旧砂漠」はハンターだけに不利な「流砂」も続投し、エリア2の流砂を出現させる岩が破壊されやすくなるおまけ付き。
    • 全体的に乗りにくくなっている+エリアルスタイルの登場により過度な高低差と斜面の必要性がなく、ただの障害物にしかなっていない。
    • ちなみに旧砂漠を除く『MH4(G)』のフィールドは上位まで出てこない。「下位のフィールドは面白いが、上位から出るフィールドがつまらない」という声も聞かれる。
  • 過去作のフィールドについては復活を喜ぶ声が多い一方で、モンスターの初期位置が遠かったり、移動が面倒という問題点は改善されていない。
    • 良くも悪くも大幅な変化はないため、森丘エリア9など不評なエリアもそのまま。狭い場所に無理矢理段差を追加しているため、むしろ悪化してるともいえる。
  • 新フィールドの「古代林」は平坦な場所が多く概ね好評であるが、エリア9にあるハンターの視界を遮るカーテンや、エリア最深部(9,10,11)まで遠い上にショートカットも無い点は不評。
    • ラージャンなどの一瞬で最深部まで移動するモンスターやキリンのように最深部が初期エリアのモンスターも存在するため、ショートカットが無いのはかなり不便である。
  • フィールドの選定については偏りがある。
    • 各作品にてゲームを始めて最初に訪れるフィールドを網羅したのか、水と緑に溢れたフィールドがやけに多い。森丘、孤島、渓流、遺跡平原、原生林に本作初登場の古代林を含めて6つもある。
    • 一方で砂漠系は『MH4G』から続投した旧砂漠1つだけ。ハンターに不利な流砂や段差がそのまま残されており、後述するように狩猟BGMのテーマ元であるモノブロス(ディアブロス)が不在のため、「ハプルボッカやラングロトラに合わせて『MH3(G)』や『MHP3』に登場した砂原を出しても良かったのではないか」という声もある(もっとも、砂原の狩猟BGMのテーマ元であるボルボロスも本作では不参戦だが)。
    • シリーズ別で見るとやはりデータを流用出来るためか、『MH4(G)』のフィールドが多い。しかし地底洞窟と天空山はリストラされてしまった。戦闘面では過剰なまでの段差から戦いづらいと不評を買っていたが、景観的に見ると前者は岩壁と水晶に囲まれた薄暗い洞窟、後者は雲より高い位置に座する高山地帯、と独自のアイデンティティーを確立していたため、「続投していればフィールドのバリエーションが更に賑やかになっていた」と削除を惜しむ声も存在する。
    • この2つの削除は生息していたモンスターのイメージにも影響を及ぼしている。
      • 地底洞窟を根城にしていたテツカブラは、孤島や古代林が主なクエスト場に指定されるようになった。『MH4(G)』では未知の樹海を除けば豊潤なフィールドには現れないため、違和感が強い。BGMも地底洞窟の方が似合っていたという声が多い。
      • 天空山の削除で被害を受けたのはゲネル・セルタス(とアルセルタス)。天空山の狩猟BGMはセルタス夫妻をイメージして作られているため、「モンスターは続投しているのにBGMが不在」という可哀想なことになっている。
  • 新規、復活組については高低差について積極的に対応させようとは見られない。
    • 1つはナルガクルガ、ドボルベルクといったそもそも『MH4』のマップに登場させないパターン。こちらに対しては概ね好評。
    • ただし、本作が「クロスする新旧要素」を掲げているだけに、過剰な段差や傾斜は調整した上で、復活したモンスターが『MH4』のマップで暴れる様が見たかったという意見も一部存在する。
    • もう1つは『MH4』のマップに無理矢理登場させながら適応できてないパターン。代表的なのは氷海エリア3のガムート。鼻が壁に埋まる、足が地面に付いてないは序の口。乗り状態がエリアの境目等や進入禁止で強制的に失敗させられる現象は改善されたが、氷海のガムートに限っては頻繁に失敗させられる。
      • 酷い場合は乗り状態に移行した際にジャンプの高度不足*16によって失敗するという新手の調整不足も起こる。もちろん乗り状態の蓄積はリセットされ、さらに耐性も増える。
    • 他にも、ツタの葉を貫通して空中急襲を行うライゼクス、地底火山で尻尾叩き付けが浮いたり地面に埋まったたりするディノバルド、闘技場の段差をローリングで駆け上がるラングロトラなど調整不足(というより調整を諦めた)も見られる。
    • 一応、ドスファンゴは段差に上る際は突進を少し中断して段差を上るモーションを取る。しかし、そのあとノーモーションで超高精度の軸合わせを行いつつ再度突進するため非常に性質が悪い。

クエスト関連

  • 本作は村クエスト・集会所クエストともに数が非常に多い。ボリュームの多さは歓迎すべき事でもあるのだが、似たようなクエストによる水増しが多いのが問題。
    • 特に採集クエストが顕著。渓流での特産キノコ10個納品のクエストが2つ*17あったり、全く同じ条件の卵運搬クエストがハンターとニャンターモードにそれぞれあったりする。
    • やり込みプレイをしないなら全てクリアしなくても良いのだが、村クエストに関してはある強力な防具を入手するための条件に「殆どの村クエストをクリアすること」があり、ある程度やり込むプレイヤーには不可避となっている。
  • 採集クエストの中に、難易度が運ゲーという意味で高いものがある。下記の依頼クエストにもあるため避けて通ることはできない。
    • 特に難しいのが小型モンスターから剥ぎ取れる精算アイテムを5個納品するクエストで、剥ぎ取りで該当アイテムが出る確率が低めにもかかわらず、途中から対象となるモンスターの湧きが極端に減るという仕様。
    • 酷い場合は剥ぎ取り回数を増やせるスキルを発動させた装備を駆使しても時間切れになる可能性がある。逆に運が良ければ適当な装備でもあっさりとクリアできる事も。
  • 本作では村人から依頼を受けてから発生する「依頼クエスト」が数多く存在し、クリアすると様々な特典がありやりこみ要素の一つとなっているのだが、これも問題点を抱えている。
    • 集会所で依頼されるクエストについては 受注したハンター以外はクリアした扱いにならない (要するに緊急クエストと同じ)。このタイプのクエストは、「パーティーでクリアした場合は他の人の依頼を手伝う」のが暗黙の了解であり、4人でクリアした場合は単純に4倍の時間がかかることになる。
      • かといって、依頼の中には高体力の獰猛化モンスター連続狩猟といった、ソロでは難易度が高いものも多く含まれる。
        マルチでさえ時間がかかり、報酬も固有の獰猛化素材が出にくいため敬遠されやすいのに、ソロだと制限時間が厳しく、それなりの腕前も必要になる。獰猛化の賛否が割れる原因の1つにもなっている。
    • 前述の通りクエスト数が非常に多いことも相まって、集会所クエストコンプリートまでの道のりが無駄に長くなってしまっている。
    • 一応これには「クリアフラグの管理が煩雑になる(未出現のクエストでもクリアした扱いになったりすると、シナリオの流れがおかしくなってしまう)」という理由があるだろうというのは推測できるが、せめて「出現済みクエストだけでも他ハンターの依頼受注でクリア扱いにする」など工夫もできたはずである。
    • 依頼クエストは下画面の村のアイコンに「黄色の吹き出し」で表示され、該当の村で依頼を受け取れるのだが、これが曲者。
      • 黄色の吹き出しは依頼とは関係のない「各種チケットの提供」でも表示されるので、依頼だと思って移動したらチケットだった、という事態が頻発する。
      • 依頼クエストを受注できる人物で現れる場所が被っている者がいるせいか、黄色の吹き出しが消えたと戻って別の場所に移動した瞬間に、また黄色の吹き出しが現れる事もある。
        何度も同じ村に入り、依頼を受けて出るのを繰り返すのは、非常に面倒くさい。
    • 依頼クエストには受注の条件があり、別の依頼クエストを達成しなければ出現しないものがある。その中には集会所の依頼をクリアしなければ出現しない、村の依頼クエストがある。もともと村クエストはオフラインユーザー向けであるにもかかわらず、「オンライン向けのクエストをクリアしなければプレイできない仕様」は本末転倒。
    • 次回作『MHXX』では、該当のクエストを解禁している場合に限り、他のプレイヤーも同時に条件を満たせるようになった。
  • 特殊許可クエストでは、前作のギルドクエストのレベル上げが単調だという意見を反映してか様々なシチュエーションが用意されているが、不評なものが主に3つある。
    • 1つは弾、ビン以外持ち込み禁止でモンスターを捕獲するクエスト。
      • 支給品に最低限の回復アイテムこそ4人用意されているが、何故か罠は2つ(クエスト開始時は1つ)しか用意されていない。
        捕獲のタイミングを間違えるとクエストクリアが絶望的になるといった、面倒な要素が目立つ。
        「捕獲の見極め」をつける、罠を置けるニャンターを使うなど、このクエスト用の工夫が求められる。
        特殊な許可を得られないと狩猟できない危険なモンスターに対して、アイテム持ち込み禁止な理由が語られず、世界観的にも不自然。
    • 次に、エリアが1つしかないマップで2つ名モンスターと同時に出現した中型モンスターを狩猟するというもの。
      • 2頭同時狩猟はあまり評判が良くないが、一番の問題は中型モンスターを倒しても一定時間後に復活すること。不自然な上に面倒な方向で難易度を上げている。
      • 無限湧きを抜きにしても、中型モンスターが同時に出現する理由が適当で、本来出現するはずのない場所で平然と暴れるのはおかしい。例えば塔の秘境の地面は「固く並のモンスターでは潜ったりできない」という設定があるが、ドスファンゴは平気で地面から出てくる。
    • 最後に、上述の要素依頼クエストにおける問題点と同じで、クエストを受注した人でないと次のレベルを受注できるようにならない点。
      • 一応、クエスト受注主は特殊許可チケットを消費しないとならないため、チケット消費という代償を支払う代わりに次のレベルの解禁を可能にしているシステムであると言える。しかしこの特殊許可チケットは、すれちがい通信や、ゲーム内で有り余るほど溜まるポイントを交換することでいくらでも入手できるため、消費が殆どデメリットになっていない。結果として、自力でレベルを上げるためには少なくとも1度は自分でクエストを受注しなければならないという縛りになってしまっている。
      • ただし1度クリアすれば、同じレベルのクエストであれば2度目以降は他人のクエストに同行しても特に差支えないので、クエストを貼っても人がなかなか来ないという事態にはなりにくい。二つ名装備、武器を強化するのに基本的には同じレベルのクエストを数回繰り返す必要のある仕組みであるもの追い風に。
      • 逆に、自分のレベルを一切上げずとも、他人のクエストに同行するだけでも最終レベルまでの全てクエストをプレイ出来、装備も最終強化出来る。しかし友達や掲示板での募集等で示し合せなければ、自分の行きたいクエストのレベルのものを他の誰かが貼ってくれているとは限らない。また、勲章の獲得条件に各二つ名モンスターのLVを自分で最大まで上げてクリアするという条件があるため、それを満たせなくなる点に注意。次回作の『MHXX』では勲章以外にも自分のクエストレベルを上げていないとある要素を解禁できないという要素が増えた。
      • 総じて、レベルを上げることによる解禁要素が多くあるのに、自分で受注しないといけないという無意味な縛りを付けたことで、レベル上げに難儀するようになってしまった。クエストをクリアした全員がレベルアップの条件を満たせていればという意見は多い。

装備、アイテム関連

  • 『MH4G』で有用なアイテムだった「応急耳栓」「万能湯けむり玉」「マタタビ爆弾」などが削除された。
  • 燼滅刃ディノバルドの素材である「燼滅刃の塵粉」は武器や防具の強化で必ず必要となり、各武器ごとに3つ、防具は一式で5個と量もそこそこ要求される。しかし、剥ぎ取り、捕獲、クエスト報酬では一切出現せず、落とし物でしか入手できない上に確率も18%とかなり低い。ストッパー素材にしてもやり過ぎである。
    • 落とし物を落とすタイミングは燼滅刃ディノバルドが頭もしくは尻尾に塵粉を纏った時にそこを攻撃し、怯ませた時。怯んだディノバルドは一定時間転倒し、無防備な姿を晒すので攻撃チャンスとなる。しかし、せっかくのチャンスなのに攻撃そっちのけで落とし物を拾いに行くハンターが多く、オンラインではトラブルの要因にもなる。
      • パーティープレイの場合は気心の知れた身内を集める、野良であればクエスト出発前に前もって一声かけるなど確認しておくのが望ましい。
    • 下位・上位関係なくどのレベルでも入手可能で、入手確率も一切変わらないのが唯一の救いである。
  • 『MH4G』以前から非難を浴びていた、「対応するモンスターのクエストがゲーム中で出現せず、最終強化できない装備も何種類か存在する」という問題が懲りずに続投。当初は獰猛化したリオレイア希少種、リオレウス希少種、ラージャン、イビルジョーの個体の登場するクエストが存在していなかった。
    • 現在はイベントクエストで配信されている。しかし配信完了まで発売から3か月も経過しており、出し惜しみとして非難が強い。
    • ちなみに、獰猛化イビルジョー関しては要望が多かったため予定よりも前倒しされてクエストが配信される運びとなった。
  • オトモアイルー(ニャンター)の武具に使用する端材や二つ名狩猟の証等の各種チケット等の種類数に対して、ボックスの収納数が少なく、アイテムボックスが一杯になりやすい。
    • 元々足りなくなるのを前提に設計してるらしいが、回復アイテムやビン・弾等の消耗品を大量をストックしたり、色々な種類の装飾品を生産する事も考えると、収納数が少なすぎであり、もう1ページあっても良いぐらいである。
    • 本作のセーブデータはすべてSDカードに保存されるため、過去作の様にセーブデータの容量の都合ではない。

バグ

  • ニャンターのサポートゲージ周りの仕様が、バグによりほぼゲーム内説明通りになっていない。
    • 「サポートゲージの溜まり方」は各オトモごとに存在する個性のはずなのだが、このせいで一部のサポート傾向以外のオトモはニャンターに適さない能力になってしまっている。
  • ニャンターの特技習得条件のモンスターを狩猟しても、特技を習得できないことがある。
  • チャージアックスの必殺技といえる「超高出力属性解放斬り」が、バグにより3hit目のダメージが消失しており、総ダメージが非常に低くなっている。
    • そのため、デメリット*18のみが残った「超高出力属性解放斬り」は絶対に使用してはいけない技とされており、アップデートで修正を求める声も多い。
  • NPCのセリフなどに誤植が多い。致命的な内容のものはないが、割と高い頻度で見かけるため人によっては気になるレベル。
    • とあるNPCの会話では「古代林に現れたブラキディオスを狩ってこい」とクエストを依頼されるものがある。しかし実際にクエストに提示されているフィールドは孤島であり、完全な誤植である。
  • 全く同時に複数の攻撃判定がHITした時、攻撃判定が一部消失してしまう。
    • 大半の武器では変な配置で爆弾を2つ以上置いた時くらいにしか影響がないが、このバグの影響を根本的な部分から受けてしまうのが「弓」。
      連射のLv4以上を撃つと、適性距離を通り越してよほど離れて撃たない限り、このバグの影響をほぼ必ず受けてしまい、HIT数が減ってしまう。その結果、Lv4以上の連射なのにLv3連射と威力が変わらないという事が起こる。
    • このバグの発生要因は本体の処理能力も含むため、旧3DSでプレイしている時のみ見られ、New3DSでプレイするとほぼ起こらない。本体を買い替える事で一応解決可能ではある。

システムの問題点

  • 新システムに関わる問題点
    • 新要素である狩技は「下画面をタッチして発動」するため、発動とゲージ表示を担う「狩技使用」のアイコンで画面のスペースを圧迫する。
      • コマンド入力にも対応しているが、拡張スライドパッドもしくはNew3DSでない場合、1つの狩技しか対応していない。また、アイコンが無いとゲージの溜まり具合も効果音を頼りに判断しなければいけなくなる。
      • 狩技1のコマンド入力もR+A+Bと若干押しにくいにもかかわらず、ZLやZRはそれぞれ狩技2、狩技3にしか割り当てられないため狩技1を指定することができない。(狩技1を空白にして狩技2や3にセットすれば対処可能だが、初見ではまず気づかない)
      • 闘技大会ではその様な設定を自分で変更する事が出来ないため、余計に不便さを感じる。
    • 狩技使用のアイコンは1つ、ページめくりのある1つ枠、3つ枠のみで、ギルドスタイルに合わせた2つ枠が存在しない。
    • カリスタ教官から狩技を取得した際、「狩技を取得しました」とのみ表示されるため、何の狩技を取得したか分かり辛い。
      • カリスタ教官以外の人物から取得した際はきちんと技名が出るため、余計にカリスタ教官の不親切さが浮き彫りになる。
    • 獰猛化の強化点のうちの1つ「威力値の増加」について。
      • 威力値とはモンスターの攻撃をガードした際のリアクションを決めるパラメータのことである。獰猛化ではガード性能+2でもノックバック大+削りダメージを食らう場合が多すぎるため、ほぼガードの意味がない点は批判が大きい。
      • ブシドースタイルのジャストガードなら問題なくガードできるものの、言い換えればランス・ガンランスは回避よりガード中心の武器なのにもかかわらずブシドー以外はそのガード(スキルで補強しようと)が役に立たないシチュレーションが多い。
  • 前作からのシステムの劣化点
    • 「アイテムのマイセット」の数が24枠から 8枠 まで減らされている。
    • 前作までに存在した「BボタンでNPC会話を中断」の機能がなくなっており、クエスト受注など目的の行動まで会話を強制されるようになった。
      • 会話をする際にはNPCにカメラが近づいてから会話が発生するようになり、本作のNPCは一部を除き会話が長い傾向にあるため地味に不便。
    • ルームサービスなど、Bボタン連打で会話終了できないNPCの存在。細かいことであるが、UIとして「Aで決定/YES、Bでキャンセル/NO」と統一されていないのは問題である。
      • 例えばルームサービスの場合は、デフォルトカーソル位置の「モンニャン隊」を間違って選んでしまうことが多い(強走薬グレートが必要な武器種以外に需要は少なく、「交易窓口」の方が圧倒的に使用頻度が高い)。このときB連打でキャンセルしようとすると、「キャンセルしてもよろしいですか?」というウインドウで「いいえ」を選んでしまい、ループしてしまう
    • 闘技大会のUIがタッチパネルでしか操作を受け付けないようになり、操作性が大幅に悪化した。
    • 食事のメニューが強化方式でなく、種類が順次増えていく方式になり、最終的には10ページ77種もの数になる。しかしその殆どは他の劣化効果でしかなく、同じような名前が多いのも手伝って有用な料理を探す際に邪魔になっている。
      • Xボタンで効果(攻撃力、防御力、属性耐性)をソートすることで多少は探す手間を省けるが、スキルまではソートはできず中途半端。
    • 食事のスキルが発動しやすい料理のマークが、点滅で表示されるようになり見辛くなった。
    • モンスターの乗り耐性が上昇し、乗りが狙いづらくなったにもかかわらず、条件が『乗りを◎回成功』というサブターゲットがやたらと増えた。
  • 調合をしながら歩き以外の行動をとることができなくなった。
  • メニューを開いた際の仮想十字ボタンが削除され、移動しながらメニュー操作を行うのが困難になった。
  • 一部武器の仕様
    • 全体的に武器の当たり判定が妙に小さくなっているため、攻撃が当てづらくなった。高い位置や広範囲を攻撃したければ狩技を使えということだろうか。
      • ゲネル・セルタスの腹など妙な亜空間判定が追加されていたり、ダウン中のモンスターがもがくモーションで攻撃判定外に押し出されることもあるため非常にストレスが溜まりやすい。
        特に双剣や片手剣など、元々リーチが短い武器に至っては密着しないと攻撃が当たらないことも少なくない。
    • 狩猟笛は重音色により一部の笛では最大4行もの通知メッセージが出るにもかかわらず、メッセージボックスが巨大化したため非常に邪魔になっているという問題も。
      • ただし4行メッセージは注意していれば出さずに済むので慣れれば大きな問題ではない。それよりも重音色を回避するためにわざと空振りしたり、他人には見えない自己強化の演奏を挟む必要が出てしまったことが問題である。
    • また攻撃旋律を持つ笛の弱体化により旋律の格差は縮まったものの、モーション値は『MH4G』から据え置きのため単純に笛の火力が減ってしまった。味方を強化できるオンラインはともかく、ソロでは火力不足に陥りがち。
    • ガンランスのヒートゲージについては、特に前作で強すぎた武器ではないにもかかわらず、枷を付けられて立ち回りの自由度が狭まったとして批判が大きい。意識して砲撃を多めに入れていかないと赤ゲージまで伸ばすのは難しく、砲撃で仲間を吹っ飛ばすという問題もある。
      • おまけに本作に限り砲撃の攻撃力が前作の0.8倍(竜の息吹で『MH4G』相当に戻る)と大きく弱体化されており、ある程度武器バランスが改善された中、ガンランス1弱ともいえるバランスの悪さを誇る。
      • もっとも、無理に赤を狙わなくても橙色で前作の突きと同等の火力は出せるため、妥協すればゲージ維持に躍起になる必要はない。やや面倒だがあらかじめ誰もいないところで砲撃する「暖機」という運用もある。
        それでも批判が大きいのは、狩技やスタイルで様々なプレイスタイルを提示している本作で、砲撃オンリーか、もしくは突きと砲撃を織り混ぜて使うことを強いられたり、開幕竜撃砲を事実上封印されたりと、プレイスタイルを大きく狭めてしまう一点が非常に大きい。
    • ハンマーは特別強化や弱体化されたわけではないが。ウリであるスタン性能が片手剣の昇竜撃や減気の刃薬にお株を奪われた感があり、不遇脱却とまでは至っていない。
    • チャージアックスは前記のバグの他コンボルートの激変やモーション値とスタン値の削減で大幅な弱体化を受けてしまっている。
      • 『MH4G』の仕様はやや強すぎる面があったためある程度の弱体化は仕方がないが、属性解放斬りIIの2ヒット目のモーション値が半減している*19のは些か理解に苦しむ。
  • 相変わらずのフレンドリーファイア
    それを考慮して戦うのがシリーズの基本とはいえ、狩技やガンランスのヒートゲージの追加により不満点として挙げられやすい。
    • 特にド派手な攻撃の狩技は「広範囲・味方に当たると吹っ飛ばす」となっている物がやたら多く、パーティプレイとの相性が最悪。これに関しては発売前から懸念されていた事だが特に対策も無く、マルチでは攻撃技は自重され強化技や絶対回避ばかりが使われる事態になってしまっている。狩技くらいは味方には当たらない仕様でも良かったのではないだろうか。
    • 一応、吹き飛ばしに関してはメリットとなる状況もあるのだが、効果的に狙うのは難しく、吹き飛ばされること自体を不快に思う人も多い。
      もし、協力プレイ中に仲間を吹き飛ばしてしまった場合は謝るのが無難。
  • その他
    • 装備マイセットが40と非常に少ない。
      • 前作の時点から装備の種類に対し装備マイセットが非常に少なく、複数の武器種を使うプレイヤーから不満点としてあげられていた。
      • 今作からはさらにスタイルや狩技を装備マイセットに登録できるようになったため、さらにマイセットが圧迫されることとなった。

モンスターのリストラ

  • 亜種がいないせいでリオレウス亜種がおらず、本当の意味での全メインモンスター集結とはならなかったり、ようやくドドブランゴが復活したのにババコンガがリストラされてしまったせいで『MH2』の牙獣種揃い踏みとはならなかったり、ギアノスはいるのにドスギアノスがいない、ジャギィはいるのにドスジャギィがいないと親玉だけ首になったりと、微妙に物足りない面がある。
  • 不可解なことに、前作『MH4G』からリストラされてしまったモンスターも存在する。特に、せっかく復活したココット村が密接にかかわるモノブロス&ディアブロスがまたもやリストラとなってしまったのは、残念なところである。彼らの場合、生息地の旧砂漠は普通に続投しているため唐突なリストラには疑問符が付く。
    • 他にもネルスキュラとグラビモスがリストラ。こちらも生息地である原生林や地底火山は続投しているのでリストラする理由が見当たらない。
  • 復活モンスターのチョイスについては概ね歓迎されているものの、モンスターの好みは人によって千差万別なため、復活組に選ばれなかったモンスターが好きな人を中心に不満はいくつか見受けられる。
    • 新米ハンターの先生役を担うポジションとしてイャンクックとの共演が望まれていたクルペッコ、不気味なデザインや生態・生息地の共通点から名実ともにフルフルと対をなしていたギギネブラなど、参戦していれば相当に盛り上がったであろうモンスター達は無念にも復活とはならなかった。
  • 殆どの超大型モンスター*20も敢えなくリストラ。特に、『MH3』から実に7年もの間手を変え品を変え登場し続けていた擊龍船での迎撃クエストは本作では完全削除されてしまった。
    • 一応、超大型モンスターのシェンガオレンは古代林に脱皮殻とヤドの頭骨のみだが登場している。*21
    • 本作に登場する超大型モンスターは、新規追加の集会所ラスボスを除けば 『MHP3』と全く同じ面子 というのも古参ハンターにとっては物足りない印象を助長させる。『MH3』と『MH4』のラスボスを共演させるなどは出来なかったのだろうか。
  • リストラされたモンスターは『MH4(G)』と違い、素材だけ何らかの形で入手できる、ということもない。本当に影も形もなくなってしまった。
    • モンスターのリストラは新規追加とトレードオフの関係にあり、どうやっても回避できないという事情はあるものの、やはり旧作からのファンには残念がる声が多い。

演出の劣化点

  • 前作ではまるで映画のワンシーンのような迫力ある演出だった登場ムービーと打って変わって、本作の登場ムービーは「ただ歩いている(または何かアクションをしている)状態から唐突にモンスター名がドン、と出るだけ」という、歴代全シリーズの中でも、非常に短く地味である。しかもギャラリーに登録されることもなく一度しか見れない。
    • ただし、四天王の4体のみ、村クエの討伐クエストにて従来の生態ムービーに近いムービーが流れる。新モンスターとしての優遇なのだろうが、同じ新モンスターのホロロホルルなどは専用ムービーがない。挙句の果てにオンライン専用のラスボスはムービーすらない
      • ラスボス及び超大型モンスターの登場ムービーが無い点については「スキップ可能とは言え、毎回戦う度に登場ムービーが流れるため、素材集め等で連戦する場合は煩わしく感じる」という点を解消してはいる。
    • せっかく復活したモンスターも同様の扱い。アマツマガツチなどの他のオンライン専用モンスターもムービーさえ用意されていない。
    • 遺跡平原などの特殊な光源処理もなくなり、前述のストーリーの単純さもあってムービーやフィールド関連での演出面では『MH4(G)』にかなり後れを取っている。
  • また、本作はエフェクトを派手にしたという触れ込みであり、実際のブラキディオスの粘菌やクシャルダオラの竜巻などは過去作よりも遥かにリアル且つ迫力満点に仕上がっているのは評価点で述べたとおりである。
  • しかし、モンスターの突進や踏みつけ、ハンターの武器の叩きつけや振り回しなど、ほぼ全ての動作において逐一風や土煙のエフェクトが発生するため、度が過ぎて安っぽいと評価されることも。
    • ショウグンギザミの突き上げやテツカブラの岩掘りなど、モンスターが地面を抉る攻撃を行った時のエフェクトは、フィールドに関係なくほぼ全て黒茶色の岩が出てくる。
      砂漠の砂地であろうと、白みのかかった孤島の水場の地面であろうとおかまいなし。
      • まともなのはラージャンの岩飛ばしぐらい(火山で、溶岩の近くで岩を掘り起こすと、通常の岩の代わりに赤い溶岩の塊が出てくる)。
    • 転倒してもがくオオナズチ、ダイミョウザザミの後方突進の〆のジャンプの着地など、過去作では砂煙のようなエフェクトが出ていたのに何故か今作では削除されて不自然に見えるパターンも散見される。
  • 映像だけでなく、音声にも不自然な点が見受けられる。
    • 低くかすれた声色で特徴的だったイーオスの鳴き声が、他のランポス主と同じくギャーギャーとした甲高いものに統一されてしまった。過去作で聞き慣れているハンターほど違和感が強い。

New3DSで起動した場合の変化

  • 『MH4G』では旧3DSとNewで劇的に差が存在したが、本作では旧3DSに合わせてるのかそれほど差がなく、明確な差はロード時間程度である。
    • 旧3DS側から見れば特に問題はないが、New3DS側から見れば『MH4G』と比較してフレームレートの低下、グラフィックが若干落ちるといったデメリットがある。
    • また、『MH3G』に搭載されていた立体視のオンオフ切り替えが復活したものの、目に見える程のフレームレートの変化は見られなくなってしまった。
      寧ろアンチエイリアスがかかる分、立体視オンのままの方がヌルヌルに見えることも。
      ただ、安定化させる効果はあるため、必ずしも不要な機能と化している訳ではない。

総評

シリーズの原点に立ち返りつつ、荒削りな点はあるが「狩猟スタイル」「狩技」の新要素の取り入れに成功している。
また「極限化」を筆頭に前作までの過度なハンター不利の要素を取り除き、ハンター側の大幅強化も相まって全体的に狩猟のしやすい環境となっている。
一方で、意図してかせずか、評判の芳しくない前作『MH4G』からの脱却に囚われている節があり、
強武器だったチャージアックスの度の過ぎた弱体化をはじめ、『MH4G』で好評だった要素の過剰なオミットに首を傾げる声も少なくない。 特に、問題点を抱えていたものの中毒性の高いやり込み要素として多くのヘビーユーザーを産んだギルドクエストの完全削除はヘビーユーザーを中心に賛否を呼んでいる。
ハンターの強化に対してモンスターが全体的に弱体化している等の理由で、良くも悪くも難易度は低下しているが、この辺は好みの問題が大きい。
また『MH4(G)』から劣化した各種UI、依頼クエストの仕様など今作独自の問題点も少なからず存在し、前作の正統進化とは言い難い側面もある。

とはいえ、新システム取り入れに成功し、長期シリーズの宿命とも言えるマンネリ化を払拭した功績は大きい。
また完全ではないものの『MH4G』の主要な不満点を取り除き、狩猟環境を整備したことを大なり小なり評価されている。
上記の問題点は決して無視できるものではないが、総合して見ると、期待の大きい本シリーズの中でも「良作」といってよい出来だろう。


その後の展開

  • 本作のアッパーバージョンとして『モンスターハンターダブルクロス』が2017年3月18日に発売された。
    • 様々な部分が改善されており、とても遊びやすくなっているので今買うならこちらがお勧め。

余談

  • 本作とは全く関係ない『クロスハンター モンスターハンターバージョン』という作品がある。
    • リンク先を見ればわかる通り、タイトルが微妙に似ている以外は本作と何一つ縁のないGBC専用のRPGなのだが、『MHX』発売直後になぜか『クロスハンター』の方の売り上げが急激に伸びたという珍現象が記録されている。
      • よくよく商品説明を読まなくても、『MHX』と間違える方が難しいぐらいの別物なので本気で間違えて注文した人がどれほどいるのかは不明。駄作故に捨て値で買えるのでネタとして買ってみた人の方が多そうではあるが……。
  • 同社製の音楽ゲーム『crossbeats REV.』は、本作発売をきっかけに本シリーズとのクロス、もといコラボイベントを行っていた。
    • 「古代の息吹」「灼熱の刃~ディノバルド」が収録。現行バージョン『REV SUNRiSE』では「英雄の証」→「古代の息吹き」→「灼熱の刃~ディノバルド」と順番にプレイすることで解禁。
    • イベント内では新モンスターのうち一体であるディノバルドがプッシュされており、その楽曲とカスタマイズアイテムが配布されていた。
  • 本作のモンスターには、目の前で罠を置かれた場合に警戒する「罠避けルーチン」があるという説が流れたことがある。
    • これは雑誌のインタビューが根拠とされているのだが、そのソースが提示された事はない。
      問題点でも指摘されている挙動から、広く信じられていたが、ユーザー側から確かめる術がないのが現状である。
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  • モンスターハンターシリーズ
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  • 3DS

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最終更新:2024年02月05日 09:20

*1 ただし、『モンハン』の世界観では「5」は日本の「4」「9」、欧米の「13」などと同じような「忌み数」という設定が存在するため、それを避けた可能性もある。

*2 もっとも、『MH4(G)』のフィールドが上位からしか登場しないという事情も大きく絡んでくるのだが。

*3 ただし、獰猛化ショウグンギザミのように、前作の強豪とは別ベクトルの強さを持つモンスターもいるため、すべての面において難易度が低くなっているとは言えない。

*4 特に最後の配信クエストは獰猛化四天王とイビルジョーの大連続というかなりの高難易度クエスト。

*5 ただし、自分でレベル10のクエストを受注する必要がある。

*6 大型モンスターだけでもゲリョス、リオレイア、イャンガルルガ、オオナズチ。小型モンスターにもガブラス、イーオスが名を連ねる。更にイャンガルルガには二つ名持ち、リオレイアに至っては二つ名と希少種まで存在する。

*7 SP10の「斬れ味レベル+1」の上昇量が半減、SP15の「斬れ味レベル+2」でようやく過去作の「+1」相当。『MH3』、『MHP3』も必要スキルポイントが+15であったが、今作では「1スロ1ポイント」の装飾品が作れないため発動難易度が高くなっている。

*8 斬れ味の良い武器は、ダメージ補正も大きく弾かれにくい。そのため、斬れ味が悪いが高攻撃力の武器よりも、斬れ味が良くて低攻撃力の方が期待値が大きい場合も多い。

*9 一応、一式装備以外でも二つ名スキルを発動させる方法もある。

*10 黒炎王一式の4スキルのうち弱点特効、風圧【大】無効、高級耳栓は武器種や相手によっては無駄になり、汎用性はあるが最適解にはなり辛い。これに加えてスキルシミュレータの確立により、最適解となる防具を組むのが容易くなったことが主な理由。

*11 フィリアS一式など例外が無いわけではない

*12 キー入力をしないと最速起きと比べて、3秒近くダウン状態のままで無敵時間を延ばせる、モンハン関連作品では『MH4G』より導入されている

*13 このような事態を想定するなら、モンスターが寝てから罠を設置する、罠を張れるサポート行動を持つニャンターを(パーティーの誰かが)使うなどの対策が考えられる。

*14 ドドブランゴの往復ラリアットやジンオウガの前足叩き付けなどが該当

*15 ただし爆弾以外ではダメージを受けない。

*16 平地でもギリギリの高度なため、段差の下や下り斜面から乗ろうとすると高度が足りず乗れなくなってしまう

*17 一応、一方は上位相当の大型モンスターの乱入があることで差別化されている。

*18 属性強化状態が残り時間に関係なく切れ、ビンも全て消費する。おまけにコマンドの関係上暴発しやすい。

*19 ストライカースタイルでの属性強化でも、属性強化がない『MH4』の属性解放斬りのモーション値に僅かに負ける。

*20 ラオシャンロンやシェンガオレン、ヤマツカミのサイズが記録されないモンスター

*21 制作スタッフのインタビューでは、旧作との(世界観の)繋がりを感じてもらうために入れたとのこと。