胸キュン!はぁとふるCafe

【むねきゅんはぁとふるかふぇ】

ジャンル やきいも(やきもち+いもうと)ADV
対応機種 Windows 95~2000
発売・開発元 ユニゾンシフト
発売日 2001年6月29日
定価 9,240円(税5%込)
廉価版 メモリアル版:2005年9月16日/3,600円(税5%込)
配信 2010年3月19日/2,970円(税5%込)
レーティング アダルトゲーム
判定 なし
ポイント 妹との交流に特化した萌えゲー(抜きゲーではない)
双子の妹と喫茶店の常連との交流に価値を見出せるか


概要

  • AMUSE CRAFT*1(ソフパル)の傘下ブランド「ユニゾンシフト」の4作目。

ストーリー

いきなり双子の妹がやってきた!
舞台は、主人公が知り合いに経営を任された喫茶店。そこに義理の妹の双子がやってきて、卒業までいっしょに暮らすことになったのだ。
姉でおっとりとした性格の「ちより」 妹で、元気で明るい性格の「チカ」
二人ともが主人公に好意を寄せており、主人公が片方をかまっていると、もう片方がやきもちを妬いたり、すねてしまったり。
主人公は、傍目からはうらやましいが、大変な生活を送ることになってしまうやきいも(やきもち+いもうと)アドベンチャーゲーム。(公式サイトからの引用)

特徴

  • 内容としては当時流行っていた選択肢の存在する普通のADV。ちよりとチカがカレンダーに予定を書き込んでくれるので、どちらかを選んで共に行動をすることが主となる。
    • 選択肢によっては喫茶店の常連である亜矢が登場することも。
  • 主人公の行動によってちよりエンド、チカエンド、ちより&チカエンド、亜矢エンドの4つに分岐する。亜矢エンドを見る場合でもチカとある程度仲良くすることが必要。

評価点

  • とにかく「妹との交流に特化したゲーム」である点、これに尽きる。この手のゲームが好きなプレイヤーにはたまらない。
    • 妹達の掛け合いも多く見ていて楽しめる。
  • 登場人物が少ないが、それを感じさせない賑やかさがある。
  • 当時のゲームとしてはCG、Hシーンのボリュームも十分。
  • ゲーム中「Memories」を選択するとゲーム中に発生したイベントについて、妹達の視点からのコメントがついたアルバムを見ることができる。
    • 見て楽しめるものであるし、このシステム自体は評価点であるが、ゲームプレイ中しか確認できない(いわゆる回想モードから見ることができない)のが難点。
      • チカが亜矢のことをあの女呼ばわりする一面を見ることも……。逆にちよりの純真さを見ることもできる。
    • 残念ながら亜矢のアルバムは見ることができない。

賛否両論点

  • 片方の妹と約束した場所に行こうとすると、もう片方の妹が移動中に登場し、妨害と言わんばかりに主人公を遊びに誘おうとすることがある。特にチカに顕著。
    • やきもちを焼く妹の感情が表現されており、この描写自体は評価できる。反面、その度に選択肢が出るためただただ鬱陶しいと感じるプレイヤーもいただろう。
  • サブキャラクター「相田シュン」の存在
    • ちよりルートに入った後に登場するちよりの同級生なのだが、喫茶店に来た際に主人公が目を離した隙にちよりに一方的にキスをし「実の兄弟でなくても戸籍上兄妹である主人公ではちよりを幸せにすることは出来ない、それにちよりはこれから今以上の幸せを見つけるかもしれない。自分ならちよりを幸せにできる。(要約)」と主人公に言い放つ。
    • 最も、シュンの発言自体は正論ではあるし、その後のシュンの対応は潔いものである。しかしそれでもシュンに自信があったとはいえ常識的にいきなりキスをするのはどうなのだろうか……。
      • このゲームのシナリオで最大の起伏となるが、ほのぼのしていたシナリオにいきなり水を挿すため主人公と共にプレイヤーもテンションが下がる。
    • ちなみにチカルートの場合は亜矢と衝突してしまうが、ちよりルート程の内容ではないためそこまで批判されるものではない。

問題点

  • 妹と仲良くなることを求めるプレイヤーには好評だが、逆に合わないプレイヤーにはとことん合わない。
    • 泣きゲーのような重い設定や泣けるシナリオというわけでもなく、燃えゲーのように熱い展開があるわけでもない。日常の繰り返しであるため濃厚なシナリオを求めるプレイヤーには不向き。
      • ただしシナリオが悪いというわけではない。シナリオが単調という意見もあるが、妹との日常、交流を楽しむという意味では及第点以上の出来ではある。
    • ヒロインの身長・体型もややロリ気味であり、それが苦手なプレイヤーにもあまり評判がよくない。最も、これに関してはパッケージやサンプルで確認できるのだが。
  • Hシーンまでのシナリオが長い。エロを求めているプレイヤーにはやや退屈。
    • Hシーン自体は豊富だが、あくまでも「妹達との交流」がメインであるため、それを求めず普通の抜きゲーを求めているユーザーには不向き。
  • チカの立ち絵に少しクセがある。
    • 違和感のあるCGは通常時の立ち絵のみで、一部の立ち絵やイベントCGは普通に良い出来である。そのため通常時の立ち絵のクセが逆に目立ってしまっている。
    • ファンディスクである『萌キュン!ゆにっ娘ま~じゃん』では改善されているが、ネタのような立ち絵ばかりになっておりチカのコミカルさ、コメディ色が本作より更に強くなっている。
  • UIがやや不親切。上記の「Memories」の閲覧や、バックログの仕様が面倒。
    • バックログを見るためにはその度に選択する必要があり、閲覧中もマウスホイールが使えない。時代を考えればある程度は仕方ないことだが。

総評

そのコンセプトと登場キャラからターゲット層がかなり狭い作品ではあるが、ツボはしっかりと抑えられており「妹と仲良くなるゲーム」としては良い出来。
しかしその性質から賛否両論と言う程ではないが合わないプレイヤーにはとことん合わないゲームであり、エロだけを求めるプレイヤーにも向いたゲームではない。
だが、コンシューマーゲームの『シスター・プリンセス』に続き「妹萌え」を開拓したPCゲームとしては大きく評価することができる。
現在では安価に購入できる上にHDDインストールにも対応しているため気軽にプレイすることができる*2。「妹萌え」に興味がある方はプレイしてみてはいかがだろうか。


余談

  • 本作発売の3ヶ月前に『シスター・プリンセス』が発売され、いわゆる「妹萌え」が盛り上がった影響もあってか、それなりの売り上げがあったようで2度も廉価版が発売されている。
  • アニメ化がされており、出来が良く好評である。
    • しかし何故か再編集版では本作には存在しなかった陵辱シーンが追加されている。相手は妹達ではなく再編集版で追加された新キャラクターだが。
  • 本作のヒロインの身長は双子の妹が145cmと設定もロリ気味であるが、作中にて妹達は18歳の学生と名言されている。受験生であるという設定もシナリオに生かされている*3
    • 本作の半年後に発売された『はじめてのおるすばん』など、明らかに見た目がロリで無理矢理18歳以上という設定を付け足して誤魔化しているゲームはしばしば存在するが、外見と年齢の設定を両立させているシナリオは珍しい。
  • 一方亜矢は144cmと妹達より小柄だが、作中で「講義をサボった」との発言があるため大学生の可能性が高い。
  • 後に今作のコンセプトを受けついだ『胸キュン!はぁとde恋シ・テ・ル』が発売されている。こちらは登場する妹が3人となっており、CGは洗練されているがシナリオは劣化しているとの評価が多い。
    • 同時期にユニゾンシフトからいとうのいぢキャラデザの『こもれびに揺れる魂のこえ』が発売され、そちらと比較された事もあるのだが。