ガレリアンズ

【がれりあんず】

ジャンル アクション
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 3枚組
発売元 アスキー
開発元 ポリゴンマジック
発売日 1999年8月26日
定価 6,800円(税別)
判定 なし


概要

バイオハザード』タイプのアクションゲームのひとつ。
近未来を舞台に人工的に作り出された超能力を使うミュータント「ガレリアン」たちの戦いを描いたサイキック3Dアクション。
漫画『多重人格探偵サイコ』の作者である田島昭宇氏がキャラデザインを務めており、独特の世界観を築いている。

システム

  • 基本的な操作は『バイオハザード』そのままと言ってよい。本作独自の要素としては以下のようなものがある。
  • 主人公リオンは3種類の超能力を使うことが出来る。
    • それぞれ衝撃波、発火、反重力場を用いて攻撃する。他に謎解きに使用するサイコメトリーがある。
    • サイコメトリー以外の能力はエネルギーを消費し、回復するにはクスリを投与する必要がある。投薬するクスリの種類によって能力が切り替わる。
    • 本作ではいわゆる構え状態にするとチャージ状態になり、攻撃ボタンを押してゲージを止めた位置に応じて攻撃力が変化する。
  • 能力を発動するとAPというゲージが溜まっていき、最大になると暴走する危険がある。
    • 暴走状態になると周囲に見境なく攻撃できるが、移動速度が低下し徐々にHPが減っていく。
    • APを下げるクスリを使うことで回避可能。逆にAPを上昇させて意図的に暴走を引き起こすクスリもある。
  • ステージクリア型になっており同じステージ内なら自由に行き来できるが、次のステージに移動すると後戻りすることは出来ない。各ステージの最後にはボス戦が待ち受けている。
  • セーブは特定の場所で行うことになるが、回数制限はない。

評価点

サイコメトリーの存在

  • 地味な能力だが、閉まっている扉やカードリーダーなどで使用するとヒントとして関係する場所の映像が表示されるため、非常にありがたい。
  • 後述の通り、アイテムが見つけづらいため活躍の場は多く、謎解きが苦手なプレイヤーでもスムーズに進行できるよう配慮されている。

戦闘システムは良質

  • ゲージが溜まるのも速く、調節もしやすい。分かりづらいが、属性による弱点もあるため無駄な能力はなし。
  • 暴走の危険と利点もしっかりできており、クスリを使うタイミングも重要。
    • 暴走時は敵に近づくだけで一撃で倒せるようになるのでデメリットも補って爽快感がある。うまく活用すれば進行に役立つ。

ストーリー、世界観

  • どこか無機質な雰囲気を漂わせる世界観は好評。
  • ストーリーもラストで判明する事実、対峙するガレリアンたちの性格付けなどよくできている。リオン役の石田彰氏をはじめ、声優陣も豪華。
  • ディスク3枚組みなだけあってムービーも多く、ストーリーを盛り上げてくれる。

問題点

操作性が若干悪い

  • 特に移動であるが、前進後退が速いのはともかく、旋回速度が追いついていけないので『バイオハザード』の感覚で操作しても曲がりきれない場合がある。

アイテムの探し難さ

  • アイテムは何気ない場所に置かれているが、その場所が光るなどの演出はないため、調べる癖を付けないとアイテム不足に陥りやすい。
    • 例えば、序盤で訪れる倉庫の何の変哲もないダンボールや棚を調べると回復アイテムが手に入る。消費アイテムはグラフィックすらないので見逃しやすい。
    • ゲーム進行に必要なアイテムの一部も見づらい場所に置かれているなど、やや不親切。

視点が足りない

  • バイオ同様の固定画面が切り替わる方式なのだが、微妙に視点が足りていない。
  • 前述のキーアイテムの見つけづらさの原因はこれ。普通、こういったアイテムのある場所に近寄ったら見やすい視点に切り替わるはずだが、そういった配慮が足りない。

ゲームバランスは微妙に悪い

  • 前述の探索・移動のしづらさに加えて、APは移動し続けるだけで徐々に増加していくため、探索に手間取ったり、余計な戦闘で能力を使うと暴走するリスクが高まってしまう
  • 前述のように敵には弱点となる属性が存在するが、どの属性が弱点かは明確にされないため結局すべての能力を使って戦うことになりがち。
    • そもそも能力を切り替えるために回復アイテムでもあるクスリを使用せねばならないため、弱点をつく有用性は低い。
  • 特にボス戦はスキップというクスリを投与して能力のレベルを上げておくことが重要だが、スキップの効果は次のステージに移るとなくなってしまう。
    • ボスは全体的に硬めなため、戦い方を理解しないとかなり厳しい。

総評

田島昭宇氏の描くキャラクターや独特の世界観で、コアなファンを獲得した一作。
出来も悪い方ではないが、難易度の高さから断念するプレイヤーもいたため、攻略はそれなりの腕と根気が必要となるゲームである。


関連作品

  • 本作のストーリーを元にしたOVA『ガレリアンズ:リオン』全3巻が発売されている。他に小説も存在する。
  • 続編としてPS2で『ガレリアンズ:アッシュ』が発売された。
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最終更新:2023年11月25日 14:20