CRAZYBUS

【くれいじーばす】

ジャンル 運転シミュレーション(?)
対応機種 SEGA GENESIS(海外版メガドライブ)
開発元 TOM SCRIPTS LTDA.
Devster Specialties
発売日 2004年(初版)
判定 クソゲー
ポイント クレイジーなゲーム内容
明らかに未完成品
史上稀に見る最低BGM
デモプラグラム程度の内容

概要

  • 元はベネズエラで作られたテスト用ソフト。その後ジェネシス用のソフトとして製品化された。
  • 初版当時の2004年では、メガドライブ(ジェネシス)が南米で現役だった為、現地のプログラマーのテスト用ソフトとして出回った。
  • ゲーム内で登場するバスのモデリングにはIRIZAR(イリザール)、SBV(SoloBuses Venesuela)が協力、関与しており、スタッフクレジットにも記載されている。

特徴及び問題点

  • 不協和音というレベルを超えたBGM(のような何か)
    • 電源を入れてしばらくすると表示されるタイトル画面だが、そこらの現代音楽も裸足で逃げ出す不協和音ぶり。
    • ランダムで1音毎に自動生成されたサウンドの為、実質でたらめに鍵盤を打っているのと変わらない。
    • 旋律自体も滅茶苦茶で、無音の方が遥かに良いと断言出来る程酷い。 ゲーム史上最低のBGM と評されることも。BGMと呼べるのかさえ危ういが…。
      • 元の曲を早回しや逆再生で再利用した『ガルフウォーII』といい勝負である。
    • 音質そのものもメガドライブのものとは思えないほどにチープであり、「ファミコン音源」と言われても仕方がないレベル。…まあ、不協和音と比べれば些細な問題だが。
    • 開始直後でこれなので、「タイトル画面がタイトル全てを表している」と言われる事も。
    • 幸い(?)にもゲーム画面では流れず、操作時にSEが鳴るのみである。…がこのSEも雑な出来で何度か聞くと不快になるとの声も。
+ 音量注意!

  • 未完成と言う次元を通り越したデモプログラム程度の内容
    • キーパッドでバスを左右移動(上下の移動は無い)、ボタンでクラクションを鳴らす。…以上
      • やる事は本当にこれだけ、ゲームを盛り上げる要素は一切ない。
      • 早い話が、「どれだけ長い間キーを押していられるか」ということになる。それは果たしてゲームなのだろうか?
    • ステージクリア(と言っていいのか怪しいが)するごとに、バス選択ではなくタイトル画面まで戻されてしまうが、そんなのはハッキリ言って些細な問題である。
    • バスが進んだ距離によってスコア(?)が加算されるのだが、スタート地点からバックするとスコアがオーバーフローしてしまい、いきなり65535とか表示される。
      • というか、バックする際に数値が減少している辺り、おそらくただの座標表示と思われる(スタート地点を0、終点を65535としたX座標の数値)。
      • ゲーム内では、スペイン語で「道のり」の意を持つRecorridoと表記されており、一応バスが走行する事に合わせた表記がなされている。
      • スコアの記録? セーブ機能? そんなものは一切ない。まあそんなのが記録されたところで誰得なのだが…。
    • 本作はテスト用…という事で、他ジャンルのような遊戯性は度外視しているだろうと思われるが、その目的さえ果たせているのか…
      • プログラム初心者がテキスト片手に作ったプログラムの方がもっとしっかりしているレベル。
      • そして、遊戯性を度外視したテスト用に作ったのなら、なぜそれを製品として売り出してしまったのか。
    • こんな内容にもかかわらずなぜか頻繁にロードが入るのだが、その際にまるで Windowsのブルースクリーンのような画面が毎回表示される。 なんというか、心臓に悪い。
  • 信じられないほど低クオリティなグラフィック
    • グラフィックは2000年代のゲームとは思えないレベルの酷さ。かの『Action 52』を髣髴とさせる。
      • 「メガドラのソフトだから…。」という言い訳などできない程酷く、初期のファミコン並み
    • 起動時に表示される開発元のロゴからして、まるで子供がペイントソフトを使って落書きをしたような出来である。
    • スコアが画面に表示されるが、背景のバスの実写画像などと同化して見づらいことが多い。
+ プレイ動画

評価点(?)

  • 強いて言えば、バス会社にきちんと版権許諾を取って製作したことだろうか。目的や内容を見る限り、自分たちで作成した絵を使った方が良いように思える。
  • 実写の取り込み画像はメガドラの性能を考えれば辛うじて見られるレベルである。
  • 使用しているバスは全てベネズエラの物なので、ベネズエラバスマニアの観賞用には良いかもしれない。果たしてそんな人がいるのか…。
    • 万が一にもそんな人がいたところで、それならネットで画像検索するなりその手の専門誌を手に入れるなりした方がはるかに有意義である。

総評

何故製品化されたのか、そもそもプレイヤーに何をさせたいのか理解に苦しむレベルの内容の薄さと、狂気すら感じるゲーム史上最低クラスのBGM。
タイトル通り、まさに「クレイジー」な出来。いや、最早そんな言葉で片付ける次元では済まされない何かと言えるだろう。
プログラミング初心者が練習で、或いはゲームの開発途上の動作テストで作る、有象無象の実行ファイルレベルと言っても過言ではない。

このような代物を「商品」として、客からお金を取って扱おうとした会社の思想が本気で疑われる。


余談

  • ゲームのタイトルは『CRAZY BUS(クレイジー・バス)』ではなく『CRAZYBUS(クレイジーバス)』である。
  • 2010年頃に「v2.0」が出回ったらしい。グラフィックやサウンドがわずかに変更されているものの、肝心のデモプログラム同然のゲーム内容はそのまま。まさに誰得である。
  • なお後に「ベネズネラのゲームクリエイターが自前のコンパイラを試験する為に製作したプログラム」だった事が判明。それを何をトチ狂ったか、後にメガドライブ専用ソフトとしてベネズエラで発売されてしまったソフトだったということがわかった。だが、これをテストプログラムとして見たとしても、バックするとオーバーフローしてしまうあたり失敗も甚だしい出来であることに変わりはない。
  • 2012年に本作との関連性は無いものの『クレイジーバス』というAndroidゲームが発売されている。
  • 人気レビュー番組『The Angry Video Game Nerd』のクリスマス企画*1で本作が登場。
    • ゲームとして極限レベルの「最低限」と表し、あのBig Rigs』以下と評された。
    • しかし後のエピソードに登場した「クソ度計」では『Big Rigs』や後述の『Desert Bus』と共に赤信号の判定となった。
  • 同じくバス関連の海外のクソゲーとして『Desert Bus』(ただし単体のソフトではなく、SegaCD(海外版メガCD)用ソフト*2『Penn & Teller’s Smoke and Mirrors』というソフト内のミニゲーム)がある。*3
    • こちらはリアルタイムで(最短でも)8時間ただまっすぐバスを運転するだけ*4の、「現実」でもそうそう有り得ないレベルに恐ろしく単調かつ冗長な内容。
      • ただしバスにクセがあってまっすぐ走らないので、ハンドルを補正し続けなければいけない。コントローラーのアクセルボタンを固定して放置、ということもできない。そして、クリア(ラスベガスに到着)の特典はたったの「1ポイント」が入るだけ……そのあとポイントを引き継ぎループする(最大は「99ポイント」)。
    • しかしこのゲームの場合コメディゲーム集の中のミニゲームの一つであり、元々「ゲームの暴力性への批判」への風刺目的でわざとこのような「リアルで平和な」仕組みになっている。
  • 『Penn & Teller’s Smoke and Mirrors』全体が、当時のテレビゲーム界を風刺したり皮肉ったりしている作品で、Desert Busもあくまで「意図的に作られたクソゲー」である点には注意。
    • カルト的なファン層もあって、プレイする姿を放送して寄付を集めるチャリティーイベントも毎年開催される程。
    • 2012年にiOS/Androidに移植された。
    • 2017年11月にはSteamにてVR対応のリメイク版が無料ゲームとして配信された。開発はDinosaur Gamesが担当。だが、パブリッシャーを『Brothers In Arms』、『Borderlands』、『Battleborn』等で知られるGearbox Softwareが担当するという、「何を思って引き受けたのか」全くもって謎なところが一部で物議を醸している。
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