ファンタジーライフ

【ふぁんたじーらいふ】

ジャンル RPG
対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 レベルファイブ
開発元 ブラウニーブラウン
ハ・ン・ド
発売日 2012年12月27日
定価 5,524円(税別)
レーティング CERO:A (全年齢対象)
判定 良作
ポイント L5による良シナリオゲー
完成度は高いが詰めの甘さも

概要

  • L5による完全新作RPG。表記上はRPGとなっているが、実際はアクションRPGである。
  • 主人公はライフと呼ばれるジョブに就き、突然起きた出来事から冒険へと旅立つことになる。

ストーリー

ドキドキワクワクのファンタジー世界、ファンタジール。初めてのライフに就き、駆け出しとしてその一歩を踏み出した主人公の家の屋根に、突然と黒い瘴気を放った「ドクロ石」が落ちてきた!居候のしゃべるチョウチョと共にファンタジールを駆け巡る壮大な冒険が、ここに始まったのである(Wikipediaより引用)。

特徴

  • 大きな特徴として、主人公はライフと呼ばれる職業を選択でき、それぞれできることが異なる。
  • ライフは以下12種類ある。
    • 王国兵士…クルブルク王国に遣える兵士。剣の動きがすばやく、盾も持っていて防御性能も高い。
    • 傭兵…大剣を振り回し、敵をなぎ倒していく。大剣は隙が大きく、連撃を出しにくいが、威力が高いうえに攻撃範囲も広い。
    • 狩人…弓を駆使して敵に立ち向かう。接近戦に弱いが遠距離攻撃は強い。
    • 魔法使い…スタミナを消費して魔法を放つ。弱点の属性を突きやすい。
    • 採掘師…つるはしで原石から素材となる鉱石を発掘するライフ。
    • 木こり…斧を駆使して木を伐採し、素材となる原木を入手するライフ。
    • 釣り人…河川や湖、海、果てには溶岩などから魚を釣り上げるライフ。
    • 料理人…手に入れた食材から様々な料理を作り上げるライフ。
    • 鍛冶屋…鉱石をインゴットに加工し、武器や防具として作成するライフ。
    • 大工…原木から角材、それらを使った家具を作成するライフ。
    • 裁縫師…綿や糸などから布地を作り、衣類を作成するライフ。
    • 錬金術師…錬金術を駆使し、回復薬や爆弾などのお役立ちアイテムを精製するライフ。
  • フィールドに存在する敵を倒したり製造系のライフで物を作ったりすることでExp(経験値)が手に入り、一定量溜まるとレベルが上がる。
    ちから、じょうぶさ、しゅうちゅう、きようさ、かしこさ、うんにステータスを割り振ることで、武器での攻撃の威力を上げたりアイテムを作りやすくすることができる。
  • 作ったアイテムには出来に応じてクオリティが決められており、高ければ高いほど性能がいい。
  • クエストにはシナリオ進行に関わるメインクエスト、ライフのランクアップに関わるクエスト、町の人から依頼されるクエストの3種類ある。
  • シナリオを進める、ランクを上げる、レベルを上げるなどの行動を自宅にいるチョウチョに報告することで「ハッピー」というものが溜まっていき、一定値に達するとハッピーボーナスを選択し所得出来る。
    ハッピーボーナスによって店の品揃えをよくする、アイテムを多く持てるようになる、ムービーやサウンドテストなどの生活や冒険を豊かにする物があり、そのデータでは永遠に有効。
  • すれちがい通信により疑似的にオンラインゲームの感覚が味わえる。

評価点

  • シナリオが良い。
    • 王道ストーリーや小気味よいテキストで、ファンタジーな世界によく合っている。
    • L5のシナリオはあまり評価の良くない傾向にあるが、このゲームでその傾向が覆された。
    • ちなみにシナリオを担当したのは日野氏ではなく、過去に『MOTHER』シリーズなどにも関わった戸田昭吾氏。
  • ライフのイベントと本編のストーリーは別物で、自由度も高い。
    • ライフに就いてイベントやクエストを楽しんだり、ストーリーを進めるのも自由。
    • 自分のペースに合わせてゲームを楽しめる。
  • ライフの種類は多彩で、それぞれのイベントも面白い。
    • ライフは戦闘職だけでないため戦闘よりも「世界で生活する」スローライフなプレイスタイルを売りにしている。
    • ライフにはランクがあり、マスターになるとエンディングが流れる。
  • クエストやライフの能力は相互作用を持っており、自然と他のライフを試してみたくなるよう作られている。
  • 戦闘スタイルも多彩。
    • 短剣、片手剣、大剣、弓、杖とさまざまなスタイルで楽しめる。
    • ランクが上がると技の数も増える。
    • パーティーを2人連れることができる。ペットも連れていける。
  • キャラクターも個性的。
    • 会話するとニヤリとさせられる小ネタも多い。
  • 主人公のアバターを自由にカスタマイズできる。
    • コスチュームが多く、自由に着せ替えできる。
    • ただし服にも防御力の概念があるため、見た目を気にするあまり防御力が犠牲になる事もある。
  • BGMも良い。
    • BGMを担当したのは植松伸夫氏。雰囲気を盛り上げてくれる。
    • 上述のエンディングは、なんとボーカル曲になっており、本編と合わせて13曲もある。

賛否両論点

  • 難易度がかなりやさしめ。
    • このため、ゲームが得意な人はやりごたえを感じないかもしれない。
      体力が尽きた後に体力の最大値の半分だけ回復し、その場で復活する「そせいやく」が店で買え、錬金術師であれば低いランクから量産でき、なおかつ大量に所持できるためデスペナルティはかなり少ない。
      メインストーリーを進める際にも敵やボスが出てくるイベントはあるが、戦闘開始前に選択肢で回避出来たり、ボスの後ろにあるドクロ石を破壊するなど必ずしも敵を倒す必要がないという設計。その気になれば不殺プレイも可能。
    • 逆に、アクションが苦手な人でもクリアできる難易度なのでプレイヤーに優しいともいえる。
    • とはいえ、ストーリー以外のやりこみ部分で強力な敵は多々存在する。
  • ビッグアイテムの仕様
    • 本作では強敵を倒す、強固な鉱石を採掘する、強い魚を釣り上げる等で「ビッグアイテム」が出現する。これらを町や拠点にいる「うんぱんさん」に提出すると多額のリッチ(お金)と共にレアなアイテムが手に入る。
    • だが、このビッグアイテムの運搬が、ある意味前述の戦闘やアクションよりも難易度が高い。ビッグアイテムの運搬中はダッシュ、戦闘態勢を取る、攻撃を受ける等でビッグアイテムがプレイヤーから離れ、離れたビッグアイテムは一定以上の攻撃を受けると壊れてしまう。
      • 離れたビッグアイテムを敵は優先して攻撃する上に、ビッグアイテムには 主人公や味方の攻撃も当たってしまう。 ビッグアイテムにたかる敵を倒そうとして、攻撃がビッグアイテムにあたって自ら壊してしまうことも珍しくない。
  • つまり、苦労して倒した敵や入手した品がそのままでは本来の半分以下の収入にしかならず、本来の報酬を得るためにはいちいち細心の注意を払って拠点まで届けなくてはならない為、非常に煩わしい。
    • ビッグアイテムは一度に3つまでしか持てず、4つ目が出ると古い順に出た物が消えてしまう為、運搬ルートをビッグアイテムになる強敵が塞いでいる場合 「倒さなくては安全に通れないが倒すとビッグアイテムが消滅する」 というジレンマに陥る。
  • 一人ひとりのNPCと親密に関わる要素が少ない
    • 本作は所謂美少女・美男子が出るゲームではなく、キャラクターは基本的に2.5頭身、随所にあるムービーでも人形劇のようなモデリングだが、男女ともに魅力的な性格をしたキャラクターは多々あるが、冒険のパートナーとして連れ歩けたりするものの、クエスト以外で親密になれる要素は無い。
    • また、序盤で主人公のパートナーに「どんな夢がありますか?」と聞かれて、その選択肢の中に「幸せな結婚がしたい」や「家庭を築きたい」という選択肢はあるものの、キャラクターと結婚したり、子供や家庭を持てるという要素はない。

問題点

  • セーブデータは1つしか作れない。
  • 少し動作がもっさりしている。
    • 攻撃時のモーションや画面の切り替え時のロードなど少し動きがゆっくり。
    • ロードそのものの長さはそこまで長いわけではないが、このゲームでは頻繁に移動を必要とするため、気になる人は気になってしまう。
  • 単調なクエストが多く、人によっては作業ゲーに感じてしまう。
    • ライフは12種類もありながら、クエストは基本「〇〇を倒せ」「〇〇をつくれ」「〇〇を取ってきて」など少し単調。
    • それぞれのライフのエンディングを見るためにはこのクエストをこなす必要があり、人によっては作業に感じる。
    • アイテムの製造は全てAボタンの目押し、長押し、連打で構成されており*1、作るものによって変わったりはしないため作業感は増す。ゆで卵を作るのにフライパンで炒める動作が入るなど首をかしげる場面も。
  • 製造アイテムの素材がものによっては面倒。
    • 例えば鍛冶屋の最高ランクになるにはドラゴンの素材で鎧を作る必要があるのだが、この素材がドラゴンを倒しても手に入るかは運の上、一度自宅か宿で寝なければ復活しない。結果、必要分が埋まるまで家と狩場を往復することになりがち。
      強力な仲間を雇ったり協力プレイという手もあるが、レベルが低かったり製造のためにステータスを全振りしているプレイヤーには少々厳しい。
    • 上述のハッピーボーナスで店の品揃えを最大にしなければ並ばない素材があり、その素材を使うアイテムを量産したいときにはそのためにハッピーを消費する必要がある。
  • すれちがい通信に地域格差がある。
    • 都市部ではそれなりにすれちがえるだろうが地方では厳しい。
      • もっともこれはすれちがいゲーム全般に言える欠点である。

総評

L5らしからぬ良シナリオとのんびりした世界観、だれでもクリアできるやさしい難易度から万人におススメできる良作。
ゲーム部分そのものも丁寧に作りこまれている。気になった方はぜひ一度手に取ってみてほしい。

余談

  • 2013年7月にオンライン機能を強化したバージョンアップ版『ファンタジーライフ Link!』がリリースされた。
    • 1,905円で「LINK!キット」を購入することにより、無印からのアップデートも可能。
    • オン要素の追加ばかりではなく、無印版の不満の多くも改善された。こと最大の不満点とも言えたセーブデータは、3つまで作成可能となっている。
  • 『ファンタジーライフオンライン』がスマホアプリとして配信予定。