東亰ザナドゥ

【とうきょうざなどぅ】

ジャンル アクションロールプレイングゲーム
対応機種 プレイステーション・ヴィータ
発売・開発元 日本ファルコム
発売日 2015年9月30日
定価 通常版:6,480円
初回生産限定BOX:7,600円(共に税別)
廉価版等 SAKURAまつりパッケージ
2016年3月24日/3500円(税別)
判定 良作
ポイント ファルコム初の現代劇
ファルコム関連のネタが多い
ドラゴンスレイヤー&英雄伝説シリーズ

概要

ファルコム製作による『ザナドゥ』最新作。
一方で「完全新規タイトル」と銘打って発売された新作。
ファルコムがある東京都・立川市周辺をモデルにした「東都・杜宮市(とうきょうと・もりみやし)」が舞台。
ファルコム製作のRPGとしても、『ザナドゥ』としても初になる、現代日本を舞台としたゲームでもある。
ゲームのストーリーの説明はぜひ自分の目で公式サイトを見てほしい、特にプロローグのページに注目。


特徴・評価点

  • ゲームの大まかな流れは、杜宮市で起こる異変を調査 → アドベンチャーパート → 原因が潜む「異界」と呼ばれるダンジョンを見つけて攻略し → アクションパート → 問題を解決して次の話へ…というもの。
    • 各話の導入部が終わると毎回オープニングムービーが流れ、TVアニメを思わせる。
  • ゲームは3人称視点の3Dで描画され、ダンジョンでもそのままアクションゲームになる。
    • 同社制作のRPG『英雄伝説 閃の軌跡』のフィールドでの動きをアクションゲームとして調整したような形。
      右スティックで視点を自由に動かせるのもそのまま。
      • 本作以前のファルコム作品の3Dアクションは基本的に見下ろしの固定視点であり*1、一部の作品が視点を左右回転させられるだけだった。

ダンジョン探索

  • 敵を倒したり、仕掛けを解きながらゴールを目指す。仕掛けはスイッチを起動させて扉を開けるというのが基本だが、中盤以降はトラップやダメージゾーンも増え、障害物を避けつつ動く足場を飛び移るといった本格的なアクションもある。
    • ダンジョンは40個近くあり、バリエーションは豊富。
    • 各ダンジョンは被ダメージ・宝箱の回収率・敵撃破率などの要素によって評価が変化する。なお、評価に影響するのは最深部到達(ボス戦直前)までで、ボス戦は評価対象外となる。
      • 全てのダンジョンで最高評価を取ることが条件のトロフィーもあり、やりこみ要素でもある*2
      • 2周目以降でなければ解禁されないダンジョンもあり、当然レア素材や強敵が待っている。
    • 2周目以降は敵のレベルが50アップするという壮絶なモードを選べる。最大が99なので、少なくともレベルが倍以上になるということである。
      • なお、これは難易度設定とは無関係。なので、最大難易度の「ナイトメア」とセットにすると、正に悪夢と化す。
  • 探索の際は仲間から3人を選び、その中でキャラクターチェンジをしながら進んでいく*3
    • 物語の展開上でダンジョンに潜る際は主人公ともう1人が固定という場合が多く、最序盤などは2人で攻略することもある。一度クリアしたダンジョンは後から制限なく攻略できる。
    • 各キャラと敵は全5属性のうち1つを持っており、敵と戦うときは有利な属性のキャラにチェンジするのが基本。
      ダンジョン探索開始前に「どの属性を弱点とする敵が何体いるか」が表示されるのでそれを参考にどのキャラを出すかを決めるのだが、中盤辺りから弱点が4~5種と対応しきれなくなることがほとんどなので「どの属性を切り捨てるか」も重要になってくる。後述する「Xドライブ」で敵の弱点を突くのも有効。
      • 属性は戦闘に関連する要素であり、特定の属性やキャラがいないと仕掛けが解けずに詰むということはない*4

アクション

  • 攻撃は○ボタンの通常攻撃と□ボタンのスキルがある。
    • 地上で□ボタンで射撃スキル(遠距離攻撃)、空中で□ボタンで飛翔スキル(突進攻撃)、□ボタン長押しで剛撃スキル(溜め攻撃、地上・空中両対応)をそれぞれ発動。
      • スキルの発動にはゲージを消費するが、このゲージは時間経過と通常攻撃ヒットで回復する。
    • 移動しながら射撃スキルを撃てる、バリアを張れる、スキは大きいが大火力などキャラによって特性がはっきり分かれており、何かしら強みがあるのでキャラに応じて戦い方を変えていける楽しさがある。
  • 攻撃をヒットさせたり敵を撃破したりすると上昇するゲージを使用し、「Xストライク」と「Xドライブ」が使用できる。
    • Xストライクはいわゆる必殺技。範囲内の敵全体に大きなダメージを与えられる。強力なぶんゲージが溜まるのが遅いのでボス戦の切り札となる。キャラが成長すると仲間が連携する追加攻撃「ストライクチェイン」を発動することも可能。
      • Xストライクのゲージは攻撃を連続でヒットさせることで大きく上昇する。
    • Xドライブは一定時間さまざまな特殊効果を得られる。例としてはHPの自動回復や全ての属性で敵の弱点をつくことができるなど。
    • さらに操作キャラと片方の控えキャラの属性に対応した特殊効果が得られる。こちらは比較的ゲージが溜めやすいので、道中の雑魚・中ボス処理に重宝する。
  • 移動系のアクションは×ボタンでジャンプ(2段ジャンプ可)、Rボタンで回避(長押しでダッシュ)ができる。なおガードは無い。
  • キーコンフィグ機能もあり、特にアップデート後の変更の自由度はかなり高い。

装備・カスタマイズ

  • 武器は固定。防具枠は胴と足が各1つ。様々な効果があるアクセサリ枠が2つ。見た目のみを変更する装備として衣装枠が1つとアタッチアイテム枠が2つ。
    • 武器自体は固定だが、武器のカスタマイズとして「マスターコアの切り替え」「エレメント装備枠の開放・強化」「エレメントの装備」「攻撃スキルの強化」「アビリティ(いわゆるパッシブスキル)の開放・強化」を行う。
      開放・強化には敵を倒して入手する素材を消費する。
      • マスターコアは武器の核に組み込まれているパーツで、それぞれ異なるステータス補正を持っている。中盤からは切り替えがキャラクターの属性を変更する手段にもなるが、主人公以外は決まった2属性からしか選択できない。
        特に操作性に影響はないのだが、装着するコアの属性によって武器の外見が変化する。
      • エレメントは武器に装着するパーツで、ステータスの強化や特殊な効果を得られる。
        キャラクターによって装備可能数は4~6と異なっており、一部は属性による制限がある。アクセサリとの組み合わせにより、キャラの使い勝手はかなり変化する。
    • 変更した衣装はキャラがイベントで着替えるシーン以外は常に反映される。
      • 結果、コスプレ衣装(主人公のみ)や水着・タオル姿という変な格好で授業やイベントに臨むことになるので、雰囲気を気にする人は注意。

グラフィック

  • グラフィックは『閃の軌跡』よりも若干向上。
    • メインキャラの描画方式を変えたためか、全体的にイラストの再現度が高まっている。

シナリオ

  • 序盤こそ現代劇にありがちな巻き込まれ系ではあるが、ファルコムらしく展開は王道そのもの。
    • 主人公である「時坂 洸(トキサカ コウ)」を始め、現代ならではの歪みに翻弄されつつも「できることをやる」という芯の強さが感じられる。
    • NPCに話しかける楽しさは健在。キャラクターが巧みに描写されており、ストーリーを盛り上げる。特にスターカメラのシゲルの「ゲーマーが何を求めてるか真摯に考えてほしい」はかなり有名。
    • 1つの街を舞台にしているだけあり、住民がそれぞれにできることを行い助け合うという、コミュニティの素晴らしさを見て取ることができる。
      • 主に学園関係者及び異界絡みの店員などは、特定のタイミングで話しかけるとフレンドページが埋まっていく。多く埋めていると終盤で特典アイテムを入手できる。
    • 展開や「異界化(イクリプス)」「怪異(グリード)」といった日本語の意味とかみ合わないカタカナのルビが入った用語など、全体的に「厨二」なセンスとなっている。
      • 作中、主人公が突っ込んでいるので、素でこうなったのではなく意図したものである様子。

BGM

  • ファルコムらしく、BGMは今作でも好評。
    • 「Horrifying Disaster」や「Believe It!!」など、ボス戦の曲は特に好評。
      • 注目すべき点は、前半と後半で大きく転調すること。前半はボスの登場を表すような緊迫感溢れる曲調、後半は熱く盛り上がる曲調となっている。
      • プレイヤーのスキルや難易度にもよるが、ボスを追い詰めるあたりで勇ましい曲調になるので、自然と戦闘が盛り上がっていく。
    • ちなみに、オープニングテーマは作中のアイドルグループ「SPiKA」名義となっている。

智・勇・仁

  • 主人公コウには、特殊パラメータとして「智・勇・仁」という3つの項目が設定されている。
    • 3つのパラメータは、本編中の選択肢や、本を読む、異界を攻略する、クエスト達成などの条件をクリアしていくと上昇し、一定値に達するとランクが上がる。
    • これらがランクアップしたら神社にいる祖父・ソウスケに報告することでご褒美が貰える。
      さらに全てを最大まで上げると最強クラスの装備が貰える。
      • 最終話をクリアする段階でこれらのパラメータをある程度高めていると…?

料理

  • 商店街などで買える食材や異界で入手した食材を消費し、料理を作ることができる。レシピは本屋や料理店などで購入できる。
    • 実行時には誰が料理するかを選択することができ、料理によって誰が成功率が高いか違う。
      • ちなみに、設定上料理が得意なキャラはいるが、致命的にできないキャラはいない。「え、こいつ料理できるの?」というキャラや実行時に不安そうな声を出すキャラでも、何かしら得意とする料理はある。苦手とする料理もあるが。
    • 料理の出来は、独自のアレンジを加えた料理・通常の成功品・~何かと表現される失敗作・異界素材の4パターン。
      • 独自料理は基本的に成功品の効果をグレードアップさせたものとなっている。
      • 独自料理を作れるのは各料理1人だけで、最初は誰が作れるか分からないようになっている。一度成功すれば、得意度の表示が専用のものに変更される。
    • 料理はシステムメニューから行うため、予め食材を買い込んでおけば異界でも調達が可能。攻略の大きな助けとなってくれる。
      • 料理に限らず回復アイテムの使用に制限やペナルティはないためアイテムを消費するゴリ押しも可能。序盤からXストライクゲージを少量ながら増加させる料理の作成やアイテム購入が可能なので、強敵相手には金に物を言わせてこれを使いまくるという作戦もとれる。
      • 料理で回復することに関する説明として、「異界ではエネルギーの消費が激しいから」ということが語られている。戦闘中にノータイムで食べ尽くせる事に関しては何もない。
    • 終盤で聞ける話によると異界の食材は栄養価が高いらしい。しかし、それが一般の店で購入できるレシピに載っているのはどうなのだろうか。当然だが食べると異界の住人になったりとかいうオチはない。
    • ちなみに、この料理の存在が中盤でちょっとしたネタバレを引き起こしている。さほど深刻なものではないが。
      + ...
      • 説明書などで武器を装備した姿で描かれているキャラが全員仲間になっても独自料理を作れないレシピが存在する。つまり、もう一人参戦キャラがいるということ。

クエスト

  • クエストはフリータイムに特定のキャラクターと会話する事で開始される。主に街の中でちょっとしたことを頼まれ、クエストをクリアすると、「仁」が上昇する。
    • 本編とは違う現代の若者の学生生活を体験できると評価されている。
    • またいくつか隠しクエストがあるので気が抜けない。
    • ちなみにクエストは最初直接主人公に依頼されるのではなく、「困っている人がSNS上にそのことを訴えており、それを見た主人公が話を聞きに来る」という体裁になっている。
      • その際、そのSNSのメッセージを見ずに依頼者に話しかけると、ちゃんと見てない前提のメッセージになるという細かい差分がある。無論、イベント内容には一切影響はない。

キズナエピソード

  • 自由に行動することができるタイミングで、「縁(えにし)のカケラ」というアイテム*5を消費して各キャラと親交を深めることができる。『閃の軌跡』における「絆イベント」に近い…というかほぼ同じ。
    • 条件を満たすと終盤に特別なイベントが発生する。各キャラクターの意外な一面が明らかになるのだが、イベントを起こさなければシナリオ的に意味が解らなくなることはない。
      • ちなみに、これらのイベントを発生させたか否かによって後のイベントにちょっとした差異が出る。メッセージやシーンの差分程度だが、細かく配慮されている。
    • 閃の軌跡とは異なり、終盤の特別なイベントは条件を満たした相手は全員分同時に発生させられるので、あるキャラのイベントを見てからリセットして別のキャラを…という作業を繰り返す必要はない*6
    • なお、イベントの内容によって女性キャラと恋愛関係に発展するようなことはない。本作には魅力的な女性キャラが多いので、残念がられることもある。

ミニゲーム

  • ゲームセンターや公園でミニゲームがプレイ可能。息抜きとしても楽しめ、『閃の軌跡』にあったものもある*7
    • 一部のミニゲームでは強力なマスターコアが手に入るので、制覇しておくと後で楽になる。
    • 釣りでは閃の軌跡の主人公であるリィンを、みっしぃ叩きではヒロインのアリサをモチーフとしたキャラクターが登場する。

賛否両論点

『ザナドゥ』テイストの欠如

  • ザナドゥ』と銘打たれているのだが、特に「敵と戦う」という方向でのアクション性が強く、同作に見られた強化・育成要素なども無くなっているため、それらのシステムを求めていると期待外れになる。
    • とはいえ、宣伝の時点でそうしたタイプのアクションRPGであることは明言されていた。タイトルに期待を寄せて事前情報をカットしていたような人にはどうしようもないが。
    • 装備や各種手帳機能などシステム的な面で『閃の軌跡』から踏襲した部分が多く、世界観設定でも軌跡シリーズのオマージュと言えるキャラや組織がいくつか登場している*8
      • 人によっては「『軌跡』シリーズの外伝作品」もしくは「『那由多の軌跡2』ではないか」という意見も見られる。
    • ダンジョン攻略・ステージ評価などの要素からは同社の作品『ツヴァイ!!』なども連想される。
    • 元々ストーリー性とアクション性を合わせた新しいタイトルを、という企画だったようで、ゲームとしての『ザナドゥ』は意識されていない模様。
      • 補足しておくと、PCゲーム黎明期を思わせるおどろおどろしい異界ダンジョンやモンスターなどの描写はリスペクトを感じさせる。が、共通してる部分はそれ位である。

シナリオ

  • シナリオは非常に王道的であるが、初の現代劇ということもあってか、要素も定番なものばかり。端的に言うなら「(意図して)定番・厨二要素満載なラノベ」の中では出来が良い方。
    • アニメや漫画のような王道らしいキャラが揃っているのだが、朝起こしに来る幼馴染や親友、仲間に入るゲーム好きなキャラ、両親は海外に長期出張中などの持つ一部の要素には、既視感を覚え、いろいろな定番要素の寄せ集め・オリジナリティが無い、と思うユーザーもいる。
    • 設定展開など全体的に「厨二」を押している為か、RPGの時点である程度厨二の要素を覚悟していたユーザーからもやり過ぎという意見もあり、人を選ぶ要素が含まれているのは事実。
    • 主人公はこれも定番のヤレヤレと言いつつ困った人は見過ごさないキャラ。他キャラも王道に加えクセもない、言動は主人公の肯定ばかりなど、正直薄味で印象に残りにくい。

問題点

世界観

  • 様々な要素を集めたり散りばめた割に、解決や説明が無く尻切れトンボ。
    • 「ネメシス」「ゾディアック」「聖霊教会」「国防軍」など、多種多様な組織が登場するが、全て味方なので、物語上大きな意味はない。
    • 敵生物として扱われる「グリード」も、その正体が今作では明かされない。
  • 関連する設定が説明がなく、若干分かりづらい所がある。そのため、ご都合主義と解釈されるポイントも存在する。*9
+ 隠しエンドについて。ネタバレ注意
  • 一定の条件を満たすことでノーマルエンド後にトゥルーエンドへの分岐が発生するのだが…。
    • 簡単に言うと怪異とはまた違う「神様」が出現し、死亡していたキャラを復活させてハッピーエンド。
    • 神様の存在や過去に常識では考えられない奇跡が起きていたという伏線はあるのだが、具体的な奇跡の内容についての伏線が張られていないため展開として唐突感が否めない。
  • 「因果律」と「理の地平」など、プレイヤーはおろか主人公たちも把握できていないと思しきこともある。
    + ネタバレ注意
  • ざっと書くと、まず本作の一連の事件の大体の原因は、かつて起きた事件の折に、ある事象が因果を歪めて「なかったこと」にされたのがきっかけとなっている。
  • それが最近になって顕在化してきた理由が「ネットワークが発展して、杜宮の外との情報の往来が盛んになった」ことで「矛盾が出てきた」からというのだから、簡単に繋がりが見えない。
  • そもそも、その事象を知っているのは当事者2人だけで、2人とも当時の記憶はほぼ失っている。ネットワークが発展した所で明るみに出ないはずの件が原因と言われても混乱必至である。
    • それらしい描写がないのでつじつま合わせの推測になるが、事象そのものをなかったことにしたのではなく杜宮限定で本来の因果から切り離しているだけで、杜宮市の外に出ると正常な因果の記憶や認識に復元してしまうとすれば一応理屈は通る。市内にいる人間の歪んだ因果の記憶とで齟齬が起きるためと思われる。しかし、この辺りの説明が一切ない。
    • 伏線としては、事件解決以前では「正常な因果の状態で撮られた写真が表示されるシーン」や、解決後では「杜宮が正常な因果で歴史が進んでいた状態になっているシーン」などがあるのだが、このシーン単品では分かりづらい。
  • 一応、ラスボスの存在はこの因果歪曲を起点としているため、ある程度把握しないとその後の話についていけなくなる可能性もある。
  • また、理の地平というのは、言葉の意味合いから考えれば因果律などの事象の摂理を超えた境地(神の領域)のことを指すと思われる。要はその境地で因果律を歪める行いをしたとしても、正常な因果として扱われるということ。
  • 物語のカギを握るとされる重要キャラクター「レム」も、その正体が明かされないまま終わってしまう。
    • さも平行世界でも見てきたかのように「可能性」という言葉を口にするが、それに関して一切踏み込むことができない。また、行動原理も一切不明。
  • 他にも、「何故?」と思える要素がちらほらあるのだが、事件解決に直接関与しなければ基本的にスルーされる。
  • 一応フォローすると、そもそも異界絡みの事象に詳しくなく、守りたいものが守れればそれでいいという主人公の目線に終始したのだとすれば、事象の摂理を超えた話は進行させづらいのかもしれない。かといって描写不足という印象を払拭することはできないが。
    • これらの問題はストーリーが全て杜宮市の中だけで終始しているのが原因*10。本作のストーリーは内側と外側の両方の視点から見ることで、実は片方だけが○○だった!という効果を発揮するタイプの仕掛けなのに、その衝撃の落差が発生しない造りになっているのでは意味がない。
  • 繰り返しになるが、肝心なキャラクター描写のボリュームや終盤の盛り上がりはファルコム定番の出来。ただ、それ以外の側面や背面が明らかな不足や投げっぱなしで終わってしまうのである。

ミツキがシナリオ面でやや不遇

  • 各話毎に新たに加入するキャラがその章でのシナリオの主役となるのだが、アスカが加入する第1話はチュートリアル的な章でありシナリオも他の章と比べて短い。
    • そのため、ミツキが加入する第5話をアスカが主役の章として割り当てているのだが、結果的にミツキだけ主役の章が無しになってしまっている。
    • パーティーインする前からいろいろな場面で絡むなど全体での出番は多いのだが、やはり主役回なしという扱いはインパクトに欠けるといえる。
    • 戦力的にはむしろ迷宮攻略に毎回連れていきたいレベルで便利*11なのは救済なのだろうか。

同行者選択の問題

  • 人数が増えると二手に分かれて行動することがあるのだが、その際に選んだ同行者はイベント途中で変更できない。
    • 基本的にそのままダンジョンに突入することになるが、同行キャラ選択シーンでは誰がどの属性に対応しているか表示されず、当然次のダンジョンではどの属性が有効かなども分からないので偏ってしまうと苦労することになる。
    • 難易度が変わる程度ならいいが、「多くの敵を弱点属性で倒した」という条件の評価ボーナスやアイテムドロップ率ボーナスがある。
      • 前述のマスターコア変更である程度対応可能だが、操作性や敵の数・性質まで考えようとすると苦しい。
      • 手を尽くせばXドライブを使いっぱなしにすることも可能な点・評価やドロップで取り返しがつかなくなることはない点・ゲームとして「やってみないと分からないこと」が存在するのは当然である点を考慮しても、少し面倒な要素である。
    • 各キャラへのプレゼントアイテムの存在も軽いトラップとなっている。これらは同行している時にしか渡せないため、渡そうとして属性や扱いやすさを考えずに選択してしまうケースを誘発する場合も。

完全クリアにおける手間

  • 前述のフレンドページや隠しクエストなどは、あるタイミングで特定のモブに話しかけないと埋めることができない。
    • そのため、全話でイベントを挟むたびに行ける限りのマップの関係ありそうなモブに片っ端から声をかけなければならず、見落としたりすると面倒くさい。
      • フレンドの場合は対象範囲が狭まるが、自由に動ける時間なら町中にモブが散ってしまう上、2度話しかけたり該当人物の関係者*12に話しかけないと行けなかったりする。
      • 隠しクエストは受けられるタイミングに制限があって数こそ少ないが、依頼者がモブ(固有名あり)の場合がある。
    • 当然、既定のタイミングを過ぎてしまえば周回する以外ない。また、どちらもトロフィーに関与する。
      • フレンドページの場合、焔属性最強のマスターコア*13入手にまで関わっている。機会は2回あるが、条件となるフレンドページ数は多く、おそらく1周目の初回では困難。
      • やりこみ要素なので手間がかかるのは当然とは思うが、うっかりミスで周回やり直しが求められるのはなかなか厳しい。

グラフィック

  • ポリゴンが目に見えて角ばっている所があり、出来がいいとはまだ言えない。
  • 出現する敵やエフェクトが増えると処理が遅くなる。

オートリカバー

  • オートリカバーとは操作キャラクターが瀕死になった時他のキャラクターが自動的に操作キャラクターのHPを回復させるスキルであるが、瀕死になった時強制的に発動してしまう上に1度使ったキャラはダンジョンを脱出するまで使えなくなる。
    • そのため、ボス戦のために温存したければ道中で瀕死にならない様にするしか方法がなく、実質的にHPが4分の3になったと想定してプレイせざるを得なくなる。
  • ダンジョン部分とボス部屋は仕切られており、ボス戦前にセーブできるので、ここで回復させれば何の問題もないのだが、なぜかそうなっていない。

敵の攻撃範囲・補正の強さに対しての回避の低性能、敵の怯まなさ

  • 回避の性能が悪く、移動距離はそこそこで速度は走りと同程度ありながら、無敵が無く食らい判定も変わらずキャンセルでは出ない、と『モンハン』以下の低性能。
    • ガードはないし走りも回避からしか出せないので、その低性能で敵の広い攻撃範囲から逃れなければならない。レバーニュートラルでの飛び引きは比較的速いが、まっすぐ後ろなので敵が突撃・突き・射撃だと結局食らうため、敵の予備モーションから次の攻撃を予測して回避を選ばなければならず、初回プレイではストレスでしかない。
  • 敵は180度回転攻撃してきたり、太いレーザーを撃つ寸前まで異様にホーミングしてきたりする。また攻撃してもほぼ怯まないので、ザコ相手に連続攻撃中でも攻撃されたりする。そして反応しても低性能で避けられない。
  • その分か、割と立って殴っているだけでも倒せるし、減った体力も控えに回すことで常時体力回復したり、回復アイテムも回復量が多かったり作成できる。
    • オートリカバーなど自動フォロースキルもあるので、こういった要素でバランスは取れており、初心者やアクションゲーム苦手な人向けともいえなくもないが、爽快感が低くヤリコミがい・面白みも薄いのは否めない。
    • このため、スキル発動で敵の攻撃を封殺するなどタイミングを計ったゴリ押し、ひたすら飛び道具で戦い接近しない、バリア頼りなどのスタイルが強く、高難易度ほどこれに頼ることになる。
  • 流石にひどかったためか、『eX+』で回避の性能が大幅改善された。

総評

前述した通り『ザナドゥ』らしさはなく、むしろアクションに特化した『ファザナドゥ』に近いものがあるが、新シリーズ1作目としての完成度は充分。
ファルコムらしく作り込みは良好で、その甲斐あってか予定の3倍は売れたので続編制作の予定はある模様。


余談

  • 前述の通り、舞台のモデルは東京都立川市。
    • 駅も登場するのだが、行ったことがある人なら速攻で気付くレベル。一部に実在の店舗*14も登場し、同駅に存在する書店「オリオン書房」に至ってはそのままである(場所などは異なる)。
    • 合わせて立川とのコラボタウン誌「立川ザナドゥ」が発行されている。
      • ゲーム中は杜宮から一切出ないので、ある意味このゲームを表現しているともいえる。
  • ゲーム本編には一切関係ないが、本屋やゲームセンター・おもちゃ屋などを見るとファルコム関係のグラフィックがちらほらと見られる。
  • 2024年3月8日に、「新プロジェクト」として続編の製作が発表された。
    • 舞台は東亰から亰都(おそらく京都がモチーフ)に変更されると思われる。

東亰ザナドゥ eX+

【とうきょうざなどぅ えくすぷらす】

ジャンル アクションロールプレイングゲーム
対応機種 プレイステーション4
Windows(Steam)
発売・開発元 日本ファルコム
発売日 【PS4】2016年9月8日
【Steam】2017年12月8日
定価 【PS4通常版】6,480円
【PS4ダウンロード版】5,537円(共に税別)
【Steam】6,290円
判定 良作
ポイント ファルコム初のPS4タイトル

概要(eX+)

新モード「タイムアタック」「ボスラッシュ」「キャラクタービューワー」・新規シナリオ「サイドストーリー」「アフターストーリー」・新難易度「カラミティ」・新プレイアブルキャラ「白装束」・新システム「EXスキル」・新グリード&新ダンジョンなどが追加されたPS4移植版。


評価点(eX+)

ハード変更による改善

  • フルHD&60fps対応
    • PSV版より高画質になり、フレームレートが上昇して遊びやすくなった。
  • ボタン数増加による操作性・快適度の増加
    • PSV版では「走る」は回避で転がってからしか出せなかったが、PS4はコントローラーのボタン数増加もあり、直接走るボタンの割り振りなどができるようになって、操作性や快適性が上昇した。

システムの改良

  • 回避性能の向上(ジャスト回避)
    • PSV版での回避は、前述の通り低性能すぎてほぼ死に動作だった。今作では出掛かりに短時間の判定が付き、この時間内に敵の攻撃に接触すると回避成功に加えドライブゲージが加算される「ジャスト回避」が導入された。『YsVIII』のフラッシュムーブに近いが、あちらより判定時間は長く発動は容易。
      • 敵の攻撃に敢えて突っ込み、ジャスト回避を繰り返すことでドライブゲージを稼ぐ戦法が増えた。
  • EXスキル
    • 位置付けが剛撃スキル以上・Xストライク未満の第四のスキル「EXスキル」が導入された。
    • EXスキルにはスキルゲージ・ストライクゲージとは別にEXゲージが存在し、攻撃を続けていくことでゲージが溜まる。EXゲージは溜まりやすいのでガンガン発動できる上に、発動中は一切のダメージを受け付けない。
      • これに伴い、キルボーナスにEXキルが追加された。
  • これらにより、貼り付いて戦う近接戦や太い判定を振り回してくるボス戦、敵は強化されるがこちらの手が揃っていない中盤辺りの戦闘などがPSV版より面白くなっている。
    • 特にアクションゲーム好き・慣れている人には画期的なほどで、やりこみがいもある。それでいて旧来の初心者向けなシステムもそのまま。

新プレイアブルキャラクター「白装束」

  • 無印版の頃から戦闘描写がありながらNPCに終始していた白装束はプレイヤーからも操作したいキャラとして人気があった。今作で念願のプレイアブル昇格を果たす。属性は「影」以外の全ての属性に強い「光」である。
    • 流石に本編での加入はなく、サイド及びアフターのみ使用可能。
    • 上記で想像がつくと思うが、同時に彼は軽いバランスブレイカーでもあった。詳細は後述。

サイドストーリー

  • 本編は主人公の視点からばかりで、仲間達の視点では殆ど語られなかった。こちらは彼が居ない所で仲間達がどんな日々を過ごしたり、交流をしているかと言うコンセプトのストーリー。各キャラの掘り下げが行われており、軒並み好評。

賛否両論点(eX+)

完全攻略が更に厳しくなったフレンドページ

  • 無印版ですら完全攻略がシビアだったフレンドページだが、今作ではフレンドページも大幅に追加され、既存モブの項目追加はもちろん、対象となるモブキャラも追加された。
    • 当然ながら第1話から追加分のモブが存在している。
    • 追加項目にも2度話しかけたり関係者に話しかけることで載る項目は健在。
      • それどころか今作には特定のクエストを幾つかクリアしていると言う新条件があり、なおかつ関係者に話しかけてようやく載る項目が存在する。
      • そのクエストも載るタイミングより前のものなので、逃していれば当然話しても載らないし、条件のクエストには隠しクエストも混ざっているので、意地悪過ぎることこの上ない。
    • もちろん、全てトロフィーの対象となっている。ただし、全て埋めきった暁には非常に強力な装備アイテムを受け取れるため、フレンド完全攻略の見返りはある。
  • 対して、料理やブックに関しても追加はされているがアフターストーリー分のみでフレンド程凄まじい量ではなく、各話でレシピや本をショップで探している程度ならすぐ追加分も埋められるレベル。

問題点(eX+)

アフターストーリー

  • 無印のトゥルーエンドから約3ヶ月が経過した後日談…なのだがサイドストーリーが好評な一方、こちらは蛇足的であまり良いとは言えない。
    • エンディングから3ヶ月経過したにもかかわらず、人間関係や各個人の進展・変化がまるでない。アフターエンディングですらもある1人を除いて変化していない。
    • 3ヶ月は後日談と言うには短過ぎる。かといって夏休み中の出来事を語るにはブランクが空きすぎている。など中途半端な期間経過のおかげで、ちぐはぐな部分が目立つ。
    • 細かいキャラ崩壊もちらほら見られる。具体的には苗字で呼んでいた筈の人物を前触れもなく名前で呼ぶ。その逆も然り。
+ 以降ネタバレ
  • アフターストーリーにて起きた事件は、トゥルーエンド自体が事の発端である事が語られる。
    • トゥルーエンドが賛否両論だったことはファルコムも認知しており、トゥルーエンドにある程度納得できる様にしたかったスタッフの意図やメタ的な視点が強く感じられる。蛇足と捉えられやすいのもこれが原因か。
  • 終いにエンディングでは続編を臭わせる様な終わり方をしてしまい、「また『閃の軌跡』の二の舞か」とプレイヤーを呆れさせた。

強過ぎる「白装束」

  • 前述通り「光」属性は「影」以外全ての属性に強いが、操作キャラを切り替えながら進行していく今作には合ってないキャラ性能。
  • さらには溜め時間を要するはずの剛撃スキルも、溜め時間は短くかつ遠距離攻撃であるため、立ち回りやリスクも露骨に優遇されている。彼の操作に慣れてしまうと、他のキャラが使いにくく感じると言う声が挙がる程。
  • 説明文通り「単身で立ち回れる」のだが、少数で攻略するサイドストーリーなら兎も角、主人公達と合流するアフターストーリーでは本当に彼だけで良いんじゃないかと思いかねない。

新プレイアブルキャラクター「伊吹遼太」

  • 白装束の新規参戦が報じられた際は歓迎された一方、彼の新規参戦には否定意見や疑問意見が多く見られた。
    • 本編ではいわゆる今時・普通の男子高校生を演じたが、(他のキャラと比べて)不真面目な態度が悪目立ちしたかプレイヤーからもあまり快く思われてなかった様子。決して悪人物ではないのだが。
    • そもそも戦闘描写も怪異に抵抗するも跪いてしまう程度で、ほぼないに等しかったので余計参戦することを疑問に思いやすい。
    • 本編ではトゥルーエンドですら彼のみ大団円に混ざっているとは言えない結末だったため、その救済措置と思われる。
  • 性能も表向きは「最弱キャラ」で、エレメント装備枠は彼が一番多く、実際は装備次第で他キャラと遜色ない、あるいはそれ以上の性能を誇る。
    • が、彼の人間性や各スキルの説明、低めのステータス設定からただのあからさまなウケ狙いのネタキャラ枠と真に受けたプレイヤーが多かった。
  • 彼もアフターストーリーのみの参戦となるが、装備が間に合わないだろう1周目では本当に最弱の立場を甘んじることに。
  • さらに加入が白装束と同じタイミングのため、白装束の影に隠れてしまうことに。
  • このように周回を想定したキャラ性能なのだろうが、昇格後もそれまでの態度などから過小評価を受けてしまった。現在は見直されつつあるが、未だ払拭できているとは言えない。

準追加キャラ「柊(術式解放Ver.)

  • 柊明日香は元々他の登場人物の比ではない高い戦闘力を持っているが、緊急時などのため及び周りと足並みを揃えるために力を抑えて霊力を蓄積している。それを解放した、全力の彼女がこちら。無印では終盤で描かれた、全身に文様が浮き出た状態である。
  • 追加エピソードにて、単独で異界を探索することになった際に一時的に解放され、操作することができる。
  • 本来キャラチェンジをして戦うのが主流である本作で単独行動というきつい展開を強いられるために投入される、攻撃・移動・スキル回復などあらゆる速度が強化された形態。代わりにスリップダメージを受け続けるが、装備で相殺できるレベル。
    • 元々洗練された動きで隙が少なく機敏に立ち回ることに長けたキャラだったのが更に素早くなり、合わせて攻撃能力も上昇している。
  • 1周目ではそのイベントのみの出番であるが、クリア後にコスチュームとして追加される。
    • 単なる外見だけかと思いきや、普通に上記のスペックも発揮する。重ねて言うが、単独行動用のキャラである。ある意味、設定通りともいえるが。
    • 難点としては、コスチュームなので日常イベントもこの有様であるということか。

総評(eX+)

アクションRPGとしてさらにプレイしやすくなったリメイクといって差し支えはない。
ゴリ押しが正解だったオリジナル版より回避やスキルの使い回しがよくなったため、プレイヤースキルを問われるアクションゲームを求めている人にはより推奨出来る作品となった。

追加キャラや追加シナリオの扱いについては様々なゲームにおけるオリジナル版から追加された要素の常として、必ずしも評価が芳しいわけではない。
だが、それでも重要キャラのプレイアブル化や、尻切れトンボに見えるシナリオに決着をつけた事は評価できる点だろう。


Steam版

  • 2017年12月8日に配信、販売元はAksys Games。
    • 配信当初は英語字幕、日本語ボイスという仕様だったが。当初から日本語字幕の追加が告知され、2018年2月8日に実装。Steam配信のファルコム作品において初の完全日本語対応となった*15
      • 「解像度」が「解析度」(中国語表記)になっていたりなど一部に翻訳ミスがあったが、後に修正された。
    • システム要件が低く、近年発売のCore i3以上のPCであれば内蔵GPUでも60fpsで動作するほど超軽量。

その後の展開(eX+)

  • 2023年6月29日にSwitch版『東亰ザナドゥeX+ for Nintendo Switch』が発売された。
    • PS4版で配信された全DLCが予め収録されているのに加え、『軌跡』及び『イース』シリーズでおなじみのハイスピードモードも標準搭載される。
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  • ARPG
  • 日本ファルコム
  • ドラゴンスレイヤー&英雄伝説

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最終更新:2024年03月12日 16:00

*1 ボス戦など、シーンや地形によって自動で変わることはある。

*2 難易度を落とせば割と簡単に取れる。

*3 チェンジはワンボタンで可能。

*4 あるキャラが使うバリアが有効なトラップは多いが基本的に回避可能。しかも最序盤から「一定時間ギミックダメージ・状態異常無効」の消費アイテムが買える。トラップ自体はダメージ(+状態異常)なので回復しながらゴリ押しもできる。

*5 実質的にはそのタイミングのみ使えるポイント。

*6 1周目だと回数制限のために全員は不可能だが。

*7 釣りは仕様が変わっており、ボタン連打ではなく指定されたボタンを次々に押していくゲームになった。

*8 あくまで別人・別物ではあるが。

*9 実際、作中でもご都合主義とキャラクターが発言するシーンがある

*10 幕間に訪れる温泉旅行ですら杜宮の話である。

*11 チャージ攻撃として、一定時間一度だけダメージを回避できるバリアを張るスキル「ハーミットシェル」を持っているのだが、これは迷宮のトラップにも有効。とりわけ毒などのフィールドトラップは「一度だけ」という制限が無効になるので、安心して移動できるようになる。彼女が仲間になって以降、こういうトラップがほぼ毎回発生するようになるのでなおさらである。射程こそ短いが、もちろん戦闘でも有用である。また、同じ「多段ヒットする遠距離攻撃」持ちのアスカに比べ、射出する弾の数が3倍とヒット数を稼ぎやすいのも便利。弾速は若干遅いが。

*12 本人はフレンドページには載らない。

*13 このゲームは、後に入手できるマスターコアが完全上位互換レベルで強い。

*14 具体的には書店、電気店、宝くじ店、薬局の4つ。

*15 本来なら『イースVIII』が初となるはずだったが、度重なる発売延期により本作が初になった。