わくわくぷよぷよダンジョン (SS)

【わくわくぷよぷよだんじょん】

わくぷよダンジョン決定盤 (PS)

【わくぷよだんじょんけっていばん】

ジャンル ローグライクゲーム

対応機種 セガサターン
プレイステーション
メディア CD-ROM
発売元 コンパイル
セガ・エンタープライゼス(発売協力)
開発元 コンパイル
発売日 【SS】1998年4月2日
【PS】1999年3月18日
定価 5,800円(税別)
プレイ人数 1人
判定 なし
ポイント キャラゲーとしての評価は高い
開発難航で冗長化
魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク


概要

ぷよぷよのキャラクターを使ったローグライクゲーム。
おなじみ主人公の「アルル」格闘を得意とする「ルルー」闇の変態魔導師「シェゾ」の三人の中から一人を選び、入るたびに形を変える大迷路がウリという、不思議な遊園地を攻略する。

セガサターン版『わくわくぷよぷよダンジョン』発売の1年後、ゲーム内容を一部アレンジしたプレイステーション移植版『わくぷよダンジョン決定盤』が発売された。
本項では両機種版を合わせて解説する。

あらすじ

入るたびに迷路の形が変わるアトラクションをすべてクリアすれば『すっごい魔法のアイテム』が手に入る。
偶然遊園地にまでたどり着いたアルル、魔法を使えるようになってサタンを振り向かせたいルルー、何やら思うところのあるシェゾの三人は『すっごい魔法のアイテム』を求めてテーマパーク「わくわくぷよぷよランド」のアトラクションに挑む。

基本システム

  • 基本は不思議のダンジョン形式
    • 入るたびにフロアの形が異なるダンジョンを探索する。途中で拾えるアイテムや技を駆使して、敵の攻撃や罠を掻い潜りながら階段までたどり着けば次のフロアーへと進む。最後の階で待ち受けているボスを倒して出口までたどり着ければそのダンジョンはクリアーとなる。
    • ダンジョンをクリアーするか、もしくは途中で脱出するorゲームオーバーになると、その時点での所持金とアイテムから「スコア」が算出される。単なる記録というだけではなく、一定スコアを達成するごとに景品が貰える。
    • 一つのダンジョンをクリアーすると遊園地の全体マップに戻る。マップから行けるインフォメーションコーナーで情報を集め、ショップでアイテムを売り買いして準備を整えた上で他のダンジョンに挑戦する、という流れが基本的なゲームの進行。
    • 不思議のダンジョンシリーズではおなじみ、残り体力を示す「HP」と歩くたびに減っていく「満腹度」が本作でもステータスとして存在している。プレイヤーは体力と共にこの満腹度も気にしながらダンジョンを攻略していく事となる。

特徴

  • 能力の異なる三人のキャラ
    • 本作はアルル・ルルー・シェゾの三人のキャラから一人を選んで攻略していく形式となっている。三人のキャラはストーリーだけでなく性能が異なるため、それぞれの特徴を活かした攻略法が必要となる。
    • 「アルル」はMPが豊富で特技の燃費も良いが物理攻撃に弱く、「ルルー」は物理攻撃に長けているが魔法攻撃に弱く、「シェゾ」は物理・魔法どちらにも強いがMPが著しく低く頻繁に特技を使えない、など。
  • 持ち帰ったアイテムの共有化
    • 本作の一番の特徴とも呼べる要素。ダンジョンで拾って持ち帰ったアイテムはショップで売却可能だが、売却したアイテムは即座にショップの陳列棚に並ぶため、倍の金額がかかるものの売却したアイテムを再び買い戻すことができる。更に売却し陳列棚に並んだアイテムは、他のプレイヤーキャラ使用時に購入・入手する事が可能となる。
      • 例えばアルルが先のダンジョンでルルー専用の奥義書を持ち帰りショップで売却、その後陳列棚に並んだ奥義書をルルーが購入して特技を覚えられる…といった具合。
    • この特長によって水のダンジョンで手に入れた水属性の装備アイテムを他のキャラが購入し、有効となる炎のダンジョン突入の準備に充てるといった攻略法が可能。アイテム共有によって三人のキャラを併用しつつ、三人のストーリーを少しずつ進めていく事が本ゲームの基本的なプレイスタイルとなる。
  • 味方キャラの存在
    • アルルには「カーバンクル」、ルルーには「ミノタウロス」が味方キャラとして同行する。
    • この頃に出た同ジャンルで味方キャラが付くこと自体が結構珍しい。味方キャラは敵を寄せ付けない壁に利用したりと、ちょっとしたSLG要素の感覚で利用可能。
  • 餓死しない満腹度
    • 多くのローグライクゲームでは満腹度が下がりすぎるとHPが減ったり、最悪餓死してゲームオーバーになったりするが、本作における満腹度はキャラの攻撃力が著しく下がるだけで即ゲームオーバーにはならない。攻略途中で空腹に陥ったとしても、諦めず上手い具合に立ち回ればそのままクリアしてしまうことも理論上可能。
      • 但し殆ど敵を倒すことができなくなるため、食料を食べて空腹を解消しなければ逃げの一手しか打てなくなる。
  • 「レベルリセット」の撤廃
    • これもローグライクでは当たり前とも呼べる「ダンジョンを出たらレベルが1に戻る」という要素だが、本作では無事にダンジョンを脱出できた場合上がったレベルはそのまま継続する。
      • ゲームオーバーになった場合はダンジョン突入前のレベルに戻される。
  • 「MP」と「特技」の概念
    • MPは「魔法・特技」を使用、もしくはアイテムの識別・合成をする度に消費されていく。本作におけるMPが占める重要度はかなり大きい。
    • 「魔法・特技」はダンジョン内で拾える魔導書、もしくは奥義書を読む事で習得できる。通常の消費アイテムと違い、覚えた特技は忘れる事がなく、ダンジョンをクリアした後も継続して使える。
  • アイテム識別・罠回避・アイテム合成のスキル化
    • 多くの同ジャンルでは専用のアイテムを使わなければアイテムの識別や罠の回避、アイテム合成ができないという作品も多いが、本作ではゲーム中のイベントにより「プレイヤーキャラ自身が覚えるスキル」として取得する。
    • 識別スキルはアイテムの他、ダンジョン内の魔法陣に対しても使われる。罠解除スキルは単純に罠を回避する確率にも大きく関わる要素。
    • これらのスキルにはレベルが存在し、レベルが低いとMPが大量に消費される上に失敗率も高い。しかしめげずに使い続ける事によってレベルアップしていき、MP消費や失敗率も低下していく。
      • スキルのレベルはキャラクターのレベルと同様、ダンジョン脱出でリセットされることはない。
  • ローグライクゲームを高難易度たらしめる「餓死」と「レベル&特技のリセット」がなく、またダンジョン内では1フロアをクリアーする度に中断セーブも可能。このため本作は、ローグライクというジャンルの中でも難易度は相当低い部類と言えるだろう。

評価点

  • キャラ同士の会話内容のやりとり
    • 個性的なキャラクターによる会話劇が好評なぷよぷよ・魔導シリーズの中でも、本作の会話シーンは特に評価が高い。
    • 他のプレイヤーキャラとの掛け合いは自分と相手の進行度によって変化する。しかも、同じ組み合わせでも操作しているキャラクターが異なると内容も異なる。
    • それまでの魔導シリーズではアルルのみの視点からの会話パターンが大半だったが、ルルーもしくはシェゾからの視点から見たアルルという内容はわりと珍しく、その際に各々が抱いている他キャラの印象や心情なども伺える。ファンにとってはたまらない要素であろう。
    • 施設内のダンジョン入り口や、案内所・広場・ショップには大抵ボスキャラや他のプレイヤーキャラ等がいて、訪れるたびに様々な会話内容が発生する。ダンジョンを攻略する度に会話内容は変化するため、プレイヤーはついつい関係のない場所に足を運んでしまう。
      • 一部では、豊富な会話内容をまた見たいが為だけに(下記問題点から苦行と評されても仕方ないであろう)周回プレイを敢行するファンも見られる。
  • 特徴的なダンジョンの数々
    • 挑戦できるダンジョンはクリア後のアルティメットタワーを除き、それぞれ10~20階層までの各施設が合計6種類。PS版では更に1種類追加されている。
    • 出てくる敵の属性や罠の種類が違っているだけではなく、ダンジョン内の部屋の構成そのものが極めて特徴的なものとなっている。他のローグライクゲームでは中々お目にかかれない構成のダンジョンも多い。
    • 一例を挙げるならば従来のローグライク風の部屋と通路で作られたオーソドックスな「ぷよぷよダンジョン」、広く円構成の部屋の多い「ファイヤーマウンテン」、壁ではなく空中に浮かんだ構成の「スターライトステージ」など。
  • モンスターの「友好化」
    • 状態異常には敵モンスター専用で「友好」というものが存在する。これは敵対意識を持たないモンスターの事で、ダンジョン内で話しかけるとちょっとした台詞を返してくれたりする。
    • 「友好」は通常プレイでも時折混じって出現するほか、食料をモンスターに投げつけて友好化させ戦闘を回避する事も可能。逆にダメージを与えたり、マイナス効果のアイテムを投げたりして友好モンスターを敵対させる事もできる。
      • これらの要素もぷよぷよキャラの好印象化に一役買っている。
  • BGMはSS版・PS版共に評価が高い。アトラクションの雰囲気にマッチしている。
    • PS版のBGMのいくつかは『ぷよぷよBOX』内のRPGモード「ぷよぷよクエスト」にもそのまま流用されている。

問題点

  • 長すぎるプレイ時間
    • 三人のキャラを併用しながら進めていく事でゲームバランスが調整されている為、ゲームクリアまでの時間は相当に長い。
    • 基本ダンジョンは6種類と豊富にあるが、エンディングまでには1キャラにつき合計93フロアをクリアする計算になる。さらにその93フロアを三人分こなさないとならない…と説明すれば、どれ程時間がかかるかは大体想像できる筈。この為、本作は早解きプレイには致命的に向いていない。
    • フロアを一回上がる毎に入るロード時間も長く、プレイ中はとにかくダレる印象が強い。
      • PS版ではこの飽きを解消する目的か、ダンジョン後半でBGMが変化するようになった。しかしPS版には別の問題(後述)が付きまとう。
  • さらに長すぎる裏ダンジョン
    • ゲームクリア後に開放される裏ダンジョン「アルティメットタワー」出現の条件は「三人全員で表エンディングを見る」こと。その為、裏ダンジョン開放のために事実上300フロア近くの長大なダンジョンを攻略し続ける計算になる。
    • 本作の真の黒幕ともいえるボスとの対決、及び事件を完全解決したトゥルーエンド到達のためには、100階構成であるこの裏ダンジョンを攻略しなければならない。
      • 従来のローグライクゲームの場合、クリア後の高難易度ダンジョンは根本的なストーリーに絡まず、プレイヤー自身が好きに挑戦するやり込み要素となっているのが普通である。しかし本作ではこの裏ダンジョンにトゥルーエンドが用意されている為に、多くのプレイヤーが「それまでの長い道のりに加え、さらに100階分のダンジョンクリアを強制されている」感を抱いてしまった。
      • トゥルーエンドはもちろんキャラ毎に別々の会話内容が用意されているため、会話内容を網羅したいプレイヤーは過酷で長大な裏ダンジョンを三周する破目になる。どれほどの苦行かは最早説明するまでも無いだろう。
  • 序盤から牙をむく、意地悪すぎる罠
    • 序盤から挑戦できる三つのダンジョン全てに「所持アイテムを白紙化させる」罠が頻繁に仕掛けられている。アイテムの白紙化防御は特技で覚えられず、「瓶詰めのステッキ」「瓶詰めの魔方陣」等をダンジョン内で利用するしかない。
      • サターン版では100%で台無しになる。あまりにも嫌らしかった為、PS版では25%の確率に抑えられるようになった。ただ、この罠に悩まされる機会が多いという根本的問題が解決したとは言い難い。
  • 全ダンジョンに必ず存在する、壁要素を無視する敵モンスター
    • 「ハニービー系」を始めとした飛行モンスターはプレイヤーが通れない奈落でも平然と斜め移動でこちらに近寄ってくる他、壁を通り抜ける「ウィスプ系」「スペクター系」のどちらかがほぼ全てのダンジョンに出現する。
    • 特に所持アイテムを勝手に使ってしまう「スペクター」「ファントム」は極悪の一言。壁無視のみならず倍速行動*1までしてくるこいつらは、プレイヤーが一歩進むたびに特殊攻撃でこちらの必死になって集めたアイテムを台無しにしてしまう。
    • 本作ではこれらの壁無視モンスターに通路で囲まれる事も多く、空腹時に通路で囲まれるなど所謂「詰み」の状態に陥ってしまう事もある。
      • 「空腹になってもすぐに餓死せず、頑張れば逃げきってクリアできるかもしれない」という本作の特徴は、これらの壁無視モンスターの存在によってほぼ帳消しになっている。
      • 先述したアイテム白紙化の罠の多さも手伝って、本作はローグライク系ゲームでも特にアイテムの白紙化に悩まされる機会が多い。
  • キャラクターの性能の問題
    • 最初のキャラクター選択画面においてデフォルトで選択されているのは当然のごとく魔導シリーズの主人公である「アルル」だが、そのアルルの性能はお世辞にも初心者向けとは言い難い。
    • アルルは「力」のパラメータの伸びが悪く、最大HPも低め。本作での出現モンスターはどちらかというと「力」に依存した攻撃が多いため苦戦しがち。
    • 特にアルルにおけるゲームオーバーの頻度は序盤で顕著。満足に育っていない序盤はMPを温存せざるを得ないため、最初にアルルを選んだプレイヤーの多くは心を圧し折られ涙したという…。
    • 当時のコンパイルクラブ会報…すなわち公式においても「初心者はシェゾがお勧め」と明言されている。
      • 若干のネタバレになるが、本作のストーリーはシェゾが特に深く関わっている為「いっそデフォルトのカーソルをアルルではなくシェゾにあわせてしまっても良かったのではないか」という身も蓋も無い意見が出てくる程。
  • 悲惨なミノタウロスの扱い
    • ルルーには味方キャラとしてミノタウロスが同行してくれる。しかしこのミノタウロス、序盤こそ力も体力もあってそれなりに活躍してくれるものの、中盤以後はHP以外のステータスが殆ど伸びず役立たずになってしまう。
      • 中盤以後ミノタウロスはHPゼロでいなくなる事の方が多くなる為「本作で一番難しいのはミノタウロスを最後まで生還させること」とまで言われる始末。
  • 未鑑定アイテムの表記が全部「?」で統一
    • 元祖のローグでさえ未鑑定アイテムには仮名称が個々についていたのに、この適当さはいただけない。
    • 未鑑定状態でも果敢に使ってみようという気が起きず、そのアイテムが貴重品なのかどうかも解らないまま手放してしまう事もしばしば。
    • 識別スキル自体は序盤から覚えられるが、強制イベントではなく隠しイベント扱い。その為プレイヤーによっては識別スキルの存在を長い間知らないままプレイし続ける可能性もあった。
      • この点は流石にスタッフも問題視したのか、PS版では識別スキルの取得条件が解りやすくなった。また識別済みのアイテムや魔法陣と同じものを発見した場合、識別済みの状態で見つかるようになった。
  • フリーズ
    • PS版でたびたび訪れる問題。フリーズの発生要因は現在も分かっていない。100階ある裏ダンジョンの終盤でフリーズしてしまうと悲惨。
      • メモリーカードを二つ用意し、セーブデータをコピーしておけば万が一フリーズしても再び始められる。…相応の手間はかかるが。
      • サターン版でフリーズが発生する事はないが、こちらはこちらで「メモリーのバッテリーが切れやすい」というハードに起因する問題がある。
  • ローグライクゲームとしては一部操作に難がある。
    • 「足踏み」中に敵が近づいてきても処理が遅くならない。相当反射神経が良いプレイヤーでもなければ、敵が現れた瞬間にほぼ確定で攻撃を喰らってしまう。
    • 「振り向き」時に敵に自動的に照準を合わせてくれない。
  • PS版のみ、BGMの一部削除。
    • PS版はBGMの追加のほか、一部BGMの差し替えや削除を行っている。
      この中でも特に問題点として挙げられるのが「アルティメットタワー」の91階以降に流れる「Fiend Empire」の削除である。
      • これまでの冒険を総括するかの如き雄大な曲調で、本作はおろか魔導シリーズ全体で見ても非常に評価が高いBGMであった。この曲の存在のみを理由にサターン版でのプレイを勧めるファンもいる程である。
    • PS版で差し替えられたアレンジ曲についてはそれ程評価は悪くない。これでBGMを削除しなければ、精々賛否両論程度で収まっていたのであろうが…。
      • なお正確には削除ではなく未使用曲となっているようであり、「Fiend Empire」はPS版のサウンドトラックにはしっかり収録されている。内部データ的にも収録されているのが確認されているが、それにも関わらずゲーム中で聴けない事はPS版における最大の欠点としてしばしば挙げられる。

賛否両論点

  • アルルとシェゾはいくつか共通の特技があるため、「魔導書」が倍必要になる。
    • 共通の特技は10個ほどあるのだが、特にHPを回復する「ヒーリング」や状態異常を治す「コンディア」など凡庸性が高く自分へプラス効果を与える魔法に多い。快適なプレイを望むのであれば、二人分の魔導書を入手するべく何度もダンジョンに入る破目になる。
      • 別のアイテムをコピーして増やすアイテムもあるのだが、中盤以降にならないと出てこない。
      • 共通している特技をどちらに先に覚えさせるか考えるのもゲーム性の一部、という意見も無いわけではない。
      • アルルとシェゾは両者とも魔導師であるし、シェゾはアルルよりも魔導師として優秀という設定が存在する。ある程度共通の魔法を使うのは、設定的な面から考えれば当然ではあるのだが。
  • 味方キャラの行動パターンについて
    • カーバンクルは敵味方の魔法が一切効かず、敵から攻撃対象にされない。また、アイテムに反応する傾向が強い。
      このうちアイテムに反応する傾向が強いという点が曲者で、アルルとはぐれてしまったり、罠にはまってやられてしまったりという事態も多々発生する。
    • ミノタウロスはカーバンクルと異なり戦ってくれるのだが、スルー可能な敵にも向かって行ってしまう為に余計な戦闘を増やしてしまう事が多い。
    • 同行者がHPゼロになってしまっても進行に問題はないのだが、両者共に設定されている「満腹度」が極めて厄介。これが0になってしまうと落ちているアイテムを勝手に食べてしまうことがある。
      • 行動パターンそのものは、キャラクター本来の設定や要素を上手く反映していると評価できるだろう。それがローグライクというジャンルにあっているかどうかは別として。
  • 「魔導書・奥義書」をダンジョン外で使用することができない。
    • 他のキャラで集めた魔導書を読む為だけに、大量の魔導書や奥義書をアイテムに入れてダンジョンに入るのは中々に手間が掛かる。
    • 更に、大量の魔導書や奥義書を大量に持ち込んだ状態でクリアすると、ちゃんとクリアしたにもかかわらずスコアがマイナスになる…という事も。
      • 一応本作のスコア記録は景品を受け取る以外の要素はなく、やりこみでもなければそこまで重要視するようなものではない。マイナス点を取ったら取ったで独自の会話シーンが発生するというおまけもある。
  • レベル継続である事の裏返し
    • レベル・特技レベル・スキルレベルが継続する事を逆手に取り、簡単なダンジョンを何度も出入りして経験値稼ぎをするプレイが可能になってしまっている。
      • キャラのレベルはダンジョン攻略の際のマイナス評価には一切関わらないので、拘らないのであればむしろ快適なプレイの為に推奨される行為ではある。もっとも、従来のローグライク系で慣れた人にとってはプライドが許さない行為であることもまた事実。
      • レベルを上げるのであれば、特に「識別」「罠解除」「合成」のレベルは序盤のうちからマイナススコアを気にせずにさっさと上げておいた方がいいだろう。これらのスキルに大量にMPを使ってしまうのは後々のゲーム進行で苦労する一番の要因となりうる為である。
  • やり込み要素に欠ける事
    • 最後の裏ダンジョンをクリアすると特にやることがない。あるとすれば全キャラに全ての奥義・魔法を覚えさせ、最高レベルにする事くらい。
    • この手のゲームにありがちな「アイテム持込み不可」のダンジョンも本作には存在していない。
    • ダンジョンごとにスコアは集計されるが、どこか一つで高得点を出せば良い為やりこみ要素としては物足りない。また、スコアでもらえる景品も比較的有用ではあるが、いくらでも手に入るものなのでありがたみは今一つ。
      • この為、各ダンジョン毎に個別に用意されているスコア記録は正直な所あまり意味を成していない。魔導書などのアイテム収集を狙うのでもなければ個々のダンジョンに改めて潜る意味合いは薄い。
      • とにかくプレイ時間が長い事もあってトゥルーエンドに到達するまでで精神力を使い果たしてしまうプレイヤーが多い為か、クリア後のデータで個々のダンジョンに再挑戦するような事は(よほど訓練されたぷよファン・魔導ファンでもない限り)まずあり得ない。
        …「その事実は問題点に対する救いと呼んでいいものなのか?」と訊かれてしまうと返答に困るのだが。

その他、PS版『わくぷよダンジョン決定盤』での変更点

  • オープニングムービーが追加。
  • 「バトルキャッスル」というボス戦オンリーのダンジョンを一つ追加。
  • 5階毎にフロア構造、背景、BGMが変更されるようになった。
  • アイテム・罠・モンスターが追加された。また、意地悪すぎた罠の軟化など全体的なゲームバランスも調整されている。
  • 一部の特技・アイテム・状態異常などの効果を変更。
  • 変更に合わせて主人公及び敵のパラメータを調整。
  • テキストとBGMの追加・変更。
  • モンスターハウスの追加。
  • ダンジョン内で商人ユニットが現れ、他のローグライクのように買い物や泥棒もできるようになった。

総評

ローグライクゲームとしての基本は抑えており、難易度こそ易しいもののボリューム自体は大きい。
しかし従来のそれと同じ感覚で挑むと、長すぎるダンジョン攻略や敵に囲まれる機会の多さなど、他のローグライクではあまり観られない別種のストレスを感じる事も多い。
本作における「難易度の易しさ」とは決して「ローグライク初心者向け」ではなく「変な所でヌルく、変な所で苦労する」ものなので、気軽に遊べそうと思って手を出すと手痛いしっぺ返しをくらう事になるだろう。
そういう意味においては、本作は決して他者に手放しで薦められるような作品ではない。

ただし評価点で記述した通り、本作はぷよぷよ・魔導シリーズのキャラゲーとして高水準に纏まっている。
ぷよキャラや魔導物語の世界観が好きなファンならばプレイする価値は十分にあるだろう。

余談

  • 本来は1997年の年末商戦用のビッグタイトルとして投入される予定だったが、開発難航により翌年春に順延された。これは、当時の放漫経営で財務面が急速に悪化していたコンパイルを経営破綻に追い込む決定打となってしまい、発売直前に和議申請、すなわち事実上の倒産に至ることになった。そのため、本作はセガ(現セガゲームス)の協力を得て、なんとか発売へとこぎつけたものである。
    • 開発の遅延は、問題点でも挙げられている内容の展開の遅さの一因となってしまった感が否めない。
  • PS版『わくぷよダンジョン決定盤』はアーカイブス配信がされていない影響からか中古価格が非常に高騰している。また音楽の評価も高いため、サウンドトラックもかなり価格が高騰している。
    • 現在、コンパイルの倒産によって、権利関係がセガとD4エンタープライズ(及びコンパイルハート)に分断されている状態にある。本作はタイトルに『ぷよぷよ』と含まれるもののシリーズ扱いにはなっていないため、タイトルの権利そのものはセガには無いらしいとのこと。そのためアーカイブス配信は絶望的とみるユーザーも多い。
  • ぷよぷよBOX』のRPGモード「ぷよぷよクエスト」のBGMは本作のPS版のものが多数流用されている。
  • アルルの「ヘブンレイ」とシェゾの「スティンシェイド」はこのゲームが発出。『ぷよぷよフィーバー』以降の作品でも使われている。
  • 魔導物語的位置付けのためか、角川スニーカー文庫より『超☆魔導物語』として3巻出版されている。
  • コンパイルハートが旧コンパイルの営業権を得た後、2013年に発売された『聖魔導物語』(ゼロディブ開発、コンパイルハート販売)はこの作品を元にしているとされるが、ゲーム性はかなり異なる。
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