改造町人シュビビンマン3 異界のプリンセス

【かいぞうちょうじんしゅびびんまんすりー いかいのぷりんせす】

ジャンル アクション+シューティング
対応機種 PCエンジン CD-ROM2
メディア CD-ROM 1枚
発売元 メサイヤ(日本コンピューターシステム)
開発元 WINDS
発売日 1992年2月28日
定価 6,800円
配信 バーチャルコンソール
【WiiU】2016年9月28日/823円(税8%込)
PCエンジンアーカイブス:2011年4月20日/800円(税5%込)
判定 シリーズファンから不評
ポイント シュビビンマンシリーズ最大のガッカリゲー
シリーズ1の低難易度
シリーズ1の電波ストーリー
改造町人シュビビンマンシリーズ
シュビビンマン/シュビビンマン2/ シュビビンマン3 /シュビビンマン零


概要

  • PCエンジンを中心にシリーズ化された改造町人シュビビンマンシリーズの通算三作目。PCEとしては最後のシュビビンマンとなった。
  • プラットフォームをCD-ROM2に移し、過去二作には存在しなかったビジュアルシーンや豪華声優陣によるボイスによる演出が導入されている。
  • 一人~二人同時プレイ可能、全?ステージ*1、オプション項目にて二段階の難易度調整が可能(ただし、イージーに該当する難易度は存在しない)。

主なルール

  • ゲームを始める前に、プレイヤーキャラセレクトを「太助」か「キャピ子」のどちらかを選ぶ事となる。二人同時プレイ時はどちらを配役するのかを選択する(同キャラ使用は不可)。選んだキャラにより「太助」「キャピ子」「両サイド」の各サイドのストーリーに分かれる(ストーリーの流れはどれも同じ)。
  • 前作同様、主にアクションパートがメインであるが、最初のステージにて巨大ロボットに乗って戦う強制スクロールのアクションや、中盤ステージにてシューティングパートも挟まれる場面もある。前作とは違いアクションパートの基本攻撃は近距離戦の剣攻撃で、飛び道具を使う機会は大幅に減っている。
    • アクションパートでは十字キーにてシュビビンマンの移動操作、ボタン二つは剣攻撃とジャンプに使用する。なお、キー下でしゃがみが可能だが、前作では可能だった上方向攻撃は存在しない。
      • ジャンプはボタンの押す長さによって飛距離が変化し、左右キーによるジャンプ中の制御もある程度可能となっている。また、新操作として、壁に触れた瞬間にジャンプボタンを押す事により三角跳びができる。
      • 攻撃ボタンしばらく押しっぱなしにしてから離すと、攻撃力の高い飛び道具「シュビビーム」を放てる。また、本作ではシュビビームを放ってすぐに攻撃ボタン押しっぱなしにすると、十字キーにてビームの方向をある程度調整する新操作が可能となっている。
      • 二人同時プレイ限定で、相方がシュビビームを放ち、もう相方がそれに触れた瞬間にシュビビームを重ねて放つ事により、シリーズ恒例の「協力シュビビーム」が放てる。太助かキャピ子のどちらかが担当するかによって性能が変化するのも、ビーム発射のタイミングが悪いと火の玉となってしまうのもシリーズ通り。
    • 最初のステージに登場する乗り物に乗ると強制スクロールでのアクションとなる。操作方法は、十字キーにて乗り物移動、攻撃ボタンで自動誘導攻撃、ジャンプはそのまんまである。この状態ではシュビビームなどは一切操作できない。
    • 後半ステージに登場する乗り物に乗るとシューティングパートとなる。操作方法は十字キーで八方向移動、攻撃ボタンでショットである。ジャンプやシュビビームなどは一切操作できない。
  • 敵を倒して出現したり、そのまま放置されているアイテムを取得する事によりいくつかの効果が得られる。以下その詳細を示す。
    • 「乾電池 赤/黒」…赤はライフを1ゲージ回復、黒は全快させる。
    • 「耐久力アップ」…ライフ全快と最大ライフ数が増やす効果を持つ貴重アイテム。
    • 「コンティニューチップ」…100個集めるとコンティニュー数が1増える。
  • ライフ制でそれがすべてなくなるとゲームオーバー。二人同時プレイはライフ共用で、全部なくなると二人ともゲームオーバーとなってしまう。
    • 落とし穴に落ちても即ミスではなく、ライフが1減るだけですぐに復帰できる。また、コンティニューはその場からの途中復活式となっている(前作は一定場所からのやり直しだった)。

評価点

  • グラフィック周りは前作よりもさらにパワーアップし、背景の演出も凝ったものが多い。ぱっと見では良ゲーと見間違えそうな程のクオリティ。
    • 多重スクロールや多関節ボスなど、ハードスペックの性能の限界に挑んだかのような描写が見所となっている。
  • 前作に引き続き葉山宏治氏が担当したBGMも、相変わらず良曲揃いで聞き応えあり。しかし、残念ながらサウンドテストは未搭載。
  • ときおり導入されるビジュアルシーンは綺麗で見応えあり。また、豪華声優陣による熱演も素晴らしい。
    • オープニングにてキャピ子のやたらとエロい水着姿が拝める。はっきりいって、本作の価値の大半はこの水着姿に集中しているのかと思える程。また、キャピ子以外にも、姫様一味のリーダーのクレハ姫の容姿もなかなかエロい。とりあえずはエロさは本物だ、エロさは…。
    • ボイスキャストは、太助役に山寺宏一氏、キャピ子役に富永み~な氏を起用。他にも島津冴子、千葉繁、玄田哲章、池田秀一、大塚明夫各氏など、キャスティングは異様なまでに奮発している。
    • 本当この辺は普通に褒められる出来なだけに、肝心のストーリーが電波まみれであるのがあまりにも勿体無いといわざるを得ないが…。
  • ゲームをクリアすると、オプション項目にて「OMAKE」という項が追加される。これはメサイヤと当時発行されていたPCエンシン専門誌「マル勝PCエンジン」とのタイアップにて収録された企画であり、キャピ子をナレーションとして読者投稿から選ばれたシュビビンマン関係のイラストや4コマ漫画を紹介してくれるというもの。ちなみに裏技でもOMAKEは解禁可能。
    • 残念ながらPCエンジンの画質ではあんまり鮮明な写りではないのだが、なかなか頑張っている絵が多いのではないだろうか。
    • また、4コマ漫画で、太助とキャピ子がベッドインしているという、公式でエロ同人なネタも披露してくれる。収録していいのか、そのネタは…。
  • 後のメサイヤ関連のゲームにも出演し、フジテレビのマスコットキャラクターまでに昇進する経歴を持つ謎の生物「うみにん」のデビューは本作である。ただし、一瞬しか現れないので見逃してしまう可能性があるが…。

問題点

  • 前々作はステージ構造が若干マンネリ気味、前作は難易度高すぎという批判があったが、今回はとにかく難易度が過去作とは比較にならない程ヌルいという批判が多い。良くいえば遊びやすくなったと解釈できなくもないが、過去二作のプレイヤーからしてみれば、やりがいなんてあったもんじゃないと見られているのが常である。
    • 全体的に敵があまり執拗な攻撃をしなくなり、初見でもさくっと撃破できる場面が多くなっている。それ故に、適当に攻撃していると、あっという間にラスト付近まで進んでいたという報告も多く聞かれる程。
    • ボスの耐久力も過去作と比べかなりの虚弱体質化となっており、これまた適当に攻撃しているだけで勝手に撃沈していたというあっけなさで終わる事態が多かった。
    • 主要のボス戦が始まる前にキャラ同士によるボイスの駆け引きが始まるのだが、なんとこの最中もシュビビンマンを自由に操作できてしまい、会話中に不意打ちが可能となってしまうというふざけた仕様がある。流石に大体のボスは無敵状態でいくら攻撃してもダメージはあたえられないのだが、とあるボスは会話を聞く暇もなく剣攻撃一発で倒せてしまったり、ラスボス戦は登場時からやられ判定むき出しでやたらと長い会話をしてくるので会話が終わった頃に爆死なんてトンデモ状況が発生してしまう*2
      • ただし、攻撃するかどうかはプレイヤーの任意なので、フェアな戦いを好むプレイヤーはあえて何もしないという手もある。
    • 新操作の三角跳びを使う機会がほんの一部分(わずか10秒位の場面)しかなく、はっきりいって導入した意味がない。また、新操作シュビビームも隙が大きくて使いにくい事この上なく、普通にシュビビームを撃った方が効率がいいという有様。
    • 回復アイテムが出現する機会が増え、容易に回復がしやすくなった。また、コンティニューが途中復活式になった影響で、ミスしてもその後の負担が大幅に減っている。
    • 難易度ノーマルで手ぬるいと感じた人の為に、難易度ハードが用意されているが、はっきりいってノーマルに毛が生えたような難しさでしかない。前作と比べれば、ハードでも激ヌルである事に変わりはない。
    • またステージのボリューム自体が前作より明らかに減っており、短時間でクリアできてしまう物足りなさを批判材料となってしまった。
  • 前作同様、ゲームを進めるとイベントが発生し、ストーリーが進行していく流れなのだが、このストーリー部分がどうしようもない位に電波まみれ。本当最後まで意味わかんねえよという突っ込みが耐えないであろう電波具合となっている。
    • 大まかなストーリーの流れを示すならば、「魔空艇の操作ミスで町中に攻撃を仕掛けてきた異界の姫様一味に対して、シュビビンマン二人がそれに乗り込む」⇒「姫様一味と対決する」⇒「姫様一味の罠によってシュビビンマンが魔界に飛ばされる」⇒「魔界の種族たちが一斉に襲い掛かってくる」⇒「魔界一族を蹴散らし、人類を壊滅させようとする魔界の兵器(ラスボス)と対決」⇒「エンディング」となる。
    • 問題なのはこれらの展開が何の脈絡もなく勝手に進行し、一体主要キャラがどういう存在で、何故シュビビンマンに襲い掛かり、何の行動理念で動いているのかという描写がことごとく端折られている影響で、話の筋が全くもって見えてこないところにある。
    • 主にシュビビンマンの敵となるの姫様一味と魔族の二つの組織があるが、ゲーム中の彼らの印象は以下の通りとなる。
      • 姫様一味…本作の黒幕だが基本的に存在が空気で、魔空艇にて一戦交えただけでろくにシュビビンマンと絡む事もなく、その後はとってつけたような出番で終盤とエンディングに登場するだけ。何か「彼女らが前にいた世界で文明が崩壊した」とか、「巨大な力を持つ魔界を恐れている」みたいな描写はあるが、ストーリーが電波なのでそれらが深く振り下げられるシーンは一切ない
      • 魔界一族…後半部の敵組織だが最初から最後まで存在が超空気な人達。登場する魔族全員はシュビビンマンとろくに絡む気配がない上に一回戦ってそれっきりで、どいつもこいつもが使い捨て状態。やっぱり話が電波なので、前作の黒幕のようなシュビビンマンとの因縁の関係を持つ描写なんてものは断じて無い。そのくせ、影が薄いくせにラスト付近で魔族の首領が突然空気を読んでない人類壊滅宣言をしてくる有様。
      • ちなみに、前作の黒幕はプロローグから人類に宣戦布告し、悪としての存在感を見せ付けていた。なんで今回の黒幕はこんな空気なのばっかりなのか?
    • 終盤にて魔界首領が「生きる迷宮へ紹介しよう」と話し、シュビビンマンを迷宮の罠に落とすのだが、迷宮どころか、思いっきり首領との目先に近い一本道というお粗末さはもはやギャグの領域である。
    • 人によっては、「ストーリーの電波具合で問題点にするのはいいすぎじゃないか?」というフォローも感じるかもしれないが、ビジュアルも会話ボイスもなかった前作でさえ、ストーリーがちゃんと一通り描けていた訳で、本作だけを甘く見る理由にはならないという事を付け加えておく。
      • ついでにいうと、本作は敵との会話のやりとりやビジュアルシーンが導入され、イベント自体は前作よりも若干長いものとなっており、「本作ははなっからストーリー重視じゃないから…」なんて言い訳ももちろん通用しない。
  • シュビビンマンを除く、過去の主要キャラはほぼ登場しない。
    • 過去作には登場する機会が多かった、シュビビンマンの生みの親である豪徳寺博士もオープニングにて気持ち程度にしか登場しない(しかもボイスなし)。
    • また、前作の名ライバルキャラ、シュビビンマンシェイド(ジーダ/ミュー)の二人はスタッフロールのみに一瞬登場し、「何故俺達の出番がないんだ!!!」と自虐的なセリフを放っている(この二人ももちろんボイスなし)。

総評

アクション部分はヌルくて大味、ストーリーは電波でイミフという、過去作の良いところをことごとく駄目にした出来でシリーズファンからの評価は低い。
好意的に見るファンですらも、「ゲームが簡単なので楽」「過去にはなかった演出が拝める」「キャピ子たそマニアの為のファンソフト」という解釈が主で、ゲームそのものを評価する者は皆無である。
しかし、グラフィックやBGM、ビジュアルシーンや声優陣の熱演による演出は歴代最高という声も多く、中身はスカスカだが外観上の評価は高い一作である。


その後の展開

  • 2011年4月20日からPS3/PSPのゲームアーカイブス、2016年9月28日よりWii Uのバーチャルコンソールへの配信が開始された。