閃乱カグラ2 -真紅-

【せんらんかぐらうつー しんく】

ジャンル 爆乳ハイパーバトル(アクション)
対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 マーベラス
開発元 タムソフト
発売日 2014年8月7日
定価 通常版/DL版:6,480円
限定版:10,810円(全て税別)
判定 シリーズファンから不評
閃乱カグラシリーズ


概要

  • 3DS用タイトルとしては『Burst』以来2年ぶりのリリースとなった『閃乱カグラ』シリーズ作品で、ストーリーはリメイクされているが『Burst』の続きとなっている。ジャンルは『SV』同様3Dアクションに。

ストーリー

全5章構成で、第1章が前作ラストのリメイク・第2章が焔たちと道元の新たな戦い・第3章が京都で出現した妖魔との戦い前半・第4章が温泉バトル・第5章が京都後編となる。

特徴・評価点

  • お色気演出はより強化された。
    • モデリングも滑らかになり『SV』のものに近づいた。3DSにしては最高峰レベル。
    • 衣装破壊に関しては『SV』のシステムが取り入れられた。秘伝忍法・壱が上を1段階破壊、弐が下を1段階破壊、参が上下を1段階破壊。上下の2段階破壊で水着になる。
    • アクセサリーのバリエーションと装着数が増えた。今までもシリーズでも髪形や服を変えることで別人のようにすることができたが、その自由度は更に上がっている。
      • 更衣室で撮れるスクリーンショットはカメラと連動し、現実の背景を使って撮影できる。
      • 任天堂の規制に引っかからないのか「脱ぎかけパンツ」は今回もあり。
  • 真影の飛鳥が追加。紅蓮の焔と同じような飛鳥のバージョン違いのキャラクター。
    • 武器は同じだが技性能が大きく派手になっている。また現状、シリーズで唯一秘伝忍法が使用可能である。
  • 前作でやや単調気味かつボリューム不足という点を踏まえてか、本作では巨大妖魔との戦いが追加され、レパートリー不足を解消しようとしている。
    • また、収集要素も追加された。
      • 条件で勝利する特殊ミッションをクリアすると、能力を強化する勾玉を入手できる。勾玉は3つまでキャラクターに装備可能。
      • 武器の外見を変更できる。
  • ストーリーデモの表示人数が5人に増加し、画面が華やかになった。
  • 前作の様に極端にフレームレートが落ちることが無くなった。
    • 秘伝忍法と大型ボスの派手なエフェクトが合わさると落ちることはあるが、それでも前作より頻度が大幅に減っている。
  • ストーリー中、字幕付きのムービーが挿入される。
    • 変更した衣装なども反映される。
  • 通信協力モードでの複数人プレイが可能。
  • ステージが単なる横移動だけではなくなり、『SV』に近づいた。
  • ステージ終了後にキャラクターが行う決めポーズをジャイロ機能を使って視点変更して鑑賞できるようになった。
  • すれちがい機能に対応。自分の好みのキャラに好きな衣装を着せポーズを付けて登録しておくと、すれちがい相手にそのデータと「すれちがい水着」が届く。
  • 『Burst』とのセーブデータ連動で斑鳩のバカ兄貴・村雨が使用可能になる。*1
    • 初の操作可能男キャラであり、脱衣も完備(誰得?)
    • 彼の下着であるブリーフも他キャラで使用可能。
  • アクション
    • 秘伝忍法3種と空中秘伝忍法の計4つを完備。
    • 空中落下攻撃の硬直が無くなった。ただし連発はできない。
    • スティックをニュートラルにしてRボタンで、クナイを投げロックオンした敵に急接近できる忍鎖が追加、飛翔乱舞と違っていつでも使えるのが利点。
    • アクションのベースは『SV』だが、細かな動作や台詞等は本作に向け新規で調整されている。

賛否両論点

  • キャラクターアクションの大幅変更。
    • トリッキーな技から範囲コンボへの変更、強攻撃でモードチェンジをするなど、思いもよらない変化をしたキャラもいる。
    • 新鮮で良いという意見もある。
  • 秘伝忍法
    • 演出過多でテンポの悪い『SV』と比較すると、本作はかなりテンポが改善されており、スピード感が損なわれていない
    • ただし、簡素過ぎて地味。
  • シリーズ初の協力プレイ(2キャラの操作入れ替え式)が追加された。
    • 1Pと2Pの秘伝忍法ゲージが3本あると使える合わせ秘伝忍法が追加された。
      • パートナーの好感度により威力が上がる。
    • ただし、タッグプレイ専用の操作が存在するため少々ややこしい面もある。

問題点

  • プレイアブルで使える新キャラは村雨と真影の飛鳥のみ。新キャラであるかぐら及び奈楽が使えないという点に関しては批判が大きい。
    • その村雨も無印から存在していたため、厳密には新キャラではない。
  • 『カグラ』は基本的にパラレルワールドで一部を除いて厳密には直接的繋がりはないのだが、本作は『Burst』でラスボスの怨楼血(おろち)を倒す場面から始まるため、完全に『SV』と話が分かれてしまっている。
    • また、同じ怨楼血戦でも無印・『Burst』・本作でそれぞれ異なる展開となっており、プレイヤーを無意味に混乱させがち。
    • 第一章が前作のラストシーンのリメイクなので、無印からプレイしている人は同じような話を何回もやらされていることになる。
    • 『カグラ』のコンセプトに「善忍(国家に仕える忍び)VS悪忍(カネでなんでもやる忍び)」があるが、今作のストーリーでは人を滅ぼす妖魔との戦いに移行。善忍のあり方に悩む半蔵側に『カグラ』らしくないという意見が多い。*2
    • 焔紅蓮隊が物語上でもプレイ割合でもキャラの濃さでも主人公の役割を担ってしまっているというのも問題。確かに主役であり人気もあるが、あくまで主人公は半蔵側である。
    • なお、『SV』ではおバカな方向に傾いていたが、こちらではシリアス要素が多くなりカグラ世界の暗部の割合が高い。これに関しては賛否両論であり、お祭り作品に近い『SV』とは住み分けができているという意見もある。
  • ストーリー序盤からボスの耐久力が非常に高く、基本的なテクニックを習得できていない初心者には難度が高い。
    • 特に最初のボス戦である詠の強さは分不相応と言えるほどの異常な強さを誇る。
      • もやしパワータイプの特権か、ほぼ常時アーマーを利用して、強引かつ素早く連続攻撃を行ってくる。割と高めの攻撃力に対して回復アイテムが無く、被弾を秘伝忍法でキャンセルできないのもあって慣れないと一方的にやられてしまう。
        他の蛇女子も攻撃面では似たようなものだが、それでもアーマーに関しては大分緩い。詠だけ異常なのである。お前本当にもやしかよ
      • ゲームオーバーになると最初からやり直しになるが、難易度は高くないとはいえ雑魚戦も少々こなさなければならず、ロードも合わさってウンザリする。
      • ただし、分不相応であっても難易度が不安定になるほどではなく、きちんと攻略法は存在している。
    • チュートリアルは完備されているのだが拠点から選択する必要があり、一度ステージクリアするか失敗するまで拠点へ戻れないため順番が前後してしまっている。
      • ver.1.1のパッチにより特に難しかった1-2のボスである詠の行動の調整と、ステージリザルト画面に「忍部屋(拠点)へ戻る」が追加された。
  • ステージが3Dマップになっており1区画の広さが画面の4倍程度あるのだが、カメラの視点を変えられないので視認性が極めて悪い。キャラが大きく表示されるようになったことと引き換えに画面外に出られると全く行動が確認できないというデメリットが発生してしまっており、その上「妖魔ノ巣」などわざわざ見えない手前に敵が多く出現するステージも多い。
    • この影響で直線射程の必殺技が当てにくく、敵の直線必殺技をくらいやすい。
    • 落ちているアイテムや破壊可能な箱も確認しにくい。
  • ロックオンが劣悪。『SV』も似たよなものだが、カメラ外の敵をロックオンしない割に敵が画面外に出ることが多く、使い辛い。
  • 飛翔乱舞が廃止され、代わりにロックオンしている敵へと一瞬で近づく忍鎖が導入されたが、飛翔乱舞と違ってモーションは変化しない為アクションとしては著しく劣化。
  • 敵ボスにアーマー付与や、空中コンボを強引に受け身→反撃されるごり押しが多く、コンボの爽快感が無い。
    • 空中落下攻撃が強すぎる。
      硬直の緩和と敵のアーマーを潰せるため大きく強化。範囲も持続時間も強くゲージ回収力も良いためひたすらジャンプ(あるいは忍鎖)→空中落下攻撃を繰り返し秘伝忍法で削るだけの作業ゲーに。
      • このゲームに登場する敵の9割以上は空中落下攻撃連打で完封に近いことが出来てしまう。それが難しい一部のボスも有効打になることは変わりない。
    • 『SV』以上に状態異常がプラスされ、行動阻害が多くなったことも影響している。
    • 連閃を繋ぐより、各ストーリーで高評価を取る方が早くレベルが上がる。ちなみに、連閃数を稼ぐだけなら未来のガトリングガンモードが非常に楽。早くクリアするなら雑魚で忍転身し巻物を貯め、ボスで命懸と段階を上げて秘伝忍法・参を叩き込めばすぐに終わる。
  • 命駆が仕様変更された。*3
    • 転身後、巻物満タンで命懸モードにできる。制限時間付きで体力が徐々に減るが、秘伝忍法の使用が無制限かつ敵の体力を減らすことで自分の体力を回復するという性能を持つため、デメリットはないようなもの。
    • 忍転身と命駆が相互互換だった過去作と違い今作では忍転身の上位互換に当たり、命懸を使いこなせばかなりぬるいバランスとなってしまった。
    • 命懸の仕様により、脱評価を獲得するための条件が「ステージ中の全ての敵の衣装を全破壊」に変更された。*4
  • 新モード「妖魔ノ巣」もエログロの巨大ボスという目新しさはあるものの、長い連戦になり作業感は大きい。
    • ピラミッド状のステージマップを頂点から下に進むのだが、14階層全105ステージと膨大。
    • 武器の種類はここの中盤以降で増えるのだが、取得経験値は少ないため目的を達するまでの見返りが薄い。
  • シリーズ恒例の長いロードは相変わらず改善されていない。
    • 一応、ボス戦開始時にはイラストを表示することで体感時間を減らそうとは努力しているものの、同じイラストが表示されることが多いため軽減できているかと言われると微妙なところ。

総評

エロ的には『Burst』と『SV』の中間*5、更に世界観が完全に分岐したためか『SV』で人気が出たキャラは登場せず、新キャラはストーリーに絡む重要な人物のみな上に非プレイアブル、ゲーム性の大幅な劣化…と新作としての魅力が非常に薄い。
馴染みのキャラと世界観で新しい試みに挑戦したようだが、手を入れた部分が悉く滑った結果、シリーズで好評だったアクションの駆け引きも大味に。
Vitaからまた3DSへという流れに発売前から不安感が流れていたものの、3DSのシリーズの持ち味を特化させるわけでもなく中途半端に『SV』に寄せた結果『SV』の劣化というような完成度になってしまい、発売前の期待を完全に裏切る結果になってしまった。
順当に進化はしているのだがそれらがプレイヤーからは受け入れられず、総じてプレイヤーの求めるものと開発側の作りたいものにズレが発生してしまっていると言えるだろう。

+ タグ編集
  • タグ:
  • 2014年
  • 3DS
  • ACT
  • マーベラス
  • タムソフト
  • 閃乱カグラ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2020年08月14日 13:19

*1 連動していない・できない場合でもDLCで購入する事で使用可能。

*2 なお、そうした指摘は発売前から存在していた。

*3 これまでは''命駆''、今作では''命懸''と字も異なる。

*4 従来は命駆状態でクリアすることで脱評価を獲得できた。

*5 任天堂のセクシャル表現の限界か、下着に当たる衣装は水着と明記されている。