マリオパーティ2

【まりおぱーてぃつー】

ジャンル パーティゲーム
裏を見る
対応機種 ニンテンドウ64
発売元 任天堂
開発元 ハドソン
シーエイプロダクション
発売日 1999年12月17日
定価 5,800円(税別)
プレイ人数 1~4人
セーブデータ 1個(フラッシュメモリ)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
※バーチャルコンソール版より付加
周辺機器 振動パック対応
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2010年11月2日/1,000Wiiポイント(税5%込)
【WiiU】2016円3月30日/1,028円(税8%込)
判定 良作
ポイント アイテムの登場
前作の問題点を改善
ミニゲームコースターの難易度高し
マリオシリーズ


概要

好評を得た『マリオパーティ』の続編。
消費アイテムや新たなジャンルのミニゲームが登場し、シリーズの基盤を完成させた作品である。
ミニゲームは全65種類。


ストーリー

マリオ達が作った遊園地の名前を「マリオランド」にしようとした時、ワリオが「ワリオランド」にするべきと発言。
すると他のメンバーまで自分の名前をつけようと言い出し、言い争いになってしまう。
そのころクッパは遊園地で暴れまわっており、ノコノコがクッパの事をマリオ達に伝えに来るも無視されてしまう。
その光景を見かねたキノピオが「クッパを倒したスーパースターの人の名前を遊園地の名前にするのはどうか」と提案してきた。
キノピオの提案に皆は一も二もなく賛成し、クッパを倒すべく遊園地へ向かう。果たして遊園地の名前になるスーパースターは誰だろうか。


新たな要素と変更点

  • ボードマップで使える消費アイテムの登場。
    • サイコロを2つ振れるキノコや前作でも特殊なアイテムとして登場したワープブロック等により、いつアイテムを使うかという駆け引きの要素が加わって戦略性がアップした。
    • ボード上にあるアイテムショップや、後述のアイテムミニゲームで入手できる。アイテムショップではコインが足りているアイテムの中から2つないし3つが店に並ぶ。
    • キャラ毎にCOMにした時によく使うアイテムが設定されており、マリオならキノコ、ピーチならよこどりボックス、ヨッシーはワープブロックなどと個性が付けられている。
+ アイテム一覧
  • キノコ:サイコロを2つ振れる。
  • スーパーキノコ:サイコロを3つ振れる。
  • アカズキーちゃん:マップの一部にあるアカズゲートを開けて通るのに必要になる。任意のタイミングで捨てることはできない。*1
  • よこどりボックス:ランダムでライバルのアイテムを奪う。奪ったアイテムはすぐに使用することもできる(使わなくても構わない)。
  • ワープブロック:ライバルと位置を交代する。前作にも登場したがワープ後もサイコロを振れるようになった。
  • けっとうてぶくろ:ライバル1人を指定しけっとうミニゲームを行える。
  • クッパのもと:クッパの姿に変身し、移動中にライバルと遭遇すると20コイン奪える。またマップ上のミニクッパのいる所を通ると大量のコインが貰える。
  • まほうのランプ:使うと魔人が現れ、スターの場所に連れて行ってくれる。
  • テレベル:料金を払うとコインやスターをライバルから奪ってもらえる、テレサを呼び出せる。
  • クッパばくだん:誰かが持っているとターン終了時強制的に効果が発動し、ミニクッパがクッパに変身。ミニクッパがいたマスからサイコロを3つ振り移動する。この時運悪くクッパに遭遇してしまったプレイヤーはコインを全て奪われてしまう。
  • 新しいマス
    • バトルマス:バトルミニゲームが始まる。
    • アイテムマス:アイテムミニゲームが始まる。既にアイテムを持っている場合やラストターンでは発生しない。
    • ノコノコバンク:通り過ぎると5コイン募金しなければならないが、そのマスにぴったり止まるとそれまでに募金されて溜まったコイン全てが貰える。
      • とあるマップのみ、ノコノコバンクに代わって「クッパバンク」が登場する。通り過ぎると5コイン貸し出しされるが、ぴったり止まったプレイヤーは全プレイヤーに貸し出されたコインの総額を一括返済しなければならない。この時コインが1枚も無ければスターを1枚取られてしまう。
    • ミニクッパ:スターマスと同じような扱い。通り過ぎると5コイン取られる地味な嫌がらせをされる。たまに間違って5コインくれる事がある。
      • スターの位置が変わるとキノピオがいた場所に移動する。
  • ミニゲームの新ジャンルとして「バトル」「アイテム」「けっとう」が登場。
    • バトルマスにいずれかのプレイヤーが止まると、指定されたコインを賭けてのバトルミニゲームが開始される。手持ちコインが足りない場合は持っている全てのコインを賭ける事になる。上手くミニゲームに勝利できれば、下位からの大逆転も十分可能。
      • 賭けられたコインはミニゲームで1位・2位を獲ったプレイヤーに割合で分配される。一人でもコインが足りなかったプレイヤーがいた場合は、1~2枚程度ではあるが余りのコインを誰かが貰える事もある。
    • アイテムマスに止まるとアイテムミニゲームが発生。マップ毎に異なる6種類のミニゲームいずれかに挑戦し、結果によってアイテムを獲得する。
      • アイテムミニゲームの景品は基本的にアイテム5個(キノコ、アカズキーちゃん、よこどりボックス、ワープブロック、クッパばくだんorスーパーキノコ)とミニクッパ(ハズレ扱い)が用意されている。ただし、中盤辺りから下位プレイヤーには強力なアイテム(スーパーキノコ、けっとうてぶくろ、テレサベル、クッパのもと、魔法のランプ)が景品として用意されることもある。
      • デメリットが多いクッパばくだんを入手した場合、最後の表示が「GOT ITEM?」となる。キャラクターもまるでハズレを引いたときの様なリアクションを見せ、ファンファーレまで下げ調子になるといった細かい仕様も。
    • けっとうミニゲームは1対1で、マップ毎に異なる6種類のミニゲームのうち一つで対決する。
      • アイテム「けっとうてぶくろ」を使うか、ラスト5ターンで他のプレイヤーと同じマスに止まると始まる。
      • 挑んだ側は賭けるコインの額を指定することが可能。勝ったプレイヤーはお互いが賭けたコインを総取りできる。
  • ミニゲームの変更点
    • 前作の一部のミニゲームは新ステージなど何らかのアレンジが施された上で引き続き収録されている。
    • ミニゲームの説明画面から練習プレイが選択可能になったので、初めてプレイする場合や初心者に優しい仕様となった。
    • COMが出したミニゲームのレコードが記録されるようになった。この仕様は次回作にも継承されたが、やはり問題があったためか4以降はCOMのレコードが記録されない仕様に戻った。
  • その他の変更点
    • 結果発表のボーナススターを受け取るかの設定ができるようになった。
      • また、ボーナスありに設定すると「かくしブロック」が出現するようになる。これはプラスマスに隠れており、見つけるとコイン20枚かスターが手に入るというもの。
    • 最終結果時にスターは50コインに変換され、更にCOMの分も全て回収されるようになったので、ミニゲームを買う為のコインが溜めやすくなった。
    • チャンスマスがマップ毎に固定され、色が青から緑に変更された。
    • テレサにコインを奪ってもらう時に5コイン必要になった。奪ってもらえる額は全体的に増量されている。
      • また奪われる側はAボタンを連打しなければ被害が大きくなってしまう。
    • ミニゲームアイランドはミニゲームコースターに変化し、開始時に難易度が選べるようになった。全9ワールドで、ミニゲームに連続勝利することで貰えるコイン数が2倍3倍と上がっていく。
      • ただしステージは一方通行となり、後戻りが不可能になった。更にセーブは各ワールドの最初だけ。
      • また、「かんたん」は3ワールド、「ふつう」は6ワールドまでしか遊べない。全てのワールドを攻略したいなら「むずかしい」を選ぶ必要がある。ただし、「むずかしい」は「ふつう」を一度クリアしないと選べない。
    • 「ムカデGO!GO!」と「オットット!レインボー」は隠しミニゲームとなっており、一定数のミニゲームを買えばフリーモードのミニゲーム選択画面で貰うことができる。貰った後はボードマップで遊ぶ際に通常ミニゲームとして選ばれるようになる。
    • キャラクターのモデリングに修正が入り、殆ど無表情だった前作に比べてより表情豊かになった。
  • 廃止された要素
    • 前作で登場したスティックを速く回す、4人協力、1人用、プレイヤー間でコインの奪い合いとなるミニゲーム。
      • その他のミニゲームも一部削除された。
    • 最終結果でビリになったキャラクターの演出。
    • ミニゲームで負けた場合のコインの没収。
    • マップの周回時にコインをくれるノコノコ。
    • キノコマス。
    • ボードマップで様々な効果を永続的にもたらすアイテム。
      • ただし、そのうちの一つであるワープブロックのみは消費アイテムとして引き継がれた。
    • コインを溜める際にボーナスが貰える特殊なボックス。*2

評価点

  • 前作の評価点はそのままに消費アイテムを追加することで、複雑なルールの追加無しでボードマップの戦略性を向上させた。
    • 強力なアイテムは基本下位のプレイヤーにしか出てこない為、バランスは取れている。
  • マップ数は6に減少しているが、いずれも前作に負けず劣らずのギミックが仕込まれたものになっている。
    • 海賊と宝島をモチーフにした「パイレーツランド」では、イベントで現れるホージローを利用するか、道を塞ぐドッスンに通行料を渡すことでショートカットが可能。ただしホージローが現れた場合ショートカットを拒否することはできず、またドッスンの通行料は通ったプレイヤーが多いほど高額になっていく。
    • 西部劇の町並みをモチーフにした「ウエスタンランド」では機関車を利用して各駅間を移動できる。なお機関車の線路上にもマスが存在しており、うっかり機関車にはね飛ばされてしまうとスタート地点まで戻されてしまう。
    • 宇宙基地をモチーフにした「スペースランド」では、中央の交差点を誰かが通過するごとにカウントが減少。0になるとハイパークッパ砲が発射され、射線上にいるプレイヤーのコインを全て奪ってしまう。
    • 太古の遺跡をモチーフにした「ミステリーランド」では、ボムへいUFOを呼び出すことで大幅なショートカットが可能。但し、時折マイナスマスと脱出用のハテナマスしかないボンビラス…もとい、隔離地帯に飛ばされてしまう場合がある。
      • このマップのみ、イベントによって特定の相手に「ノロイののろい」をかけられる。呪いをかけられた相手は次のターン、サイコロの目が1~3までしか出なくなってしまう。この呪いは次作『マリオパーティ3』にも、アイテム「のろいキノコ」の効果として引き継がれている。
    • 森とそこに住まう魔法使いをモチーフにした「ホラーランド」ではターン経過かイベント発生で昼夜が変わり、テレサの出現位置が変わる等マップ全体に大きな変化が発生する。
      • 後の『マリオパーティ6』でも、同様の昼夜によってマップに変化が発生するシステムが導入されている。
+ そして、条件を満たすと…?
  • 全てのマップをプレイすると、隠しマップ「クッパランド」が登場。その名の通り、クッパをモチーフにしたマップである。
    • 上述のクッパバンクを始め、強制的に割増し料金でアイテムを押し売りされるショップ*3や、5ターンごとにルート上にいるプレイヤーのコインを奪いながらスタート地点送りにするクッパパレードなど、他マップと比べてよりイジワルなギミックが多い。
  • キャラの衣装がマップのイメージに合わせて変わる。
    • これは今の所シリーズでも本作だけの要素。
  • 前作の問題点を改善。
    • 「スティックを早く回すミニゲーム」「負けた時にコインが没収されるミニゲーム」等を廃止したことで、より快適にプレイ可能になった。
  • 前作から引き続き収録されているミニゲームも大胆なリメイク・改善が施されたものが多く、マンネリ感を感じさせないようになっている。
+ 追加・改善されたミニゲーム一覧
  • 4人用
    • あおぞらプレートレース
      • 前作ミニゲーム「プレートわたり」のリメイク。新たに前後に動くベルトコンベアと左右に動くプレートが追加された。
    • のっかれボール
      • 何も無い地形に加え、滑りやすい地形と凸凹した地形が追加。
    • ぷかぷかアイランド
      • 普通の砲弾に加え、必ず島に当たるキラーと、最後に発射される強力なクッパ砲が追加。
    • ヒュードロやしき
      • 前作ミニゲーム「くずれるゆかをかけろ!」のリメイク。前作では障害物はドッスンのみだったが今回は階段や上下する床になっている。
    • スロットルレーシング
      • コースがリニューアルされ、全3コースに増加。
    • はたあげヘイホー
      • 舞台は海から空に。二段階のフェイントもかけるようになった。背後のジュゲムの動きで制限時間がわかる様になった。(なお、このジュゲムの速さでフェイントのかけ方が分かるというテクニックもある)
    • ノコノコころころ
      • 絵がアニメーションするようになった。
    • いろいろダッシュ
      • 前作ミニゲーム「いろいろキノコ」のリメイク。海からマグマになり、キノコは6角形の足場に変更。更に制限時間が追加された。
    • なわなわピョンピョン
      • 前作では全員で20回飛べばクリアだったが、今作では最後の一人になるまで延々と続く。
  • 1VS3
    • ボーリングGO!GO!
      • 操作自体は前作と同じだが、甲羅を2回投げて3人とも倒せば1人側の勝ち、一人でも残れば3人側の勝ち、というルールに変更。
    • もっとくれくれクレーン
      • 1人側は人形になった3人をドカンに入れれば勝ち、一人でも制限時間一杯までドカンに入れられずに残れば3人側の勝ち、となった。
      • ストップウォッチが3種類あり、これをドカンにいれると残り時間が回復する。
    • オットット!レインボー
      • 前作の「オットット!つなわたり」のリメイク。3人側は砲台の向きのみの操作になり、自由な移動は出来なくなった。
  • 2VS2
    • スライダーボブスレー
      • コースが長くなり、難易度が上がった。
    • トロッコレース
      • 失格になってしまう脱線が起こらなくなった。
    • ムカデGO!GO!
      • ルールは前作と同様だが、障害物にバブルが追加された。
    • ダブルクッパふうせん
      • 前作の4人用「クッパふうせん」から変更。
    • キノピオおんがくたい
      • 前作の4人用「マリオオーケストラ」から変更され、プレイヤーの指揮者担当が無くなった。
  • バトルミニゲームに変更されたミニゲーム
    • ガッポリよこどりキノコ
      • 「ガッポリよこどりコイン」をキノコに変えた物。普通のキノコは1ポイント、誰かが所持している金色のキノコは3ポイント。
    • はっくつハッスル
      • 掘り出すキャラがワンワン、プクプク、ゲッソーになった。更に、掘り出したキャラが飛び出す演出が1位のキャラのみとなった。
    • みんなヒッパレ!
      • 前作の「クッパひゃくめんそう」と同じだが、クッパではなくプレイヤーキャラの誰かの顔を引っ張るようになった。
    • いそげ!ボムへいわたし
      • Bボタンでボムへいを受け取る動作が加わった。受け取るのに失敗すると時間ロスしてしまう。
  • ミニゲームの説明画面から「練習」を選択できるようになった。練習は本番と同様にプレイできるが、結果に反映されることがなくまたいつでも中断することが可能。
    • そのミニゲームを始めて遊ぶ際、操作の感覚を掴むのに極めて便利。

問題点

  • ボードマップはやはりミニゲームの勝敗で決まりがち。
    • とはいえ、前作で登場した「おたからフィッシング」のように極端にコインを稼げるといったミニゲームは無く、コインを賭けるバトルミニゲームでも実力の関係無い運ゲーがある為、ゲーム初心者にも十分勝機はある。
    • アイテムマスで無料でアイテムを手に入れる、ノコノコバンクに運良く停まるなど逆転手段はあるので前作よりは希望はある。
  • ミニゲームコースターの異常な難易度。
    • 難易度「むずかしい」ではその名に違わずCOMが異常に強い。特にボタン連打系や、反射神経を使うミニゲームでこのCOMを相手取るのは困難を極める。*4
    • ワールドに存在する6つのミニゲームの内3つが連打、1つが反射神経系のミニゲームとなっている7ワールドが最大の難所となってしまっている。
    • 基本的にセーブできるタイミングはそのワールドの最初しか無い為、ゲームオーバーになればそのワールドの最初からやり直し。苦手なゲームをなんとか突破していても全ておじゃんとなる。
      • 前作で使えた「簡単なミニゲームの多い序盤に戻って残機を稼ぐ」という攻略法が、一方通行化で使えなくなった事も難易度上昇に拍車をかけている。
      • 連勝ボーナスによってコインは稼ぎやすいので、序盤から中盤にかけて残機を一気に稼ぐ事は可能。…勿論、ミニゲームに連勝できる腕前があるならばという条件は付くが。
+ 難関とされるミニゲーム
  • 1-1 のっかれボール(4人用)
    • 玉乗りをしている4人で押し合い、場外に落ちた人から脱落していく。ミニゲームコースターでは相手を全員落とさないとクリアとして認められない。
    • 初手からかなりの難関。運悪く敵COMが全員こちらに向かってくると詰んでしまう上、相手はかなり粘ってくるため決着がつかないことがほとんど。最初のステージなので、何度負けてもペナルティが無いに等しいのが救いだろうか。
  • 1-4 スロットルレーシング(4人用)
    • スティックを倒すと発進するカートを使用して、1位を目指す。カーブは最高速度で走るとスピンが起こりやすいので、スティックの傾きで速度を調節する必要がある。
    • COMがかなり速く、差が付いてしまうと追い越すのは難しい。
  • 2-1 ケーキファクトリー(2VS2)
    • ベルトコンベアで流れてくるケーキスポンジとイチゴを一人ずつ拾って台の上でスポンジ→イチゴの順に組み合わせ、完成させたケーキの数を競う。スポンジおよびイチゴは掴み損ねると2秒ほどロス。また、イチゴを先に台に乗せたり、スポンジを2つ重ねた場合は得点にならず没収される。
    • コンベアは徐々にスピードアップしていくため掴むタイミングがずれていき、一度ミスすると焦燥感からドツボに嵌って連続失敗することも多い(味方はミスしないが、プレイヤーが遅いと不適切な状況で具材を置いて没収を起こしてしまう)。
      • プレイヤーの担当がスポンジ側・イチゴ側のどちらになるかはランダムだが、イチゴ側は味方がスポンジを置くまでワンテンポ待たなくてはならないためややタイミングが取りづらい。
    • ちなみに敵のCOMは残り時間が3秒になった時点で停止する(得点はおよそ11~13点)。またフィニッシュがかかった瞬間に完成したケーキも点数に加算される(所謂「ブザービート」)。
  • 2-5 スピードホッケー(2VS2)
    • 前衛と後衛を一人ずつ担当し、上下移動でコウラを打ち合いゴールを狙う。先に3ポイントを取るか、タイムアップ時に得点の多いほうが勝利。
    • プレイヤーは前衛、味方は後衛で固定だが、味方はあまり頼りにならないので自分で積極的に打ち返さないとあっという間に負けてしまう。
  • 5-5 ブクブクサブマリン(2VS2)
    • 一人が潜水艦を操縦し、もう一人は魚雷を発射して水中のターゲットを破壊する。時間内に相手よりターゲットを多く破壊すれば勝利。
    • 舵取りは味方で魚雷の発射はプレイヤーが担当。味方COMの操作は下手という訳ではないが、ターゲットの出現場所によっては相手に先を越される場合がある。こればかりは運と味方COMを信じるしかない。
  • 6-3 まわしてローラー(1VS3)
    • 1人側が3人側の乗ったローラーを左右に回し、3人側が全員振り落とされるか、制限時間を生き残るかで勝敗が決まる。
    • プレイヤーは味方含め3人側に回り、プレイヤーが脱落した時点でゲーム失敗となる(後述の「おしえてステップ」も同様)。1人側は頻繁にフェイントをかけてくるので、反射神経に自信が無い場合はかなり苦労する。
    • ただ、ひたすらジャンプしていけばローラーの上に留まる時間を減らせるため、勝率を大幅に上げることができる。
  • 6-4 おしえてステップ(1VS3)
    • 音ゲーの要領で1人側が音楽に合わせボタン・スティック方向を入力し、3人側がそれを暗記してそれぞれ指定された箇所のコマンドを入力。前半と後半に分かれており、前半部で入力を失敗して脱落すると、他の味方の後半部の担当箇所が増えてしまう。3人側がどちらもクリアするか全員脱落するかで勝敗が決まる。
    • これもプレイヤーは3人側。味方は高確率で前半部で脱落するため、後半部を1人で全て入力することになる。暗記力に自信が無い人には厳しい。メモ紙やスマートフォンなど、プライドが許すならば外的な手段を利用するという突破法もあるが…。
  • 7-2 ぜんまいヘイホーレース(4人用)
    • 制限時間内にA・Bボタンを同時に連打してヘイホーのぜんまいを巻き、飛ばした距離を競う。前作でもミニゲームではないがおまけ要素として存在していた(ただしそちらはスティック回転操作)。
    • COMは結構な距離を飛ばしてくる。また、この同時連打という仕様が壁となっており、これにより擦り連打などの連打テクニックが通用しない為正攻法のボタン連打で挑むしかない。ミニゲームコースターにおける最大の鬼門と評価しても差し支えない程の難易度である。
  • 7-3 のぼってマスト(4人用)
    • 座礁し沈没する船のマストをAボタン連打で登っていき、最初にマストのてっぺんに到達すれば勝利。途中には障害物があるほか、プクプクが定期的に襲い掛かってくるため、スティックで左右に移動して回避しなければならない。
    • 障害物やプクプクの存在により、上述した「ぜんまいヘイホーレース」同様擦り連打ができない。
    • この他、以下に示す通り理不尽な点が非常に多い。
      • ゲーム開始直後には水がすぐ足元に迫ってくるため、開始直前(遅くともスタートのアナウンスと同時)にボタン連打していなければ1秒足らずで即脱落となる。
      • 連打で登っていくゲームなのに何故か強制スクロールとなっており、てっぺんに上り詰めたとしてもマストの先端部がその範囲に入りきらないとゴールできない。その上終盤になるとCOMが一気に追い上げてくるので複数人がてっぺんで横並びになることも多く、誰がゴールできるかはほぼ運。*5
      • 障害物の配置次第ではプクプクが絶対に回避できない場合がある。
    • キャラクターはプクプクに衝突するたびに悲鳴を上げるが、プクプクの攻撃頻度が高いため他のミニゲームに比べやかましくなりがちであり、プレイヤーによってはワリオがいる場合は特に気が散ることも。
  • 7-4 なわなわピョンピョン(4人用)
    • バブル(火の玉の敵キャラ)の大縄を飛ぶ。ミニゲームコースターでは50回飛べばクリア。
    • 前作よりノルマが10回増え、後半になると回すスピードが異常に速くなりフェイントもかけるようになってくる。高速化した縄を普通のジャンプで越えると次のジャンプに間に合わなくなるので、小ジャンプを駆使しなければクリアは難しい。
      • 通常版は生き残り制かつ「ふつう」程度のCOMなら20回程度で勝てるため慣れればそこまで難しくないが、コースター版は最後の1人になっても50回飛ばないとクリアにならないので、その違和感の大きさも難易度を高めている。
      • これに失敗し残機が尽きると、再び上2つの連打ゲームに挑まなければならなくなる。運良くそれらをクリアできた場合でも、このゲームではその演出も相まって極度のプレッシャーがかかり、実力を出しきれずミスを連発してしまうことも…もう泣くに泣けない。
  • 7-5 ヒュードロやしき(4人用)
    • 追いかけてくるテレサからスケートボードで逃げ、最初にゴールに到達すれば勝利。Bボタン連打でスケボーを加速させ、途中にある障害物はAボタンのジャンプで避ける。
    • 連打ゲーな上、終盤はCOMが異常なスピードを出してくる。正攻法で挑むならば殆ど運ゲーの域。
      • …と思われがちだが、実は登り坂をジャンプで超えると普通に滑り抜けるより速いというテクニックが存在する。このテクニックを知っていればかなり楽になる。また、このモードのCOMは使わないものの、実は「つよい」設定のCOMはこのテクニックを使用する。つまりこれは公式公認のテクニック、すなわち立派な「仕様」なのである。
      • 「登り坂はジャンプした方が速い」という仕様は多くのゲームに共通しているため、ある程度慣れたゲーマーであれば気づくことは容易だろう。そもそもここまで来られる以上は上記の連打ゲーラッシュをクリアできる程度の腕前を持っているということなので、難易度に反して苦戦する人は意外と少ないのだとか。
  • 8-3 いねむりワンワン(4人用)
    • スティック上下操作でワンワンが寝ている間に移動し、画面手前のドアのボタンを押し、往復で画面奥(スタート地点)の開いたドアから脱出する。ワンワンが目を覚ました場合は停止してタルに隠れなくてはならず、隠れきれないとワンワンに捕まってミスとなる。止まりやすさは移動スピードに反比例する。
    • COMはボタン押しから脱出まで全くムダのない動きを見せる。先を越されまいとスピードを上げるとワンワンに捕まるリスクが高まり、かといって慎重になり過ぎるとCOMに置いてけぼりにされてしまうので、加減が難しい。
    • めったに発生しないが、ごく稀にCOM3人全員がミスして脱落することがある。その場合はタイムが許す限り慎重操作でもクリア可能だが、油断は禁物。
  • 最終ミニゲーム ドッカンせんしゃ(VSミニクッパ3体)
    • ノコノコのコウラの形をした戦車に乗り、正面・上方向の2種類の砲撃を駆使して撃ち合う。ライフは2つで、自分以外の全員を撃破すれば勝利。
    • 本来は4人用ミニゲームだが、ミニクッパは全員プレイヤーを狙ってくる(通常版は4-5で登場するが、こちらはある程度COM同士で潰しあいが発生することもあり、それほど難易度は高くない)。まとめて相手をすると集中砲火を浴びるため、1体ずつ確実に倒していきたい。
    • ただしこのミニゲームのみ、負けても残機は減らず何度も挑戦可能。
  • これの「ふつう」と「むずかしい」をクリアしなければ、ミニゲームパーク(フリープレイモード)でバトルミニゲームとアイテムミニゲームを遊ぶ(ミニゲームを買う)ことができない。
    • ミニゲームの購入数で解禁される隠しミニゲームの内「オットット!レインボー」を貰うこともできない。
  • 上述したように先に「ふつう」をクリアしないと、「むずかしい」をプレイすることができないので手間も時間もかかる。
  • そもそもミニゲームコースターを解禁すること自体が運に大きく左右されている。
    • 「4人用」「1VS3」「2VS2」の3種について、隠しミニゲームを除く全てを買い揃える必要がある。これらはボードマップ内で一度遊ばないことには買うことすらできないが、次回作のように各回のミニゲーム抽選で未発見を優先する仕様ではないため発見済みのものを延々と選択され続ける可能性が大いにある。
      • 最も種類の多い「4人用」に至っては21種類あるため、最終的には「4人用」を発生させた上で1/21を引き当てなければならないことになる。
    • 前作はミニゲームアイランド自体が初めから開放されていたため(全てのミニゲームをクリアする実力があれば、だが)大半はコインさえ確保すれば購入できていた。
      • ……尤も、前作の場合はそのコインを集めること自体が大変という別の問題もあったが。
  • 隠しマップ解禁直後はその隠しマップしか遊べない。
    • 一度でも隠しマップをクリアしないと他のマップが遊べなくなってしまう。
    • これは前作でも見られた問題点である。ストーリーの都合上仕方ないとはいえ、どうにかならなかったのだろうか?
  • COMのつよさに関しての意味不明な制限。
    • 本作のCOM難易度には「よわい」「ふつう」「つよい」「すごくつよい」があるのだが、何故か「すごくつよい」だけはミニゲームパークとミニゲームスタジアムの「トライアル」以外のモードで選べず、ボードマップが絡むモードではすごくつよいCOMと戦うことができない。
  • ボードマップの難易度表記は相変わらずあまり当てにはならない。
    • 最も低い難易度に設定されているパイレーツランドだが、強制的に移動させられる仕掛けや移動を阻む仕掛けが非常に多く、思ったように進行できずイライラすることも。マップ構造自体は確かに比較的シンプルなのだが…。
  • スターを獲得した際のテンポが悪い。
    • 次のスターマスとミニクッパの場所を教えてくれるのだが、上述したようにミニクッパの場所は(最初以外)前にスターを獲得した場所と決まっているため、画面スクロールの遅さも相まってテンポを阻害している。親切といえば親切だが、せめてもう少しスクロールが早ければ……。

総評

前作の評価点を生かしつつ、ミニゲームの操作面の問題点を改善し正当な進化を遂げた作品。
ボードの戦略性・逆転率も上がり、パーティゲームとしての完成度は極めて高い。
シリーズ作品中では続編の『3』と共にトップクラスの人気を誇っている事も、そのクオリティの裏付けといえるだろう。

現在でもその面白さは十分通用する、パーティゲームの見本と評価して然るべき作品である。


余談

  • 本作のミニゲームは「前作で収録されたものを一部入れ替え」という形式だったが、次作『3』からはほぼ全て新規のミニゲームという形式になっていく。
  • 内部データには未使用のミニゲーム説明文が残っており、前作の「すもぐりマリオ」「つなひきデンジャラス」「ドキドキあみだドカン」「ハッピーふらわー」「マリオボート」「キノコ!1ばんのり!!」もアレンジされて続投される予定があった模様。
    • 対戦要素のなかったゲームは対戦するゲームに変わり、スティックの回転を要するゲームはボタン連打に変更されている。ゲームの種類が完全に変わった物も。特に「あみだドカン」は駆け引き要素のあるバトルミニゲームにアレンジされており、採用されなかった事が悔やまれる。
    • なお、これらのミニゲームの数を実際のゲーム数に加えると70種類になる。次回作でこれと同じ数のゲームが収録されたのは、決して偶然ではないだろう。
  • 本作のバトルミニゲームである「クッパだいばくはつ」は『4』で「ドキドキクッパばくだん!」という名前で、上記にある「はたあげヘイホー」は『8』で「ニューはたあげヘイホー」という名前でリメイク収録されている。
    • 特に「クッパだいばくはつ」は『4』『100』『スーパースターズ』の3回と、『1』から続役しているミニゲームやパズル系のミニゲームを除くと収録作品が4作品と最も多いミニゲームとなっている。
  • マップが終了すると一位のプレイヤーがクッパと戦う寸劇が流れるが、このうちウエスタンランドの物は海外版で微妙に手直しされている。
    + 詳細
  • 内容は「強盗をしていたクッパの元に一位のプレイヤーが駆けつけ、銃の早撃ち対決をして勝利する」というものだが…
  • 日本版ではプレイヤーが水色の銃、クッパがピンク色の銃であったのに対し、両者ともに黄色のコルク銃に変更されている。
    • 同マップの決闘ミニゲーム「こうやのけっとう」でも同じ色のコルク銃が使用されており、コルクの色も焦げ茶色から淡い黄色に変更されている。
    • 海外のビデオゲーム事情として「銃の使用を連想させる場面は規制対象になる」というものがあり、全年齢向けのゲームでは「実銃に見えなくする」「おもちゃの銃に差し替える」などの処理が行われる事が多い。本作もそういった処理が行われている一例である。
      • 色が変わったのは「おもちゃのような見た目にする為」だと思われるが、果たして効果があるのかは疑問。
    • ちなみにスロー動作になる場面の背景も「殺伐としたシリアスさを連想させる赤のグラデーション」だったのが青色に変わっており、日本版では本物チックだった銃声も上記ミニゲームと同じコミカルなものになっている。
  • これに伴い、クッパが早撃ちで負けた原因が日本版よりもわかりやすくなっている。
    • 日本版では銃から煙を出す事で「引き金を引いた」事を表現しており、弾の軌道は示されていなかったのだが、海外版では明確にコルク銃である事を表現するため、日本版では描かれていなかった弾の軌道が表現されている。
    • これにより「クッパが負けたのは身長が高すぎてプレイヤーの頭上を弾が通り過ぎてしまったから」という、ちょっぴりマヌケな事実がより明確に。
      • 本作で結果発表の際に見られる寸劇は総じてコントのような趣が強く、他の各ステージでもギャグ要素強めのエンディングが存在している。日本版では比較的真面目な展開と見られる事も多かったウエスタンランドの寸劇も決して例外ではなかった事が改めて窺える。
      • なおコルク銃に差し替えた事で(無害そうな)コルクが当たって少ししてからわざとらしくクッパが倒れるという妙な構図が出来上がり、よりギャグ色が強くなっている。
      • 倒された際のクッパのセリフ"Ya corked me!"も、文字通りコルクで撃たれコルクのようにひっくり返る様子に通じている。
  • 「なんでコルクが当たった程度でクッパがやられるのか?」というツッコミもあるが、実は…
    + エンディングのネタバレ
  • エンディングで「これまでの戦いはクッパを含めた皆のお芝居」という説明がされている。要はやられたのも含めてただの演技だったのである。
  • 2009年、YouTubeにて本作のミニゲームで使用キャラのルイージを操作せず放置し、他のCOM3人(「よわい」設定)の自滅により平然と勝ち続ける動画"Luigi wins by doing absolutely nothing"(ルイージが特に何もせずに勝つ)が投稿され、そのシュールさが受けてか現在まで再生数600万回を超えるほどの人気を博した。以降も新作が発売されるたびに他の投稿者により同趣向の動画が投稿されており、海外のファンの間ではネットミーム(ネット上のお約束ネタ)として定着している模様。
  • シリーズのミニゲームを収録した『マリオパーティ100 ミニゲームコレクション』には本作のミニゲームが13種類収録されている。
    • 『1』と被っているミニゲームがいくつか存在するが、殆どは『2』仕様で収録されている。
  • 先述の『NINTENDO 64 Nintendo Switch Online』での配信で注目されたことがきっかけとなったのか、任天堂公式サイトにて記載されていた隠し要素の解禁条件に一部誤りがあったことがなんと23年越しで公式に認知されるという珍事があった。
    • 誤りの内容は「ミニゲームパークでバトルミニゲームとアイテムミニゲームを出現させる条件が逆になっていた」というもの。律儀にも2022年11月7日の日付と共にお詫びと併せて修正対応されている。
    • ネットニュースサイト「Game*Spark」でも取り上げられた。(参考リンク)
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最終更新:2023年12月18日 20:10

*1 手放したい場合はアカズゲートを開けた上でゲートに入らないという手順を踏む必要がある。後の『3』に登場する同じ効果のアイテムは任意のタイミングで捨てられるようになった。

*2 本作では普通のボックスのみで固定

*3 ただし、ライバルとすれ違う際にコインを奪える効果を持つが普段は非売品である「クッパのもと」を(ランダムであるが)手に入れられるのは利点だと言える。

*4 「むずかしい」と書いてはあるが、実はほぼすべてのミニゲームを通してCOMレベルは「ふつう」であったりする。毎度COMレベルを「つよい」に設定している凄腕プレイヤーならば薄々と気づいた人もいたのではないだろうか?

*5 他のモードで弱いCPUと強いCPUを戦わせると、強弱の差に関わらず横並びになる事がよくある他、同時にゴールした場合ランダムで勝者が決まる為に弱いCPUが勝つ事も多い。ちなみに、『NINTENDO 64 Nintendo Switch Online』の「いつでもセーブ」機能を用いてやり直しても、セーブするタイミングによっては勝敗の結果が固定されてしまう事が判明している。