魔界戦記ディスガイア5

【まかいせんきでぃすがいあふぁいぶ】

ジャンル シミュレーションRPG

対応機種 プレイステーション4
Nintendo Switch
Windows(Steam)
メディア 【PS4】BD-ROM 1枚
【Switch】ゲームカード 1枚
【Steam】DL配信
発売・開発元 日本一ソフトウェア
発売日 【PS4】2015年3月26日
【Switch】2017年3月3日
【Steam】2018年10月23日
定価 【PS4】
通常版:7,776円
初回限定版:11,016円
ダウンロード版:6,170円
【Switch】7,538円
【Steam】3,980円
レーティング CERO:B(12才以上対象)
備考 Steam版国外タイトルは『Disgaea5 Complete』
判定 良作
魔界戦記ディスガイアシリーズ


ストーリー

魔帝ヴォイドダークによる全魔界消滅の危機――

彼の台頭により、多くの魔界が蹂躙され、その支配下に置かれていった。
ヴォイドダークが率いるのは、通称“ロスト”と呼ばれる悪逆非道の大軍団。
その数は、実に100億とも噂されている。

もはや彼らに逆らうものは、魔界のどこにも存在していないかに見えた・・・・・・。

しかし、魔界は広い。
ヴォイドダークとその配下に恨みを持つ魔王たちが、それぞれの復讐を果たすため、静かに立ち上がっていた。

(魔界戦記ディスガイア5 公式サイトより引用)


概要

史上最凶のやり込みSRPGである『魔界戦記ディスガイアシリーズ』の第6弾*1
本シリーズ、及び発売・開発の日本一ソフトウェアにとってもはじめてのPS4進出作品となっている。

ストーリーにも書かれている通り、本作のテーマは「復讐」であり、ほぼ全ての主要キャラクターが本作の黒幕ともいえる「ヴォイドダーク」やその配下に恨みを持っている。
扱われているテーマは重いものであるが、ディスガイアシリーズでおなじみのコミカルな要素やネタ要素は満載。その中で、シリアスな場面もしっかりと含まれているのも本シリーズらしさである。

システムとしては『4』ではなく、原点回帰を目指したとされる『D2』をベースとしているものが多い。
本作の新要素も複雑なものはあまり見られず、よく言えば親切、悪く言えばディスガイアらしくない落ち着いたものが大半である。

シリーズおなじみのやり込み要素は更にパワーアップしている。

PS4版リリース後約2年後にNintendo SwitchのローンチタイトルとしてSwitch版がリリースされ、その更に1年半後にはSteam版がリリースされた。
いずれもPS4版と比べ多少の違いがある。


システム・新要素

過去作に登場済みの要素は全て折りたたみとしている。新要素のみ個別に説明。

+ 基本的な流れ
  • ゲームの流れは拠点マップ(ミニ魔界)で戦闘マップを選択し、クリアすることでストーリーを進めていくことになる。
  • 拠点マップではアイテムの購入や、議会、アイテム界などを利用することが出来る他、キャラクターに話しかけることも可能。
+ 戦闘の流れ
  • 戦闘はシミュレーションRPGらしく、配置されている敵勢力のユニットを全て撃破すればクリア。
  • 味方はベースパネルから出撃することが出来、最大で10人*2まで出撃させることが出来る。
    • 全員やられるかベースパネルが破壊された状態でマップ上の味方ユニットが全滅すると敗北となり、そのマップをやり直すか拠点マップに戻ることになる。
  • 戦闘マップでは味方フェイズ ⇒ 第三勢力フェイズ ⇒ 敵フェイズ ⇒ 味方フェイズという流れで進行する。大抵のマップには第三勢力は居ないため、この場合は第三勢力フェイズは飛ばされる。
  • ユニットの行動としては移動と行動登録に分類される。移動はその名の通りマップ内を移動する行動であり、行動登録は攻撃や特殊技などの利用を登録する行動である。
    • 最初のチュートリアルでも説明されるが本作(本シリーズ)では攻撃を選んでもすぐに攻撃されるわけではなく、全体コマンドで「行動実行」を行うまでは行動が実行されない。
    • 行動実行を選ぶと登録された全ての行動が実行され、行動を行ったキャラクターは行動済みとなり、同一フェイズ内で新たな行動を行うことは出来なくなる。
      • 但し、行動が不発に終わる*3場合には行動済みとはならない。
    • 全体コマンドで「ターン終了」を選ぶと第三勢力フェイズ(敵フェイズ)に移行し、NPCの行動となる。NPCの行動が終了したら再び味方フェイズとなる。
+ ユニット
  • ユニットは固有キャラクターと汎用キャラクターの2つに大別される。
    • 固有キャラクターとは主人公など固有のキャラクターであり、後述する転生で別のクラスに就くことが出来ない。
    • 汎用キャラクターとはエディット可能なキャラクターであり、転生で別のクラスに就くことが出来る。
  • また、戦闘での特徴としては人間型キャラクターと魔物型キャラクターに分けられる。
    • 人間型キャラクターと魔物型キャラクターはその性質や挙動に大きな違いがある。詳しくはそれぞれのシステムの部分で述べる。
  • ユニットはHP・SP・ATK・DEF・INT・RES・HIT・SPDの基本パラメータの他に、移動力や投げといった固有のパラメータを持つ。
    • 基本パラメータはレベルアップによって増えていく。HP以外の基本パラメータの最大値は99,999,999である。
    • 一方移動力や投げのパラメータはレベルアップによって増えることはなく、クラスによって固有の値となるが、キャラ界を利用することによって成長させることが出来る。
+ 装備
  • 人間型キャラクターの場合、武器は拳・剣・槍・斧・弓・銃・杖の7種類が装備可能であり、魔物型キャラクターの場合、魔物型武器を装備可能である。
    • 魔物型武器はATK特化型とINT特化型の2つに分かれる。
  • 人間型キャラクターの武器は武器ごとに射程やダメージの計算式が異なっている。
  • 魔物型武器は射程の概念が存在せず、射程は各ユニットに依存する。
  • 防具については3つの装備に特に制約はない。○○の鎧や○○の服などといった名称の防具を同時に3つ装備したり、同じアイテムを3つ装備したりも出来る。
  • 装備した武器や防具によるパラメータの増加量はユニットごとの「装備適性」が影響する。具体的には増加量に装備適性を掛けたものが増加量になる。
    • 初期の装備適性はクラスごとに異なる。戦士であればATKやDEFが高く、魔法使いであればINTやRESが高いといった特徴がある。
  • 旧作と異なり、ユニットは武器を2つ(メイン武器、サブ武器)と防具を3つ装備することが出来る。
    • 2つ装備出来るが、攻撃で用いるのはどちらか一方である*4。攻撃で用いるメイン武器は攻撃のタイミングで自由に変更出来る他、武器依存の特殊技を使う時に必要に応じて切り替わる。
  • + ウェポンマスタリー
    • ユニットが武器をどれだけ上手く扱えるかを表す指標。ユニットごとに武器の種類ごとに存在する。
    • 人間型キャラクター用の武器で杖以外の6種類のウェポンマスタリーのレベルが上がると、武器依存の特殊技を覚えることが出来る。
    • ウェポンマスタリーの増加しやすさはクラスごとに異なる。例えば戦士であれば槍や斧のウェポンマスタリーが増加しやすく、魔法使いであれば杖のウェポンマスタリーが増加しやすい。
  • 旧作と異なり、魔物型武器にもウェポンマスタリーが存在する上、防具にも存在する。
    • ウェポンマスタリーのレベルが上がるとその武器、或いは防具を装備した時に増加するパラメータの割合が増える。
      • 武器の場合当該種類の武器で攻撃すると増え、防具の場合は攻撃を受けると増えていく。
    + 特殊技
    • SPを消費して行うことが出来る行動。要するに特技や魔法である。
    • 特殊技にはレベルが存在し、利用することで上がっていく。レベルを上げると消費SPが減少していく。
    • 特殊技には強化度が存在し、マナを利用することで強化出来る。強化すると威力が増加するが、消費SPが大きく増える。
      • 具体的には1段階の増加で消費SPは数倍程度に増える。最初の消費SPが10の特殊技の強化度を最大の9にすると消費SPは393,660となる。
      • 強化するのに必要なマナも指数関数的に増えていく。一人のキャラが持てるマナは一度に9,999,999までだが、強化度を8から9にするためには5,242,880のマナが必要となる。
      • 強化度を下げることも出来る。下げた場合であっても利用したマナは戻ってこないが、強化しすぎて消費SP的に利用出来なくなった場合には重要。
    • 前作まででは特殊技をマナを使って習得する要素もあったが、本作ではマナを使って特殊技を習得することは出来なくなっている。
    + 魔ビリティー
    • ユニットごとに持ついわゆる「特殊能力」である*5
      • 純粋に能力を高めるものから、他の味方を支援するものまで様々な魔ビリティーがある。
      • 中には、拠点マップでの見た目を変化させるといった戦闘面で役に立たないものや、性別を反転させるといったそれそのものの意味はほぼないが、戦略として組み込める*6ものもある。
    • また、固有魔ビリティーは最大でクラスで固定されるものを除いて3個までセット出来るようになっている。
  • 本作では汎用魔ビリティーはコスト制となっており、コストの範囲内でセットすることが可能となった。最大でコストスロットは20まで増やせるため、戦略の幅は非常に広い。
    • ただ、本作ではコストのスロットは最大10のものが2つで20という仕様であるため、コスト20以内であれば自由にセットできるというわけではない。具体的にいうとコスト6のスキルは最大2つまでしかセットできないし、コスト4のスキルも最大4つまでしかセットできない。
      • このやや複雑な仕様は『6』以降は廃止され、純粋に規定コスト以内に収めれば特段の制約なくセットできるようになった。
  • + 転生
    • 生まれ変わってレベル1からやり直すシステム。
      • レベルはリセットされるが、転生前のパラメータが多いほど、レベル1の状態であってもボーナスが得られる。本作ではレベル1のパラメータが高ければ高いほど成長するパラメータも増えるので結果として強いユニットに育つ。
    • 汎用キャラクターの場合は転生時に別のクラスのキャラクターになることも可能。性別はもちろん、人間型と魔物型を切り替えることも可能。
    • 固有キャラクターの場合は別のクラスになることは出来ないが、転生そのものは出来る。
  • 本作では様々なクラスを経験し、熟練度を高めることで転生時のボーナスパラメータが増加する仕様が追加されているため、様々なクラスを経験することで強いユニットになっていく。
    • 固有キャラクターはクラスを変えられないが、サブクラスというシステムが用意されており、サブクラスとして設定したクラスの熟練度を高めることでボーナスパラメータが増加する。
      • なお、最新版では汎用キャラクターもサブクラスが設定出来るようになっているため、転生せずとも様々なクラス熟練度を高めることが可能となっている。
  • + 魔界戦略会議(議会)
    • 議題を提案することが出来る場所であり、プレイを有利にしたり、様々な要素をアンロックしたり出来る。
    • 議会を開くにはマナが必要となり、否決された場合であっても戻ってこない。
    • 議会では議員となるユニットが存在し、これらのユニットの投票によって可決、否決が決まる。
    • 票決する前に議員にはワイロを渡すことが出来、ワイロを渡すことで票決を有利に進めることが出来る。
      • 議員によって好物のアイテムが決まっており、その種類のアイテムを渡すことで好感度を高めることが出来る。逆に要らないアイテムを渡すと好感度が下がり不利になることも。
    • 否決された場合でも諦める他に選択肢がある。そのうちのひとつは旧作にもある「力ずくで説得する」である。
      • 力ずくで説得する、とは要するに戦闘して勝つ、ということである。勝てば可決と同様となるが、負けた場合は否決ではなく、ゲームオーバーである。
        • ある程度やり込めば別だが、議題によってはレベル200や300の議員がいるため本編中でむやみに挑むのは危険である。
  • 否決された場合のもうひとつの選択肢として「誠意を見せる」が増えている。
    • 誠意を見せる、とはお金を渡して可決を狙うことである。議題によっては数十万ヘル(通貨単位)で済むが、ものによっては数億ヘル以上を請求されることも。
      • 金額によって可決率が異なるが、こちらでも否決された場合であっても力ずくで説得することも出来る。但し否決されても支払った金額は戻ってこない。
  • + 戦闘での特殊システム
    • 隣接するユニットを攻撃する際に、隣接する味方ユニットがいる場合、連携攻撃が発動することがある。
    • 人間型キャラクターの場合、隣接するユニットを持ち上げることが出来る。
      • 持ち上げたユニットは投げることが出来る。投げることが出来る距離は投げのパラメータによって決まっている。
      • 持ち上げているユニットが敵の場合、次のターン開始時に持ち上げているユニットの最大HPの50%のダメージを受ける。
      • 持ち上げ状態で攻撃した場合は「タワー攻撃」となる。タワー攻撃では一度の攻撃で持ち上げているキャラクター分の攻撃が発生するため大ダメージを与えやすい。
    • 魔物型キャラクターの場合は、持ち上げることは出来ないが、隣接するユニットを投げることが出来る。
    • 味方人間型キャラクターにユニットを投げるとキャッチし、持ち上げ状態となる。
    • 味方魔物型キャラクターにユニットを投げるとレシーブが発生し、投げられた側の、魔物型キャラクターの投げのパラメータの距離の地点に投げられたユニットを飛ばす。
      • 向きとしては、その魔物型キャラクターの向いている方向である。そのため、斜め方向にレシーブをすることは出来ない。
    • 魔物型キャラクターは人間型キャラクターに魔チェンジすることが出来る。
      • 魔チェンジとは人間型キャラクターの武器に変化するシステムであり、元々装備していた武器のパラメータに魔チェンジするユニットのパラメータが多少加算される。
      • 魔チェンジ後の武器の種類は魔物型キャラクターのクラスに依存する。
      • 魔チェンジは3ターンの時間制限があり、時間制限を過ぎると終了し、元の武器に戻る。このとき、魔物型キャラクターはベースパネルに戻るが、出撃可能な人数は回復しない。
      • 魔チェンジ中は人間型キャラクター、魔物型キャラクターの双方が経験値などを元の値と同じ値得ることが出来る。
    • 戦闘マップではジオエフェクトが発生する場合がある。
      • ジオエフェクトはジオパネルとジオシンボルによって発生する。ジオシンボルが発生源、ジオパネルが効果範囲である。
      • ジオシンボルがジオパネルに乗っている場合、同色のジオパネルのマスにジオシンボルの効果が発生する。
      • ジオシンボルを破壊すると、ジオシンボルが乗っていたジオパネルに色変化、或いはパネル消滅の効果が発生する。
        • 色変化はパネル上のユニットやオブジェクトに最大HPに依存するダメージを与える。また、色変化を受けたジオシンボルは即座に破壊される。
      • マップ上にある全てのジオパネルを消滅させた場合は全消しとなり、敵に追加ダメージを与えることが出来る。
      • ジオパネル単体では効果はなく、あくまでジオシンボルが乗っていることによって初めて効果を及ぼす。
      • 複数のジオシンボルが同じ色のパネルに乗っている時にはジオシンボルの効果が累積する。
    + アイテム界
    • アイテムに存在する特殊なフィールド。
      • ひたすら戦闘マップを進んでいくのが特徴。
      • アイテム界によってアイテムのレベルを上げることが出来る。アイテムのレベルを上げると増加パラメータが増える。
      • アイテム界はランダムダンジョンとなっているため、挑戦する度に内部の構造が異なる。
        • ミニ魔界が乱入してきたり、ランダムイベントが発生したりする場合もある。

    キャラ界

    • キャラクターの中に存在する(という設定の)フィールド。
      • クリアすることでユニットのパラメータを強化したり魔ビリティーを習得したり出来る。
    • 旧作ではアイテム界と類似しているランダムダンジョンだったが、今作ではスゴロクのようなランダムフィールドとなっており、アイテム界とは一風変わっている。

    リベンジモード

    • 味方が攻撃を受けたり、味方が撃破されると各キャラクターの「リベンジゲージ」が貯まり、これが満タンになると3ターンの間リベンジモードに突入する。
      • リベンジモードでは、全てのパラメータが増える他、特殊技の消費SPが全て1になったり、クリティカル率が100%になったりと戦力も強化され、戦闘を有利に進められる。
      • なお、リベンジゲージが100%になった時点で強制的にリベンジモードに突入する。そのため、リベンジゲージが貯まった状態で温存し、任意のタイミングでリベンジモードを発動することはできない。
      • 魔王クラスのキャラクター*7は、リベンジモード中に非常に強力な「魔奥義」を1戦闘で1回まで利用することが出来る。
    • 当然味方だけでなく、敵もリベンジモードになる場合があり、魔奥義を利用可能なキャラクターの場合は魔奥義を使ってくることもある。
      • 中盤以降はそもそも数が多い分、敵のリベンジモードになる頻度が増える。もっとも味方の場合リベンジゲージは戦闘終了後も維持されるため、味方はリベンジモードになりにくいというわけでもない。
      • リベンジモードになった敵は当然強力である。3ターンで効果が切れるため、交戦を避けたり、そもそもリベンジモードにならないようにしたりといった戦略もとれる。一方で、リベンジモード中に撃破した敵は、パラメータを増加させることが出来る「○○のカケラ」(○○には体力などの文字が入り、それに応じたパラメータが増える)を必ず落とすため、敵をリベンジモードにして撃破することも意味がある。

    魔奥義

    • 先述の魔王クラスのキャラクターが1回の戦闘で1度、リベンジモードでのみ利用出来る、文字通りの必殺技。
      • 非常に強力な効果を持っているものが大半であり、戦局を一気に覆すものも。
      • 味方も主要キャラクターは魔奥義を使える者が多い。もちろん、敵も主要キャラクターは魔奥義を使ってくる。
        • 魔奥義はリベンジモードでないと使えない制約があるため、リベンジモードのタイミングを予想して魔奥義に備えることは可能。ただし、効果範囲が膨大だったり、敵に対して利用する効果でなかったりと防ぐのは難しいものもある。
      • 汎用キャラクターは基本的に魔奥義は使えない*8が、一定条件を満たすと議会で魔奥義の習得が可能となる。
        • ただし、習得できるのは言ってしまえば「汎用の魔奥義」であるため、一部*9を除き固有キャラクターのものと比べると効果が弱い。

    魔界効果

    • 一部の魔界(マップ)において発動する特殊効果。
      • 毎ターンキノコオブジェクト*10がランダムで発生したり、常に属性の耐性値が下がったりと効果は様々。
        • 一部、味方に有利なものもあるが、大抵は敵側に有利な効果が発生する。
      • 魔界効果はミニ魔界を呼ぶ(拠点のようなもの)コマンドを使うことでミニ魔界で設定した魔界効果で上書きすることが出来る。ミニ魔界に魔界効果が設定されていない場合は魔界効果がなくなる。
        • 呼び出すためにはボーナスゲージを1消費する必要がある。
    • アイテム界で乱入者が現れた場合も魔界効果が発生する。こちらも上書き出来るのは一緒。

    クエスト

    • 特定の条件を満たすことで報酬をもらえたり、新要素が解放されたりするシステム。
      • 特定のステージをクリアしたり、敵を倒したり、パラメータを一定以上にしたりと実績要素を兼ねているようなものもある。
      • 本作ではクエストを達成することで、汎用キャラクターとして作成可能な職業が増える。
      • クエストは同時に10個まで受けることが出来、拠点に戻った際に達成報告可能なクエストがあると教えてくれたり、戦闘中クエストの対象となる相手にターゲットマーカーがついたりと便利。

    魔界調査団

    • 戦闘に参加しないメンバーで魔界を調査させ、育成が出来るシステム。
      • 一定回数の出撃を終えると戻ってきて、アイテムや捕虜などを獲得してくれるシステム。道中で経験値を得てレベルアップもする。
      • 調査中に新しい魔界を見つけたり、魔王クラスの悪魔と交戦したりと様々なイベントが起きうる。
      • ネットワーク機能をオンにしている場合、他のプレイヤーの魔界を調査することも出来る。

    カレー

    • 拠点でカレーを食べることが出来る。カレーを食べると次の戦闘でステータスが増加したり、移動力が上がったりといったメリットが得られる。
      • あらかじめ決められた効果を得られるカレーの他に、所持しているアイテムを用いてカレーを作成することも可能である。
        • 所持しているアイテムといっても食材に限らず、ほぼ全てのアイテム(武器、防具なども)を利用することが可能。
      • オリジナルのカレーは作ってすぐ食べずに寝かすことも可能。寝かした日数(出撃回数)が多いほど有効時間が延びていく。
      • オリジナルカレーは使用するアイテムによってはただのステータス増加と思えない程の強力な効果をもたらすこともある。
        • 極端な例でいえばHPの増加量が増えるアイテムをカレーに入れることでその分だけ最大HPが増えるカレーが出来上がるが、ここに修羅次元(旧作でいう修羅界)の回復アイテム(HP増加量=回復量)を入れることで最大HPが1億ほど増えるカレーを作れる。レベル1で装備がない状態だとキャラクターによってはHPが10000000倍くらいになるということである。

    錬成

    • 店では購入できないアイテムを自動で作ってくれるシステム。
      • 対価を支払う必要はなく、戦闘を繰り返すと完成する。
      • 完成後も自分で作成するアイテムを変えない限りは自動で作り続けてくれる。
      • デール(アイテム界から脱出するアイテム)なども作れるようになったため地味に便利。

    修羅アイテム

    • アイテムのアイコンがピンク色のアイテムで、修羅次元で入手出来る。
    • アイテムの名称などは通常のアイテムと同様であるが、性能が大幅に上がっている。具体的には通常の次元の最強の剣よりも修羅次元の最弱の剣の方が強い。
      • そのため旧作までと同様アイテムは40ランクあるが、実質は80ランク(修羅のランク40が最強)と考えてよい。
    • 修羅アイテムのアイテム界には修羅次元の敵が出現する。

    移植版の新要素

    • 内容は基本的にほぼ同等だが、PS4版に収録されていた有料DLCはほぼ標準収録されている。
      • 例外的に企業コラボもの*11については対象外。
    • PS4のトロフィーに対応する「トロフィー屋」が追加されており、実績機能の代替となっている。
      • Steam版ではPS4版に対応する実績機能が存在するがトロフィー屋も存在している。
    • ボイスは日本語・英語の両方に対応している。
    • 敵のAIやステータスが僅かではあるが強化されており、PS4版より若干であるが難易度は上昇している。
    • Steam版では無視出来ないデグレードも存在する。この点は問題点で解説する。

    評価点

    ハードの変化による進化

    • PS3からPS4にプラットフォームが変わったことでマップが綺麗になった。特にこれまではエフェクトや簡素な描き込みしかされていなかった背景部分が顕著。
    • マップ内のオブジェクトもよく見るとしっかりと作り込まれている。
    • キャラクターの3Dグラフィックも表情豊か。
    • 同シリーズのキャラクターの3Dグラフィックは使い回しが多かったが、ポーズが変わったキャラも結構ある。また、前作までよりも繊細に描き込まれている。
      • ただし、あくまで「ディスガイアシリーズとして」の進歩であり、他のPS4ゲームと比べてグラフィックが特筆に値するわけではない点には注意を要する。
    • BGMも好評。数は旧作と比べて特別多いわけではないが、最終盤の戦闘、オープニング、タイトルBGMはかなり熱い。
    • ハードの進化からか、1ステージに出現できる敵が増えている。最大で実に100体の敵が出現するマップもある。*12
      • また、議会で議題を通せば、プレイヤーの出撃人数を10人より増やすことも可能となる。
        もっともこの議題は可決が非常に難しい上に必要なマナが多いため本編中では活かせないが…。

    ゲームシステムの改善

    • リベンジモードや魔奥義といった今作追加のシステムは概ね好評。
      • 仲間の危機に対し怒るという仲間意識は、序盤はともかく終盤まで行くと本作のテーマにマッチしている。
      • 魔奥義は非常に強力であるが、リベンジモードでないと使えない制約があり、乱用は出来ない(一部のボスを除いて)。
        • 魔奥義を利用すると、魔奥義の効果中、曲が変わるというのも必殺技らしい演出に一役買っている。
    • アイテム界は階層が無制限となった。
      • 『D2』の「潜りきったら最初からやり直しが出来る」というシステムを改良したものといえる。アイテム神は100階毎に出現する。
    • クエストは分かりやすく丁寧に作られているが、クエストの依頼文などは『ディスガイア』らしい一風変わった内容やパロディネタが多い。
      • また、従来は人間の汎用キャラクターを増やす条件は分からなかった*13が、本作ではクエストという形で条件が示されているため分かりやすい。
    • 敗北エンドを見た際にはその直前の拠点に戻るようになった。
      • 本シリーズは敗北エンドの数が複数個あり、これまでイベントの鑑賞屋などにイベントを登録する場合敗北エンドをしたあと周回プレイをすることが要求されたが、このシステムによって1周で全てのエンディングを埋めることも可能となった。
      • 逆に言うとわざと敗北エンドを見てその周回を強制的に終わらせる事は出来なくなっている。時期限定のイベントを見損ねた場合は注意。
      • エンディングは初回プレイの時のみ敗北エンドが見られるので、こちらについては見逃した場合は次回の周回まで見られない。
    • ゲームをクリアした後はマップを初回配置に戻すことが可能となった。
      • 旧作においてはボスなどの特殊技を見ずに倒してしまうと、次の周で再戦するまで見られなかったため、これに対する救済だと思える。もっとも、本作ではボス限定の特殊技がほとんどないので必要性は微妙なところ。
    • 魔物型のキャラクターに魔物投げというコマンドが追加された。
      • 持ち上げることは不可で隣接するキャラクターを選び、射程の範囲内の任意のマスに投げることが出来る。
      • 前作までの投げレシーブも行うことが出来る。どちらもそれぞれメリットがあり、使い分けが出来ることで利便性が増したといえる。

    キャラクターのカラーを更に細かく決定可能に

    • 特定の議題を通すと、キャラクターの3Dグラフィックのカラーを細かく設定可能となる。
      • これにより、より自分好みのキャラクターを作ることが出来るようになった。
      • 主要キャラクターもカラーの変更が可能。
      • 但し、顔グラフィックやカットイングラフィックには適用されない。これは致し方ないともいえるが。

    ネットワークを使った他のプレイヤーとの連携要素が復活(Steam版以外)

    • 『4』で存在したが、『D2』では削られたネットワークの要素が復活した。
      • アイテム界で他のプレイヤーの魔界と遭遇したり、マップエディットで他のプレイヤーの作ったマップを遊べたりするシステムが復活。
        • アイテム界での魔界の遭遇はチート屋によって強さを制御出来るようになったため、強すぎる相手に遭遇することをある程度軽減できる。
        • マップエディットは『4』では、オブジェクトを購入するために専用のポイントをためる必要があったが、本作ではヘルで購入可能となっているため、行いやすい。
    • ただし、稼ぎへの利用については対策が取られている(後述)。
      • また、ネットワーク機能はSteam版ではまるまる削除されている。

    転生での技能承継度が最大100%になった

    • 転生すると転生時の素質によって武器レベルや特殊技のレベルが減少するペナルティがあるのだが、本作では最も上の素質である「天才」を選ぶと100%承継(=減少なし)になった。
      • 旧作では天才を選んでも最大で95%であり、少なくはあるが武器レベルなどが減少していたことを考えると転生しやすくなったといえる。
        • わずか5%の減少と思うかも知れないが、本シリーズでは後半になればレベル1 ⇒ 9999にするのもあっという間であり、転生ボーナス*14もあるため何度も転生することが求められる。
          例えば、10回連続で天才で転生した場合(途中で一度も特殊技などのレベルが増えないと仮定して)元の値から4割ほど減少してしまっていたため、結構痛手となっていた。

    トロフィーのコンプリートの難易度が下がった。

    • 前作までは、トロフィーのコンプリートを果たすには全アイテムのコンプリートが必須条件だったのだが、これが非常に運が絡んでくるために膨大な時間がかかり、結果として遊ぶ時間がないためにコンプリートを投げてしまいざるを得ないプレイヤーも珍しくなかった。(特に社会人とか) 本作はこの条件がなくなったため、遊ぶ時間が少ないプレイヤーでもコンプリート決して不可能ではなくなった。トロフィーのコンプリートをしたいのに時間がかかるせいで達成できないジレンマに悩んだプレイヤーにとっては非常に嬉しい配慮と言える。
    • また、アイテムコンプリートのやりこみ自体は記録屋で記録されるため、完全に失ったわけではないのでアイテムコンプリートを目指したいプレイヤーも安心されたし。

    賛否両論点

    アイテム界の仕様の変更

    • 前作までは、アイテム界を1階進むごとにアイテムのレベルが1上がっていたが、本作では敵を全滅させないとフロア経過によってレベルが上がらない仕様に変更されている。
      これにより、従来の攻略法*15が出来なくなっており、アイテム育成の手間が増えた。
      • 一応、この変更のためか、アイテム界の敵はレベルの割に弱いように変更されており、レベルアップに用いることも容易くなっている。
        しかしながら、そもそも、レベルアップに適しているマップ(経験値+50%のジオエフェクトが配置されているなど)がデフォルトで存在することもあり、アイテム界でレベルアップに勤しむプレイヤーがどれだけいるか、と考えるとメリットにはなり得ない。
      • もっとも、階層はどこまでも続く上、アイテム成長ルートを選べば5フロアに1レベルは増加出来るし、レベルスフィアやレベルフィッシュなどレベルを上げる手段はあるため、敵を無視し続けてもレベルを上げる手段がないわけではない。いずれにせよ、前作と比べ面倒になったことは否定のしようがないが。
      • また、本作はアイテム育成における「アイテムレベルアップに伴う敵の強化度合」が凄まじく、闇雲にアイテムレベルのみを上げていてはアイテム育成で詰んでしまう*16
        そのため、敵全滅を回避することで敵の強化を避けてアイテム強化をせざるを得ない局面があり、仕方がない部分もある。

    ストーリーの作風が変化した。

    • 今までの過去作と比べると、王道でヒロイックな感じになっており異質である。プレイヤーによっては、違和感を感じるかもしれない。ただ、ディスガイアにストーリーを求めていないプレイヤーも少なくないため、そうしたプレイヤーにとってはそこまで気にすることではない。

    キャラ界の大幅な変更

    • 『4』までに存在した「キャラ界」の仕様変更が不評。
      • 具体的には挑戦キャラ1人で挑むスゴロクであり、道中のマス目によって装備適性が上がったり、魔ビリティを入手出来たりする。一応マスには敵が配置されており、敵との勝負ではパラメータが影響することから全くパラメータが無関係のシステムというわけではない。
        • スゴロクといっても、ルートはプレイヤーが自由に選べ(戻ることも可能)、ゴールする際にも出目を合わせなければならないこともない。出目をコントロールしたり、サイコロの数を増やしたりするアイテムもあるため、敵との戦闘で勝てないようなパラメータでなければゴールは簡単である。
      • 一見するとミニゲームのような要素であり、気分転換にはなるし、従来のキャラ界と比べて特別時間がかかるといったこともない。しかしながら、「ディスガイアらしさ」はあまりないため賛否両論となっている。
        • 一応擁護すると、『3』『4』ではキャラ界はジオパネルが存在せず、ジオブロック*17が大量に積まれたマップで構成されていた。そのため、同じランダムダンジョン形式でもアイテム界とキャラ界で差別化が図られていた。
          しかしながら、『D2』以降ではジオブロックからジオシンボルに戻ったことから、この差別化が出来なくなった(『D2』にキャラ界がないのはそのためかも知れない)。
          そのため、差別化のためにアイテム界とは全く異なるシステムのランダム要素のあるシステムにしたものと見られる。

    マップエディットの仕様

    • 『4』であったマップエディットが復活したが、以下の仕様が不評となっている。
      • 自分で作ったマップでは経験値などを得ることは出来ない。
      • 他のプレイヤーのマップは「稼ぎマップ」の場合を除いて経験値などを得ることは出来ない。
    • 稼ぎマップを利用するための詳しい条件は伏せるが、本編クリア前に条件を達成することは不可能。というか、この条件が満たせるようになる頃には普通にレベル9999が当たり前になっているはずである。
    • マップエディットを使えば、簡単にクリアでき、なおかつ経験値倍率を高くするマップも容易に出来るからこその対策であろうが、「利用出来るのが遅すぎる」というのも事実である。但し、最初から使えたら使えたらでバランスブレイカーになるため、善し悪しであろうが。
      • 但し、キャラクターの作成などの最後の仕上げ(ウェポンマスタリーや特殊技レベルなど)に利用する意味はある。もっとも、自分で作ったマップで経験値が得られないことに変わりはないが。
        • もっとも、自分で作ったマップをアップロードして、自分自身のIDを入力して稼ぎマッププレイをすれば経験値が稼げるという抜け道のような仕様があるが。
    • また、『4』と比べると「動くジオシンボルは設定出来ない」「ターンで自動で破壊されるジオシンボルは設定出来ない」「出撃人数の制限は作れない」「敵の増援用ベースパネルは使えない」など機能面の削除も見られる。
      • これらの理由からパズルステージを作るための制約が強くなってしまっている。
      • なお、この内でターンで自動破壊されるジオシンボルはそもそも本編にも一切登場しない*18ため、致し方ないともいえるが、他の要素は全て本編で出現している。
    • なお、後述の通り、Steam版ではマップエディットが不可となったため、そもそも稼ぎマップの利用すらできない(問題点で詳述)。

    固有キャラクターと汎用キャラクターの格差が大きい

    • 具体的には、下記点において固有キャラクターが優遇されている。
      1. 固有キャラクターには専用の魔奥義があること
      2. 固有キャラクターの固有魔ビリティーは汎用キャラクターが覚えられないこと(逆は可能)
    • 本作ではパラメータなどの特徴の違いは成長しきってしまえばほとんどなくなるのだが、魔ビリティーによる性能の違いといった埋められない差が存在する。
      • 固有キャラクターの魔ビリティーは強力なものが多く、魔奥義も同様となっているため、それを使えない汎用キャラクターはどうあがいても固有キャラクターよりも見劣りしてしまうことになる。
        また、固有キャラクターによっては固有魔ビリティーが2つある(その枠とは別に固有魔ビリティーを装備出来るため、純粋に所持できる魔ビリティーが多くなる)場合があり、この時点で汎用キャラクターより優遇されている。
      • 一方で、汎用キャラクターの固有の特殊技などは覚えられないものの、汎用キャラクターの特殊技は補助向きのものが多い。
        そのため、自身が使えなくてもいいタイプが多く、あまり問題ではない。
    • 「固有キャラクターだから強くて当然」という意見もあるが、本シリーズは汎用キャラクターを作って楽しむという側面もあるため、固有キャラクター優遇のシステムには否定意見も存在する。
      • 過去作では最終的に汎用キャラのステータスが固有キャラを上回ってしまい、固有キャラを育てる意味が薄かったという例*19もあったため、そうならないよう固有キャラを強化した結果なのかもしれない。
        • なお、それを裏付ける証拠として公式サイトのPVの中で「合体技は固有キャラクターを強くするために入れました」という旨の文章があるため、制作サイドとしては固有キャラクターを強くしたい思いがあったと思われる*20

    問題点

    相変わらずコンパチキャラが多い

    • 『D2』の記事でも同じ問題が挙げられているが、本作でもキャラクターにコンパチキャラ、すなわち汎用キャラクターのグラフィックを使い回したキャラクターが多い。
      • 本作の魔物型の固有キャラクターの中でオリジナルグラフィックを持つのはウサリアのみ。他は全て汎用キャラクターのグラフィックの使い回し。
      • しかも、D2の時のような見た目の違い*21すらなく、単なるカラー違いになってしまっている。
      • 一方で主要な固有人間キャラクターはほぼコンパチはない。
        • しかし、主人公のキリアのグラが明らかに「(『4』のヴァルバトーゼ+フェンリッヒ)÷2」であったり、リーゼロッタのグラが「(フロン+4のシスターアルティナ)÷2」であったり、マジョリタが4の死霊魔術師に酷似であったりと、思いのほか目新しさに欠ける。

    DLC(ダウンロードコンテンツ)関連の問題点(PS4版のみ)

    • 旧作の主要キャラクターはことごとく有料DLCとなった。
      • これまでの『ディスガイアシリーズ』では旧作のキャラクター(ラハールなど)がゲームクリア後などに登場する展開が多く、『1』の外伝作である『D2』も『4』のキャラが後日談で参戦した。
        • しかしながら、本作では旧作のキャラクターについてはDLCを用いないと誰一人として登場しない。『2』~『4』まで全ての作品において後日談で登場していたラハールでさえ例外ではない。
        • DLCでは、『1』のラハール、『2』のアデル、『3』のマオ、『4』のヴァルバトーゼをはじめとした歴代主人公は全員参戦するが、「普通の後日談で参戦して欲しかった」という意見は多い。
      • また、『4』や『D2』の時のDLCと比べると明らかにキャラクターの種類が減っており、『D2』の時と比較して新たに参戦する顔ぶれもない。グラフィックが綺麗になったことで、グラフィックを用意出来なかった弊害ともいえるが。
        • 実際追加されるのは旧作のキャラクターが中心であり、それ以外のキャラクターは少なく、本作が初めての出場となるキャラクターはいない。
        • 魔王プリエも前作では転生する際に、性格変更で『1』や原作に近いセリフやボイスに変更出来たが、本作では「暴虐の魔王プリエ」で固定となっている。
    • 敢えてフォローするならDLCのキャラクターそのものはミニストーリーが付随するものが多く、旧作と比べて1キャラクター辺りとしては安くなったものが多い。
      • なお、価格については以後の作品でより悪い方向へと向かっていくことになるため、結果的に本作の設定はまだ良心的であったといえる。
    • ちなみに移植版は最初からDLCが入っているため、この点は気にしなくてもいい。

    Steam版の問題点

    ネットワーク関連の機能が削除された

    • Steam版ではPS4版/Switch版に存在したネットワーク関係の機能が全て削除された。
      • 具体的に言ってしまうと、記録屋の「みんなの記録」「誰かの記録」、「マップエディット」関係、友達にアイテムをあげる関係の機能、「ユーザー魔界」の機能が削除された。
        • 特にマップエディットについてはマップエディット屋のNPCが完全に削除されたため、自身の魔界のエディットも不可能となってしまった。
      • 削除された機能の大半はあまり大きな問題はないが、マップエディット機能が削除されたため、稼ぎマップを利用した稼ぎ方法は使えなくなった。
        • 単純なレベリングであれば、稼ぎマップ機能よりも修羅補正が発生する修羅次元の方が効率がいいが、ウェポンマスタリーや技補正などは稼ぎマップ機能の方が稼ぎやすい一面があったため、この方法が使えなくなったのは痛いところである。
    • 何より、英語名だと『Disgaea5 Complete 』と銘打った本作において重大なデグレード要素があるというのも大きな問題点といえよう。
      • ちなみに、このデグレードについては製品のトップページには記載されず、リリース数日後にニュースページで注意事項として投稿された。
        • 当該注意事項では「プラットフォームの違いを理由としたネットワーク機能の削除は開発初期に決定された」旨の記述もされているのだが、配信が延期された際や、リリース日が決定された際にもこの重大な発表は一切なされず、リリース後に投稿するというのはおざなりな対応……むしろ、意図的な隠蔽と言われても致し方ないのではないだろうか。
        • 当該注意事項では、「プレイ時間2時間以内ならば(Steamの仕様として)返金も可能である」旨記載されているが、リリース数日後であるため、既に2時間以上プレイしたプレイヤーは多いと思われ、尚のこと意図的なタイミングであると邪推されても無理無からぬ事だろう。
      • 案の定、「コンプリートじゃない」という方面で海外ファンからは不満の声も聞かれたが、そもそもネットワーク機能が最初から存在しないとさえ思えるくらいにゲーム内から綺麗に取り除かれているため、そもそも問題点として認識していないプレイヤーも少なくない。

    総評

    『ディスガイアシリーズ』のスタッフが離脱した中においてファンの期待と不安を背負って発売された『5』はリベンジモードや魔奥義といった新規システムはあるが、基本的には『D2』の流れを強く受け継ぐ形となっている。
    『3』や『4』と比べるとディスガイアらしいぶっ飛んだ新要素や「ねこばば」に代表される裏技的要素は少なく、クエストや魔界調査団といった比較的落ち着いた新要素が多いが、新規プレイヤーにも遊びやすいシステムの追加が多く、初心者にオススメである。
    一方でキャラ界の復活、修羅アイテムの追加など、旧作プレイヤーも満足できるやり込み要素は健在であり、初心者、上級者共に楽しめる『D2』の進化形ともいえる作品となっている。

    移植版についても基本的にディスガイアとしてのシステム面の劣化は見受けられないが、Steam版はネットワーク機能の削除という無視出来ないデグレードがある点には注意を要する。


    余談

    • PS4版において当初、汎用キャラクターの天使兵(女)、忍者(女)、呪術師の3キャラクターは期間限定配信であり、PlayStationPlus加入者にのみ期間限定で無料配信されていた。
      • 2015年8月27日に特に事前の告知も(事後の告知も)されることもなく有料(200円)でそれぞれ配信された。これらのキャラクターは人気のあった汎用キャラクターであるため、期間限定配信であったことを惜しむ声が多く、再配信を希望する声が多かったため、配信そのものは歓迎されたが、一切告知はされなかった。
    • 元々はPSV版も出す予定だったようだが、スペックの都合上断念されたようだ。
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    最終更新:2024年03月16日 20:19

    *1 第5弾は外伝作という位置づけの『ディスガイア D2』。

    *2 一定条件を満たすと増やすことが出来る。

    *3 自身の行動の前に対象が戦闘不能になったり、対象が移動してしまって攻撃箇所にいなかったりといった理由がある。

    *4 後述の魔ビリティーで二刀流をセットしている場合を除く。

    *5 単語としてはアビリティーだろうが。

    *6 例えば他の魔ビリティーで男性に影響を及ぼすものがある場合に、女性キャラクターの性別を反転させることで影響を及ぼさせるなど。

    *7 レベルや強さという意味ではなく、ゲームの設定上魔王クラスの実力者とされるキャラクター。なお、DLCの過去作キャラは全員「魔王クラス」に相当。

    *8 レベルやクラスのランクを上げて覚える類のものではない

    *9 ある魔奥義はアイテム育成で非常に有用なため、多用されることが多い。

    *10 投げると周囲のキャラクターに状態異常など。

    *11 「白と黒のチカラ」や「ファミ通オリジナルDLC福袋」など

    *12 なお、先述の「○○のカケラ」を一気に集めるのに好適なマップとなっている。

    *13 もっとも、シリーズで汎用キャラクターの出し方は結構共通しているので経験者なら想像はつくが。

    *14 これまでの総レベルによってパラメータに割り振れるボーナスが増加する。本シリーズでは、初期パラメータは成長パラメータに影響するため転生ボーナスが多いと最終的に強力なキャラに成長出来る。

    *15 やり込みの段階になると用いられる、敵を無視し、ゲート(敵を全滅させずとも次のフロアへ移動できる地点)を一目散に目指す方法。

    *16 アイテム強化が限界に達する前にアイテム界の敵が倒せないレベル(全ステータス数千万、しまいにはHP以外オールカンスト等)に強化されてしまい、他の育成要素が進行できなくなる。

    *17 本作にも登場するジオシンボルと似ているが、パネルがなくとも上に乗っているだけで効果が発動したり、複数個重ねることが出来たりといった違いがある。

    *18 『4』のジオブロックには存在したが。

    *19 転生しても固有キャラの装備適性が上昇しない初期シリーズでは、固有キャラの装備適性が汎用キャラ上級職の劣化版となるケースも散見された

    *20 ただし、合体技自体は発動条件も面倒であり、最終的に使用頻度が高くなるわけではないため、そこまで槍玉にあがることはない。そのため、制作サイドの狙いは外れてしまったといえるが…。

    *21 例えば、『D2』のグロッソは魔獣族という汎用魔物型キャラクターと類似の見た目であるが、眼鏡や帽子を付けており差別化がされている。