乙女理論とその周辺 -Ecole de Paris-

【おとめりろんとそのしゅうへん えこーる ど ぱり】

ジャンル 恋愛ADV

対応機種 Windows XP~7
発売・開発元 Navel
発売日 Limited Edition:2013年7月26日
Standard Edition:2014年2月28日
定価 10,290円(税込)
レーティング アダルトゲーム
配信 FANZA:2014年9月12日/8,424円
判定 良作
Navel作品リンク


概要

Navelの『月に寄りそう乙女の作法』が予想以上の好評を博したことにより製作されたスピンオフの続編。略称は『乙りろ』
前作バッドエンドの流れから東京からパリへ舞台を移すという、プレイすると話の筋が通っていることが分かるものの大胆な設定の作品である。
続編であると同時にパラレルストーリーでもあり、前作を含めて正史扱いのルートはないと公式が言及している。

本作は前作で重要な立ち位置ながらも深く掘り下げられることのなかった主人公の異母兄妹にしてサブキャラクターだった『りそな』がメインヒロインになっている。
前作はタイトル通り主従関係が特に重視されていたが、本作も前作のイメージを引き継ぎつつタイトル通り『乙女(朝日orりそな)とその周辺』にスポットを当てた話である。
前作をプレイしておいた方が望ましいが、未プレイでも楽しめるようにある程度は配慮されている。

ちなみに『Limited Edition』が初回版で『Standard Edition』が通常版である。
DMMダウンロード版は『FullVoice Edition』となっており、小倉朝日がフルボイス。


あらすじ

主人公の「大蔵遊星」は日本の財界を代表する"華麗なる一族"大蔵家の望まぬ子として生まれ、悲惨な境遇ながらも前向きに生きてきた。
その後、異母兄妹の「大蔵りそな」の提案で自身の夢の為に性別を偽って旧家の末女である「桜小路ルナ」のメイドになり、
主人やその友人達と充実した日々を送りつつも、服飾専修機関「フィリア女学院日本校」の生徒として真摯に学び、
パターン作成*1や縫製(ソーイング)の腕前を認められて自信もつけつつあった。
そんなある日、とあるミスから女装がばれて居場所を失い失意のどん底にあったところを畏怖している兄「大蔵衣遠」に拾われる。

本作はそこから始まり、兄専属の調理師をしつつ徐々に立ち直りつつあった頃にりそなと再開し、
「フィリア女学院パリ校」の開校日が近く、そちらに留学を望んでいるので一緒について来て欲しいとお願いされる*2
遊星はりそなの意思を確認した上でそのお願いを受け入れ、パリへの移住を決断する。

そして友人となる少女達との出会い、芸術の都故の厳しさ、遊星とりそなに降りかかる困難、大蔵家の複雑な事情等の苦難と希望とが絡み合う生活が始まる。


キャラクター

前作と同様に本作も実在の金融機関が各キャラクターの名前の元ネタとなっている。
また、前作から引き続き登場するキャラクターは前作バッドエンド時点の設定を引き継いでいる。

主人公とヒロイン

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  • 大蔵遊星/小倉朝日
    • 本作の主人公。父が日本人・母がアイルライド人のハーフで大蔵家の妾の子にあたる。
    • 遊星が本来の名前だが女装時は小倉朝日を名乗っている。
    • パリ校でも美人とされる母譲りの外見と大蔵家の使用人になる為の英才教育に加え、メイドとしての立ち居振る舞いにも磨きがかかっている*3
      • 更に本作では多種多様な国籍の人物が登場しているが、判明している限り作中の登場人物全員の祖国の言語で会話が出来るマルチリンガルであり、それが活きる場面も多い。
    • 前作から変わらず『誰かの為になるのは立派なこと』という信念と素直に人を信じる心を持ち合わせているので非常に献身的。
      • その性格や社交性の高さに加え、本作は外に出る機会が多いのでモブキャラ(立ち絵や顔絵が用意されて無いキャラ)との繋がりも増えている。
      • 前作ヒロインのルナと同様に本作でのご主人様となるりそなのことは特別大切に思っているが、りそなは独立しているルナより立場がかなり悪いことと頼りになるものが無い状況なので体を張る場面が増えている。
      • 異母兄弟の兄である衣遠に対しては高圧的な態度を取られていることによる畏怖の念が強いものの、彼の並外れた努力と才能を見ていることと、前作バッドエンド時も含めて何度も窮地を助けてくれてチャンスもくれたことから、前作以上に強い感謝と尊敬の念も持ち合わしている。
    • 花形である服飾デザイナー志望だが、あくまで服飾に関われれば良いスタンスなので、今は才能を認められてルナからも助言を貰ったパタンナーに心が傾いている。また、縫製の分野も丁寧で速いと認められている。
  • 大蔵里想奈
    • 本作のメインヒロインで遊星とは異母兄弟。名前は作中では基本的に「りそな」と表記される。
    • 大蔵家という立場による周囲からの重圧(学内でのいじめ含む)で引き篭もっている為、パリ校への留学はそこからの脱却を図る意図も大きい。
      • 臆病で人見知りの激しい面倒くさがりやのインドア派*4な上に気難しく毒舌で我がままと困った性格だが、厳しい教育を受けてきて多くの才能を持つハイスペックお嬢様でもある。
      • 作中でも比類なきお嬢様だが、周囲の人間模様が劣悪だったのでその立場とは裏腹にリアリストで特に洞察力に優れている。
    • 遊星に対して肉親関係以上の愛情を持っていて口にも出しているが、自分の行動が遠因で遊星が母と引き離されて死に目にすら会えなかったことを強く悔やんでもいる。遊星に対してこの上なく献身的なのはこれらのことが深く関わっている。
      • 献身っぷりは筋金入りで、余程の事が無い限りはダウナーな姿勢を崩さないが、遊星の為になることなら何を差し置いても実行する。
    • ルナとは元はネトゲで知り合った*5友人だが、似たような境遇から仲間やライバルとも思いあっている。実際に面識も有り、似た者同士でお互いの口の悪さからよく言い合いしているが仲は良好。
    • パリ校では真面目に授業を受けているが、本編開始時以前に衣遠によって服飾製作に関しては心をへし折られているので熱意に欠けている。
      • ゴスロリを好むなど、大衆的ではないが着る側としては強いこだわりを持っている。
  • メリル・リンチ
    • 遊星の下宿先の隣人で友人となる少女。
    • 後述のエッテの親友でもあるが、フィリア女学院へ通いたいという意思とその立場からエッテの付き人になっている。
    • 性格は遊星と同様に純粋だが、田舎で伸び伸び暮らしていたこと*6と初めて都会に住むことになったので都会や貴族社会になかなか馴染めない。
      • 更に判断基準は親代わりのマザー(修道院長)の教えによるものが全てなので、都会どころか地元の田舎でもずれた考えを持っている。
      • 悪意や挫折とは縁遠い生活を送っていたことから脆い一面もあるが、過酷な生い立ちもあってか夢見がちというわけではなく現実を見据える強さも持っている。
    • 服飾については独学だが多数の経験がある上にエッテのお下がりから流行も学んでおり、デザインと立体裁断*7の両面で様々な人物を驚愕させる才能を見せ、縫製も丁寧で速い服飾における才女である。
      • その代わり、全てを感覚で作業していたことや日常生活で使う必要が無かった為に計算が苦手なので遊星に教わることになる。生活面でもよく関わっているうちに遊星に崇拝のような気持ちを抱くようになる。
      • 遊星との関係はメリルの方は教えて貰うことの多い立場なのでやや遠慮がちではあるが、距離の近さや趣味と性格の合致などから意気投合してすぐに親友の様になっている。
  • ブリュエット・ニコレット・プランケット
    • フランスでも有力な旧貴族の長女で、りそなとは家同士の繋がりがある*8。愛称はエッテ。
      • 彼女の両親はゲーム内には登場しないが、エッテを大切にしつつも考えが硬いことと大切にしすぎていることが玉に瑕*9でそれが物語に関わってくる。
    • メリルとは幼馴染で立場の垣根を越えて非常に仲が良い。しかし、彼女に恋慕の情を抱いており口にも出しているがその点は徹底的に拒絶されている。
      • メリルを付き人にした理由は自身と彼女の立場からそうすることが彼女の夢を叶える為の近道だった為。
    • 性格は明るく社交的で正義感も強い上に家柄の影響もあって知人友人も多い、いい人そのもの。その一方で現実をよく知らない年相応の生粋のお嬢様でもあり、登場人物の中では最も地に足がついていない様子が窺える。
    • 将来はメリルの作った服を着るモデルになることが夢で舞台役者の事務所にも入っているが、基礎的なことはともかく演劇の才能は皆無だったことが後に判明する。
    • 服飾への情熱は無いがメリルの為に真面目に勉強はしている。しかしそれまで優等生だったのがついていくだけで精一杯になった*10ので落ち込むことも多い。

サブキャラクター

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  • リリアーヌ・セリア・ラグランジェ
    • フィリア女学院生徒でプランケット家と同様にフランスでは権勢をほしいままにしている旧貴族家の娘。愛称はリリア。
      • 軽く触れられている程度だが、メラニン色素が少ない為に赤毛になっていると思われ、前作ヒロインのルナ程ではないものの紫外線に弱い模様。
      • 性格は穏やかで教師や生徒からの信頼も厚く、熱心に慈善事業にも取り組んでいる。「真心をこめて」という口癖がある。
    • 服飾デザイナーとしての努力は欠かさず才能にも恵まれており、前作ヒロインのユーシェが欧州に居たころに落選していたコンテストの幾つかにも入選している。
      • 特別クラスだが一般入試を受けて主席で入学している。
      • デザイナーとしての才能と実績があるので何も問題はないが、パターンや縫製については人並み程度の模様。
  • 華花(かか)
    • リリアの付き人をしている中国人で遊星より年上。
    • 主人から注意されても下ネタを言い続ける妙な癖があるが、性知識はむしろ疎い。それがバレた後は「処女じゃないですよ」と言い張る。
    • 服飾デザイナーには全く興味がない*11が、家事・パタンナー・縫製の腕前は一流で特にパタンナーとしての実力とプライドが高い。縫製も作中の生徒の中で最も強い拘りを見せ、コンディションにも左右されずに良い作品に仕上げる多大な計算と努力に基づいたタイプの天才。
      • リリアの過去入賞した作品は全て彼女がパターンを引いて縫製に参加している。
      • パターンの件では遊星や感覚で優れたパターンを作るメリルへのライバル意識を抱いているが、相手の純粋さに毒気を抜かれたりする。
      • 縫製作業の拘りも自身の進退をかけてでも手を抜かないほどで、リリアと同格であるお嬢様達にも遠慮のない物言いでやり直しを指示する程*12
  • ディートリンデ・ツヴァイゲルト
    • フィリア女学院生徒で、元ドイツ軍人の家系。歴史こそ浅いが名門となっている家系で両親は現役の政治家をしている。愛称はリンデ。
    • 軍人だった祖父が好きなあまりに思想や知識が世界大戦時のそれに凝り固まっており*13、大戦時の戦勝国には激しい敵意を向ける一方で当時の同盟国であった日本には深い親愛の情を示す*14
      • 将来の夢は軍人だが両親がその考えに危惧した為にフィリア女学院に入学させられた*15という経緯がある。その為、当初は服飾への熱意に欠けていたがプライドの高さと負けず嫌いに周囲へ迷惑をかけたくないという思いから熱心に取り組むようになる。
      • 地元でも友人が居なかったらしく、対人経験の少なさからか非常に不器用で体当たり気味にぶつかっていく。上辺を取り繕うことも苦手。
      • 軍人を目指していた為か普段は猪突猛進気味な割りに問題が発生すると現実を見ることが多く、そういう状況では理知的な意見を示すことが多い。
    • りそなは初対面の際に彼女と関わるとただでさえアウェーなクラスで更に浮いてしまうと危惧してぞんざいに扱っていた為、むしろ間を取り持つ遊星と多く関わることになって彼を一層気に入ることになる。
      • りそなに対してもその後も変わらず慕っているが、少しは空気も読めるので彼女の雰囲気*16を察して遠慮することもある。
  • ヴァレリア・テレンチェヴナ・ブッテルスカヤ
    • リンデの付き人で元は家族とシベリアで貧しい生活を送っていた。愛称はヴァリーで華花と同年代。
      • フランス語は不得手で会話が片言な上に寡黙で、口を開くと怪しい台詞を繰り出すことも多い。母国語のロシア語では一転してむしろおしゃべりの部類になる。
      • 今は自身の仕送りで家族の生活が安定しているのでリンデから多少酷い仕打ちを受けても喜んでいる。また、首輪の鎖*17をひっぱられると妙に艶かしい反応をする。
      • リンデの思想に難があっても心根は優しいことを知っており、リンデも彼女を姉の様に頼ることが多く二人の仲は良い。
    • 服飾についてはリンデの留学の為に1年間学んでいるのでそれなりに技術や知識があるが、それでも授業についていくので精一杯。
  • ジャン・ピエール・スタンレー
    • 世界的な服飾デザイナーにしてフィリア女学院の創設者でパリ校の学校長でもある。
    • 衣遠の親友で遊星の友人且つ恩人でもある。
    • 享楽的で捉え所もないので人格者とは言いがたいが、デザイナーとしての確かな才能*18と誰とでも友人になりそうな懐の深さがあるので多くの人に慕われている。しかし、常日頃から忙しい上にデザインの締め切りが近づくと高飛びする悪癖があるので出会うことは少ない。
      • 行動力もかなり卓越しており、思い付きのように行動を起こすことが多い。また、抜け目もなく裏で思考を巡らせて手を打っていることもある…が、「実は」なんてこともなく本質は飄々としていることに変わりない様子。
      • 遊星に対しては若干甘やかす傾向にあるが、死んだり殺しをしなければどうにかなるという考えの持ち主でもあるので、友人が困っていても安易な救いの手を差し伸べることはなく、本人の意思で立ち上がらせる*19ようにしている。
  • セシル・アグリコル
    • 遊星とメリルの下宿先の大家で豪快な性格をしている。
      • 服飾に携わっているが家庭の事情などがある人を集めており、彼女達が夢に向かって頑張っているのを見守ることを楽しみにしている。その為、善意から無償で服飾に関わるものも用意している。
      • お金や酒などである程度は懐柔出来るが、住人を害する者は誰が相手であってもものともしない優しくて頼もしい人物。
    • 人の名前を覚えるのが苦手な様だがすぐに遊星とメリルの名前を覚えてもらった模様。
    • スタンレーの会社創設時の『始まりの二年』を支えた『伝説の7人』の一人。オートクチュールの職人*20をしていた経験があり縫製が得意。彼女が現役時代使っていた地下のアトリエを善意で住人に開放している。
  • ケス・ガブリエル・ニコル
    • フィリア女学院の教師で遊星達の担任。
      • 卒業後すぐパリの一流メゾンの即戦力として通用する人材を育成するという理念の元、日本に比べて厳しいとされるパリの中でも厳しい授業の進め方をし、ついてこれない者は完全に置いていく授業スタイル。成果物への採点も厳しく性格や言動も堅苦しい。
      • その一方で生徒の才能を伸ばすことへの努力は欠かしておらず、融通こそ効かないが放課後には生徒の相談に応じる上に冷静かつ的確なアドバイスをする。作中の言動から堅苦しいだけで生徒の心情に疎い訳ではないことも窺える。
    • 実はスタンレーの会社創設時の『始まりの二年』を支えた『伝説の7人』の一人で型紙大尉と呼ばれるようになった元パタンナー。現在のスタンレーのパタンナーは彼の弟子である。
      • スタンレーに対しては比較的はっちゃけているが、その内容はスタンレーの自由奔放な態度に怒っていることが大半。

大蔵家関係者

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  • 大蔵衣遠
    • りそなの実兄で遊星とは異母兄弟。芝居じみた独特な言い回しを好む。
    • 大蔵家の長男家の長男であることと同時に大蔵家ヨーロッパ支部を統括しており、業績から頭首の評価も高い。
      • 長男家当主である父はかなり前に失脚したため、若い頃から長男家を取り仕切っている。
    • 世界的なデザイナー兼フィリア女学院日本校の学院長代理でも有り、忙しい日々を送りつつもそれらの仕事も欠かしていない。
    • 才能至上主義を標榜しており自身も含めて才能によって人を評価する。その為、基本的には容赦ないが才能を見せた相手には立場に関わらず敬意を示す。
      • 遊星とりそなに対しては彼らが才能を示せなかったことと大蔵家頭首になるという野望から道具として扱っており、厳しく接している。
    • 非常に直情的で苛烈な性格をしているがそれ以上に思慮深く、自身が必要とするおよそ全ての才能も持ち合わせているので隙が無い。非常にプライドも高いが必要ならそれすらも捨て去ることが出来る。
  • 大蔵駿我
    • 大蔵家アメリカ支部を統括しており、衣遠に比べると勢いは劣るが順調に業績を伸ばしている。
    • 衣遠と同様に大蔵家の次男家当主である父がかなり前に失脚したため、若い頃から次男家を取り仕切っている。
    • 管理至上主義を標榜しており、他者を全く信用しない様を見せる。表情をあまり変えないのも自身の考えを悟られないようにする為。
      • 衣遠とは同じ野望を持っていたりお互いの相性の悪さなどから激しく敵対しているが、表面化させるとお互いに深刻な不利益をこうむるので水面下のやりとりに留まっている。
      • 直接的な手段を取ることが多い衣遠と違い、精神的に追い詰める方針を好む。その為に色々な人から不気味に思われている。
    • 朝日とはひょんなことから手助けしたことで知り合い、以後も手助けするような仲になる。
  • 大蔵アンソニー
    • 大蔵家アジア支部を統括しており、他の二人と違って業績が芳しくない。
    • 駿我の異母兄弟の弟で彼を尊敬しており、大蔵家頭首の座は狙っているものの彼には全然適わないとも自覚しているので補佐に回ることが多い。
    • 運命至上主義を標榜しており、細かいことは考えず非常に享楽的。りそなは彼をただのアホと評しており、皮肉にすら気づかないほどの前向きな思考をしている。
    • この上ない女好きであり、老若問わずナンパする。それどころか大蔵家の女性を抱いたことがないので抱きたいと言ってりそなですらナンパする。
      • 一方で男に対してもフレンドリーなのでダメなところが前面に出ていなければ好青年だったりする。
    • アメリカの都会的なものをこの上なく好んでおり、ファストフード・豪快な肉料理・娯楽を要求していることも多い。
  • 大蔵日懃
    • 大蔵家頭首で通称は『総裁殿』。歴史の浅い大蔵家を日本を代表する一族にまで押し上げた手腕は確かで、現役を退いた今でも大蔵家で最も影響力が強い。
      • 現在はまだ後継者がおらず、その座を衣遠・駿我・アンソニーが水面下で狙っているという状況。
    • 戦争で子供を3人失った影響で家族への思いが非常に強い。特に孫にはただ甘でりそな曰く甘え始めたら一生リゾート地で豪勢に暮らせるらしい。
      • 家族への思いが強い分、家族の絆を脅かすものには非情で長男家と次男家の当主が失脚しているのはその為である。
      • 遊星を大蔵家の一員とすることに後述の金子と同じく猛反対していた*21のだが、現在は何故か会いたがっている。
    • 全くの節穴という訳ではないが、非常に頑迷な上に大蔵家が長年水面下ではずっとギスギスしていたことにも気づいていないと思われる等、その立場の強さも含めて老害に近い扱いになっている。
  • 大蔵真星
    • 大蔵家の長男*22で遊星達の父親。
      • 失脚しているので大蔵家での影響力は皆無に近いが、大蔵家の家族会「晩餐会」への出席権はあるので出席している。
    • 使用人だった遊星の母に溺れて*23心底愛していた為に妻の金子からは見放されており、彼女に逆らう気力もない。遊星に関しても家族全員の猛反対の中でも認知だけはして*24悲惨な境遇を不憫にも思っているが、フォローは一切せず主人と使用人以下の関係でしかない。
      • そんな彼だが物腰は穏やかで晩餐会において衣遠に意味深な言葉を告げる。
  • 大蔵金子
    • 真星の妻で衣遠とりそなの母親。
    • 衣遠を大蔵家頭首にすることとりそなへの愛情に心血をそそいでいる。
    • かなりヒステリックで気に入らないことがあるとすぐに手が付けられなくなる。その様は遊星には普段無駄口を叩かない衣遠ですら愚痴を洩らすほど。
    • 前作オープニングで語られているが、遊星が母の死に目に遭えなかった原因を作った人物でもある。この出来事は遊星を自殺寸前まで追い込んだが、彼女視点で考えると苛烈に過ぎるものの異常な話でもなく、今は遊星も感情を抑えて理解している。
  • 大蔵富士夫
    • 駿我とアンソニーの父親で真星とほぼ同じ様な立場。
    • ゲーム中では出番の少なさからあまり目立たないが、その少しの出番や回想の中でかなり強欲で自己中心な様子が遺憾なく描写されている。
    • 女性関係もだらしなく、アンソニーはタイミングが悪いと妾の子になっていた。

桜屋敷関係者(前作ヒロイン達とその関係者)

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※主に本作に関わる部分を記載。詳細は月に寄りそう乙女の作法や公式サイトを参照して下さい。

  • 桜小路ルナ
    • 前作ヒロインの遊星の元ご主人様でりそなとも友人関係にある。
      • 尊大な性格をしているが、前作バッドエンド時点で遊星とは強い信頼関係にある。
      • 服飾デザイナーや会社経営の才能や資産だけでなく、物事を大局的に見る慧眼も持ち合わせているため、りそなと遊星にとって最も頼りになる存在である。
    • 明言はされていないがアルビノと思われる外見と体質の為、その姿はパリでも浮いてしまう。
  • 柳ヶ瀬湊
    • 前作ヒロインで遊星とりそなの幼馴染。
    • 遊星の正体を知っていて突然居なくなった遊星を心配しているが、持ち前の行動力から無理やり探しにくる可能性が高いので遊星達はあえて居場所を連絡していない。
    • フランス語が話せないのでパリ校生徒との交流はない。
  • ユルシュール・フルール・ジャンメール
    • 前作ヒロインでスイスの貴族。愛称はユーシェ。
    • 由緒ある家柄でヨーロッパの上流社会に居る人間なのでエッテやリリアとも友人でフランスでも顔が利く。
    • ルナやサーシャの教えによって「ですわ」などと特異な日本語を流暢に話すが、そんなことをされていないフランス語だと普通に話せる。
  • 花之宮瑞穂
    • 前作ヒロインで日本の旧華族。
    • 重度の男性恐怖症。
    • 友情に飢えており、朝日に対してはもはや友情を通り越した感情を抱いていることもあって、花之宮家で捜索隊を編成して独自に朝日を探している。
    • フランス語が話せないのでパリ校生徒との交流はない。
  • 山吹八千代
    • ルナに仕える桜屋敷のメイド長でフィリア女学院の教師。
    • 遊星が桜屋敷から追い出されたのは彼女に裸を見られて女装がバレたことが原因で、ルナと桜屋敷家を守るために独断で遊星を着の身着のままの状態で追い出した。
    • その後はルナの不祥事*25を内密に解決する為に、フィリア女学院日本校の学院長である衣遠に自身の進退をかけて交渉しにいった。
  • 名波七愛(ななみなない)
    • 湊に仕えるメイド。
    • 湊に対していきすぎた感情を抱いている為、彼女の思い人である遊星に対して実行には移さないものの殺意を抱いている。
  • サーシャ=ビュケ=ジャヌカン
    • ユーシェに仕えるメイドだが、男性(ただし、故郷のフランスの戸籍では女性になっている)。
    • 「伝説の7人」の1人なのでセシルやケスとも知り合い。
  • 杉村北斗
    • 瑞穂のメイドだが、彼女の男性恐怖症が少しでも緩和することを願って執事服を着ている。
    • かつて渡米して現地の部族の人から多大な影響を受けた結果、どこでもすぐに雄たけびをあげる迷惑な癖を持っている。
  • 樅山紅葉
    • 朝日が居なくなったことでルナが新しく雇ったメイドで付き人としてフィリア女学院に通っている。
    • 服飾の才能が有り、学習意欲も高いが家事の方はからっきし。
  • 八十島壱与
    • 朝日が居なくなったことでルナが新しく雇ったメイドで主に家事をこなしている。
    • 元女性ボディビルダーでそこらの男性よりもはるかにがたいが良く*26、初対面の時に遊星はしばらくボディガードと勘違いした。

評価点

  • 前作に引き続き綿密な設定に基づく魅力的なキャラクターと展開
    • メインヒロインのりそなを中心にこれでもかというくらいにどんなキャラクターか分かる設定があるので様々な行動が自然に見える。かと言って設定ばかりの堅苦しいゲームではなく、日常・シリアスそれぞれのシーンをはさみつつスムーズに物語が進んでいく。
    • 「大蔵家」の設定も掘り下げられており、前作では遊星の様々な事情から名家であるという雰囲気しか伝わらなかったが本作では大蔵家の具体的な様子が分かる。
      • 前作では基本的に「敵役」な上に過激で何を考えているのか掴みづらかった衣遠の考えが本作で分かり、本作だけでなく前作の理解も深まる*27
    • りそなは遊星が従者として振舞うことを嫌っているので主従関係という面は薄まっているが、代わりに兄妹関係が強く描かれている。
      • また、前作では少々垣根があった友人関係*28も色濃くなっている*29
    • 前作同様に服飾も大きな要素として関わっており、服飾を通して様々な出来事を上手に描写している。
  • 魅力的なサブキャラクター
    • 前作でも多彩なサブキャラクターが居たが、本作は前作以上にサブキャラクターとも関わっており彼ら/彼女らの魅力も本作の大きな魅力になっている。
    • 女性のサブキャラクターは言わずもがな、男性のサブキャラクターも魅力的な面々が揃っている。
    • 前作ヒロイン達も本作ではサブキャラクターで出番も少ないが、登場場面における状況からその存在感が大きく、引き続き魅力的に描けている。
  • エロゲーでも珍しいパリが舞台だが端々で「パリであること」が上手く生かされている。その一点だけでも中々面白くて珍しい作品となっている。
  • 前作とは違う切り口だが、依然として高評価な服飾関連の描写
    • 前作でも服飾に関する綿密な描写があり上手く物語とマッチしていたが、ヒロインは基本的にデザイナーだったので遊星の性格や作業ぶりと衣装の出来栄えに関わる所が大半で遊星とヒロインとの一対一の描写が中心だった。
      • 本作もヒロインは基本的にデザイナーだが、パタンナーとして才能ある生徒が居ることや団体活動中の描写が増えたりと、横の関係が深まっていて世界観が広がっている。
    • ヒロイン達とは別に衣遠との仲も服飾が関わっており、彼の信念・努力・バックボーンと遊星の行動が絡み合う非常に巧みな構成になっている。
  • システム面は元々優良(操作性が良く、複数回プレイする際に便利なシーンスキップも実装されている)だったが更に改良されており、次回起動時に終了させた場面から即始められる「サスペンド機能」が追加されている。
  • 前作より量は減っているが、ヒロイン達のBGM、パリという舞台、大蔵家の家模様など独特な雰囲気に合わせた印象的なBGMが多い。
    • 特に前作OPのインストメンタルアレンジである「DESIR」は、作中で一度しか使われないものの、該当シーンと相まって印象に残りやすい。
  • 初回特典に前作のアペンドディスクが付いており、そちらも高評価(内容については本ページではなく、前作『月に寄りそう乙女の作法』のページにて簡単に説明)。

賛否両論点

  • 「大蔵家」に傾倒したシナリオ。
    • 遊星や衣遠のルーツなど、1での大蔵家関連の設定に大幅に厚みが出たのはいいのだがあまりにも毛色が変わっている。
    • 愛人がポンポン出て男女関係のあまりにも生々しい描写が昼ドラみたいにドロドロしているので忌避する人も居る。
    • 「大蔵家の後継者争い」という話のスケールがあくまで服飾が一番のテーマであった前作までと比べて良くも悪くも大きくなりすぎている。
    • クライマックスではきっちりと服飾という形で締めくくられるものの、取り扱っている話が話なので分野に明るい衣遠以外に関してもそれで解決してしまうのは若干のご都合主義も感じられる。特に、服飾によって完全に後継者争いに決着が付くりそなルートで顕著。
  • サブキャラクターのエンディング*30が2つあるが、取ってつけたようなものなのでもっとボリュームが欲しかった所。
    • 内容自体は短すぎて良いとも悪いとも言えない。ただ、ちゃんとしたルートにしたてあげておけば更に評価が上がっていたことは疑いようがない。
    • ただし、あくまでサブキャラクター達なのでおまけのようなものである。
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  • リリアは行き過ぎた国粋主義者且つ日本嫌いであり、純粋な日本人であるりそなへの妨害指示を出し、自身の成果物を出す為にメリルの成果物を押し出してごり押ししたりもする(メリルは日本人とアメリカ人のハーフなのでリリアの妨害対象。ただし、共通部分の妨害についてはメリルの方も立場の問題上、ある意味渡りに船に近い提案でもあったので受け入れている)。
    • りそなルートでは更に度をこして犯罪としか言いようがないことを指示した結果、巡り巡って自身が学園から姿を消すことになる。
      • 賛否両論点は彼女の行為そのものよりも、性格が歪んでも仕方ないエピソードが複数あるのに彼女に対して何のフォローもなく物語が終わってしまうことである。
      • 彼女自身も大蔵家の人物の被害者としての面も存在し、大蔵家一同が大団円を迎えるだけに救済がないことに若干の後味の悪さがある。早い話、りそなルートでの大蔵家関連の大きくなりすぎた話を服飾に軌道修正するためにラスボスに収まっているという節がある。
      • また、同じ日本人でも朝日に対しては歪んでいたかもしれないが好意を抱いていた節が見受けられるので余計に複雑である。同様に、遊星という存在に対しても朝日と同一人物であることは認識こそしていないが好意的に思っているような描写もあり、被害者としての印象もより強くなっている。
      • ちなみに他ルートでは様々な事情からそこまでのことをする余裕が無かったりして表出しない*31
    • ゲーム上では彼女はあくまでばれるまでは猫を被っている上に豹変ぶりが凄まじいが、ユーザーからすると要所要所で怪しい感じを出しているので程度はともかく豹変自体は割と素直に受け入れられる。

問題点

  • 大蔵家当主争いをしている衣遠・駿我・アンソニーのキャラが非常に強いため、エッテとメリルのヒロイン二人をやや食ってしまっている。
    • 彼女たち自体も決して影が薄いわけではないのだが、りそなと違い大蔵家への関わりは当然彼女とは比べ物にならなく、エッテは完全に巻き込まれただけの形。
      • メリルに関しては本筋への関わりもあるが、彼女自身が貴族社会に明るくないためシナリオ状況をあまり把握できていない。
    • 加えて、りそなルートでは前作人物たちが再登場する展開もあるため、ますます埋もれやすい。
    • 性格自体も前作ヒロインと比べると、良くも悪くも変人さは控え目で常識人寄り。フィリア学院のクラスというくくりでも、サブキャラのリリア主従やリンデ主従が彼女ら以上に濃い。
  • ボリュームが少ない
    • 本作の数少ないながらも大きな問題点でも有り、後述のエッテルートの問題もこれに帰結する。
      • 補足すると共通部分・りそなルート・メリルルートは問題なく、むしろ質と量ともに不足なく高評価*32
      • これは前作アペンドディスクの方にも開発リソースを大きく割いたことが影響していると思われる。
    • そして値段はフルプライスである。初回特典のアペンドディスクのことを考えると納得の価格だが、前作をスルーする人にとっては値段不相応である。
  • 18禁シーンが文章量の割に淡白で薄い
    • シリアスなのかネタなのか良く分からない雰囲気のシーンが大半で、そっち関係の実用性も薄い。さらにシーンの数も(差分を含めて)CGも少なく全く力が入っていない。
      • 本作はシナリオが重要視されており、18禁シーンに期待していた人は少ないと思われるが、入れるなら入れるでもう少し頑張って欲しい所。
      • 一応設定や話の流れ的にはそうなるのが自然にはなっている。
    • この件も上述のアペンドディスクに開発リソースを大きく割いたことが影響していると思われる。
  • エッテルートの問題点
    • 彼女は公式サイト等からも分かるように攻略対象の一人だが、彼女のルートはエンディング目前辺りまでサブキャラエンドとほぼ同じ内容であり、違いは途中で恋人になる展開が付いている程度の実質サブキャラである。
      • 彼女と付き合うようになる経緯はしっかり作られているのだが、短い上に他要素との絡みや起伏にも欠けているせいで面白みに欠ける*33
      • 補足すると彼女のCGは他ヒロインと同じ程度の数があり決して手抜きなキャラクターと言うわけではない。また、彼女の存在で共通や他ルートの色々なシーンが上手く回っているので要らない子でもない。ちなみにCGの約半分は共通や他ルートで使用されている。
    • 彼女の18禁シーンも大真面目ではあるが、りそなやメリルよりネタ要素が強い。楽しめれば良いが、過度に期待していたら肩透かしを喰らいやすい。
  • アペンドディスクは『前作に追加するもの』なので前作を購入していないとプレイ出来ず、実質抱き合わせ販売の状態。
    • 本作は一応FDであることや、両作品とアペンド全てが程度の差や好みはあれど高評価なので大して問題にはなっていないが、本作の評価が悪かったら大きな批判を受けていた可能性がある。

総評

前作の評判の高さから製作決定された作品で、雰囲気の違いなどはあれど魅力的なキャラクターとシナリオが描けている作品である。
思い切った設定などから中だるみもほとんどすることなく、始まりから終わりまで楽しめるゲームになっている。
その一方で価格は確実に初回特典のアペンドディスク込みのものであることと、エッテシナリオは描写に矛盾がないということくらいしか評価出来ない。
これらの事情が多少尾を引いている作品だが、決して凡作ではなく、この手のゲーム*34が好きな層なら安心してお勧め出来る作品である。


余談

  • 本作のタイトルは前作タイトル画面のBGMの曲名から取られている。この曲名は前作のタイトル候補の一つで前作パッケージの側面にも使われていた。
  • PSV版での違い
    • 流石に問題があると判断されたのか、エッテルートは『乙りろその後』のエッテアナザーと丸ごと差し変わっている。元のエッテルートは見れないが、これによって作品単体でのボリュームも不足がなくなった。
      • ちなみにアフター部分は収録されていない。
    • 危ない言動の多い華花とリンデは全編に渡って多くの台詞が修正されている(それに伴ってリンデのCGも修正)。
      • リンデはそれ程問題無いが、華花関連は元が元なだけに違和感の強い台詞が多い。
    • 18禁部分の差し替えについて多くが酷かったPSV版『つり乙』と比べて無理のない変更になっているのだが、やはり一部に何これ?とつっこまざるを得ない妙なものが混ざっている。
    • ショッキングなシーンの演出をパワーアップさせすぎたせいでもはや笑い所にしか見えないレベル。ある意味では面白いし衣遠兄様からもより楽しそうな雰囲気が伝わってくるのだが、作中一番シリアスなシーンなだけに改悪だと誹られても仕方ないだろう。
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最終更新:2022年11月19日 21:05

*1 パターンとは型紙のことでこれを作る者はパタンナーと呼ばれている。作中での読みは「パターン」が多いが表記は「型紙」が多い。

*2 この提案はりそなは日本校の開校日時点では未成年だったがこの時点では成人していること。フィリア女学院には特別編成クラスという多額の寄付をすると入試をパスしてメイド共々生徒になれる制度があること。また、遊星の夢とりそなの意向が合致している等々の理由がある。

*3 前作でメイドを始めた頃はほぼ完璧な仕事ぶりを見せる一方で、失態もやや多かった。

*4 家から出たくないと言うことが多い。

*5 ちなみにパリに移住する際にネトゲを引退した。

*6 何も無いと自身で評する程だがそこでの生活に不満は全く感じていない。

*7 パターンの一種で習得が難しい技法。ボディに布を当ててそこから形を作ることで型紙を作る。ドレーピングと呼ばれているものだが作中では立体裁断という日本語表記が多い。

*8 家の繋がりがあるだけで本編序盤に初めて出会う

*9 ただし、これはエッテにも問題が多く有る為、お互い様と言える。

*10 服飾の知識と経験両方ともに無いため。

*11 リリアが立派な服飾デザイナーになることを信じているのと、デザイン能力を求められている訳ではないのでという考え。

*12 ただし、全ては衣装の為なので出来栄えによって物腰が違う。素人そのものの縫製だったエッテやリンデにはもはや罵倒の域だったが、りそなの様に作業が丁寧で小さなミスだった人には柔らかい物言いになっている。

*13 これらは祖父の教えやゲームによるものが多い。

*14 ただ、今の日本については無知で彼女の日本観は旧態依然のもの。日本語も習得しようとしたが難しかったので諦めている。

*15 フィリア女学院である理由は女性らしさに欠けているので服飾の一つでも学びなさいという意向と母がスタンレーのファンだった為。

*16 態度は軟化するもののりそなは元来人付き合いをあまり好まない気難しい性格なのでグングン近づくリンデを苦手にしている。

*17 元々はリンデが嫌いなロシア人を好きに扱いたいからという理由で雇った為、鎖付きの首輪はその一環。

*18 審美眼や製作物の完成度が優れるだけでなく、リアリストで辛口な衣遠ですらひとすくい針を通したりディテールを少し付け足したり逆に引き締めたりするだけで作品の出来栄えが一変すると評する程の文字通りの天才。

*19 あくまで相手と同じ立場で接している。

*20 不景気で勤め先がなくなったとの話から、オートクチュールを作っていた時にスタンレーの会社に居たかは不明。

*21 この件については遊星の様な例をほいほい認めると家族の不和を深めたり大蔵家が弱体化しかねないので、彼の立場から考えると一概に悪いとは言えない。

*22 便宜上長男とされているが、上三人が戦争中に亡くなっているので正確には四男

*23 彼が自ずと惹かれていっただけで彼女が誘惑した訳ではない。また、彼女は貧乏だが体が弱くて働き口もなかったので生きるためにそれを受け入れたという事情があり、一方通行の関係に近い。

*24 ただし、大蔵家の正式な一員としては認められていない。

*25 フィリア女学院に遊星という男性をルナの付き人という立場で生徒にしていた為、ルナの責任問題になる。

*26 Navelの世界征服彼女に出てきた同じ苗字のいかつい男性キャラクターと声も同じというネタがある。

*27 前作と遊星への態度が違うように感じるかもしれないが、前作の時点で遊星に対して嫌っているだけではない複雑な感情を抱いていることが台詞の節々から読み取れる。

*28 前作も登場人物達と仲が良かったが、基本的に一日中メイドが仕事だったので立場が違ったり仕事している場面が多かった。今作は学校での体裁を除くとメイド業は趣味のようなものになっている。

*29 特にメリルとは趣味や考え方が同じで意気投合し、一緒に行動することも多い「良き隣人」と言うべきもので遊星にとって初めてとなる関係性になっている。

*30 途中までの流れはバッドエンドみたいなものだが、最後はそれなりに希望がある終わり方をしている。

*31 りそなは最初のうちから彼女の本性に気付いているがいくつかの事情から手出しを我慢している。

*32 特に共通部分は体験版だけでもかなりの長さになっている。

*33 たらればの話だがサブキャラ達のEDの方が印象的なので、そちらの方が素直に面白い展開にしやすかったのではないかと思われる。場合によってはエッテルートがバッドルート扱いされている場合すらある。

*34 女装物好き・シナリオ重視・キャラゲー好き・設定好きなどのユーザー