このページの記述について
本作はブラジル限定のゲームであるため、キャラクター名やステージ名等の作中用語は全て日本名というものがない。
故に、作中用語は筆者がすべて日本語に訳すものとする。


Nightmare Circus

【ないとめあさーかす】

ジャンル 格闘アクション
対応機種 メガドライブ*1
発売元 SEGA,TECTOY
開発元 Funcom
発売日 1996年
周辺機器 要6ボタンコントローラ
備考 日本未発売
判定 良作


概要

ブラジル。ポルトガル語を公用語とする、南アメリカ大陸最大の連邦共和制国家である。
我が国日本から最も遠い国のひとつであるためか、日本などの諸外国からの物資に対する関税が高く、パラグアイ経由で流入された物資をあつかう闇市が発達するほどである。
その煽りを受けてか80年代から90年代にかけて、日本の会社である任天堂は、ファミコンをブラジルに輸出することはなかった。
しかしそれとは正反対に、セガは自社のゲーム機であるマスターシステムやメガドライブを、現地企業TECTOY(テクトイ)との合弁で積極的にブラジルで販売した。
当然ライバルである任天堂がいなかったため、セガはブラジルで大人気となった。
その結果、メガドライブのゲームである本作がブラジル限定で発売されたのである。


ストーリー

サーカス・オブ・ザ・ディアブロが町の外れにテントを張った。そして町の人々はチケットを買い求めた。
しかしテントは建ったというのに、サーカスの興行主レト・ディアブロはテントを締め切り各芸人をひどく扱った。

ディアブロは計画を企てていた。
彼は予めサーカスに高額な保険をかけ、夜になってショーが始まった直後、テント中にガソリンをまき点火。
そうしてサーカスは阿鼻叫喚の地獄絵図となった。

しばらくして裁判で、火災の生き残りの一人が「ディアブロが点火するのを見た」と証言、ディアブロは有罪となり死刑となった。
死ぬ直前ディアブロは町の人々を呪った。
「君達に私は殺せない。死んだ者全ての魂は私の物だ!その魂は未来永劫苦しむことになる!」

それから時は流れ、家族をこの火災で失った術士レイヴンは、サーカスの焼け跡へと向かった。
そこには灰しか残ってなかったものの、あの火災を思い出させるには十分であった。
その日の夜、空は雲に覆われ、突然悪夢のサーカスが目の前に現れた。
レイヴンは家族を殺された復讐をするため、この悪夢のサーカスに向かって行った。


特徴

  • 本作は『ストリートファイターII』のような格闘ゲームの操作で進み、『悪魔城ドラキュラ』のハートに相当するアイテム「魂」をうまく使いながら進むアクションゲームである。
    • 操作は6ボタンコントローラで行い、十字キーで移動、AとBでキック、Cで防御、XとYでパンチ、Zで特殊アクション。十字キーと組み合わせた簡単なコマンド技も多数用意されている。
      • モードは単独では使わず他のボタンと組み合わせて、敵を倒すと手に入る魂を使って、十字キー上との同時押しでライフ回復や、Aとの同時押しで倒したボスから得た特殊能力の発動など、色々な操作ができる。
  • ゲームの流れとしては、ゲームを開始する前に、オプション画面でゲームモードを選ぶ。そして選んだらタイトル画面に戻り、ゲームスタートを選ぶ。
  • 以下は「1プレイヤー」もしくは「2プレイヤー」を選んだ場合。
  1. プレイヤーはまず『ロックマン』や『バッキーオヘア』のように4つの中から好きなステージを選ぶ。「2プレイヤー」の場合は、1Pと2Pが同時にスタートを押さないとステージを選べない。
  2. ステージを攻略してゴールに向かうと、そこにはボスとなる悪霊がおり、各々の特殊能力でプレイヤーに襲い掛かってくる。
  3. ボスを倒せばステージクリアとなり、その際にボスのいたところから出る煙の前でZを押すと、そのボスの特殊能力を得られる。ただし特殊能力は同時に複数持てないので、そこが本作の考えどころ。
  4. 4ステージすべてクリアしてラスボスも倒せばゲームクリア。
  • 以下は「1オン1コンバット」を選んだ場合。
  1. 1Pと2Pは、本編に出てきた好きなキャラクターを選ぶ。
  2. 任意のステージで二人ともスタートを同時押しして、ステージを選ぶ。
  3. 1対1で戦い、いずれかが先に2勝したらゲーム終了。
  • また、オプション画面で「ツイーカー」をオンにした状態でタイトル画面でモードとスタートを同時押しすると、主人公のジャンプ力や攻撃力などの数値や動作アルゴリズムを好きなように変更できる。

評価点

  • ジェットコースターが常時走り続けるステージや十字キーの操作が左右逆になる鏡のステージなど、ステージのバリエーションが豊富。
    • また、ジェットコースターステージのボス直前の停車台をZで押して盾にしながら歩いたりと、ステージの仕掛けも豊富で探し甲斐がある。
  • 操作方法は格闘ゲームのそれなので、背中側の十字キーとX同時押しのダブルラリアットや、AとB同時押しのスライディングなど、FC『2010ストリートファイター』を彷彿とさせる自由で多彩なアクションを繰り出せる。
  • 本作はツイーカーで主人公や敵の動作アルゴリズムを自由に変えられるため、プレイヤーのスキルに応じて難易度を細かく調整できる。また、クリアするとツイーカーで変更可能な項目が増えるため、よりいっそう自由なプレイが楽しめる。
    • また、クリアの条件によって増える項目は変わるため、これと同時に「ツイーカーを変更して、ステージボスの特殊能力も違うものを試して、何度でもやってみよう」というやりこみ要素もある。
  • そして本作最大の見所は何より、夢か現か分からないホラーな世界観である。
    • まず、グラフィックが細かくキャラクターのアニメーションが無駄にリアルで、薄暗く不気味なサーカスという雰囲気がよく出ている。
    • さらに音楽はどれも不可思議な雰囲気があり、特にアミューズメントステージのBGMは「同じくメガドライブの『魂斗羅ザ・ハードコア』のZephyrと並ぶ良曲」と評する人もいる。
    • ネタバレのため詳細な記述はしないが、本作はクリアしても残るいくつかの謎がある。その謎も含めて、多くのプレイヤーを魅了するのではないか。

問題点

  • 難易度がかなり高い。
    • ゲームバランスは崩壊しておらず繊細に仕上がっている。故に遊ぶ度にプレイヤー上達を感じられるものの、いかんせん初手から難しすぎるのではっきり言って初心者にはオススメできない。

総評

奥の深い格闘ゲームとしての性格と古き良き硬派アクションとしての性格をあわせ持つ、豪快な格闘アクション。
タイトル通りの悪夢のような難易度ばかりが先行しがちだが、ゲームとしての完成度はかなり高い。
ブラジル限定、かつメガドライブソフトという事もあり、現在では入手がほぼ不可能なのがなんとも惜しまれる、隠れた名作といえる。

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