このページでは、『DEAD RISING 2』と、マイナーチェンジ版である『DEAD RISING 2 OFF THE RECORD』の2作を紹介しています。



DEAD RISING 2

【でっどらいじんぐつー】

ジャンル ゾンビパラダイスアクション

対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
Windows XP/Vista/7
発売元 カプコン
開発元 カプコン
Blue Castle Games
発売日 【PS3/360】2010年9月30日
【Win】2010年10月28日
定価 【PS3/360】7,990円
【Win】6,990円
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
廉価版 【PS3/360】2012年1月19日/2,990円
配信 【Steam】2015年4月2日
 本編:1,843円/完全版:3,046円
判定 良作
ポイント 主人公を一新した正式続編
シリーズ名物「コンボ武器」の原点
やり込み要素とマップが増加
難易度の高さは相変わらず
ロードが異様に長い
DEAD RISINGシリーズ


好きに、ヤれ



概要

ゾンビゲーの常識を覆した話題作『DEAD RISING』の続編。
ゾンビに埋め尽くされた街を舞台に、限られた時間を思いのままに生き抜くゲーム性は前作とあまり変わらない。
しかし、主人公が前作のフランク・ウェストから新キャラのチャック・グリーンに変更されている。
今回は稲船敬二氏率いる前作の主要スタッフに加えてカナダの開発会社Blue Castle Gamesが開発を担当している。
その為、日本人スタッフ主体だった前作と比べてゲーム部分の多くは外国人スタッフの手によるものである。


ストーリー

ウィラメッテでアウトブレイクが発生して5年…。
アメリカ各地でアウトブレイクが発生し、人々は常に恐怖と隣り合わせの生活を送っていた。
元モトクロスのチャンピオンであったチャック・グリーン。彼はラスベガスのアウトブレイクで妻を失い、娘のケイティもその際にウイルスに感染してしまう。
その後、ゾンブレックスを買うためのお金を手に入れるためにフォーチュンシティを訪れ、如何わしい大会と知りながらも「テラー・イズ・リアリティ」に参加。見事賞金を手に入れる。
しかし、その直後にフォーチュンシティでアウトブレイクが発生。チャックはケイティを連れてゾンビの群れを掻き分け、セーフハウスに逃げ込む。
だが、軍隊の救助が来るのは3日後で、手持ちのゾンブレックスはない。チャックはゾンブレックスを探しにモールへと向かう。

ゾンブレックスを発見し、セーフハウスに戻ってきたチャックは驚愕のニュースを目にする。
なんとチャックがアウトブレイクの犯人に仕立て上げられていたのだ。
チャックは自分の罪を晴らすため、3日以内に真犯人を見つけることを管理人のサリバンに約束する。
はたしてチャックは、自身の罪を晴らし、無事にフォーチュンシティから脱出できるのか…。


変更点・評価点

  • 前作のストーリーや設定を引き継ぎつつも、ストーリーを追わせる気にさせるメリハリのあるシナリオは健在。
    • 主人公や登場キャラは一新された。新主人公のチャックはフランクほどはっちゃけてはいないものの、渋い父親ならではの魅力があり*1、またフランクと同じく人間離れした戦闘力もしっかり引き継いでいる。
      • メインストーリーにおいても「バイクで列車に飛び乗る」「クレーンをヘリに引っ掛けて離陸を阻止する」と言ったアクション映画的活躍シーンが多い。
    • ゲーム部分やサイドケースのぶっ飛びぶりに反してメインストーリーがシリアスなのも同様。しかし今回はゾンビ災害が珍しくなくなった世界観ということで人々も馴れ(てしまっ)たのか、前作に比べるとやや絶望感は薄くなった。
      • シナリオライターは前作の河野禎則氏と池原まこと氏*2から、Blue Castle GamesのAnnie Reid氏とDan Brady氏に交代。その影響か、やや洋ゲーの雰囲気が強まり、暗いテーマを扱ったり結末に至るまでもやり切れなさが残った前作に比べてB級アクション映画的なカタルシスのあるものになっている。
      • もちろん、設定が軽くなったなどということは無い。主人公チャックとその娘ケイティの境遇は非常に重く、また世界観的にもゾンビ被害が収まらないにも拘わらず、感染者は僅か一日感染を止める抑制薬(しかも高額)を毎日打ち続けるしかない、という気が遠くなるような設定が与えられている*3
      • 巻き込まれ型主人公として「仕方なく」で動く点が目立つのもあって、前作のフランクと異なりあくまで有無を言わさずアウトブレイクに巻き込まれた家庭持ちの一般人をフィーチャーした人物・舞台設定は、シリーズでもいっそう「特別な主人公像」からかけ離れた良くも悪くも現実的な説得力を醸し出している。逆にそう言った特別な主人公像を求めるプレイヤーには新鮮さに欠けるかもしれないが。
    • 前作では終盤になるとほとんど要救助者もいなくなり、脱出したり死亡する等で生存者もほぼ全員モールから姿を消すため、イベントも無くただ待つ時間が長かったが、今回はストーリーを進めればタイムリミットギリギリまで退屈しない展開が続く。サイドケースもかなり遅い時期まで発生する。
    • 黒幕には直接引導を渡せず最期まで被害者面をされ、元凶の政府には僅かに報いただけで、ラスボスも完全な悪人ではなかった前作に対し、今回の敵はラスボスに至るまで揃いも揃って外道ばかりで、なおかついずれも主人公の手で倒すことができる。
      • 人間の雑魚敵も、前作では洗脳された狂信者や証拠隠滅のためとは言え事態の収拾に動いていた特殊部隊だったが、今回は火事場泥棒にテロリストと言った悪党が主体なので、気兼ね無く叩きのめせる。
  • クリア条件は前作と同じく「72時間生存する*4
    • 前作同様、本編のストーリーであるメインケースと、任意イベントのサイドケース(前作で言う「スクープキュー」)が存在する。
      • メインケース達成を1つでもやり損ねると、以降はメインケースの進行が不可能(真相は闇の中)になり、バッドエンディングが確定する。
      • 本作のチャックさんは前作のフランクさんのようにスクープを取るといった目的は無いが、後述するゾンブレックス探しに加え、テロの首謀者に仕立て上げられているため、潔白を証明しなければならない。
    • 本作ではウイルスに感染した娘のためにゾンビ化抑制薬「ゾンブレックス」を探さなければならない。
      • ゾンブレックスは24時間ごとに投与しなければならず、投与に失敗した場合は娘は死亡し、やはりバッドエンディングが確定する。
  • 主人公の行動次第でエンディングが分岐し、条件を満たすと延長戦「OVERTIME」に入るのは前作と同じ。今回はモードとしては独立しておらず、隠しシナリオ的な扱いとなる。
    • ただし、前作ではOVERTIME MODEがトゥルールートだったのに対し、今作ではOVERTIMEに入る「エンディングS」の一つ下の「エンディングA」がシリーズにおける正史となっている*5
      • もちろん、OVERTIMEはそれはそれで一つの結末として綺麗にまとまっている。と言うか、正史のエンディングAはDLC無しではバッドエンドにしか見えないので、360版ユーザー以外(後述)にはこちらが正エンドと言ってもいいかもしれない*6
  • 前作に比べ、マップが広がった。
    • 本作は「より広く、より大きく、より多く、より自由度の高い」を開発コンセプトとしており、それはしっかりと実現されている。
    • 田舎のショッピングモールだった前作に対して今回の舞台は広大なカジノ街であり、前作よりロケーションも豊富且つ華やかになっており、新たなゾンビパラダイスを彩ってくれる。
    • それはいいのだが、店舗に関しては前作のモールから引き続き登場している店が多い。そのため、前作をプレイ済みの場合は「素材の流用」と感じるかも知れない。
  • 新たに「コンボ武器」が登場。
    • これは、各所のメンテナンスルームで2つのアイテムを組み合わせてより強力な武器を作るというシステム。例としては、バットと釘で「釘バット」や、ボクシンググローブとナイフで「ナイフグローブ」に加え、ウイスキーと新聞紙で「火炎瓶」など。
    • コンボ武器の組み合わせは「コンボカード」で知ることが出来、コンボカードはレベルアップやサイコパス撃破、特定の救助者を救出した時に入手できる。
      • なお、カードがなくても組み合わせさえ知っていれば制作は可能だが、その場合は「スクラッチカード」となり、性能が劣化してしまう*7
    • このコンボ武器は様々な種類があり、コブンの頭に芝刈り機の刃をつけた「スーパースライサー」や、クマの人形に軽機関銃を持たせ射撃させる「フリーダムベア」に加え、車椅子に多数のアサルトライフルを縛り付けた「車椅子戦車」等の個性的なものも多く存在する。
    • 作成されるコンボ武器もだが、必要となる材料の組み合わせもおおよそ常識では考えられないものが多い。懐中電灯に宝石を組み合わせるだけで「レーザーソード」が完成し、水鉄砲にガソリン缶を縛り付けるだけで「火炎放射器」が出来上がり、鉛パイプとロケット花火で「花火ランチャー」が生みだされる。
      • さらに恐ろしい事に、これらのコンボ武器はダクトテープでぐるぐる巻きにしてくっ付けただけで完成、という物がやたら多い。ダクトテープに信頼寄せすぎなチャックもどうかという話だが、それだけで実際に武器として成立させるテープもテープである。このあたりのトンデモ感もおバカ要素として好評。
      • これらのコンボ武器はサイドケース「Tape It Or Die」において「ネット上でコンボ武器のレシピを募集して、有用と見られるレシピを実際に組み立てて実践するサークル」の存在があることから、チャックに限らずこうした「即席だが柔軟な発想であらゆる環境を武器にする」という理論は特段珍しくもなく広く浸透しているという理由付けがされている。
  • 新たに金銭のシステムが導入*8
    • ATMを破壊するなどして貯めたお金は質屋で物を買ったり、カジノのスロットで遊んだり、アトラクションで遊ぶことなどに使える。今回はカジノ街が舞台という事で遊べるオブジェクトがそこかしこにある。
  • 銃を構えたまま移動できるようになった。
    • 前作では銃を構えると移動ができない仕様だったため使い勝手が悪かったが、本作では非常に使いやすくなっている。
  • 生存者のAIが大幅に改善され、能力が強化。
    • 変なところでつっかえたり、明後日の方向に進むことが少なくなり、こちらの命令にしっかりと従ってくれるようになったため、救助が非常に楽になった。
    • 移動スピードやHPも上がっており、一部の攻撃的な救助者は銃器を持たせれば下手なサイコパスより強いレベルになるほど。強力な武器を持たせて護衛替わりに利用することも可能。
  • 圧倒的な存在感を持つサイコパスも健在。
    • 例としては、想像を絶する食材(おそらく人肉)を使った自分の料理を無理やり食べさせようとするフレンチシェフ、保安官気取りの警備員、愛国心が変な方向に向かった自警団、タネのない切断マジックで人を殺しているマジシャン、部隊が壊滅して発狂した軍人、チャックを敵視する変なレーサー等々…。
    • 今作のサイコパスはコンボ武器追加のためか全体的に強化されており、特に前述のフレンチシェフであるアントワヌは1対1で勝負した場合、今作最強のサイコパスとされることもある。
    • ちなみに、今回は救出可能サイコパスが(変則的だが)地味に増えていたりする*9
  • サイドケース(サイドストーリー)、要救助者が前作よりも増加。
    • サイドケースの内容も「工事現場で動けない相方のために単身ゾンビ相手に道を切り開こうとするガテン系の女性の援護」「ゾンビに噛まれた青年の運命が手持ちのゾンブレックス次第で左右する」「延命に当たっていたが健闘むなしく息を引き取る生存者に意気消沈するも、有事の際に必要な人員として奮闘する救護班」「喧嘩別れした母娘を再会させる」といったシリアスなものから「アウトブレイクに全く気付いていないお婆さんを説得」「退職金回収と称してスロットを破壊しているカジノ職員を力ずくで説得」「ATMから金を強奪する銀行マンの護衛」「ゾンビの思考を理解するためにあわやゾンビになるのも厭わない言動を取る哲学志向の青年への問答」「自分だけが下着姿では恥ずかしいと言う女性をパンツ一丁で救助に向かう」「セーラー服を着た中年オヤジ(オタク)達の救助」といった自分本位な連中の要求をこなすなど様々。
    • 要救助者も「チャックさんではなく荷物についていく女性」「アタッシェケースを手放さないため、アイテムを渡せないギャンブラー」「負傷しているが、プライドが高く肩を貸せない退役軍人*10」のような、個性的な人もいる。
      • 中でも「ロックコンサート」で特にそういう力があるといった設定もなくフィナーレで大量のゾンビの頭部を破裂させる3人組のパフォーマンスは初見では圧巻される事うけあい。やってる事は不謹慎にも程があるが、ゾンビ殲滅力もまた最強クラスである。エスコートした途端にウソの様に一般救助者と同レベルになるが。
  • 無線の改善
    • 前作ではこちらの状況お構いなしに掛けて来る上、話が長く、しかも最後まで聞く前にダメージなどの何らかの要因で切れるとまた最初から聞かされるという、とにかく迷惑な仕様だったが、今回は大幅に改善された。
    • スキップができるようになり、受信するタイミングを選べるようになった。
    • さらにサイドケースの知らせの場合は通話は無しで、ただ受信すればそれだけでサイドケース発生場所と内容が追加されるようになった。
  • 国内版・北米版問わず、人体切断描写や内蔵描写が発生するようになった*11
    • ハンマーで殴れば部位が破壊され、刀で切れば真っ二つに割れ、爆発物で倒せばバラバラに砕け散るなどやりたい放題。ゴア表現が苦手な方は注意。
    • ただ、さすがに人間の敵に対しては部位破壊は発生しない。また、釘バットの特殊攻撃(頭をカチ割る)等の欠損描写がある特殊攻撃はそもそも発動しない仕様になっている。
    • また、国内版では生存者の死亡デモが発生しなくなり、北米版でも前作にあった「殺された生存者から内臓が出る」という描写だけは発生しないようになっている。
  • CO-OPプレイが実装された。
    • 自分がホストになって協力してもらったり、クライアントとなって他のプレイヤーに協力することも可能。クライアント側はストーリーの進行は保存されないが、手に入れた金や経験値は記録できる。
  • 新たに「TERROR IS REALITY」モードが登場。
    • 作中の超人気番組「テラー・イズ・リアリティー」を独立して遊べる、いわゆるミニゲームモード。オンライン専用であり、4人による対戦を行う。
    • 計9種類の競技の内から4種のゲームをプレイし、最もポイントを稼いだプレイヤーが勝利となる。
    • 競技で獲得した賞金は、ゲーム本編に引き継ぐことが可能。本編では積極的に稼ごうとしない限り金が集まりにくいため、このモードでお金を稼ぐのも悪くない。また、稼いだ額によって特別なコスチュームが解禁される要素もある。
    • ただ、必ず4人の参加者が必要となるためマッチングに時間がかかるのが難点か。また、オフラインでの練習モードもないため慣れるまでは高得点を取りにくい。
      + TIRの競技紹介
    • ラムスターボール
      • 鉄網で作られた巨大な球体の中に入り、ピンボールの要領でバンパーに接触させ、ポイントを稼ぐ。ただし得点が入るのは「権利」を持つ選手のみとなっており、他の選手は「権利」を持つ選手のボールにぶつかり「権利」を奪う必要がある。
      • いかに「権利」を確保した状態で多くのゾンビを轢き、バンパーにぶつかるかが鍵になる。
      • ゾンボーニ
        • 車に乗ってフィールドのゾンビを轢き殺して血を採取し、その血を4ヵ所のターゲットの口に放射して得点を稼ぐ。
        • 得点が入るターゲットは限られているため、他のプレイヤーとの競り合いの中でうまくターゲットに血を流しこむ技術が求められる。
      • ボールバスター
        • ボールが撃ち出されるバズーカ状の武器を使い、開閉されるドアの奥にいるゾンビを高台から狙い撃つ。
        • 定期的に出現するボーナスゾンビを撃つと「ジャックポット」「フルオート」「対戦相手の妨害」のうちどれかが発生するため、それをうまく活用する必要がある。
      • バウンティ・ハンター
        • スナイパーライフルを使い、ゾンビを狙撃する。風船付きのゾンビは高得点。
        • ゾンビは中央のステージに向かって進んでいき、一定数のゾンビが中央に到達するとジャックポットが発生し、中央に的が出現する。この的を撃ちぬくと高得点が獲得でき、他の参加者の妨害も行える。
      • パウンズ・オブ・フレッシュ
        • ムースヘッドを頭に装着してゾンビを跳ね飛ばし、秤に放り込む。重量があるゾンビほど高得点となる。
        • 跳ね飛ばせる数は少ないが楽に放り込める通常攻撃と、多くのゾンビを跳ね飛ばせるが放り込みにくい長押し攻撃の使い分けが重要。
      • ヘッドエイク
        • バケツをゾンビに被せ、スイッチを押すことでゾンビの頭を吹き飛ばす。被せたバケツの数が多いほど高得点となる。バケツと一緒に手に入るダイナマイトを使うと、他のプレイヤーが被せたバケツを外すことができる。
        • 大量にバケツを被せれば高得点ではあるが、欲張りすぎると他のプレイヤーの妨害を受けて数が稼げないため、適度に見切りをつけて点数を獲得するのが重要。
      • マスターシャフター
        • 槍を持ち、上から降ってくるゾンビを突き刺す。同じ落下地点に複数のプレイヤーがいる場合、ボタン入力によるバトルが発生し、バトルに勝利した者だけが得点を獲得できる。
        • バトルが発生した場合、参加した人数によって獲得できる得点も増加するため、積極的にバトルに参加すると高得点が狙えるが敗北した際のリスクも高まる。あえてバトルを避けて確実に点を稼いでいくのも一手。
      • スタンドアップ・ゾメディ
        • スティックポニー、花、ドレスの3種類のアイテムをゾンビに装着して得点を稼ぐ。同じゾンビに3つ全てのアイテムを装着するとボーナス点が獲得できる。
        • 相手プレイヤーがアイテムを装着したゾンビに自分のアイテムを装着し、ボーナスを取らせない立ち回りも必要となる*12
      • スライシクルズ
        • チェーンソーをつけたバイクに乗り、ゾンビを切り刻む。TIRの最終ラウンドとなる競技で、本編の冒頭でもこの競技に挑戦することとなる。
        • 開始してしばらくするとボーナスラウンドとなり、風船付きのボーナスゾンビが出現。ボーナスゾンビは通常の50倍の得点となっており、このゾンビをいかに多く切り刻めるかが鍵となる。獲得できる得点はこれまでの競技よりも圧倒的に高く、多少の得点差ならこの競技だけで逆転することも十分可能。
        • 1位以外のプレイヤーはペナルティーを受け、順位によって開始までの時間が少し遅れてしまうが、ハッキリ言ってボーナスラウンド前の攻防は大勢に影響しない。
  • 細かい改善点・変更点
    • セーフハウスから通常マップへの道のりが短くなった。前作では屋上と倉庫を経由しなければならずしかもその間もロードを挟むなど往復が面倒だったが、今作では少し歩くだけで出られるようになった。ロードもセーフハウスへの出入りだけで済む。
      • その間には短い通路があるだけだが、そこにメンテナンスルームも設置されており、しかも釘バットの材料が常備されているという親切設計。
    • チャックはカメラマンではないので、前作のような写真撮影は出来なくなった。代わりとしては少々異なるが、コンボ武器でゾンビを倒すとPPが獲得できるようになっており、各所のPP行動(特定の行動を取るとPPが獲得できるポイント)も増えている。また、ケイティにギフトをプレゼントすることでもPPが手に入る。
      • ギフトとなるものは水鉄砲、ぬいぐるみ、おはじき、*13など。娘へのプレゼントの為に巨大ぬいぐるみを抱えてゾンビの群れの中を走るお父さんチャックの姿は微笑ましく、そしてシュール。ちなみにプレゼントしたギフトはちゃんと部屋に飾ってくれる。
      • 今作ではPPを稼ぐためには積極的にゾンビをコンボ武器で「倒さなければならない」仕様であり、前作では写真撮影でもそれなりに多くのPPを入手出来た事を踏まえれば、娘を守る強さを得るための手段として人殺しを免れることができないという側面もあり、序盤のTIR終了後の参加者の会話からも、よりやりきれない業の深さが描かれている。
    • 上記に挙げられたPP行動の内、前作のPPステッカーの撮影と似たPP入手手段として、各所にあるゾンブレックスポスターをスプレーで塗りつぶすボーナス要素がある。
      • ゾンブレックスポスターに向けてスプレーを噴射し、完全に×印として塗る事が出来ればボーナスPPを入手出来るというもの。ポスターはシティーの随所に沢山設けられているので、これらを探すのもちょっとしたやり込み要素となる。スプレーは消耗品アイテムのために逐一確保するのがしんどい所ではあるが。
    • ミックスジュースのバリエーションに「水色」「紫」が追加。
      • 前者は防御力が倍増する強力な効果を持ち、サイコ戦で数個スタックしておくのが定番。後者はゾンビに認識されなくなるという破格の効果を齎し、サバイバーのエスコートが格段に楽になる。
    • 会話シーンの台詞がスキップ可能になり、生存者の救出のテンポが良くなった。
    • 今回は眠らないカジノ街が舞台ということで、深夜でも明かりが消えず、前作の様に夜間の視界が悪くなることもない。
    • 前作よりもBGM(店内放送)の掛かる場所が多く、バリエーションも豊富。いずれも穏やかな曲で、血みどろのゾンビパラダイスとのギャップが凄い。

問題点

  • ロードが非常に長い。本作最大の欠点。
    • HDインストールを行おうが何しようが異常に長い。十数秒の長時間ロードは当たり前。しかもマップを切り替えるたびに発生するのでしょっちゅうローディングで待たされる事になる。
    • Win版だといくらかはマシ。
  • 大本の動作レスポンス・表示オブジェのバランスが悪い。
    • 移動速度は最大レベルでも前作のフランクさんが中盤で達する3段階目以下の速度で非常にスローテンポ。
    • 移動中にスティックを離して静止状態になる際に足を止める停止モーションが導入されるのだが、このモーションが微妙に長くテンポを阻害する要因となっている。
    • ジャンプ移行までの屈伸モーション、ジャンプ移行から着地までの全体速度も遅く、特にその場ジャンプの暴発はボス戦では致命的な隙を晒す結果になりがち。
    • ジャンプ中に乗り越えられる壁に触れると自動的に片手を引っ掛けて昇るモーションに移行するため、意図しない発動が多く厄介。
    • 昇りジャンプ動作中に敵の攻撃を受けるとノーリアクションで着地と同時に仰け反りモーションとなり、この時入力されていたジャンプ攻撃は発動しない。
      • 攻撃を受けた時点で空中でのけ反りモーションがあればいいだけの話で(前作では普通に存在したモーション)、単純にストレスを溜める要素にしかなっていない。
    • 両手持ちのアイテムを装備中に別のオブジェを取る際、装備中のアイテムを投げ捨てるモーションが追加された。前作ではその場に落下すると同時にオブジェを取っていたため、硬直時間が増加した無駄なモーションが追加されただけである。
      • 両手持ちアイテム装備中にストックしてある別のアイテムに切り替えた際、両手持ちアイテムは普通にその場に落下して瞬時に片手持ちアイテム装備状態に移行するため、開発側も蛇足な動作だと理解していると思われるが…。
    • 特定のポスターを調べてアイデアを閃く形でコンボカードを入手する際、装備中のアイテムを強制的にその場に落としてしまう。
      • 前述の両手持ちアイテムを投げ捨てる動作と同様、拾う手間が増えるだけでゲーム的に何一つ利点が存在しない蛇足な行動なのだが何を思ってこの様な仕様にしたのだろうか…
    • カジノや酒場で手に持つ事が可能なオブジェの並びが密集しており、カメラ視点を少し動かすと手に取れるオブジェのカーソルが別のものへと切り替わってしまう。
      • さらに、オブジェを手に取る際の動作に妙にラグが掛かっており、前述の移動停止モーションの最中にボタン入力すると、ただでさえ長い移動停止モーションから0.5秒程不自然に微動だにしない停止状態となってやっとオブジェを手にするモーションに移行するため、計1秒近く無駄な空白が挟まれることに。ここに上述の両手持ちアイテム装備状態も重なれば、さらに合計で無駄な時間が増えてしまう。
      • この仕様により、密集したアルコール飲料からミックスジュースの材料を選ぶ際などに目的のものと異なるものを取ってしまい、拾い直そうとすると無駄な1秒のラグを要し、さらにまた目的と異なるものを取ってしまう…という無駄な循環に陥りやすい。
    • コスチューム変更時の無敵時間が削除されており、行動不能状態の長いモーション中に普通に攻撃を食らう。そこまでリアルに則った仕様変更が必要なのだろうか?
    • アルコール飲料系統の回復アイテムを立て続けに3回消費すると、一定間隔で嘔吐してその場で長時間硬直する様になった。
      • 単純に進行の妨げになる他、両手持ちアイテムをその場に落としてしまう点もあり非常に煩わしい要素となる。
      • 前作のミックスジュース(黒)を消費すると発生する腹痛による強制硬直と同じデメリットだが、こちらは通常の回復アイテムとしてミックスジュースより回復量が少ない代わりに2回までは許容範囲であるという点で差別化されている。
      • また、今作ではミックスジュース(黒)の硬直動作も腹痛でなくアルコール飲料のペナルティ同様の嘔吐へと置き換えられた。
      • このデメリットのみに対応した強化本で対策は出来るが、常にアイテム欄を1つ埋めることになるため活用は状況と要相談。救出したサバイバーにも同様に嘔吐動作が適用されるため、体力の減ったサバイバーに回復用としてアルコール飲料を渡すのは一考したい。
    • カメラも前作より大分近くなった事で、右スティックでカメラ視点を回した際に表示範囲がほぼ顔面全体で覆われるといった3Dアクションゲームにありがちな欠点もより顕著に見受けられる様になってしまった。
      • 人によってはバイク移動時のカメラ酔いがプレイに致命的な影響を及ぼすことになる。個人差もあるので一概に言える事ではないが、弱い人では冗談抜きに走り出した瞬間から素で吐き気を催して数秒耐えるのも厳しいレベルなので注意。
    • 兎にも角にも、前作に比べてキビキビした動きが見受けられず、チャックの表情の変化も乏しい事から淡泊かつテンポが悪い印象を抱きやすい。
  • 前作と同じく、メインケースを進めるとなると若干難易度が高め。
    • 相変わらず時間・場所指定が多く、やはり1つでも失敗すると真相は闇の中。また、サイコパスとの強制戦闘も多いため、レベルが低い1周目でメインケースを進めるのはかなり難しい。
    • 定期的にゾンブレックス探しを強要されるのが煩わしく、新要素があまり面白さに繋がっているとは言いがたい。
      • ゾンブレックスの場所に関するヒントが少なく、基本的に手探りで探し回るしかない。ゾンブレックスを探したいのにサイドケースで救助要請なども度々発生し、サイドケースばかり優先しているとゾンブレックスがなかなか見つからない。かといってサイドケースを無視したところでゾンブレックスがどこにあるかはわからないので、途方に暮れて時間だけが過ぎてしまいかねない。
      • 拾えるゾンブレックスは「電灯を飛び移った先にある」「オブジェをよじ登って発見する」など、やたらトリッキーな場所に配置されている。しかも配置場所はほとんどカジノ。よって、「普通に考えてありそうな場所」をいくら探しても見つからない。薬局で手に入る事など最初だけである。
      • ただし、サイドケースの報酬でゾンブレックスが入手できることもあり、また高額になるが店で購入するという手段もあるので、よほど時間を無駄にしない限り全く見つからないという可能性は低い。しかし、店売りのものは買う度に値上がりする上、周回プレイでも値段は変わらないため、最終的には配置場所を把握しなければならない。
      • また、ケイティに投与する時間(7:00~8:00)にはいちいちセーフハウスに戻らなければならないため、自由度が下がっている。主人公が投与しなくとも、セーフハウスにいる仲間(ステイシー等)にゾンブレックスを託して、ケイティへの投与を頼んでも良さそうなものだが…。
    • 上述した通り、コンボ武器の使用を想定してか全体的にサイコパスは強い。ほとんどが正面から正攻法で挑むと苦戦は必至であり、初見殺しも多い。
      • 大抵のサイコパスには楽に勝てる戦法が存在するが、それに気付くまでは苦労することになる。
+ 後半のネタバレ注意
  • 終盤になるとガスで強化されたゾンビが出現するのだが、このガスゾンビは「足が早く非常に攻撃的・攻撃力と耐久力が高い・振りほどきに複数のコマンドが必要・血を吐いてこちらの動きを止める」と、普通のゾンビとは比べ物にならない強さを誇る。もちろん、これも他のゾンビ同様大挙して押し寄せる。
    • 一応、切断系の武器(ブロードソード、レーザーソード等)なら一撃で倒せるのだが、とにかく数が多いため対処が難しい。油断するとあっという間に囲まれて体力を削られる。
  • ラスボスも厄介な相手。
    • 「通常状態ではこちらの攻撃を受け流して反撃する上、持っている武器を落とさせる」という特性を持っており、近距離武器で攻撃を当てるには攻撃後の隙を狙うしかないのだが、ラスボスと戦う足場は狭く、攻撃を避けにくい。
    • また、足場の下はゾンビが大量にいる上、ラスボスが銃撃やミサイルで攻撃してくるため下から遠距離武器で安全に攻撃というわけにもいかず、銃撃のせいで回復もさせてくれない。さらにミサイルは足場を破壊して不自由にする上、配置されている回復アイテムまで吹き飛ばしてしまう。
    • 簡単に倒せる方法はあるのだが、正攻法で挑むと非常に厳しい戦いとなることは必至。
  • OVERTIME MODEの代わり映えの無さ。
    • 真のラスボスとの最終戦エリア、及び対峙前のアリーナの通路以外に専用のマップが無く、やることと言えば各所にある専用のアイテムを集めるだけで、実質的にプレイの水増しにしかなっていない。
    • 前作では専用マップとして隙間も無い程にゾンビで埋め尽くされた地下通路を経由するインパクト抜群のプレイシーンがあったため、その様な新鮮さを期待すると肩透かしを食らうことに。
    • また、ラスボスが要求してくる各アイテムに対してもラスボスがそれを入手してどうするのか何一つ説明がなく、ただただお使いをさせられているだけなので余計に作業感が強い。
  • 反面、真のラスボスは上記のラスボスと比較するとさして強くはなく、ある程度初見でも普通に倒せる程度には抑えられた難易度となっている。ただ、武器やアイテムを戦闘前に全て失うので周囲のものだけで賄う必要がある。
  • 生存者の全員救出を狙う場合も難易度が高い。
    • 全体的にサイドケースの発生場所が離れており、次のサイドケースが発生するまでの間隔も短め。迅速に救出して連れて帰らないと間に合わない。
    • さらに、「シティに一度に出現する生存者は8人まで」という制限がある。ケースをいくつか放置したり、無線連絡がないものに気付かず放っておいたりすると、「オタクの集い」のような人数の多いケースが発生しなくなる恐れもある。
    • 前作と同じく無線連絡がないケースも用意されている。「秘密の鍵」のように達成しなくても特に問題がないケースや、「夫婦円満の秘訣」のように発見が容易、「金持ちの道楽」のように時間が長かったりすることが多いのだが、中には発生場所が分かりにくく、制限時間も短いケースもある。後述の「Tape It Or Die」が顕著。
    • 特にキツいのが3日目の午前中で、「ギャンブル中毒(連絡なし)」「耐えがたい空腹」「ナンパの極意」「保安官の凶行(サイコパス戦)」「秘密の鍵(連絡なし)」「ATMへ走れ!」「Tape It Or Die(連絡なし)」という7つのケースがほとんど間髪をいれずに発生する。
      • また、「Tape It Or Die」は「無線連絡がない・発生場所が某所のスポーツ用品店の地下・制限時間が5時間程度と短い・出現人数が4人」と厄介な要素ばかり。普通に進めていてはまずこのケースの存在自体に気付かない。
      • さらに、時間をかけすぎると「迷惑な市民軍」が発生し、シティ中央の公園付近にスナイパーライフルを抱えた自警団(サイコパス)が4人出現してしまうため、連れて帰るのが難しくなってしまう。公園の広範囲を4人でカバーし、射程範囲に入るとかなり正確に狙撃してくる。解消のためには4人とも見つけ出して倒さなければならず、本当に迷惑な奴らとなっている。
  • 前作でもあった無線の問題点が一部そのまま。
    • 大幅に改善されて前作のような煩わしさは無くなったものの、やはり攻撃を受けると中断し、また出る羽目になる。
    • ただ、今回はチャックが「すまない、もう一度頼む…」と返す形になる為、前作の「途中で切るなよ」ほどはイラッとはさせられない。
  • バカゲーの雰囲気が増加
    • それ自体は前作から続く本シリーズの魅力ではあるのだが、今作のサイドケースは前作に比べネタに走った内容が多いため「重大災害が起きているのに生存者の危機感がなさすぎる」という指摘もある。
    • 人を襲わないだけで、狂気度はボスキャラのサイコパスと大差無いような生存者も少なくない。寧ろ、絶望的状況に発狂してしまったサイコパスの方がまともな精神の持ち主だったのでは。
  • チャックの攻撃アクションが全体的に使いづらい。
    • 前作で強力だったフランクの「ニードロップ」はチャックでは「エルボードロップ」になっているが、攻撃後の硬直が長いので使い勝手が悪い。
    • チャックの技は単体相手のアクションが多く、大量のゾンビを一気に倒せた「ダブルラリアット」「ジャイアントスイング」に代わるアクションが無いのも痛い。
    • 戦闘回避技として有用だった「ゾンビライド」「ゾンビウォーク」も削除、インパクト抜群の技だった「ディスエンボウル(モツ抜き)」も削除。
    • また、低レベルでは「フロントキック」「ドッジロール」といった基本のアクションもできないためゾンビ相手でもサイコパス相手でも苦労する。
    • 一方で前作のリフトアップとほぼ同じ性能の「ピックアップ」や、隙は大きいが高威力で一部のボスに絶大な効果を発揮する「ドロップキック」など、有用な技もある。
  • 軽快な移動手段の減少。
    • 前作で便利な移動手段だったスケボーの操作性が何故か改悪されている。スケボー自体の耐久力も減っており(ゾンビ4体ほどで壊れる)、またゾンビに触れただけでも耐久力が減るため、操作性の悪化も併せて前作よりも早く壊れやすい。
      • では壊れないように適度に下りて…とやろうとしても、今回は下りる動作でかなり隙が生じるため、そこをゾンビに捕まれてしまうことも。
    • 前作にもあった地下道は今作にも存在するが、置いてあるのはほとんどがスピードもあまり出ず耐久力も心許ない電動カートになったため、素早い移動はしづらくなった。
      • 終盤になると当然、地下道でもガスゾンビが群がってくるので強化本が無いとすぐにカートが壊れてしまう。
    • 一応、バイクが置いてある(使用には一定条件を満たす必要があるが)所もあるので、それをうまくゲットできればスピードが出せる。
      • また、クイックステップ(移動速度2倍)というミックスジュースが前作よりも作り易くなっているため、これをストックしておけば多少はマシになる。ただ、レベルが低いうちはストックする余裕もないため、やはり不便。
      • なお、SUVなどの乗り物も鍵さえ買えば使える。鍵の値段は最低でも50万ドルはするが。
  • コンボ武器は一部を除いて有効活用しにくい。
    • コンボ武器を作るためにはメンテナンスルームに立ち寄る必要があり、常に時間に追われている本作のシステムとは相性が悪い。そのため、わざわざメンテナンスルームに立ち寄る手間とコンボ武器を作成する価値を天秤に掛けて考える必要がある。
    • コンボ武器を作成しても、必ずしも実用的な性能とは限らない。サイコパス戦に役立つものなど、高性能なコンボ武器もいくつかあるのだが、どのコンボ武器がそのような実用性を持っているかは分かりにくいので一度作って試してみる必要があり、初回プレイでコンボ武器を上手く有効活用できるとは限らない。
      • コンボ武器の耐久力は普通の武器と大して変わらず、また武器の耐久力を上昇させる強化本の効果も適用されないので、相対的に普通の武器よりもすぐに壊れやすい。
    • 普通に拾うことが可能な通常武器でもバット、鉛パイプ、スレッジハンマー、電動ドリル、エレキギター、スタンドといった攻撃力では劣るもののスピードや攻撃範囲等で優れた点を持つ使いやすい武器は少なくなく、特に消化斧、ブロードソード、バトルアックスといった切断系武器は比較的調達が容易にもかかわらず下手なコンボ武器より圧倒的に強い*14
      • それらを用いればゾンビどころかサイコパス相手でも十分戦えるので、それらに比べて必ずしも実用的とは限らず長持ちするわけでもない消耗品を、わざわざ手間暇を掛けて作成しようという気にはなりにくい。
    • 個性的なコンボ武器が多い一方、奇抜な組み合わせが多いせいでどのアイテムの組み合わせでどのコンボ武器が作れるのかが分かりにくい。特に、現在所持しているアイテムでどのコンボ武器が作れるのかが咄嗟に判断しにくいので、コンボ武器を積極的に作ろうという気になりにくい。
      • コンボカードはメニューでいつでも確認できるものの、いちいちメニューを開いてコンボカードを確認していてはテンポが悪い。沢山のコンボカードから、全てのコンボ武器の組み合わせを記憶するのは大変。
      • 各所のメンテナンスルームには、その場所ごとに特定のコンボ武器の材料が最初から配置されているのだが、やはりどのコンボ武器が作れるのかいまいち分かりにくく不便であり、そうして作成したコンボ武器が実用的とも限らない。
      • 特に初回プレイでは、レベルが低くアイテムのストック上限が少ないので、コンボ武器の材料も揃えにくい。
    • 結果的に、セーフハウスから一番近いメンテナンスルームの付近で容易に材料を調達できるコンボ武器や、一部の高性能コンボ武器しか作られず、数多く存在するコンボ武器の大半が活用されないという事態に陥る。
      • 単にクリアだけが目的なら釘バットやレーザーソード、ドリラー、ナイフグローブといった実用性の高いコンボ武器の組み合わせを一通り覚えておくだけで問題なく進めていくことができる。特に釘バットは最も簡単に作れる上、耐久性にも攻撃力にも優れる優良コンボ武器なので、初心者でも活用しやすいものの他の武器が使われにくくなる面もある。
    • ディファイラー*15のジャンプ攻撃の攻撃対象自動捕捉に不具合があり、スティック入力で前方ジャンプして攻撃すると何故か正面でなく見当違いの方向に振り下ろしてしまうことが多い。たとえゾンビ1体のみの状況であっても、ジャンプ中にスティックを離していようが関係なく、狙った位置に攻撃できるかはほとんど運となってしまう。
  • 相変わらず実績/トロフィー取得のハードルが高い。
    • 前作の「∞モード」のような数時間ぶっ続けプレイは無くなっているが、ゾンビ大量キルの実績「ゾンビジェノサイダー1」は前作よりシビアで、72000体ものゾンビをワンプレイで倒さなければならない。入念な下準備を行い、サイドケースは完全無視、メインケースだけを消化してひたすらSUVもしくはチェーンソーバイクでゾンビを轢く作業に徹しないと狙うのは難しい。
      • ゾンビと車を再配置させるために何度もマップを切り替える必要も生まれるため、今作はロード時間の難点もあり違う意味で面倒に。
    • また、全ての近接武器を使用する「喧嘩番長」や、全ての回復アイテムを使用する「大食漢」に加え、全てのコスチュームを着用する「Chuck Greene:女装する?」に、CO-OP中に全てのメインケースを消化する「ベストフレンド」といった収集系の実績が多めとなっており、時間が掛かる。
  • 本編のプロローグである『CASE 0』と、前作の主人公・フランクと共闘する真の最終章である『CASE WEST』がスタンドアローンDLC、それも360限定配信という仕様となっている。
    • スタッフ側は「360で始まったシリーズだから360限定にした」と主張しているが、PS3/Win版を発売している以上、それで納得できるユーザーは皆無だろう。
      • Win版は言い訳できないが、PS3版は当時のPSストアでCERO:Z(18歳以上のみ対象)のコンテンツを販売不可だった為、仕方のない部分がある。360でも支払いはクレジットカード限定と購入ハードルが高いのも難点*16
    • 後年に発売されたリマスター版でもこの2つのDLCは収録されていない。なお、後方互換機能には対応している為、One/XSXで遊ぶことは可能。
  • DLCコスチュームが強力すぎる
    • 着用すると特殊効果が付随する追加コスチュームDLC。テーマにそったコスチュームのフルセット(頭・顔・服・靴)が内包されている。
    • が、この特殊効果は部位のどれか1つでも装備すればいいため、全てのDLCを1つずつ装着すると「防御力2倍、回復量2倍、移動速度上昇、重火器弾薬2倍、ゾンビに気づかれにくくなる」以上を含みその他細かい効果全てが同時に付随した最強のチャック・グリーンが爆誕してしまう。
    • このためCO-OPではDLCコスチュームを1つずつ着用したプレイヤーばかりと遭遇してしまう。豊富に用意された衣装が全く体を成していない。
    • DLCコスチュームは次回作にも登場しているが、そちらでは全て着用しないと効果が付与されないようになった。
  • 前作以上に徹底された洋ゲーライクな作り
    • 前作でも「フランク(Frank)」などいちいち英語表記を併記したりマップ名やアイテム名は全て英語表記だったりなど必要以上に洋ゲー風に作っていたが、今回はムービーの字幕以外のテキストはほぼ全ての固有名詞が英語表記になった。通常のローカライズされた洋ゲーならば日本語化されて然るべき所まで英語になっている。
    • 「KateyにはZOMBREXが必要だ」「StaceyとRebeccaが協力」「Gordon!こんな所にいたのね!」「そこにいるHelmetのアホに」など、まるで一昔前の非公式パッチで日本語化した洋ゲーのような文体になっている。雰囲気は出るかもしれないが日本人からしたら読みにくいことこの上無い。
    • 「〇〇を使った」「〇〇を手に入れた」のシステム上のテキストも全文英語に。
    • 次回作『3』からは完全な海外製になった事で、日本語版は他の洋ゲーと同様ローカライズという形での発売となり、テキストが日本語表記されるようになっていく*17。反面、誤訳と言ったローカライズの質の問題も発生していくことになるが。
  • ∞モードの廃止
    • 前作では「ライフが徐々に減っていき、回復アイテムもリスポーンしない中で、ゾンビや生存者と戦いつつ何日生き残れるか」を競うやり込み要素「∞モード」が搭載されていたが、今回は無い。
    • ∞モード自体、食糧を集めてバリケードを作って引き籠るのが効率的という退屈なものであまり評判は良くなかったが、今回は類似のシステムも無いのでストーリーや時間制限無しに街をぶらつくようなモードが無くなってしまった。ケイティをほっぽらかしてフォーチューンシティーで死ぬまでサバイバルというのは設定的にも無理があったのだろうか…。
    • 要望があったのか、『OFF THE RECORD』では代わりとなる「サンドボックスモード」が追加された。
  • バグ
    • よく発生するのが「壁際で爆発により吹っ飛ぶと壁の中に飛ばされてしまう」というもの。
      • 中に飛ばされても壁際でジャンプを繰り返すことで運が良ければ脱出できるのが救いか。
      • ラスボス戦でも発生するが、スナイパーライフルを持ち込むことでゾンビや敵の銃撃は壁で遮られるので一方的に倒すこともできる。倒せばムービー後に移動しているので脱出を考えなくていい。

総評

前作から一部のシステムが快適な仕様に代わった事で融通が利く様になり、その他、オンラインで遊べる要素が増えてゲームとしては順当に進化したと言っていい本作。
一方でゲームレスポンスが著しく下がった事、作風としてそう作られているのが分かった上でも胸糞な設定・キャラクターが多い事には批判も少なくない。
そして、あまりに長く、そして頻繁に発生するロード時間は満場一致で問題とされ、これを許容できるかどうかで本作の評価は分かれるだろう。


余談

  • カプコンと共に開発に携わったBlue Castle Gamesは本作発売から間もなくカプコンに買収され、「カプコンバンクーバー」へと名を変えた。
    • その後、2018年に閉鎖されるまで『DEAD RISING』シリーズの開発を一任されることになる。
  • 2023年2月にカプコンバンクーバーの元開発者により開発中止になった最新作『DEAD RISING: Dia de los Muertos』のプレイ映像がリークされ、同作ではチャックが再び主人公になる予定だったことが明かされた。

DEAD RISING 2 OFF THE RECORD

【でっどらいじんぐつーおふざれこーど】

ジャンル ゾンビパラダイスアクション

対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
Windows XP(SP3)/Vista/7
発売元 カプコン
開発元 カプコン
カプコンバンクーバー
発売日 【PS3/360】2011年10月13日
【Win】2010年11月24日
定価 4,752円
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
配信 【Steam】2015年4月2日
 本編:1,843円/完全版:3,046円
判定 良作
ポイント もし『2』の主人公がフランク・ウェストだったら
問題だった長いロードは改善
その他に救済処置や便利な仕様が増えた
元々高かった難易度がさらに難しくなる
ストーリーは『2』と共通するが内容は変更
DEAD RISINGシリーズ

概要(OTR)

『2』のマイナーチェンジ版で、「フォーチュンシティのアウトブレイクに立ち会ったのがチャックではなくフランクだったら」というパラレルストーリー。
シティを徘徊するゾンビの数が増加・サイドケースの制限時間短縮・一部の敵の強化などが施されており、『2』よりも難易度が上がっている。


ストーリー(OTR)

ウィラメッテで起きたアウトブレイク、そしてその事件の真相を世に知らしめたフリージャーナリストのフランク・ウェスト。
生還後、本を出版したり、自身が司会の番組を持つなど一躍英雄となった。
だが、些細なスキャンダルから彼の番組が中止、さらに社会的に追放され、一転して落ち目のヒーローとなってしまった。
その後、育毛剤の営業を行っていたが、現役復帰のために「テラー・イズ・リアリティ」への参加を決意する。

無事に生還して賞金を得たフランクは、帰り道にショーの司会者であるTKとゾンビ人権団体「CURE」のメンバーの裏取引を発見する。
その様子をカメラに収め、戻る途中にアウトブレイクが発生。自身の過去の経験から、すぐさまセーフハウスに逃げ込むフランク。
だが、軍の到着は3日後で、ゾンブレックスのストックはゼロ。ウイルスに感染しているフランクはこのままでは軍の到着前にゾンビ化してしまう。
ゾンブレックス、そして新たなスクープを手に入れるため、再びフランクはゾンビパラダイスと化したフォーチュンシティに向かう…。


変更点・改良点(OTR)

  • 『2』の大きな問題点であったロードが大幅に短くなった。
    • だが、今度はデータのセーブ・ロードの時間が少し長くなってしまった。
  • 全体的なテンポの向上。
    • 前述の通りロードが短くなったほか、回復アイテムの使用モーションが早くなる、スケボーが大幅強化、着替えた服装を戻す際のポーズがなくなるなど、『2』に比べ若干快適にプレイできるようになった。
  • 主人公がチャックからフランクに戻ったことでカメラ要素が復活した。もちろん、ショッキングシーンやエロショットを撮ったらボーナスが入る。初代に存在した「PPステッカー」も復活。カメラを向けても生存者の反応が変わらなくなったのは残念。
    • 前作と異なりRT/R2ボタンが体術を使う際のボタンに割り振られたため、本作では肩越し視点となるLT/L2ボタン展開中にRB/R1ボタンで撮影モードに移る仕様となる。
    • また、初代にあったバッテリーの要素は排除されており、バッテリー交換の手間がなくなった。カメラ使用時の移動速度も強化されているので快適に撮影が行える。
    • 本作においてカメラで写真を撮った際に加算されるPPは、同一のものを連続して取っていくと一部の被写体を覗いて毎回半減されていく仕様となっている。無印版でカメラに代わる新たなPP入手要素として取り入れられたコンボ武器の存在が大きいため、どちらの要素も積極的に使い分けて中間を取れる様にバランスを施したと思われる。
    • また、前作ではゾンビを爆発に巻き込んだ瞬間に撮影すると「ブルータリティ」として多くのPPを獲得できたが、今作では一切PPを獲得できなくなっている。
      • 爆発物系統のコンボ武器が爆発した際に撮影した場合、本来のコンボ武器で倒した際に加算されるPPまでもが獲得出来なくなる仕様となっているため、今作では趣味としてのもの以外で爆発シーンを撮影するメリットはなくなってしまった。
  • 攻撃アクションも『1』と同じものが使用できるようになった。
    • 本作でのスキルムーブはRT/R2ボタン+攻撃/ジャンプ/アクションに割り振られたボタンでの組み合わせで発動するものとなった。
    • これに伴い、攻撃+ジャンプの同時押しに加えて敵に体術を仕掛ける「位置」までも細かく調整する必要があった『1』と比べると、正面から仕掛ける体術が逆に掴まれる可能性もある危険性や単純に同時押しミスによる意図しないアクションの暴発といった不確定要素はほぼ無くなった。
    • また、スキルの性能にバランス調整が施され、強化されたものもあれば弱体化したものもある。さらに新規スキルの追加と同時に一部のスキルは削除された。
+ スキルムーブの一例
  • フロントキック
    • 『1』よりも攻撃速度が早くなった。
      ゾンビが密集している箇所では正面のゾンビに当てることで後続のゾンビ達を扇状にドミノ倒しで広範囲に巻き込んで次々とダウンを引き起こす様になり、使い勝手が非常に良くなった。
  • ラウンドハウス
    • 「ジャンプの着地時」という極めて限られた状況でしか繰り出せなかったものが直接繰り出せる様になった反面、範囲が狭くなり当て難くなった。
      さらに威力が激減したことで生当てでは数回当ててもゾンビを倒せなくなり、実質強制ダウン効果のみに絞った性能に。
      本作ではここからダウン時に成立するスキルを狙うのが基本。また、本作では「キック」の名称が省かれている。
  • スナップショット
    • レベル7で取得する新規スキル。ゾンビ1体と共に自撮りしてPP入手したのち、そのまま背後キックで吹き飛ばして倒す。
      入手PPはこのレベルでのスキルとしては破格の数値だが、掴み攻撃故に成立するのが1体のみ、さらに演出の長さを考えると回転率の悪さが目立つ。
      被写体をぞんざいに扱う悪趣味な演出が本作以降のフランクのキャラ付けを決定付けたのは否定しようのない事実。
  • サマーソルトキック
    • ジャンプキックが暴発しなくなった代わりに全体動作がスローになり、着地時にラウンドハウスでのキャンセルが不可能となった。
  • ダブルラリアット
    • 選択中のアイテムを手元から落とさなくなり、利便性が向上。
  • ニードロップ
    • 前方ジャンプの慣性を維持して落下する形となり攻撃範囲が広がった。
      その代わりに攻撃力が下がり、ゾンビを一撃で倒せないこともあるため、ゾンビ密集箇所で生で繰り出すのは推奨されない。
      その場合は上記フロントキックからの追撃としてセットで出すと効果的。
  • フェイスクラッシャー
    • レベル9で取得。このおかげで序盤からアイテム無しの素手状態でもゾンビ密集箇所を突破するのが容易。
  • ウォールキック
    • 勢いも飛距離も『1』と比較するとダメダメな残念性能となったが、ゾンビを倒した際の入手PPだけは増加。
  • トゥーハンドスマッシュ
    • 新規スキル。ニードロップ以上の範囲を誇るジャンプ攻撃で、攻撃力も高く通常ゾンビは一撃で倒せる攻撃力の高さが光る。
      ニードロップと比較すると着地の隙が大きく、ジャンプ上昇中に入力しても急下降せずに一定高度を保って繰り出すことから回転率では及ばず。
      ダウン状態の敵に当たらない事や位置調整が出来ない点も踏まえ、単純にニードロップの上位互換というわけでもないややピーキーな技。
  • ネックツイスト
    • ラウンドハウスの性能変化に伴い、そこからの追撃としてワンセットで狙いやすくなった。
      しかし非成立の場合はサマーソルトキックが確実に漏れるためにシビアな位置調整が要求される。
  • ディスエンボウル
    • 正面から仕掛ける必要が無くなった事で安全に繰り出せる様になった。あとモツのグロさがマイルドになった
  • ハンマースロー/フットボールタックル
    • 本作では削除。前者は生存者を無理矢理正面に走らせてエスコートのストレスを強引に解消出来たために削除は痛い所。
      …と思いきや、生存者のAIが賢くなった*18のでそちらの用途では大した影響は出ておらず、結果的には左程問題にはなっていない。
      直接攻撃としても便利だったので惜しいと言えば惜しいが。一方の後者は使い所が無さ過ぎて削除されるのも納得と言った所である。
  • 新たに「Uranus Zone」というエリアが追加。
    • 遊園地をモチーフにしており、様々なギミックやユニークなコスチュームが満載なエリアである。
  • チェックポイントが追加。
    • チェックポイントはエリアに入った際などに記録され、死んだ場合などはセーブした所からの他、そのチェックポイントから即座にやり直すことができる機能。
    • いわゆる「その場復活」が可能になったことは本作の大きな改善点である。
  • ATMから排出されるお金の金額が4倍に増えた。
    • コンボ武器「ATMハッカー」を使えば1回のATM破壊につき20,000$が入手出来る(無印版では5,000$)ため、無印版とは比較にならない程に金銭面に融通が利く様になった。
  • 『2』のチャックである娘ケイティと同じく、フランクもウイルスに感染しているため一日に一度ゾンブレックスの投与が必要だが、今回は投与するのが自分なのでいちいちセーフハウスに戻る必要がなく、時間になったらその場で自分に投与できる。
    • そのため、セーフハウスに戻ることを意識する必要がなくなり、時間的な余裕ができた。その反面、こちらでは投与する対象が自分のため「投与失敗=死」なので、嫌でも集める必要がある。
    • 配置場所も『2』から変わっているため、そちらの場所を覚えているからと安心していると泣きを見る。一方、店売りのものは再プレイの度に値段が初期値に戻るようになった。
  • 要救助者が『2』に比べ弱体化された(特にHP)。そのため、エスコートが若干難しくなっている。
    • ただ、これに関しては『2』のサバイバーが強すぎたという意見もある。
  • 新たな生存者・サイコパス・サイドケース・コンボ武器・アイテム・服装が追加。
    • 入れ替わりでいくつかのサイドケース・何人かの生存者・サイコパス1名が削除されている。また、救出不可になった生存者もいる。
    • コンボ武器は『2』の「CASE WEST」で登場したものも含め、全て制作可能になっている。上述の通りカメラ要素の復活によるバランスを取るためか、こちらも敵を倒した際に加算されるPPが無印版の半分まで減らされている。
      • 『OTR』独自のコンボ武器も追加。ウィードテンドナイザー・エレクトリッククラッシャー・ディキャピテイターなどの使いやすく有用な武器も多い。
      • 無印版のディファイラーのジャンプ攻撃の不具合はそのまま。
    • また、『2』のダウンロードコンテンツの服装もシティ内のあちこちに配置されている。
      • 一方、『2』と違ってフルセットで着用しないと効果が発動しなくなっている。
  • スケートボードの耐久力増加。
    • 『2』の3倍ほどまで耐久力が増加した。強化本を持っていれば、ゾンビを轢きまくっても中々壊れないほどになる。
      • 操作性の悪さがそのままなのは残念だが…。
    • スケートボード以外にも、どう見ても大人3人程度が限界に見える窮屈そうな見た目に反して中が見えない仕様にしたのをいい事にサバイバーを最大同時出現数の8人全員を乗せることが出来るアイスクリーム販売車が追加された。実績解除でも必要。
  • 無線の連絡手段がさらに改善。
    • ブルートゥースを利用したイヤホンに変更されたことで無線を受けている時にも武器やアイテムを使用できる他、攻撃を受けても無線を中断される事が無くなった。
    • その為か、『2』では廃止されていたサイドケース連絡時の台詞が復活している。
  • ストーリー展開の一部がフランク固有の内容に。
    • 主人公の立場の違い故の細かい差異はあるが、大筋は『2』と同じ…なのだが、終盤は「主人公がフランクになった位でストーリーは『2』とそこまで大きな変化は無いだろう」と思ってプレイすると確実に驚愕する展開が待っている。
    • ネタバレになるので詳しくは伏せるが、主要登場人物であるサリバン、ステイシーの役割がガラリと変化している。
      • 主人公のパートナー的存在のレベッカも結末が大きく変化している。『2』では出番の多さの割に終盤であっさり殺されてしまったが、今作では正にヒロインと言って良い立ち位置に。
    • 主人公のフランクに合わせて、敵の犯行を撮影するシーンなどが追加されている。一方、バイクで列車を追いかけると言ったチャックならではのシーンが無くなっている場合も*19
      • ラスボス戦でもフランクの相手に相応しいトンデモなボスを相手にする事になる。
    • また、『2』の主人公であるチャックも登場するが…。
      + ネタバレ
      • なんとサイコパスとしての登場である。このシナリオでは娘のケイティが闘病虚しく死亡したことで精神を病んだ様子。
      • 『2』で思い入れのある人は「こんな形で会いたくなかった…」と思うかもしれないが、彼にとってケイティがどれだけ支えになっていたのかがよく判る演出とも言える。本編のチャックとて、一歩間違えばこうなっていたのだから。
      • 撃破後にフランクが少し視界を外にやった刹那の瞬間に忽然と消えてしまったことから、「この舞台はあくまでIF世界である(この結末を辿ったチャックは史実として存在しない →『3』には繋がらない)」と比喩表現がなされているのはせめてもの救いと言えるか。
    • 無印版と異なり「CASE WEST」に該当する追加ストーリーDLCが存在しないため、本作におけるエンディングAは完全にバッドエンドと言って差し支えない。
  • OVERTIME MODEで真のラスボスが要求するアイテム入手時、真のラスボスからの無線でアイテムの詳細を説明する台詞が追加された。
    • むしろ何故無印版で説明されないのかが疑問であったが…。
  • 新たな収集要素として「金庫の鍵」が追加。
    • これはUranus Zoneにある貸金庫で使え、中にある金やアイテムを手に入れたりすることができる。
  • 「TERROR IS REALITY」に代わり「サンドボックスモード」が追加。
    • このモードは時間制限が一切なく、好き勝手にシティを探索できる。ゾンブレックスを投与する必要もない。子持ちの父親としての責任感に駆られる必要も無い。エンディングが無くメインケースやサイドケースは発生しないため、ストーリー性はほぼ皆無。
    • 気ままに街をぶらつくも良し。本編では時間に追われてなかなか出来なかった遊びをするも良し。ゾンビ相手にひたすら無双するも良し。作りづらいコンボ武器を作って遊ぶも良し。何をやっても良い。
      • 実績やトロフィーには関係無いが、ゾンビがリスポーンしないので、その区域のゾンビを1匹残らず排除する事も可能。
    • シティの各所には「チャレンジ」が用意されており、それに挑戦することで金がもらえたり、好成績を出せばコンボカードが手に入ったりする。
    • 前作『1』の「∞ Mode」と同様、生存者も敵として襲ってくる。そちらと異なりこちらではライフが勝手に減らなくなり、回復アイテムも復活する。
    • 所持金や経験値は本編とサンドボックスモードで共有しており、それぞれのモードで獲得したお金や経験値を相互に持ち越すことができる。そのため、こちらのモードでお金や経験値をためてから本編を効率良く進めるということも可能。
    • ストーリー本編では終盤になって入れる様になるフェノトランス社の研究室も最初から利用可能。ここで入手できる武器B.F.G.の他、それを用いたコンボ武器のスーパーB.F.G.、ライトニングガン、レーザーガンもサンドボックスモードでは最序盤から作成可能となる。また、研究室外通路ではクイーンも沢山入手できるので緊急回避用の手段には困らず、至れり尽くせりな仕様となっている。
    • ちなみに開始時のデモによると、このモードでフランクさんがゾンビだらけのフォーチュン・シティに向かう理由はバケーションのためとのこと…あんたも十分サイコパスだよ。元より初代の世界観設定の解説ムック「デリュージョンズリプレイ」におけるサイコパス紹介ページのトリを飾ったのは他でもないフランク本人であり、外部出演作の格ゲーではゾンビ召喚技を「カムフレンド」「カムネイバーフッド」だの言ってたけど。
    • また、「TERROR IS REALITY」はストーリーとしてはちゃんと参加するシーンがある。
      • その内容は丸腰のフランクがリングの上で、投げ込まれる武器やリングのギミックを使ってゾンビ達と戦うというものだが、追加のゾンビはどんどん投入される上に、リングの外は観客ではなくゾンビで埋め尽くされており当然これらも襲って来る。こんな状況で生き延びてスコアを稼げという無茶ぶりである。フランク以外では生還すらまず無理ですって…。
  • CO-OPに参加すると、ストーリーに関係なく参加側は『2』の主人公チャック・グリーンになる。
    • アクションは『2』と同じなのでフランクさん独自のアクションが使用できないが、カメラは使用可能。
    • 喜びモーションを双方で近づいてやるとハイタッチする*20
  • トロフィー・実績の解除条件が全体的に緩和された。
    • 面倒な収集系は大幅に激減し、しかも舞台には必要数以上に用意されているという非常に優しいものに。
    • 難しいものが全くないわけではなく、歯ごたえのあるものもいくつかある。
      • 例としては、累計100000体のゾンビを倒す「マスタースレイヤー」や、最序盤で救出できるDenyceという生存者を終盤まで連れ回す「デニース?」に加え、CO-OPでサンドボックスモードのチャレンジ全てでゴールド評価を獲得する「フレンドからさらに多くのヘルプ」など。
  • 無印版には無いDLC「パラダイスパック」が配布された。
    • 無印版とはまた別の強化コスチューム4種を個別に購入出来るものと、ゲーム内仕様を組み替えるデバッグ機能を組み込んだ「GAME BREAKER」が存在する。
    • 前者は「BBQ Chef」「Firefighter」など強力な効果を持つコスチュームがある一方で、後者は「全コンボカードをアンロック」「ゾンビがフランクさんに気付かなくなり攻撃されなくなる」「武器の耐久力/残弾数が無限になる」「サイコを一撃で倒せる様になる」「ダメージ無効」などの文字通りバランス壊滅級のコード実行。
    • 他にも「フランクの身体の一部のサイズが巨大化」「カメラ角度を変えるとフランクの身体がペラペラの紙の様に見えるペーパーマリオリスペクト」「銃系統の武器で撃ったゾンビをチキンに変えてしまう楳図漫画の世界」などのネタ全開のコード実行が存在する。
      • 普通にプレイする分においてゲームとして成り立たなくなるため、こちらの場合は実行した時点でセーブ/実績&トロフィーの解除が適用されなくなる。

賛否両論点(OTR)

  • 攻略に有用な特殊効果を持つコスチュームがDLCではなく普通に入手可能になったため、攻略を重視するなら基本的にこれらのコスチュームを着続けることになり、コスチューム選択の幅が狭まっている面もある。
    • もっとも先述の通り特殊効果を発揮するためにはコスチュームをフルセットで揃える必要があり、それらのコスチュームを自力で集めるのは困難なので、やり込みの浅いうちは特殊効果を意識せず自由なコスチュームで遊ぶ人も多いと思われる。
  • ストーリーモードの中盤のメインケースで、時間内に100万ドルという高額を用意する必要がある。
    • 効率良く金を集める手段はいくつかあり、また次周への引き継ぎプレイやサンドボックスで金を貯めても良いのでそこまで無茶なゲームバランスというわけではないのだが、金稼ぎのために相応のプレイスタイルを強要される。サンドボックスを一切やらずにストーリーモードだけ進めていた場合、人によっては詰みかねない。
    • 丁度、近い時期に100万ドルを稼げるサイドケースも発生するが、よりによって着信なしの上に長時間拘束されながらポーカーに勝たなければならないので、事前情報無しでは活用は厳しい。

問題点(OTR)

  • バグがかなり多い。フリーズ等のヤバい系統の割合も高い。例としては…。
    • 関係ない強化本で武器が強化される。また、本来ならば強化できないはずのコンボ武器も強化対象になっている。
    • サバイバーに渡した銃系統の武器アイテムを返して貰った際、渡す前の残弾数に関わらず残弾数が1になる。
    • とあるサイドケースをクリアしたのにクリアしていない状況になる。
    • PS3版のみ、エンディングでSELECTもしくは×ボタンを押すと確実にフリーズする。つまりスキップが不可能(他の機種ではスキップ可能)。
      • 対処方法はなく、ボタンを押さずに最後まで見る以外にない。周回してナンボのゲームなだけに非常に面倒くさい。
    • サンドボックスモードで映画館に行き、映画を見ようとするとフリーズすることがある。
    • とあるアイテムをある攻撃方法で破壊するとワープする。
    • スケボーを使っているといきなり空を飛ぶ。
    • …等々。そのほかにも多数存在する。
      • ただ、普通にプレイして発生するバグはあまりないのが救い。それでも安全の為に細めなセーブが推奨される。
  • 新エリアのUranus Zoneがかなり重く、ここだけfpsが著しく落ちる。
  • サバイバーの位置・出現日時・場所、アイテムの配置場所の大半が『2』と異なるため、『2』経験者は煩わしく感じる。
    • また、発生時間が変わっていないサイドケースでも着信がなくなって気づきにくかったり(「ロックコンサート」「別離…」等)、『2』より救助に手間がかかる(「ATMへ走れ!」「親子喧嘩」など)ことが多くなっている。
    • 特に強化本の配置は大幅に変わっており、刃物強化やリーダーシップなど『2』より楽に入手できるようになった物もあれば、体力回復量増加やバイク強化など入手が面倒になったものまで様々。
    • サンドボックスモードや金庫の鍵が追加されたためか、乗り物の鍵が値上がりしている。SUVに至っては250万ドルも必要。
    • 尤も、これらが『2』と全く同じだと、それはそれで「操作キャラが違うだけの手抜き」と思われかねないが…。
  • 「ビビらせポイント」が非常に鬱陶しい。
    • 新要素として追加された、倒れているゾンビ等に近づくとゾンビに襲われるというパニックイベント的なものがある。
    • しかし、ゾンビそのものに驚くのではなく、発生時の効果音が他と比べてやたらと大きく設定されており、それのせいでビビらせているだけである。
    • 急いでいる時にやられるとイライラするだけな上、発生はランダムなのでタチが悪い。というか単純に心臓に悪い。
    • 中には曲がり角などの死角から飛び出してくるポイントもあるため、警戒のしようがない。さらにセーブポイントであるトイレの個室に潜んで奇襲をかけてくることまである。
      • 一応カメラを回転させて確認したり、壁を向いている棒立ちのゾンビや倒れているゾンビを攻撃するといった方法で対処は可能だが、いちいちそれをやるのは面倒であることに変わりない。
    • ホラーゲームというジャンルではあるが、おバカ要素のほうが強いこのゲームにおいて何故今更このようなものを追加させたのかは不明。
    • Win版では発生時の効果音は削除されている。
  • 一部単語はムービーの字幕まで英語表記になった。
    • 例としては『2』ではムービー時は「ゾンブレックス」と日本語表記だったのに、本作では「ZOMBREX」になってしまっている。何故そこまで徹底するのか。
    • そのため、本作はシリーズでも最も日本語表記の少ない作品と言える。

総評(OTR)

大きな問題であったロード時間を改善、その他の要素も復活・追加された。
そして何より我らがヒーロー・フランクさんが主役に返り咲いたのはファンを喜ばせ、本作は高い評価を得た。
ただ、今度はバグが多いことが不満点となってしまった。これらのバグがなければ文句なしの良作だったために惜しまれる。


余談(OTR)

  • 本作でのフランクの性格は全体的に悪趣味で過剰な悪ノリ具合が増加傾向にあり、PVの時点でウラノスゾーンを満喫しながらゾンビをおもちゃにして遊ぶ映像が中心となっている。
    • 様々なサイコパスの最後を見届けた後の台詞全般から見ても、えげつない光景にもまるで動じずに当然の報いと言わんばかりの皮肉たっぷりの台詞を呟くのが通常進行*21。中でも『OTR』独自のサイコパス、エヴァン撃破時にフランクが取った行動は完全に狂人のそれと言って差し支えない。
    • 上述の「デリュージョンズリプレイ」でのサイコパス紹介ページのトリを飾ったのが他でもないフランクというのは「プレイヤー自身の行動」によるメタ視点でのネタに過ぎないが、本作ではただでさえ自身のゾンビ化を大金で抑えているのに加え、スキャンダルにより信用を失ったことで利己的なリアリストへと心境が変わってしまったという下地があるので、妙に嫌な部分での「フランクもサイコパス」説への説得力が生まれている。
    • 前述したように『OTR』のストーリーは次回作に繋がらないのだが、最新作『4』におけるフランクの性格や言動は過去作の『2』や『3』と矛盾している点がある*22ため、『4』の世界は『OTR』から派生したパラレルワールドではないかと考察するユーザーも存在する。
  • 本作のサイコパスの内、無印版でのアントワヌはキャラ名称が「アントワン」となり、肩書も「フランス料理の帝王」から「イタリア料理の帝王」へと変更されている。
    • また、攻略本「最終攻略マニアックス」におけるデータベースではブランドンのファーストネームが無印版では「ウィットテイカー」だったものが本作では「ホイッタカー」となっているが、どちらが正しい発音かは不明(表記ゆれの範囲ではあるが)。
    • さらに、生存者の1人「LaShawndra*23」の読みは本来「ラージェンドラ」となるが、同様に攻略本のデータベースでは本作における発音は「ラシャンドラ」となっている。

その後の展開

  • 2016年9月にはPS4/One/Winへの移植版が発売されたが、PS4版に限りPS3版であったフリーズバグ等がそのまま残っている。
    • エラーやバグが起こるとすぐに強制シャットダウンとなるため、細目なセーブが欠かせない。ゾンビよりもサイコパスよりもエラー落ちが怖い。
    • また、上述の通り360版限定のDLCのシナリオは全プラットフォームで未収録である。
+ タグ編集
  • タグ:
  • 2010年
  • PS3
  • Xbox360
  • Windows
  • ACT
  • カプコン
  • DEADRISING

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年10月23日 15:15

*1 ただし、チャックは前作時点のフランクよりも年下。やはり家庭を持つか否かの違いは大きいようだ。

*2 この両名は過去に『ブレス オブ ファイア』シリーズのシナリオを手掛けていた。

*3 稲船氏のインタビュー動画では、「特定の物事が流行ると、必ずそれを使って金儲けをしようとするヤツがでてくる」とのことなので、こういった展開が描かれるのは必然的であったとも言える。

*4 ただし、ケースを順当に進めていくと72時間では終わらなくなる(OVERTIMEとは別に)。

*5 真の最終章となるDLC「CASE WEST」に続くのがこちらのエンディングである。

*6 DLC「CASE WEST」のストーリーを経由しなくても続編の『3』の展開に無理なく繋がるため。

*7 威力が下がる訳ではないが、ヘビーアタックが使えなくなり、敵撃破時の獲得PPも半減する。

*8 若干異なるが、前作のWii版『ゾンビのいけにえ』にも金銭と買い物の概念はあった。

*9 歌手のビビと、(テッドの唯一の友である)虎のスノーフレイクの合計1人と1匹。

*10 しかし車椅子には乗る。

*11 前作はCERO:Z(18歳以上のみ対象)にも拘らず、人体切断描写や内臓描写がカットされていた。

*12 相手のアイテムが2つ付いているゾンビに自分のアイテムを装着すると妨害ボーナスが入る。

*13 ホンモノの虎。特に虎は本人曰く「最高のプレゼント」らしい。恐ろしい娘である。

*14 部位切断されたゾンビは放っておいても時間経過で死ぬ仕様となっており、消化斧がかすっただけでも時間差で倒すことができる。

*15 スレッジハンマー+消化斧で作成できるコンボ武器。

*16 2020年代現在は『CASE WEST』に限りXboxストア独自のレーティングで「16才以上対象」である為、クレジットカード以外でも購入が可能。

*17 一方、ムービーの字幕にまで英語表記が入り込んでいる場合もあり、もうこれはシリーズの拘りの模様。

*18 『2』の強さには及ばないが、『1』は行動そのものが不具合レベルで奇怪な行動を取りがち。

*19 ちなみに、フランクは列車を追いかけるまでもなくその場で飛び乗ってしまう。さらにその時点でサバイバーを連れている場合、イベント終了後に「サバイバーが走って列車に追い付いてきた」展開となる。これにはフランクも驚愕の一言を寄せることに。

*20 『2』ではゲーム中でのコミュニケーション手段が皆無だったため、ジャンプや呼びかけなどで代用するしかなかった。

*21 これに関しては大本の映像となる『2』でのチャックの動きや言動に合わせる必要があったというのも理由だろうが。

*22 フランクが『4』の作中において「2度のアウトブレイクを生き延びた」と発言しているなど。

*23 CASEが始まってセーフハウスまでの通路からロイヤルフラッシュプラザに出たカフェですぐに対峙する黄色い服の女性。