銀河お嬢様伝説ユナFX 哀しみのセイレーン

【ぎんがおじょうさまでんせつゆなえふえっくす かなしみのせいれーん】

ジャンル アドベンチャー
対応機種 PC-FX
発売元 ハドソン
開発元 ハドソン、ウィル、レッドカンパニー
発売日 1996年3月8日
定価 8,800円
判定 シリーズファンから不評
ポイント OVA版の使い回し
退屈or不親切
光の救世主はFXの救世主にはなれなかった
レッド・エンタテインメント開発ギャルゲー


概要

銀河お嬢様伝説ユナのメディアミックスによるOVAの1作目「哀しみのセイレーン」をゲーム化した作品でシリーズ全体では3作目。
アドベンチャー面はユナ、ユナ2同様のコマンド選択式でユナ2の3Dダンジョンの要素が引き継がれ、ミニゲーム数が大幅に増えている。

問題点

  • ストーリーからCG、ムービーまでOVA版の使い回し。
    • そのため、OVA版視聴済みのプレイヤーからしてみればストーリーは分かり切っており、わざわざプレイする意味がない。
    • 同時期からCD-ROMに加え動画再生機能の登場により、キャラゲーでは原作となるアニメーションを使う演出も見られるようになったが、本作はOVA版の要素を取り除いたらほとんど何も残らないレベルまで使い回されている。
    • そのムービーも画面より小さいウィンドウに表示されるため解像度の悪さに拍車を掛けている。PC-FXの唯一の売りが…。
  • ストーリー面の問題
    • シリーズの魅力の一つである星々を転々とする展開がない。
      + ネタバレあり
    • それと比べて本作はユナが無実の罪で捕まり、処刑されかけるというもの。アニメとしてはこれでいいのだがユナシリーズのゲームとしては向いていない。
    • それを補うためか途中でユナが脱走し出口を求めてさまよう展開があるのだが、そこで操作することになる3Dダンジョンが、一本道で途中にある部屋を回りロックを解除しながら進むという非常に単純なもの。しかも結局捕まりOVA版同様の展開に戻る。
    • OVA版から削除されたシーンがいくつかあり、OVA未視聴の場合には展開が急すぎて何が起きたか分からなくなってしまう部分がある。
  • 元のOVA版が2話しかないためミニゲームや3Dダンジョンを挟んでも2、3時間で終わりボリュームも不足気味。
    • シナリオとリンクした内容のミニゲームもあるが関係の無い物も。
  • ミニゲームの一つであるスロットの要素が入った着替えゲームがノーヒント過ぎる。
    • 服や靴を何種類かの中から選び制服、私服に着替えされるという内容なのだが、なんとノーヒントで見本となるべきものがない。
  • 他のユナシリーズにも言えるがシリーズ未経験者だと解らない部分がある。
    + ネタバレあり
    • 一番最初のプロローグで前作「ユナ2」のラスボスと戦うことになる。大した説明も無くいきなり戦うためユナ2をプレイ済みでないとチンプンカンプンになる。
    • イベント戦闘の類ではなく下手すると負ける。プロローグなのに・・・。
  • BGMがOVA版と違う。
    • ユナシリーズは2から、セーラームーン等の音楽を手掛けた有澤孝紀氏がBGM、歌の作曲を担当したのだが本作では氏の担当したBGMは使われていない。
    • 新規のBGMはシーンによって使い分けられておらず一定の区切りごとに変わるため、OVA版では、シリーズを象徴するBGMのシーンや、BGM無しのシリアスなシーンでもそのまま同じBGMが流れ続ける。クオリティもOVA版と比べると劣る。

賛否両論点

  • アドベンジャーゲームとしては謎解きなどの要素は皆無で、選択肢の度に正しいコマンドを選択するだけで進行する。
    • アニメの様にテンポよく進められるととるか、物足りないととるかはプレイヤー次第。

評価点

  • 削られたシーンもあるが、OVA版未視聴ならアドベンチャーゲームとしては一応、楽しめる。
    • アドベンチャーのシステムは、『ユナ2』に近く短いが特に出来が悪いわけではない。
    • DVDがプレミア化しているため代わりにはなるかもしれない。
  • OVA版視聴済みのプレイヤーならどの選択肢を選べば進行するか、というのがある程度分かるため余計な選択肢を選んでOVA版にはなかった各キャラのぼやき、やり取りを聞く楽しみはできる。
  • おまけとして設定資料やグッズの画像が見られる。
  • 一応、新規に追加されたCGやムービーもある。
  • オープニングとエンディングムービーだけは他のPC-FXのソフト同様、ウィンドウ無しで見られる。

総評

アドベンチャーゲームとして破綻した部分こそないものの、OVA版そのままで視聴済みプレイヤーには退屈、未視聴のプレイヤーにも不親切と視聴済み、未視聴どちらのファンを狙いにしたか解らない。他のジャンルならOVA版そのままでもまだ良かったかもしれないが、アドベンチャーゲームとしては致命的とも言える。
PC-FXのタイトル不足の危機感でやっつけで作ったかは不明だが、そう言われても仕方の無い出来。


その後の展開

  • 本作の発売後OVA二作目「深闇のフェアリィ」が発売されたがそのゲーム版は制作されず、最終作の『3』はSSで発売、後にPSに移植された。