マジック大全

【まじっくたいぜん】

ジャンル マジック実演ソフト
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 256MbitDSカード
発売元 任天堂
(マジック考案:テンヨー)
開発元 エイティング
発売日 2006年11月16日
定価 3,619円(税別)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
備考 マジック大全トランプ付き
判定 クソゲー
ポイント 異常に薄いボリューム
DSで出来るマジックしか収録されていない
Touch! Generationsシリーズ

概要

Touch! Generationsシリーズの一つのマジック練習ソフト。ジャンルは一応実用ソフト…と言えるかは不明。
マジック用品の発売を主にしているテンヨーが協力している。

大合奏!バンドブラザーズ』からバーバラが案内役としてゲスト出演している。

システム

  • ゲームモードは「ひとりでマジック」「魅せるマジック」「不思議トレーニング」の3つ。
    • 「ひとりで」はこのゲーム自体がマジシャンになり、不思議な現象を体験させてくれるモード。
    • 「魅せる」はプレイヤー自身がマジシャンになり、このゲームを用いたマジックをやらせてくれるモード。内容としては「相手が選んだカードをDSがいつの間にか認識している」「相手の誕生日を当てる」など。
    • 「不思議トレーニング」はちょっとしたミニゲームやマジックの練習モードが収録されている。
  • 最初は一部のマジックしかできないが、マジックをやる度に「不思議ポイント」が加算され、一定値になると新しい項目が解放される。
    • 同じマジックを何度もやってもポイントはもらえるが、一日にもらえる不思議ポイントには上限が設定されている。

問題点

  • 収録マジック数が異常に少ない
    • 「ひとりで」8種類、「魅せる」14種類。たったこれだけである。
      • 正直全部通してプレイする程度なら1時間で終わる。そのくせ、不思議ポイント配布に制限が設けられているせいで、一日に解放されるマジックを出し惜しみされている感がある。日付設定いじる荒技もあるが。
      • ポイントの配布方法も、最初は一日100ポイントもらえるのに、2日目からは80ポイント、しばらくすると60ポイント…ともらえる上限がなぜか低くなる。しかも次第に次のマジック解放に必要なポイントも上がるので余計出し惜しみ感がある。
  • 収録マジックの内容自体も問題あり。
    • 「ひとりで」は大半が魔方陣系や数字トリックなど、「マジック」と言うにはかなり地味な物ばかりである。「数学的に必ずそうなることが決まっている」ネタを何度ももったいぶって見せられても言葉に困る。
      • 「トゥデイズ・スペシャル」というマジックでは数字を書かされるのだが、異常に認識が悪い。10種類の数字を認識するだけなのに、何度も書き直される。数字ぐらい自分で書かなくてもキーボードから選ぶ方式でも良かったのでは…。
    • 「魅せる」のトリックは実は多くが共通。「入力方法に秘密があって実はいつの間にか相手の選んだカードを表示できるようになっているんだよ」系のトリックが大半を占める。
      • 確かにDSで出来るトリックなど、そうバリエーションを作れるものでもない。しかしそもそもDSとこのソフトがないと出来ないマジックしか練習できないというのは、「構造的にどうなのよ?」と言ったところ。
      • 「実はLRボタンを押す度にモードが切り替わる」というマジックも3つも含まれている。「種を見破ってやろう」と身構えている相手の目の前でこっそりLRボタンを押してしまうとバレバレである。それをかわす話術や見せ方がマジシャンの本領ということかもしれないが…。
      • 「魅せる」の大半はカードの絵柄当てだったり、相手の指示する物を当てたり…と内容自体も重複が多い。
  • というかマジックそれ自体がショボくてチャチ。
    • 「台の上に乗った美女を変身させましょう」という大がかりなマジックさえ、画面の中の美女が煙を上げて変身するだけのため盛り上がりに欠け、他は「下画面に書いた目が目的の方向を見る」「下画面に書いたトランプが相手の選んだカードに(ry」「下画面に書いた手が(ry」「犬が相手の選んだ物を持ってくる」「2本のキャンドルのうち相手の選んだ方だけ消える」など根本的に地味なものばかりである。
      • 「ひとりで」に至っては前述のように大半数字トリックなので余計地味。ちなみに8種類中6種類が数字トリックである。

評価点

  • 個々のマジックは、種さえ分からなければ確かに不思議に感じるものも多い。
    • 「見破ってやろう」という心構えで挑むとあっさりバレる程度のものが多いが、あるいはそれも無粋なのかもしれない。飲み会などで軽く見せる分には盛り上がりそうではある。
  • 「不思議トレーニング」はまだ楽しめる。
    • トランプの一人遊び2種類と鏡文字の練習、それに絶対時感などが遊べる。
      • 一人遊びは単純ながら戦略性の必要な「モンテカルロ」と「子猫の行列」。「子猫の行列」はオリジナルと思われるゲームだが完成度が高い。
      • 鏡文字は反転した文字を書くだけだが、これも単純なのに意外なほど難しい。
      • 絶対時感は10秒、30秒、60秒を感覚に頼って計測するモードだが、これもシンプルなのになかなか正確には行かず難しいゲームである。
  • 同梱トランプは流石は元祖花札屋の任天堂だけあり、しっかりした作りで評価は高い。
    • もちろんこれにもマジックの種が仕込まれている。なお、収録マジックの一部は一応このトランプの使用を前提にしているが、無くてもなんとかなる。

総評

ゲームではなく、パーティーグッズとして見るとまだ多少は評価できる。しかしタイトルから「様々なマジックの練習ができるキット」を想像して買うと間違いなくガッカリする。
ハッキリ言えば「人に見せて盛り上がるためだけのソフト」なので、一人でやろうとすると根本的にやる価値がなくなる。
人にもよるが、種を見破ろうとせずただ無心に「不思議だなぁ」と眺めるのが一番楽しめるかもしれない。
ただ、本気でマジックの練習をしたいなら市販のマジック本を、安価でちょっとしたマジックをしたいなら安価かつ気軽にできるマジックグッズをオススメする。

余談

  • 発売時にはローカル局などで現役マジシャンによる実演長尺CMを見ることができた。
  • 2000年代前半の任天堂は以下の通りなぜかマジックにお熱であり、このゲームはその路線の集大成といえる…のかもしれない。
    • 長年続けていたゲーム情報番組の最終作となった「マリオスクール」終了後に「マジック王国」を開始。
    • GBA『くるりんパラダイス』にはマジック団の新キャラを登場させるとともに、デジタルマジックなる本作の原型ともいえるモードを収録している。
      • GBAの起動画面に表示されているロゴをL・Rボタン念力でねじ曲げるマジックなどがある。