半熟英雄
【はんじゅくひーろー】
ジャンル
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リアルタイムシミュレーションRPG
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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メディア
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1Mbit+64kRAMROMカートリッジ
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発売元
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スクウェア
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開発元
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スクウェア ビッツラボラトリー
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発売日
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1988年12月2日
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定価
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5,800円
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配信
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バーチャルコンソール 【Wii】2007年10月30日/500Wiiポイント 【3DS】2013年10月30日/500円 【WiiU】2014年4月9日/514円
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判定
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なし
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ポイント
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実は結構シリアスな第一作 システム自体は本作時点でおおむね完成済 FFの召喚システムの元ネタ
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半熟英雄シリーズ
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概要
家庭用ゲーム機としては初のリアルタイムストラテジー形式のシミュレーションRPG。
シミュレーションにありがちな複雑なシステムがほとんどなく、感覚的に遊べられるようハードルが低い作りとなっていることが特徴。
最大の特徴は、「エッグモンスター」と呼ばれるモンスターを召喚出来る「たまごシステム」である。
これが当シリーズを代表する要素となり、また『ファイナルファンタジー』シリーズに「召喚魔法」として導入されたことでも知られる。
特徴
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主人公の名前入力のほか、3つのシナリオから1つを選択してゲームを始める。
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各シナリオではマップの形状、城の数や配置、勢力状態が異なる。1が最も簡単、3が最も難易度が高い。
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「シナリオ」と表現されているが、本作にいわゆるストーリーは存在しない。
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フィールドに存在する自国「アルマムーン」以外の他国の城を全て攻め落とし、自軍の城に統一するのが各シナリオの目標となる。
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フィールドには点在する城のほか、山や森や海、道や川といった地形が存在する。将軍は障害地形を進む際、減速する。
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次作以降と異なり、フィールドには自国以外に複数の国家が存在する群雄割拠の構図となっている。敵国同士の潰し合いも行われる。
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城には国家所有の城のほか、4種類(ウォーター/グリフォン/ゴブリン/ガーゴイル)の「モンスターの城」が存在する。モンスターの城は攻め落とせないため、クリア条件の対象外である。
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自国の城が全て攻め落とされるとゲームオーバーとなる。
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1つでも城が残っていればよく、初期所持の城「アルマムーン城」が攻め落とされても他の城を持っていればゲームオーバーにはならない。
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フィールドでの行動は「将軍」を1単位として行う。
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自軍の城から将軍を出撃させ、他国の城に攻め込ませる。将軍に移動指示を出すとマップ上をリアルタイムで歩いていき、他国の将軍か城にぶつかった時点で戦闘になる。
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移動は「目的地」をピンポイントで指定し、真っ直ぐそこに進ませる形でのみ行える。
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障害地形や他国の将軍を避けて進ませたい場合は、迂回するようにこまめに目的地を指定してやる必要がある。
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目的地に着いた場合は、そのままそこに留まり続ける。城に攻め込むことを指示した場合はいいが、フィールドの1地点を目的地とした場合は、再度指示を出さない限り立ち止まったままになってしまう。
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敵国も同様に将軍で攻め込んでくる。自国の将軍にフィールド上でぶつかればそのまま戦闘になるし、城まで攻め込まれた場合は城に残っている将軍を使って防衛戦を行う。
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当然、攻め込まれた城に将軍がいなければ、城はそのまま取られてしまう。位置的に攻め込まれる可能性のある城には、将軍を残しておく必要がある。
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敵はフィールド上での迂回や停止を行わず、こちらの城まで一直線の移動経路しか取らない。
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1つの国の城を全て攻め落として滅亡させた場合、フィールド上を移動しているその国の将軍もその時点で消滅する。
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国家所有でないモンスターの城は攻め落とせない。代わりに、攻め込んで勝利すると、その将軍のおはらい状態(後述)を回復してくれる。
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初期状態で使用できる将軍は、主人公、ゼウス、ヴィーナスの3人。後から追加で雇用できるが、月ごとに賃金が掛かるのでたくさん雇えばいいというものではない。
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主人公は特別な存在であり、賃金不要、全パラメータが高い代わりに敗北は即ゲームオーバーとなる。
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ゼウスやヴィーナスは初期メンバーだが、高い能力値以外は後から雇用する将軍と差異はなく、失ってもゲームオーバーではない。もっとも、万が一失ってしまうとかなり致命的だが。
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戦闘は大きく
「将軍同士でのリアルタイム戦闘」
と
「エッグモンスターを使ってのコマンド戦闘」
に分かれる。最初は必ず将軍同士の戦闘になる。
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将軍はそれぞれ最大4人の兵士を従えており、画面では両軍の将軍&兵士がバチンバチンと中央でぶつかり続けることで自動的にお互いのHPがどんどん減っていく。相手のHPを減らすスピードは将軍の「せんとう」ステータスに依存する。
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Aボタンを連打すると、その間ゲージを消費して将軍の攻撃力を上げることが可能。
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HPは必ず兵士⇒将軍の順に減っていき、HPが0になった兵士は画面から弾き飛ばされて死亡する。兵士の数が減ることで将軍の攻撃力も弱まる。将軍のHPが0になった場合は死亡、自国の将軍だった場合はロストして使えなくなる。
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両国の将軍の攻撃力に差がある場合、将軍同士がぶつかって弾き飛ばされる際に、弱い方の将軍が壁に叩き付けられることがある。この場合にもダメージが発生するため、更に効率よくダメージが入る。
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将軍に「きりふだ」を持たせている場合、任意のタイミングでメニューを開き使用することで、上記の自動攻撃とは別に相手を攻撃できる。
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城攻めの場合、城を守る側は城の築城レベル(後述)に応じて強さの補正が掛かり、築城レベルが高ければ複数の将軍を順番に出すこともできる。
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戦闘からは「退却」も可能だが、一定確率で失敗してしまいダメージを受ける。
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いくつかの将軍は「たまご」を持っている(持っていない将軍も多い)。戦闘中にメニューから「たまご」を使うことで、「エッグモンスター」を使った戦闘になる。
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「たまご」を使うと祈祷師が現れ、妙ちきりんな祈祷の歌を歌いながら将軍や兵士と一緒にたまごの周りを舞い踊った後、エッグモンスターが出現する。エッグモンスターが出現すると将軍はいなくなり、代わって攻撃を行う。
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エッグモンスターが出現している限り、将軍や兵士はダメージを受けない。ただし、万一エッグモンスターのHPが0になってやられてしまった場合、たまごが壊れてしまい、その将軍は以降たまごを使えなくなる。
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エッグモンスターはそれぞれ2つずつの技を持っており、毎ターンいずれかの技をコマンドで選んで使用させる。そのほか、危ないと思ったら、エッグモンスターを「たまごに戻す」ことで将軍戦に戻すこともできる。
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各技には攻撃回数が設定されており、1回だがダメージの大きいものもあれば、ダメージが小さいが複数回攻撃のものもある。
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攻撃回数1回につき1体の相手にしか当てられない(1回の攻撃で兵士を何人も倒したり、兵士を倒した際の余剰ダメージを将軍に貫通して与えたりすることはできない)ので、技に設定されている攻撃回数は重要になる。
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相手将軍の攻撃もコマンドになる。兵士と将軍が個別に1度ずつ攻撃する「通常攻撃」か、兵士と将軍が1度一斉攻撃する「猛攻撃」のいずれかをランダムで使って来る。
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通常攻撃は1発2発外れてもダメージが入るので安定性が高いが、その分ダメージ自体は若干低め。猛攻撃はダメージが高いが、攻撃回数が1回のため外れるとノーダメージになってしまうというリスクがある。
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もっとも、本作は相手がたまごを使わず、こちら側が通常攻撃と猛攻撃を選択する機会はないため、この違いをそこまで意識する必要はない。
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出現するエッグモンスターは、その将軍が持つたまごの種類と「おはらい」の状態によって決まる。
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たまごを使う度に、出現するエッグモンスターはどんどん弱いものになっていってしまう。初期状態で出せるエッグモンスターは強力で、将軍相手に負けることはまずないが、2回もたまごを使うと将軍と対等かそれ以下になるようなエッグモンスターしか出て来なくなる。
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前述のモンスターの城にておはらいの状態を回復することで、出現するエッグモンスターのランクは再び強化される。
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フィールド上で一定時間が経過すると1ヶ月が経過し、「月一コマンド」と呼ばれるコマンド画面となる。
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最初にランダムでイベントが発生する。収入が入ったりお金を取られたり、きりふだが貰えたりと様々。
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将軍が加入するイベントもある。ただ、3人の将軍の中からランダムで選ぶ形になるため、好きな将軍を選んで自軍に加えることはできない。
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ランダムイベントの後は、(保有している城から入る収入合計-将軍への賃金合計)を定期収入として入手し、資金を使って「将軍に付ける兵士の補充」「きりふだの購入」「保有している城の築城」を任意に行うことができる。
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築城に掛かる費用は、その城に駐在している将軍の「ないせい」値によって変動する。月一コマンド時点で将軍のいない城は築城できない。
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本作の時点ではコミカルなイベントこそあれど、ストーリーなどにはシリアスな点が散見され、シリーズで一番シリアスな作品となっている。
評価点
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前述の通り、わかり易く簡単なシステム。
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強さを示す「せんとう」、築城にかかる費用が安くなる「ないせい」、1か月ごとに所持金から引かれる「ちんぎん」などパラメータがかなり分かりやすい。
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戦闘は字面で説明すると若干長くはなるが、基本は単純。基本的にAボタン連打、危なくなったらきりふだやたまごを使う、と難しくはない。
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それでいて敵城を攻めるタイミング、守るタイミング、将軍の動かし方、といった戦略シミュレーションの基本的な要素を押さえており、ライト層も楽しめるシミュレーションとして理想的に仕上がっている。
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これらの基本的なシステムはシリーズ最新作まで全く変わっていないのも、本作の完成度の高さの証左と言える。
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月一イベントの種類もソツがなく豊富。
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収入が2倍になる「豊作」、逆に半分になる「凶作」、敵将軍の暗殺や切り札を売ってくれる商人など。
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ファイナルファンタジーシリーズと同じ植松伸夫氏による曲調は軽快で、雰囲気に合っている。
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エッグモンスターを呼び出した際は、エッグモンスターの強さに応じて3種類の曲が流れ、強いモンスターは将軍への無双感、弱いモンスターはへっぽこ感を演出してくれる。
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フィールドのBGMは季節によって変化するため、4種類存在する。
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そのうち1曲はスタッフロールにも流用されてはいるが。
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台詞回しなどに見られる独特のセンス。
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「はい」「いいえ」の選択肢が
「うむっ!」「いかんっ!」
になっていたり、
ゲームオーバーが主人公の葬式
だったりなど、次作以降の特徴となるバカゲー的要素の片鱗は本作から見られる。
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シリーズの顔である、たまごを使い倒した際に現れる最弱のヒーロー「エッグマン」も本作の時点で存在する。「エッグパンチ」「エッグキック」とそれっぽい技を持ってはいるが、
いずれも威力0で全く役に立たない。
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もっとも、本作では使用回数限界までたまごを使うことが少なく、見る機会は限られるが。
賛否両論点
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全体的に月一コマンドの自由度が低い。
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将軍の雇用が月一コマンド内でのイベント扱いのため、自由に雇用することは出来ない。
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たまごの回復が月一コマンドから選択できず、わざわざモンスターの城に行って回復しなければならない。
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しかも、回復のおはらいをするためには1回戦闘に勝つ必要がある。1回勝てば次からは自由に回復できるのだが。
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また、たまごの回復は出来てもたまごの復活は出来ない。新たに卵を入手することもない。
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きりふだは1月ごとに5種類売りに出されるが、いずれも1個ずつしか買えない。1個買ったら次の月一コマンドまで待たなければならない。
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もっとも、これらは知名度の高い次作以降と比べてというところが大きく、本作内ではバランスを崩している訳でもなく、さして問題のある要素ではない。
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エッグモンスターの性能。
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エッグモンスターは絶対的な強さを持っているわけではない。とりあえず召喚すれば勝てるレベルの強さを持つエグモンが出るのは初回のみで、その後は強い将軍が相手だと普通に負けてしまうくらいに頼りないのが大半。
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戦闘におけるエグモンはあくまで補助的な役回りに留まり、エグモン+人間の総力戦でなんとか敵に打ち勝つ場面が多く、これを燃える協力体制ととるか単に爽快感がないと取るかで評価が分かれる。
問題点
本作はシステム面では簡単ではあるものの、難易度面では次作以降ほど簡単ではない部分が多い。
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本作には「大陸統一」以外に明確なストーリーはない。
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シナリオ1~3のいずれをクリアしても、どれも同じエンディングを迎える。
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ただし、最高難度のシナリオ3のみ、ある条件を満たしてクリアするとスタッフロールが流れる。
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シナリオが多ければそれでもいいのだが、本作のシナリオは3つと決して多くはない。時代を考えれば致命的なレベルではないものの、ややボリューム感に欠ける印象は否めない。
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敵勢力が複数いるが、そこまで明確な差異がある訳でもなく個性は薄い。
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ゲーム進行が長引くと、必然的に敵勢力のうちの一つが自軍以外の城すべてを落としてしまう。
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外交や同盟などの要素もないため、敵勢力が複数ある意味自体もあまり無い。
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ただし、敵のみ支配城数に応じて攻撃力にプラス補正が付く。そのため、ひとたび大国が出来ると手が付けられない強さになってしまう(最強のパラメータを持つ主人公でも、白兵戦では三流クラスの将軍に苦戦するようになる)。そこで、領土を拡大しやすい強国(オルメカ国など)を先に叩く、あるいは逆に思い切り手強い敵国を育ててみるなど、プレイヤーに戦略の幅を持たせる意味はある。
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戦闘からの退却に失敗するとダメージを受ける都合上、退却が戦略に組み込みづらくなっている。
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本作は将軍の補充が困難で、万一将軍を失うとダメージが非常に大きいこともあって、可能性のレベルでも将軍を失うような選択肢は取りにくい。
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収入と支出のバランスが結構シビアで、ジリ貧状態で戦うことが多い。
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初期メンバーであるゼウスとヴィーナスの賃金を払った後、その月に消費した(死亡してしまった)兵士を補充するだけでも序盤は結構カツカツ。これに新しい将軍を雇っても、すぐに解雇するようなことになることも多い。
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後半になればある程度資金の余裕も出て来るが、その頃には戦況も安定し、新しい将軍はそこまで要らなくなっている可能性も高い。
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41種と多くのエッグモンスターが用意されているにも拘らず、それらのごく一部しか見ずにゲームを終えてしまうことが多い。
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初期メンバーである主人公とゼウスはタマゴグループが同じであるため、同じエグモンが出てきて面白味に欠ける。
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各シナリオもそれほど長くなくクリアできるので、初期状態で召喚される「サイクロプス」「スパルタ」「マシンナイト」+数体ぐらいしか見ずに終わる、ということも十分あり得る。
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おそらく本作のイチオシであろう美少女モンスター「ヒュドラ」は、モンスターの城で決まった順番でおはらいをしなければ出てこない。
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モンスターの城で何度もおはらいをして貰い、おはらいの順番を変えれば様々なモンスターを見ることができるが、時間的にかなりの手間がかかる。
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シナリオ1~2はその前にクリアができてしまうし、逆にシナリオ3は難易度がシビアすぎて、呑気にタマゴ作りなどしている余裕はない。結果的に趣味になりがち。
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味方の将軍同士が接触すると「合流」したとされ、両者とも勝手に待機状態になってしまうため煩わしい。
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本作では将軍の当たり判定がシビアなので、2人の将軍を同じ方向に進軍させる際には2人目が追い付かないようにしなければならない。
総評
本作の時点ではどちらかというと難易度面で難しい部分が多く、手早い動作が要求されることが多い。
しかし、基本的なシステムは本作の時点で完成されつくしており、次回作『ああ、世界よ半熟なれ…!!』ではここに挙げた問題点の多くが解消され、難易度面でのブラッシュアップを図りストーリー性も上がったため、より万人受けするゲームに仕上がった。
シリーズの基礎を作った作品としては、完成度は十分高いといえよう。
移植
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現在はバーチャルコンソールでもプレイ可能。SFC版・PS2版から入ったファンは是非プレイしてみよう。
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2008年からは携帯電話用アプリとして『元祖 半熟英雄』としてリメイク。グラフィックはSFC版基準のものとなり、難易度面にも改良が加えられた。
余談
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本作のゲームオーバー画面は葬式の場面となっている。その際、「もう たたかわなくてすむよおーん!」とあっさり戦いを放棄する国民や兵士が見られるが、大臣もノリノリでこのような台詞を言っている。
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キャラクターが定まっていなかったせいでもあるが、次作以降のファンから見れば違和感たっぷりに見れなくもない。
最終更新:2023年05月07日 19:31