けいおん!! 放課後リズムセレクション

【けいおん ほうかごりずむせれくしょん】

ジャンル TCAG
リズムアクション
対応機種 アーケード
発売元 セガ
開発元 アトラス(インデックス)
アンブル
稼働開始日 2014年11月13日
プレイ料金 100円
判定 クソゲー
ポイント 改善された部分とそうでない部分が混在
難易度上昇
依然として根本の問題点解決には至らず
まんがタイムきららシリーズ


概要

2013年3月発売の『けいおん! 放課後リズムタイム』の続編作品。システム等の概略はそちらを参照。

本作はTVアニメ第二期『けいおん!!』が題材となっている。
ちなみに原作やTVアニメ第一期のタイトルとは違い、第二期タイトルは「!」が1つ多い(発音は両者とも同じ)。

特徴

  • カードはすべて新規カードで全46種。
    • カードは全て新しい物に切り替わっているが、前作のカードも使用可能。特に前作の高レアリティカードは全て着替え対応カードとなっているため、前作のカード資産が全くのムダにはならない。
  • 選べる楽曲数は全7曲。
  • 譜面の表示方法を刷新。五線譜を模した横向きのレーン上を、音符を模した3色のアイコンが右から左に流れていくというオーソドックスな形となった。画面の2/3ほどはSDキャラの表示に使われており、譜面が表示されるのは画面下端である。
  • リズムゲームプレイ中には、画面上に「放課後ティータイム」メンバーの二頭身にディフォルメされた3DCGキャラがあらわれ、演奏する様子が表示される。
    • 着替えシステムも実装された。詳細は評価点にて。
  • 難易度は全体的に、前作よりも高めに設定されている。
    • 前作では、「かんたん」は完全に児童向け、「ふつう」でも物足りない、「むずかしい」でようやく歯ごたえが出てくるという感じだった。
    • 対して今作では、一般的な音ゲーマーが「かんたん」「ふつう」「むずかしい」と言われて素直にイメージする程度の難易度になっている。
      音ゲーに慣れていない人や、慣れた人でも初回プレイ時は「ふつう」でも少々手こずるかもしれない。

評価点

  • リズムゲーム時には、放課後ティータイムメンバーのSDポリゴンCGキャラクターが登場して、実際にその曲を演奏する。
    • プレイヤーがミスると表情や仕草も焦ったようなものになる。結構かわいい。
    • ただし5人が楽器を抱えて並んでいる姿を、カメラがとりとめもなくフラフラさまよいながら映しているだけであり、映像としては特に見どころはない。PSPソフト『けいおん! 放課後ライブ!!』や他のキャラものリズムアクションの足元にも及ばない物である。
  • ファン待望の着替えシステムを実装。特定のカード(カードの隅に衣装マークが記されている)をスキャンすると、そのキャラクターの衣服が変わる。
    • 変更できる服は、5人それぞれにつき「私服1」「私服2」「私服3」「水着1」「水着2」。これにデフォルトの「制服」を加えて全6種類が用意されている。全身まとめての着替えでありコーディネートはできない。
  • 複数ボタンの同時押しが採用され、譜面構成に緩急というものが生じた。

問題点

  • 選べる楽曲は全7曲と、前作の11曲より減ってしまった。せっかく『けいおん!!』としては初めてのゲーム化の機会だというのに残念である。
    • アニメOP曲「GO! GO! MANIAC」やED曲「Listen!!」など、全て『けいおん!!』関連曲である。
  • 前作の数少ない好評点であった「楽曲のフルサイズ収録」を廃止。1コーラス+リフレイン程度に短く編集されている。
    • 曲が短くなったにもかかわらず、1クレジットで遊べる曲数は変わらず1曲のみ。ごく短時間で終わるゲームになってしまった。
  • せっかく譜面の表示方法を一新したのに、またボタン配置の暗記が必須
    • 3色のアイコンは表示される高さ(Y座標)が決まっている。上から青、赤、緑の順である。
      しかしながら、コンパネ上のボタン配置は相変わらずの三角形配置。
      • この食い違いにより直感に反した操作性となっており、プレイ時のノリ感はあまり良くない。
      • コンパネ上では一番上に位置している赤色が、画面表示では中段に表示されているのも問題。とりわけ前作をやり込んだ者は「赤は上」の原則が体に刻まれているため、かえって難儀する羽目になる。
    • こうした事から、3色ボタンの配置暗記が再び必須となってしまった。前作第一弾の頃に逆戻りである。
  • カードの意味や魅力はあまり変わらず
    • カードの絵柄はもちろんアニメ第二期『けいおん!!』から採用されている。ノーマルとレアはアニメ本編からのキャプチャ画、スーパーレア以上は雑誌等で発表された既存イラストを使用している。数少ない描き下ろしも、例によってキービジュアルと兼用である。何も変わっていない。
    • カードの効果は相変わらずスコアの上乗せ(と着替え)のみ。またキャラクターランキングに関するシステムも前作のまま。
      • この点では評価点の通り、着替えシステムによって多少は意味が出てきているのが救いか。
  • 筐体も前作同様、ブラウン管画面の旧型筐体(ピンク色)を用いている。
    • 問題点も前作そのままなので、そちらを参照のこと。
    • クルカステーション筐体には液晶画面の新型(青色)もあるのだが、その新型筐体は『イナズマイレブン 爆熱サッカーバトル』や『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ MAGICARD BATTLE』などに用いられ、本作にそれが回ってくることはなかった。

総評

ちゃんと動くキャラクターが音楽に合わせて演奏をしたり、特定のカードでキャラが着替えをするなど、ビジュアル面では前作より確実に進歩をとげている。
それでもまだ一般的な音ゲーなどと比べると劣っていると言わざるを得ない水準であるが…。

その一方、曲数の減少やフルサイズ収録の取り止めなど、前作での数少ない好評点が失われているのはとても残念である。リズムゲームの画面表示や操作も直感的ではなく、遊んでいてもあまり気分が良くないゲームになってしまっている。
残念ながら、クソゲー呼ばわりの汚名を返上するには至らなかったと言うところだろうか。


その後の展開

  • 2015年3月に「第2弾」にアップデート。カードが新規のものに入れ替わった。また新曲3曲(アニメ第2期後半OP曲「Utauyo!!MIRACLE」とED曲「No,Thank You!」を含む)が追加されて全10曲となった。
  • 2015年9月4日に、本作のサービスは第2弾をもって終了すると公式発表された。

余談

  • ゲーム内からも公式サイトからも「ATLAS」の文字が消えてしまった。名目上、完全に「セガのゲーム」として世に出たことになる。
  • 本作収録の「GO! GO! MANIAC」は他社機種で『jubeat Qubell』、『BeatStream アニムトライヴ*1』、『GITADORA Tri-Boost Re:EVOLVE』などに、セガ機種では『オンゲキ SUMMER*2』、『CHUNITHM NEW*3』に収録されている。
    • うち『GITADORA』では『Matixx』より第1期OPの「Cagayake!GIRLS」も収録される優遇ぷりであった。同機種、けいおん!シリーズ双方に楽曲を提供していたTom-H@ckの存在から、優遇されるのは必然的だったと言えなくも無い。
      • しかし残念ながらこちらの方は『NEX+AGE』稼働中の2020年9月3日をもって削除されてしまった。
    • これらの機種は本作よりも音ゲーとしてのクオリティが遥かに高いので、『けいおん!』の曲で遊びたいならこれらの機種をプレーした方が満足度は高いだろう。
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最終更新:2022年08月26日 21:11

*1 2017/8/31をもってサービス終了

*2 「ふわふわ時間(タイム)」も併せて収録

*3 過去作『CHUNITHM AMAZON PLUS』時点で「Don't say“lazy”」が先行収録されていたが、こちらは2021年11月4日の『NEW』稼働とともに削除されている