本記事では、以下の作品を併せて紹介します。

  • 『だれでもアソビ大全』(良作)
  • バージョンアップ版『Wi-Fi対応 世界のだれでもアソビ大全』(良作)
  • 分割版『ちょっとアソビ大全 おてがるトランプ』『ちょっとアソビ大全 じっくりトランプ』『ちょっとアソビ大全 おなじみテーブル』(判定なし)


だれでもアソビ大全

【だれでもあそびたいぜん】

ジャンル テーブルゲーム集

対応機種 ニンテンドーDS
メディア 64MbitDSカード
発売元 任天堂
開発元 アジェンダ
発売日 2005年11月3日
定価 3,619円(税別)
プレイ人数 1~8人
レーティング CERO:全年齢対象
判定 良作
ポイント 42種類ものテーブルゲームで遊べる
多人数プレイも気軽に可能
Touch! Generationsシリーズ
アソビ大全シリーズ
だれでも / 世界のだれでも / ちょっと / 世界の51

概要

ニンテンドーDSで発売されたテーブルゲーム集。
本体とソフトそれぞれを人数分そろえるワイヤレスプレイはもちろん、人数分の本体があればソフト1本だけでプレイ可能なダウンロードプレイにも対応している。

特徴

収録モード

  • フリープレイ
    • 収録ゲームを自分の好みのルール設定でプレイできるモード。
    • 累計勝敗数も999回まで記録される。引き分けの同率1位などは勝利としてカウントされる。
    • フリーモードで各ゲームを一定回数勝利するとゲーム中の画面のデザインを変更できる。
      • トランプは勝利数が連動しており、どのゲームでもいいので累計80勝で全アンロックされる。デザインを変更するとトランプ裏面のデザインも変わる。
        このデザインはいずれも任天堂が販売していたトランプのものが使用されている。絵札やジョーカーのデザインも任天堂が販売しているトランプのものである。
      • トランプ以外はゲームごとに15勝すると、3種類のデザインがアンロックされる。
  • スタンプラリー
    • 収録ゲームをスタンプラリー形式で一通りプレイしていくモード。収録ゲームの一部はこちらで一度プレイしてアンロックする必要がある。
    • 負けても1個だけはスタンプが押せるようになっており、苦手なゲームで詰んでしまう心配はほとんどない。
  • チャレンジ
    • 課題をクリアするモード。「ハーツでシュートザムーン」「ボウリングで3回ストライク」「ダーツで3回ブルズアイ」など様々な条件があり、クリアするとプレイヤーアイコンがアンロックされる。

収録ゲーム

  • おてがるトランプ
    • トランプゲームの中でもルールがわかり易く、親しみやすいゲームが収録。
    • 「ばばぬき*1」「7ならべ」「しんけいすいじゃく」「ダウト」「スピード」「ページワン」「アメリカンページワン」「スローモー」
  • おとなのトランプ
    • トランプゲームの中でもややルールが複雑で、高度な戦略性を求められるものや、カジノゲームなどが収録されている。
    • 「だいふごう」「ポーカー*2」「ブラックジャック」「セブンブリッジ」「ラミー」「クロンダイク*3
  • トリックテイキング
    • トランプゲームの中でも、特に高度な駆け引きと戦略性が求められるゲームが収録。共通しているのは「プレイヤーは各ターン順番に手札から1枚ずつカードを出す」「後続のプレイヤーはできる限り最初のプレイヤーが出したのと同じマーク*4のカードを出さなければならない」ということ。
    • 「ハーツ」「ナポレオン」「スペード」「コントラクトブリッジ」「ゴニンカン」「ナップ」
    • 後述の『Wi-Fi対応』ではナポレオンとゴニンカンに加えて「トリックテイキング」というジャンル自体が廃止され、続投したゲームも「おとなのトランプ」と「じっくりトランプ」(新設)に割り当てられた。
  • 和風ゲーム
    • 日本生まれのボードゲームやカードゲームを収録。
    • 「ごもくならべ」「しょうぎ」「はさみしょうぎ」「ぐんじんしょうぎ」「はなふだ」「ぼうずめくり」
  • ボードゲーム
    • サイコロを振ったり、コマを動かすタイプのボードゲームを収録。
    • 「リバーシ」「バックギャモン」「チェッカー」「チャイニーズチェッカー」「チェス」「すごろく」
  • バラエティゲーム
    • DSのタッチ&スライド操作を用いたパーティゲームを収録。
    • 「バランスゲーム」「ことばさがし」「ラストワン」「ソーダゲーム」「シーソーゲーム」
  • アクションゲーム
    • こちらもDSのタッチ&スライド操作を用いたゲームで、「投げ」たり「転がし」たりする内容。
    • 「ボウリング」「ダーツ」「おはじきゴルフ」「おはじきビリヤード」「おはじきじんとり」

評価点

  • おなじみのトランプゲームやボードゲーム、パーティ向けのゲームなどを1本のソフトに収録。
    • 元々は青森県のローカルゲームであるゴニンカンなど、非常に珍しいゲームも収録*5
    • 実物では審判役が必要で、駒の傷などに気を遣う必要のある「ぐんじんしょうぎ」も気楽に2人で遊べる。
    • 「おはじきゴルフ」「おはじきビリヤード」はルールそのままで手軽な2Dゲームとして見事に落とし込んでいる。「おはじきじんとり」は陣地の横取りが可能で友達と遊ぶと特に盛り上がるだろう。
    • 『Wi-Fi対応』や『世界のアソビ大全51』では削除されてしまったゲームも存在するため、好み次第では現在でもこちらを買う価値はなくなっていない。
  • 1人で気軽にプレイするのはもちろん、人数分の本体をそろえれば1本のソフトで多人数対戦も可能。しかも、ソフト1本で全てのゲームを遊べる。
    • 文章やイラストを描いて送れるチャット機能も搭載。宛先を指定してのチャットも可能。
    • ソフトも人数分そろえないと不便な点と言えば、親機以外は隠しプレイヤーアイコンやチャットでの隠しカラーを使えないことくらいである。
  • 収録ゲームそれぞれに丁寧なルール解説コーナーがある。ゲーム中でも一時停止していつでもルールを確認できるためありがたい。
    • 上達のアドバイスや用語解説も記載されている。
  • DSのタッチ&スライドを用いた操作性で、ゲーム機に不慣れな人でもプレイしやすい。
    • ボタン操作にはほとんど対応していないが、選択肢が大きく表示されているのでストレスを感じにくい。一応ゲーム中ポーズをかける時とページスクロールの時ボタンを使えるが、どちらもタッチ操作で代用可能。
  • BGMはそれなりに良曲揃い。ここぞという場面では曲調がアップテンポに変化して盛り上げてくれる。
  • トランプゲームでは黒同士や赤同士のマークを判別しやすいように、スペードは黒、クラブはグレー、ハートはピンク、ダイヤは赤、と色分けされている。

問題点

一部の難易度が歪

  • ロボ(CPU)の強さや思考について
    • ほとんどが運に支配されるタイプのゲーム*6を除き、ロボの強さは「ふつう」「つよい」「すごい」の3段階で調節できるが、「しょうぎ」と「チェス」には実装されていない*7
      • これは筆者が実際に任天堂のお客様相談窓口に問い合わせて聞いた話だが、将棋とチェスは思考ルーチンが複雑であり、強さ調節を実装させるとなると複雑なルーチンを複数用意する必要があり、結果製造コストが上がってしまうからとのこと。
      • ただし強さ調節可能なゲームであっても「ふつう」と「すごい」の差が小さい場合が多く、初心者には「ふつう」でも強すぎたり、上達していると(一部のゲームでは上達していなくても)「すごい」でも弱いことがある。
    • ゲームによっては不自然な行動を取ることがある。いずれも強さを「すごい」にしても改善されない。
      • 将棋ほどではないが複雑な思考を要するトリックテイキング系は全体的にCPUが弱い。「ゴニンカン」のみ比較的真っ当だが他はいずれもひどいもので、「コントラクトブリッジ」に至ってはプレイヤーのチームメイトのロボのみ強いカードを故意に無駄遣いする
      • 「バランスゲーム」では1人がミスすると後に続くロボが全員ミスしていき、最終的には直前のロボとプレイヤーしか残らない状況になってしまう(なぜか「つよい」の場合は成功することがある)。
      • 「ことばさがし」では4~5文字の言葉だとやたらと早くクリアする*8ことがある一方で、正解の文字数に関わらず残り1文字になっても間違えることがある。
    • 「ポーカー」ではどれだけ役が強かろうが、1回のビッドにつき2枚までしかチップを賭けない。
    • 「ナポレオン」ではロボがイカサマを行う。
      • ナポレオンの手札に後から加えるカード(後引き札)の内容を、副官指名前に把握している*9。本来は副官指名後までナポレオン本人も見てはいけない。
      • まれに後引き札の中に副官指定カードが含まれており、ナポレオンが副官の兼任を強いられるケースがあるが、ロボがナポレオンになった場合は発生しない。
  • チャレンジモードの一部クリア条件が鬼畜。特に以下の2つが問題視されている。
    • 「バックギャモン」~バックギャモン勝ちを達成せよ
      • バックギャモン勝ちとは、「相手のコマが1個もゴールに上げられておらず」「盤面から追い出されたコマがあるか相手スタートエリアにコマが残った状態で」「自分のコマを15個すべてゴールに上げる」こと。最適な戦略をとることはもちろんのこと、サイコロ運にも左右され、トッププレイヤーでもバックギャモン勝ちに持ち込むことは難しいとされている。
    • 「花札(こいこい)」~五光を作れ
      • 五光とは、花札における最高点数の札「松に鶴」「桜に幕」「ススキに月」「柳に小野道風」「桐に鳳凰」の5枚を独占する役。これらをとること自体はさほど難しくないのだが、「柳に小野道風」以外は3枚そろえた時点で「三光」という役になる*10ため、5枚全て独占しようとすると「こいこい*11は一度しかできない」という本作独自のルールが邪魔をすることになる*12。また、「花見で一杯」「月見で一杯」もオンのため、「ススキに月」または「桜に幕」のどちらか1枚で役が成立する「菊に盃」は意図的に避けた方がよい。
      • ロボは優先的に五光札の回収に出る。そのターンで五光の完成が不可能となっても、役が揃うか、ながれとならない限り次には進まないため、非常にストレスがたまる*13。スタートボタンからチャレンジを強制終了するのは可能。
    • 他にもボウリングやダーツのチャレンジは非常にシビアなペンさばきを要求される*14
    • このように難関も多い反面「ホールインワン」のように極端に楽なチャレンジもあり、差が激しい。
    • この難関を乗り越えてチャレンジモードを全クリアしたご褒美は隠しBGM。ロックされていることは設定画面から分かるため、アンロックできないともどかしい思いをする。
      • 負けても進行可能なスタンプラリーのような救済処置はない。根気と運が必要な項目に隠し要素があるのはナンセンスだろう。

スタンプラリーにおける一人用ゲームの強制

  • スタンプラリーの最終ゲームの一歩手前に待ち構えているのがクロンダイク
    • 一人用ゲームがゆえクリアしない限り先に進めないが、そもそもクリアできる保証のあるゲームでない上3枚めくりのルールを強制されるため運が悪いと何回やり直してもクリアできない。
    • 救済措置もなければゲームのコツも特に説明されないためここまで順調にクリアしてきたプレイヤーであっても詰んでしまう可能性がある。これをクリアしないと最後の「ナップ」を解禁できないのも拍車をかけている。
      • 『Wi-Fi対応』ではこの問題自体は据え置きではあるものの、隠しゲームが4つに減ったため、とりあえずゲームを解禁したいだけならプレイしなくてもよくなった。

不親切な点・ルールミス

  • バラエティゲーム「ことばさがし」の難点
    • ごく一部だが、正解に「はこいりむすめ」「はっぽうびじん」といった子供にはやや難しい言葉が含まれている。
    • 正解の言葉は900以上収録されているが出題の抽選にムラがあり、連続でプレイすると短時間に全く同じ言葉が出題されることがある。
  • その他一部不自然なルール
    • 「ポーカー」:ビッドの際に全員がパスするとなぜか引き分け扱いとなり、それまでに賭けたチップが返却される。
    • 「ブラックジャック」:10とAの組み合わせはなぜかブラックジャックの対象ではなく、通常の21として扱われる。また、自分・ディーラーと共にバーストした場合は引き分け扱いとなる。
    • 「コントラクトブリッジ」:2対2のチーム戦で常に味方が同じ点数で揃うのに、勝敗が1位か3位かで表示され不自然。
      • 『Wi-Fi対応』では敗者チームが2位として扱われるようになった。ただし他のゲームのような「かち」「まけ」の表示ではなく(最下位時の演出にならない)、依然として不自然のまま。その割にスタンプラリーではちゃんと「1位:3コ 2位:1コ」になっていたりするが。
    • 「しょうぎ」:王手放置でも相手を詰ませば勝ちになる、自殺手が反則にならない、動かせるコマがなくなるとゲームが進行しなくなる*15などの不備がある。
      • 『世界のアソビ大全51』ではいずれも修正された(ステイルメイトは動けなくなった側の負け)。
    • 「ぐんじんしょうぎ」:倒したコマの正体が即座に判明するようになっており、相手のコマの推理が簡単になっている。CPU戦を実装するためには仕方がなかったのかもしれないが。

ユーザビリティの問題

  • 早送りやスキップ機能に乏しくゲームテンポがやや悪い。
    • 他プレイヤーのターンでA/B/X/Y/十字のいずれかのボタンを押している間はわずかにテンポアップするが、それでも遅い。
    • プレイヤーが勝ち抜けした場合はロボ同士の対戦を観戦することになるが、早送りはされるがスキップは不可。ゲームのルールや参加人数によっては勝ち抜け後数分以上ひたすら観戦する羽目に。
    • このほか、途中で勝敗が確定しても最後まで終わらないゲームなどもある。
  • ゲーム画面の文字が全体的に小さく読みにくい。
    • テレビCMでは老若男女がこのゲームで遊ぶ様子が紹介されていたが、実際このゲームの文字サイズではお年を召した方には厳しいと思われる。
  • ノンキャラクター路線で味気ない。
    • 対戦相手となるロボ達はシンプルなアイコンがついているだけで、個性や思考ルーチンの違いなどはない。そのため、対戦相手となるロボも選ぶことはできず、将棋などは必ずロボ1との対決になる。対戦中に表情を変えたりセリフのやり取りもなく、淡白な印象を受ける。
    • とはいえロボ達は綺麗に色分けされており、そのカラーがゲーム内でのコマなどの色と対応しているので違いがわかりやすいという利点はある。
      • しかし、多人数プレイ時には本来のロボのカラーを人間プレイヤーが使用することになるので色が全く対応しなくなり*16、非常に紛らわしい。
  • 複数人で遊ぶ場合はDS本体が人数分必要
    • 「将棋」や「しんけいすいじゃく」といった、一つの画面を共有しても支障をきたさないゲーム(一台のDS本体で遊べそうなゲーム)でさえも、残念ながら遊ぶ際にはDS本体を人数分用意してダウンロードプレイ(ローカルプレイ)を活用する必要がある。
  • チャット機能について
    • チャットの左上に出ているアイコンが塗りつぶせてしまうため、誰が投稿したのかわからず好き放題言えてしまう。『Wi-Fi対応』では修正され、塗りつぶせなくなっている。

その他

  • 一部ゲームのデザインのアンロックは作業感が強い
    • 「ぼうずめくり」「すごろく」等の100%運で決まるゲームもデザインが用意されており、各15勝が求められる。
    • ルールや盤面が複数あり、参加人数を減らせば楽にはなるが、対人戦用にアンロックしておこうとすると作業感が強い。

総評

定番のトランプゲームやボードゲームがリーズナブルな値段で数多く収録された作品。特にトランプゲームの充実ぶりは、トランプメーカー最大手の任天堂の面目躍如と言える。 ルールがやや複雑なゲームも、このソフトがあればCPU対戦を繰り返してルールやコツを掴むことができるので、ボードゲームの入門としては適している。 一方、ゲームによってはCPUが弱すぎることもあるので、慣れてきてもっとプレイしたいと思ったら、専用のソフトやオンライン対戦・対人戦などにステップアップするのが良いだろう。

Wi-Fi対応 世界のだれでもアソビ大全

【わいふぁいたいおう せかいのだれでもあそびたいぜん】

ジャンル テーブルゲーム集

対応機種 ニンテンドーDS
発売元 任天堂
開発元 アジェンダ
発売日 2007年4月19日
定価 3,619円(税別)
プレイ人数 1~8人
レーティング CERO:全年齢対象
判定 良作
ポイント インターナショナルな内容に変更
全体的に雰囲気が変わった

概要(Wi-Fi)

元々海外で発売されていた『42 ALL-TIME CLASSICS』を逆輸入したもので、その名の通りWi-Fi対戦に対応していた。
現在ではニンテンドーWi-Fiコネクションのサービスが終了しているため、前作との違いは実質収録競技のみとなっている。


無印からの変更点

  • ニンテンドーWi-Fiコネクション接続により、全世界またはフレンドとの対戦が可能となった。
    • ほぼ全てのゲームが対応しているが、ゲームスピードが勝敗を左右する「ダウト」「スピード」「スローモー」の3つと、カード配置の駆け引きがある「ばばぬき」は非対応となっている。
    • また、これに合わせてチャットに定型文が追加された。海外の相手には現地語で送ることができる。
  • ジャンルを以下の通り再編。
    • 「おとなのトランプ」(旧)を「じっくりトランプ」に、「トリックテイキング」を「おとなのトランプ」(新)に変更。 トランプゲーム中で一部ジャンル変更も行われた(クロンダイクのみ「1人用ゲーム」に移動)。
    • 「和風ゲーム」「ボードゲーム」を「おてがるボードゲーム」「おとなのボードゲーム」として難易度別に再編。
    • 「1人用ゲーム」が新たに追加され、クロンダイク・マージャンソリティア・だっしゅつパズルが入れられた。
  • 一部ゲームの差し替え
    • テキサスホールデム(おとなのトランプ)・グリッドアタック(おてがるボードゲーム)・ドット&ボックス(おてがるボードゲーム)・ルドー(おとなのボードゲーム)・ドミノ(バラエティゲーム)・マージャンソリティア*17(1人用ゲーム)・だっしゅつパズル(1人用ゲーム)が追加。
    • 代わりにナポレオン・ゴニンカン・ぼうずめくり・すごろく・ラストワン・シーソーゲーム・おはじきゴルフが削除された。
  • その他
    • 全体的に色調が暗めになったほか、上画面のUIが一部変更された。
    • 一部ゲームのBGMが追加・変更された。
    • 対戦相手が「ロボ」ではなく「CPU」となり、固有の顔グラが削除されひとつに統一された。
    • 「ばばぬき」のルール設定の「じじぬき」が、「最後に残るカード(ジョーカーorクイーン)」に変更。

評価点(Wi-Fi)

  • Wi-Fiで対戦できた。
    • 先述の通りCPUの思考が不安定なため、真に強い相手との勝負を対人戦で実現できるようになった。
  • 前述の不自然なルールの一部修正
    • 「ポーカー」:ビッドの際に全員がパスした場合、それまでに賭けたチップを使って続行するようになった。また、CPUが一度に3枚以上のチップを賭けるようになった。
    • 「ブラックジャック」:2枚で21になった場合、10とAの組み合わせでもブラックジャックとなるようになった。また、自分がバーストした場合はたとえディーラーがバーストしても負け扱いとなり、全員がバーストした場合は即座にディーラーがスタンドするようになった。

賛否両論点(Wi-Fi)

  • 追加ゲームは「マージャンソリティア」を除いて日本人に定着しているとは言い難く、相当な愛好家でもなければルールすら知らないようなものが多い。
    • よって「元からルールを知っている愛好家」もしくは「購入後ルールをばっちり覚えて対COM戦でもまともに戦えるようになる自信のある人」向けと言えるだろう。

問題点(Wi-Fi)

  • CPUとの対戦時におけるゲームテンポのさらなる悪化
    • A/B/X/Y/十字のいずれかのボタンを押しても、CPUの行動タイミングを早くすることができなくなってしまった
      • その割に、プレイヤーが全員抜けた後の早送り中に限り、順番が回ってきた瞬間から行動するようになっているが。
  • 一部ゲームの削除
    • 世界対戦なのでローカルゲームが削除されるのは致し方ないとはいえ、「ラストワン」や「シーソーゲーム」のように万国共通で楽しめるパーティーゲームまで削除されているのはいただけない。
  • チャレンジの制覇の難易度は相変わらず高い
    • 『「花札(こいこい)」~五光を作れ』は削除されたものの、バックギャモン勝ち等の厳しいお題は続投されている。隠しBGMの解禁条件であり、救済処置がない点も変わっていない。
  • 文字や絵が小さい点が変わっていないため、同じ牌を探す新規ゲーム「マージャンソリティア」などが遊びにくい。
  • ルドーのデザインのアンロックは作業感が強い
    • 参加人数を減らせば楽にはなるが、対人戦用にデザインのアンロックをしておこうとすると、ソロプレイで15勝が求められる。
  • CPUは背景色がそれぞれ異なるが、通信プレイ時にコマの色とずれるのはそのまま。

総評(Wi-Fi)

前作の手軽さは失われていないものの、(日本人に)万人受けするゲームが多く削除されてしまったことは少なからず評価を下げた。しかし一方で、ボードゲーム愛好家からは絶賛する声があるのも事実である。Wi-Fi機能がない現在は、収録タイトルの好みで選ぶといいだろう。


ちょっとアソビ大全 おてがるトランプ/じっくりトランプ/おなじみテーブル

【ちょっとあそびたいぜん おてがるとらんぷ/じっくりとらんぷ/おなじみてーぶる】

ジャンル テーブルゲーム集
対応機種 ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア)
メディア ダウンロード専売
発売元 任天堂
開発元 アジェンダ
発売日 おてがるトランプ 2008年12月24日
じっくりトランプ 2009年1月28日
おなじみテーブル 2009年2月25日
定価 500DSiポイント
プレイ人数 トランプ2種 1~8人
おなじみテーブル 1~2人
レーティング CERO:全年齢対象
判定 なし
ポイント 『Wi-Fi対応』の分割販売
パッケージ版との通信は不可

概要(ちょっと)

『Wi-Fi対応 だれでもアソビ大全』をDSiウェア用に分割販売した作品。
各作品5つのゲームが収録されており、『おてがるトランプ』『じっくりトランプ』のほか、ボードゲーム2ジャンルから選りすぐった『おなじみボードゲーム』の3作品が発売された。


ゲーム内容(ちょっと)

  • 収録ゲームは以下の通り。
    • おてがるトランプ…ばばぬき・スピード・7ならべ・しんけいすいじゃく・ダウト
    • じっくりトランプ…ブラックジャック・ページワン・アメリカンページワン・だいふごう・ポーカー
    • おなじみテーブル…リバーシ・はさみしょうぎ・ごもくならべ・将棋・花札
  • スタンプラリーやチャレンジ、Wi-Fi対戦機能はない。
    • ローカル通信は従来通り可能だが、『おなじみテーブル』のみ2人対戦ゲームしかないので、通信も2人までとなっている。

評価点(ちょっと)

  • 好きなジャンルのみ楽しみたい人には好評。
  • チャレンジが削除されたことにより、隠しアイコンと隠しBGMが最初から解禁されている。

問題点(ちょっと)

  • いずれの過去作とも通信プレイができない。
    • 仕様が異なる初代はまだしも、『Wi-Fi対応』とも対戦できないことには批判もあった。このため順位の記録ができなくなってしまったのが地味に痛い。
      • ただし先述した通り、ダウンロードプレイでもゲームそのものの制限はほとんど無い。
  • ジャンル内のゲームが完全に収録されていない。
    • 『おてがるトランプ』では「スローモー」が、『じっくりトランプ』では「ハーツ」「ラミー」「セブンブリッジ」の3つがオミットされている。
      • バージョン毎にボリューム差が出るのを防いだ結果ともいえるが…

総評(ちょっと)

安価で遊べるようにはなったものの、対戦環境の不備や収録漏れが惜しい内容となってしまった。
特にトランプ2種は、100均で手に入る実物のトランプを買うか、500円の本作を買うかはよく見極めた方がいいだろう。


その後の展開

+ タグ編集
  • タグ:
  • TBL
  • ミニゲーム集
  • 任天堂
  • アジェンダ
  • アソビ大全

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最終更新:2024年03月07日 09:35

*1 ルールで「じじぬき」も選択可能

*2 正式にはファイブカードドローに当たる

*3 ソリティアゲームの一種。昔のWindowsにあった「ソリティア」といえば分かるだろうか。

*4 正式には「スーツ」「スート」と呼ばれるが、分かりやすさを重視したためか本作のルール解説欄には「マーク」と表記されている

*5 ゴニンカンは任天堂相談役の山内溥氏がゴニンカントランプ協会の名誉名人を務めていた縁で収録されたと言われている

*6 ばばぬき、ポーカー、ブラックジャック、ぼうずめくり、すごろく

*7 チェスのみ『Wi-Fi対応』で実装

*8 「ゆうしゅう・ゆうしょう・ゆうじょう」(いずれも正解に存在する)のような推測はできても断定しにくい言葉であってもロボは正確に的中させる

*9 人間2人以上で通信プレイすればロボがイカサマしている様子を確認可能

*10 本作のルールで五光を取る場合は、三光が成立する前に「柳に小野道風」を取っておくのがコツ

*11 獲得した札で役が成立した後、さらに得点の高い役を狙ってゲーム続行を宣言すること

*12 他のゲームソフトでは、「こいこい」は手札がある限り何度でも可能なことが多い

*13 「ハーツでシュートザムーン」などは達成不可能となった時点で強制終了となる

*14 ただしこれらは定規を用いて直線に飛ばしやすくすると格段に楽になる

*15 意図的にやらない限りはまず発生しない

*16 例えば人間2人+ロボ2人プレイ時には本来ロボ1が使用する青が2Pに割り当てられるため、青のロボ1が黄色のコマを、黄色のロボ2が緑のコマを使うことになる

*17 『上海』と言えば通じる人もいるだろう