鬼神童子ZENKI 電影雷舞

【きしんどうじぜんき でんえいらいぶ】

ジャンル アクション
対応機種 スーパーファミコン
メディア 16MbitROMカートリッジ
発売元 ハドソン
開発元 ナウプロダクション
発売日 1995年11月24日
定価 9,980円(税別)
プレイ人数 1人(隠しモードのみ2人)
判定 なし
ポイント キャラゲーとしては標準的な出来
難易度は低め
少年ジャンプ関連作品リンク


概要

当時アニメが放送されていた月刊少年ジャンプ連載の同名漫画のゲーム化。SFCでは2作目となる。
前作がリアル頭身のZENKIを操作する横スクロールアクションだったのに対し、今作はデフォルメキャラを操作するアクションパートとリアルキャラが戦うアニメバトルパートに分かれている。
ストーリーはアニメオリジナルの「カルマ編」を元にしている。


システム

  • ゲームの流れはデモパート→アクションステージ→中ボス戦→デモパート→ボス戦という流れ。パスワードコンティニュー制を採用している。
  • 千明を操作するアクションパートは『ロックマン』に近く、横スクロールのアクションシューティング。チャージショット(本作ではヴァジュラ光弾)もある。
    • 独自のシステムとして、チャージ中はダッシュ移動になり、ショット以外の攻撃手段としてアッパーが存在する。
    • 残機+ライフ制。ライフのハートは初期3つ、最大5つ。1度ダメージを食らうと1つ減る。その場復活だが、コンティニュー時はステージ最初に戻される。残機がなくなりゲームオーバーになるとパスワードが表示される。
    • ステージの各所に配置されている憑依の実やお札を集めるとボス戦が有利になる。他に1UPとライフを回復できるハートがある。
    • ゴールに辿り着くとチビゼンキを召喚して中ボス戦となる。中ボス戦の操作はアクションパートと同じだが、画面は固定となる。
  • ZENKIを操作するボス戦はそれまでとうってかわり、当時のジャンプゲーで人気があったアニメーションバトルとなる。『幽☆遊☆白書 (SFC)』風と言えば分かりやすいかも知れない。
    • ボス戦開始時、アクションステージで集めていた憑依の実の数に応じてライフゲージが回復する。初期状態だとゲージ1本で、実を100個集めると3本まで伸びる。
    • 戦闘は画面下にあるゲージを止めて行う。ゲージを止めた段階(色で分けられている)に応じて弱、中、強に変化する。行動決定後は十字キー上下で攻撃、回避などの方向を指定する。
    • 攻撃を当てると必殺技ポイントが1つ溜まる。ポイントを消費して必殺技を撃ったりライフを回復できるが、これも弱、中、強に変化する。なお、強必殺技は使用するとライフが一定値減る諸刃の剣となっている。
      • ゲージ最大の通常攻撃が当たると、当たった側は一定時間ゲージが動かない攻撃不能状態になる。
    • 防御時にとれる行動は防御、回避、反射の3つ。防御はダメージを抑え、確実性が高い行動。回避は上下2択でうまくすればダメージを受けずに済むが、当たればそのままのダメージ。反射は敵の必殺技を反射する特殊な行動。タイミングが重要だが、慣れればかなり有効。
    • 他にアクションステージで集めた札を使い、千明のサポートを受けることが出来る。ライフ回復、絶対に当たる攻撃など便利だが最大4回までしか使えず使用する順番もランダム。入手していない札の行動は取れない。
  • 全6面だが、最初のステージはボス戦だけなので実質5面。

評価点

  • よく描き込まれたグラフィック。
    • キャラクターこそデフォルメされているものの、グラフィック自体はかなり良く、ボス戦やデモシーンのアニメーションもクオリティが高い。
    • デフォルメキャラもかわいくアレンジされており細かい動作もよく出来ている。原作よろしくパンチラシーンもある。
    • ボス戦やデモシーンのキャラはリアル頭身になるが、こちらのクオリティも高い。各種必殺技のアニメーションは非常にかっこよく出来ており、原作アニメのバンクを再現したゼンキの封印解放シーンも出来が良い。
  • BGMもなかなかステージの雰囲気を再現できている。タイトル画面ではアニメ版OPのインストゥルメンタルもかかる。
    • 千明やゼンキ、ボスにはボイスが用意されており数も豊富。前述のバンクシーンはフルボイス、ボス戦も敵味方ともに喋りまくってくれる。
  • アクション部分は操作性も悪くなく軽快に動かせる。
    • ステージ自体はアイテム集めが中心の探索アクション。ボス戦に自信がなければアイテムを探し回ってから挑戦し、逆にさっさとクリアして先へ進むことも出来る。当然、ライフゲージやサポート技がないので難易度は上がるが、そういった一種の縛りプレイにも対応できる柔軟性も良いところだろう。
    • 中ボス戦やボス戦の会話をのぞくデモシーンはカットできるためテンポも悪くない。

問題点

  • ステージが短く、難易度は低い。
    • 後半のトラップ地帯などはやや難しくなるが、正統派アクションに比べると全体的な難易度は低めの傾向にある。
  • ボス戦は運任せの部分が強く戦術性も低いため微妙な出来。
    • ゲージを止めるタイミングが難しく、攻撃方向によってはせっかくの強攻撃を回避される、ややランダム性が強いなど基本は運ゲーなので攻略にリアルラックが絡みやすい点が難易度を引き上げている。
    • 必ず命中するお札や必殺技返しなど、ある程度戦術的な面もあるものの、攻撃が通常か必殺技かの違いしかなくゲージを先に止めたほうが必ず先制。相性による競り合いなども存在しないため全体的に大味。
    • クリア後に表示されるパスワードでキャラ選択可能な2P対戦モードが遊べるので、こちらならそこそこ駆け引きを楽しめる。

総評

キャラゲーとしての出来は悪くないのだが、では良作かと言われると微妙としか言いようがない。そんなゲームである。
グラフィック面のクオリティや原作のバンクを再現したデモなど良く出来ている一方、やや大味なゲームバランスが足を引っ張った佳作、と思われる。
原作ファンなら十分楽しめる出来という評価に落ち着く優良キャラゲーである。



関連作品

  • 『ZENKI』を使ったゲームは他にも以下のようなタイトルが発売されている。
  • 『鬼神童子ZENKI』
    • ゲームギアで発売。横スクロールアクション。
  • 『鬼神童子ZENKI 烈闘雷伝』
    • 「バトルライデン」と読む。SFCで発売された一作目。前述の通りリアル頭身のZENKIが活躍する横スクロールアクション。
  • 『鬼神童子ZENKI 天地鳴動』
    • SFC三作目。シリーズでは唯一のボードゲーム。
  • 『鬼神童子ZENKI FX 金剛焱闘』
    • 「ヴァジュラファイト」と読む。数少ないPC-FXで発売されたソフトの1つ。CD-ROMの容量を活かしてアニメ版OPをそのまま収録したり、イベントシーンもフルボイスとなっている。
      横スクロールアクションだがベルトスクロール的な要素もあり、ストーリーに合わせて流れるようにステージが続いていく。

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最終更新:2017年07月10日 16:46