ドラゴンクエストモンスターズ1・2 星降りの勇者と牧場の仲間たち

【どらごんくえすともんすたーずわんつー ほしふりのゆうしゃとぼくじょうのなかまたち】

ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 プレイステーション
発売元 エニックス
開発元 トーセ
発売日 2002年5月30日
価格 6,800円(税抜)
判定 スルメゲー
賛否両論
ポイント 携帯機の収集育成RPGを据置機に
1は良リメイク、2は劣化リメイク
ドラゴンクエストシリーズリンク


概要

GB版『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド』と『ドラゴンクエストモンスターズ2 マルタのふしぎな鍵 ルカの旅立ち/イルの冒険』をまとめてPSに移植したもの。
2で新登場したモンスターが1にも登場するようになっている。

携帯アプリ『ドラゴンクエストモンスターズi』との連動

  • アプリで育てたモンスターを持ち込んだり、逆に送ることが可能。
  • これを利用すれば、1でしか仲間にならないラーミアを2に持ち込んだり、逆も可能。
  • また、1で入手が困難な水系モンスターや新規追加モンスターの入手も容易になる。
    • そもそも1と2の魔物の交換自体が、携帯アプリ版との連動がないと不可能。
  • 携帯電話をもったわたぼうである、相棒ならぬ『アイぼう』が連動でないと仲間にならない魔物である。

評価点・変更点

  • 『1』『2』それぞれのシナリオをクリアするだけで、それぞれのセーブデータ同士で「お見合い」可能になる。
    • GB版2では150種モンスターを仲間にし、格闘場に現れるテリーと戦って勝たないとお見合いができなかった。
    • ソフトや本体を2本買わずとも、メモリーカードが2個あるだけでお見合い可能という点も有難い。
  • グラフィック・BGMも据置機相当に強化されている。
  • また、1でも連携特技が発動するなど2のシステムに合わせた改善がなされている。
    • そのため1でも2の配合法則が適用できるようになり、「ダークドレアムを作るためにわたぼうを犠牲にしなくて済む」などのメリットも生まれた。
  • GB版では配信限定モンスターだった「ラーミア」「じげんりゅう」「かくれんぼう」が他国マスターから入手できるようになった。
    • 特に1でラーミアの入手が容易、????系扱いのためレアモンスターの親となる、ベホマズンとザオリクが引き継ぎ可能とかなり優秀である。
  • セーブデータが無限に作れるため、お見合いの前にデータをコピーし、ロストしたくない魔物をお見合いに出す→そのデータを消すといった小技が可能。1と2並行プレイと相性がいい。
    • この方法を使っていかないと、モンスター図鑑完成は少し時間がかかる。配合の面倒なデスピサロを5体作らなければならない。お見合いを積極的に使っていくと2体で済む。
  • 新モンスター「ゾーマズ・デビル」の追加。モンスター図鑑を完成させると図書館にてもらえる。
    • このゾーマズ・デビルと、シナリオ限定であるラーミア、じげんりゅう、かくれんぼう、携帯アプリ限定のアイぼうの5種は図鑑に載らない。一作品のみでも図鑑完成は可能である。
      • 図鑑に載らない5種は全て????系扱いである。
  • 性格によって戦闘中に時々発動する特殊能力が各性格毎に固有のものとなり、バリエーションがかなり増えた。
    • 発動時のメッセージも凝っており、同じ効果のものでも性格によって異なるメッセージになる。例えば、同じ「毒を自然回復する」という効果でも、メッセージは「毒消し草を見つける」「気合いで治す」の2通りがある。
    • これにより、GB版で最強の性格だった「熱血漢」が一概にベストな性格とは言えなくなった。どの性格にも個性的な特殊能力が与えられている為、戦術や各モンスターの役割に合った性格を選ぶことが最重要である。
  • 2で鍵を鑑定して行ける異世界に、鍵の名前毎に固有の世界観が付き、町の人やボスの台詞が各世界固有のものになった。
    • ボスを倒す前と倒した後で町の人の反応も変わる。
  • 他国マスターの魔物の出現パターンの変更
    • GB版では「PTのLVの合計数値」だったのに対し、PS版では「PTの各ステータスの平均値」となった。
    • そのため1人PTを作ってみても他国マスターの魔物は弱くならない。
  • 耐性関連の仕様が若干見直されている。
    • 配合を重ねて強化しても、そのモンスターが元から無効化する属性以外は完全無効に出来なくなった。
    • 『特技の重ね掛け』という概念があり、同じモンスターが同じ攻撃呪文・特技を毎ターン連続で使い続けることによって敵の耐性を数段階無視してダメージを与えられるようになった。但し、元から無効の場合は耐性を崩すことが出来ない。
      • この「敵の耐性を無視してダメージを与える」という概念は、ジョーカーシリーズ以降の『○○ブレイク』に受け継がれている。完全耐性は崩せない点も同様。
    • ???系などの元から耐性が高いモンスターは会心の一撃が出にくい傾向になっている。
    • しかし、やり込むと物理の方が威力が高くなるのは相変わらずな上、特技の重ね掛けも1度最大効果に達すると効果がリセットされてしまう為、完全にフォローされているとは言い難い。
  • 新アイテム「きせきのしるし」の追加。これを使うとモンスターを性転換させられる。
    • 1では1コしか手に入らない。2でも入手は困難なので、やはりタマゴ鑑定士に委ねるのが基本。

賛否両論点

  • 1の異世界の一部の特殊フロア(宝物庫、迷路、正しい順序で進まないと戻される迷いの森、突然現れて参加させられるコロシアム)の存在がなくなった。代わりに他国マスターの出現率が上昇したようだ。

残念な点

  • 1では2での初登場モンスターがほとんど敵として登場しないため、配合で生むしかない。
    • 特に水系モンスターに至っては、他国マスターが稀に出したものを捕まえ、配合を繰り返さないと図鑑を完成させられない。
    • 上記の他国マスターの問題と関連するが、他国マスターの魔物が最強のパターンである場合、水系モンスターは連れていない。そのため水系モンスターを捕まえず最強クラスのモンスターを揃えた場合、弱いPTを1から編成しなければならない。
    • クリア後ダンジョンに水系魔物を出現させるとか、メダルおじさんの景品にしてほしかったという声が多い。
  • 追加ダンジョンも特になく、それどころか2ではクリア後シナリオ、魔王の鍵、一部のサブイベントが削除されてしまった。
    • 魔王の鍵の存在をほのめかす詩人がいるなど、名残は残っている。逆にそれに騙され、ありもしない魔王の鍵を必死に探し回った人も多いと思われる。
    • その為、経験値稼ぎにはメタル系が出現する「稼ぎ用」の鍵を用意して代用にせざるを得なくなった。
    • おまけに鍵の配信もできなくなった。このシステム自体はルカ・イル双方のバージョンでクリア後に手に入る鍵の交換などの目的に使われたのだが…。
  • 1にて、GB版で「肉を与えれば仲間になる扉のぬし」は肉を与えることができなくなり、仲間加入が面倒になった。経験者は注意。
    • GB版では、ダークホーン、キングスライム等が「肉を与えれば高確率で仲間になる」ぬしだった。
    • だがPS版では仲間になる可能性はあるものの、肉を与えることができないためかなり低確率であり、仲間にしたいなら直前でセーブして仲間になるまで倒してはリセットするしかない。
      • しかし、「肉を与えれば仲間になる扉のぬし」に回復アイテムを使うことによって仲間になる確率を上げることは出来る。どうしても欲しいのなら上記のように直前でセーブしてから何度も試すこと。
      • 勿論、絶対に仲間にならない扉のぬしに、回復アイテムを使っても仲間になることはないので注意。
    • 入手が困難になったようだが、上記のお見合いやラーミア利用で配合で作ることは可能である。
  • 通信要素について
    • 対戦が不便になった。始める前に先攻・後攻を決め、1ターン目はプレイヤー1が先にコマンド入力し、2ターン目はプレイヤー2が先にコマンド入力と、交互に進んでいく。
      • そのためテンポが悪い。おまけに、相手がどんなコマンドを入力しているのかわかってしまう。交互に入力しているので不公平ではないのだが・・・。
    • GB版では互いのモンスターを賭けて対戦することが出来、その機能を利用してモンスターの受け渡しや交換も行えたが、本作では出来なくなった。データをコピーしてモンスターを増殖出来ないようにする為と思われるが、上述の通りお見合いは1つのデータで可能なので・・・。
    • GB版2にあった通信要素の内、「協力プレイ」、「夢見るタマゴ」、前述した「鍵の交換」が削除されてしまった。
    • このように通信要素に関しては色々と劣化したように思われるが、ハードが携帯機ではないため仕方ない部分もある。
  • 開発元が違う、もしくは魔物や特技が多すぎたせいか、先に発売された本家『VII』及びPS版『IV』と比較するとモンスターの攻撃時や呪文・特技のエフェクトがショボい。
    • 特にモンスターの攻撃時のエフェクトはVIIやPS版IVのようなアニメーションではなく、グラフィックの拡大縮小・移動などのみという非常に簡素なものとなってしまっている。
  • 上位の召喚系特技(デアゴ召喚、サムシン召喚、バズウ召喚)は「タッツウ召喚+特定の特技2種」で思いつくことでしか習得できず、さらに直接遺伝させることも出来なくなってしまった。
  • 2で、不思議な鍵の世界の宝箱に新しい鍵が入っている確率が激減した。鍵の交換も出来ない為、新しい鍵の入手がかなり困難になった。
    • 本作では鍵の名前毎に固有の世界観が付いている為、この点は非常にもったいない。
    • 不思議な鍵の内、ミニイベントが含まれているユニークな鍵*1は早めに出やすい傾向があるため、ネタが尽きがちな後半の鍵*2は最低限の道具屋や宿屋がポツンといるだけの祠、ダンジョン、主の居城位しか無い殺風景な世界が大半を占めてしまう。
      当然後半の鍵ほど強くレアなモンスターが出やすいため、せっかく最上級のモンスターが主を務めているのに、話すセリフが汎用のありきたりなもの*3という寂しい展開になることも多い。
  • 1・2共に、格闘場のテーブルで仲間モンスターと話せなくなった。

総評

もともとDQMは違うセーブデータを使って対戦やお見合いといった、他人と一緒に遊ぶことに特化したゲームであるため、
これを据置機に移植という構想にやや無理があったと思われる。
とは言うものの上にも書いたがお見合いが1人でできるため、ある意味で1人プレイに特化した異質なDQMととらえることもできる。
純粋なやりごたえは既存品以上であり、その途中経過に難ができてしまったものの、作品の本質的な良さを損うほどではない。強化された???系などの新規追加モンスターなどの魅力は十分である。

余談

  • 本作のTV CMは一切製作されなかった
    • ドラクエシリーズはTV CMや広告等で積極的に宣伝を行う傾向があるのだが、本作の宣伝は雑誌やインターネットでの情報展開程度だった為か、本作の発売時期が初代プレイステーションの末期であった事も相まって、国民的RPGのドラクエシリーズの割には知名度が非常に低い。
    • 翌年のスクウェア及びエニックス合併後、両社のPSソフトが「アルティメットヒッツ」として廉価版化されたが、知名度の低さ故にこの作品は対象とならず、一時期中古市場での値段が高値安定のままだった。