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アニマルリゾート 動物園をつくろう!!

【あにまるりぞーと どうぶつえんをつくろう】

ジャンル 経営シミュレーション(公式サイトの表記は動物園ライフゲーム)
対応機種 ニンテンドー3DS
メディア 512Mbyte3DSカード
発売元 マーベラスエンターテイメント
開発元 AQインタラクティブ
発売日 2011年5月19日
定価 5,122円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
セーブデータ 2個
配信 2013年3月28日(Nintendo e-shop)/3,065円
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント 完全に作業な動物集め
出ても有り難みのないイベント
グラフィック・選考基準は良好


概要

  • 珍しい動物園経営ゲーム。絶滅種を含めた100種類以上の動物達が3DSのグラフィックで再現されているのが特徴。
    動物の再現度はかなり高い方だが、肝心のゲーム性に難があると言える(詳細は後述)。

ストーリー

  • 祖父が経営していた動物園を引き継ぐ事になったプレイヤー。
    だがかつて70種類以上の動物がいたという栄華は失われ、園内にいるのは一頭のインドゾウだけ。
    昔のような夢にあふれた動物園を取り戻す為、プレイヤーは祖父が残した『アニマルベンダー』を使い動物を集める事になる。

システム

  • 動物を集めるために必要なのは『アニマルベンダー(以下ベンダー)』というガシャポンのような道具。
    これを回して出てきたフィギュアと同じ動物を園内に展示する事ができる。
    ベンダーを回す為にはアニマルポイント(以下ポイント)が必要となり、種類によって消費されるポイントは異なる。
    • 例を挙げると草食系の動物が出てくるベンダーは100ポイントで済むが、肉食系の場合は300ポイント必要となる。
  • ポイントは一日の営業が終了した後に貰える。どれだけ観客を満足させたか、ブログにいい写真をアップしたかで量が増える。
    • ポイントはベンダーを回す時だけではなく、園内の拡張や餌の補充等に使用する事もある。
  • 園内の動物たちは3DS画面で見守る事により、「きげん」「なかよし度」のステータスが上がって動きが活発になっていく。
    また、動いている姿を写真に撮りブログにアップすれば獲得できるポイントや観客数が増える。ベストショットを撮れば良い結果にもなる。
    この他、一日一回餌を与える事でも「きげん」「なかよし度」のステータスは上がる。
    「なかよし度」が最大になった動物はムービーを撮らせてくれるようになり、ブログに動画としてアップする事ができる。
  • 「きげん」「なかよし度」の他に「人気」というパラメーターがあり、「絶頂」から「安定中」まで三段階に分かれている。
    段階により観客数が増減するため、ポイントの獲得に影響する。

問題点

ゲームの作業感

  • 「なかよし度」を最大にするためには、必要な頭数を揃えなくてはならない動物が居る。
    ゴリラやジャガーは1頭でいいのだが、ペンギンやペリカン・フラミンゴは4-6頭は必要になる。
    それもポーズ違いのフィギュアでなくてはならず、単なる「同じポーズのフィギュアが6個」では揃えた事にならない。
  • ベンダーを回すのが完全に作業になる(特に動物が揃いつつある後半)。
    同じフィギュアが被った時の救済策として出てきた動物の「きげん」が上がるのだが、
    後半ではほとんどの動物の「きげん」が上がっているためあまり意味がない。
    • 消費ポイントが最大の代わりに「今まで出したことがないフィギュアが必ず出てくる」というドリームベンダーがあるが、
      動物のステータスがカンスト状態の後半では必ず1日の最後にドリームベンダー1回分のポイントが溜まる。
  • 動物の撮影も餌を食べている所や顔のアップを撮れば簡単に「ベストショット更新!」となってしまう。
  • 「ベンダーを回す→出た動物を配置する→観察・撮影・餌やりでステータスを上げる→動画を撮って終了」という流れは終盤になっても変わらない。

動物の観察について

  • 園内で動物を見る時、デフォルトでは3DSを常に正面に向けておかねばならない。
    「腕が疲れたからちょっと下ろそう」なんてことをすれば、画面に床しか映らないという結果に。
    • 一応、Yボタンを押すと画面が固定される。最初からこのシステムにしておけ。
  • 動物は餌と撮影以外では本当に「見るだけ」。そのため全く動かず、忘れた頃に耳やまぶたを動かすだけという動物もいる。
    • 実際の動物園も動きが少ないのは変わらない。むしろ動物がイライラしてオリの中を行ったり来たりしている方が不安である…
      が、折角ゲームなのだから何かおもちゃを与えて一緒に遊ばせても良かったのでは?
  • また、餌は8種類のうちどれかしか食べない。「草」を食べる動物に「果実」を与えても不正解となり、餌を無駄に消費してしまう。
    確かにコアラのように食性が限られている動物もいるが、例えばゾウに果実を与えて不正解というのは理不尽である。
    • 餌も偏りがある割に全ての種類が一斉補充となる。そのため草は足りないが虫やトカゲは余るという事に。
      一応、ベンダーを回していれば特定の餌が出る事もあるが、完全に運の領域。

イベント発生について

  • ゲームを進めていると突如「よその動物園の○○(動物名)にTVの取材が来て当園の○○の人気が下がった」
    「××(動物名)の限定アイテムが売れ、人気が上がった」というイベントが発生し、動物の人気に影響が出るのだが、
    人気が下がった場合はその日のうちに「該当する動物を観察→餌をあげて写真撮影」の作業をしていればすぐに回復する。
    また、一度上がった人気は「何日も放置する」などのプレイをしない限りはまず下がることはない。
  • イベントの発生条件は完全にランダム。このゲームの中では季節の変化などはないので、
    「GWや夏休み・冬休みで客が増加」「クリスマスなのでトナカイのオリが人気」といった傾向もない。

評価点

  • 動物のグラフィックは3DSの画質とは言えかなり高い。よほど嫌いな動物でなければ、見ていて引き込まれるだろう。
    • ムービーも「水の中に飛び込むペンギンやホッキョクグマ」、「互いの体を鼻で撫でスキンシップを取るゾウ」等再現度が高い。
      ただし、動物の種類によって長短の差がある。短いものはものの数秒。また、動物の動きに一部被っているものがある*1
  • 動物の選考基準も特に偏ってはおらず、ライオン・ゾウと言った定番の顔ぶれからヒツジ・ウマと言ったファミリー向けの種類まで幅広い。
    マニアックな面子を求める人のために、オオヅル・アクシスジカ・ミツオビアルマジロ等も取り揃えている。
    • ゾウならアフリカゾウ、アジアゾウ、マルミミゾウの三種類、ライオンとトラはホワイトライオン・ホワイトタイガーが居る。
  • ベンダーから出てくるフィギュアも海洋堂を思わせるリアルな作り。動物の説明も東武動物公園が監修しているため*2、読み応えがある。

総評

本職の動物園からの協力もあったため、メインである動物はとても見応えがあるものとなった。
しかしその反面、ゲームとしての快適性は二の次にされており、純粋に遊ぶためのツールとしては単純極まりないものとなってしまった。
そのため、この作品の評価は動物好きであるか否かによって大きく分かれてしまう。
『動物を何時間でも見ていられる』『単純作業な内容でも気にしない』人であれば間違いなくお勧めできるが、そうでない人にとっては退屈かもしれない。

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最終更新:2021年12月03日 18:56

*1 例を挙げると、ツル系の鳥はどれも「立ったまま羽根を広げて二羽で円を描く」という求愛のポーズが収録されている。

*2 前述のホワイトタイガーは同園の「ロッキー」を元にグラフィックが作られた。