スーパーテトリス3

【すーぱーてとりすすりー】

ジャンル パズル
対応機種 スーパーファミコン
発売元 BPS
開発元 トーセ
発売日 1994年12月16日
定価 8,500円(税抜)
判定 良作
テトリスシリーズリンク


概要

前作『スーパーテトリス2+ボンブリス』の続編。

  • 通常の「テトリス」の他に3つの派生版を実装している。
    • テトリス:ひたすらラインを消すエンドレスのAタイプ、25段消したら次のステージへ進むクラシックルールのBタイプを収録。
      • ちなみに前作のCタイプは本作には無い。(決められた法則に沿って下からブロックが一列せり上がってくるもの)
    • マジカリス:テトリスに色分けのルールを追加した派生版。
    • スパークリス:前作の「ボンブリス」の変形版。
    • ファミリス:テトリスシリーズ初の、最大4人対戦型のテトリス。
  • 消去時の音声実装。「シングル」「ダブル」「トリプル」「テトリス」
    • テトリスは男性の声で、マジカリスは女性の声である。

マジカリスのルール

  • 赤、青、緑のいずれかに着色されたピースが落ちてくる。テトリスと同様、基本的には横に並べて消す。
  • テトリスではライン消しでは隙間は埋まらずそのまま消した分だけ落下するが、マジカリスでは同色ブロックのかたまりが独立して落下する。うまくやれば連鎖や5段消し以上も可能。
  • ピースを4回転させると色が変わる。同じ色だけで横に並ぶと「マジカリス」となり、その色のブロックを全て消すことができる。
    • 出現直後に左回転するとすぐに色が変わる仕様なので、「左回転したいけど色は変えたくない」というときは3回右回転しなければならない。テトリス慣れしているとかえって違和感を覚えることも。
  • 時々、以下のような特殊なブロックが登場する。
    • シルバーブロック:灰色のブロック。横一列に並べても消すことができない。
      • マジカリスが発生すると、その際の色に変化する。シルバーブロックでのマジカリスを決めれば一発で消すこともできる。
    • レインボーブロック:キラキラ光るブロック。マジカリスの際に全色に対応するワイルドカードとなる。
      • レインボーブロックだけでマジカリスを決めると、全てのブロックが強制的に下まで落ち、隙間が全て埋まる。
  • 対戦モードでは、通常消しで消した分だけ相手のフィールドにシルバーブロックでせり上がる。また、マジカリスで消した場合は、ランダムな色のブロックが上から消した数に応じて降ってくる。
  • 1人モードでの遊び方はテトリスと同様。対戦モードでは『テトリス武闘外伝』のNEXT共有システムを採用。

スパークリスのルール

  • 通常ブロックだけを横一列に並べても消えず、落下してくるピースの中に混じってくるライトニングブロック(以下LB)を起爆・誘爆する。これによって予め積まれたブロックの全消しを目指すのは前作ボンブリスと同じ。
    • LBの効果範囲は揃えたライン数・連鎖に応じた長さの上下左右一直線になっている。この電流で輪を作った場合、その内側にあるブロックは強制的に消える(囲み消し)。
  • LB4つを四角に並べるとデカLBになる。今作はデカLBも揃えたライン数で電流の伸びが大きくなるようになった。
  • 他にも「LBが全く混じっていないピースも降ってくる」「LVが上がってもピースは4ブロックのまま」といった違いがる。
  • その他の特殊ブロックもあるが、コンテストモード(1人用モード)では登場しない。
    • ラバーブロック:パズルと対戦で登場。2回電流を流さないと消えないが、囲み消しなら一発で消える。
    • 壁:絶対に消せないブロック。パズル限定で登場。
  • 前作ボンブリスと同様のコンテストモードとパズルモードがある。対戦ではマジカリスと同様に、『テトリス武闘外伝』のNEXT共有システムを採用。
    • コンテストでは、ピースが1ステージにつき100個の制限があり、使い切ったらゲームオーバー、クリアした時の残りがスコアになる。一度に4列以上揃えたり、デカボムを作るとカウントは回復する。
    • コンテストは前半30ステージをクリアするとエンディング→後半30ステージとなる。
    • 対戦では、消す毎に相手へブロックを送れる。電流で消したブロック分だけ下からせり上がり、囲み消しで消した分だけ上からラバーブロックが落ちてくる。相手が積み上がる他にも、先に全消ししても勝利となる。

ファミリスのルール

  • 2~4人で遊べる。ルールが独特なので2人で遊んでもなかなか面白い。
  • 通常のテトリスと違い、フィールドの横幅が7列と狭い。消し方はテトリス同様。
  • 下に「+2P」「-4P」などと表示され、ランダムで切り替わる。これは攻撃する相手を表す(例えば+2Pの状態で4段消しすると、4段を2Pにだけ攻撃する)が、-の場合はラインを下げる(つまり相手を有利にしてしまう)ので注意。また、ALLは全員で自分も含める。
  • せり上がり方も独特で、「一番下の段と同じ形のものがせり上がる」。他のテトリスではご存知ランダムで一列を除い9列がせり上がる。ただでさえテトリス狙いが有利と言われているが、このルールがさらに拍車をかけている。

評価点

  • 新たにテトリス派生版を開拓した逸品。
  • マジカリスは非常に遊びやすく、前作のボンブリスになじめなかった人でもこちらはとっつきやすい。
  • 初の4人対戦実装。しかも攻撃の仕方が独特のため今でも遊べるゲームと言ってよい。
  • 音楽は相変わらず優秀。テトリスは音楽が選択でき、ステージが進む毎に音楽が変化するマジカリス(その中でもロシアの音楽をメドレー可したものが秀逸)がプレイヤーを飽きさせない。

問題点

  • ボンブリスと同様、スパークリスはエンドレスモードがない。
  • スパークリスがすこし難解。ボンブリスと違い、一段揃えただけでも上下が消えるため、連鎖ライン消しは狙いにくい。またLBがないピースが降ってくる事が難易度を上昇させている面も否めない。
    • 囲み消しが強力すぎるため、連鎖を狙わずともクリアは容易。パズルも問題数や難易度ともに大きいものとはいえない。
    • 狙いにくい分、連鎖したとき実質の揃えたライン数は累積して扱われる仕様になっている。具体的には、
      • 2ライン→2ライン→2ラインと連鎖した場合、実質の揃えたライン数は2,4,6
      • 1ライン→2ライン→3ラインと連鎖した場合、実質の揃えたライン数は1,3,6
      • 1ライン→2ライン→1ラインと連鎖した場合、実質の揃えたライン数は3,5,6
  • 対戦マジカリスで下からせり上がったブロックの隙間に上から降ってきたブロックが入って消えることがある。これでマジカリスが完成してしまうとなんともマヌケな展開である。但し、これはこれで面白いという人も。
  • NEXT共有化・非共有化を切り替えられない。テトリスやファミリスでは非共有化で固定、マジカリスやスパークリスでは共有化で固定。
  • スパークリス中に無駄に落雷のエフェクトが入る。1人用ならまだしも対戦だと時間がかかり、その間にNEXTを取られてしまう。

総評

アイディアが非常に優秀。マジカリスやスパークリスはその後のリメイクは一切ない事に加え、本作のVC再配信もないのがかなり惜しい。 ボンブリスとまとめてネット対戦ゲーム化が待ち望まれている。

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最終更新:2023年03月22日 15:27