プリティーリズム
【ぷりてぃーりずむ】
ジャンル
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トレーディングカードアーケードゲーム
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対応機種
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アーケード
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発売元
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タカラトミー(シーズン1~8) タカラトミーアーツ(シーズン9以降)
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開発元
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タカラトミー→タカラトミーアーツ シンソフィア
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稼動開始日
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2010年7月15日
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料金
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1プレイ:100円 プリズムメモリーパス(ICカード):500円
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判定
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良作
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プリティーシリーズ
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概要
タカラトミーとシンソフィア社が共同で手掛けた、女児をメインターゲットとしたTCAGのリズムゲーム。
大きな特徴として、この種のゲームの定番であるカード式ではなく
『プリズムストーン』と呼ばれるハート型の宝石を模したプラスチック製玩具を使用する。
ゲームの内容としては、プリズムストーンでコーデを選択し、独自のコーデを組み合わせ、「プリズムショー」と呼ばれるフィギュアスケートのような競技に挑戦するリズムゲームとなっている。
アニメが計3シリーズにわたって制作されるなど、メディアミックスも積極的に実施されていた。そういった側面も含め、本作の流れを汲むタカラトミーとシンソフィアによる女児向けメディアミックス作品群である『プリティーシリーズ』の原点となったゲームでもある。
本作のアップデートは概ねアニメ版の展開と連動しており、アニメ放映以前の『ミニスカート』(シーズン1~3)、アニメ第1シリーズ『オーロラドリーム(AD)』(シーズン4~8)、第2シリーズ『ディアマイフューチャー(DMF)』(シーズン9~13)、第3シリーズ『レインボーライブ(RL)』(セッション01~05)の、大きく4つの時期に分けることができる。本項もアップデート内容などについてはこれらの用語に基づいて記述する。
ゲームの流れ・特徴
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プリズムストーンによるコーデ
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本作ではカードに代わりプラスチック製のジュエリーを模したハート型の玩具を使用する。裏面にコーデが描かれており、これを筐体の中央にあるプリズムストーンのスキャンテーブルに置き、ゲーム中で使用するコーデを選択する。
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プリズムストーンはサイズが小さいこともあり、1つずつスキャンするのではなく、5個までまとめて行えるようになっている。
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コーデはヘア、トップス、ボトムズ、シューズ、アレンジ(アクセサリやメイク)の5種類に分類され、それぞれ1つずつ使用することが出来る。また、スター、ラブリー、ポップ、フェミニン、エスニック、クール、セクシーの7つの属性があり、属性ごとにストーンの色が異なっている。
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赤と青のボタンでレッツダンス!
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リズムゲームは赤と青の2つのボタンで行われる。円周を移動するハート形の枠が赤・青の2つのボタンに対応した色のカーソルと重なった瞬間にボタンを押す。同時押しや連打もある。
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セッション03より、赤と青のハートマークが左右から流れ、中心のカーソルに重なった瞬間にボタンを押すタイプも追加された。
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一部のモードを除き、初めに譜面の見本が提示される。
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キャラクターはスケート靴を履いているため、ダンスのみだけはなくスケートリンクを滑っているシーンがよく挿入されている。
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プリズムジャンプ
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リズムゲームの合間に何度か挿入されるモード。ハードが重なった瞬間にボタンを押す。成功すると、派手なジャンプアクションが見られる。
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「ハッピーマカロンスピン(マカロンを飛ばしながら回転する)」「ハットトリックスター(なぜかステージがサッカー場に変わり、ボールを蹴ってサッカーゴールに入れる)」など奇想天外なジャンプアクションが多い。
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基本的にアニメで行われたジャンプを本作でも再現しているが、ゲームでは再現が難しいのかアニメと異なっているプリズムジャンプも一部存在する。
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例えば「きらめきフューチャースター」というジャンプは、アニメでは星を描いた後、その星を割って小さな星を跳び散らせるという演出だが、ゲームでは星を描いた後、星の上で回転するという演出に変更されている。
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プリズムアクト/プリズムライブ
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所謂ボーナスゲーム的な存在。プリズムジャンプで1回以上「かんぺき」ジャンプを飛ぶと、楽曲終了後にプリズムアクトまたはプリズムライブのステージで遊ぶことが出来る。
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プリズムアクトはシーズン9より登場。DMFに登場する同名の演出が元になっている。
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チューブ状のステージを滑りながら、潜るハートの輪の色に合わせてボタンを押していき、最後にプリズムジャンプを披露する。
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プリズムライブはセッション01より追加。こちらはRLに登場する同名の演出が元になっている。このモードの登場と入れ替わる形でプリズムアクトは廃止された。
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画面を動き回る羽根に合わせて、ボタンを押す。成功すると「LIVE!」の掛け声と共にプリズムジャンプを連続で披露する。
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アニメは7連続ジャンプまでしか登場しなかったが、本作では10連続ジャンプまで行える。
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プリティーマガジン
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架空の雑誌、という設定で他のプレイヤーのコーデが表示されている。
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掲載されている他のプレイヤーに「かわいい」「かっこいい」「たのしい」のいずれかのファンコールを送ることができ、ファンコールを受け取ったプレイヤーは次回プレイ時にカラットを貰うことが出来る。
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プレイ終了時に表示されるが、コインを投入していなくても青ボタンを押すことで閲覧やファンコールを送ることは可能。
評価点
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とっつきやすいリズムゲーム
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ボタンが2つしかないことに加え、プレイ時に見本を提示してくれることもあり、初回プレイでも迷わず遊ぶことができる。
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またプリズムストーンを使用しない場合は、各キャラはそれぞれの私服の状態で登場するため、プリズムストーンを所持していない最初は明らかにみすぼらしいコーデで遊ばざるを得ない...なんて心配もないよう配慮されている。
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とっつきやすいからといって全編に渡って簡単かと言われるとそうでもなく、見本がない上に難易度も高い「ノリノリ」モードはなかなか歯応えがあって上級者も楽しめる。
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それも極めたと豪語する人がいるならば、1人で2人プレイモードを遊んでみるのも面白いだろう。1Pは赤ボタンのみ、2Pは青ボタンのみでのプレイとなるのだが、基本的に1Pと2Pでは譜面が完全に異なっており、さらに2Pは1Pの裏拍を担当することも多いため、1人で遊ぶのは思っている以上に難易度が高い。
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最強のコーデを探す楽しみ
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プリズムストーンにはコーデのポイント(本作ではカラット)が記載されておらず、独自の計算式で選んだコーデのカラットが決定されるため、最強のコーデは何かを探す楽しみもある。
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さらに他の多くのゲームとの違いとして、コーデアイテムが服の中でも ボトムストップス ワンピース ドレス と細かく分かれていて、髪も髪型とヘアアクセに分かれているため、好きな組み合わせでコーデする事ができ、様々なコーデが楽しめる。(ただし残念な事に、これはアーケード版のみ。3DS版では、セットになったものしか着る事ができず、組み合わせが固定になってしまっている)
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筐体ごとに「りゅうこうアイテム」として2種類のカテゴリ(パーカー、ドレスなど)が設定されており、この設定されたコーデを選択しているとボーナスカラットが貰える。そのため、最強コーデは常に最強と言うわけではない。また、「りゅうこうアイテム」は1週間ごとに変わるようになっている。
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コーデを決定すると「ジャケットがライブステージにぴったり」「オトナオーラ全開でテンションUP!」など、ファッション雑誌のような煽り文句が3~4つ表示されるため、色々なコーデを試してみるの面白い。
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凝ったダンスシーン
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リズムゲームの間は背景ではプレイヤーがコーデした女の子がダンスを披露するが、子供に真似できないような質の高いダンスショットが多い。
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ダンスの動きは表情・指先・つま先・お尻など細かいところまで行き届いていて、女の子を可愛らしくまたはセクシーに見せる演出がダンスの中にふんだんに盛り込まれている。
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またダイナミックなカメラワークも、質の高いダンスに花をそえている。
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さらにダンス時に流れる曲も、あからさまに低年齢層向けすぎるような曲はほとんどなく、むしろカッコ良い歌詞やリズムを持ち合わせたような普通のポップス・アイドルソング・アニソンとしても十分なクオリティの楽曲が多数あり、
大きなお友達も含めた少し年齢の高い層でも楽しめる要因のひとつとなっている。
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この辺りは次回作以降のプリティーシリーズの伝統になっており、また本作の最大のライバル作品となった『アイカツ!シリーズ』にも少なからず影響を与えた部分と思われる。
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なお、非常にどうでもよいことだが、ダンスやジャンプではスカートの中が見える演出がやたら多い。黒いスパッツを履いているため下着が見えるというわけではないが。
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とくに本作の主人公のりずむのコーデは常に黒いスパッツが見えており、さながらワカメちゃん状態となっている。
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筐体にヘッドホン端子が付いている
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地味ながらなかなか評価できる点。音ゲーに付いていることは珍しくないが、本作のようなTCAGに付いているのは珍しい。
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周りがうるさくて楽曲が楽しめないこともあるので、ヘッドホンやイヤホンを使用することで存分に楽しめることが出来る。
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女児向けTCAGには珍しい対象年齢が高めなゲームデザイン。
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「オシャレ魔女 ラブandベリー」から始まる女児向けTCAGは低年齢層に特化しており「可愛さ・派手さ」を重視した物が多かったが本作は「美しさ・クールさ」をコンセプトにしており斬新であった。
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男児向けのTCAGと比べてゲーム自体の難易度が比較的低めになっている女児向けTCAGは高学年にはあまり支持されないという欠点があったのだが大人っぽい雰囲気やコーデを組み合わせる楽しみのある本作は中高生の女子のファンも付いておりプレイヤー層が幅広かった。
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もちろん遊び方を丁寧に教えてくれるし、ボタン操作も複雑な物は少ないため小さい女の子でも問題なく遊べる。
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また、カードではなく女の子が好むジュエリーを模したハート型の玩具を採用したことも、それらの層をも引き付けた要因であったと思われる。
問題点
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プリズムストーンが管理し辛い
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本作のアイデンティティとも言えるプリズムストーンであるが、形状が小さいうえに厚みもあり、さらに丸みがあるため重ねることもできず、非常に管理し辛い。袋などにまとめて入れていくと、遊ぶときに望んだプリズムストーンがなかなか探し出せなかったりする。
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公式で発売されているプリズムストーンのトランクやアルバムなどの管理ツールの評判もあまり良くないというのも、さらに拍車を掛けている。
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100円ショップなどで買える仕切り付きのケースや、コインアルバムなどで管理している人も多い。
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限定で貰えるプリズムストーンには羽根が付いている場合もあるのだが、羽根が付いている分、結果的にサイズが違うので、前述の管理ツールが使用できず、これまた余計に管理しづらい。
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アニメの楽曲が少ない
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販促アニメが存在するにもかかわらず、なぜかアニメの曲の収録が少ない。
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RL期のある時点の収録曲の内訳はADの曲が5曲、DMFが3曲、RLが7曲。あとはゲームオリジナルが15曲となっている。
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一見、RLの曲は多く入っているように見えるが、RLではオープニング・エンディング・挿入歌を含めると、全部で26曲も使用されているため、そこから考えるとやはり少ないと言わざるを得ない。
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DMFに至ってはわずか3曲しか採用されていない。しかも3曲目はDMF終了後1年近く経ってようやく追加された曲であり、アニメ放送中はわずか2曲しかなかった。
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さらに、収録されているアニメの曲も必ずしもアニメで人気のある曲が収録されているというわけでもなく、いまいち目立たないような曲が収録されがちな傾向もあった。『プリズムショー☆ベストテン』と題されたアニメ劇場版の作中で人気曲のランキングが発表されたが、そのベストテンの中で本作に収録されているのは5曲しかないという有様。
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逆にゲームオリジナルの曲がアニメで使用されるということもほとんどない。モブキャラのプリズムショーで使用される程度であり、ほぼ単なるBGMのような扱いだったりする。
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アニメそのものは美麗なCGで描かれるライブシーンや重厚なストーリーで好評であり、プリティーリズムという作品の知名度には大きく貢献したものと思われるのだが、そのアニメとの連動が弱いというのはメディアミックス作品としては勿体無い部分だったといえる。
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キャラの見分けが付きにくい
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デフォルトの状態だと髪型などで見分けることが可能なのだが、本作は髪型や髪の色、瞳の色まで変更できることが災いし、その要素をすべて変更するコーデで遊ぶと、顔立ちが似ているキャラが多いことから見分けが付きにくい。
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本作に限らずアニメやゲームはキャラの見分けには少なからず髪型や髪の色に頼っているものであるということも留意する点だろう。
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もちろん純粋にコーデを楽しむということで考えれば、変更できた方がコーデの幅が広がって良いのだが、キャラありきで考えると難しいところ。
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後述するアイカツやプリパラでは、髪型や髪の色、瞳の色の変更はアバター機能を用意してそのキャラエディット要素として組み込む方式となり、(多くの場合アニメ主要人物でもある)プリセットされているキャラについては服装とアクセサリー以外は変更できない単純な選択式になっている。
総評
『オシャレ魔女ラブ&ベリー』の大ヒット以降、様々なフォロワー作品が現れたがどれも大きな人気を得ることは出来ず、SEGAもラブ&ベリーの後継作である『リルぷりっ』の稼働を開始したが不人気に終わり女児向けTCAGは終わった物と見られていた。
その中でプリズムストーンやクールで大人びたキャラクターなど一風変わった要素を取り入れた本作は久々に大ヒットを果たした。
後に『アイカツ!』に顧客を奪われ、売り上げ的には低迷して終わってしまったのが惜しまれるが、女児向けTCAG市場が再び活性化し、2010年代を通して人気コンテンツであり続けるまでに復活できたのには本作の果たした役割は大きいといえる。
本作から始まったプリティーシリーズはその後10年以上続く長寿シリーズとなるが、それら後継作品の中でも本作のクールさや大人っぽさを強調した作風は独特であり、未だに特に本作に関しての根強いファンも存在する。
既に稼働終了から10年が経過したアーケードゲーム故に今から本作を遊ぶこと残念ながら不可能だが、本作の雰囲気に魅力を感じたのなら、3DSへの各移植作に触れてみることをお勧めする。
衰退・その後
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セガの『オシャレ魔女 ラブandベリー』以降、女児向けTCAGとしては久しぶりに大ヒットとなった本作ではあったが、2012年の年末辺りから人気が急落していくこととなった。
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稼働から2年経ち、単純に飽きられてきたという理由もあるかもしれないが、一番の理由はやはりバンダイの『アイカツ! -アイドルカツドウ!-(以下、アイカツ)』の稼働が始まり、ユーザーをごっそり奪われたせいだろう。
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詳細についてはアイカツのページを見ていただきたいが、こちらもかなりの良作であり、さらに本作並みかそれ以上の大規模なメディアミックス・広報活動も手伝って着実にユーザーを獲得していった。本作における問題点がアイカツでは解消されているというのも大きい。
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クールやビューティーさを重視したプリティーリズムに対してアイカツは可愛さやポップさを中心とした作品でまさに正統派女児向けTCAGであり、プリティーリズム側もそれに追随するかのようにレインボーライブバージョンからはこれまでのクール路線から可愛さを中心とした路線に変更して女児の呼び込みを図ったものの、結果的にそのままアイカツに大きく引き離されてしまった。急な路線変更が逆に客離れを起こしてしまった節があるのも追い討ちとなった。
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その後もレアストーンの排出率を上げる、新モードのリズムゲームを搭載する、限定のプリズムストーンを配布するなど、あの手この手でテコ入れを図ったもののかつての勢いを取り返すことが出来ず、玩具がすっかり発売されなくなった辺りから終焉ムードが漂っていた。
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ゲームでも使用可能なプリズムストーンに関する玩具を除けば、2013年10月に発売された玩具が最後。同年12月にて発売が予定されていた玩具(RLにて主人公が使用していたギターに付けるブレスレット)は延期を繰り返したあげく、結局発売されることはなかった。
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以上の経緯もあり、一時はアニメ版RLの放送終了を機にタカラトミーも女児向けTCAGから撤退するものと誰もが思っていた。だが突如として本作の後継作である『プリパラ』が発表され、まさかの次回作の登場となった。
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プリズムストーンも一部を除き互換性が用意されている。世界観はもちろんシステムも一新されているが、解説役として登場している「赤井めが姉ぇ」や、作中のショップである「プリズムストーンショップ」など各所で本作の要素を継承していた。
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(アニメ版も含めて)作風は本作から大きく変化し全体的にポップで明るい印象へ転換されたが、結果的に同作は本作以上の大ヒットを収める。『アイカツ』から女児向けTCAGのシェアを取り戻し、市場を二分するほどとなった。
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『プリパラ』と入れ替わるようにして、2014年6月下旬~7月上旬辺りに店舗から筐体が撤去された。回収された筐体は『ポケモンカードゲームガチャ』に再利用されているが、その後も本作関連グッズやアパレルの専門店である「プリズムストーンショップ」の実店舗限定ででプレイ可能であった。
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2024年初頭までは全国で唯一、プリズムストーンショップ東京駅店にのみ『プリティーリズム』筐体が設置されている。すなわち稼働終了から約10年後の現在も、(東京駅まで出向かねばならず首都圏以外からだとハードルは非常に高いものの)本作の実機をプレイすることが可能。これを目的に同店を訪れる、当時のプレイヤーだった熱心なファンも絶えなかった。しかし老朽化などもあり、同年4月3日をもって遂に撤去される運びとなり、現在は本作をプレイすることは完全に不可能となった。
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ストーンの生産終了もあって新規のストーンは入手不可能であり、プレイ後は代わりに
めが姉ぇ店員から特製ポストカードを受け取ることが出来ていた。
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筐体・アニメがともに終了した後も、『プリパラ』とのセットではあるが、3DSのゲームが発売されたり、クロスオーバーとなる映画が公開されたりと、コンテンツとしてはそれなりに動きはあった。
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2016年初頭にはRLの男子プリズムスターを主人公として、まさかの男性キャラ中心による成人女性向けスピンオフ作品である映画『KING OF PRISM by PrettyRhythm』が公開された。
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封切り直後こそ苦戦したものの、熱心なファンからの口コミや、応援上映のいうスタイルがウケて大ヒット。続編も制作されたが、それらはプリティーリズムの名前は外れた『KING OF PRISM』というタイトルで展開されている。ストーリーや世界観は相変わらずRLと地続きではあるが。
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後継作の『プリパラ』、スピンオフの『KING OF PRISM』の両方がヒットしたことにより、原点である本作についても小規模ではあるがグッズの販売は長く続けられた。
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そして次々作である『キラッとプリ☆チャン』の展開が開始された2018年頃には、本作、プリパラ、プリチャン、そしてその先へと続く一連の作品群を「プリティーシリーズ」と呼称し、ひとつのブランドとして再定義されることとなる。同時に「プリティーオールフレンズ」という名称で、本作やプリパラなどの過去作の当時のファンに向けたグッズやイベント展開がより強化されるようになった。
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その後もさらに4作目『ワッチャプリマジ!』、5作目『ひみつのアイプリ』と続き、2024年現在、紆余曲折を経てきた本作は結果的に21世紀の女児向けコンテンツとしては「プリキュア」シリーズに次ぐ歴史をもつ「プリティーシリーズ」の初代作品という位置付けとなっている。
余談・その他
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本作の公式の略称は『
プリ
ティーリ
ズム
』であることから『プリズム』となっているが、公式以外の場で使われることはほとんどなく、ファンの間では専ら『プリリズ』という略称が使われている。
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DAMにて配信されている「Dear My Future(DMFの主題歌のひとつ)」及び「BOY MEETS GIRL(RLの主題歌のひとつ)」では、歌唱しているユニット「Prizmmy☆」のダンスやアニメの映像と共に、本作の動画もそのまま使用されている。
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プリズムストーンはプラスチック製であるが、金属製で
本物のダイヤモンドが埋め込まれた
特別仕様のプリズムストーンが抽選でプレゼントされたこともあった。
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本作の関連書籍の出版やコミカライズは出版社の垣根を越えて行われていた。漫画は集英社の「りぼん」、小学館の「ちゃお」「ぷっちぐみ」「小学一年生」で連載され、ガイドブックなどは小学館とエンターブレイン(KADOKAWA)から発行された。
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「りぼん」連載分のみゲームをベースにしたコミカライズであり、それ以外はアニメをベースにしたコミカライズとなっている。
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最終的には「ぷっちぐみ」のみの連載となったが、本作の情報は連載終了後も「りぼん」や「ちゃお」で継続して掲載されていた。
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稼働開始直後は児童書を得意とする永岡書店からもガイドブックが出版されていた。
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アイカツほど多くはないが、本作にも大人のプレイヤー(いわゆる大きなお友達)が一定数存在した。彼らは「
プリリズやくざ
」と呼ばれている……らしい。
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アイカツに対する「アイカツおじさん」ほど、スラングとしてはあまり定着はしていないと思われる。「プリリズおじさん」と呼ばれる場合もあった。
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RLは大きなお友達にも大人気だったため、大きなお友達向けのイベントが公式で開かれたこともあった。またCDやDVDに付いている特典が、声優のインタビューのDVDなどで、どう考えても子供向きではなかったりする。さすがにこの愛称はあんまりだろう、ということで前述の「KING OF PRISM by PrettyRhythm」が公開されたときに公式が「プリズムエリート」という愛称を使い出し、今ではそちらが定着しているが、たまに冗談めいて使われることもある。
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なお、次回作のプリパラで大きなお友達の層は単純に「プリパラおじさん」という呼び名が主流となった。そのこともあって、プリパラ以降の時代においては「プリリズやくざ」はプリティーシリーズを本作の頃から追い続けている古参を、「プリズムエリート」は主にKING OF PRISMを愛好する層をそれぞれ特に指すという微妙なニュアンスの違いが生じている模様。
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本作及びプリティーシリーズ各作品の内容からはあまり想像できないが、開発元の内の1社である「株式会社シンソフィア」は、かつては「株式会社アキ」という社名で、『バーチャル・プロレスリング』や『キン肉マン マッスルグランプリ』等といったプロレスゲーム・対戦格闘ゲームの開発で知られていた。
最終更新:2024年04月18日 12:57