ファミコンリミックス

【ふぁみこんりみっくす】

ジャンル リミックスミニゲーム集
※画像はディスク版(1+2)
対応機種 Wii U(Wii Uダウンロードソフト)
発売元 任天堂
開発元 インディーズゼロ
発売日 2013年12月19日
定価 1,500円(税込)
ディスク版(1+2):2014年4月24日/2,858円
判定 良作
ポイント レトロゲーマーへの挑戦状
これのおかげで初めてVC化されたゲームも
異例の早さで続編も配信

概要(1)

ファミコンのタイトルから厳選したシーンを抜粋し、その中でお題として様々なミッションをクリアしていくゲーム。
それだけではなく、かつてのゲームをリミックスしたお題も含まれている。

+ お題収録タイトル(1)

全て、お題に沿って一部分を切り出された状態でのプレイになる。


本作の特徴(1)

  • 簡単にいえば、『メイド イン ワリオ』におけるナインボルトのゲームだけをチョイスしたようなミニゲーム集である。
    • ただし『メイド イン ワリオ』のようにミニゲームを連鎖的にやるお題ばかりではない。
    • 「ゴールしよう!」「時間内に土管に入ろう!」「クッパを倒そう!」など、最初に表示されるお題をひたすらクリアしていく。
  • 本作のタイトルの由来である「リミックス」は、既存のファミコンゲームをアレンジしたお題をクリアしていくという、いわば公式による改造マリオのようなものである。
    • 中には「『ゼルダの伝説』の主人公「リンク」が、『ドンキーコング』のステージを攻略する*1」といった、複数のゲーム内容を合体させたお題もある。
  • 各ステージではライフ(1個、3個、6個)が与えられる。ミスするごとに1つずつ減っていき、全部無くなったらゲームオーバー。また、時間制限のあるステージでは時間切れになってもライフを1つ失う。
    • 制限時間だけが与えられているステージでは、時間切れになるとゲームオーバーになる。
    • ゲームオーバーになってもそのステージからコンティニューが無制限にできる。ただし、ステージの途中でコンティニューした場合は後述の評価が必ず☆1個になる。
  • クリアタイムに応じて4段階で評価され、☆がもらえる(☆1個~3個と☆3個+レインボー)。最高評価である☆3個+レインボーを目指し、いかに無駄を省いて高速クリアするかということは『メイド イン ワリオ』とハッキリ差別化される部分である。
  • また、Miiverseへのハンコ機能に対応しており、ゲームクリアでもらえるポイントを貯めていくことで、ドット絵のハンコが開放されていく。

評価点(1)

  • ファミコンゲームの美味しいシーンを切り取っているため、ゲームにおける「ここだけやりたい場面」をある程度チョイスしてプレイ出来る。
    • レトロゲームはまだ少々難しいという子供や、ゲームは苦手だけど好きというライトユーザーでも、今までなら辿り着くことも難しかった「ボス戦だけ・難解面だけプレイ」ということが可能。
  • やりたい場面だけではなく、一部のテクニックや裏技の精度を磨くことが出来る。
    • 『スーパーマリオブラザーズ』の無限1アップや、『マリオブラザーズ』の火の玉消しなど。
  • リミックスはいつもと違う感覚が楽しめるゲームが多く、レトロゲームにして新鮮味がある。
    • 特に他ゲームの主人公を別のゲームの世界観に放り込む系はまさに夢の共演であり、面白い試みである。
  • 高タイムを出そうとして何度もプレイしたくなる。
  • お題が非常に多い。全ての題材ゲームのステージ、リミックスステージを全部クリアした後もボーナスというステージ群が登場する。
  • ロードがほとんどなく、リトライが即可能。一度でもミスったら即ポーズメニュー+リトライが容易なのでストレスフリー。
  • HD画質に対応しているため、バーチャルコンソール(以下VC)版よりも微妙にではあるが映像が綺麗になっている。
  • 本作の題材タイトルとして取り上げられたことでVCに初配信されたゲームがある。今作では『ゴルフ』、次回作の2では『ドクターマリオ』が初のVC配信となった。

問題点(1)

  • WiiUのVCでは可能なコントローラのコンフィグ(ボタン設定)が不可能。
    • しかも発売当初はゲームパッドでしかプレイ出来なかった。後のアップデートでWiiリモコン周りのプレイには対応した。
  • 題材ゲームの中には、ボーナス枠に突っ込まれているため、ほとんど元のゲームとしてプレイ出来ないものがある。
    • もっとも、そういう類のゲームのほとんどがスポーツゲー関連なのだが。
  • 他プレイヤーのスコア(タイム)表示はMiiverseの投稿とともに表示されるが、その表示がランダムであり、またランキング表示が存在しない。
    • 他プレイヤーとスコアを競うという要素がないため、飽きる人は飽きやすい。

総評(1)

懐かしさも含めてリミックス系のゲームもレトロゲームながら新鮮味のある出来である。
このゲームのおかげで、今まで配信されなかったゲームにスポットライトが当たるということもあり、興味はあってもダウンロードしていないVCのお試しとしても機能している*2
続編の2も登場しており、こちらはさらにインターフェイスが改良された他、プレイ動画の再生機能も追加された。
かつてレトロゲームをプレイしたことのない子供と、昔プレイしたことがある大人が一緒にプレイ出来るという楽しみもある。
その辺りの任天堂らしいファミリー路線の構図は、ほぼ同時に配信された『ゲームセンターCX特別編*3』において、ビジョンが提示されている。



ファミコンリミックス2

【ふぁみこんりみっくすつー】

ジャンル リミックスミニゲーム集
※画像はディスク版(1+2)
対応機種 Wii U(Wii Uダウンロードソフト)
発売元 任天堂
開発元 インディーズゼロ
発売日 2014年4月24日
定価 1,543円(税込)
ディスク版(1+2):2014年4月24日/2,858円
判定 良作
ポイント まさかの続編
おまけとしてスーパールイージブラザーズを丸々収録
リミックスはよりカオスに

概要(2)

元々予定されていたのかは不明だが、異例の早さで配信された続編。短期間の間にもインターフェイスは地味な改良が行われている。
前作はファミコン前期の作品をモチーフとしたが、本作は後期のものをメインとしている。
カービィやサムスといった任天堂の看板的キャラがより集まったことで、ゲームの幅も広まっている。

+ お題収録タイトル(2)

全て、お題に沿って一部分を切り出された状態でのプレイになる。


本作の特徴(2)

  • 前作ではやりきってしまえばあと出来ることはほとんどなかったが、今作では新たにいくつかのモードを追加している。
    • スーパールイージブラザーズ:初代『スーパーマリオブラザーズ』を左右反転させたゲーム。ルイージが主人公であり、『スーパー~』の世界観ではあるが、『スーパー~2』のジャンプ力が高いという性能も反映されている。
    • チャンピオンシップモード:『ファミコンリミックス1』と本作の2作連動で解禁。3つのお題を連続で攻略して得点を他のプレイヤーと競うモード。上位100位以内になるとランキングに名前が載る。
  • インターフェイスの強化。
    • プレイ動画の再生機能が追加された。
      • 自分のプレイ内容が攻略後すぐにデータとして保存される。Miiverseとの連動を許可している場合は、Miiverseの投稿が表示されるのと同時に他プレイヤーにも自分の動画が表示される。
    • 右スティックで他プレイヤーのスコアを切り替えられるようになった。

評価点(2)

  • 他プレイヤーの動画を見られるようになり、攻略の糸口が見つけやすくなった。
    • スタンプで適当な投稿が行われている場合でも、許可されていればその動画を見ることが出来るので、Miiverse連動により意義が生まれている。
  • チャンピオンシップモードの追加によって、やりこみ度が上がった。
  • スーパールイージブラザーズというおまけモードがありながら、前作とほとんど変わらぬお題数。
  • 後期作品をメインとしたことでキャラクター採用の幅が広がり、リミックスが良い意味でカオスになっている。

問題点(2)

  • 相変わらずボタンコンフィグが不可能。
    • 長期間のプレイとなるスーパールイージブラザーズが追加されたことで、ある意味その問題は深刻化しているとも言える。
  • ボーナスに突っ込まれたゲームが相変わらずたいしてプレイ出来ないこと。
  • 一部のゲームでは前作以上にゲームの前半部の敵やステージしか採用されていない。
    • 特に『パンチアウト』は序盤の鬼門と言えるライバルまでとしか戦えない。
  • 本作の問題点とは言えないが、インターフェイス周りの強化が1と共有されていない点。

総評(2)

短期間にも前作の反省点をよく活かしており、完成度は前作以上にあがっている。
カービィやサムスといった後期の人気キャラのゲームを採用しているため、ゲームそのものも精錬されたものが揃っているのも特徴。
海外では「この1と2が大成功すればスーパーファミコンリミックスの可能性もある」とされており、一部で話題となった。


余談(2)

  • 本作自体は「ルイージの年」の翌年の発売になったが、『New スーパールイージ U』や『スーパーマリオ 3Dワールド』と同じく、ステージの各所に「ドットルイージ」が隠されているというオマケ要素が存在する。
    • ただし本作の場合はランダム要素が強く、何回か同じステージをプレイしないと現れない場合も多い。カービィやメトロイド等のステージにもしれっと現れるルイージは見ものである。
    • 上記の『スーパールイージブラザーズ』収録もルイージの年絡みの企画の一環と思われる。


その後の展開


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年06月02日 11:25

*1 リンクはジャンプが出来ないため、タルを飛び越えることが出来ないなど、ゲームの主人公の特徴をそのまま活かしている。

*2 ちなみにお題選びの画面には任天堂eショップに直通するスイッチがあり、押すと『ゼルダの伝説』の商人が出てきて、ファミコンカセットを並べた空間で「ナンカコウテクレヤ」と、VCの購入を薦めてくる。

*3 有野課長が3人の子供のプレイヤーと競ったり協力しながら、決められたお題をプレイ・クリアするという内容。

*4 アイスクライマー、ゴルフ、クルクルランド、レッキングクルー、ピンボール、ドンキーコング3、ベースボール、アーバンチャンピオン、テニス、アイスホッケー、マリオオープンゴルフ、ワリオの森