鉄拳5

【てっけんふぁいぶ】

ジャンル 対戦格闘
対応機種 アーケード
プレイステーション2
プレイステーション3
メディア 【AC】SYSTEM256
【PS2】DVD-ROM 1枚
【PS3】ダウンロード専売ソフト
発売・開発元 【AC/PS2】ナムコ
【PS3】バンダイナムコゲームス
稼働開始日【AC】 2004年11月
発売日 【PS2】2005年3月31日
【PS3】2006年12月27日
定価 6,800円(税別)
レーティング CERO:12歳以上対象
廉価版 PlayStation2 the Best
2005年11月2日/2,800円(税別)
判定 良作
鉄拳シリーズ


概要

前作の『鉄拳4』から3年後に発売された、シリーズ6作目。
批判の強かった『鉄拳4』からシステムを取捨選択し、更に旧キャラクターの復帰や当時流行していた戦績を記録するカードシステムを採用するなど、積極的な試みが行われている。


ストーリー

第4回大会終了後、三島財閥本丸御殿で風間仁と激闘の末、敗れた三島平八と一八の親子。
しかし仁は二人にとどめを刺さず、屋根を突き破って飛び去っていった。

それから数分後、一八が籍を置く「G社」がロボット「ジャック-4」の部隊を本丸御殿に送り込み、一八と平八を抹殺しようとする。
自らの置かれた状況を瞬時に理解した親子は、図らずも窮地を脱するため共闘することになる。
しかし、一八は一瞬の隙を突いて平八を囮にし一人だけ逃走、直後ジャック-4の自爆装置により本丸御殿は大爆発。
遠くから一部始終を眺めていた諜報機関エージェント「レイヴン」は、本部に対して「Heihachi Mishima is dead.(三島平八は死んだ)」との報告を送る。
そして本丸の地下からは、不穏な影が動き出した…。

それから1か月後、平八亡き後の三島財閥を手中に収めた何者かにより、第5回大会の開催が発表されるのであった。


システム

8方向レバー+ボックス状の4ボタン配置。上のボタン2つが「左パンチ/右パンチ」、下のボタン2つが「左キック/右キック」という直感的にわかりやすい配置。
ガードは2D格闘ゲームと同じレバー後ろ入れとなる。

新システム

  • ロングレンジスロー(レバー前入れ+右投げor左投げ)
    • 相手に詰め寄りながら投げる。『DR』からは横移動に対しても強くなった。直線的な攻撃が主力の一部キャラにとっては生命線になることも。
  • しゃがみステータス、ジャンプステータス
    • しゃがみステータス対応の技は上段攻撃を回避しつつ攻撃、ジャンプステータス対応の技は下段攻撃を回避しつつ攻撃する。
      以前から存在したものではあるが、システムとして呼称が与えられた。

4からのシステムの取捨選択。

  • 「アンジュレーション」「ステージ内の障害物」「ポジションチェンジ」の要素が排除。
    • 「壁」はステージ限定で残っている。
    • バックステップは4より強化され、ほぼ従来通り緊急回避と間合い調整に使うことができるが、タッグほど高性能ではない。

演出面

  • 前作で導入された各キャラクターのセリフや会話シーンの強化。
    • 前作では日本語・英語のみであった使用言語に中国語と韓国語が追加され、さらには動物キャラや木人でさえも独自の言語(+字幕)で会話するようになった。
      会話シーンはお互いにそれぞれの言語でセリフを発し、(上記の人外キャラ含め)異国語同士でもなんの支障もなく意思疎通ができるという少々シュールな絵面となり、これもある意味でシリーズの特徴として定着した*1
  • 対戦準備画面の演出である「GET READY FOR THE NEXT BATTLE」というナレーションは本作から入るようになった。

オンラインネットワーク

本作からオンラインに対応。プレイヤーごとの記録が残るようになった。
ゲームセンターで「TEKKEN-NET IDカード(定価500円)」を購入することによって、戦績や段位がカードごとに記録される。
携帯サイト「TEKKEN-NET(月額315円)」にカードを登録することによって、プレイヤーネームや各キャラクターの衣装などをカスタマイズできる。
「TEKKEN-NET」ではアイテムの購入に必要な仮想通貨を得られるミニゲームを楽しめる。その他にも、各都道府県のゲームセンターの情報や高段位者の情報が収集できる。
流行っているのはどのゲームセンターか、強いプレイヤーがどこで戦っているのかというのをある程度把握できるようになった。


バージョン

『鉄拳5』は2回のバージョンアップが行われており、初期が5.0、最初のバージョンアップで5.1、最終バージョンが『DARK RESURRECTION(以下DRと呼称)』となっている。

特に5.0はゲームバランスに大きな問題を抱えており、一部キャラが異常な性能を誇っていた。
キャラクターバランスの悪さはある意味『鉄拳』シリーズの伝統とはいえ、あまりにもバグじみた性能の技を持っていた「スティーブ」(側面バリアント)、ローリスクハイリターンな技だらけの新キャラ「フェン」、対策がわかっていても抜け出すのが困難な起き攻めや連携を断続的に繰り出せる「ニーナ」(特に新技のブレイズスティンガー)あたりは特に問題視された。

この問題点を修正した5.1は全体的に火力を抑える方向で調整されていたものの、まだまだゲームバランスには難が残っている状態であった。何よりも問題だったのは早期からゲームバランスを問題視するユーザーの声が多かったというのに、バージョンアップまで8ヶ月も待たされたことだろう

最終バージョンの『DR』は逆に5.1から4ヵ月後というなかなかの早さでバージョンアップがされており、新キャラ・新技・新システム・新ステージ・新BGMの更なる追加、キャラクターバランスの調整などが一気に行われた。また、デフォルト衣装のカラーリングが変更されている。


キャラクター

5.1以前はデフォルト20名+タイムリリース12名+CPU専用1名の33名(うち他キャラの特殊カラー扱い2名で実質31名)。
『DR』では3名が追加+特殊カラー扱いが1名独立で計36名(実質35名)。

+ デフォルトのプレイアブルキャラ
  • 風間 仁(かざま じん)
    • 『3』以降の新世代『鉄拳』の主役。前作ラストで一八と平八を倒し、デビルの力を用いて2人を抹殺しようとしたが、母・風間準の幻影を見て思いとどまり去っていった。しかしデビルの人格が自分を徐々に侵食して暴走するようになり、正気でいられる時間が長くないことを悟って打開策を求めて出場する。
    • 格闘スタイルは「正統派空手」。
  • 三島 一八(みしま かずや)
    • 初代主人公にして、仁の父。父・平八へ復讐するため新興企業「G社」に身を寄せていたが、第4回大会後にそのG社に裏切られ抹殺されそうになり、裏切ったG社への報復のため大会に出場。
    • 格闘スタイルは「三島流喧嘩空手」。
  • レイヴン
    • 本作より新登場。とある諜報機関のエージェントだが、あらゆるプロフィールが謎に包まれている。平八の死を見届けた後、第5回大会開催を受けてその裏に潜む謎を調査するべく出場。
    • 格闘スタイルは「忍術」。シリーズきっての色物である吉光と違い*2、一般的にイメージされる忍者に近いスタイルを持つ。
  • 馮 威(フェン・ウェイ)
    • 本作より新登場。最強を目指す中国拳法の達人。「神拳」と呼ばれる中国拳法の達人を師匠に持つが、貪欲に強さを求めるあまり師匠を殺害。完全な神拳復活のためには三島財閥が有する奥義書が必要だと考え、大会に出場。
    • モデルは「刃牙」に登場する「烈海王」とのこと。
    • 格闘スタイルは「中国拳法」。同じく中国拳法のシャオユウと違い構え等はなく、純粋な破壊力によるファイティングスタイルを得意としている。
  • 風間 飛鳥(かざま あすか)
    • 本作より新登場。仁の母である準の弟の娘(仁の従妹)だが、仁とは面識がない。正義感が強く、もめ事に介入して仲裁するお節介な喧嘩屋として名を馳せている。自分が道場を留守にしている間に父が謎の中国人拳法家に襲撃され入院。事情聴取に来た刑事からその男が第5回大会に出場すると聞かされ、足取りを追って大会に出場する。
    • 格闘スタイルは「風間流古武術」。『3』以降のナンバリングタイトルに未参加となった風間準の後継・代替キャラ。一方で性格の設定を反映して、金的攻撃などの技が搭載されている。
  • キング
    • 二人の王者の魂を受け継ぐ正義の覆面レスラー。前大会では師匠アーマーキングを殺害したマードックを病院送りにし、さらにとどめを刺そうと病室まで詰め寄るが、彼の持つ家族写真を見て考えを改め去っていった。しかし、その後マードックがアーマーキングの覆面を被ってあちこちの格闘技の試合に乱入するという挑発行為に出たため怒りを燃やし、彼に誘われるまま第5回大会に出場して決着をつけようとする。
    • 格闘スタイルは「プロレスリング」。
  • ニーナ・ウィリアムズ
    • 女暗殺者。コールドスリープ実験の後遺症で記憶を失ったまま暗殺稼業を続けている。前大会での依頼者であるシンジケートからスティーブが自分の息子だと知らされるが、母としての感情は芽生えなかった。その後シンジケート組織がレイにより逮捕され消滅したことで、スティーブを狙う理由も失ってしまう。記憶の手がかりを求める中で妹・アンナと再会するが、そこで突如記憶が蘇り、改めて苛烈な姉妹戦争が再開。その決着を大会でつけることにする。
    • 格闘スタイルは「暗殺格闘術」。
  • クリスティ・モンテイロ
    • 伝説のカポエイラマスターの孫娘で、彼が教えたエディ・ゴルドを師匠に持つ。前大会の後、祖父が刑務所から出所するが、不治の病を患い余命いくばくもない状態であった。彼を救うには三島財閥の医療技術しかないと知り、大会に出場する。
    • 格闘スタイルは「カポエイラ」。
  • クレイグ・マードック
    • デビュー以来無敗だったバーリトゥーダーだが、スキャンダルで堕落した上にキングの師匠アーマーキングを殺害したことで収監されてしまう。その後仇討ちを狙うキングによって保釈され、前大会で病院送りにされるほどの大ダメージを受けて敗北した。そのことが信じられず、退院後に鍛え直し、アーマーキングの象徴であるブラックジャガーの覆面を被ってキングを挑発。彼を第5回大会に誘い出して決着をつけようとする。
    • 格闘スタイルは「バーリトゥード」。
  • ジャック-5
    • 人型のロボット兵器。『3』でジャック-2を復活させるため、記憶プログラムを狙って三島財閥の下部組織にその改修型(ガンジャック)を伴って潜入した物理学者ジェーンは、鉄拳衆に見つかってしまいガンジャックを破壊され自らも重傷を負う。その後G社に発見・回収されたジェーンはそこでジャック-4を開発し、その実践データを基にこのジャック-5を作り上げた。その性能テストとして、第5回大会に送り込まれることとなる。
    • 格闘スタイルは「力任せ」。鉄拳TAGの「ガンジャック」「ジャック2」「Pジャック」を一まとめにしたような技構成となっている。
  • ジュリア・チャン
    • ネイティブアメリカンの母に育てられた女性。故郷の森林を再生させるため研究を続けている。前大会では結局三島財閥からデータを取り返せず、失意のまま故郷に戻ることになったが、何者かから異国の文字で綴られた手紙が届き、そこで第5回大会開催を知る。今度こそ森林再生プログラムを得るため出場。
    • 格闘スタイルは「心意六合拳, 八極拳を基本とした各種拳法」。
  • 凌 暁雨(リン・シャオユウ)
    • 理想の遊園地を求めて三島財閥に接近して以後、三島家の保護下で生活している少女。前大会でEメールを差し出した相手である吉光*3と接近し、彼から三島の歴史を聞かされる。全ての始まりが、過去に平八が一八を谷に落とした事件にあるのではないかと考えた彼女は、開発資金さえあればタイムマシンを実用化できるという自称天才博士に出会う。時間を巻き戻せば悲劇を回避できると考えた彼女は、その博士に提供する資金を求めて大会に参加する。
    • 格闘スタイルは「八卦掌、劈掛拳をベースとした各種中国拳法」。
  • 花郎(ファラン)
    • 仁をライバル視する若きテコンドー拳士。兵役を抜け出して参加した前大会終盤で軍に拘束され、結局仁との対戦はならず。しかし大使館でこの件は恩赦とされ、さらに失踪していたはずの師匠ペクから自分宛の手紙を受け取ったため帰国。その後兵役をきちんと終了し、気兼ねすることなく大会に参加、改めて仁との決着を目指す。
    • 格闘スタイルは「テコンドー」。
  • マーシャル・ロウ
    • かつて伝説の龍との異名を取った格闘家兼料理人だが、経営する料理店と道場をつぶしてしまい今に至る。再起をかけた前大会で結局優勝できず、帰国するための資金もないため日本の中華料理店で働くことに。そんな中、息子のフォレストがポールのバイクで暴走し人身事故を起こしたという知らせが入る。一瞬にして莫大な金が必要となった彼は、藁をも掴む思いで大会に出場する。
    • 格闘スタイルは「マーシャルアーツ」となっているが、モーションはほぼジークンドーなのは相変わらず。
  • ポール・フェニックス
    • 自称・宇宙一の熱血格闘家。第3回大会終了後の顛末で名誉を失い、その回復のため参加した前大会で、20年以上前に引き分けて以来対決していない一八を見つけ対抗意識を燃やす。が、決着をつける前にまたしてもクマと激突し、さらに油断から初黒星を喫してしまう。このことで格闘家としての自分を見つめ直し、修行を経て再度優勝を目指し出場。
    • 格闘スタイルは「柔道をベースとした総合格闘技」。
  • 李 超狼(リー・チャオラン)
    • 平八の元養子で、かつての一八の義兄弟。前大会では死んでいたと思い込んでいた一八と激突したことで、動揺から敗北するという不覚を取る。その後、平八の死亡を知り三島財閥の乗っ取りを企んで暗躍したが、何者かが財閥を掌握して大会を開催。これを一八の仕業だと考え、大会に出場。
    • 格闘スタイルは「マーシャルアーツ」。同じ格闘スタイルとなっているロウとは性能的に別物。
    • 前作では英語を話していたが、本作からは日本語に変更され、キザな言動や中国式の名前・欧米人風の容姿とのギャップが一層際立つことに。
  • 雷 武龍(レイ・ウーロン)
    • スーパーポリスの異名で知られる国際刑事。前大会中にシンジケートの逮捕作戦に成功して名誉を回復。帰国後、中国国内で謎の道場破り事件が連続し、これの捜査に当たるが行き詰ってしまう。その後日本で同種の事件が発生、次の目的は第5回大会だと考えて出場を決意。
    • 格闘スタイルは「五形拳を主軸とする各種拳法」。
  • スティーブ・フォックス
    • ボクシングのミドル級世界チャンピオンで、己の出生の秘密を求めて戦っていた。前大会中にレイの協力で、自分が三島財閥によって人工的に生み出された人間だと知り、これ以上自分のような人間を生み出さないために三島を潰すべきだと考え大会に出場。
    • 格闘スタイルは「ボクシング」。前作のみで廃止となったシステム「ポジションチェンジ」を彼固有の投げ技として保持している。
  • 吉光(よしみつ)
    • 義賊集団卍党の党首。前大会中にDr.ボスコノビッチの命令で瀕死のブライアンを回収するが、蘇生後に暴走したブライアンによって研究所が破壊され、党員も惨殺される。恩を仇で返されたことに怒りを燃やし、ブライアンを討つべく参加。
    • 本作では肩当てに袴など和風のテイストを軸にしつつ、頭部はドクロの仮面にバイザーがつくなど、相変わらず異様な風体となっている。
    • 格闘スタイルは「卍忍術進化型」。
  • ブライアン・フューリー
    • 三島財閥の科学者アベルによってサイボーグ(公式ストーリーでは「レプリカント」と表記)として蘇生させられた男。ボスコノビッチからの永久機関強奪任務に失敗後逃走生活を送り、機能停止寸前だったところを吉光とボスコノビッチに救われた。アベルの生物兵器の弱点を研究する一環として元の体を提供し、代わりに完全に機械化され生き長らえるはずだったが、体内の機構にブラックボックスが多いためにボスコノビッチでも手が施せず、応急処置として永久機関が搭載されることになり蘇生。それを知った彼は満足し、歓喜の声を上げながら研究所を破壊して脱走、性能テストのため大会に出場する。
    • 格闘スタイルは「キックボクシング」。
+ タイムリリースキャラ
  • アンナ・ウィリアムズ
    • ナンバリングでは家庭用『3』以来の復活。ニーナの妹。かつては激しい姉妹喧嘩を繰り広げていたが、ニーナの記憶喪失で長らく中断していた。その後、記憶の手がかりを求めて連絡してきたニーナと出会うが、その瞬間に記憶を取り戻した彼女と即座に戦闘を再開。いずれも決定打を欠き、大会で決着をつけることに決める。
    • 格闘スタイルは「暗殺格闘術」。
  • 白頭山(ペク・トー・サン)
    • ナンバリングでは『2』以来の参加となる、ファランの師匠のテコンドー拳士。数年前に何者かに襲われ行方不明となったが、軍の病院で助けられ、その後は軍での指導に当たっていたことが判明。前大会中に基地司令官の頼みで、ファランに宛てて自分の無事の報告と軍への帰還を促す説得の手紙を書き、再会。彼と改めて修行を積み、その実力を見極めるために大会出場を決意する。
    • 格闘スタイルは「テコンドー」。
  • ロジャーJr.
    • 『2』に登場した軍用アニマルのカンガルー「ロジャー」が、息子への世代交代という形でまさかの復活。ただし、実際に戦うのは彼の母カンガルーの方で、Jr.は彼女の袋に入って同じ動きをするだけ。
    • 第2回大会後、妻子を設けたロジャーだが、ある日突然何者かに誘拐される。間を置かずして開催される第5回大会に、父の行方との関連を感じ取ったJr.は、母と共に参加を決意。
    • 格闘スタイルは「コマンドレスリング」。
  • 王 椋雷(ワン・ジンレイ)
    • 『2』以前に登場した中国拳法の達人で、華僑の重鎮。シャオユウとは遠縁かつ拳法の師匠にあたる。かつて平八の父・仁八と親交があり、彼の「平和のために三島を滅ぼす」という遺志を受け継いで闘っていたが、既に100歳を超える老齢から隠居生活に入っていた。しかし、第5回大会開催の通知が届き、その差出人が仁八であることに驚愕。真偽を確かめるべく出場する。
    • 格闘スタイルは「心意六合拳」。
  • ブルース・アーヴィン
    • ナンバリングでは『2』以来の参加。かつては一八の私設部隊で働いていたが、一八の敗北を期に去っていき、各地の部隊を転々とした末にサバイバル技術指導教官の職に就いた。前大会で一八の生存を知り、さらに平八死亡と第5回大会開催のニュースからきな臭さを感じ取るが、同時に好奇心も抑えきれず、出場を決意。
    • 格闘スタイルは「キックボクシング」。『2』では猛威を振るった各種技性能はかなり調整されおとなしくなった。また首相撲が追加されるなどして後継キャラのブライアンと差別化が図られているが、ますますムエタイっぽいスタイルに。
  • クマ/パンダ
    • シリーズおなじみの動物たち。今回も選択時のボタンで姿が変わるだけで、同一性能。
    • クマは前大会で遂にポールを打倒し、親子2代に渡る因縁の決着に喜ぶが、直後に平八死亡のニュースが入り、悲しみに突き落とされることに。三島の混乱を食い止めることで弔いにしようとするも、何者かに三島家が掌握され大会が開催。三島家を取り戻すべく出場を決意する。
    • パンダはシャオユウの元気を取り戻すため、仁と再会させる方法を考えるが手がかりがつかめずにいたところ、シャオユウが第5回大会に参加することを知り、協力を求められて出場。
    • 格闘スタイルは「平八流熊真拳改」。
  • 巌竜(がんりゅう)
    • ナンバリングでは『2』以来の参加*4となる、額に傷を持つ力士。第2回大会でミシェール・チャンに告白するもフラれてしまい、以後はハワイで相撲部屋を開いていた。しかし、前大会のテレビ中継でジュリアを見たときに、ミシェールの面影を感じ取って年甲斐もなく再び一目ぼれ。そこからジュリアが三島財閥の有する森林再生プログラムを欲していることを知り、彼女へ第5回大会開催を知らせるとともに、自らも出場を決意する。
    • 格闘スタイルは「相撲」。もともとはジャック系のコンパチであったが、他の再登場キャラと同様に大きな差別化が図られている。勝利ポーズの中にはジュリアと全く同じものがあったりと、本作を皮切りに色物としてのポジションを確立していった。
  • 木人(もくじん)
    • ナンバリングでは『3』以来の参加。樹齢2000年の樫の木から作られたという修行用の人形。第3回大会で闘神の動きに呼応して動き出したが、仁が闘神を倒すと再び動かなくなり、博物館に収められることになった。しかし今回、またも何者かに呼応するように動き出す。
    • 格闘スタイルは「木人拳」。『3』と同様、他のキャラの技構成からランダムに決定される玄人向けキャラ。
    • 本作からは目の部分が発光するようになった。
  • デビル仁
    • 本作より新登場。仁の中に宿る邪悪な意志「デビル」が、完全に仁を飲み込んだ姿。ストーリー正史上の仁はこの形態になる場合「一時的な暴走」扱いであるため、「完全に浸食された」という設定のこのキャラはパラレルの存在と言える。
    • 格闘スタイルは「不明」とされているが、性能面は『3』の仁(三島流喧嘩空手改+風間流古武術)にデビルの固有技を追加したもので、『3』の仁と『2』のデビル双方の復活・代替キャラといった位置づけである。
  • 三島 平八(みしま へいはち)
    • 前作のラスボスにして、シリーズの象徴である「鉄拳王」。最後のタイムリリースキャラとして、大方のファンの予想通りに登場。OPの大爆発で数km吹っ飛ばされるも、超人的な生命力でしぶとく生きながらえた*5何者かに掌握された三島財閥を取り戻すべく大会に参加。
    • 格闘スタイルは「三島流喧嘩空手」。
+ 最終ボス(CPU専用、PS3版『DR』ではプレイアブル化)
  • 三島 仁八(みしま じんぱち)
    • 平八の父で、一八の祖父・仁の曽祖父となる、三島財閥の初代頭首*6。格闘家としても著名で、親交のあったワンの他、エディの師匠であるカポエイラマスターも彼と面識がある。
    • 本作より50年前、三島財閥を軍需産業で拡大しようとする平八に敗れ、その後10年かけて平八を倒すクーデターを準備していたが失敗。対外的には死亡したことにされて*7、本丸の地下に幽閉されていた。その中で悪霊にとり憑かれて異形化し、本丸の大爆発で解き放たれ、三島財閥を掌握。自分を倒す者を求めて第5回大会を主催する。
    • 格闘スタイルはプロフィールでは「不明」だが、三島流喧嘩空手に加えて悪霊の力で腹部の大きな口から繰り出す飛び道具「炎魔砲」などを使用する。三島流の技もコマンド体系等は一八や平八と異なり、独特のキャラとなっている。
+ 『DR』の追加キャラ
  • リリ(エミリ・ド・ロシュフォール)
    • 本作より新登場。石油王の一人娘。4年前に誘拐犯を返り討ちにしたことで人を倒すことの快楽に目覚め、争いを嫌う父の目を盗んでストリートファイトに興じるようになる。ストリートファイトで倒した相手から第5回大会の開催を知り、その主催者が父を悩ませる三島財閥であることから、三島を手に入れれば父を喜ばせられると考え出場。
    • 格闘スタイルは「ストリートファイトスタイル」。ほぼ我流のオリジナル流派だが、お嬢様らしく優雅な動きが特徴。
  • セルゲイ・ドラグノフ
    • 本作より新登場。軍の特殊部隊に所属し、その戦闘能力から「白き死神」の異名で恐れられている男。とある地質調査で異形の物体を発掘後、極秘任務を受けて日本を訪れる。
    • 格闘スタイルは「コマンドサンボ」。
  • アーマーキング
    • ナンバリングでは『2』以来の参加。『4』時点でマードックに殺害されたはずの、ブラックジャガーの覆面を被ったヒールレスラー。その正体と目的は一切謎に包まれている。
    • 格闘スタイルは「プロレスリング」。
  • エディ・ゴルド
    • 厳密には『DR』より前もタイムリリースキャラとして出場していたが、クリスティの特殊カラー扱いで、本作より独立。クリスティと同様に、師匠の命を救うため大会に出場。
    • 格闘スタイルは「カポエイラ」。体格の違いからクリスティとリーチなどが異なる。

評価点

  • ゲームバランス
    • バージョン5.0や5.1までは粗のあるバランスであった。『DR』に至ってようやくユーザーもそれなりに納得のいくキャラバランスになった。
      対戦ゲームに完璧なキャラバランスというものは勿論存在しないが、過去のシリーズに比べれば弱キャラにも勝ち目は残されている。
      以後の『鉄拳』シリーズも初回バージョンでは粗があるものの、最終的にはそれなりのキャラバランスが保たれるようになっている。
  • 新しい楽しみ方の提示
    • 下記の問題点、賛否両論点でも記載するが、ネットワーク対応によって楽しみ方の幅が増えたことは間違いない。
  • キャラクターの大幅増加
    • 前作『4』はキャラクター数19名でリストラも多かったことから不満が強かったが、本作はその反動かの如くキャラクター数が増加。新キャラの追加だけでなく復活参戦も多数。
    • 『DR』における実質キャラクター総数35名はこれまで最多だったお祭り作品『タッグトーナメント』の実質34名を超える最多キャラクター数。シングルバトル主体の格闘ゲーム全体で見ても相当な人数である。
    • 鉄拳2』までの登場キャラは、代替・世代交代を含めるとほぼ完全に網羅。当然、全員新技の追加、性能の調整が施されている。
      • ストーリーの関係上「デビル」は参戦しないが、新たに「デビル仁」が登場している。
      • 完全に復帰出来なかったキャラは非常に少なく、元々オマケ的に作られていたボスコノビッチ(TTT2にて復帰)、家庭用コラボで登場した恐竜のゴンなどは仕方ないとはいえ、吉光のライバルキャラとして設定されていた「州光」だけが、特に理由もなく復帰できずにハブられたカタチに。彼女もボスコノビッチ同様にTTT2でようやく復帰し、その直接の次作であるナンバリングタイトル『鉄拳7』では二代目が登場している。
  • 衣装のリファインとカスタマイズ要素の追加
    • 前作『鉄拳4』ではポールや平八を始め、シリーズの定番を外れた癖の強い衣装が多かったが、本作では定番の衣装に戻った。また、一八やリーのタキシード、シャオユウの拳法着*8など、その他の衣装が変更されたキャラクターも殆どは過去作のリファインとなっている。
      • 平八は1Pカラーが従来の虎の絵が描かれた黒い道着、2Pカラーが『鉄拳3』の1Pカラーと同様に和装の上着をはだけた姿(袴と下駄)となり、先行発売のPS2版『ソウルキャリバーII』と同じ組み合わせとなった。
      • 前作から1P・2Pでの上着の有無が入れ替わり、2Pカラーでは『3』のエンディングに似たTシャツを着るブライアン、2Pカラーがかませ役に過ぎなかったOVA版を思わせるタンクトップ&ズボンとバンテージ姿に変更されたブルースなど、かなり幅広いネタが拾われている。
    • その一方で、外見をカスタマイズできる要素が新たに登場。先行していたバーチャファイターシリーズと同様の要素であり、これにより「自分だけの」キャラを作り上げることが可能となっている。アイテムも真面目なものからネタに走ったものまで実に多彩。前作の衣装の改変をプレイヤーの任意に委ねる形で残したとも解釈できる。
  • ストーリーがさらに個性的に
    • 前作ではシリアス方面に大きく偏っていたストーリーだが、本作では各キャラの個性に沿った一方向に偏らないチョイスになっている。当然エンディングも様々なジャンルがある。しかし何と言っても前作では成りを潜めていたネタエンディングが大幅に追加されたのはうれしい限り。
      • 「吉光」「ブライアン・フューリー」のエンディングはさながらアクション映画のワンシーンのよう。というか格ゲーに見えない。
      • ホロリと来るものとしては、「木人」「ワン・ジンレイ」「ジュリア・チャン」など。
      • 「スティーブ・フォックス」はハードボイルドに締める。非常にカッコイイ。
      • 「ニーナ」「アンナ」のウィリアムズ姉妹は同社の『ソウルキャリバー』のパロディとなっている。
      • 「リン・シャオユウ」では本シリーズの根幹に関わるとある事件の真相(?)が明かされる。*9
      • その他「ロジャーJr.」「厳竜」「クマ&パンダ」「マーシャル・ロウ」などが笑えるエンディングとして挙げられる。
  • 家庭版の追加要素
    • 「DEVIL WITHIN」は一個のアクションアドベンチャーとして見てもボリューム、難易度共になかなかのもの。
      • 前作では通常の対戦と変わらない操作であったが、今回からはアクションゲーム寄りになった。攻撃ボタン、ジャンプボタン、ガードボタンなど。
      • 単体のおまけとしてはクオリティは高いが、格ゲーから離れた要素が多いためか、やはり不評であった。
    • カスタマイズ要素としてエクストラコスチュームが追加。外部の有名イラストレーター*10によるものである。
      • シャオユウのみエクストラコスチュームが3着と優遇されている。
    • ヒストリーモードではアーケード版『鉄拳1~3』が移植されており、自由にプレイ可能。
      • さらに条件を満たすとナムコの往年の名作シューティング、『スターブレード』をプレイできる。*11
      • ちなみにゲーム起動時にもスターブレードは少しだけ遊べる。「鉄拳」を始めたと思ったらいきなりポリゴン宇宙を舞台にしたシューティングが始まるので度胆を抜かれた人も多いだろう。

問題点

  • TEKKEN-NET関連
    • 『鉄拳』シリーズ初となるオンライン要素であったが、運営は順調だったかと問われると疑問が残る。
      例えばキャラクターカスタマイズにかかる費用に対してプレイヤーが1プレイで稼げるポイントは雀の涙程度で、相当量プレイをしないと満足なカスタマイズが出来ない。
      TEKKEN-NET内のミニゲームでも稼げるが、1プレイに非常に時間がかかる上に、当然ながらパケット通信代のことも考えないといけない。
      アイテムの料金も1個20万~50万Gというのが複数ある上に、対戦で勝利しても基本的に得られるのは1000Gと非常に少なく、1人プレイだと半分以下。つまり、対戦して勝たないことにはアイテムも揃えられないというわけだ。対戦が活発ではない地域や、まだ勝つことが難しい初心者にとってはアイテムをそろえる事が苦行である。
      しかもこのアイテム、全キャラ共通というわけでもない。殆どが1キャラ専用アイテム。
      • TEKKEN-NET側もアイテム半額セールなどを行ったが、それでも高いことに変わりは無い。それに加えて新規登録者へのボーナスキャンペーンだけはやたらと多かった。何が問題かというと、カードにはシリアルナンバーがあり、TEKKEN-NET登録時のIDとシリアルナンバーは連動。一度登録したIDにしか再登録が出来ない。つまり、一度退会してキャンペーン特典をもらおうとすると、カードの登録ではじかれることになる。お金をもっと稼げるようにすれば何の問題も無かったのだが…。
  • 家庭版でもこの問題についてはさほど変わっていない。
    • 攻略本などではアーケードモードで稼ぐことが推奨されている。しかしアーケードモードの厄介な仕様によりライトユーザーにはこのモードで稼ぐのはキツイ。
      • アーケードモードには「段位」というシステムがあり、コンピューターに勝ち続けると次第に上昇しより高い段位の強いキャラに挑めるようになる。だが獲得できるファイトマネーは自分の段位と相手の段位の差にのみ依存するため、腕前が上がっても敵が強くなる一方で得られる金額は変わらないという不条理。
      • 一応最高ランクのCPUならばファイトマネーに補正がかかるため、ここまで行ければかなり稼げるようにはなる。しかしそこまでやりこむ気力も時間もないプレイヤーには…。
    • この問題の主原因は、格ゲーで一番楽しいはずの対人戦でお金が手に入らない仕様にあるだろう。
      • 確かに対人戦で手に入る場合、やりようによっては*12簡単に稼げ過ぎるという問題は発生する。それでもみんなで楽しみながらアイテムを購入できた方がマシだったのではないだろうか。
    • DEVIL WITHINをクリアすると比較的高額のファイトマネーが入る。道のりが長いので効率が良いかどうか言うと微妙な所だが。
      • また、一度全ステージクリアした後にプレイすると、仁の腕にある物と同じ形の紋章がステージ中に設置されるようになる。これを取るとステージクリア時に高額アイテムがタダで手に入る。
  • ラスボスである三島仁八の強さがやや「不条理」と言われることがある。
    • 前作までは難易度easyにしておけば初心者でもそこまで苦労する難易度ではなかったのだが、「ガード不能の大ダメージ飛び道具」「ダメージはないがこれまたガード不能で発生が早く、一定時間完全に無防備になる攻撃」などを駆使してくる。
      • 慣れればいずれも対処は可能。しかし初心者の場合ここまで調子よく進めていても、ここで何度もつまずく可能性は高い。
    • またAC版の初代『鉄拳』の中ボスキャラや平八以来となる「完全に敵専用のキャラ」である点も批判されていた。彼が使用可能になるのはPS3版を待たねばならなかった。
  • BGMの音質が悪い。
    • 前作「鉄拳4」や前々作「鉄拳タッグトーナメント」と比べると、全体的に音が薄っぺらい感じとなり、前世代のゲームかと思えてしまうほど。
    • BGM自体は上出来で、「Moonlit Wilderness」はじめ評価は高い。

賛否両論点

  • カードシステムゆえの弊害
    • 戦績を記録するというシステム自体には特に問題は無かったが、それによって様々な問題が噴出したのも事実である。
      例えば段位や勝敗数の自作自演、段位を保持するためにカードを使用せずに逃げ回るユーザー。同じキャラを2枚以上持って弱い相手から段位を吸い上げる行為。
      他にも偽造カード問題、TEKKEN-NET内のゲームにおけるトレード詐欺、カードをオークションで高額で売りさばくなど、ユーザー間のモラルに起因する問題行動が蔓延していた。
  • ストーリーの完成度そのものは高いのだが、古参ファンからすればやや肩透かしなイベントシーンも見られる。
    • ペク使用時には『2』で因縁が生まれたロウとのイベントシーンがあるのだが、その出来事*13については一切触れられず、決着後に「倒れたロウに対してペクが自分の道場の話をする」という形で匂わせられる程度に留まっている。ロウに至っては掛け声を発するのみで台詞すらない。
    • ブライアンは初出の『3』の時点でかつての同僚であったレイとの因縁が仄めかされていたのだが、その詳細については言及されず、両者の絡みも外伝である『TT』のED程度に留まっていた。本作ではそのレイとのイベントシーンが用意されているにもかかわらず、両者の関係性は「殺人犯とそれを追う刑事(しかも初対面のような台詞回し)」程度にしか描かれていない。

総評

前作『4』で大きく失墜しかけてしまった点を鑑みて批判点の多かった部分を改善すると共に、ゲーム面でも調整を重ねたことにより大幅にゲームバランスが向上した。
非常に時間がかかったものの、最終的にはシリーズ屈指のゲームバランスの良さに落ち着くこととなった。

永遠のライバルである『バーチャファイター』にはインカム面で今まで勝ったことが無かったが、時を隔てて『鉄拳5DR』で名実ともに、停滞の始まっていたバーチャファイターの後釜を狙いうる契機をもたらしたといえる。



家庭用

PS2版

  • アーケードでの稼動開始から4ヶ月という超ハイペースでPS2版が発売された。
    • しかし、最もゲームバランスが問題視された5.0での移植である。5.1、『DR』とバージョンアップされたことによりPS2でもバージョンアップ版の発売を求めるユーザーは多かったが、結局発売されることはなかった。
    • アーケードヒストリーモードにてAC版『鉄拳』『鉄拳2(ver.β)』『鉄拳3』が収録されている。また、ローディング中にプレイできる『スターブレード』は特定条件*14を満たすとアーケードヒストリーに追加される形で完全版が解禁される。
      • 歴代AC版鉄拳シリーズを収録した理由について、「PS版鉄拳シリーズではハードの制約上モーション・モデリングデータを圧縮していたので、本当の意味での完全移植ではなかった」と雑誌のインタビューでコメントしていた。
      • また、『スターブレード』についてもプレイ中の全CGはAC版同様、全てリアルタイムレンダリングで描画しているため「おまけ収録でありながら初の(ほぼ)完全移植」という非常に稀有なケースとなっている。
      • 型番がSCPH-75000番台のPS2本体ではアーケードヒストリーの『鉄拳3』が正常に動作しない不具合がある。それ以外の型番では問題なく動作する*15
  • 前作までの「TEKKEN FORCE」モードは削除され、新たに仁が主人公の「DEVIL WITHIN」モードが追加された。
    前作までのベルトアクションからは打って変わってアドベンチャー色が非常に強いものになっている。
  • 余談だが日本のPS2はASIAリージョンのソフトも動作するため、先行して発売されたASIAリージョンの海外版を輸入してフライング販売する店舗が秋葉原に出没した。

PSP版

  • 『DR』ベースの移植。詳細は専用ページにて。

PS3版

  • こちらも『DR』ベースの移植。ダウンロード専売ソフトとなっている。
    • 初期はACを丸々移植しただけのものだったが、後日完全版としてネット対戦やラスボスの仁八が使用可能になったバージョンが発売された。

余談

リリについて

  • 『鉄拳5DR』から登場した新キャラの「リリ」は、『鉄拳』シリーズのなかでも異色な「金髪セレブお嬢様」という、およそ格闘などとは縁がなさそうな正統派美少女キャラクターである。
    • その端麗な容姿に惹き付けられたユーザーは多く、各地のゲームセンターで使用率がトップクラスであった。
    • しかしながら、当時のユーザー(特にオールドユーザー)からは否定的な目で見られることもあった。
      『ストリートファイター』シリーズの『ZERO2』で初登場したセーラー服で戦う少女「春日野さくら」への反応がリリへの反応と良く似ていて、およそ格闘家というイメージからはかけ離れすぎている外見に違和感を覚えるユーザーもそれなりにいた。また、あちらがアニメ絵で柔らかい印象も持っていたのに対し、本シリーズは当初から濃いキャラクターが多く、一部を除いて美男美女であろうとも容赦なくコメディで酷い目に遭わせるようなことをしていたために「鉄拳が媚びに走った」という意見も少なくなかった。
    • しかし、設定としてファザコン気味のキャラであることに加えて、お笑いキャラ筆頭格の1人である相撲取りの「巌竜」に好意を持っている(父親にそっくりな太い眉毛がお気に入り)ということが発覚。色々と残念な美少女ということが判明したため、「やっぱり『鉄拳』は『鉄拳』だった」とオールドユーザーも一安心(?)であったという。*16
      • ただ、後作でも同じような立ち位置のキャラクターが登場しており、依然としてこの現状に嫌悪感を覚えているユーザーもいないわけではない。
    • その後もリリは『鉄拳』シリーズを代表して『クイーンズゲイト スパイラルカオス』や『デジモンワールド リ:デジタイズ』などに登場しており、人気キャラの1人として定着していくことになった。
      • 外部出演時は日本人の声優が声を担当することも多いのだが、出演の度に声優が変わるという妙な要素も。*17
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  • ナムコ
  • 鉄拳シリーズ

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最終更新:2023年07月08日 10:07

*1 前作ではファランのエンディングで仁とファランがお互いに英語を話していた。

*2 レイヴン本人は吉光を忍者と認めていない。

*3 『4』のストーリーでは差出人が当時行方不明だった仁だと疑い、それが大会出場のきっかけとなっていた。

*4 『タッグトーナメント』では彼が見た夢という設定で主催者だった。

*5 OPの爆発シーンでは、画面右上に向かって一筋だけ非常に長く飛ぶ、おそらく彼だと思われる炎が確認できる。

*6 『7』では設定が変更され、有数の豪族だった三島を「財閥」として拡大したのは平八(=「三島」の頭首としては仁八以前からいるが、「三島財閥」としては平八が初代)となった。

*7 『2』当時の人物相関図では「この人も実は生きていた。今回で他界」と記述され、同じく『2』家庭用のワンのEDでは彼の墓が登場している。

*8 デザインは『鉄拳3』の2Pカラーに近く、色は前作のワンピースと同じピンク基調(『DR』ではオレンジ基調)。

*9 ただし、『7』本編でのストーリー設定上、初代での設定含めて齟齬が生じており、あくまでパラレル的な話しになっている。

*10 その内訳は板垣恵介、大暮維人、いのまたむつみ、永野護など。

*11 ちなみに過去のCS機移植版ではスペック上、プリレンダリングムービーを流しながらゲームと同期させることしかできずフレームレートや解像度も低かったが、こちらは全編リアルタイムレンダリングで描画していることに加え、解像度やフレームレートもAC版と遜色なかったことから「ようやく完全移植ができた」という位の出来である。

*12 敵を全く動かさない、ハンデを極限までつけて一瞬で倒す、など。

*13 実父を殺害したというペクの過去を知る人物に脅迫され、止むを得ずロウの道場を襲撃した。

*14 DEVIL WITHINモードの4-2にある隠しアイテムを入手するか、全キャラが使用可能状態で「CPU戦を通算で200試合」もしくは「対人戦を通算で100試合」プレイする

*15 2005年に発売された75000番台のPS2本体はコストダウンのために内部の設計が変更されているのが原因で一部のPS/PS2用ソフトが正常に動作しない不具合がある。2006年発売の77000番台では不具合が発生するPS2用ソフトの一部が動作するように改善されている。

*16 その後はむしろ女性キャラで1、2を争うくらいのコメディリリーフになっていった。

*17 『クイーンズゲイト』では佐藤利奈氏、『デジモンワールド』は小清水亜美氏、『スト鉄』では瀬戸麻沙美氏がそれぞれ担当している。