戦国Tactics

【せんごくたくてぃくす】

ジャンル 戦略シミュレーション
対応機種 ニンテンドーDS
(ニンテンドーDSiウェア)
メディア ダウンロード専売ソフト
発売・開発元 アムジー
発売日 2012年1月25日
定価 500DSiポイント(500円)
判定 良作


概要

現代まで戦国時代が続いていたら? という一風変わった世界観のリアルタイムストラテジー。歩兵は飛行機に強い、飛行機は戦車に強い、戦車は歩兵に強いという3すくみや川、山などの地形を利用して相手の本陣を打ち壊すというルール。


特徴

  • 戦闘前に「家宝」「武略」をセットすることができる。「家宝」は自軍の能力や資源を強化するもので、「武略」は戦闘中にゲージを貯めて発動させる必殺技のようなもので、一時的に兵を強化したり、敵の資源を奪い取ったりできる。
  • マップ中に「資源ポイント」があり、兵の生産に必要な資源を補給できる。0になれば新しく兵を生産できなくなり、既にマップにいる兵のみで戦わなければならなくなってしまう(兵が一人もいなくなったら資源を回収することもできなくなってしまう。「武略」に資金を増やすものが無ければその時点で「詰み」となる)
  • 他にも「陣地」というマスがあり、そこに乗せたユニットは敵味方問わず攻撃力と耐久力が大きく強化される。資源と共に押さえておきたいポイントである。
  • ユニットを選択した後に「レベルアップ」させると耐久力を全回復させた上でパワーアップする。レベルアップは2回することができ、いつ、どれをレベルアップさせるかによって戦況が大きく変わる。

ストーリー

20XX年、未だ戦国時代は続いていた。 終わりの見えない乱世、技術革新により激しさを増す戦い、いつからか、戦場は鋼鉄の塊が跋扈するようになっていた。 500年に亘る戦乱の世を生き残った大名家は「伊達家」「織田家」「武田家」「豊臣家」「上杉家」「徳川家」の六つ。 かつて活躍した武将たちの子孫はその名を代々名乗り、今も天下の覇権を巡って戦いを続けている。 己が野望のため、一族悲願のため、天下を狙う理由はそれぞれ。 果たして、天の下に覇を唱える者は現れるのだろうか―――。(公式ホームページより。改行などの変更あり)


評価点

  • 500円という低価格に見合わない大ボリューム
    • 6人のキャラクターの統治する国ごとに5つのマップが存在している。ひとりのキャラで全国統一を図った後は別のキャラ(別データ)で始めてみるのも面白い。
  • シンプルなルールと両立した奥深い戦略性
    • あまりメジャーなジャンルではないリアルタイムストラテジーを分かりやすく簡潔にまとめている。
      • 例えば、兵は歩兵、戦車、飛行機の三すくみの関係になっているが、そこから外れた(=弱点がない)無属性のユニットは存在しない。
      • ユニットは種類ごとに攻撃力や耐久力、移動力が違うが「戦車は強い、固い、遅い」といったように外見で判断できるので覚えやすい。
  • 敵は非常にやりがいのある強さで、勝ったときの達成感がとても強い。一戦一戦が短く済むのでリトライも苦にならない。
  • 資産をめぐって敵と争うのが楽しい。戦闘開始直後に飛行機を使って速攻で占領したり、一体の敵に大量の兵を差し向けて奪い取ったり、兵を並べて壁を作り侵略を防いだり…さまざまな戦法を時と場合によって使い分け、戦いの生命線ともいえる資産をいかに多く長く守れるか工夫する面白さがある。

問題点

操作性が悪い

  • DSの小さい画面に非常に密度の高い情報を表示しているため、混戦しているエリアはごちゃごちゃして見にくい。その上、斜め上からの視点で進むゲームなので、奥の兵士を動かそうとしたら手前の兵士をタッチしてしまう、というトラブルも頻繁に起こる。今このユニットを認識しているという印も分かり辛く、間違ってタッチしてしまった時のキャンセル方法は「もう一度同じ兵士をタッチする」というもの。これらの仕様が噛み合わさり、いつの間にか兵士があらぬ場所にいる、というハプニングが起こることも多い。
  • 敵はそんなことはおかまいなしに攻めてくる。常に盤上の全てを把握しているかのように高速で兵の召還、侵略してくるため、自分は後手に回ることが多い。 基本的にマップが左右対称でないため、相手側に有利なことが多い。敵の本陣前に陣地や資源ポイントが集中し、その上に本陣周辺が堀で囲まれていて近づくことすら困難、一方で自分には陣地と資源ポイントが少ししかない上、広い平原に本陣がある…というマップもある。

強すぎる戦法が存在する

  • 「ユニットの生産費用を下げる」家宝を複数装備した上で「ユニットが死亡すると少し資金が入る」家宝も装備すると、歩兵ユニット死亡時に手に入る資産>歩兵ユニットの生産費用になり、資産なんてお構いなしに歩兵が生産できるようになる。これだけでも相当強いのだが、更に「ユニットが死亡するたびに武略ポイント(MPみたいなもの)が溜まる」家宝まで装備すると、

ひたすら歩兵を生産→敵にぶつけて妨害をしつつ自ユニットを死なす→敵の城に直接ダメージを与える武略を連発

という戦法ができ、敵は無限の歩兵に妨害されて城に近づくことも出来ずこちらが一方的に敵の城を破壊できるようになってしまう。単調な戦いになるので面白みも一切無い。


総評

悪いところも目立つが、リアルタイムストラテジーとして面白い所をよく押さえているため、好きな人はとことんはまる良作。全てのステージをクリアしてしまっても、パスワードを入力することで他のプレイヤーの軍や公式オリジナルの特別な軍と戦えため、いくらでもやり込める。ちなみに、公式で発表されたパスワードの軍は通常のCPUに比べて戦い方や能力値が強化されていて、全クリアをしてしまった上級者でも楽しめる。

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最終更新:2022年09月02日 11:43