【せいんつ ろう つー】
ジャンル | オープンワールドクライムアクション | |
対応機種 |
プレイステーション3 Xbox 360 Windows XP/Vista |
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発売元 |
【PS3/360】THQジャパン 【Win】ズー 【Steam】Deep Silver |
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開発元 |
【PS3/360】Volition 【Win】CD Projekt Localisation Centre |
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発売日 |
【PS3/360】2008年12月4日 【Win】2009年1月30日 |
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定価 |
【PS3/360】7,140円 【Win】8,190円 |
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プレイ人数 | 1人(マルチプレイ時:2~12人) | |
廉価版 |
【PS3】THQコレクション 2010年6月10日/3,880円 【360】プラチナコレクション 2010年6月10日/2,940円 |
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配信 | 【Steam】2009年1月28日/980円 | |
レーティング | CERO:Z(18才以上のみ対象) | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
良くも悪くも『GTA』フォロワー最高峰 ぶっ飛んだサブゲームとシリアスな物語 シリーズ随一の自由度と血腥さ |
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Saints Rowシリーズ |
その街はお前を待っている、目指すは頂点!
『Saints Row』シリーズは『Grand Theft Auto』のいわゆるクローンゲームである。
1作目はそれが良くも悪くも特に顕著になってしまったので、本国でも度々『GTA』シリーズと比較され、本家の開発・販売元のRockstar Gamesからクレームが来たことすらあった程であった。
しかし、それだけあって『GTA』クローンの中では最高レベルとの評価を受けている。本作はその続編である。
オープンワールド、暴力的なクライムアクション、緊急車両を用いたミニゲーム等、基本的な要素はPS2時代の『GTA』3部作を踏襲、独自発展させたもの。
特に『GTA:SA』からインスパイアされた要素が色濃く(*1)、本作はギャング同士の抗争や縄張り争奪戦が主題となっている。
『Saints Row』シリーズの『GTA』との決定的な違い…それは主人公を自分で作ることができるという点である。
『GTA』のようでいて、本家とは違うアクションゲーム。
数々のぶっ飛んだ要素で本家とは違った独自のゲーム性を併せ持ち、比較を抜きにしてもクライムアクションとしての高い完成度を誇る力作である。
ストーリーを追う以外にもアジトの改装や隠しスポットの探索など、やりたいことは大抵実現できる自由さを兼ね備えている。
その中には次回作で廃止されてしまった要素も少なくなく、純粋にクライムアクションとして見れば本作はシリーズ一面白いと評価する声は多い。
バグとハード毎の格差を多数抱えている点は惜しまれ、過激なストーリーや残虐表現、まだ『GTA』のクローンを脱却しきれていない点などと言った人を選ぶ部分は確かにある。
しかし、それらを差し引いてもクライムアクション好きなら手に取って損は無いことも間違いないだろう。
次回作では『GTA』クローン脱却のために本格的にバカゲー路線に舵を切り、シリーズの方向性と人気を確立することに成功する。
しかし、初期からの古参ファンの中には敢えて本作のシリアスでリアルな作風を好む者も少なくなく、そういったユーザーからは最高傑作とも評されている。
*1 主人公のデフォルトのデザインが『GTA:SA』の主人公に似た黒人であったり、主人公のギャングチームのカラーが『GTA:SA』の敵対ギャングと同じ紫である等。
*2 整形手術には所持金全額を要求されるが、実際はタダ。ゲームの雰囲気が雰囲気なのでバグなのかジョークなのか判別しづらいところ。
*3 『IV』ではこの両方を「(人種、性別を一切無視して)主人公の過去の姿」として登場させ、公式自らネタにしている。
*4 ストリーキング自体は日本語版でもプレイ可能。
*5 それでも前作の約1.5倍に拡大している。
*6 しかも、屋内でこのモーションに入るとわざわざ外に出る。
*7 これは前作も同様。『The Third』でも早々に行方不明になり、『IV』でも後半からの加入なので、存在感の割には毎回出番自体は少ないキャラであった。最初から最後まで出突っ張りなのは主役となった『Gat out of hell』だけである。
*8 海外版ではさらに精肉機でミンチにする描写まである。
*9 特に組織の頂点に立つアクジ親子の側近であるジュンイチは、Wikipediaでの本作の項目をして「奇怪な日本語を操る」と揶揄としか思えない表現で解説されたほど。
*10 同ミッションでは助言を無視して車で逃げた方が生還率は高い。
*11 細かい違いはあるが、大半はムービー中のような過激さはあまり見られないファンキー寄りの性格である。
*12 初期設定も黒人だが短いながらも髪があり、髭も鼻の下にうっすらとしか生やしていない。顔つきも違う。
*13 前作では火だるまの表現は規制されていない。
*14 本来このキャラはここで主人公に拉致され、しかも「処刑」されることになる。この仕様では違和感しか無い。
*15 オリジナルでは「ヒューマンシールドを駆使しても一筋縄ではいかない」というほど激しい敵の攻撃が、PS3日本語版は「ヒューマンシールドが無くてもゴリ押しで何とかなる」程度になっている。
*16 3作目の『Red Faction: Guerrilla』(2009年)からはTPSに変わっている。
*17 THQ倒産後、この作品のIPは競売で買い手がつかず宙に浮いていたが、最終的にはオーストリアに本拠地を持つ、Nordic Games (現:THQ Nordic)に多数の作品と抱合せの形で落札され、決着がついた。
*18 もちろん、旧作からプレイしていた方が感情移入できるのは間違いないが(お祭りゲーの側面を持つ『IV』と『Gat out of Hell』は特に)。
*19 開発陣も「次をやるなら一度リセットが必要」という旨の発言をした事がある。
*20 当初は本作の移植として企画されていた。
*21 ただ、このリブート版は開発当初本作に近い血腥いギャング抗争をテーマにする予定だったのを、Deep Silverの方針で明るい雰囲気で若者達の友情を描いた作品になったことが後に判明しているため、『2』のリマスターが予定なしだったのはパブリッシャーの意向だった可能性もある。
*22 実際、Deep SilverはVolition閉鎖の直後に『Saints Row』シリーズのIPを同じグループの老舗パブリッシャーであるPLAIONに継承させている。