不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!

【ふしぎのだんじょん ふうらいのしれんがいでん おんなけんしあすかけんざん】

ジャンル ローグライクゲーム

対応機種 ドリームキャスト
Windows 98~7
発売元 【DC】セガ
【Win】チュンソフト
開発元 ネバーランドカンパニー
発売日 【DC】2002年2月7日
【Win】2002年12月20日
定価 【DC】7,140円
【Win】オープン価格
廉価版 【Win】ベストプライス版
2004年2月27日/オープン価格
判定 良作
ポイント 「不思議のダンジョン」シリーズ不朽の名作
ただし現在プレイするにはハードルが高い
多彩なダンジョンとそれを彩る豊富なゲームシステム
ハイリスクノーリターンなバットカンガルー系
風来のシレンシリーズ関連作品リンク


概要

風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!』に登場した旅仲間、アスカが主人公を務める外伝。その為、シレン本人はアスカや相棒のコッパから名前が出る程度で登場しない。
DC版発売の約10ヶ月後、ダンジョンを追加したWin版が発売された。ちなみに、その間には『トルネコの大冒険3』が発売されている。
Win版では『風来のシレン 月影村の怪物』に次ぐ2作目。フェイの問題作成キットなども継承されている。


ストーリー

風来人としての実力や見聞を深める為、旅を続けている主人公アスカ。
たまたま滞在していた天輪国のひとつ「十六夜の村」では、半月前から奇妙な事件が相次いでいたという。
村の上流から毒が流れてきた事。地域でモンスター退治を生業としていた「鋼賀忍者」が、村人を襲い物資を強奪していた事。
そして、村の上流には鋼賀忍者の集落があるという。これは偶然とは思えない。
一宿一飯の恩に報いる為、シレンと別行動をしていたコッパと共に、アスカは騒動の解決の為に立ち上がるのであった。

  • コッパとシレンはお互いの修業の為に別行動をとっている。そして、コッパはたまたま十六夜の村にアスカ同様滞在していたのであった。
  • やがては、十六夜の村だけでは及ばない天輪国大陸全土に及ぶ大事件に巻き込まれる…。果たしてアスカとコッパは見事解決できるのであろうか?
  • 時系列的には『シレン2』と『シレン1』の間に位置する。

評価点

特長

  • 初心者から熟練者まで全プレイヤーに配慮したシステム
    • チュートリアル代わりの簡単なダンジョンから始まり、徐々に難易度高めのダンジョンに移行するシステムを取っており、非常にプレイしやすい。
    • 特にWin版は、さらに難易度の低い「鍛錬の押入」というダンジョンが用意されており、初心者でも安心して遊べる。
    • そして、熟練者が欲する高難易度ダンジョンも登場。難しいだけでなく、個性的なシステムが組み込まれている。詳しくは下記。
  • シナリオは敵味方問わず個性的なキャラが豊富。アニメーションも要所で発生する。アニメーションはシリーズ初の試み。
    • 見習いくの一ミナモ、司祭のコヨリといった味方はもちろん、敵役のティナやネムリーまで女性キャラが多く印象深い。
    • シレンは基本的に喋らない主人公だったが、アスカは普通に話すので会話もなかなか面白い。
      「きゃあ」と女性らしい悲鳴をあげる珍しいシーンの他、敵であるティナにお見合いを勧められて困惑して逃げるなど、コメディ要素も多め。
    • 主人公のアスカといい、女性が中心となって展開する風来のシレンであると言える。もちろん、男性キャラも個性がキチンと立っている。
  • 過去作で好評だったゲームシステムが集結。もちろん、本作から新たに登場した機能もある。
    • 『シレン2』にあった「異種合成」「両手持ち装備」「iダッシュ」「未識別の杖の振り回数表示」などは本作でも健在。
      Win版では「装備品かけ」も復活。飾った装備が使えなくなることがなくなり、気軽に飾れるようになった。
    • シレンGB2』にあった「祝福」と「共鳴」が続投。『GB2』では実質持ち込み可能ダンジョンの最強装備専用だった「腕輪が壊れなくなる」共鳴は、持ち込み不可ダンジョンでも入手できる「金の剣&金の盾」の共鳴に引き継がれた。
    • トルネコ2』にあった「1回目の風が吹くとフロアの視界が明るくなる(あかりの巻物と同効果)」仕様が復活。
      満腹度に余裕がある場合は、あえて風が吹くまで最初の部屋で待ち、風が吹いて明るくなってからフロアを探索するという戦法が生まれた。
    • 『トルネコ2』にはあったが『シレン2』にはなかった、「あきらめる」コマンドと「ダンジョン再挑戦」機能が復活した。
    • 過去のメッセージログを確認できる「メッセージ履歴」が初登場した。『シレンDS』『トルネコ3』『ポケダン』など様々なシリーズに引き継がれている。
    • 「識別の巻物」のラッキー全識別効果が発動した際、壺の中身を含めた全ての所持アイテムを識別してくれるようになった、などの親切な改良点も。
  • 風来救助隊は健在で、救助に成功すればご褒美がもらえる。Win版ではオンライン救助が、DC版及びオフラインパッチを当てたWin版ではパスワードでの救助が可能。
    • 本作に限った話ではないが、道中に有用なアイテムがある救助パスは「便利パス」と呼ばれ、ネットで様々な便利パスが公開された。更に「道中で中断セーブを行うと再び同じパスワードで救助に行ける(通常は救助に成功すると同じパスワードは入力できない)」というバグのため、アイテム収集に重宝された。
    • 復活の呪文とお礼の呪文は、最終階での行動によって決まる。つまり、最終階で決まった動きをして救助する事で、狙ったご褒美アイテムを入手することが出来る。ご褒美アイテムは後述の風魔石などの非常にレアなアイテムを貰える事があるため、こちらも便利パスとして重宝された。

新アイテム・新モンスター

  • 『シレン2』の「モンスターの壺」を更に発展させた「エレキ箱」
    • モンスターを模った自動人形。モンスターの壺と同様に押して自動で戦わせる他に、アスカ自身が装着して能力や技を任意に使うことも出来る。
    • エレキ箱には印のような補助効果がある「回路」を装着できるほか、アスカと同様に経験値を貯めるとレベルアップもする。
      • エレキごとに決められたレベル上限まで上げると、改造でランクアップが出来る。Lv50あなぐらマムルの箱→Lv1洞窟マムルの箱のような具合。
    • そして倉庫で登録さえしてしまえば、何回紛失しても弱体化なしで復活する頼もしい相棒。
      • ただし、装着してHP0になったらアスカはそのままやられるし、装着時は満腹度の減りが異常に速い(通常の5倍の速度で腹が減る)。
      • エレキ箱自身のHPが0になると故障してしまい、修復しない限り使えなくなる…と過信はできない、それが『風来のシレン』らしい見事なバランス取りである。
    • このエレキ箱の存在により、モンスターを集めて地道に育てていく「育成ゲーム」としての楽しさが新たに加わっている。
      • アイテム持ち込みが自由であるダンジョンや、エレキ箱限定で何個でも持ち込める「ブフーの試練」などは、鍛え上げたエレキ箱を多数持ち込んで制圧してしまうこともできる。
      • しかし、Win版で追加された持ち込み不可ダンジョン「骨心魔天の挑戦」では、エレキ箱の活用スタイルは「その場に落ちている箱を拾ってレベル1から育てていく」という形になるため、決してラクではない。
    • 飛び道具を扱うエレキ箱のAIが賢い。
      • 敵の場合は射程外だろうが途中に障害物があろうが意味もなく飛び道具を撃つが、味方はそういうことはしない。
      • あくまで「敵に当たるかどうか」だけで判定を行っているため、オヤジ戦車系や馬武者系は味方を巻き込むこともある。
      • しかし、アイアンヘッド系やムーロン系は安心して使うことができ、それだけでも大きい。
  • 『シレン2』では「マゼルン」という合成モンスターがいたが、本作では「怪盗ペリカン」という似て非なる合成モンスターが登場した。
    • 怪盗ペリカンはマゼルンと同様に投げたアイテムを合成してくれるが、名前の通りアイテムを吸い込むとアスカから逃げ出してしまう。
      また「トドの盾」を装備していないとアスカの持ち物を盗まれ、勝手に不本意な合成をされることもある。
    • レベル3以上の怪盗ペリカンは常時2倍速で行動するため倒すのにも合成するのにも苦労するが、その分合成できるアイテム数も多い。
      『2』では4つ合成できる「マゼゴン」は50F以降にしか出なかったのだが、本作で4つ合成できる「怪盗ペリカン3世」は20Fとかなり浅い階層から出てくる。
    • 以上のように厄介な存在だが、マゼルン種の高レベルは合成モンスターというより投擲を飲み込んで無効化する高火力高耐久モンスターの側面を持ち合わせているシリーズもあり、低耐久かつ適当なアイテムを投げて食わせるだけで勝手に逃げてくれるという点ではマゼルン種よりも優しい存在ともいえる。
  • レア度・実用性ともに高い「風魔石」がコレクター魂に火をつける。
    これ自体は投げて1000ダメージ以外の効果はないが、特定のアイテムとペリカン異種合成をすると非常に高い効果が発揮される。
    • 武器・防具:印数が増える(最大16)。『シレン2』や『トルネコ3』における「白紙の巻物」の異種合成と同効果。
    • 腕輪:☆マークが付き絶対に壊れなくなる。
    • 某エレキ箱LV99:最強クラスのエレキ箱が完成する。
  • 入手法はDC版では基本的にイベントと「白蛇島クリア」しかなかった*1為、これを集めた数が一種のステータスになっていた。
    • Win版は「銀猫魔天の挑戦」で買いまくれるので、それもWin版のメリットになっている。
  • その他の新アイテムも見逃せない。
    • 「根性の竹刀」や「正面戦士の盾」など、使いこなせば強力だが欠点も存在するバランスのいい装備が多い。
      • 根性の竹刀という武器は、100回素振りをすると力の最大値が1上がるという能力がある。
        当然手間がかかるし根気も要求されるが、ひたすら素振りをして力上げに専念すれば、ダンジョン攻略がかなり楽になる。
      • 正面戦士の盾は、『シレン1』に登場したモンスターである正面戦士の能力を再現した盾。
        背後からの攻撃に弱くなるという欠点はあるものの、正面3方向からの攻撃には絶大な防御力を誇る。
    • 「ねがいの腕輪」や「身代わりの腕輪」は、腕輪が壊れる本作だからこそのアイテムと言える。
      • ねがいの腕輪は装備中は何も効果がないが、「壊された時」にいい事が起こるミサンガのような腕輪。本作の腕輪が壊れる仕様とうまくマッチしている。
      • 身代わりの腕輪は「装備中に倒れた時のみ1度だけ復活できる」というアイテム。「復活の草」のようにただ持っているだけでは意味がない。
        かといって、常時装備しっぱなしにしていて敵からの攻撃で腕輪が壊れてしまっては本末転倒。プレイヤーが使いどころを見極める必要がある。
    • 『シレンGB2』では「おにぎり状態のシレンが炎や爆風を受けると焼きおにぎりになって即死」というネタ要素があったが、本作では「焼きおにぎり」がアイテムとして登場した。炎や爆風の攻撃をアスカが受けると、持っているおにぎりが焼きおにぎりに変化する。
      • 焼きおにぎりは満腹度だけでなくHPも回復する効果があるため、序盤は回復手段として重宝する。
      • 「まずそうなおにぎり」も、焼きおにぎりにしてしまえばデメリットなく食べられるため、食糧管理が容易になった。
      • なお、本作ではアスカがおにぎり状態で炎や爆風を受けても即死することはないので、その点も安心。
    • 倒されたり燃やされて紛失しても、失ったダンジョンや特定の場所で弱化する事なく復活する装備品*2がある。
      • 本編クリア後の話だが、セーブデータがコピーできない為に鍛えに鍛えた装備品が無くなる事を恐れたプレイヤーへの配慮とも言える。
      • その装備品の性能そのものも最強ではないものの、それに次ぐ第二位の性能と高い為ありがたい。
      • とは言っても、回収する際にまたやられては元も子もないので、エレキ箱を持ち込んだほうが無難ではある。

新ダンジョン

今作の最大の目玉は、以下のような個性的で質が違う数々のダンジョンである。

  • 鋼賀の隠し穴
    • アイテムを持ち込み可能だが、1Fから強敵が出現するダンジョン。
    • ダンジョン中に全くアイテムが落ちていないため、何を持ち込むかが重要視される。
    • アークドラゴンとデビルカンガルーが重複出現する階層や、ミドロ系やアストラルデビルばかり出現する厳しい階層もある。
    • とはいえ、『トルネコ3』の「不思議の宝物庫」のような理不尽な難しさではなく、クリアするだけなら極端に装備を強くする必要はない。
    • のだが、このダンジョンのスコアは持ち込んだアイテムの合計価格が高いほど下がる仕様になっている。
      • そのため、ハイスコアを狙うためにはできるだけ少ない持ち込みでクリアしなければならない。
      • 無論、狙いすぎて返り討ちに遭った人は多い。
    • 50Fクリア時に、レア装備「剛剣マンジカブラ」・「風魔の盾」・「ケンゴウのカタナ」の中からランダムで1個貰える。
    • このダンジョンの特定の階層の店で売っている貴重なアイテムが存在する。特にDC版では、ここでしか手に入らない超レアアイテムである。
  • ムラドの試練
    • 旧作でいうフェイの問題のようなパズルダンジョン。後半の問題はやや難易度が高い。
    • 20問解くとクリア。その後は50問まで拡張される。全て解くとご褒美が1コだけある。
  • カカ・ルーの試練
    • 旧作でいうと掛軸裏の洞窟、中腹の井戸。つまり罠を敵にかけたり、自分で罠を持ち運んで仕掛けたりする。
    • ワナを敵の足元に投げて発動させる「ワ投げ」コマンドのおかげで、ワナにかからない浮遊系モンスターに悩まされる事は減った。
    • 装備品が弱い一方、敵が強くなるのが速い。特に12Fから登場するアースニードルが脅威。
    • 16Fのボスを倒してクリア。その後は50Fまで拡張されるが、敵の強さは99F並であるうえ恐怖のアークドラゴン+デビルカンガルーコンボが・・・
    • Win版の配信ダンジョンで難易度を上げた『銀猫魔天の挑戦』がある。
      • 99Fまで拡張された上に、敵の強くなるスピードは同様のためやはり難易度は高い。
      • 一方であの風魔石が店で売られているため、マニアによく挑まれるダンジョンである。
    • ワナ師の腕輪があれば、他のダンジョンでも同様に罠を拾い罠を敵にかけることが可能である。
  • ブフーの試練
    • 上記にあるエレキ箱を駆使するダンジョン。エレキ箱のみ、持ち込みが自由である。
    • ダンジョン中ではエレキ箱や、それに取りつける回路が大量に手に入る。
    • エレキ箱以外のアイテムでも、イカリの杖、倍速の杖、回復の杖など、サポート系のアイテムが多く手に入る。
    • 20階のボスを倒してクリア。その後、99階まで拡張される。99階にはご褒美が?
    • 鍛え上げたエレキ箱を存分に活躍させられる晴れ舞台。また、レアなエレキ箱や回路を探すための場でもある。
    • Win版の配信ダンジョンでは、難易度を上げた『骨心魔天の挑戦』がある。
      • 持ち込み不可になった代償として、より強力なエレキ箱や回路が手に入るようになった。
      • 中ではカラクリ技師「バリバリ」がたまにうろついており、彼にギタンを支払うことでエレキ箱の強化や修理をしてもらえる。
  • クロンの試練
    • 新システム「秘技」を駆使しながら挑むダンジョン。仲間キャラの同行も可能。
    • ダメージを受けたり、ターンが経過したりすると「気力」ゲージが溜まっていき、これを消費することで秘技が使える。
      • 気力が最大の状態でしばらくターンが経過すると「気力万全状態」になるが、その万全状態でないと使えないものも。
    • HPを回復する「深呼吸」や、満腹度を回復する「霞飯」をはじめとして、秘技の数はなんと70種類以上。
    • 秘技は秘技書を使って習得する。ダンジョンには秘技書のみ持ち込み可。
      • 秘技によっては、何度も使っていると上級の秘技を思いつくことも。
    • ダンジョンを出ると秘技は忘れてしまうが、秘技は何度も使っていると極めることができ、極めれば忘れない。
    • 16Fのボスを倒すとクリア。クリア後、99Fまで拡張される。
    • Win版の配信ダンジョンで難易度を上げた『鳥飛魔天の挑戦』がある。
      • 極めたはずの秘技もここでは忘れている。仲間キャラを連れていくことはできない。
      • 装備品が「使い捨ての剣」と「使い捨ての盾」しか出ないという、厄介な仕様のダンジョン。
      • 一方で気力の回復・万全状態になるターン数が短くなっており、特に万全でないと使えない秘技を極めたい時に利用することも出来る。
    • 『気力の腕輪』があれば、他のダンジョンでも同様に秘技が使用可能である。
  • ドラスの試練
    • 武器や盾があまり手に入らず、杖や巻物を駆使するダンジョン。
    • 道具持ち込みは一切不可能だが、仲間キャラを連れていくことが可能である。
    • 18階のボスを倒してクリア。その後、99階まで拡張される。
    • 装備が弱いのに敵は白蛇島などと同様に強くなっていくため、いかに杖や巻物、仲間キャラを有効に使うかがカギである。
    • Win版の配信ダンジョンで、難易度を上げた『幽幻魔天の挑戦』がある。
      • ここは仲間が強制的に一人付いて来る上、仲間が倒れてもゲームオーバーになるため、かなりの難易度である。
  • ギトーの試練
    • 壊れないつるはしである「サトリのつるはし」を最初から持っている。ダンジョンに通路がなく、これを使って壁を掘りながら進んでいく。
    • ほぼ毎フロアにモンスターハウスと店がある。
      • 落ちているアイテムの分布は草系に偏っており、中でも薬草・弟切草の出現率が高い。最大HPをどんどん増やすことができる。
      • 店では様々なアイテムが売られているが、ダンジョン内であまりギタンは手に入らないため、泥棒が重要になってくる。
    • モンスターハウスをどう乗り切るか?店でどう泥棒するか?がカギ。
      • 敵が強くなるのが異常に早いが、店の強力装備とモンスターハウスを乗り切って経験値を稼いでいればいけるはず。
    • 16Fのボスを倒してクリア。ダンジョンは拡張されない。
    • Win版の配信ダンジョンで、難易度を上げた『猿奇魔天の挑戦』がある。
      • 50Fまで拡張され、相変わらず敵が強くなるのが早い。
      • 『トルネコ3』の「とじこめ投げ」に似た、ねだやしの巻物投げがある。決して気を抜いてはならない。
  • リーバの試練
    • アスカのレベルが1、最大HPが30に固定されている。アイテム持ち込みが5個まで可能。
    • ただしエレキ箱装着中はHP30以上にできるため、鍛えたエレキ箱を持ち込めば比較的簡単にクリアできる。
    • エレキ箱を使わずとも、強力な装備を持ち込んでのクリアも可能。ただし、オヤジ戦車の砲弾のような固定ダメージが脅威となる。
    • Win版の配信ダンジョンで『冥炎魔天の挑戦』があるが、ボスの名前を冠しているだけで共通点は少ない。最大HPが250までという「限界がある」のみ。
      • しかし、このダンジョンの恐ろしさは別にある(後述)。
  • 星華の大筒
    • 本編最後のダンジョンだが、持ち込みと仲間の連れ込みは自由。
    • 4F毎にこれまで戦ったボスが登場。36Fでラスボスとの最終決戦が行われる。
    • 持ち込み自由の上に特殊ルールもないため、他の試練のほうが苦戦したという人も多い。
  • 白蛇島
    • いわゆる「もっと不思議のダンジョン」。最初の3フロアと最後の2フロアはシャッフルダンジョンで、その間は全て階段上昇型のランダムダンジョンである。
    • 低確率ではあるが、従来のシリーズでは店限定アイテムだった超不幸の種が床落ちしている。そのため、迂闊に草の飲み識別をすると危険。
    • 本作ではモンスターのHPが全体的に高めであり、終盤になるとHPが200もある雑魚敵がぞろぞろ出てくる。
      恒例の凶悪モンスター、アークドラゴンに至ってはHP300と恐ろしく高い。シハンやノロージョの母も異様にタフで侮れない。
    • 従来の作品では基本的に自然発生しなかった強敵、ねむり大根も登場する。他にも透明・3倍速・壁抜けと3拍子揃ったアストラルデビルなど、難敵が多い。
    • シリーズ経験者であれば、これらの説明だけでも十分高い難易度が予測できるだろう(事実歴代の中では高い方)。
    • しかし、上記の項目で説明した「根性の竹刀」を始めとする強力なアイテムが登場するため、それらを活用すれば意外と簡単に踏破可能。が、Win版ではさらに…。
  • 裏白蛇
    • Win版で追加された、白蛇島のバランスを調整した高難易度ダンジョン。
    • 敵の初期配置とワナの数が大幅に増加。中盤以降のワナチェックはほぼ必須。
    • 白蛇島に登場した強力なアイテムが一部出現しない。
      • 有名な物で言うと、「根性の竹刀・身かわしの盾・透視の腕輪・よくみえの腕輪・白紙の巻物・ねだやしの巻物」が挙げられる。
      • さらに、シリーズにおける必須アイテムである「保存の壺」の出現率が激減。少ないアイテムでの苦戦を強いられる。
    • 他の敵を倍速+特技使用優先+攻撃力UPさせるデビルカンガルーの出現階層と出現率が上昇。
      • 一方で、こちらに有利な合成モンスターである怪盗ペリカン系の出現率は逆に低下。序盤は半分以下にされてしまっている。
    • 受けるダメージは1のみなのにHP10という強敵の「しろがねマムル」も登場。それに加え、状態異常無効+倍速+高火力という鬼性能の「おうごんマムル」も登場。
      • DC版ではこの2体は普段戦わなくていい、という隠しキャラ的存在であった。たかがマムルと思うと地獄を見る。
    • 言うまでもないが、難易度は相当なもの。おそらくシリーズでもトップクラスの難易度の「もっと不思議のダンジョン」であろう。
      • 一方、カンガルーの出現階層が異なる、落とし穴で下の階への早降りが可能など、ごく一部ではあるが白蛇島より優しくなっている部分もある。
        総合的にはこちらの方が難しいのは言うまでもないが。
    • いくつかの配信ダンジョンはこの裏白がベースである。
  • 他にもWinの配信限定で様々な週替わりダンジョンがある。全11個で、いずれもインパクトのあるダンジョンばかり。
    「週替わり」の名の通り、オンラインサービスがあった発売当初は遊べる期間が限られていたが、現在はオフライン対応パッチによりいつでも遊べるようになっている。
    • 巣窟効率勝負
      • 壺とエレキ箱以外のアイテムを5つまで持ち込めるダンジョン。全15Fと短いが、全階層にモンスターハウスが出る。
      • 毎フロアそれぞれテーマに沿った魔物が登場。ゴースト系やドレイン系ばかりのフロアから、マムル系しか出ないフロアもある。
      • ダンジョン内に落ちているアイテムの全てが装備品。超レアなものが拾える場合も。
      • スコアは魔物を倒した数で登録される。
    • 巣窟効率五箱勝負
      • エレキ箱のみ5つまで持ち込めるダンジョン。それ以外の仕様は「巣窟効率勝負」と同じ。
      • 登録したエレキ箱は失われないため、倒れたとしても事実上失うものは何もない。短いこともあって気軽に挑める。
    • もろ手狩り
      • 全30F。両手持ちの武器や盾しか装備できない珍しいダンジョン。
      • 如意棒やグランドカウンターなど、強力な両手持ち装備が手に入ると楽になる。
    • 女勘定奉行
      • 全30F。床に落ちているアイテムはギタン(お金)のみで、ギタン投げで敵を倒しながら進むダンジョン。
      • ギタン投げが効かない火炎入道や、投擲を反射するうしわか丸系モンスターが天敵となる。
    • 自由経済活動
      • 全30F。床に落ちているアイテムはギタンのみで、店で他のアイテムが入手できる。
      • 店はほぼ全フロアに出るが、店番は大店長*3なので泥棒が難しくなっている。
      • 「ガマラのムチ」と「ガマラの盾」が初期装備として支給される。
      • 『シレン4』の不思議の商店街や『トルネコ2』の迷いの森と、ダンジョンの趣旨がよく似ている。
    • 無明地獄
      • 全99F。白蛇島がベースだが、出現する全てのモンスターがエーテルデビル系のように透明状態になっており、正体が分からない敵と戦う事になる。
      • 反面、アイテムは全て識別済みで出現するので、白蛇島より簡単な部分もある。
    • からくり白蛇島
      • 全99F。裏白蛇島がベースだが、カカ・ルーの試練のように敵をワナにかけることができる。
      • ワナが味方になる裏白蛇島と言った感じで、難易度は意外と低い。
    • ファイト一発
      • 全99F。裏白蛇島がベースだが、クロンの試練のように秘技を使える。
      • こちらも、強力な秘技を習得すれば裏白蛇島より楽に攻略できる。
    • 一致団結
      • 全99F。裏白蛇島がベースだが、仲間キャラが4人全員ついてくる。仲間が1人でも死んだらゲームオーバー。
      • 仲間全員に気を配っていないといけないため、裏白蛇島以上に難しい。
    • ガチンコ万歩計
      • 全99F。白蛇島がベース。10000ターンでどれだけ潜れるか競うダンジョン。
      • 最高記録の99Fに到達するのは至難の業。一致団結や冥炎魔天の挑戦と並ぶ、本作の難関ダンジョンの一つである。
    • 万歩の経験
      • 全99F。ダンジョン内容はガチンコ万歩計と全く同じだが、こちらは10000ターンでどれだけアスカが経験値を稼げるかを競う。
      • レベル99まで上げるのはまず不可能だろう。99F到達が至難の業なのも同様。

試練系ダンジョンが7つ、天輪国初級・天輪国上級・鋼賀の隠し穴・星華の大筒・白蛇島で、DC版だけでもダンジョンは計12個。
Win版で追加されたのは鍛錬の押入・裏白蛇島・6つの新たなる挑戦・週替わりダンジョン11つ。全て合わせて31ダンジョンという大ボリュームである。


賛否両論点

  • ダメージの計算式が、割合軽減ではなく引き算形式となった。
    • アスカの防御力が10、モンスターの攻撃力が50ならば、受けるダメージは約40となる。
      • そのため、モンスターの攻撃力の低い序盤に高い防御力をもつ盾を手に入れると難易度が非常に下がる傾向にある。逆に盾が入手できなかった時は辛い展開になりやすい。
    • これにより、バットカンガルー系モンスターのバランスに影響が出ており、『シレンGB2』よりさらに強化された。
      • 割合ダメージの場合、攻撃力が2倍=ダメージも2倍であるが、引き算形式の場合、例えば防御30と攻撃力50がぶつかった場合、非イカリ状態ではダメージ20だがイカリ状態ではいきなりダメージ70になるといったことになる。
      • 本来カンガルー系の杖の効果は「イカリの杖=攻撃力2倍、特技使用率100%」「倍速の杖=攻撃力と特技率は上がらないが、2倍速による2回行動で実質2倍」といった疑似上位効果のようなバランスであった。
  • モンスターが全体的に強化されている。
    • アークドラゴン・ねむり大根を筆頭に、おうごんマムル・アストラルデビルなど凶悪なモンスターが増えており、ゲームの難易度が増している。
    • 中でもバットカンガルー系は、あらゆるモンスターをイカリ状態・倍速状態にして強化してくるという、本作の厳しさを象徴するような存在である。
      • アークドラゴン・デブートンをイカリ状態にされると、それだけで詰むことも。他にもにぎりもとじめ・ハイパーゲイズ・ねむり大根・メガタウロスなどがオオイカリ状態になると凶悪。
      • 本作では「3倍速状態」の概念が追加されたため、エビルカンガルーやデビルカンガルーはさらに凶悪性を増している。イカリ・3倍速状態に強化されたモンスターは、単純計算で通常の6倍もの攻撃力で襲い掛かってくることになる。
      • 「通路が明瞭、倍速状態は2倍速まで、アークドラゴンの炎の射程が10マス」といった『GB2』仕様だからこそ対処できていたバットカンガルー系がそのまま引き継がれているため、オオイカリモンスターの凶悪性が激増している。
      • イカリ状態や倍速状態になったモンスターを倒しても通常通りの経験値しか得られない。『4』や『5』のオーラモンスターのように、経験値が2倍になるくらいの見返りが欲しかったところ。
  • 武器・盾の攻撃力(防御力)計算式が変わった。
    • 従来の作品では「基本値+修正値=強さ」だったが、本作では「基本値が高いほど修正値の効果が大きくなる」という仕様に変更された。
    • 例えば「皮の盾(基本守備力2)」の修正値を+99にしても、本作での防御力は「101」ではなく「61」と従来の作品より弱い。
      しかし「風魔の盾(基本守備力16)」の修正値を+99にすると、「115」ではなく「136」と従来の作品より強さが上がっている。
    • このため、合成のベースとして使う装備は基本値の高さが重視されるようになった。盾の「基本守備力」を上げる「鉄扇」という新武器も活躍する。
  • 装備の強化仕様変更によるバランスの悪さ。
    • 本作は装備の基本値に対する倍率で強化されるため、素の性能が低いといくら強化しても成長が見込めない。
      • これまでの作品であれば皮の盾でも+3を引けばそれなりの防御力であったが、本作ではほぼ意味がない。もちろん、合成素材としては価値があるが。
      • 引き算形式のダメージ計算式と組合わさり、序盤のバランスの不安定さに拍車をかけている。
    • 例えば『シレン2』では、基本防御力は低いが印数が多い皮の盾やトドの盾がベースに推奨されるバランスだったが、本作でこれらをベースにすると鍛えても防御力がほとんど上がらず、中盤以降の敵の攻撃に耐えられなくなる可能性が高い。
    • 前述した通り、風魔の盾などの基本値が高い装備の価値を上げているため一概に悪い点とは言えないが、弱い装備がますます弱くなってしまったのは問題と言える。

問題点

  • 白蛇島、裏白蛇島などをはじめ、多くのクリア後ダンジョンの1Fから常に出てくる「ンドゥバ」というモンスターが強すぎる。
    • ンドゥバは最序盤に出てくる他のモンスター(マムルなど)と比べて明らかに強い。開始直後でレベル1の時や、丸腰のアスカにはほとんど勝ち目はない。
      • 『シレン1』でも1Fにンドゥバが出てくることはあったが、あちらのンドゥバは基本的に店にしか出てこないので、店さえ無視すれば遭遇せずに済んでいた。
        しかし、本作のンドゥバは普通に床落ちしているアイテムにも化けているため、否が応でも戦わざるを得ない。
      • そもそも、白蛇島や裏白蛇島のモンスターテーブルがベースのダンジョンは全ての階層にンドゥバが出現するのだが、1Fは出現モンスターの種類が少ないためかンドゥバの出現率が非常に高くなっている。
    • 一応、アスカのレベルを3まで上がれば、1Fにいるンドゥバなら互角に戦えるようになる。あくまで互角ではあるが。
      • レベルを3まで上げてからアイテムを拾うようにすれば比較的なんとかなるのだが、1Fの時点でそのような立ち回りを要求されるのは満腹度をいたずらに消費してしまう上、テンポも悪くなってしまう。システム上、繰り返し最初からプレイすることになるこのゲームでは必ず1Fを繰り返し通ることになるのだから、他のシレンシリーズでは発生しないようなテンポロスやストレスはどんどん蓄積されることになってしまう。
    • 「(裏)白蛇島の死因の大半は1Fのンドゥバ」と言われるほど、ンドゥバ戦での死亡率が高い。せめて出現率を調整してほしかったところである。
  • ンドゥバを抜きにしたとしても序盤から不親切なバランスな要素が多く、いつまでも中層以降に辿り着けない「低層ループ」に陥る時間が長くなりやすい。
    • せっかくゲームを始めても、長い間冒険が序盤で終了し続ける状況を喜ぶような人は滅多におらず、近年のシレンシリーズや他の良作とされるダンジョン系ローグライクでは、システムやゲームバランス調整で対策されることも増えてきており、この部分は他と比較して悪い点だといえる要素である。
  • ゲームストーリー本編の難易度が若干高く(シリーズ最難関という程ではないが)、シレンシリーズ初心者には厳しい。
    • 最初の「天輪国初級」から20F+ボス、その次の「天輪国上級」は27F+2連続ボスといったダンジョンに挑む為、アイテム持ち込みをしない場合は難しめのバランス。
    • 天輪国上級は腕輪・壺・杖に加え、草・巻物までもが未識別で登場する。草が未識別で出てくるストーリーダンジョンはシリーズ全体を見ても本作のみ*4
    • 復活の草がそれなりに落ちてるのが救い。どうしてもきつい人は旅仲間を連れて行ったり、「根性の竹刀」など強力なアイテムを惜しまないようにしたい。
    • ちなみに、Win版では「鍛錬の押入」という練習ダンジョンがある。鉄甲の盾や鉄扇を回収しよう。
    • ストーリークリア後のダンジョンの難易度も全体的に高いが、それはいつもの事なのであまり問題にならない。
  • 旅仲間の能力変化がその冒険中ずっと継続される。他のシリーズでは階層を変えると元に戻るのだが。
    • 旅仲間には水棲系生物もいるが、彼らに水をかけると攻撃力が飛躍的に上がり、文字通り「水を得た魚」状態になる。バランス崩壊に繋がるのでご利用は計画的に。
    • 一方、ミドロ系*5やしおいやん系*6などの能力低下技を食らうと、なんとずっと弱体化したまま。つまりそいつらの能力を一回でも食らうと非常にまずい展開になる。
    • 今作では仲間を頼らざるを得ない、更には仲間が倒れると強制的に失敗になるダンジョンも存在する為、孤立しないよう注意しないといけない。
      なお、仲間そのものは全員レベルを上げれば順当に活躍するので、個性を見極めれば足手まといには決してならない。
  • エレキ箱のバランスが少々悪い。強すぎるエレキや使いにくいエレキが存在する。
    • 最初から防御力が99もあり、レベルが上がると最大HPも増えるため固定ダメージでも簡単にはやられず、装着できる回路数も15と多い「洞窟マムルの箱」や、透明能力こそないものの育てきれば3倍速&壁抜け能力が身につき、値段は高いがイベントで確実に入手できる「エーテルデビル系の箱」が強力とされる。
    • 上位種になると逆に弱くなるエレキが存在する。例えば「あばれ馬将軍の箱」はレベル上限が50だが、上位の「乱れ馬王の箱」はレベル上限が15に下がっており、レベル50のあばれ馬将軍よりレベル15の乱れ馬王の方が弱い。せっかく上位種に育てたのに弱くなるという、骨折り損な仕様になってしまっている。
    • 乱れ馬王のように弱体化するわけではないが、レベル上限30のシャーガの箱→レベル上限50のナシャーガの箱→レベル上限5のラシャーガの箱というように、最上位種になった途端にレベル上限が低くなってしまい、育て甲斐が無くなるエレキが多い。バランス調整のため仕方ない部分もあるが…。
    • 特に批判されやすいのが「アークドラゴンの箱」で、「ドラゴンの箱」と「スカイドラゴンの箱」のレベル上限が99なため育成が非常に大変なのだが、アークドラゴンの箱のレベル上限はわずか10。さらに、敵のアークドラゴンはフロア中どこにいるアスカにも炎を吐けるのだが、エレキのアークドラゴンは同じ部屋にいるモンスターにしか炎を吐けない仕様に弱体化している。このため、ドラゴンの箱のレア度や育成難易度に見合った強さになっていない。
  • フリーズなどのバグが割と多い。再現性は高くないが数が多く、知らないとひっかかる事もある。
    • エレキ箱の登録が不可能になってしまう致命的なものから、店主を特定の方法で倒すとアスカのちからが上昇する(ただし運が悪いとフリーズ)有益なバグも。
    • なにより、「フリーズすると即死亡=アイテムが消える」という本作の仕様上記憶の片隅に置いておきたい。上記の復活する装備品を入手すれば精神的に楽になる。
    • 長時間プレイすると強制終了する現象も見受けられている。ミスの出ない冷静なプレイを心がける為にも、こまめな休憩を勧めたい。
  • Win版限定ではあるが、「冥炎魔天の挑戦」の仕様が色々と酷い。
    • 最高階層9999F最大HP250までという無茶な設定。ちなみに、9999Fまで行くには最低でも50時間程度かかると言う。
    • 乱数設定のせいか、同じアイテム・マップ・モンスター初期位置を持つフロアが、暫く続く事態が起きてしまう。
      ローグライクRPGの「ランダムに変化する」という定義を湾曲した内容。
  • 同じくWin版限定で、フェイの問題作成キットの問題
    • 常にあかり状態であり、設定を変えることはできない。副作用として、エーテルデビル系の透明が無効になってしまっている。
    • 一度クリアした問題でないと自由に選べない。例えば、1問目をクリアしないと2問目以降をプレイできない。
    • テストプレイモードがないため、いちいちアスカを起動させないといけない。
      • テストプレイができる施設も、一度目のエンディングを見た後にしか行けない場所にある。
      • 上記の問題と関連して、テストプレイ自体が面倒なことになっている。
    • そのため、Win版『風来のシレン 月影村の怪物』のフェイの問題作成キットの方が使いやすいという意見が多い。
      • 販売戦略の問題面もあり、月影村ほど自作問題の配布が活発にはならなかった。
  • DC版はダンジョン数が少ないため、Win版と比べてボリュームが落ちる。それでも今までのシリーズよりはかなり多いが。
    • 裏白蛇島が存在しない点は注意が必要。他にも〇〇魔天の挑戦やガチンコ万歩計など、難易度が高いダンジョンは軒並みWin版限定。Win版の代用と考えるには大きな差である。
    • DC版は処理落ちが結構あり、ややストレスが溜まる。
  • 演出面の一部劣化
    • 『シレン2』と比べて効果音が全体的にチープになっている。特にシャーガ系の攻撃音が顕著。
    • 『シレンGB2』や『トルネコ2』で実装されていた、モンスターの睡眠グラフィックも存在しない。

総評

外伝にもかかわらず、シリーズの中でも難易度、テンポ、UI、ボリュームは良好。
特にWin版は、10年以上の時を経ても今なお数多くのプレイヤーに愛されている不朽の名作である。


余談

  • 後にWinに移植され、そちらは更に多彩なダンジョンが追加配信*7され、一生レベルで遊べるゲームにパワーアップした。
    • Windows 7/8/8.1でも起動可能。ただしWin 10では通常の手段で起動不可になってしまっている。
      • これはコピープロテクトに用いられている、マクロビジョン製のセキュリティドライバであるsecdry.sysのサポートが完全に打ち切られたことが原因。
  • Win版のオンラインサービスは2005年9月30日に終了したが、それと同時に「オフライン対応パッチ」が配布。
    • 救助機能はオンライン救助からパスワード救助に形式を変えており、現在でも使うことができる。
  • しかし、ゲームとしての出来とは裏腹に、商業的には売れ行きが芳しくなかった不遇のゲームという評価も受けている。そのせいか現在は販売終了している。
    • もともとDC版発売時期の段階で、プラットホームのDCは既に発売されているPS2に押され、生産終了のアナウンスをしているという状態であった。そしておよそ十ヵ月後にWin版を販売するもの、ゲーム機ではなくWin用という特殊な販売状況から売れ行きはDC版程ではなく、オンラインサービスが終了した直後では700円程度という投げ売りになっていた。
    • それ以外にも、出来はいいが難易度はシリーズを通じても高い作品である為「マニア向け」とも言われ(発売当時は)敬遠されていたという側面もある。
    • 当時、チュンソフトはセガとドワンゴの子会社であった為DCに販売していたが、肝心のセガはDC以後ハード生産を打ち切りにしていた。「多少前後すればまた今の立場が大きく変動していた」と言われる程、出荷時期のタイミングが非常に悪かった。
  • 劇的に評価が変わった理由としては、ニコニコ動画に代表されるゲームのプレイ動画・実況動画の影響が大きいと思われる。
    • これにより今作の知名度やゲーム内容がある程度は広まり、投げ売り状態だった今作の人気が急騰したのである。
    • 実際に『アスカ見参』のプレイ動画の投稿は2007年から活発になっているが、その1~2年後にはネットオークションでは10,000円前後あるいはそれ以上で取引されることが増え始めた。
  • 結果、需要と供給のバランスに大きなズレが生じてしまった。
    • 「ハード末期+名作」の宿命ゆえか、販売がされてない現在においてはネットオークションでWin版が中古で最低でも20,000円、未開封ともなると50,000~80,000円という超高額取引になっている。
    • 入手難易度は高いが、はっきり言って1年かけても遊びつくせないボリュームと難易度の為、対費用効果として考えれば手に入れる価値はあるだろう。
    • Win版はかなり高額であり、そして動作しないPCも増加し始めるころになっている。前述のプロテクトが絡んでいることから、現行のハードウェア/OSでは動作させること自体が難しい部類になってしまっている。
      • 普通に遊ぶだけならドリームキャスト本体とソフトを揃えるほうが安上がりかもしれない。それでもDC版で中古が5,000~8,000円が相場、販売元や状態によっては1~2万円と、Win版ほどではないにせよかなりのプレミア価値が付いており、DC本体の相場価格よりも遥かに高い。
    • 上記の状況から移植や再販を望む声もあるものの、発売元のチュンソフト(現・スパイク・チュンソフト)いわく、「版権を含めた諸事情のため難しい」とのこと。
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最終更新:2023年11月10日 12:59

*1 ただし、前述の風来救助隊を利用すれば簡単に入手できるようになる。

*2 天神楽ノ剣、星神輿ノ盾。星華の大筒をエンディング後に再度クリアすると入手可能

*3 HP900、あらゆるダメージを1にする、即死攻撃無効、状態異常無効。シリーズ最強の店主

*4 巻物が未識別で出てくるストーリーダンジョンは『2』の「鬼ヶ島」も該当する。

*5 Lv4のドドロのみ、旅仲間を封印状態にするだけで次のフロアに行けば元に戻る。そのため、旅仲間にとってはLv3のオドロの方が厄介な存在になっている。

*6 仲間に毒消し草を投げつければ攻撃力を元に戻せる。

*7 一時期は有料会員限定のアプリ。現在はチュンソフト公式HP内の本作紹介場所から無料でパッチとして配布されている。