【ているず おぶ じ あびす】
ジャンル |
ロールプレイングゲーム (シリーズ内ジャンル名:生まれた意味を知るRPG) |
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対応機種 | プレイステーション2 | |
メディア | DVD-ROM 1枚 | |
発売元 | ナムコ | |
開発元 | ナムコ・テイルズスタジオ | |
発売日 | 2005年12月15日 | |
定価 | 7,140円 | |
プレイ人数 | 1人(戦闘のみ1~4人) | |
レーティング | CERO:全年齢対象 | |
廉価版 | PlayStation2 the Best:2007年6月28日/2,800円 | |
判定 | なし | |
ポイント |
3Dテイルズの革命となる「フリーラン」初採用 BGM、特に主題歌が好評 ストーリー・キャラ関連の評価は大きく賛否分かれる シリーズでもバグ・誤植が多く、ロードが長い |
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テイルズ オブ シリーズ関連作品リンク |
テイルズ オブシリーズの10周年を記念して製作された、メイン作品(後のマザーシップタイトル)第8弾。略称は『TOA』『(ジ)アビス』。
プロデューサーは吉積信、キャラクターデザインは藤島康介、開発メンバーはシンフォニアチーム。
世界は、預言(スコア)に支配されていた。
太古の時代、偉大なる譜術士ユリア・ジュエが世界の滅亡から逃れる為に詠んだとされるそれは、惑星オールドラントに於いて絶対の存在となった。
世界で起こるありとあらゆる事象を的確に詠み、その通りに生きていれば未曾有の繁栄が約束される、完全なる世界の指針。
多くの人々は普段の生活から預言に依存しており、その先にさらなる人類の繁栄が在ると信じて疑わなかった。
また、民衆だけでなくキムラスカ・ランバルディア王国、マルクト帝国の二大国家の王政すらもこの預言無しでは機能しない。
世界は、預言とそれを託すローレライ教団により事実上操られていた。しかしそれは、たとえ大勢の犠牲や凄惨な悲劇が詠まれていようとも、それらを実行せねばならないという事でもあった。
預言から外れてしまえば、来るべき繁栄が失われてしまうからだ。そう、かつて繰り広げられたキムラスカ・マルクト両国による「ホド戦争」の数多の惨劇も、
勃発から停戦に至るまで全て預言に詠まれていたに過ぎなかった。 こうして預言は数多の人の命を救い、同時に見捨てていった。
そうして築き上げられた繁栄の裏では、預言の犠牲となった者たちによる世界改革の計画が密かに進行していた...キムラスカ・ランバルディア王国のファブレ公爵の子息で王位継承権を持つルーク・フォン・ファブレは、
両親や使用人兼親友のガイ・セシルと共に不自由なくも退屈な日々を送っていた。ある日、屋敷を訪れたローレライ教団の主席総長で、ルークの剣術の師匠でもあるヴァン・グランツと共に中庭で剣術の稽古に勤しんでいた時、
ヴァンを狙った謎の少女の襲撃を受ける。
とっさにヴァンを庇ったルークだが、超振動と呼ばれる共鳴現象により少女共々遠い異国の地、マルクト帝国に跳ばされてしまう。
故国に帰るため、やむを得ず渋々謎の少女・ティアと協力するルーク。
しかしそれは、彼に待ち受ける過酷な運命の序章に過ぎなかった...
「FR-LMBS(フレックスレンジ リニアモーションバトルシステム)」
「FOF(フィールド・オブ・フォニムス」
「C(キャパシティ)・コアとADスキル」
「FSチャンバー」
「タウンリンク」
交易品と「ディンの店」
料理システム
称号
オーバーリミッツの仕様
+ | それぞれのキャラについて。ネタバレ注意。 |
前作『レジェンディア』の発売前に『アビス』が発表された当時は、10周年作品と銘打っており、キャラクターデザインが『ファンタジア』『シンフォニア』を手がけた藤島康介氏であったことから大きな期待を集めた。
シリーズの中でも人気は高く、ドラマCDや小説、漫画が多く発売されたこと、下記するテレビアニメが放映されたことからもうかがえる。
事実前身となった『シンフォニア』からグラフィック、演出、戦闘システムそのもの、ボイス量…といった部分は確実に進化しており、シリーズ作品としては大きな前進を見せた。
しかしロードの遅さや多数のバグ、感動的なシーンでの誤植などのユーザビリティに欠ける面が散見される。
シナリオやキャラクターの面では、メインキャラクターの多くが良くも悪くも王道からかけ離れた性格付けをされていること、随所で後味の悪さが残る暗いシナリオ、プレイヤーが感情移入しやすい主人公の扱われ方が他キャラに比べて実に理不尽な点などが、人にもよるがストレスに受け取られやすい。
一通りクリアして世界観や人間関係を理解した後で周回プレイをすると、序盤から巧妙に伏線が貼られている事に気がつくが、それ故に問題の多い仲間達の言動によりいらついてしまうという意見も少なからず存在する。
その一方で、毒のあるキャラたちがやがて一つにまとまる過程や、理不尽な現実に立ち向かい未来を掴み取ろうとする登場人物たちの生き様が高い人気を集めている。
同じ側面を各人がどうとらえるかによって本作の評価は大きく変わる。レビューサイトや掲示板を見ても、とことん賞賛する者も居れば蛇蝎の如く忌み嫌う者まで幅広い。まさに
賛否両論
である。
その一方、
単体のゲームとしては良作で、充分な開発期間さえ確保出来ていれば…
という旨の見方も決して少なくない。
シナリオの大筋や肝心な整合性そのものはしっかり取れており、物語そのものの質も十分に高い。シナリオの重さやキャラクターのトゲのある言動や極端な描写が気にならないのであれば、外部のレビューを鵜呑みにせず自らの手でプレイし、自分の意思で未来を選ぶ世界を目指す彼らの顛末を見届けてみて頂きたい。
本作は北米向けにも発売されており、日本版のそれに秘奥義やカットインなどを追加している他、一部の仕様を調整している。
特に追加の秘奥義の存在はファンの間で一時盛り上がりを見せ、北米版の要素を追加したバージョンの作品を願う声が多く挙がり、後の3DS版によって実現した。
+ | 北米版で追加された要素の一部 |
対応機種 | ニンテンドー3DS | ![]() |
メディア | 2Gbyte3DSカード | |
発売元 | バンダイナムコゲームス | |
発売日 | 2011年6月30日 | |
定価 | 6,090円 | |
プレイ人数 | 1人 | |
レーティング | CERO:A(全年齢対象) | |
配信 | 2014年12月3日/2,980円 | |
廉価版 | Welcome Price!!:2017年6月1日/2,800円(税別) |
※PS2版と異なる内容のみ表記している。
総合的に見れば、PS2と携帯機とのスペック差故に細かな粗こそあるがしっかりと移植再現されており、システム面での不備も多く修正され、より遊びやすくなっている。
PS2用の、それもそれなりのグラフィックや容量、処理を求められる本作を限りなく忠実に移植出来た事から、3DSのゲーム機としてのスペックの高さも垣間見える一作である。
北米版での追加要素も全て網羅しており現在はダウンロード版が手ごろな価格で入手できるため、本作を初めてプレイするという人はこちらをお勧めする。
*1 こちらは作中で「拠点から各国に輸出する際に関税がかけられる為」と説明されている
*2 『シンフォニア』では「テンション」「感情度」と称されていた
*3 ただし、実際は設定ミスなのか逆に攻撃力が上がっている…
*4 ADスキルや「俊敏」のパラメーターを伸ばす事で更に移動速度が上昇する。
*5 一応、『シンフォニア』でも複合EXスキルを別個に習得しないと解除できない
*8 仲間側のキャラが説得を試みたり、倒した後に憐れみの台詞を言ったりもするため、多くの人を殺した悪役なのに美化されているようで不愉快だと感じるプレイヤーもいる。
*10 加えて、当初は親善大使としての旅にヴァンも同行する事になって歓喜していたが急遽ヴァンが別行動を取ることになり、一刻も早く彼に追いつくことを最優先に考えるようになったのも一因。
*11 ジェイドに関しては、加えてある事情から過去の自分と重ねて苛立っていたということもある
*14 パーティメンバーも当初こそアクゼリュスの件の反動であると判断したためか言及する事は無いが、終盤が近づくにつれて卑屈が改善される所か悪化していくルークを心配するやりとりが増えていく。
*15 本作では人間系の雑魚敵(野盗や兵士等)を倒す事を一部除いて"殺人"と明確に定義しており、戦闘終了後の掛け合いも変化する
*16 現実の一般企業で言うなら、製造部門の「班長」といったところである
*17 事実、ヴァンはルーク帰省直前まで自由に行動しており、目撃者であるガイもティアを誘拐犯として扱っていない
*18 記載するときりがないので、該当ページを見て調べてほしい。また『ファンダム2』の問題になるが、其方で致命的な設定矛盾が生じた事も…
*19 調べてみると分かるのだが、アビスはお祭りゲーに出ると様々な形であからさかに贔屓されているのが現実である
*22 メンバーが教団に告げていないのだろうが、解放されたアニスの両親が事情聴取されれば容易にアニスの関与が分かってしまう筈である
*23 ルークが「俺を置いて勝手に話を進めるな」と話の腰を折ったのは事実だが、ティア達が明らかに当時の本題から逸れた内輪事情の論議に熱中しはじめていた為、筋違いな指摘ではない
*24 ルークの発言は事態に対して前向きかつ建設的なものであり、たとえ冗談であっても嫌味で返すようなものではない。
*25 2つの超振動が干渉する事で発生する、通常の超振動よりはるかに強力な破壊現象。その威力は、敵のボスからも「化け物じみた力」と警戒される程。
*27 更に兵士から昏倒した彼らの処遇を問われた際『殺せ』と即答している。一応六神将のリグレットの忠告を受け渋々撤回している
*28 ヴァンの計画を止めるため、彼がヴァンの行動を探って回線を通じたルークに表立った行動をさせ連携をはかるつもりだった
*29 シリーズ恒例の3人組。設定は作品ごとにまちまちだが、本作ではサーカス団兼裏の仕事人という設定
*30 逃げ場の無い部屋で無数の敵兵士に取り囲まれ、剣も持たない状況からの戦闘を余儀なくされた上に、最終的には一瞬油断した所を敵数人に串刺しにされ、最後の余力で相打ちにした末に人知れず力尽きた。
*31 終盤のサブイベントをこなす中で生存が発覚し、メインイベントのみを進めていると殉死したような扱いになっている
*32 間接的にとはいえアニスがイオンの死に関わってるのは事実ではある
*33 アニスの「アリエッタはタルタロスの乗組員の仇」という強引な理論の影に隠れて忘れられがちであるが、これ自体が非常に大きな罪であるのも確かである。
*34 アンノウンでノーマルと同じダメージを与えるには、2倍の攻撃力が必要。
*37 寧ろ防御や回避などに徹して敵のオーバーリミッツが終わるのを待ってからこちらがオーバーリミッツになった方が結果的に有利な状況になりえる上、こちらの秘奥義などでの反撃も容易となる。
*38 正確には「Sacred Penance(セイクリッドペナンス)」。もっとも、内容そのものは「セイクリッドブレイム」と大差はない
*39 他には『ラタトスク』のリヒターがいるが彼は極僅かな期間主人公エミルと行動を共にしている。今作のラスボスは原作で絶対に和解できないタイプのラスボス。