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改造町人シュビビンマン

【かいぞうちょうにんしゅびびんまん】

ジャンル アクション
対応機種 PCエンジン
メディア 2MbitHuカード
発売元 メサイヤ(日本コンピュータシステム)
開発元 メサイヤ(日本コンピュータシステム)
WINDS
発売日 1989年3月18日
定価 5,200円
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2007年3月27日/600Wiiポイント(税5%込)
【WiiU】2015年12月16日/617円(税8%込)
PCエンジンアーカイブス:2011年1月19日/600円(税5%込)
プロジェクトEGG:2014年11月18日/617円(税5%込)
【Switch/PS4/PS5】2023年5月19日/790円
判定 良作
改造町人シュビビンマンシリーズ
シュビビンマン /シュビビンマン2/シュビビンマン3/シュビビンマン零


概要

PCエンジンを代表する2Dアクションの一つ。

システム

  • 基本はシンプルな横スクロールアクション
  • ライフ制で落とし穴などの即死トラップは無い。
  • 斬り・ジャンプと、ステージ進行で溜めによって使えるシュビビーム(射撃)が追加される。
    • 二人同時プレイだと味方にシュビビームを撃つ事ができる。
      • 相手がシュビビームを溜めていれば強力なシュビビームを撃つ事ができる。
  • ステージ選択型。
    • ステージクリア後町の人々から様々なアイテムがもらえ、それによって主人公を強化していく。

ストーリー

突如として悪の組織「亜空魔団(あくうまだん)」が出現した。事態を重く見た町の研究者豪徳寺博士は、改造手術による超人でそれに対抗しようとする。が、いろいろな人に声をかけても誰も了承してくれない。仕方がないので魚屋の青年「太助」と女子高生「キャピ子」を無断で改造。二人は「改造町人シュビビンマン」となって、亜空魔団に支配された町を救う事になった。


評価点

  • シナリオ
    • 変身ヒーロー物へのオマージュ的作品ながら、同種の作品にありがちな嫌味やクドさといった物がなく、困っている人を助けてお礼を貰う、ご町内の平和を守る、という身近な目的のために戦う極めて王道的かつ牧歌的な世界観に溢れており、安易なドラマツルギーに拠らない良い意味でのレトロさを感じられる。
  • ルート次第で変化する難易度。
    • 以前プレイしたステージを選ぶ事は出来ないが、タイトーの樹形図形式ではないので、強化を狙って全ステージをプレイできる。
  • BGMはヒーロー物っぽく、各ステージをクリアするとアイキャッチ的な演出が入る。
    • 発音数を活かした擬似ディレイや副旋律を多用し、貧弱といわれるPCE音源の中で透明感と爽快感のあるサウンドを実現している。これらは外注サウンドチームGoblinSoundの完成されたサウンドドライバによる物であり、当時上位音源とされたFM音源よりも質の高い物を作ることが出来たとスタッフにより語られている。特にヒーロー物らしい痛快な曲想を凝縮し決めセリフ「シュビビーム」の音声合成をブリッジに展開するタイトル曲は必聴の一曲である。
    • また、やられた際には 「あっ!!しんでしまった」 という一文が出るどことなくシュールな演出となっている。
  • シュビビームのシステムにより、アイテムの奪い合いになりがちな「協力プレイ」とは一味違った同時プレイを楽しむ事ができる。
  • 数種類のみだがボイス付き。
    • この頃「喋るゲーム」というのは非常に少なかった。
    • 今となっては当たり前の演出だが、出撃時やアイキャッチなど非常に印象深い場面で使用されており、本作の演出効果を最大限に高めている。

問題点

  • 主人公の設定が美味しいのに掛け合いが無い。
  • グラフィック及びエフェクトレベルは当時水準で考えても低い。
    • 発色が良いため見づらい画面ではないのだが、それでも描き込みはFCと大差ないレベル。
  • キャラの動きが全体的にもっさり気味で、操作性がいいとはいえない。
    • しゃがみ状態では攻撃ができず、シュビビームもタメに時間がかかるうえにタメ中は移動できない。ラスボス含めてボス戦では向いていない(当てられない高さにいたり、タメているヒマが無かったり)ことも多く、実質ボス戦では剣だけで戦うことになりがち。
  • 敵や背景などの使い回しが多く、ステージクリアしてもあまり「先に進んだ」という感じがしない。
    • ボスはほぼドラゴンかミサイルを撃つロボットか、どちらか。ドラゴンは動きが数パターンあるが、やることはほぼ一緒。また、ずっと高所にいてシュビビームが当てられないパターンもあり、その場合は剣の連打だけになり、作業感が酷い。
+ エンディングのネタバレ
  • ラスボスを倒した後、パレードを行い、ヒーローとしてもてはやされるが、 悲しいことにすぐ忘れ去られてしまう。 悲し過ぎだろ。
  • 博士と太助・キャピ子は、また地球に危機が訪れた時に備えて長い眠りにつく。 2人を元に戻す話はどうなった? また、そもそも博士はサイボーグじゃないから、長い眠りにつくのは無理では?

総評

グラフィックやアクションのもっさり感等、問題がないわけではないが、独自のシナリオやこの当時としては異例のボイス搭載など、大きな魅力でファンを突っかかんだ一作。
その人気から続編が作られ、シリーズ化していった。


その後の展開

  • 続編に『改造町人シュビビンマン2 新たなる敵』『改造町人シュビビンマン3 異界のプリンセス』『改造町人シュビビンマン零(ゼロ)』が出ている。
    • 『2』はぶっちゃけた話、正調『ロックマン』風に方向修正。アイテム消費でボムが使えるが、終盤面の難度が大変な事に。『3』はお察し下さい。
    • キャラの描き込みや演出、掛け合い、操作性など、本作の短所を補っているが、難易度増加・キャラクターゲーム化に伴い凡作レベルに止まる事に。
    • 『2』を名作とする声もあるが、後に『超兄貴』で有名となる葉山宏治氏をコンポーザーに据えるなど、後期メサイヤの色物的な作風が垣間見られるため、好みが分かれる。
    • 『零』は主人公を一新し、スーパーファミコン用ソフトとして開発されていたが発売中止となり、1997年にサテラビューで配信されるのみとなった。
      • その後、2017年6月30日にまさかの一般販売。メサイヤの版権を持つエクストリームより正式にライセンスを受けて、互換機向けグッズ等を販売しているメーカー「コロンバスサークル」が商品化した。

関連作

  • ROMROMスタジアム(メサイヤ) PCエンジン CD-ROM
    • ゲームのナビゲーターとしてキャピ子が出ている*1。また試合の合間や終了時などに、リビングでテレビ中継を観戦しているキャピ子の姿が現れる。(セリフは短いし演技はお察しだが)可愛らしい声でよくしゃべる。
    • 観戦時の格好はいつものノースリーブの赤い服だったり、野球のユニフォームを着ていたり、裏技である条件でコマンド入力をするとSM嬢のような恰好をしていたり*2と複数用意されている。

余談

  • 本作は『超兄貴』が出るまで、メサイヤを代表する作品となった。
    • 上記野球ゲームにキャピ子が出ているのもそのためだろう。
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  • 判定不一致

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最終更新:2024年03月04日 18:33

*1 パッケージの裏面にちゃんとその事は書いてある。

*2 テレビを見ているので後姿だけだが