このページはアーケードシューティングの『ゼロガンナー』と、その続編『ゼロガンナー2』の紹介をしています。



ゼロガンナー

【ぜろがんなー】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード(MODEL2)
発売・開発元 彩京
稼働開始日 1997年
判定 なし
ポイント 彩京初のポリゴンSTG
彩京STGリンク

ストーリー

西暦2016年、頻発する武装テロ組織による破壊活動に混迷を極めた全世界では、第一級戒厳令が発令されていた。各地に現れたテロリストは軍部を制圧。核をも手中におさめ増大する勢力を壊滅すべく結成された特殊傭兵部隊「ZERO」。今、彼らに世界の命運が委ねられたのだ。

概要

  • 本作はMODEL2基板を使用した、彩京初のポリゴンSTG。
    • 『レイストーム』のようなバードビューを採用し。自機は軍用ヘリである。
    • 本作のウリは「360度全方位からの攻撃」である。

特徴・基本ルール

  • 8方向レバー+2ボタンで操作。ボタンはショットとボムの2種類。
  • アパッチ改、コブラ、ガンシップナカジマの中から機体を選択する。
  • アジアコース、北アメリカコース、ヨーロッパコース、そして初心者お断りのエキスパートコースの中から一つ選んでプレイ。
    • いずれのコースは全5面構成だが、エキスパートコースのみ全10面構成。またスコアはエキスパートコースのみ適用される。
  • 敵機本体に触れてもミスにはならないが、一度の接触につき1パワーダウンのペナルティーを受ける。
  • ロックオン。
    • 特に何も意識しなくても、自機と同軸線上に並んだ最も近い敵1機を半ば強制的にロックオンし機首を向けて集中砲火を浴びせる事ができる。
    • 雑魚戦の場合、ほぼ自動的にロックオンと撃破を繰り返す。
    • 敵を撃破するか、ゲージが0になるまで撃ち切るか、ショットボタンを放すかのいずれかでロックは解除される。
    • ロック中に射線を遮るように別の敵が割り込んできても、依然最初にロックした敵を捕捉し続ける。…が、ショットは流れ弾として遮った敵に当たる。
    • 地上の敵はロックオン攻撃、ボム、サブウエポンで破壊する事ができる。非ロックオン弾と流れ弾では撃破できず透過する。
  • 全方位攻撃。
    • ある程度耐久力のある雑魚でも可能だが、特にボスは画面上方に回り込んで画面下方に居る敵を攻撃する事が出来る。
  • ゲームの難易度は通常3コースに関しては中程度。

評価点

  • コンティニュー周りの改善
    • これまでの彩京STGでは処女作の『戦国エース』の頃から一貫して「後半ステージでコンティニューするとステージの最初からやり直しになってしまう」という欠点を抱いているが、本作では通常3コースに限り全てのステージでゲームオーバーになった地点から再開という方式になっており、彩京STGでは御法度の後半ステージでのごり押しが通用するようになっている。
      • とはいえ、エキスパートコースでは通常の彩京STGと同じ仕様に変更される為、あくまで「通常3コースに限って」の事だが。

賛否両論点

  • バードビュー視点の弾避け。
    • 台形のような奥行きなので画面奥からやや立体的に敵機や弾が飛んでくる。
    • 画面中央の弾は真っ直ぐで問題ないが、画面左右両端の弾はレイストームほどではないにせよ少々クセのある飛び方をする。
    • 当然自機も左右端での直進は画面奥へと吸い込まれるような動きになり、弾避けに微妙な違和感が発生する。
    • このバードビュー独特の視点への慣れが必要な点や敵の攻撃が激しいという事から、本作はプレイヤーへ要求される要素が多く、ハードルが高くなっているともいえる。
  • エキスパートコースでの仕様
  • エキスパートコースでは、独特の視点や操作感覚に加え、彩京STG特有のランダムステージも加わる為、更に難易度は格段に上昇する。
    • なお、このコースは唯一スコアが適用されるモードでもある為、スコアラーは必ずこのモードを選ばなければならない。

問題点

  • 選択できる自機は3種類と彩京STGにしてはかなり少なく、自機選択の幅が少ない。
  • 通常コースではスコアが適用されない関係でエクステンドの概念が無く、1コインクリアはノーコンティニュー必須になってしまっており、初心者プレイヤーに優しくない。
  • 癖の強いロックオンシステム
    • 本作のウリのロックオンシステムは目の前の敵を集中攻撃出来る反面、ロックオン中は他の敵を攻撃出来なくなる欠点がある。
      • その為、「他の敵に攻撃を与える場合は一度ロックを切ってから別の敵に再度ロックを掛ける」という面倒な操作をプレイヤーは強いられてしまう事に。
  • ハイスコアを目指す場合はエキスパートコースに固定されてしまうので、途端にコース選択の幅も狭まる。
  • 彩京特有の敵ボスの変形や個性的なキャラ等のおふざけ要素も無い。ガチンコSTGをPRしていた「ストライカーズ1945」以上に硬派な作品とも言える。
  • おふざけ要素自体は少ない反面、「コンティニュー時のアドバイスが投げやり」「エキスパートコースでは後半ステージでコンティニューするとステージ最初からやり直しの戻り復活」と舞台が2Dから3Dに変わってもブレてない部分も多い。
    • また、彩京STGをそのまま3Dに移した作品という関係上敵の攻撃も全体的に激しめで、道中の雑魚敵の攻撃も容赦が無い。

総評

ルート選択という新機軸はあったものの、全体的に地味な雰囲気もあって、本作は彩京系STGの中ではかなりマイナーである。


その後の展開

  • 「360度全方位からの攻撃」を、さらに進化させたものが『ゼロガンナー2』である。
  • 残念ながら、1に関しては家庭用移植は一切されていない。

ゼロガンナー2

【ぜろがんなーつー】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード(NAOMI)
発売・開発元 彩京
稼働開始日 2001年
判定 なし
ポイント ターンマーカーとヘリ操縦者が脳みその設定に慣れる事が出来るか
彩京STGリンク

ストーリー

近未来、アジアの企業「イゲムグループ」が発見した未知のエネルギーは多くのオーバーテクノロジーを生み出した。エネルギーを独占し、あまりに強大な力を持った「イゲムグループ」は暴走、ついに天候をも自由にコントロールする気象兵器「ONI」を作り出した。そして世界を支配すべく攻撃を開始したのである。「ONI」の威力はすさまじく、大規模な異常気象が猛威を振るい世界は天変地異にみまわれた。大国は総力をあげ「ONI」の破壊にのりだしたが、厚い雲に守られた気象兵器にはどんな攻撃も通用せず、それどころか「イゲムグループ」の開発した超兵器軍によって、大国の軍事拠点はその機能を発揮できぬまま次々と壊滅させられてしまった。そしてついに世界は人口の半分を失うとともに、その巨大企業によって支配されてしまったのである。残された人類は対抗する最後の手段として「ゼロガンナーシステム」の採用を決定した。それは敵から奪取した無人戦闘ヘリに優秀な人間の脳を移植することで、敵と同等の運動性能と優れた状況判断能力を得、単身での敵本拠地突入に全てをかけるという、極めて残酷か荒唐無稽な計画であった。主人公は自らの肉体を捨て、全世界の運命をかけた決戦に挑む。

概要

『ゼロガンナー』の続編である本作はNAOMI基板を使った、全編フルポリゴンの縦スクロールSTG。

  • 本作は前作以上に「360度全方位からの攻撃」の要素が強調されている。
  • 選択可能な自機は貫通レーザーを主兵装に持つコマンチ、高い攻撃力を誇るアパッチ、範囲攻撃に長けたホーカムの3種類。
  • 前作とは異なりコース選択は無い。前半4ステージがランダム面で従来の彩京STGと同様の構成に。全7面。
  • いつもの彩京節縦スクロールSTGに変更されたが、ステージ展開によっては横、斜め、上昇、下降、といった変則的な方向に強制スクロールする。
  • ボス出現時にはポリゴンを駆使したビジュアルシーンが挿入され、彩京シューティングのお約束「ボスの変形」もビジュアルシーンで表現されている。

基本ルール

前作同様、8方向レバー+2ボタンで操作。ショットに変更は無いが、ボムが廃され代わりにターンマーカーなるものが導入された。

  • ターンマーカーとは、360°あらゆる方向から出現する敵に対処すべく火力を任意の方向に集中させる為のものである。ボタン長押しで展開される。
    • 展開中にレバーを左か右に入れると機首を傾ける事ができ、ボタンを放すとその向きで機首が固定される。
    • 展開中は銃座のように常にターンマーカーを軸にショットを発射する。また敵に重ねると移動しながらどんな場所からでもショットを当てる事ができる。
    • 1度の長押しで自機手前に、2連打長押しで中距離に、3連打長押しで更に遠くに…と最大4段階に距離を伸ばす事ができる。
    • 素早く真後ろ(180°)に方向転換したい場合は、ターンマーカー上を通り越すか、オン・オフを小刻みに繰り返すとよい。
    • 敵弾に対して無理に正面を向かなくてもよい。縦長のプレイヤー機は側面からの攻撃に弱そうに見えるが、テール部分に当たり判定はない。
    • ターンマーカーと自機との距離が遠ければ遠いほど自機はスピードダウンする。
      • ・・というようにヘリの操作感覚を縦STGでうまく再現したシステムである。
  • ショットボタンとターンマーカーボタンを同時に押すと、機種ごとに違った「オプションアタック」が使え、使用制限はあるものの大きなダメージを与える。
    • コマンチ【アイアンペッカー】オプション1個を自機と同位置、自機と同方向に配置し、一定時間定点自動射撃。ゲージが溜まりやすく複数設置が可能。
    • アパッチ【キラーエイプ】オプション6個を自動追尾で突撃させる。ゲージが最も溜まりにくいだけあって威力は凄まじい。身近な敵に飛ぶので雑魚に釣られると勿体無い。
    • ホーカム【ハウンドクラスター】オプション3個を率いての援護射撃。弾数は100発。ゲージ横に残弾数が記載され、ステージ越しでも温存可能。
    • ゲージは敵を倒したときに放出されるエネルギーアイテムを取ると溜まっていき、フルになると1回分使用回数が増える。難易度によって補充量が著しく変わる。
    • エネルギーアイテムは出現と同時に画面外に逃げようとするが、ショットボタンから指を放すと自機に吸い寄せられ楽に補充できる。
  • 自機は敵弾、振り抜き状態の近接武器、壁と強制スクロールに挟まれるとミスになるが、敵機本体や壁に触れた場合はミスにはならず今作はパワーダウンもしない。
    • むしろその逆で、メインローターで敵を切り刻むという無茶な攻撃方法をパッシブ搭載し、体当たりによる撃破が可能になった。
    • 但し耐久力のある敵はローターでは到底破壊できず、2間に挟まれるとピンボールの如く跳ね返るを繰り返し制御困難になる事も。

問題点

  • ややとっつきにくい操作性。
    • 敵に触れてもミスしない仕様とローターアタックの恩恵により出現パターンを把握せずとも初見で凌げるケースが多々あるが、基本的にプレイヤーはあらゆる方向から現れる敵を撃ち落とし、弾も避けつつ、効率よく敵を倒すために機首の向きを素早く変え、息継ぎするかの如く攻撃を中断しエネルギーアイテムの回収…といった忙しい操作と取捨選択を余儀なくされる。慣れれば常にボスの背後に刻むように回り込み華麗に撃破という芸当も出来るが、並ならぬ修練が必要となる。ターンマーカーを扱うがゆえに操作の癖も強く、慣れないうちは機首とは真逆の方向から現れた敵に対処できなかったり、ターンマーカーを操作するつもりが指をショットボタンにも同着させてしまい不要な場面でオプションアタック発動してしまうといったミスを繰り返す。前作の独特の視点や後期の彩京STGにおける激烈な難易度とは別ベクトルで、同様に遊び手を狭めてしまった。
  • 緊急回避用のボムが無い。
    • 本作の敵弾はそれほど速くはなく弾幕も薄い。その代わり緊急回避用のボムが存在しない。他のSTG以上に弾を避ける技術・弾を撃たせない技術が求められる。
    • オプションアタックは彩京STGによくあるゲージ式のスーパーショットに相当する武器であり、弾消し効果も無敵時間も無い。
  • 使用可能な自機が少ない。
    • 本作で選択可能な自機はコマンチ、アパッチ、ホーカムの3種類のみで、彩京としてはかなり少なめの自機選択の幅の狭さ。

総評

ヒット作に恵まれなかった彩京が起死回生を狙ったとも取れる意欲作だが、ターンマーカーという独自の操作体系のとっつきにくさが敬遠されたようで、客付きはさほど伸びなかったようだ。
結果的にこれが彩京最後の作品となってしまった。

家庭用移植

  • ドリームキャスト版(2001年9月6日発売/5,800円 彩京)
    • ボタン配置の変更(いわゆるキーアサイン)が可能になり、オプションアタックを1ボタンに振り分けられる。
    • プレイヤーのリプレイをVM(メモリーカード)に記録/再生できる。設定問わず1周クリアで開発者のお手本プレイが閲覧可能に。
  • Nintendo Switch版『ゼロガンナー2- for Nintendo Switch』(2018年1月18日発売/864円 ゼロディブ)
    • 完全に一から作り直されており、タイトル名が「ゼロガンナー2-(マイナス)」に変更されている。
      • タイトル変更の理由についてはオリジナル版稼動開始から15年以上が経過し、当時の資料やデータの多くが見つからずオリジナル版を解析しながらの移植作業になり、オリジナル版に敬意を払う意味でマイナスをつけたとのこと。
      • つまりSS版『ナイトストライカーS』に近い扱いの移植。実際攻略パターンにはかなりの違いが指摘されている。

余談

  • DC版の発売直後は知名度も人気も皆無で殆ど売れず。ほどなくして半額で投げ売りされた。しかし某有名掲示板で何者かが大々的に本作の良さを訴えるスレッドを掲げ、これが功を奏して一気に加熱。転売目的もあってか在庫は一瞬で掃け知名度もアップ、プレミアソフトの仲間入りを果たした。
  • まことしやかに噂されていた「ヘリの操縦者は少女の脳みそ」説はDC版の説明書を読む限り、そのような記載はない。優秀な人間の脳を移植したに留めている。

その後の展開

  • 本作発売後の2002年、彩京はアミューズメント事業等の度重なる失敗によりクロスノーツと合併。そのクロスノーツも倒産し、一部スタッフは遊技機向け液晶事業を行っていた発注元の遊技機メーカーに転籍するも、当該メーカーも倒産・清算されるに至り、完全に散逸した状態である。