メテオス

【めておす】

ジャンル 打ちあげパズル
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 256MbitDSカード
発売元 バンダイ
開発元 キューエンタテインメント
発売日 2005年3月10日
定価 4,800円(税別)
プレイ人数 1~4人
セーブデータ 1
レーティング CERO:全年齢
判定 良作
ポイント 打ちあげる落ちものパズル
奥は深いが説明不足


概要

宇宙から降ってくる「メテオ」を打ち上げて、生存を目指すパズルゲーム。

キューエンタテインメントを立ち上げた『スペースチャンネル5』『Rez』『ルミネス』のプロデューサー・水口哲也氏と、『星のカービィ』『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズのゲームデザインを手がけた桜井政博氏がタッグを組んだ作品として知られる。

パズルゲームには珍しく濃い目のストーリーがあるのが特徴で、日本ゲーム大賞(CESA GAME AWARDS 2004-2005)優秀賞などの高い評価を受けている。

ストーリー

宇宙の星々が、たった一つの惑星によって危機に落ちた。
暴走する悲劇の惑星。その名は「惑星メテオス」。

メテオスから無限に放出される変幻自在の物質群「メテオ」。
メテオは星々に降り注ぎ、大地を飲み込み、圧殺する。
失われていく、宇宙の輝き。
そしてまた、新たな惑星が打ち砕かれようとしていた。

その時、偶然が起こった。
メテオは同じ種類で連結すると、核融合して打ち上がるのだ!!
その運動エネルギーを以って、他のメテオを宇宙に吹っ飛ばす。

防衛作戦が始まった。
各惑星で独自に展開される、メテオに対するカウンター攻撃。
様々な文明が色々な方法で、メテオを融合、打ち上げ続けた。

そして惑星メテオスに対する空前絶後の反撃が始まる。
メテオと同じ成分の鉱石で建造された戦艦「メタモアーク」。
惑星メテオス自身に化けて、対等の戦力を持ちうる希望の星。

銀河の片隅の小さな文明が、宇宙最大の災厄に挑む。

(オープニングムービーより)

ルール

  • 開幕早々ブロックもといメテオが3列分降り注いだ後、さらにメテオがガンガン降ってくる。
    プレイヤーはこのメテオを大気圏外に打ち上げ画面上部へとふっ飛ばしつつ、できるだけ長く生き残ることが目的。
  • メテオは上下に動かすことができ、同じメテオを横or縦に3つ以上揃えると点火して打ち上がる。本作では横にはずらせない。
    • 大抵の惑星では1回揃えるだけでは打ち上がらない。滞空または燃えカスが残っている間に再び点火(第二次点火、第三次点火…と呼ぶ)をすることで、ほとんどの惑星では上昇力に補正がかかり打ち上げやすくなる。
    • 一番上のメテオをさらに上にスライドすると、メテオを上に跳ね飛ばす「シュート」が行える。これだけで打ち上げにはならないが、下のメテオを上昇中のメテオ群にくっつけて押し上げたり、降下する同じ色のメテオにシュートして破壊することが可能。
  • 燃えカスがなく、かつ画面上部の大気圏までメテオが積み重なっている行があると警告音が鳴り、一定時間経つまでに解消できないと惑星が滅亡(ブレイク)して1ミスとなる。
  • 最大4人の対戦式であり、大気圏外にメテオを打ち上げることで、その量と彼我の惑星に応じて他プレイヤーの惑星に「攻撃メテオ」を降らせることができる。
    • 対戦ルールは2通り。「タイム制」は設定時間までなら何度ミスしてもとりあえずはプレイを続けられるが、「ストック制」はとにかく最後まで生き残った者だけが勝ち。どちらも試合内でのブレイク回数が少なかったプレイヤーが勝利する(タイム制はブレイク数が同点だった場合のみスコアで勝敗が決まる)。
    • なお、揃えたメテオや相手から送られた攻撃メテオは一旦燃えカスになり、着地して一定時間で通常のメテオに還元される。燃えカスは打ち上げても素材としてはカウントされず、攻撃力・得点が通常のメテオの3分の1になっている。
      • 還元されるメテオの種類は送ってきた元の惑星に応じたものになるため、後述する収集面でも相手の攻撃を押し返さないことによるメリットをもたらしている。
  • 悠長に打ち上げていては大量のメテオは送れず、敵惑星も遠慮無く攻撃してくる。そのため、時間を早送りする「タイムアクセル」を利用してメテオを適宜補充し、多くのメテオを送ることが重要になる。
    • 当然、タイムアクセル中はメテオの落下速度・カタマリの落下速度も早まる。例外があるため惑星によって用途は変わってくるが、基本的に上手く活用するには大量のメテオを素早く捌く技術が求められる。
  • 時間経過とともに降ってくるメテオの量が多くなり、滅亡までの猶予も短くなる。ただし一部の惑星ではこれに応じて打ち上げ力も上がっていく。
    • この時間経過による難易度変動は惑星によってそれぞれ異なる形をとっているが、基本的には約3分を過ぎるとメテオが雨あられと降り出し燃えカスも直ぐに元に戻る。いくつかの惑星ではそれに応じて打ち上げ力も凄まじく高くなる。
  • 様々なアイテムが定期的に降ってくるため、それをうまく活用すれば楽になる。普通に周りのメテオを破壊する「爆弾」や、縦3列のメテオを一掃する「ヘビーウエイト」など様々な種類がある。そしてこれらは「アイテムスイッチ」により、自分のフィールドでの発生率や種類制限を調節することが出来る。
    • 自分でタッチすると自分のフィールドで発動。メテオと一緒に打ち上げることで、相手のフィールドで発動させることも可能。なお後述するレアメタル破壊点を含め、相手にアイテムを送ってメテオを破壊した場合、そのスコアは送った自分に入ってくる。打ち上げよりも破壊したほうがスコアは高いため、相手フィールドで暴れさせるとお得。
    • 全てのメテオを消す「スマート爆弾」や横一列全てがロケットになり打ち上がる「スーパーロケット」といった強力なアイテムを自分でとっておいたり、下にあるメテオを全て消す「イレイザー」や巨大なハンマーがメテオを破壊する「トールハンマー」などを送りつけて妨害するなど、対戦ではこれをうまく使うことが鍵となる。

モード

  • シンプル:COMの強さや惑星を自由に設定して対戦する。チーム戦や相手なしの単独プレイも可能。
  • スタートリップ:惑星メテオスの打倒を目的として連戦していく。いわゆるストーリーモードで、マルチエンディング式になっている。
    • ストレート:道中に出現する敵惑星がランダムだが、プレイヤーの惑星は出現しない。このモードにもエンディング分岐が在る。
    • ブランチ:一戦ごとに上(簡単)か下(難しい)のルートを進み、最後にメテオスと戦う樹形図分岐式。道中の敵惑星やエンディングルートは固定だが、プレイヤーが使っている惑星は元の位置によってオレアナ、ウドー、ラスタルのどれかに入れ替えられる*1
    • マルチ:ブランチ同様クリアするごとに固定のルート分岐が発生するが、あちらとは逆に下のルートが簡単な構成である。また上のルートに進むには特定の条件*2を満たす事が必要で、失敗すると強制的に下のルートに送られる。一番上のルートにたどり着ければ、ラスボスが「真・メテオス」チームになる。
      • さらに他のモードと違い敵惑星が「水の惑星チーム(ジオライト・オレアナ)」「機械文明チーム(グランネスト・メックス)」「ヘブンズドア領域(ヘブンズドア×3)」などのようにチームを組んで登場し、例外なくそれらの惑星からの集中砲火を浴びることになる。難易度が最も高いコースと言える。
  • タイムアタック:一定時間でどれだけのメテオを打ち上げられるかor一定数のメテオを打ち上げるまでの時間を、特定の惑星で計る。
    • 100メテオアタック:ファイアム
    • 1000メテオアタック:ヘブンズドア
    • 2分タイムアタック:ジオライト
    • 5分タイムアタック:レイヤーゼロ
      • なおどの惑星でも、アイテムが出現せず出現メテオの種類も少なくなっている他、フィールド幅の狭さや打ち上げ力もモード専用に調整・強化されている。
  • チャレンジ:好きな惑星を選んで、相手とアイテムなしで1ミスするまでのハイスコアを目指す。スコアは惑星ごとに記録される。

惑星と宇宙人くんとメテオ

  • 惑星ごとに、自発的に降ってくるメテオの種類や、フィールドの横列幅、そしてメテオを送り合いするときの倍率(いわゆる攻撃力と防御力)およびメテオの見た目や打ち上がり方、BGMや打ち上げ時のSEがそれぞれ設定されている。
    • メテオの打ち上がり方は「タテ点火の打ちあがりが激しい」や「タテ点火では逆にまったく飛ばなくなる」、「上昇と下降が常に等速」「第二次点火のみ異常に飛ぶ」といった惑星固有の特徴を持つ。メテオのグラフィックは数種類存在する。
  • メテオの種類は後述のレアメタルを含め12種類。
    • 空気(白)、火炎(赤)、水(青)、大地(オレンジ)、鋼鉄(紫)、電気(黄)、植物(緑)、生物(桃色)、光(薄黄緑)、闇(濃青)。そしてレアメタルの魂、時。
      • このうち生物は出現する惑星が少なく、光・闇は一部惑星以外では稀に1個見られる程度の貴重なメテオとなっている。また相反する属性の光と闇、レアメタルの魂と時は、基本的にはそれぞれどちらか片方しか出現しない排他的な存在。
      • 降ってくるメテオの種類や割合は惑星の特徴・設定に合わせている。植物の惑星であるジャゴンボやウドーでは植物メテオの割合が高い、灼熱の惑星であるファイアムやヒートヘッズでは火炎メテオの割合が高いと言った具合。
      • メテオの種類は多いが、それぞれの惑星で出現するメテオは大体6~7種類程度となっている。
    • 「レアメタル」と呼ばれるメテオはその名の通りプレイ中極稀に出現する貴重品。打ちあげても破壊しても10000点加算されるため、対戦のハイスコア勝負ではかなり重要。
      • ただしレアメタルは出現した際、アイテム「プチウエイト」と同様に既に存在するメテオの縦一列をすべて破壊しながら降ってくる。打ちあげ中の塊も問答無用で分断してくるため、惑星によっては戦況に深刻な影響を及ぼす場合も…
      • レアメタルの出現率は惑星によって様々だが、光・闇メテオが出現しやすい惑星はレアメタルの出現率が比較的低い傾向にある。
  • 「合成室」では打ち上げたメテオを消費することで「使用できる惑星」「出現するアイテム」「サウンドテストで聴ける曲」を増やせる。
    • 魂・時のレアメタルも合成で使用することになるが、このストックも合成できるので運のボトルネックが起こらないようになっている。ただし1個毎に合計1100個(それぞれ5種類それぞれ100~250個ずつ)のメテオが必要。
  • メテオスを除く各惑星には「宇宙人くん」が住んでおり、ゲームプレイ中は上画面で様々な動きを見せる(メテオを打ち上げる・生存時は喜ぶなど)。
    • 宇宙人くんの種類も様々で、サボテンのようなアナサジ星人、原住民のようなジャゴンボ星人、インベーダーのような風貌のギガントガッシュ星人、どう見てもザクなコロニオン星人など個性豊か。
+ 惑星一覧
名前 惑星紹介 備考
ジオライト 地球とよく似た性質と外見を持つ惑星 メテオの種類が少なく、落下速度、還元速度が遅い。基本的な設定でかつ初心者向け。
しかしデメリットは深刻で、攻撃力は最下位で防御力も低い・空中のメテオ塊が押し戻されやすいという欠点がつらい。そのくせ後半での還元速度等の加速は他惑星と同様。ゲームに慣れるための練習ステージといえる。
オレアナ 惑星のほとんどが海で覆われた大洋の惑星 メテオやカタマリの落下が遅く、点火するごとに尻上がり式に加速力が上がるが、防御力が全惑星中最下位なので追い込まれやすい。また、タテ点火は他と比べるとちょっと飛びにくい。
ファイアム 常に内から燃えさかる灼熱の惑星 加速力が高いが、難易度上昇が激しい。狭い横幅の割に防御力も高くないため、短期決戦に向く。
アナサジ 大気が薄い荒野の惑星 第二次点火の上昇力が小さいが尻上がり式に加速力が増す。攻撃力もかなり高い。
グランネスト 環境汚染によってかつての住民に放棄された惑星 何度点火しても加速力が増えたり減ったりしない他、メテオの重さや落下メテオ、敵の攻撃メテオによって空中のメテオ塊が押し戻されにくいなど、「何かの影響を受けにくい」という特性を持つ堅実な惑星。
メックス 全体が機械化された惑星 点火するとメテオ塊が必ず画面半分をほぼ等速で上下往復する。ただしその性質上ステップジャンプは機能せず、第二次点火も非常に困難なので全消しは非常に困難。
このこともあって攻撃力は低いが、横幅が狭く防御力はかなり高い。ただし相手の攻撃メテオには普通に押し負けるので注意が必要。
ヘブンズドア 七賢と呼ばれる超能力者が住む謎の領域 点火した瞬間積もっていたメテオを巻き込んで消滅させるほどの上昇力と、全惑星中トップの攻撃力補正を持つ。
しかしこの上昇力は完全ではなく、メテオが積もり過ぎるとほぼ全く持ち上がらなくなる。
時間経過で打ち上げの限界が刻々ときつくなっていくので、後半戦は不利になりやすい(数分経過後は、縦点火最下方の場合も途中までしか打ちあがらなくなる)。
この両極端な性質により、第二次点火とステップジャンプは完全に使用不可。打ち上らなかったメテオも即還元される。
多くの色があまり偏りなく出現する*3上横幅が大きいので対処は難しい。その代わり仕様の都合「燃えカス3つ(素材にならない)でほぼ確実に十数個は打ち上げられる*4」ため、色の多さもあって素材を色々集めたいときには使えるかもしれない。
フリーザム 常に吹雪が吹き荒れる極寒の惑星 横幅が7マスと狭いが防御力はトップ。カバーせねばならない幅が狭い分長期戦に有利だが、最大瞬間火力が減ることでもあるので攻撃力には難あり。
メガドーム 高密度のガスに覆われた土星のような惑星 全惑星の中で最もカタマリの落下速度が遅く、また打ち上げ力も悪く無いが、
通常の惑星とは逆に第三次点火を過ぎると加速力が徐々に減少するデメリットを持つため全消しは余り狙えない。
レイヤーゼロ 実在なのか虚像なのかはっきりしないホログラムのような惑星 落下速度と還元速度が速いが攻撃力や打ち上げ力も高い攻撃型惑星。防御力が低いくせに横幅も狭いので、先手を打てるかが勝敗を分ける。
ジャゴンボ 湿地帯を思わせる緑に覆われた惑星 上昇力と落下速度が共に高く空中の塊を操作しにくいため、ステップジャンプ*5の使用が推奨されている。
還元速度が遅いためディレイドステップジャンプも有効だが、後半は普通に還元速度が速まってしまうため、どちらかと言うと短期決戦を強いられやすい。
ギガントガッシュ 周囲を取り巻く渦で宇宙を漂う物質を取り込む惑星 メックスと同じ特徴を持つが、メックスよりも上昇距離が高い(画面の3/4、9マス分)。ただし横幅が非常に広く、防御力が低いうえ、メテオの種類が多い上に偏りがあまりないため、扱いにくさは同等と思われる。
フォルテ 水も植物もない死の渓谷の惑星 ヨコ点火の上昇力が低いが、タテ点火は大きなカタマリを一発で打ち上げる絶大な上昇力を持つ。
プレイヤー個人差はあるものの「ヨコ点火でまとめてタテ点火で全消し」という戦法をとりやすいため、全消しスコアを狙いやすい他瞬間火力もすさまじい。
ケイビオス 内部に洞窟が広がる石灰石の惑星 打ち上げたメテオが軽いほどよく飛ぶので、地上のメテオ群を上からちまちまと削り取っていくスタイルになる。それ以外は平均的な性能だが、横幅が広い。
このため全消しを狙いにくくスコアアタックは苦手、大物量の対処を強いられる後半戦も厳しい。
グラビトール 質量の高さ故、超重力を持つ惑星 メテオの落下速度が非常に早く、燃えカスを含めて打ち上げないと*6まったく飛ばず、シュートも使えない。
第二次以降の打ち上げ力は高く、上手くまとめれば一度に多くのメテオを送れるため、前半の攻撃力に優れる。後半は還元速度が容赦なく速まるためまともにプレイできなくなる。
ゲルゲル 粘性の高いマグマが流れる灼熱の惑星 オレアナと似たような特徴を持つが、打ち上げ速度の変動がやや極端で還元速度が速い。第八次点火までに全列をまとめられればしめたもの。
ヒートヘッズ 超高温の白熱惑星 第二次点火だけは上昇力が非常に高いが、それ以外の点火は全く飛ばない。それ故に一度に大量のメテオを送れないため、攻撃力がかなり高めに設定されている。
横列は10ブロックと非常に広いが、5列ずつ打ち上げてその2つをうまくまとめることができれば全消しできる。闇メテオが出現する。
ビュウブーム 密度の高い大気に包まれた、常に強風が吹き荒れている惑星 上昇力・加速力ともに高め。カタマリの落下速度もかなり早いが、タイムアクセルをかけると、この落下速度が逆に遅くなる特性を持つ。
使いこなすには慣れと大量のメテオを耐える地力が要るが、序盤から物量で押していきやすいのは魅力。
ヒュージィ 巨大な入道雲の惑星 ケイビオスに近い特徴を持つが、加速度が高い代わりに攻撃力・防御力が低く還元速度が速い。出現メテオが6種類あるため揃えにくいうえに列幅も広く、対応が厳しい。光メテオが出現する。
サボン シャボン玉が無数に浮いている惑星 ヨコ点火はよく飛ぶが、タテに点火してもまったく飛ばない*7。そのため、1~2列残してしまうと非常に危険な状態になる。
光メテオが手に入る。合成するのにはコストがかかるが、別の方法*8でそこそこ簡単に入手可能でもある。
ブビット 様々なガスで覆われた惑星 空中の塊がタイムアクセルの影響をあまり受けないうえ、点火から3秒ほど上昇し続ける特性を利用し、降ってくるメテオをライン際で弾き返す牛歩戦術がメイン。
但し攻撃力と防御力は低く、還元速度も最速なため、一度失敗するとあっという間に滅亡となる。アイテム妨害やレアメタルによる塊分断もこういった惑星達にとっては大いなる脅威。
ダウナス 常に明け方か夕暮れが見られる惑星 ケイビオスと似たような特徴を持つが、横幅が狭い。また、出現するメテオがあまり偏っていない。
ワイヤロン 住民は電子世界へ移住し、工業機械が活動し続ける無人惑星 点火時の上昇力が高いが上昇時間が短く、非常に鋭い打ち上がり方をする。
またオレアナ・ゲルゲルと同様に連続点火による加速力の上昇が凄まじく、第6次で必ず打ちあげられるパワフルさを持つ。
カタマリが重いと第4次までは全然打ち上がらなくなるため、追い込まれると危険。
フロリアス 花に覆われた惑星 メテオとカタマリの落下速度が遅くヨコ点火がよく飛ぶが、オレアナと同程度にタテ点火が飛びにくい上、攻撃力が最下位。また、メニュー画面等では表示されているメテオの種類が5つしかないが、実際は闇メテオを含めた6種類になっている。解禁条件が緩め*9なため、比較的早い段階から闇メテオの収集に役立つ。
スターリア 見る者によって見え方が変わる女神が住む惑星 打ち上げ力が高く落下も遅いが還元速度が速く、防御力が低めで横幅が狭いため防御面に難あり。出現メテオも6種類と多めで揃えにくい。タイムアクセルをかけると落下速度が一気に速くなるため、空中の塊操作に慣れない初心者や、相手の攻撃メテオを素材として回収したい時に向くくらいか。光メテオが手に入る。
ウドー 緑に覆われた一本の樹木からなる惑星 ブビットと同じような特徴を持つが、還元速度が遅め。その上で後半は上昇力が跳ね上がるため、長期戦にやや強くなった上位互換的な惑星。
アーニマ 血管や神経が走っている体内を思わせる惑星 「ブレイクまでの猶予時間」「序盤のメテオ降下量」「還元時間」といったパラメーターが高めだが、これらは時間がたつにつれ一気に弱体化していく。3分経過後に積み上がると即死するようになるので短期決戦特化。闇メテオが出現する。
コロニオン 宇宙に幾百と並び、内乱を繰り返してきた人口居住区群 ジャゴンボと似たような特徴を持つが、横幅が狭く、後半になっても弱体化しにくい。闇メテオの出現率は比較的高めだが、レアメタルの出現率が若干低い。
ルナ=ルナ 互いに引き合う双子の月 ブビット、ウドーと似たような特徴を持つが、還元速度が速い分素の落下速度は非常に遅い。やはり牛歩戦術がメイン。
また、メニュー画面等では表示されているメテオの種類が5つしかないが、実際は闇メテオを含めた6種類になっている。
ラスタル 激しい光彩が包み、影すら出来ない光の惑星 打ち上がり方は結構不規則だが、第一次点火はヨコがよく飛び・二次以降はタテがよく飛ぶというユニークな惑星。
フォルテの特性を前衛的にしたようなもので、「最初にまとめた塊をつなげ、一気にふっとばす」手際の良さが問われる。
また、フォルテよりタテ点火の上昇率が弱めな反面、フォルテとは違いヨコ点火だけでも連続で点火していけば全消しが狙える。
光メテオは出現しやすいが、コロニオンと同様レアメタルが出現しにくい。
サードノヴァ 2つの超新星の中心に誕生した、異次元空間さながらの新星 ヨコ点火の飛び方が独特だが、タテ点火はフォルテ並に強烈。後半ともなると打ち上げ力が一気に上がり、ヘブンズドアのように一瞬で消えていく。
短期決戦にも長期戦にも向いている万能型の強惑星だが、列幅が広いのが唯一の欠点か。光メテオが手に入りやすい。
メテオス 多くの星を滅ぼした破壊と創造の惑星 ボスキャラによくあるような攻撃力が高く防御力が低い/使い勝手に癖がある類のピーキーな性能。
降下メテオに押し返されにくいが、アナサジ以上に「第二次点火のみ小さくそれ以降は跳ね上がる」飛び方をし、スターリア同様落下速度は遅いがタイムアクセルで極端に早くなる。
メテオの源であるという設定上、光・闇メテオと両方のレアメタルが同時に出現する上、レアメタルの抽選頻度が他惑星の倍ほどある。
ちなみにプレイヤー専用に加え、スタートリップ専用に3種類あり、それぞれ降ってくるメテオの種類が違う。
メタモアーク 惑星戦艦 スタートリップモードにおけるプレイヤー。「近くにいる惑星に変化して同等の能力を得る」と言う特性を持つ設定上、訪れた惑星に合わせた同キャラ対戦となる。
そんなメタモアークそのもののステージは、エンディング中、スタッフロールが流れている間にプレイ出来る。クリア難易度が高いほど、スタッフロールが遅く流れるため長くプレイ可能。
光・闇メテオと両方のレアメタルも降ってくるが、とにかく圧倒的に広くメテオの表示も小さい。

評価点

  • 登場する惑星、及びそこに住んでいる「宇宙人くん」がどれも個性豊かで魅力的。
    • 惑星ごとの特性がしっかりと決まっており、似たような惑星も少ない。
    • 「宇宙人くん」はゲームプレイ中に様々な動きを見せてくれて面白い。難易度が上がってくるとそんな事を気にしている余裕が無くなるのは惜しいところ。
  • メテオのグラフィックは使いまわしている惑星もそこそこあるが、一種が最大2惑星という程度。シンプルなマークで描かれている「メックス」「ワイヤロン」、派手な光彩の「スターリア」「サードノヴァ」、漢字で描かれている「ラスタル」「アーニマ」など、これだけでもバリエーションが豊富。
    • 1惑星固有の中には『スペースインベーダー』風のメテオが降ってくる「ギガントガッシュ」、宇宙人くんが柄になっている「メテオス」*10など独特なものもある。
      • 惑星によって落ちてくるメテオの種類は決まっており、固有グラフィックを採用している惑星には本来降ってこないメテオも当然ながら存在。しかし対戦などを考慮してか降ってこない種類のメテオのグラフィックもしっかり作られているこだわりよう。
  • BGM・効果音は惑星毎にそれぞれイメージが決まっており、こちらもバリエーションが豊富。
    • ロック(ファイアム)、ユーロビート(レイヤーゼロ)、メタル(グラビトール)、ジャズ(フォルテ)、ガムラン(ケイビオス)、ケチャ(ジャゴンボ)、ボサノバ(サードノヴァ)、雅楽(フリーザム)など実在の音楽ジャンルの他、ホラー(ゲルゲル)、球場風(メガドーム)、鳥のさえずり(サボン)、心音のようなBGM(アーニマ)、レトロゲー風(メックス・ギガントガッシュ)と多種多様。
    • さらに「水口作品」だけあってこの音楽はプレイ中の打ち上げや積み上がりと連動する。これに「桜井作品」恒例の歓声がつくことで、サウンド面も非常に賑やか。
  • 惑星の種類だけでなく、モード自体もなかなか豊富。
    • 「シンプル」「スタートリップ」「タイムアタック」「チャレンジ」の4つのモードがある他、さらに「スタートリップ」は「ストレート/マルチ/ブランチ」の3種の中から、「タイムアタック」は「100メテオアタック/1000メテオアタック/2分タイムアタック/5分タイムアタック」の4種の中から選んで遊ぶことが可能。
  • 打ち上げたメテオをそのままストックし、それを消費して様々な要素を開放していく「合成室」の存在により、プレイを重ねることが確実にお楽しみ要素に繋がっている。
    • レアメタルも一応合成で手に入るので、とかく厄介モノになりがちな収集の運要素を削いでいるのもポイント。
  • 熟練者でもなければ3~5分程度という短時間で決着がつくので、気軽に遊ぶことができる。

問題点

  • ルールやテクニックに関する説明が乏しい。
    • 独特なルールや必須テクニックの説明、個性的な多くの惑星についている独自ルールの説明などが ゲーム中に 存在しない。
    • 一応メニューから選べる「あそびかた」やタイトル画面を放置しておくと流れるムービーで基本的なルールは把握可能だが、新しいルールのパズルという未知のジャンルにおいて、説明やチュートリアルが万全だったとは言い難い。
    • ゲーム自体はカジュアルにも遊べるように作ってあるのだが、やはり様々なテクニックを学んで上達しなければ奥の深いこのゲームの真の面白さは味わえず、そこに到達するまでにプレイを止めてしまう初心者が生まれてしまう要因となった。
  • レベルの上昇速度を変えることができず、その速度は非常に速くそして激しい。一人用のチャレンジモードを含めて基本的に3分ほど生き残るだけでやっとなほど。
    • 携帯機のためか「短時間で終わる対戦ゲーム」として調整している節があり、パズルゲームによくある「だらだらエンドレスモードをプレイ」ができない。
      • スタートリップでは各ステージ3分間の制限時間があるが、この仕様のため勝敗を捨てて粘るプレイをしてもほぼ確実に3分を使い切る前にどちらかが滅亡する。
    • この仕様を含め、全体的な難易度は高い部類に入る。
      • なお難易度に関しては後に桜井氏が岡本吉起氏との対談で『開発終盤にパフォーマンスが向上した結果難易度曲線が想定より上がってしまった』と語っており、おそらく開発中は処理落ちが製品版より頻発していたものの、それがかえって思考・操作時間の確保に繋がって難易度が下がっていたと思われる。
    • 一応難易度の上昇には上限があるようで、惑星とプレイヤーの腕によっては半永久的にプレイ可能。これは対戦でも同じことが言える為、メテオスをマスターした人同士がストック制対戦を行うとかなりの長丁場になってしまうことも。 もっとも今は対戦する事自体ほぼ不可能だが
  • 合成等で入手した惑星の並び替えができない。
    • 惑星の順番に拘る人の場合は、ちゃんと考えながら惑星を開放していく必要がある。なお最初から使用できる4種類の惑星についてはジオライト、ファイアム、オレアナ、アナサジの順番で固定。
  • 「合成室」で開放できる要素を一通り開放し終えると、打ち上げたメテオの使い道が「使い道の無いレアメタルを合成」する位しか無くなる。
    • この手のやりこみ要素があるゲームでは避けて通れない問題。例えば「各モードプレイ時に持ち込みが出来る消費アイテムの合成」等、要素を開放し尽くしても何らかの形でプレイ意欲を継続させる仕組みは欲しかった所である。
    • 一応「オプション」から選べる「データ消去」で「合成・ごほうび」を選ぶことで、「合成で得たもののみを全消去し、新たにすべての合成できる要素を開放し直す」といった事が可能ではあるが、当然ながら「合成したものを消したくない」という人の場合にはこの方法は利用不可能。
  • 一部の惑星のメテオが、チラチラと変形して非常に見難い*11。それも惑星の個性ではあるものの、いかにも目に悪そうに感じられる。
  • 最大4人での対人戦も可能だがワイヤレスのみでWi-Fiには対応していない。その点を惜しむプレイヤーは多い。
  • 問題か微妙だが、ストーリーモードに当たるスタートリップが原則「コースごとに変わる同キャラ戦をやり続ける」になる。最初に母星を設定するがこれは完全に無意味*12
    • 例えばジオライト相手の時は「ジオライト(プレイヤー)対ジオライト(CPU)」、ファイアム相手なら「ファイアム(プレイヤー)対ファイアム(CPU)」…というような感じで進む。
      「マルチ」は複数の相手と戦うので別々の敵とも戦えるが、これも「ジオライトorオレアナ(プレイヤー)対ジオライト&オレアナ(共にCPU)」のように、結局相手の中の誰かと同キャラを操作させられる。
      普通こういう対戦ゲームのストーリーモードは「操作したいキャラを使って様々なCPUを倒していく」ではないだろうか?
      • なお、同キャラ戦が続くことについては「メタモアークが近づいた星そっくりに変身する」という設定で、取説のスタートリップの項でも「その星の特徴を生かして戦う」「惑星戦艦メタモアークは相手の惑星の能力をそっくり丸ごとコピーできる」と明記されている。
      • これはテストプレイの際発覚した「まったく同じステージ光景が続いて飽きる」という問題への対策とされている。
  • 説明書の最後にある「おことわり」にもある通りソフト内容が複雑なためか、バグが存在する。
    • バグかもわからない「滅亡して一旦しょげたのにすぐに踊り出す宇宙人くん」や「メニュー画面の表示が崩れる」といったあまり実害のないものから、「処理落ちで操作が遅くなる」「エンディング中にフリーズする」、グラビトール使用時にごく稀かつ限られた条件下*13で、打ち上げた塊が空中で制止もしくは非常にゆっくりと上昇して*14メテオを落下してきた途端送り返す「グラビトールバグ」といった重大なものまで様々。

総評

斬新なルールと個性的な世界観を持つパズルゲーム。
桜井政博氏の『大乱闘スマッシュブラザーズ』のような多彩なゲームモード・白熱する対戦や豪華な演出、そして落ち物パズルにおいてブロックを消滅させるのではなく「積み上がったもの諸共上に吹っ飛ばす」という斬新性とその爽快感により、見ているだけでも楽しめる作品である。
一方で、斬新で独特なルールゆえに取っつきづらい・複雑という印象も与えてしまい、ゲーム内での説明不足も相まって、そのポテンシャルが市場に十分理解されたとは言いづらく、やや埋もれ気味の評価となってしまった。

余談

  • 公式サイトには惑星の直径と人口、宇宙人くんの大きさ、宇宙人の性格などの細かな設定が載っている。
    桜井作品よろしく、様々なテクニックなども紹介されているので初めて遊ぶ人は参考にするとよい。
    • ゲームとは直接関係ないが、その他にユーザー投稿型の漫画やユーザーからの感想を掲載していたり、宇宙人くんの人気投票なども行っていた。ちなみに感想募集においては抽選でオリジナルのTシャツ(ジオライト星人とヘブンズドア星人の2つのデザインが存在)のプレゼントも行われていた。
      • …だったのだが、残念ながら公式サイトは閉鎖されてしまった(2017年現在)。
  • 出来に反して知名度が低い。
    • CMの放送される頻度が少なく(インパクトのあるCMではあったが)、宣伝活動も小規模であったため、「隠れた名作」止まりになってしまっている。

その後の展開

以降の作品は桜井自身は全く関わっていない。

  • 2006年4月~11月には携帯端末向けアプリとして『メテオス★打ち上げパズル』が配信された。
  • 2006年11月22日~2007年10月31日の間、Windows PC『メテオスオンライン』のサービスが実施された。
  • 2007年4月26日、ニンテンドーDS『メテオス ディズニー・マジック』が発売。宇宙人くんや様々な惑星といった要素がディズニーキャラに変更され、メテオスでは未対応だったWi-Fi対戦が可能になった。
  • 2008年12月10日、Xbox360『メテオスウォーズ』の配信が始まった。
  • その後2015年にキューエンタテインメントがモブキャストと水口氏が新たに設立したエンハンス・ゲームズというメーカーへ『ルミネス』と共に版権を譲渡した(リンク)が、以降の展開は今のところ特に無いようである。

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最終更新:2023年12月04日 22:07

*1 自分が使用している惑星の配置が1~3戦目の場合はオレアナ、4~5戦目の場合にはウドー、6~7戦目の場合にはラスタルに入れ替えられる。

*2 「2分30秒以内に勝て」、「攻撃メテオを最高で75以上貯めろ」、「全消しを一度決めてから勝て」など。

*3 メテオス以外では唯一光・闇が同時に出る。ただし確率は低く数百個に1つぐらい。

*4 他の惑星は通常複数回点火で大気圏外に打ち上げるので、塊の燃えカスの割合が上がる。

*5 打ち上げたメテオ塊が接地した瞬間、地面に残っていたメテオと組み合わせて連鎖点火させるテクニック。還元速度の遅さを利用することで、4-5列の横幅を巻き込む「ディレイドステップジャンプ」も可能。

*6 最初の上昇力が0で、第二次以降の連鎖点火にのみ上昇力が与えられている。世界設定としては「つもったメテオを燃えカスにすることで、惑星の超重力場を断ち切る」と解説されている。

*7 縦点火による基本上昇力が0という設定になっているので、第二次点火以降の場合はほんの少しだけ打ち上がる。

*8 スタートリップのブランチで全7種類のエンディングを見る(コンティニュー回数や難易度は不問)。

*9 総プレイ時間5時間経過or魂メテオ1個を消費して合成

*10 オレアナは水、グランネストは鋼鉄、アナサジは大地、そしてジオライトは闇といった具合。

*11 ブビット(ジャゴンボ)、ヒートヘッズ(グランネスト)、サードノヴァ(スターリア)などのグラデーションアニメ系。

*12 強いていうと上画面で踊る宇宙人くんが選んだ惑星のキャラになるというだけ。

*13 「メテオが大量に積もっている」かつ「タイムアクセル中」で、「大量のメテオを一度に打ち上げて処理落ちを起こす」が最低条件かと思われる

*14 グラビトールでは本来、点火したカタマリの挙動はちょい飛びして即着地するかそもそも上昇しないか、勢いよくブッ飛ぶかの3択