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ONI3 黒の破壊神

【おにすりー くろのはかいしん】

ジャンル RPG
対応機種 ゲームボーイ
メディア 2Mbit+64kbitROMカートリッジ
発売元 バンプレスト
開発元 パンドラボックス
発売日 1993年2月26日
定価 4,980円
判定 なし
ONIシリーズリンク


概要

時代劇RPG『ONI』シリーズの第3作。前作からほぼ1年後に発売された。
舞台は前作から300年後に移されキャラクター等が一新された。

ストーリー

開けてはならない禁断の扉なんてものは古い家ならいくらでもあったもんです。

とある古道具やとて同じ。ここには先祖の代から禁じられている扉がありまして、代々その言い伝えを守って誰も開けたりはしませんでした。

ところがですよ、何代目かは忘れちまいやしたが、常葉丸って子供が倉の扉を開けてしまった! こりゃ大変ですよ。 なんと、倉に封じられていた妖怪どもが、みんな逃げちまいやした。 もう、手もつけられないありさまです。 でも、ほっておけばどんな悪さをするか判ったもんじゃない…。

さてさて、お噺しはこうして始まりますが、これからどうなりますやら…。 (取扱い説明書より)

特徴および評価点

基本的なシステムは前作に準じているが、以下の様な変更・追加点がある。

  • 戦闘中にアイテムが使用可能になった。
  • ドラゴンクエストIV』の様に章立て式になった。全4章で、最後は各章の主人公が集まってパーティを組む。
  • 1』に存在した「転身システム」が復活した。但し本作では各章の主人公しか行えず(しかも最終章のみ)、転身には戦闘中に1ターン消費する。
    • またその効果は全員共「物理攻撃力・防御力はアップするが魔法は使えなくなる」というもので、『1』に存在した特殊能力に当たるものは無い。
  • 戦闘に「前列・後列」の概念が登場した。後列にいるキャラは物理攻撃の被ダメージが減るが、槍か弓を装備していないと通常攻撃ができない。
  • 自由に動かせる船が登場したが、空飛ぶ乗り物は失われた。なお船での移動中は、敵は出現しない。
  • 前作で異様に難易度の高かったダンジョンは難易度が下げられている。

問題点

  • 前作とは違い、メッセージスピードの変更はセーブできるようになった…のだが「はやい」にしてもあまり速くならない
  • 戦闘時のクリティカルヒットのダメージが極端に大きい。喰らえばほぼ即死確定。味方のHPは3ケタまでだというのに、後半の中ボスは平気で1000以上のダメージを繰り出してくる
    • 単独行動時は戦闘終了後のセーブが欠かせない。
    • 因みに戦闘中は、戦闘不能の回復はできない。
  • キー操作時の反応速度が遅くなっており、アニメーションが長くなったことやメッセージ速度が遅いことも相まって戦闘のペースがかなり悪くなっている。
    • 反応の遅さのため慣れないうちはコマンドの選択ミスなんかも起こしやすい。
      • 一応前作同様に自動コマンドがあるので雑魚戦闘ではそこまで気にはならないのだが、強い敵と戦うときはどうしても気になってしまう。
    • フィールドと町・ダンジョン間の移動時や敵から退却した際に、画面がモザイク処理される演出が入るが、これもテンポを悪くしている。
  • 本作の戦闘においては隊列の効果が大きいのだが、仲間の入れ替わりが起こるたびに隊列がリセットされいちいち再設定が必要であり煩わしい。
    • また、突然敵が強くなるなどバランスが調整がいいとは言えない。
      • これに関してはレベル上げをすれば何とかなり、レベルも上がりやすいのだがこれはこれで本作の快適性を損ねている原因の1つである。
  • 町のマップに流用が多い。序章に登場するメイン主人公の故郷と、第1章の最初の村まで完全に同じなので戸惑った人もいるのでは。
    • 前2作では町の流用など1つも無かったのだが*1
  • 預かり所で預けられるアイテムの数が減った。
  • 当時の章立てRPGでは珍しくない事だが、最後の章以外で入手した金とアイテムは、その章をクリアすると(主人公の装備品以外は)失われてしまう。
  • 本作は町の中ではセーブできない。ダンジョン内ではできる…のだが、後半に出てくるあるダンジョンだけは、なぜかセーブできない。ラストダンジョンではないのだが…。
  • 新しい町に入っても、その町の名前が書かれた「立て札」を読まないと移動魔法に登録されない。この仕様は『5』まで継続した。
  • 時代劇という事もあり、本シリーズのソフトにはカタカナのフォントは使われていない…のだが、本作では戦闘中に「10のだめーじ」と表示される。前2作では「10のだげき」だったのだが…。
  • ラストバトルに行く前に「もう戻って来れないぞ」という警告メッセージが出るのだが、脱出魔法を使えばしっかり戻って来られる
    • ところでこの警告台詞、表示される時とされない時がある。原因は不明。このセリフが出ないと、そもそもラスボスの元へ行く方法がノーヒントとなってしまうのだが…。
  • 各章の主人公の名前は、その章のスタート時に変更できるのだが、エンディングで1個所だけ、2章の主人公がデフォルト名で呼ばれるというミスがある。
    • 更にこのキャラ、その直前のシーンで父親から「1人娘というものは何かと心配だ」と言われるが、姉、いるんだけど
  • 悪者に皆殺しにされた第1章主人公の故郷の人々が、エンディングでは改心したラスボスの力で生き返っている。ご都合主義ではあるが、ハッピーエンドでもある…と思いきや、同じく殺されたメイン主人公の祖父は死んだまま。なんでだ。

総評

前作では外されていた転身システムが復活し、以後のシリーズの基礎が固まった作品ともいえる。
前作との直接のつながりは薄いが、いくつかの点で残されておりそれらを探すのもいいかもしれない。

ストーリーに関してはいたって普通であるが、戦闘関連を中心に快適性を損ねる点が多々あり、その辺が残念ではある。

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最終更新:2023年12月15日 15:05
添付ファイル

*1 城は流用だったけど。