メイドイン俺

【めいどいんおれ】

ジャンル つくってあそぶ瞬間アクション
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 256MbitDSカード
発売元 任天堂
開発元 インテリジェントシステムズ
発売日 2009年4月29日
定価 4,800円
判定 良作
ポイント (プチゲームなら)どんなゲームでも作れるぞ。
オブジェクト指向を理解できる
ゲーム製作入門にオススメ
ワリオシリーズ


概要

5秒または10秒で終わるプチゲームが豊富に盛り込まれているのが特徴の『メイド イン ワリオシリーズ』。
そのプチゲームをプレイヤー自身の手で作って遊ぶ…というコンセプトで生まれたコンストラクション系ツール。
パッケージのキャッチコピーの通り、自分で作って自分で遊ぶのはもちろん、ソフトを所持しているプレイヤーに配布して遊んでもらう事も自分がプチゲームをもらって遊ぶ事も可能。

2014年5月20日に任天堂がWi-Fiコネクションを終了したため、Wi-Fi機能は現在使用不可能。

スーパーツクリエイター21(ゲーム制作)

  • プレイヤー側が行える操作方法は全てペンタッチのみ。作るのも遊ぶのもペン1本で賄える。*1
    • ゲームツクリエイターでは「おえかき」「おとづくり」「くみたて」「せってい」の4つの工程を経た上でゲームが作ることが出来る。
    • 「おえかき」でゲームに登場させるキャラや背景を作って、「くみたて」でゲーム中に登場するぶったい(キャラクター)の動きを「○○した時○○」の形で命令したりゲームの成功・失敗条件等を決めていく。
      • 現在で言うところのビジュアルプログラミング*2であり、専門知識が無くても作ることができる。
    • 「おとづくり」でゲームのイメージに合った音楽を作り、「せってい」でゲームの名前などを決めれば無事出荷される。
    • ツクリエイターではゲーム制作の他にもレコードツクリエイターで音楽を作ったり、マンガツクリエイターで4コマ漫画を作ることが出来る。
      • マンガツクリエイターではトーンやふきだし等が用意されており、レコードツクリエイターではゲーム作りで使いたくなった音楽を流用させることも可能。
    • ゲーム・レコード・マンガにそれぞれサンプルが用意されている。レコードのサンプルはクラシックや任天堂ゲームのBGMのアレンジ。
      • マンガのサンプルはしりあがり寿・中川いさみを始めとする漫画家によるもの。そしてその全てが超シュール。

作り方教室(充実したチュートリアル)

  • 簡単にプチゲームが作れる! とは言ったものの、初見でツクリエイターを使いこなすのはほぼ不可能。
    そこでまず「作り方教室」という場所で講義を受ける事になる。
    • これがかなり丁寧で、簡単なゲームを実際に制作しながら、ゲーム制作が始めての人(ほとんどがそうだろうが)でもイラストの制作からAIの設定までを理解できる様になっている。
    • 講義はワリオとペニーの対話形式であり、テキストもらしいネタを交えつつ未経験者がすんなり入り込めるよう工夫されている。
    • この講義を受けないとツクリエイターが起動しないようになっており、ろくに説明を読まずに勢いだけでゲーム作りを始めた結果、挫折……というありがちなパターンに陥らないよう配慮されている。

くみたて道場(プログラミング思考の指導)

  • 作り方教室をクリアすると登場。
    • クイズ形式で「くみたて」の段階において、どのように組み立てれば正解へと導き出せるかといった問題が出題される。
    • 押すとしばらく反応しないボタンや複数のアニメーションを連続再生させるといったゲーム制作で役立つことがある問題が中心となっている。
      • 上記の作り方教室と違いこちらはやらなくてもゲーム作りが出来るが、遊び感覚で高度なテクニックが学べるため、やっておいて損はしない。

俺たちの声

  • ゲーム内に登場する掲示板。ネット上にあるような匿名の掲示板を模したものを覗く形になっており、会話の流れからツクリエイターの隠し機能や、ゲームを作る上でのアドバイスがわかるようになっている。
    • 住人のキャラ付けがしっかりされており、実際のコミュニティを覗く気分にもなれる。ふけぇな…

評価点

  • ゲーム作りの体験が出来る
    • 実際のゲーム作りにおける「プランナー」「プログラマー」「デザイナー」「コンポーザー」の仕事を擬似的に体感出来る。
    • プログラミング言語の知識が無くても作れる上にオブジェクト指向の勉強にも役立つので、ゲームクリエイターを目指す人には是非一度遊んでもらいたい。
    • プログラミングは従来のと異なり、ビジュアルプログラミングに近い仕様のため、専門知識が無くても組むことが出来る。
    • フラグ管理も実装されており、最初のうちはややこしいが上手く使えば面倒な処理を一括して賄えたりと便利。
      • 近年では近い仕様のツールやアプリも普及されており、比較すると本作は出来ることが限られている。
        一方で、その分考える手間や工数が省ける上に作り方教室や組み立て道場で面白わかりやすく教えてくれるため、お手頃価格での制作ツールとして今もオススメ出来る。
  • 素材を一から作ったり集めなくてもゲームを完成させることが出来る
    • 「ゲーム作るには1から絵を描いたりプログラム考えたり音楽作らないといけない」という不安も心配無い。
    • メイドイン俺内にあるサンプルや、Wi-Fiで配信されているゲームのキャラクターをそのまま製作中のゲームに登場させることが出来る。
    • 最初のうちはサンプルのゲームのグラフィック違いや、サンプルの素材を使って別のプチゲームを作ってみると良いだろう。それだけでも一つのゲームとして成り立つ。
    • さらに、動きや結果が一緒でいいのであれば、プログラムも流用させることが出来る。ゲーム画面にボタン操作を実装する場合、この機能を使えば作業の短縮化に繋がる。
    • 音楽も流用だけでなく、イメージに合った音楽を制作してくれる機能「マエストロ」により、ゲームのイメージを伝えるだけで自動的に、数種類の音楽を作曲してくれる。
    • 他にも自作のドット絵をスタンプとして保存することで背景一面に塗ったり出来る。サンプルのスタンプにはこれだけでマリオのゲームを作ることが出来るほど豊富。
      • それもめんどくさいという人はワリオカンパニーにてキャラクターの絵を書くだけでゲームが出来るアルバイトをすることも可能。但し一定のパターンのゲームしか出来ない問題点はある。
  • 制作のハードルが低い
    • 極端な話、プレイヤーにわかりやすく、かつ成功条件さえ成立すれば1つのゲームとして成り立つ。
      制作のコツさえつかんでしまえば短期間でたくさんのゲームを作り上げることができるようになり、制作のモチベーションも保ちやすい。
      • 他のクリエイションツールソフトの場合、たとえ初心者向けであっても制作の手順とコツを理解してからひとつのゲームを作り上げるまでには多大な時間と手間を必要とする。
        更に初心者ユーザーは初めから市販ゲームのような大作を作ることに意識が向きがちであるため、いきなり規模の大きい作品を作ろうとハリキッてしまい結果、手間と苦労が大きすぎて挫折という顛末になりがちである。
        その点、作るものが規模の小さいプチゲームと予め決められている本作は、ゲーム制作の初心者にとって、ゲーム作りのプロセスを程よい規模で体験できるツールであるとも言え、非常に理に適っている。
  • プレイヤーの腕次第で様々なゲームを作り出せる
    • 販売されている実際のゲームをメイドイン俺で再現するといった芸当も可能。
    • 制限は厳しいのだが、中には本当にお金を払ってプレーしてもいいようなハイクオリティなものから、任天堂的・著作権的・公序良俗的にもギリ~アウトな代物、キワモノ、果ては定義を完全に無視した運ゲーまで有志によって多数のゲームが作られている。
    • 組み立ての面で参考に出来る事はたくさんあるため、ツクリエイターで呼び出して中身を覗くと勉強になる。
    • 説明書にある「どんなゲームでも作れるぞ。」という謳い文句に偽りは無いと言える。
  • 作ったゲームを他の人に配布したり貰うことが出来る
    • 「たくはいセンター」でWi-Fi経由で自分の作ったゲームを他のフレンドに配信したり、フレンドのゲームを一度に二つまで貰って遊ぶことが出来る。
    • 更に貰ったゲーム素材は自身のゲーム作成に流用することが出来る。ドット絵が精巧で複雑な物を簡単に自分のゲームに使わせてもらう…といった芸当も可能。当たり前だが、もらった素材を使った作品は製作者の許可を得た上で配信するように
      • そういうことをされるのが嫌な人は、素材が悪用されないようにロックをかけてゲームだけ遊ばせることもできる。
    • また配信したゲームは出荷本数という形でダウンロード数が表記される。これも製作者のモチベーション向上に繋がった。
    • 現在は終了したが、定期的にテーマを決めたオリジナルゲームのコンテストも開かれていた。入賞者の作ったゲームを期間限定で配信されていた。
  • ゲーム以外にもマンガや音楽を作ることが出来る
    • メインはゲーム制作ではあるが、レコード機能を用いて作曲が可能で、白黒で4コママンガの制作も可能。専用のスタンプやトーンも用意されている。マンガは最初と最後に簡単なSEをランダムで再生してくれる。
      • 同じようにこちらもローカル・Wi-Fiを介してフレンドとの共有が可能だった。
  • サンプルゲームのコンプリートが従来作より楽
    • 従来は一定ノルマのプチゲームをこなし、ボスゲームをクリアしないと次のステージへは行けなかったが、本作ではボスゲームをクリアせずとも1日おきにモナ→ジミー→アシュリー→オービュロン→ナインボルトと新しいステージが出現するようになった。作り方教室を全部見るとスタッフクレジットが解禁されるので、それがストーリーモードの役割を担っているためと思われる。
    • ただし「ごちゃまぜ」などのエンドレスタワーにあたるステージはサンプルゲームを全て出現させないと解禁されない。
  • セーブ・ロードにかかる時間が非常に短い
    • DS用ソフトとしては初の試みとして、メディア媒体にNAND型フラッシュメモリを用いている。
      • お陰でツールソフトに付き物のデータ保存をかなりの高速で行なうことが可能となっていて、快適なプレイを実現している。そこそこ大容量のゲームでもセーブ・ロードに5秒以上かかる事は無いと言っていい。
      • これによりこまめなセーブも可能となり、制作のモチベーションも保ちやすいため制作によるストレスが大幅に緩和される。
      • ツクリエイターもセーブデータが2つあるため、1つ目の完成系を2つ目にコピーして手直しも出来る。これなら完成系のデータを滅茶苦茶にせず、取り返しがつくため、安心して改良作業に打ち込める。

問題点

  • ゲーム作成に飽きやすい
    • ゲーム作り全てに言えることだが、動きが違ったりクオリティが劣ったり、思ったより面白くなかったりと、完成する前に心が折れてしまうことが多い。
    • 初めからゲーム作りへの強い関心と制作にかけられる時間と根気のあるプレイヤーはともかく、特にゲーム制作に関心があるわけでもなく興味本位で手に取った若年層のプレイヤーなどは少し作ったらすぐ投げてしまうことが多く、中古に出回る原因にもなった。
      • 本作は製作に重点を置いたソフトであるため、従来のメイドインワリオシリーズの遊んで楽しむイメージで購入したプレイヤーも多かったため、上記の結果になったと思われる。
  • 使える機能や容量が少ない
    • 使えるのは背景の1枚とオブジェクト(くみたて)の15個まで。容量や大小問わずに15個の個数制限があるため容量の節約を考えながら作る必要がある。
    • 特に「おえかき」の場合、使える色が少ないため、色不足で表現に制限が出来てしまう等、表現するのに色々制約がある。
      • 黄色、オレンジ。水色、青。と明るい色と濃い色といった感じで基本的な色は揃ってはいる。しかしピンク系がピンクと紫の中間のような色しか無かったり、こげ茶等のかなり濃い色は無いため、表現に苦労する。
      • 複数の色を市松模様のように組み合わせて色を作るテクニックもある(最初から用意されているカラーにも含まれている)。しかしこれだと主線の色と被って混ざってしまう等の問題もある。
      • 効果音も予め用意されたものしか使えず、自作することも出来ない。それなり種類はあるが、動物の鳴き声といった限定的なものもあり、人によって実用的なものは限られてしまう。
      • 拡大、縮小、回転、点滅、変形、一時透明、等の便利機能は無い。これらのことをやりたい場合、イラストを増やしアニメーションするしかなく、簡単なことでもかなりの容量を食ってしまう。
      • こする、なぞるといったDSらしい動作は作れない。これらを作るとなると難しいと思われるため仕方がないが、十字ボタンやボタンを使用したギミックも作成不可。そのため作れるゲームは結局「どこかにタッチする」か「タッチで連打する」の二種くらいしか無い。
      • テスト中に物体のスイッチの有無の確認が出来るが、画面外に置いた物体は確認出来ない。
      • 作成中、十字ボタンは場面によって対応してたりしてなかったりちぐはぐ。細かい操作が必要な場面では十字ボタンを使いたいものなのだが……。
      • これらの不満はこの手のコンストラクト系ツールの常としてつきまとう制約でもある。制限された環境の中で工夫を重ね試行錯誤を続ける根気と、そしてどんな作品を作りたいのかその明確なビジョンが必要なのだ。
      • そんな不満があるなかでも、紫と他の色を組み合わせてピンク色に見せるように作ったり、4コマ漫画を用いて説明書を用意したりとツクリエイター精神を発揮させたプレイヤーもいる。
  • 難易度調整はゲームスピードが上がるだけ
    • 過去作のメイドインワリオシリーズでは数が増えたりクリア条件が増えたりして難易度調整をしていたが、メイドイン俺ではゲームスピードが上がる以外に難易度を上げる方法が無い。
      • 仕掛けをアトランダムに複数用意することで変化を持たせることは出来るが、あくまでランダムなので最初から難しい条件でゲームが始まることもある。
  • 従来のメイドインワリオシリーズと比べるとゲームの質は低め
    • ゲーム制作を重点に置いてるせいかサンプルゲームは過去作より少ない。画質も使える色の制限で見劣りがち。前作が同じDSの『さわるメイドインワリオ』だったため、比較すると見た目や操作性に劣っている。あちらは3Dも用いられたが本作は数色程度のドット絵しか使えない。
    • プチゲームの処理はタッチ操作にのみ対応で、「さわる」にあったスライドなどの様々な操作をさせることが出来ないのも製作の幅を狭めている。
      • 十字ボタン操作も非対応なため、ゲーム上にコントローラを作ることは出来るが言うまでもなく非常に操作が不便。
      • 現在ではWi-Fiコネクションサービスが終了してしまったため、ゲームを自由に集めづらくなっている。
    • 他に過去作では定番だったミニゲームやおもちゃ要素が廃された。強いて言うならマンガやレコードがその立ち位置か。
      • しかしレコードを集めるにはミッションを達成する必要があり、現在は不可能なWi-Fiコネクションサービスを使用するミッションも多数あるため、収集は難しい。(貰えるレコードはある程度種別等は決まっているがランダムで、同じものを獲得する場合もあるが、全ミッションコンプすれば全レコードを獲得出来るようになっている。Wi-Fiコネクションサービス無しでコンプ可能かは不明)
  • ボスゲームの練習が不可能
    • 従来の「ずかん」に当たる「俺ショップ」にボスゲームは無く、ゲームコーナーでのぶっつけ本番しかプレイできない。
    • にもかかわらず本作はやたら難易度の高いボスゲームが多い。
      • ジミーステージの「ビリヤード」は球の動きがリアルであり、闇雲にショットするだけではファウルとなってしまう。
      • オービュロンステージの「すうじならべ」は3×3の8ピースに簡略化された所謂15パズルだが、15パズルというものは、「やり方を知っていれば1~2分でできるが、逆にやり方を知らなければ時間をかけても完成は困難」という二面性を持つパズルである。このゲームの対象世代である子供に自力で15パズルの解法を見つけさせるのはかなり厳しいものがある。だのにタイムオーバーになると「解けなかったんだから仕方ないよね」とばかりに容赦なくライフが減ってしまう。
      • ナインボルトステージの「ゲッソー」はマリオを操作し、不規則に動き回るゲッソーから逃げ回りながらコインを集める。だが操作はマリオの左右の矢印をタッチして行うため、スピードが上がるとタッチが追いつかずゲッソーに激突したり画面外に出てしまいミスとなってしまいやすい。
      • 一方でモナステージの「ちゃくち」(3人の棒人間の体にくくりつけられた風船を割って陸に着地させる)とアシュリーステージの「スピードサンド」(食べられる具材だけをパンに挟んでサンドイッチを作る)は比較的簡単。
  • CERO(年齢制限)をすり抜けたゲームを作れてしまう
    • 本作の対象年齢は全年齢対象(CERO:A)である。が、年齢制限(CERO:B~Z相当*3)がつけられるような内容のプチゲームも作成できてしまう。そういったプチゲームもワイヤレス通信やWi-Fi通信で交換・配信できたため、対象年齢未満のプレイヤーも入手が可能であった。現に動画投稿サイトでは年齢制限がかけられる要素(セクシャルなど)を含んだプチゲームのプレイ動画が多数アップロードされている。
    • プチゲームのコンテスト開催時は利用規約に著作権・誹謗中傷・CEROに関わるゲームは審査対象外であったため公式経由のプチゲームは問題なかった。フレンド経由で手に入るプチゲームに制限の類が存在しなかったから発生した問題であった。
      • 現在はWi-Fiサービスが既に終了しているため、こういったゲームが若年層のプレイヤーに流通する可能性は低い。
      • 自由度が高いあまりの惨状なため、これらの事態を想定されても制限の類を設けなかったのはプレイヤーのモラルを信じ、自由に作れることにあえて制限をかけなかったものと思われる。
    • 残念なことに今でも一部のプレイヤーにより如何わしい内容のプチゲームは公開されている。
    • この惨状が直接の原因かは不明だが、以後の任天堂の発売ソフトはツール機能が未実装だったり表現力が低い傾向にあった。
    • 近年は再びツール機能が実装されつつあるが、ネットに投稿しても通報されて問題があれば削除されたりと厳しい制度となっている。
  • モナ達社員はワリオカンパニーを離れダイヤモンドソフトという会社に移籍しているがその理由は一切明らかにならない。
    • 「俺たちの声」で「ワリオが怠けていたので愛想を尽かしたのではないか」と推測されている程度で本人達からの回答はない。わざわざ移籍させる必要性もあまりないはずである。
    • 次回作『ゲーム&ワリオ』では皆しれっとワリオカンパニーに戻っているのでモヤモヤが残るばかり。

総評

ゲーム制作を実際に体験し、その実力をコンテストという形式で発表して色々な人に作ったゲームを公開させたり出来たため、将来ゲームクリエイターを目指すプレイヤーの入門ソフトになったり、「○○のゲームをメイドインワリオで遊べたら」という想像を実現させてくれた。
公式配信サービスが終わってからも、動画サイト等で作品を公開したり配布したりするなど、ゲーム制作をするプレイヤーは数多くおり人気の根強さを物語っている。
Wi-Fiコネクションサービス自体が終了しユーザー間のやりとりが困難になった今、機能を強化した新作に期待する声も大きい。
近年はプログラミング学習環境も相まって構造の仕組みや理解を求められるため、身近で親しみやすい意味でも本作は先見の明を行ってたことに違いない。

その他

  • あそぶメイドイン俺(2009年、Wiiウェア)
    • 自作したゲーム等を持っていく事ができる。DS版とは異なるサンプルゲームが72種類用意されており、これらもDSへの送信が可能。
    • リモコンを動かすことでペンを動かしAボタンを押すとタッチする判定が出る。お世辞にも操作性は優れていないので遊ぶ目的であればDSの方が優れている。
    • しかし画質は良く、取り込みも容易であるため動画投稿サイトでは本作を用いて動画投稿されていることが多い。
    • DS版と違いWiiウェア単体でゲーム制作は不可能。その代わり保存出来る容量が多いため保管庫として使用することが出来る。
      • 他にもマンガツクリエイターの4コマも載せられているが、DS版同様シュールな内容に何も言え出せないものがある。
    • 作ったプチゲームをSDカードに保存することが可能。これによりニンテンドーDSにもプチゲームを保存することが可能。
    • 非公式な方法ではあるが、WiiのSDカードをPC等に移し、インターネットを通してプチゲームを他のユーザーとやり取りが可能。Wi-Fiサービスが終了した現在では唯一のプチゲームの共有手段である。

作品例

+ ...

余談

  • Wi-Fiサービスの一つ「なんとアノ人がソフト」では実在する著名人やゲーム関連誌・業界関係者などが作成した俺ゲームが随時配信された。
    • 有名どころでは『星のカービィ』や『大乱闘スマッシュブラザーズ』を生み出したゲームディレクターの桜井政博氏や、月刊コロコロコミックで長期連載中の『絶体絶命でんぢゃらすじーさんシリーズ』の作者である曽山一寿氏を始め、
      「週刊ファミ通」元編集長のバカタール加藤氏、ボタンを1秒間16連射で人気者の元ハドソン社員の『高橋名人』や人気声優の喜多村英梨氏らが制作したミニゲームが配信された。
    • なおこの企画に参加した最初の人物は、「3の倍数と3が付く数字のときだけアホになる」ネタでブームをおこした世界のナベアツ(現:桂三度)氏。本作発売前にCMで制作過程の様子が流されていた。
  • 「さわる」でパーフェクトな身体を手に入れ、「おどる」でマッチョに変貌したDrクライゴアであるが、今作では「まわる」以前のデザインに戻ってしまった。
    • 「スーパーツクリエイター21」は彼が発明したという設定になっている。
  • 開発開始は『おどるメイド イン ワリオ』開発終了後であるが、創案とタイトルの決定は『あつまれ!!メイド イン ワリオ』開発終了後。本作発売よりも約5年半前から存在していた、ゲームボーイアドバンスの次世代機用ソフト企画だったのである。
  • 動画投稿サイトには本作のプレイ動画が多数上がっているのだが、その中には、ゲーム会社に所属するプロの絵師がその会社のキャラクターを使って作成したものも含まれている。本作がプロからも高く評価されていることが窺える。
  • 収録されたプチゲームのサンプルは全てスーパーツクリエイター21を介してスタッフが制作されたものとなっている。
    • 本作の全てのグラフィックとBGMの音源は全てツクリエイターの素材と同じであり、ほとんどを使うことができる。(一部SEなどは収録されていない)
  • ゲームのタイトルを「マリオペイント」にすると、はいけいやぶったい作成時のBGMが『マリオペイント』のものになるという小ワザがある。
    • 「俺たちの声」でヒントを見ることができるが、勿論それ以前でも可能。当時遊んでいた層には感涙モノの仕様と言えよう。
      • なおマリオペイントもメイドイン俺も同じインテリジェントシステムズ開発である。
  • 本作の「くみたて」は後にビジュアルプログラミング(VPL)として昇華され、本作以外にも似たような製作ツールが普及されている。
    • 現在ではインターネットの普及やPC以外にタブレットも低年齢層にも手が届く環境となり触れる機会が生まれたが
      2009年当時にVPLを実現させた本作は先見の明を行っていた。

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最終更新:2023年11月07日 18:55

*1 隠し仕様として、一部ボタンを使用するショートカットもある。知っていれば制作がかなり便利になるが、知らなくてもなんとかなる。

*2 有名どころては「Scratch(スクラッチ)」等

*3 Bは12歳以上推奨、Cは15歳以上推奨、Dは17歳以上推奨、Zは18歳以上のみ対象。