スーパーマリオ 3Dランド

【すーぱーまりお すりーでぃーらんど】

ジャンル 3Dアクション
対応機種 ニンテンドー3DS
発売・開発元 任天堂
発売日 パッケージ:2011年11月3日
ダウンロード:2012年11月1日
定価 4,571円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 3個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
備考 本体同梱版(スーパーマリオ 3Dランド パック)
2012年3月24日/18,857円(税別)
判定 良作
ポイント 2Dマリオの遊びやすさもミックス
3DSの立体視を活かした表現
一部で目立つ使い回しや水増し
マリオシリーズ


概要

ソフト不足や震災の影響で長らく不調が続いていた3DSに、満を持して登場した“スーパーマリオ”シリーズの新作。
携帯機向けの3Dアクションマリオシリーズとしては『スーパーマリオ64DS』以来7年ぶりであり、携帯機としては史上初の完全新作3Dマリオである。

E3 2011で『スーパーマリオ』として発表され、2011年7月、3DSの値下げに合わせて正式タイトルが発表された。
3Dアクションが難しいというユーザーからの意見を元に、『2Dと3Dの良いとこどり』となることを目指して制作された作品である。
描写やコースデザインは3D向けになっているが、コース構成など各所に2Dマリオの要素を取り入れることで3Dマリオの高難易度や解りにくさを取り除いた内容になっている。

宮本茂の談によると、今作の目標は“誰でも手軽に遊べる3Dマリオ”とのこと。


特徴

スーパーマリオギャラクシー』シリーズを手がけた任天堂東京開発スタジオが開発を担当しており、キャラクターやコースのデザインは『ギャラクシー』シリーズに似通ったものになっている。
また、本作では「3D」ということもあってか、『スーパーマリオブラザーズ3』に登場した「タヌキマリオ」の「しっぽ」が重要な要素となっている。
物語の根幹にこの「しっぽ」が影響しているほか、コース内にも「しっぽ」を持つ敵が多数おり、タイトルロゴマークなどにもスーパーマリオブラザーズ3をオマージュしたしっぽの意匠が描かれている。
また、ハリボテのアイテムや騙し絵など、立体視を意識した要素が非常に多いのも本作の特徴となっている。

操作

  • 2Dマリオと3Dマリオのミックスといった感じであり、基本は移動(アナログパッド)、ジャンプ(B・A)、ダッシュ(Y・X)、しゃがみ(L・R)と、2Dマリオ並に極めてシンプルで、どんな人でも直感的に操作することができる。
    • マリオの挙動も3Dマリオでありながら、ジャンプ中や敵踏み付けジャンプなどで空中制御がかなり柔軟にできる2Dマリオらしさも感じさせるものとなっている。
      • 移動操作は縦・横・斜めの方向に入りやすいよう若干の補正がかかっている。
    • また、『64DS』に引き続き、いわゆるBダッシュが採用されている(実際に押すのはYボタンかXボタンだが)。
      • 『64DS』を除くそれ以前の3Dマリオシリーズは、アナログスティックを倒した深さに応じてマリオが速く走り、その分慣性も働くという仕様だったため、足を踏み外して落ちてしまいそうな狭い足場のあるところを安全に通り抜けるには「スティックを少しだけ倒してゆっくり歩く」というテクニックが重要だった。しかしたいていの人はまずはスティックをめいっぱい倒して操作するため、『スーパーマリオ64』の『バッタンキングのとりで』や『スーパーマリオサンシャイン』の『リコハーバー』などの序盤の狭い足場が頻出するコースで苦労することが多かった。
      • しかし今作および今作のシステムを受け継いだ『スーパーマリオ 3Dワールド』ではダッシュボタンを押さなければマリオはゆっくり歩き、勢いもまったくと言っていいほどつかないため、狭い足場でもあまり苦労せず踏破することができる。その点では、従来作よりも初心者に優しくなったといえるだろう。
  • 一方で、応用アクションには3Dマリオシリーズのアクションが多く採用されており、『64』からお馴染みの「幅跳び」「壁キック」、「ヒップドロップ」、「横宙返り」「バック宙」が出来たりする他、2Dからは「しゃがみジャンプ」と、『スーパーマリオアドバンス』以来久しぶりの「ためジャンプ」が登場している。
  • しかし本作では従来の3Dマリオの「普通のジャンプではあまり高く遠くには跳べず、三段跳びやスピンジャンプ、横宙返りやバック宙などの高等ジャンプアクションのほうが高く遠くに跳べる」というバランスが変更され、普通に走ってジャンプするのがたいていの場面において最良の手である。横宙返りもあくまで「走ってジャンプするのと同じ高さで真反対の方向に跳べる補助アクション」的な立ち位置となっており、『走って跳ぶゲーム』というスーパーマリオのアクションの原点に立ち返った形となっている。
    • また、新アクションとしてLorRボタンでしゃがんでいるときにダッシュボタンを押すことでマリオが地面をコロンとソニックのように転がる前転のアクションが追加されており、通常は下からたたかなくては破壊できないブロックを破壊できたり、そこからさらに幅跳びに繋げたりできる。2Dマリオでは『しゃがみすべり』で通りぬける必要のあった狭い隙間も、前転によって簡単かつスピーディーに通り抜けられる。(ただしソニックやドンキーコングの転がりアクションとは異なり敵を倒すことはできず、敵に接触すると通常通りマリオがダメージを受ける。)
    • そのうえ本作では少し助走をつけないとあまり高く遠くにはジャンプできないという仕様になっているのだが、前転を出したときには勢いが付くため、前転をしてすぐしゃがみボタンを離してジャンプすると助走をつけたジャンプのように高く遠くに跳ぶことができる。知らなくてもクリアするのに支障はないが、知っているとより軽快にプレイすることができる。
    • ちなみにタヌキマリオに変身しているときに同様に「しゃがみ+ダッシュ」ボタンの操作をすると前転をする代わりにしゃがんだままコマのように高速に横回転して連続でしっぽ攻撃が出来る。10カウントコインブロック(おなじみの連続で叩くと一定時間叩いた分だけコインが出るブロック)や歯車のしかけ(タヌキマリオ時のみしっぽ連打で作動させられるしかけ)などを連続で素早く叩くことができる。
  • ただし、『ギャラクシー』にあったスピンや3Dシリーズでお馴染みの崖掴みなどはできない。(これは『ギャラクシー』の設定と矛盾しないので良いという話もある。)
  • 十字ボタンは、3D立体視のタイプの操作(ブレにくい「オススメビュー」と奥行き重視の「ディープビュー」の2パターン)と、カメラのほんの少しの調整に使う。
    • 基本的にカメラ視点は固定で、マリオが移動するに伴って見やすい位置に移って行く。

マップ

  • 今作は、従来の3Dマリオとは違い、2Dマリオシリーズ同様コース攻略型となっている。
    • ギャラクシーからの路線を引き継いでおり、ただひたすらにゴールを目指す、ほぼ一本道の構造である。
    • また、主なミス要因はコースからの落下となっており、こちらも2Dマリオに近いコース構成となっている。
  • 5~6個のコースを持つ8つのワールドを順に攻略して行く。
    • ただしルートは固定で、進まなくてはいけないコースは絶対に攻略しなければならない。*1
    • 時間制限やゴールポール、スターメダル等、『New スーパーマリオブラザーズ』から引き継いだ要素もある。
    • コースの種類は毎回バラバラで、中には奥に進んだりするコースもある。

パワーアップ
今作では体力制ではなく『New』と同じ形式のパワーアップ方式を採用しているため、アイテムを取得することでパワーアップする一方で、攻撃を受けるとパワーアップ→スーパー→チビと弱体化して行く。
また、『New』と同様に下画面にアイテムを1つストックできる。

尚、今作ではマリオの「低身長」というイメージの払拭のためかミスするとチビではなくスーパーマリオの状態からとなる。

+ 変身の一覧

視認性の問題からか、今作ではファイアマリオ以外は色だけでなく見た目も変化する。

  • ちびマリオ
    • 攻撃を受けて小さくなったマリオ。レンガブロックが壊せない。この状態で攻撃を受けるとミスとなる。
      • 今回はちびワリオのように帽子が脱げた状態になり、声も高くなる。ちなみに中間ポイントを触れるとノーマルに戻れるが、ゴールしてもチビのまま。
  • マリオ
    • 「スーパーキノコ」で元に戻れる。標準サイズのマリオで、敵の攻撃を1回耐えられ、ブロックも壊せるようになる。
  • ファイアマリオ
    • 「ファイアフラワー」で変身。初代『スーパーマリオ』以来お馴染みの変身。
    • 地面や壁でバウンドするファイアボールを発射して攻撃できる。2Dマリオのように闇雲に前方に乱射していれば安全が確保できるというわけではないが、水中含め多くの敵を遠くから安全に始末できる攻撃性能は魅力。
      • また、本作では『ギャラクシー』などに引き続き、燭台に火を灯すこともできる。
  • タヌキマリオ
    • 「スーパーこのは」で変身。『3』より復活した今作の目玉。タヌキの全身着ぐるみを装着したマリオ
      視認性の問題からか、今回はこの状態が『3』での「しっぽマリオ」に相当し、通常では地蔵に変身できない(後述)。
    • しっぽによる横方向への攻撃と、空中での滞空・滑空能力がある。ゴールポールも狙いやすい。
      また、前転からの幅跳びに際しては周囲にしっぽによる攻撃判定が発生する。
    • 今回は『3Dで作りこんだコースをじっくり見てほしい』というスタッフの思いからか、滑空はできるが飛行はできない
    • なお、痩せ型のルイージでは似合わないと判断されたのか、あるいはマリオと明確に対比するためか、ルイージが取ると今作では狐の着ぐるみを着た「キツネルイージ」になる。赤い狸と緑の狐である。
    • この他、滑空や前転幅跳び時のスピードは他の状態に比べ遅いので、後述するタイムアタックでの利用に際しては注意。
  • ブーメランマリオ
    • 「ブーメランフラワー」で変身。『3』の「ハンマーマリオ」の予想の斜め上が初登場。
    • 過去には『スーパーマリオアドバンス4』においてカードe+を使った追加要素でブーメランをアイテムとして使うことができたが、今作ではそれとは違い、れっきとした変身マリオのひとつとして扱われているため、ブーメランが使い放題である。見た目もブロス系の格好になる。
    • ブーメランは水平に一定距離飛んだ後自分のいる位置へ水平に(実際は微妙に落下しながら)戻ってくるので外れても自分の位置を調整すれば戻り際のブーメランを敵に当てることができる。
      • これを利用して、ジャンプ中等にブーメランを投げてやれば、自分の頭上を徐々に落下させながら一定時間ブーメランを滑空させることも可能。(一定時間以上滑空したブーメランは自動的に消滅する。)また、ブーメランによってアイテムを回収することもできる。
  • プロペラボックス
    • 正確には変身とは趣が異なるが、能力自体は『NewマリオWii』のプロペラマリオから登場。
      このボックスを被るとジャンプボタン長押しで高く飛び、低速度で降りられるようになる。
    • ダメージを受けると外れてしまうが、他の変身と共存も可能。一方ストックは不能で、コース間の持ち越しもできない、いわゆる『靴マリオ』同様のコース限定変身である。

また、今回ではいくつか『隠された変身』が存在する。

+ 簡単にご紹介
  • 地蔵マリオ
    • 裏面ではスーパーこのはの代わりに鈍色に輝く「地蔵このは」が登場、取るとタヌキマリオの強化版になる。通常とは異なって赤いスカーフを巻いており、空中でヒップドロップの代わりに「地蔵」に変身できる。
    • 地蔵は敵に反応されない上、トゲつきブランコなどの仕掛けに対してもダメージを受けないという素晴らしい性能を誇る。
  • しろタヌキマリオ
    • アシストアイテム「無敵このは」でのみ変身できる初心者救済措置。コースで5回以上ミスを重ねると入手できる。
    • 白く輝くタヌキマリオで、基本的な性能はタヌキマリオと同様だが、常時無敵状態であり、敵の攻撃はもちろんトラップに対してもダメージを受けないため、コースアウトしない限りミスになることはない。
    • この形態でいる間、ストックしている他のパワーアップアイテムを使っても他の変身マリオに切り替える事が出来ず、状況によってはプレイ中のコースでのスターメダル入手の障害になる可能性もある為、決して万能ではない。
      • 例:ブーメランでなければ取れない場所にあるスターメダルを取る時に、ストックしているブーメランフラワーでブーメランマリオに切り替えられない為にそれを諦めざるを得ない。
    • なお、コースをクリアすると効果が切れて普通のタヌキマリオになる。
  • パタパタの羽
    • あの極悪アイテムがさらに極悪になって登場。何と効果は、『取るとマリオに美しい羽根が付き、その羽根を優雅に羽ばたかせてゴール前に美しく着陸する』という素晴らしいチート性能だったりする。
    • その分出すための条件は厳しく、ミス10回以上が条件である。しかも一番使いたい裏面では白タヌキ共々一切出ない。
    • 白タヌキとP羽はおそらく『New』シリーズのお手本プレイと同様の(マリオシリーズでは半ば定番となった)救済措置だと思われる。
    • 一応本アイテムをストック出来る「?」部屋が存在するので、運良くその「?」部屋に巡り合えれば裏コースに持ち込むことが可能。下記の王冠コースでも使用できる。
    • 当然だが、このアイテムを使用した場合タイムアタックの対象外となる。

評価点

  • 健在の「コースの面白さ」。
    • ピシャリとまとめてはあるものの、よく見てみるとしっかり細部まで作りこまれていることが分かる。
      • ゴールするだけなら一本道だが、ちょっと寄り道するとたくさんのコインや1UP、スターメダルがあったり…。
      • 水中では自動で沈むように、マグマでは一発で即死するようになったりと、3Dと2Dマリオの要素がしっかりと噛み合っている。
  • 『New』を思わせる、簡単すぎず、難しすぎないほどよい難易度。
    • 序盤は割と楽であるが、通常コース終盤やスペシャルワールドは結構な難易度。スターメダル収集もなかなか難しい。
    • しかし、本作ではクリアタイムとゴールの高さによってコインが獲得できる、ゴールポールの一番上に到達すれば1UP(プロペラブロックを被った状態ならさらに1UP)でそれも割と楽、コース各所に割と多く用意された1UPキノコなど、残機増加の手段が多いためゲームオーバーの危険性は非常に少ない。
      • 慣れてない人でも通常クリアするだけでそこそこの残機はあるだろうし、シリーズに慣れているプレイヤーなら一周で残機100を越えることなどザラ。
      • しかし、その残機もスペシャルコース後半に挑戦するには慣れたプレイヤーでもガンガン減らすことになるだろうが…。
  • スタッフが語るように、スターメダルに秘められた3Dマリオの「探索要素」。
    • 少し考えれば見つかるものがほとんどである上、無視していてもすれちがい通信などで入手が可能なため、「やらされている感」が全くしない。
    • 3D表現を利用した死角に配置されているものも存在し、この探索要素も程良い難易度設計になっている。
  • 各コースのクリアタイムが記録されるようになり、今までの3Dマリオにはなかったタイムアタックという新たなやりこみ要素ができた。
    • これによって、各コースのショートカット、最短コースや各アクションの移動速度などが細かく研究されている。
    • このタイムアタックはすれちがい通信対応であり、周辺地域のプレイヤーとの比較的ローカルな競争も可能。
  • 3D表現(立体視)ならではのコース構成。
    • 当初から少なからず存在した「ゲームに立体視は必要か」という疑問を払拭するような仕掛けが多数存在する。
      • 2Dで見ても分からないが3Dで見れば分かる騙し絵のようなコース構成や、画面奥から迫ってくる仕掛けなど。
      • 特にコース1-3における高所表現は有名で、崖下を見下ろす際に恐怖を感じた者も少なくないだろう。
    • 立体視によって、3Dスクロールゲームの欠点であった空間把握も比較的容易になった。
      • これによって、元来マリオの基本アクションであった“敵を踏んで倒す”ことが3Dマリオでも比較的容易になった。
      • また、空中の足場等に飛び乗ったりすることも従来の3Dマリオに比べれば簡単になっている。
      • ただし、空間把握が容易になったとは言っても調整に必要な方向が1次元分増えているので、当然ながら敵を踏んだり足場に飛び乗ったりするは2Dよりも依然難しい。

賛否両論点

  • 一本道なコース構成
    • 『ギャラクシー』からの傾向として、複雑な構成のコースは減らし3Dアクションが苦手なユーザーもプレイしやすいように設計されているが、今作はそれが顕著。
      スタートからゴールへ向かうはっきりとした「道」があるコースが多く、箱庭型のコースは『ギャラクシー』からさらに減っているため、好みが分かれる。
      • 「社長が訊く」によると、高難易度として見られ、一般的なユーザー層があまり寄り付きにくい箱庭系の3Dアクションは撤廃したとのこと。宮本氏によると、「そちらはゼルダに任せる」ということらしい。
    • ショートカットもあるにはあるが、1面と4面のみ。こちらはむしろ初代のオマージュ要素が強いと思われる。

問題点

  • コースやギミックの「使い回し」。
    • コースが短い上にギミックの使い回しが酷く、裏面を進めているころには人によっては単調さを感じて来るかも知れない。
      • 特に、『レッドプルーパネル』(ジャンプすると赤と青の足場が入れ替わる)等はこのゲーム内だけで10回以上使い回しを受けている。
      • 参考に『ギャラクシー2』などではギミックを流用しても上級版を作ったりするだけで、回数も少なかった。
      • もっとも、その反面として従来の3Dマリオでは箱庭型という性質上“コースそのものの使い回し”が顕著だったとも言えるので、その点を考慮してやれば従来の3Dマリオに比べ、今作は特別使い回しが酷いという訳でも無い。
  • 物足りないボリューム。
    • 通常クリアまでなら従来と比べても割と短時間で終了してしまう。
      • ただしコース数自体は100コース近く存在しており、従来の2Dマリオと比較して決して少ない訳ではない。
        + また、実は隠し要素もあり…
      • 全コースを金旗でクリア&マリオとルイージ両方でクリア、スターメダルコンプリート…で王冠コースが出現する。あの「マスターオブギャラクシー」さえ凌駕すると言う人もいる難関コース。
        • このコースを出すためには最低でも全コース(通常&スペシャルコース)を二周する必要がある。
        • しかも、スターメダルコンプリートやコース後半は相応の難易度を誇るので、尚更時間を要する。
        • 総じて、通常クリア後が本番と考えてやれば、決してボリュームが不足している…という訳でもない。
  • 通常コースクリア後について
    + ネタバレ注意
  • スペシャルワールドのマネックと制限時間
    • スペシャルワールド後半は使い回しコースにマネック(マリオの動きをまねて追いかけてくる敵)や制限時間、又はその両方と言うパターンが多くなり、単調になりがち。
    • 製作期間が短かったことが影響しているためと思われる。手抜きと感じにくいような配慮はあるのだが、難度の上げ方が安易と思う人もいる。
  • 完全クリアを目指す際の弊害
    • 上記の様に使い回しの激しいコースが多く、スペシャルコース後半は通常コースを30秒コースにしたものかマネックを追加したもの、あるいはその両方という単調さなのに、マリオとルイージ2人でクリアする必要があり、しまいには飽きてくる。2周目のプレイ後半はほとんど作業と言って良い。
      • ゲームプレイによって、セーブデータに最大5つの星を付ける事が出来る。その上で特定の条件を満たすとその星を光らせる事が出来るのだが、この光らせる事までは事前情報無しではほぼ不可能。 一度エンディングを見るまでの間、「一つのコースで5回以上ミスしてはいけない」というもの。知ってさえいれば気をつける事は出来るが、知らなければ5回くらいはミスするもの。特に難しいコインを取ろうとしている場合など、条件を知っていれば後回しにも出来るが、スターコインを集めながら進めている人などはほぼ確実に引っかかると思われる。 8-王冠ステージクリアで光らせるか、5回ミスすると出現するお助けアイテムを取らずにクリアする事が条件で良かったのではないか。やり込み、自己満足の範囲ではあるものの、ゲームプレイの前に攻略情報を調べないといけない様な条件はゲームとして不適切と言わざるを得ない。
  • 『New』『64DS』にあったような対戦モードやミニゲームがまったくない。
    • 代わりがすれちがいタイムアタックなのかもしれないが…少しでもあれば多少ボリューム不足を補えたと思われる。

総評

開発期間が短かったが故に、ボリューム不足や使い回しなどの欠点があるものの、その完成度はかなり高水準であることには間違いない。
また、立体視という技術を単なる飾りやオマケとしてではなく“ゲームの欠かせない要素”として活用し、その可能性を世に知らしめた初の3DS作品とも言えるだろう。

コアなゲーマーには少し物足りないかもしれないが、「誰にでも」お勧めできる作品である。
興味のある人はプレイしてはいかがだろうか。



余談

  • あるコースでスターメダルを入手するための仕掛けを解くと、『ゼルダの伝説』シリーズで有名なあのSEが鳴る仕掛けがある。
  • 残機の上限はなんと1110である。
    • 「999」人の後、百の位が王冠になり更に残機を増やすと最終的には王冠が3つ並ぶ。これは初代スーパーマリオブラザーズにおいて、残り人数が9人以上になると十の位の部分に王冠が表示されるようになるという仕様が元ネタ。
    • 本作は壁とノコノコの甲羅があれば簡単に無限アップが行える為、時間さえあれば簡単に達成可能。ただし、肝心のノコノコ配置が極端に少ないが…。
  • タヌキマリオは本作で23年ぶりの復活となったが、その1年後の『New スーパーマリオブラザーズ 2』ではしっぽマリオが復活し、こちらは2Dアクションであるため飛行能力も復刻されている。
  • タイトルに「ランド」と付いているが、携帯機向けの新作である事以外に『スーパーマリオランド』シリーズとの直接的な関係性はない。
    • ただしこの『3Dランド』というタイトル名は、ゲームボーイの『スーパーマリオランド』シリーズへのオマージュと、ファミコンの『スーパーマリオブラザーズ3』のような「進化した(3D)アクションゲーム」を目指して製作された意味合いの両方を込めているらしい。
  • 3Dマリオとしては売れ行きは比較的好調で、発売約2ヶ月で国内はミリオンセラー、全世界で出荷500万本を記録している。
    • 因みにこれは後に発売された『マリオカート7』と同時に、3DS初のミリオンセラーとなった。
    • また『モンスターハンター3G』や上記の『マリオカート7』と共に年末商戦では3DS本体のかなり早い普及に貢献、不調気味だった3DS市場を急速に復活させた立役者でもある。

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最終更新:2024年03月22日 17:04

*1 ただし、数こそ少ないもののマップコースをショートカット可能な隠しゴールも存在している。