ウルトラ警備隊 MONSTER ATTACK

【うるとらけいびたい もんすたーあたっく】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 ゲームボーイアドバンス
メディア 64MbitROMカートリッジ
発売・開発元 ロケットカンパニー
発売日 2004年8月5日
定価 5,040円(税込)
判定 良作
ポイント 珍しく防衛軍が主役のお手軽SRPG
むしろ自衛隊&ウルトラマンが邪魔
帰ってくれウルトラマン
それも踏まえて原作アレンジは秀逸
ウルトラマンシリーズ


概要

ウルトラシリーズのゲームといえばウルトラマンや怪獣を操作しての格闘アクションが多いが、本作は 防衛チーム が主役のシミュレーションゲームという珍しい作品である。

登場作品は『ウルトラマン』『ウルトラセブン』『帰ってきたウルトラマン』の3作品。
シナリオ進行の際に「科学特捜隊」「ウルトラ警備隊」「MAT」のいずれかを選ぶことになり、それに対応した作品のストーリーを進める仕組みで、時には作品をまたいだクロスオーバーシナリオも展開される。


特徴

  • システムはほぼ『スーパーロボット大戦』と同様。もちろん今作独自の要素もある。
    • 前後左右の方向によって攻撃の範囲が変わる。
    • 背後から攻撃すれば敵の死角となるため、基本的に反撃されないという利点がある。
  • 「予算」や「支持率」を巡るユニークな駆け引き。
    • 本作には経験値の概念がなく、ユニットの能力を上げるには予算を使ってメカや兵器を改造する。
    • 予算は支持率によって増減する。支持率は町の被害や自衛隊への救援要請の有無によって変化する為、機体能力を上げたければプレイングによって町への被害や自衛隊の出動を抑える必要がある。
    • 市街地で町や施設を破壊された場合、被害金はこちらに請求される。妙にリアル。
  • メカはビートルやウルトラホーク、マットアロー等お馴染みのものに加え、マグマライザーや特殊潜航艇S号といった、ややマイナーな地底・海中メカも登場する。
    • 改造=強化が可能なのはメカと兵器のみで、隊員本人のステータスを上げる手段はない(手持ちの兵器の強化は可能)。
  • ウルトラマン達はなんと味方NPC扱い*1。プレイヤーが直接操作することはできず、独特の緊張感を生んでいる。
    • 間接的に命令をすることは可能。「あの敵を倒せ」「あの町を守れ」「そこに行け」の3つから選ぶ事ができる。
  • ウルトラマンだけなく、救援要請によって自衛隊も呼ぶことができる。こちらはプレイヤーが操作でき、更に補給可能なユニットを持っている。
    • 評価は「防衛チームが倒す>ウルトラマン含むその他のユニットが倒す」となっている為、可能な限り防衛チームで倒した方が望ましい。

評価点

  • 防衛チームに視点をおいたゲーム性。
    • マップの町部分に怪獣などの大型ユニットが陸上から侵入すると、町が踏み荒らされ破壊されてしまう。本作ではこの被害を抑えるため、町に影響のない飛行ユニットを用いたり、味方を先回りさせて蓋をするといった工夫が求められる。
    • マップにはビルなどの大型施設がNPCユニットとして配置されていることもあり、これらもしっかり怪獣の攻撃を受け、HPが0になると破壊されてしまう。ただ単に怪獣を倒す楽しさだけではなく、如何にしてこれらの被害を最小限に抑えて予算を確保するかを追及する楽しみもある。
  • ユニットの向きの概念。
    • 戦闘は背後が死角になっていることもあり、互いの向きや射程を考えて攻撃する必要がある。スパロボのような反撃中心の殲滅戦は困難でなかなかにシビア。
  • ウルトラマン達は原作通りに圧倒的な戦闘力を持っており、操作できないという仕様もあって防衛チーム目線でその頼もしさを強く実感できる。
    • 大雑把な命令は聞いてくれる為、これによって難易度を調整することもできる。しかし、後述のように邪魔になることも…。
    • ウルトラマンは長距離移動や空中マップでは飛行するが、飛行中でも攻撃はできるし光線技も使える。このため、空中戦で戦闘力が下がることはない。
  • 戦闘やマップ上の演出など、各グラフィックは原作を忠実に再現しており、原作映像の素材もふんだんに活用している。
    • 各キャラクターの顔アイコンは、いずれも本編映像の切り抜き。怪獣だけでなく防衛チームの隊員のものも収録されている。
    • ウルトラマン達は地上でそれぞれの必殺技*2を発動すると、戦闘アニメで本編映像から切り抜いたカットインが入る。
    • マップ上の戦闘機などがフィールド1マス分のサイズなのに対し、ウルトラマンや怪獣などの大型ユニットは4マス分の大きさを占有し巨大感を演出している。
    • 地上にいる大型ユニットは移動だけで町を踏み荒らして破壊し、地上ユニットのメカや隊員は移動ルートにいるだけで撃破される。これによってスケール感もうまく表現できている。
  • ドラマパートでは、当時の本編映像からワンシーンを切り取ったものを一枚絵としている。静止画ながら数も豊富に収録しており、原作の雰囲気がよく出ている。
  • ステージ数も多く、メカの活躍する屋外ステージの他に、等身大の隊員だけで戦う屋内ステージもある。
    • 屋内ステージは市民への被害が出ないため、治療費以外の被害金を払わずに予算や支持率を上げられるというメリットもある。
  • シナリオはおおむね原作を尊重して忠実に再現しているが、時には複数のエピソードを上手に混ぜたりアレンジしたものもある。
    • 冒頭では物語の説明があり、原作を見ていなくても話がわかりやすい。
    • 前述のように、作品を跨いたクロスオーバーも多数収録しており、それぞれの防衛チームが手を組んで戦うストーリーもある。
    • 「地底人はノンマルトの先祖*3」「レッドキングとゴモラを復活させるジェロニモン*4」など、原作を強引にアレンジした内容の数々はかなりユニークでもある。
    • ステージによっては、ツインテールとグドンが互いを攻撃しあう*5など、マニアならニヤリとできる原作再現も見られる。
  • 登場する怪獣・宇宙人も豊富で、恐竜戦車やヤメタランス、アイロス星人等なかなかマニアックな選出も見られる。それらの鳴き声も各1種類ずつ収録している*6
  • BGMは原作のものを忠実に再現しており、SEも劇中のものを使っていて、ゲーム全体の雰囲気を盛り上げている。
    • BGMは音源の都合上ややチープながら、3作品の各主題歌から防衛チームの出撃BGM、劇中で優勢・劣勢時に流れた曲など、いずれも印象的な楽曲を豊富に収録している。容量の関係からたまに強引な使い方も見られるが、概ね劇中の展開や流れは再現できており、プレイ意欲を十分に煽ってくれる。

賛否両論点

  • 低すぎる難易度。
    • 支持率や予算などを気にしなければ、ウルトラマンにまかせるだけでも大半の怪獣はさくっと倒せる。単にクリアするというだけなら、ヌルゲーだと言える。
      • 原作では怪獣の方が強いケースも多く、苦戦する場面も少なくなかった。本作のウルトラマンの極端な強さは少々過剰で、ゲームバランスの面でも問題と言える。
    • 全体的な攻略パターンも単調な為、多少SLGに慣れたプレイヤーならば簡単にクリア出来てしまう。
      • ただし、ウルトラシリーズのメインターゲットである児童層が遊ぶ事を考えれば、クリアが容易であることは一概に問題点と言えない部分ではある。
  • 自衛隊の存在意義が乏しい。
    • 自衛隊のユニットは強化できず、呼ぶだけで支持率も下がってしまう。ウルトラマンと違って素の戦闘力も貧弱なので、ますます使いづらい。
    • ただし、他ユニットへの補給能力があるのは自衛隊のユニットのみ。弾切れやENの枯渇を起こしやすいゲーム序盤などなら有用ではある。
    • 要請自体はプレイヤーの任意であるため、ゲーム序盤やSLG初心者への救済措置を用意していると考えれば十分評価できる。
      • もっとも支持率が下がる関係で、彼らに頼りすぎると得られる予算も減り、結果的に自軍の強化が遅れるというリスクはある。
  • ウルトラマンと怪獣の技構成について。
    • 本作のウルトラマン達は移動時に飛行し、そのまま戦闘を行うことも多いのだが、その場合近接技は体当たりのみとなり、さらに必殺技によるカットイン演出が省略されてしまう。
      • とはいえ前述のように、飛行すると光線技が撃てなくなり戦闘力が下がるといった調整をされるよりはマシとも言えるが。
    • 怪獣の技構成は、本編で繰り出していた攻撃を優先しており、「設定上存在するが本編では使われなかった技」はほとんど再現されていない。
      • 基本的に「原作本編で使ってない技」を没にしている(例としてはタッコングの「火炎*7」など)ため、「何でこんな技使ってきて肝心の○○がないんだ」というツッコミは少ない。
      • 一方で、エレキングの「放電尻尾攻撃*8」など、原作で印象深いにもかかわらず没になってしまった技もある。
  • 図鑑の仕様について。
    • ユニット図鑑やキャラクター図鑑が用意されており、登場ヒーローや怪獣のグラフィックはいつでも再確認できる。掛け声・鳴き声の再生も可能。
    • ただし、BGMは3作品の主題歌がランダムに選曲されるのみ。ゲームとしてもサウンドテスト機能は存在しておらず、豊富な劇中BGMを好きに視聴できないのは少々残念な点か。

問題点

  • ウルトラマンの存在が邪魔。
    • ウルトラマンが介入することによるメリットが戦闘面での補助でしかないため、防衛チームだけで怪獣を倒せるようになると邪魔なだけになる。
      • ステージによっては、変身後に町のど真ん中に着地して、町を踏み潰しながら歩き回る。流石に味方ユニットを踏み潰すことはないが、ウルトラマンが壊した町の被害はこちらに請求される。
      • 前述した通りウルトラマンたちは非常に火力が高いため、大抵は1~3発程度の攻撃で怪獣を倒せてしまう。止めを刺されると予算も支持率ももらえず、何もいいことがない。
    • このため何もさせないように「そこに行け」でマップ端の僻地へ飛んでもらうこともしばしば。帰ってくれウルトラマン
  • 防衛チームの構成員に対してメカが足りないため、全員が出撃する場合だと生身で出撃させる必要も出てくる。
    • さらに地上ユニットは敵の大型ユニットに踏み潰される、地形の影響を受けるといった不便な仕様が多く、生身はもちろん地底戦車などの地上ユニットは存在自体が不利となっている。
    • ハヤタ・モロボシ・ゴウの3人は、「ウルトラマンに変身すると搭乗ユニットごと撤退する(他のキャラクターが乗れるようにするなどの措置は無い)」「彼らが撃破されることで変身するステージも多い」ことから、戦力や効率面を考えると大抵生身で運用されることになる。
    • ウルトラ警備隊は全員が何かの機体に乗れるが、逆に科特隊はベルシダーと生身で2つの地上ユニットを抱えることになる。
      • スパロボでいう戦艦や強化パーツにあたる要素もないため、上記の地上ユニットの弱点は一切対策できない*9
  • メカに乗る隊員が誰であろうと、攻撃力や命中率等に変化がない。
    • さらに隊員の戦闘アニメは各チーム1種類で、男女問わず全員同じグラフィック。手持ちの兵器以外の個性に乏しい。
  • 改造費がかなり高く、フル改造するには最低3周はかかる。
    • ただし、フル改造そのものに特典はないが。
  • 戦闘シーンの演出が、科特隊とそれ以外とで力の入れ方にムラがある。シナリオや実写画像などの原作を尊重する演出と対照的に、戦闘アニメには原作の演出に合わせる気がないようなものもあり、ちぐはぐに感じる。
    • ウルトラマンや怪獣・宇宙人が光線などを放つ際にエネルギーを溜める演出が入る。原作ではそんな演出はなく、ゲーム的演出にしても少々テンポが悪い。
  • グラフィックの出来自体が悪いわけではないが、全体的に統一感が少々薄い。同じ作品が出典の怪獣・メカですら、グラフィックに統一感がない。
    • マットアロー1号のグラフィックは明らかに2号・ジャイロとデフォルメのポイントを合わせていない。ホーク1号と2号・3号のグラフィックも雰囲気がやや異なる。
    • ゴモラの頭が異様にでかい。他の『ウルトラマン』出身怪獣は体型に見合ったバランスなのだが…。
    • アイロス星人はなぜかこじんまりとしており、体型が潰れ気味に見える。
  • 科学特捜隊とウルトラ警備隊、ウルトラ警備隊とMATのクロスオーバーは複数あるが、何故か科学特捜隊とMATのクロスオーバーは1つしかない。
    • 本作のシナリオ選択画面は平行に並んだ3本線で表現されているため、中央に配置されたウルトラ警備隊のクロスオーバーが多いのは必然とも言えるが、もう少しバランスをとってほしかったところではある。
  • クロスオーバーステージだと部隊を分ける場面があるのだが、プレイヤーにそれが伝わるのはシナリオデモ中。デモが終わった直後に搭乗機などを決める仕様のため見落とさなければいいのだが、1つの話で複数のステージが展開されることもあって、見逃してしまうと再確認が面倒。
    • きちんと考えてメカと人員を分けないと、分離したホーク1号が個別のマップに配置されて合体不能に…といった不利な展開になることもある。
  • ラスボスは大して強くもなく、エンディングがあっさりしすぎている。
    + ネタバレ注意
    • ラスボス戦の時系列は「原作最終回にてウルトラマン達が地球を去る少し前の話」となっているため、この時点で盛り上げすぎても違和感が出るという都合はある。とはいえラスボスを倒した後は本当にあっさりと話が終わってしまう。
    • しかもラスボスは、本作に登場する3作ではなく『ウルトラマンA』のキャラクターである。何故『ウルトラマンA』のキャラが出てくるのか?という違和感はぬぐえない。
    • また、ラスボス戦のみゾフィーが戦闘に参加してくれるのだが、必殺技であるM87光線を使ってもカットインが入らない。
      • 本人がM87光線を使ったのは本作発売時で『ウルトラマンZOFFY』と『ウルトラマン物語』の2作があり、入れようと思えば入れられそうなのだが。
  • 原作再現や夢のクロスオーバーがなされている一方で、原作ファンにとっては違和感を感じられる部分も散見される。
    + 長いので格納
    • 何故か悲鳴を使用されているシーモンスなど、一部鳴き声がおかしい怪獣がいる。
    • 雑魚バージョンの怪獣の存在。本作には雑魚ユニットに相当するユニットが少ないせいか、いくつかの怪獣は色違いでHPが半分に下がった雑魚バージョンが存在する。こいつらはなぜか色のチョイスがとても変で、特に紫のエレキングは不気味である。
      • しかも雑魚バージョンの怪獣は倒しても図鑑にのらない。
    • レッドキングが露骨に不遇。
      • 最初のステージでいきなりウルトラマンのかませ犬になったり、原作ステージでは何故かテレスドンの方が強くその前座のような扱いになっていたりと、他の怪獣に比べても扱いが悪い。
    • 科学特捜隊の地底戦車ベルシダーの名前が「ペ」ルシダーと間違っている*10
    • ジェットビートルが1機しか出撃せず、また小型ビートルが2機出撃する。逆のほうが原作に近い。
  • 科学特捜隊やウルトラ警備隊に比べ、MATの扱いが悪い。
    • 他の2隊よりも都市戦が多い*11ため、支持率が上がりにくい。
      • ある意味、原作初期のやたら解散を突きつけられるMATっぽくはあるが…。
    • 人気の高いマットビハイクル*12や、マットジープが実装されていない。元々地底戦車が存在しないこともあり、本作のMATは地上戦用のライドメカを1台も操作できないことになってしまった。
      • 他チームの地上用メカは、科特隊だとベルシダー、ウルトラ警備隊はポインターとマグマライザーを操作できる。ちなみに科特隊専用車も未登場だが、こちらは武装が無いといった都合が考えられる。
    • 原作でも2回しか出番がなかったとはいえ、特殊潜航艇マットサブも実装されていない。一方で同じく3回しか活躍していない特殊潜航艇S号や、ハイドランジャーはしっかり実装されている。
      • このためMATのみ水中戦なし。科特隊とウルトラ警備隊は水中戦で共同作戦を執っているので余計に気になる。
    • 屋内ステージ戦の機会も無い。確かにMATが人間大の敵と戦っているイメージはあまりないだろうが…。
    • マットジャイロの武装はロケット弾10発のみ。このせいで、攻撃力が低い頃や「ウルトラマン夕日に死す」の第2戦ではすぐ弾切れして何もできなくなる。原作では機銃やナパーム弾などの投下機能、レーザー砲も使っているのだが…。
      • 性能もマットアローより低い。一応飛行ユニットなので、地上ユニットよりはマシなのが救いか。
    • マットアローのミサイル(最強武器)はなぜか対地でしか撃てないため、飛行ユニットにはレーザーと機銃しか使えない。
      • そのくせ原作再現でベムスターと空中戦になる。原作のその場面ではミサイルで攻撃しているが…。
      • 地底戦車系のドリルやビートルのナパーム弾、ホーク1号のレーザー砲のような特に高威力でも無いのに、最強武器がこの扱い辛さである。一応、ミサイル系の中で最も攻撃範囲に優れてはいるが。
    • アロー1号は反撃武器が機銃になっているため、反撃武器がレーザーなどの他機体より攻撃範囲や威力が劣る。弾数制でENに影響しないのが利点だが、レーザーの消費は軽く、影響が出るほどの強敵や長期戦ステージが出る頃にはENを影響が無いまでに強化できる。
      • その割にアロー2号の機銃は再現されていない。1号より反撃の範囲が広くて有利なのはいいが、無理に1号に機銃を使わせるくらいならいっそレーザーとミサイルだけにしてしまえば…と思えてしまう。
    • 他チームで見ると、科学特捜隊は都市戦が少なめで地上戦メカを持ち、地上限定とはいえ大打撃を与えられる武器や屋内ステージ戦などがあり少なくともMATよりは恵まれている。
      そしてウルトラ警備隊は、メカとスパイアクションに注力したシリーズゆえか航空機の個性が強く*13、都市戦も少なく屋内ステージ戦も多めで最も扱いがいい。
  • 最後になぜタイトルが『ウルトラ警備隊 MONSTER ATTACK』なのかという疑問。
    • これが例えば『ウルトラセブン』ベースのストーリーで、ウルトラ警備隊だけ使えるのなら自然なのだが…。
    • ウルトラマンシリーズの防衛軍の中で「ウルトラ警備隊」はウルトラマンシリーズの防衛軍だと一見さんにわかりやすい名前ではあり、歴代の防衛軍がクロスオーバーして活躍する本作でウルトラ警備隊が代表みたいな顔をしているのは仕方のない面はある。

総評

コアな原作ファンからすると突っ込みどころは見えるものの、総じてキャラゲーとしては良質で、マニアックな再現性やこだわりが光る作品。
純粋なゲームとして評価しても、低めの難易度をはじめいくつかの粗こそ目立っているが十分に楽しめる作り。単なる「スパロボのパクリ」では終わっていない、密かな傑作と呼んでいいだろう。


余談

  • 初回特典として科学特捜隊の「流星バッジ」が同梱されていた。『ウルトラマン』の作中で用いられていたあのバッジが、完全レプリカとして忠実に再現されている。
  • ウルトラシリーズの防衛チームに焦点を当てたゲームは、1987年の『ウルトラマン2 出撃科特隊!!』が初。また、ウルトラシリーズ以外の作品も含まれているが、『スーパー特撮大戦2001』は本作とシステム面で似ている部分がある。
    • 実は1992年には「ウルトラマン地球来訪前の科学特捜隊の活躍を描く*14」という設定の『ウルトラ作戦 科特隊出撃せよ!』(バンプレスト/PC-9801)と言うアドベンチャー/シミュレーションゲームが存在した。ただし、ストーリー上ウルトラマンは登場しない。
    • 更に1996年には、ACにてウルトラ警備隊を主役とした『ウルトラ警備隊 空想特撮ゲーム』というシューティングゲームも出ていた。
+ タグ編集
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  • ウルトラマン

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最終更新:2023年12月28日 00:29

*1 なお、原作ではほぼ全ての作品において防衛軍の隊員が変身し、変身後も隊員とウルトラマン両方の意識がある。セブンにいたっては地球人の体を借りているのではなく、本人が地球人に変身しているだけである。

*2 初代マンはスペシウム光線、セブンはアイスラッガー、ジャックはウルトラスパーク。さらに初代マンのみ、カットインのままスペシウム光線を撃つ。

*3 原作の設定からアイデアを広げたのだと思われる。

*4 脚本のみの幻の設定。実際の作品ではテレスドンとドラコに変更された。

*5 ゲーム中、敵ユニット同士が戦うことは基本的にないが、原作設定に合わせて戦いあうようになっている。

*6 当然ながら、原作に鳴き声が存在しないものは収録されていない。

*7 「口から火を吐く」という設定があるが、劇中では口から液体を吹き出しており、火を吐くことはなかった。

*8 敵に尻尾を巻き付けて電気を流す技で、劇中でもミクラスとセブン相手に一度ずつ使用している。

*9 原作では各種メカに複数人を乗せて活動したり、一部航空機は地底戦車の運搬能力を持つが、本作ではいずれも再現されていない

*10 タロウに登場するペルミダーII世とごっちゃになったものと思われる。そのペルミダーII世もベルシダーの名前を間違えた名称だったりするが。

*11 都市戦は建物が破壊されやすく、被害を抑えるのが大変。

*12 原作で武装を追加して出撃している話があるので、非武装だからという理由は通用しない。

*13 分離合体と単体最強の武器を持つ1号、レーザーしか持たないがHPとENが多く回復手段が少ない本作では長期戦に強い2号、アロー2号と同じような癖の無い3号といった具合

*14 実は原作でも、本編より20年前から怪獣と戦っていたという台詞がある。